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日本BS放送---1Q配信プラットフォーム「BS11+」等の配信収入が好調に推移
*12:18JST 日本BS放送---1Q配信プラットフォーム「BS11+」等の配信収入が好調に推移
日本BS放送<9414>は8日、2026年8月期第1四半期(25年9月-11月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比0.5%減の28.79億円、営業利益が同28.7%減の3.88億円、経常利益が同27.6%減の3.97億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同28.6%減の2.60億円となった。放送事業収入は前年同期比2.4%減の25.12億円となった。タイム収入は、番組スポンサーへのセールスや競馬中継、競輪等の公営競技のセールスが好調だったものの、ショッピングカテゴリーの減少により、前年同期比減収となった。スポット収入は、コンテンツの充実と番組編成の工夫が奏功し、純広スポットは好調に推移したが、通販スポットの市況の影響をカバーできず、前年同期比減収となった。その他事業収入は同14.8%増の3.66億円となった。配信事業において、TVer等の広告配信収入が好調に推移したほか、オリジナル配信プラットフォーム「BS11+」では、配信限定コンテンツの拡充に努めたことで会員数が順調に拡大した。費用面については、2026年8月期の重点施策「Value4」における「放送事業収入の最大化」「独自IPコンテンツの開発加速」の下、コンテンツを軸とした積極的な投資を推進しており、既存コンテンツの内容強化や新規コンテンツの開発、良質なアニメコンテンツの確保等に取り組んでいる。その結果、費用は24.90億円(前年同期比6.1%増)となった。2026年8月期通期の連結業績予想は、売上高が前期比6.5%増の125.76億円、営業利益が同6.6%減の18.04億円、経常利益が同4.9%減の18.88億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同2.9%減の13.06億円とする期初計画を据え置いている。
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2026/01/09 12:18
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品川リフラ Research Memo(9):「セクター戦略の深化」を含む重点方針と、グローバル展開・M&Aを推進(2)
*12:09JST 品川リフラ Research Memo(9):「セクター戦略の深化」を含む重点方針と、グローバル展開・M&Aを推進(2)
■品川リフラ<5351>の中長期の成長戦略「3. 第6次中期経営計画の重点方針と進捗」の続き(3) 先端機材セクター先端機材セクターは、「金属代替品としての構造材料から、先端産業における機能性材料への軸足移行」「技術開発力と生産能力の拡充」「M&AやJVによる事業拡大」をセクタービジョンに掲げている。2027年3月期の売上高は54億円(2024年3月期比54.3%増)、EBITDAは8億円、営業利益は4億円とそれぞれ2024年3月期の4倍、ROICは9.9%(同5.9ポイント上昇)を目標とし、各セクターの中でも特に成長が期待されている。2026年3月期は売上高42億円、EBITDA2億円を見込む。同セクターはファインセラミックスや無機塗料・無機接着剤など「高付加価値」に属する製品を取り扱っている。主力のファインセラミックスは、金属や樹脂などの素材と比べて耐熱性・耐食性や機械的強度などで優れ、半導体・自動車・産業用機械など幅広い分野で需要の伸びが見込まれる。生産能力の増強、競争力強化が重要な課題であり、米国での高性能ポンプの需要増に対応するため、セラミック部材の増産を進めている。無機塗料・無機接着剤は、耐火物研究の成果を応用し、耐熱性・電気絶縁性・耐候性や離型性に特長を持つ。加工工程の移設や自動加工機導入など、積極的な設備投資により生産能力を拡大している。新たな成長分野として、半導体製造装置向け部材、航空機向け関連製品、特殊蒸着材、航空宇宙業界向け特殊耐熱セラミックス、リチウムイオン電池向け部材、高機能金属製造用ノズル、高機能無機塗料・無機接着剤、鉄鋼向け窒化ケイ素ロールなどの市場参入と拡販を図る。第6次中期経営計画期間は、半導体製造装置分野へ本格参入するとともに、第7次中期経営計画期間で本格参入をねらう航空宇宙・エネルギー関連製品の開発強化と生産基盤整備期と位置付けている。その生産能力強化のため、第6次中期経営計画期間では約30億円の設備投資を計画し、岡山県瀬戸内市に新工場の建設を進めている。2026年2月の稼働を目指す新工場では、ファインセラミックス製品の原料工程と後工程を担い、既存工場で外部委託していた加工の内製化によりコスト削減を図る。高機能金属製造用ファインセラミックスノズルや高機能無機塗料・無機接着剤は既に販売を開始しており、窒化ケイ素ロールは第6次中期経営計画期間中の開発完了を予定している。2024年3月に買収したコムイノベーションとは緊密な技術連携により、半導体製造装置市場向けファインセラミックス製品の開発を強化している。(4) エンジニアリングセクターエンジニアリングセクターは、「カーボンニュートラル案件の確実な受注」「成長が見込まれる工業炉分野(非鉄、各種窯炉)への積極参入」「工事対応力の強化(新技術の開発、工事体制の見直し、M&Aの推進)」をセクタービジョンとする。2027年3月期の目標はReframaxの買収を織り込み、売上高は449億円(2024年3月期比83.3%増)、EBITDAは42億円(同121.1%増)、営業利益は37億円(同117.6%増)を目標とする。2026年3月期は売上高449億円、EBITDA36億円を見込む。国内粗鋼生産の縮小やカーボンニュートラルの加速といった経営環境の変化に直面している。同社は、既存分野への対応に加え、今後の成長分野を見据えた新事業創出への挑戦を重要な課題と認識している。カーボンニュートラル開発案件では、高炉メーカーが進めるスタンプチャージコークス炉の新設、カーボンリサイクル小型試験高炉建設、高品質鋼材製造小型試験電気炉建設などに対し、取引先の検討段階から参画し、技術の蓄積と確実な受注につなげる戦略である。また、カーボン焼成炉など工業炉分野を成長分野として、人材を投入し受注拡大を目指す。既存分野においても、新たな施工技術や点検技術の導入・開発により働き方改革と作業効率を推進する。現在は次世代セメントレス吹付技術の開発や小型ドローンを活用した点検・測定技術の開発などを進めている。また、国内外での業務提携・M&Aを推進し、労働力を確保しながらシナジーを追求する。2025年5月に買収したReframaxもこの戦略の一環である。■株主還元策2026年3月期は今後の成長投資を優先し、配当金を据え置く同社は株主への安定した配当を確保しつつ将来の増配を心掛け、併せて企業体質の強化のため内部留保の充実を図ることを利益配分の基本方針とする。配当性向の目標は2025年3月期より30%から40%に引き上げた。一方、配当性向を引き上げても、のれん償却額の増加により利益が圧縮されれば配当金の総額が変動することも想定されるため、利益還元の総額を維持・向上することを基本とし、キャッシュ・フローの状況を踏まえつつ総還元性向の観点から機動的な利益還元を行うこととした。2026年3月期は賃貸不動産等の売却により親会社株主に帰属する当期純利益が膨らむが、1株当たり年間配当金は90.0円(中間期45.0円、期末45.0円)と前期と同額とする。キャッシュ・フローはM&Aを含めた成長投資に優先的に振り向け企業価値の向上を図るという基本方針を堅持し、不動産売却収入は今後の成長投資へのアベイラビリティを高めるため、M&Aによって膨らんだ有利子負債の返済に充当する。(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本 章弘)
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2026/01/09 12:09
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品川リフラ Research Memo(8):「セクター戦略の深化」を含む重点方針と、グローバル展開・M&Aを推進(1)
*12:08JST 品川リフラ Research Memo(8):「セクター戦略の深化」を含む重点方針と、グローバル展開・M&Aを推進(1)
■品川リフラ<5351>の中長期の成長戦略3. 第6次中期経営計画の重点方針と進捗第6次中期経営計画では、「セクター戦略の深化」「生産基盤の整備」「グローバル展開の加速」「サステナビリティ経営の推進」の4項目を重点方針としている。以下では、そのうち最も重要だと弊社が判断している「セクター戦略の深化」について確認する。各セクターは、「セクタービジョン」に基づき戦略を深化する計画だ。(1) 耐火物セクター耐火物セクターは、「サステナビリティ課題への技術対応力の強化(新製鉄法への対応ほか)」「高炉以外の電炉、非鉄・工業炉などに向けた販売拡大による国内事業規模の維持」「海外向け拡販とM&Aの推進」をセクタービジョンとしている。2027年3月期の売上高は1,034億円(2024年3月期比5.1%増)、EBITDAは143億円(同34.9%増)、営業利益は113億円(同41.3%増)、ROICは9.5%(同1.4ポイント上昇)を目標としている。2026年3月期は売上高1,083億円、EBITDA138億円を見込む。国内市場におけるセクター戦略は、粗鋼生産量の漸減傾向を受け、鉄鋼業界でも市場での成長余力がある電炉や非鉄・工業炉などへの事業拡大とサステナビリティ課題への技術対応力を強化する。同社グループは、耐火物と断熱材の両事業を扱う稀有な存在であり、両製品の技術融合による省エネルギー製品開発、使用後耐火物のリサイクル原料化、熱ロス低減対策となる炉の設計・築炉技術開発、交換頻度の少ない装置提供などをセクター間の協業で推進する。2023年4月には米国Allied Mineral Products, Inc.と国内のアルミニウム業界向け不定形耐火物の独占販売契約を結び、拡販に取り組んでいる。また、国内高炉メーカーが検討する大型電炉や水素還元製鉄などCO2発生量を削減する新しい製鉄法に対応した製品のラインナップ拡充、「Green Refractory」の浸透を図る。2025年4月には、工業炉向けのソリューション提供による新規顧客開拓を強化するため、国内営業部門に開発営業部を新設し、部内にマーケティング室とソリューション技術室を設置した。営業と一体となった顧客への技術サービス、ソリューション提供を強化し、石灰炉、銅精錬炉などへの拡販を進めている。海外市場におけるセクター戦略は、技術力やグローバル拠点を最大限発揮し、機能性耐火物、モールドパウダーなどの拡販を進める。M&Aによりグループ入りしたブラジルのSRB製品の北米への販売などを展開していく。また、M&A・JVによる現地製造と事業ポートフォリオ拡大を目指す。2024年4月にはインドネシアに現地合弁会社SRPを設立し、同年7月より不定形耐火物の製造品目を増やして販売を開始した。中国では、遼寧品川和豊で、付加価値の高い連続鋳造用機能性耐火物(ノズル)の事業化を決定し、2027年4月期に新工場の本格稼働を予定している。中国では製造した耐火物製品の海外拡販のため、中国子会社の遼寧品川和豊、瀋陽品川冶金及び出資会社である済南魯東耐火材料有限公司との連携を進めてきたほか、同年8月には販売支援や事業戦略の立案・実行を担う現地法人 山東品川耐火材料有限公司(100%子会社)を新設した。2024年10月に買収したGoudaの石油化学・エネルギー業界や非鉄金属業界向けの製品群及び市場は、同社グループの既存の製品群や顧客層を補完するものであり、技術共有や相互の製品群を活用した幅広い販売活動などにより多面的なシナジーと新たな地域・顧客マーケットへの事業展開が可能となった。既に、欧州・中東地域の非鉄、石油化学業界への断熱材販売や定形耐火物の仕入れをGoudaに切り替えるなどの取り組みを進めており、グループ全体でのシナジーは大きくなる見通しだ。リサイクル原料を活用した「Green Refractory」については、まずセメント業界に提案・展開している。これは、使用後のマグネシア・スピネル質煉瓦をリサイクル原料とする技術を確立し、新規原料の使用によるCO2排出量削減に貢献するものだ。同社の優位性は、自社製品だけでなく他社製品も含めた使用後の煉瓦をリサイクル原料化できる点にある。この取り組みは、セメント業界のみならず、耐火物を使用する全業界への展開を計画している。リサイクル原料化したものを含むグリーン原料の使用比率(同社単体)は、2024年3月期の10%程度から2031年3月期に20%への引き上げを目標としている。(2) 断熱材セクター断熱材セクターは、「環境負荷を低減する断熱製品のグローバル供給」「成長市場(半導体製造装置業界など)向け拡販に対応する技術開発力の強化」「積極的なM&Aの推進」をセクタービジョンに掲げている。2027年3月期の売上高は220億円(2024年3月期比18.9%増)、EBITDAは51億円(同24.4%増)、営業利益は42億円(同23.5%増)、ROICは11.0%(同0.1ポイント上昇)を目標とする。ROICは、持続的成長に向けた投資を拡大するため横ばいを見込む。2026年3月期は売上高191億円、EBITDA44億円を見込む。セクター戦略は、脱炭素、省力化、合理化、IT化などへの投資を積極的に展開し、3ヶ年累計で54億円の設備投資で生産基盤を強化する。今後の成長が期待できる半導体製造装置業界やリチウムイオン電池用の部材、断熱性に加えて耐火性も兼ね備えた建築用不燃材などを拡販する。既にイソライト工業の耐熱性断熱ファイバーブランケットは、建築用エキスパンションジョイント耐火帯として、国内公共スタジアムへの採用が予定されている。そのほか、コア事業である耐火断熱煉瓦及びセラミックファイバーの製造販売の持続的成長、成長分野での拡販、海外向けの拡販を強化し、年5%の持続的な成長を目指す。(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本 章弘)
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2026/01/09 12:08
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品川リフラ Research Memo(7):「ビジョン2030」を策定。2件のM&Aが想定以上のシナジーを発揮
*12:07JST 品川リフラ Research Memo(7):「ビジョン2030」を策定。2件のM&Aが想定以上のシナジーを発揮
■品川リフラ<5351>の中長期の成長戦略2024年5月に長期目標「ビジョン2030」を策定し、第6次中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)を推進している。2025年10月の創業150周年に合わせて、その先の未来に向けた第一歩として策定し、同年10月には社名を変更し、企業理念も再構築した。1. 「ビジョン2030」の概要長期目標「ビジョン2030」では、事業成長と社会課題解決を表裏一体として追求するという基本方針を掲げた。同社は「日本だけ、耐火物だけ、鉄鋼だけではない、品川リフラグループへ」をキャッチフレーズに、グローバル展開の強化とセクター戦略の深化を通じた成長分野への進出を図る。同時に、気候変動への対応や人的資本戦略の実行を進め、社会課題解決を目指す。グローバル展開では、現地で製造・販売する「世界の耐火物メーカー」として、世界トップグループとしてのプレゼンス確保を目指し、グローバル展開を支える国内拠点の整備と技術開発力の強化を進める。また、各セクター戦略を深化させて、成長分野への進出、事業ポートフォリオの拡大を図り、ROICを重要指標として資本効率を重視した事業投資や設備投資を展開する。社会課題解決においては、取引先の脱炭素化に貢献するため気候変動への対応を進める。さらに、「人材獲得」「人材定着」「人材・組織開発」を軸に人的資本戦略の実行を進め、経営基盤を確立する。2031年3月期の具体的な目標として、財務目標とサステナビリティ目標を設定した。財務目標は、売上高2,400億円(2024年3月期は1,441億円)、ROS12%(同9.6%)、EBITDAマージン16%(同12.3%)、ROIC10%(同9.1%)、海外売上高比率50%(同29.8%)である。サステナビリティ目標は、気候変動対応として2023年3月期比でCO2排出量50%削減、グリーン原料の使用比率20%(単体ベース、2024年3月期は10%)をKPIに設定した。人的資本戦略では、経営戦略に即した人材・組織開発、ダイバーシティ&インクルージョンの確立、働きやすい職場環境の創造を目指す。目標に向けたキャッシュ・アロケーションについては、計画を変更した。当初2025年3月期から7ヶ年累計で1,280億円(第6次中期経営計画で410億円、第7次中期経営計画で870億円)の設備投資と事業投資を計画していたが、これを7ヶ年累計で980億円(第6次中期経営計画で600億円、第7次中期経営計画で380億円)に圧縮する。既に実施したGoudaとReframaxの大型M&A(約390億円)によるシナジーが想定した以上に見込まれ、「ビジョン2030」の財務目標である売上高2,400億円の達成が十分に見込まれると判断したためだ。ただし、今後も良質なM&A案件や事業環境に対応する設備投資などがあれば、売上高目標とともに成長投資額を柔軟に変更することも想定している。キャッシュインの源泉であるEBITDAは、7ヶ年累計で1,850億円(第6次中期経営計画で680億円、第7次中期経営計画で1,170億円)を見込み、成長投資980億円、株主還元400億円(第6次中期経営計画で140億円、第7次中期経営計画で260億円)に充当する計画だ。残る資金470億円と資産売却資金などは、売上増加に伴う増加運転資金(納税資金を含む)、有利子負債の返済に充てる。有利子負債は成長投資に伴い引き続き継続して発生するため、2027年3月期末で740億円、2031年3月期末で660億円を想定している。これに対し、有利子負債/EBITDA倍率はそれぞれ2.7倍、2.1倍と健全性を維持する戦略である。2. 第6次中期経営計画の概要と進捗状況「ビジョン2030」実現に向けたマイルストーンとして、第6次中期経営計画を推進している。主要取引先の高炉休止などの影響が一定の業績低下要因となるが、海外ビジネスをはじめとした事業拡大とコストダウンなどの取り組みによりカバーし、売上・利益ともに拡大する計画である。2027年3月期の財務目標として、売上高は2024年3月期比24.8%増の1,800億円、ROS11%、EBITDA250億円(EBITDAマージン14%)、ROIC10%、海外売上高比率45%を掲げる。一方、サステナビリティ目標については、「ビジョン2030」で設定した目標について中期経営計画期間中に諸施策の検討を行う考えで、2027年3月期の目標は現時点では設定していない。財務目標の達成に向けては、ROIC経営の徹底、既存事業における経営資源の配分見直し、3ヶ年累計410億円の積極的な成長投資を進め、資本コスト(同社の資本コストは6.5%)を上回る効果を発現する計画であった。しかし、既に実施した2件の大型投資により、成長投資額を600億円に修正した。2026年3月期の売上高予想は1,760億円と最終目標である1,800億円の達成が視野に入っている。しかし、2026年3月期のEBITDA予想は230億円であり、最終目標250億円との差を埋めるには、さらなる売上高の伸長、またはEBITDAマージンの引き上げが必要である。今後は、GoudaとReframaxの両社と各セクターのシナジーを高めることが課題となるだろう。(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本 章弘)
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2026/01/09 12:07
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品川リフラ Research Memo(6):2026年3月期は増収増益。固定資産売却益により最終利益膨らむ
*12:06JST 品川リフラ Research Memo(6):2026年3月期は増収増益。固定資産売却益により最終利益膨らむ
■品川リフラ<5351>の今後の見通し2026年3月期の連結業績は、売上高176,000百万円(前期比22.2%増)、EBITDA23,000百万円(同28.1%増)、営業利益14,500百万円(同9.2%増)、経常利益14,900百万円(同9.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益31,000百万円(同217.0%増)を見込む。売上高は、Goudaの通期業績とReframaxの3四半期業績が寄与し、グループ全体で前期比22.2%(同319億円)の増収を見込む。セクター別に見ると、耐火物セクターは同125億円増、断熱材セクターは同4億円増、先端機材セクターは同1億円減、エンジニアリングセクターは同192億円増を見込む(連結調整額控除前ベース)。期初予想に対しては、Gouda及びReframaxの順調な業績を反映して20億円上方修正した。耐火物セクターは12億円、エンジニアリングセクターは16億円上方修正したが、断熱材セクターは10億円、先端機材セクターは2億円下方修正した。耐火物セクターは、国内粗鋼生産量の減少や南米での顧客の活動水準の低位継続など厳しい事業環境が継続するなかで、Goudaを核にしたグループ間連携により非鉄・工業炉分野における拡販に注力する。断熱材セクターは、鉄鋼向け改修需要の減少、半導体製造装置、LiB(リチウムイオン電池)正極材製造炉の補修など成長分野での需要が低調に推移しているが、Goudaなど海外グループ会社とのネットワークを強化し、共同プロモーション・セールスなどにより石油化学・非鉄分野への拡販を目指す。先端機材セクターは、半導体製造装置向けファインセラミックス製品の需要増加が後ろ倒しになっているが、需要が堅調なAI・EV関連への拡販を目指す。エンジニアリングセクターは、国内の鉄鋼需要低下に伴う工事案件の減少をReframaxとのノウハウ共有、耐火物セクターとの連携による材料・施工一体活動、非鉄・各種窯炉分野への拡販に注力する。EBITDAは、耐火物セクターにおける販売数量減少(前期比7億円減)や労務費上昇(同3億円減)などによる減益分を、販売価格設定の適正化、販売構成の改善によるスプレッド拡大(8億円増)、生産拠点再編・生産効率化や安価原料調達などのコストダウン(同16億円増)に加えて、Goudaをはじめとする耐火物セクターの海外グループ会社の増益(同10億円増)、Reframaxの業績寄与によるエンジニアリングセクターの増益(同19億円増)などによりカバーし、同28.1%増(50億円増)の230億円を見込む。セクター別に見ると、耐火物セクターで同28億円、断熱材セクターで同4億円増益、先端機材セクターで同1億円減益、エンジニアリングセクターで同19億円の増益を見込む。期初予想に対しては、スプレッド拡大で9億円増、コストダウンで5億円増、耐火物セクターの海外グループ会社がSRBの収益悪化などで8億円減など、合計で5億円上方修正した。営業利益は、GoudaとReframaxの買収などに伴う減価償却費とのれん償却額が前期比38億円増加するため同12億円増となり、期初予想に対しては10億円増益となった。経常利益は、外貨建て債権債務の評価替えによる為替差益を見込み同12億円増となり、期初予想に対しては14億円上方修正した。親会社株主に帰属する当期純利益は、2025年12月にノンコア事業である神奈川県座間市に保有する賃貸土地の売却益約4,657百万円及び東京都渋谷区の賃貸不動産の売却益約28,000百万円を見込み、同212億円増とし、期初予想を230億円上方修正した。(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本 章弘)
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2026/01/09 12:06
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品川リフラ Research Memo(5):セグメント別では耐火物セクターとエンジニアリングセクターが順調に推移
*12:05JST 品川リフラ Research Memo(5):セグメント別では耐火物セクターとエンジニアリングセクターが順調に推移
■品川リフラ<5351>の業績動向2. 事業セグメント別動向(1) 耐火物セクター耐火物セクターの売上高は前年同期比16.7%増の52,971百万円となった。国内の粗鋼生産量の減少や、安価な中国製鋼材流入によるブラジルの鉄鋼業の操業度低下により耐火物販売数量は減少したが、Goudaの半期業績がフルに寄与した。セグメント利益は同26.7%増の4,553百万円となった。国内の粗鋼生産量の減少により販売数量は減少し、海外のグループ会社SRBの収益が悪化したものの、Goudaの寄与のほか、販売価格設定の適正化や販売構成の改善によるスプレッドの拡大、西日本地区の生産拠点集約とセラテクノ明石工場への大型プレス設備導入などの生産効率化、グローバルサプライチェーンを通じた安価原料の調達、使用後耐火物リサイクル原料の活用などコストダウンによる収益改善を進めた。減価償却費及びのれん償却額を加えたEBITDAは同56.7%増(同27億円増)の74億円となった。(2) 断熱材セクター断熱材セクターにおいては、鉄鋼向け大型改修案件の先送りなど国内の耐火断熱煉瓦などの需要低迷により販売数量が減少するとともに、中国、欧州市場での自動車関連製品の需要が減速し、売上高は前年同期比6.8%減の8,667百万円となった。セグメント利益は同27.6%減の1,195百万円となり、ROSは販売構成の変化を主因に13.8%と同3.9ポイント低下した。EBITDAは同21.3%減(同4億円減)の15億円となった。(3) 先端機材セクター先端機材セクターにおいては、半導体製造装置向けのファインセラミックス製品の需要増加が本格化せず、顧客の在庫調整の影響もあり、売上高は前年同期比9.8%減の1,950百万円となり、94百万円のセグメント損失(前年同期は127百万円の利益)を計上した。EBITDAは前年同期を2億円下回りマイナス0億円となった。(4) エンジニアリングセクターエンジニアリングセクターにおいては、製鉄所構内の大型工事案件の工事進捗に伴う売上計上により国内が増収となるとともに、Reframaxの7〜9月の業績(5,688百万円)寄与により、セクター全体の売上高は前年同期比57.5%増の18,482百万円となった。セグメント利益は、Reframax買収に伴う一過性費用4億円、のれん償却額の計上などで、同70.6%減の204百万円となった。EBITDAは同13.8%減(同1億円減)の6億円となった。(5) その他その他の売上高は、前年同期と同水準の464百万円、セグメント利益は前年同期比5.6%増の284百万円、ROSは同1.8ポイント上昇の61.2%であった。EBITDAは同5.2%増の3億円となった。3. 財務状況と経営指標2026年3月期中間期末の総資産は、前期末比26,349百万円増加し221,563百万円となった。Reframaxの買収に伴い、資産、負債とも大きく膨らんだ。資産においては、売掛債権などの流動資産が同3,569百万円増加したほか、Reframaxののれん9,753百万円(取得原価の配分未了につき暫定的に算出された金額)及びのれんを除く無形固定資産が9,198百万円増加するなど固定資産が同22,781百万円増加した。買収時の資産精査によってReframaxの無形固定資産の評価が増加した。一方、Reframaxの買収資金については短期借入で賄い長短借入金は12,910百万円増加した。そのため、負債合計は同19,210百万円増加し120,596百万円となった。純資産合計は同7,139百万円増加し100,967百万円となった。親会社株主に帰属する中間純利益4,343百万円から配当金を2,052百万円支払い、利益剰余金が2,291百万円増加したほか、60%の議決権を取得したReframaxの非支配株主持分が3,732百万円増加した。負債が大きく増加したため、自己資本比率は41.7%と同3.9ポイント下回った。2026年3月期中間期の営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加、仕入債務の減少により必要運転資金が2,901百万円増加したが、税金等調整前中間純利益6,883百万円に加えて、減価償却費3,373百万円、のれん償却額627百万円などの資金増加が大きく5,500百万円の収入となった。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得3,502百万円、Reframaxの株式取得13,690百万円などで17,193百万円の支出となり、フリー・キャッシュ・フローは12,396百万円の支出となった。財務活動によるキャッシュ・フローは、フリー・キャッシュ・フローの支出と配当金2,168百万円を賄うため長短借入金をネットで10,802百万円借り入れ、8,429百万円の収入となった。その結果、不足分は現金及び現金同等物を3,293百万円取り崩したものの、23,336百万円(預入期間3ヶ月以上の定期預金を除く)の残高を保持し、第6次中期経営計画に掲げる事業・設備への成長投資に必要な資金を留保している。なお、有利子負債(長短借入金)は70,366百万円と膨らんでいるが、現金及び預金・有価証券を控除したネット有利子負債は46,740百万円である。これは2026年3月期に見込まれるEBITDA23,000百万円の2倍程度であることから、財務の健全性は堅持し、今後の成長投資に向けての資金調達のアベイラビリティを確保している。(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本 章弘)
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2026/01/09 12:05
注目トピックス 日本株
品川リフラ Research Memo(4):海外事業を成長の柱とし、M&Aと拠点拡大でグローバル展開加速
*12:04JST 品川リフラ Research Memo(4):海外事業を成長の柱とし、M&Aと拠点拡大でグローバル展開加速
■品川リフラ<5351>の事業概要3. 海外事業の詳細(1) 海外売上高比率同社は、世界の鉄鋼需要が新興国の経済成長にけん引され今後の拡大を見込む一方、日本では経済潜在成長力の低下により、鉄鋼製品需要は縮小に向かうと認識している。このため、同社は海外事業を成長の柱と位置付け、M&Aを通じて業容を拡大している。原材料を主に海外に依存するため、円安は利益のマイナス要因であったが、海外事業の拡大により影響は解消されつつある。「ビジョン2030」では、現地で製造・販売する「世界の総合耐火物メーカー」を目指し、海外売上高比率50%を目標に掲げている。2025年3月期よりスタートした第6次中期経営計画においては、2027年3月期の海外売上高比率45%を目標に設定した。海外売上高は2025年3月期までの5年間で約2.7倍になり、海外売上高比率は2021年3月期の16.1%から30.0%へ上昇した。2026年3月期には海外売上高は約4.7倍に、海外売上高比率は43.0%まで上昇する見込みだ。(2) 海外拠点展開同社の耐火物セクターにおける海外拠点の展開は、1997年の中国子会社の設立を皮切りに、本格化した。2019年までにオーストラリア、米国、インドネシア、インドへ進出し、各地域で耐火物やモールドパウダーの製造・販売拠点を設けている。断熱材セクターは中国、台湾、マレーシア、ドイツに製造・販売拠点を設けている。2022年12月に、仏サンゴバンからブラジルにおける耐火物事業及び米国における耐摩耗性セラミックス事業を譲受した。ブラジルの耐火物事業をSRBが、米国のセラミックス事業をSSCAが譲受した。これにより同社グループは、ブラジル耐火物市場においてリーディング・ポジションを獲得し、米国ではファインセラミックス事業において、米国市場へのアクセスを獲得した。これらの買収は、同社グループのさらなる成長を支える基盤となった。2024年4月には、インドネシアにおいて現地PT. Refratech MandalaPerkasa(以下、RMP)と共同出資によりSRPを設立し、同年7月より事業を開始した。2014年よりインドネシアで展開してきた既存事業とRMPが手掛けてきた汎用品を中心とした不定形耐火物事業を統合した。製品のラインナップの充実を図り、インドネシア市場及びアセアン地域での事業拡大を目指している。2024年10月には、オランダの耐火物メーカーGoudaを100%子会社とした。Goudaは、定形・不定形耐火物などの製造・販売から、設計・施工・メンテナンスサービスまでワンストップの一貫体制で事業展開する。2023年12月期の売上高は170.7億円、営業利益は18.4億円(株式取得日2024年10月24日の為替レート164.699円/ユーロで換算)で、投資額は237億円となった。Goudaは欧州に生産・サービス拠点を持ち、中東・アフリカ・東南アジアに幅広く事業を展開している。特に非鉄金属、石油化学、エネルギーなどの分野で強固な顧客基盤と安定した収益基盤を持つ。また、新製鉄法への対応などカーボンニュートラルに向けた耐火物の開発を強化しており、今後成長が見込まれる市場をリードするポジションにいる。2025年5月には、ブラジルのエンジニアリング会社Reframaxの発行済株式の60%を取得し、連結子会社化した。2024年12月期の売上高は235億円、営業利益は26億円(為替レート25.6円/ブラジルレアルで換算)で、投資額は153億円となった。Reframaxはブラジルを中心にアルゼンチン、チリ、ペルーなど7ヶ国に21拠点を展開し、北米にも進出している。また、耐火物工事に加え、電気・機械工事、土木工事、断熱工事など多岐にわたる関連サービスを提供している。顧客は鉄鋼、鉱業、化学・石油化学、ニッケル、パルプ・製紙、アルミ、セメントなど多様な業界に及ぶ。ブラジルにある既存の耐火物セクター拠点であるSRBや断熱材事業を担うイソライト工業グループとの連携を通じて、耐火物・断熱材の製品供給から施工までの一貫サービス体制を構築し、耐火物・断熱材及びエンジニアリングセクターにおける販売・技術面でのシナジーをねらう。エンジニアリングセクター全体では、人材・技術連携による施工能力向上と、Goudaを加えたグローバル施工体制の構築を進める。■業績動向2026年3月期中間期は海外2社が貢献し売上高及びEBITDAが大幅増加1. 2026年3月期中間期の業績概要2026年3月期中間期の連結業績は、売上高81,843百万円(前年同期比20.0%増)、EBITDA10,176百万円(同24.2%増)、営業利益6,175百万円(同2.5%減)、経常利益6,908百万円(同3.7%増)、親会社株主に帰属する中間純利益4,343百万円(同11.6%減)となった。売上高は大幅に増加し期初予想を843百万円上回った。セクター別で見ると、Gouda及びReframaxの業績寄与により耐火物セクター、エンジニアリングセクターの売上高が、それぞれ前年同期比16.7%増、同57.5%増と順調に推移した。半導体製造装置向けなど成長分野への拡販に注力する断熱材セクター及び先端機材セクターの売上高は需要環境が厳しく、それぞれ同6.8%減、同9.8%減となった。地域別で見ると、国内売上高は耐火物セクターでのスポット案件の受注もあり前年同期比3.5%増の50,259百万円となった。アジア・オセアニアは同5.3%増の9,160百万円、北米は同20.9%増の4,725百万円と堅調な推移を見せた。一方、欧州・中東・アフリカがGoudaの業績寄与により同382.8%増の7,372百万円と伸長するとともに、南米もReframaxの業績寄与により同86.6%増の10,324百万円と伸長している。海外売上高は同60.6%増の31,583百万円、海外売上高比率は38.6%と同9.8ポイント上昇した。EBITDAは期初予想を676百万円上回り、EBITDAマージンも12.4%と同0.4ポイント改善した。営業利益は、2社の買収などで減価償却費が1,632百万円、のれん償却額が515百万円増加し減益となったものの、期初予想を1,175百万円上回った。経常利益は、為替相場が対ユーロ、対ブラジルレアルで円高に推移したため、外貨建て債権債務の評価替えで為替差益を651百万円計上するなど増益となり、期初予想を1,908百万円上回った。親会社株主に帰属する中間純利益は、固定資産売却益の剥落で減益となるも、期初予想は1,343百万円上回った。(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本 章弘)
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2026/01/09 12:04
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品川リフラ Research Memo(3):生産整備と最新技術により各セクターで競争力を強化
*12:03JST 品川リフラ Research Memo(3):生産整備と最新技術により各セクターで競争力を強化
■品川リフラ<5351>の事業概要2. 事業内容(1) 耐火物セクター耐火物セクターは、同社の耐火物事業本部、国内関係会社であるセラテクノと品川ゼネラル、及び瀋陽品川冶金材料有限公司(以下、瀋陽品川冶金)(中国)、遼寧品川和豊冶金材料有限公司(以下、遼寧品川和豊)(中国)、Shinagawa Refractories Australasia Pty Ltd(オーストラリア)、Shinagawa Advanced Materials Americas Inc.(米国)、SR do Brasil Ltda.(以下、SRB)(ブラジル)、PT. Shinagawa Refratech Perkasa(以下、SRP)(インドネシア)、Gouda(オランダ)グループなど11社の海外関係会社で構成され、グローバル展開を加速している。同社グループは顧客の使用条件に適合した製品を提供する顧客密着型ソリューションを提供することで、グローバルな顧客から第一に選ばれる事業者を目指している。連結売上高の顧客業種別売上高構成比は、鉄鋼業向けが8割超を占め、依存度が高い。JFEスチール(株)と神戸製鋼所<5406>への連結売上高の依存度が高いが、海外売上高の増加に伴い依存度は4割程度に下がってきている。同社は、高炉メーカーへの売上規模が大きいことから、主要顧客の製鉄所内に営業所やエンジニアリング事業本部の拠点を置き、設備稼働率の維持、高い歩留り、高品質に加え、GHG排出量削減といった鉄鋼メーカーのニーズに迅速に対応している。a) 国内生産体制同社は2009年の合併以降、生産集約と最適生産体制を推進し、現在は湯本、鹿島、赤穂、日生、岡山、玉島の6工場体制を構築している。2022年3月期上期からは西日本地区の不定形耐火物生産拠点の集約に向けた取り組みを開始した。2024年9月には赤穂工場の最新鋭プラントが本格稼働し、2025年3月に日生工場と帝窯工場のすべての不定形耐火物の生産を赤穂工場に集約した。2026年3月期より西日本地区の不定形耐火物は赤穂・玉島工場の2拠点生産体制となり、日生工場はモールドパウダー専門工場へ転換し、帝窯工場は閉鎖した。東日本地区では、湯本工場の不定形耐火物を鹿島工場に集約した(2024年3月完了)。主要国内定形耐火物プラントの多くは高度に自動化され、省力化・自動化のために工業用ロボットを導入している。最新のコンピュータ統合生産システムによる生産管理と、自動全数検査システムの導入によって徹底した品質管理体制の実現に取り組んでいる。成形には最大成形圧力5,000トンの油圧真空プレス機を使用し、焼成は最高温度1,850℃のトンネルキルンで約1週間かけて行っている。b) 主要製品耐火物セクターの主要製品は、定形耐火物、不定形耐火物、機能性耐火物、連続鋳造用モールドパウダー、関連副資材である。定形耐火物は高温設備の操業条件に合わせた多様な組成の煉瓦を揃える。不定形耐火物は、キャスタブル、吹付材、プレキャストブロックなど多岐にわたり、施工方法や工期に応じた最適な製品を提供する。特に吹付材は短時間施工や緊急補修に適し、プレキャストブロックは顧客の工期短縮に貢献する。欧州メーカーが標準品を供給する一方、同社は顧客が最適な操業ができるよう、顧客ニーズに合わせた耐火物製品を供給している。耐火物の需要は、海外では定形品4:不定形品6の割合だが、日本では定形品3:不定形品7である。連続鋳造用モールドパウダーは、高品質な鋼材生産に不可欠な製品であり、国内の耐火物メーカーでは同社のみが手掛けている。溶鋼表面の保温、酸化防止、鋳型と鋼塊間の潤滑など重要な機能を果たし、スライドゲートプレートや浸漬ノズルなどの機能性耐火物とともに、同社の戦略製品に位置付けられている。同社は浸漬ノズルの販売に加え、浸漬ノズル迅速交換装置も提供することで、顧客の作業負荷低減にも貢献している。(2) 断熱材セクター断熱材の耐火断熱煉瓦は、一定の強度を有し、コークス炉、石油化学プラントなどで耐火物の裏張り(冷面側)として使用される。また、セラミックファイバーは、軽量性、低熱伝導率、高断熱性を兼ね備え、省エネルギーには欠かせない素材であり、施工性に優れた各種モジュール、成形品、断熱ボード、シート、ガスケットなど、多様な製品を揃え顧客ニーズに対応している。同社は、2004年にイソライト工業を買収(持株比率は54.9%)し、その後2022年3月末にTOB及び株式売渡請求により完全子会社化した。(3) 先端機材セクター(旧 セラミックスセクター)同社は、1978年にファインセラミックス事業を開始し、2002年に品川ファインセラミックス(株)として分社化した。2022年にはフランスのCompagnie de Saint-Gobain S.A.(以下、サンゴバン)から米国の耐摩耗性セラミックス事業をShinagawa Specialty Ceramics Americas LLC(以下、SSCA)(米国)が譲り受けた。ファインセラミックスは、微細組織を高度に制御したセラミック素材である。材質はアルミナ、ジルコニア、炭化珪素、サイアロンなどがあり、多様な機能や特性を持ち、各種ローラー、ダイス、ポンプパーツから半導体・液晶製造装置用セラミック部材まで、幅広いエンジニアリングセラミックスを提供している。2024年3月には、コムイノベーションを買収により連結子会社化した。これを契機に、半導体製造装置業界や航空宇宙・エネルギー関連業界での事業領域の拡大を図るため、2025年3月期より「セラミックスセクター」を「先端機材セクター」へ名称変更した。さらに2025年4月には、品川ファインセラミックスを同社に吸収合併し、先端機材事業本部を新設した。経営資源の統合による生産基盤の整備・拡大と経営効率化を進めている。(4) エンジニアリングセクターエンジニアリングセクターでは、耐火物及び断熱材を使用する工業窯炉の設計・施工・メンテナンスをはじめ、各種施工装置の製作など、高温プロセスを支える総合エンジニアリングサービスを提供している。近年の工業炉には、環境に配慮した省エネルギー、省力化、無害化、安全性などが要求され、窯炉の設計や施工には高度な技術が必要となる。同社は、鉄鋼業向けに取鍋や連続鋳造用のスライドゲート溶鋼流量制御装置、浸漬ノズル迅速交換装置など、幅広いニーズに最新技術で対応している。特に、大型ブロックリング工法による高炉改修工事への参画では、超短期改修に貢献した。ごみ焼却炉、溶融炉などの環境関連設備においても実績を持つ。2025年5月には、Reframax(ブラジル)が新たに加わった。(5) その他その他の不動産事業は、保有不動産の賃貸や土地の有効活用を行っていたが、2026年3月期下期より物件を順次売却し、コアビジネスである耐火物及び関連製品事業の今後のさらなる成長のために、それらの設備投資やM&Aの資金に充当している。(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本 章弘)
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2026/01/09 12:03
注目トピックス 日本株
品川リフラ Research Memo(2):世界の耐火物市場で売上高トップ5に位置する企業
*12:02JST 品川リフラ Research Memo(2):世界の耐火物市場で売上高トップ5に位置する企業
■品川リフラ<5351>の会社概要同社グループは、工業用耐火物・断熱材分野において、売上高で世界の上位5社に入るトップメーカーである。高温技術のリーディングカンパニーとして耐火物の製造・販売及び窯炉の設計・築炉工事などのエンジニアリングサービスの提供を通じて、鉄鋼をはじめ非鉄金属、セメント、ガラス、焼却炉、ごみ溶融炉、ガス・電力関連など日本の基幹産業を支えている。単体売上高の8割以上は鉄鋼業向けであり、国内では黒崎播磨<5352>と並ぶ。世界の基幹産業の多くが、製造現場に高温プロセスを持ち、特に鉄鋼、化学、機械といった同社の主要顧客はエネルギー多消費型の装置産業であり、温室効果ガス(GHG)の排出量が多い。GHG排出量の削減に寄与する同社グループの製品・サービスに対するニーズは、中長期的に拡大すると見られる。創業150周年を迎えた2025年10月には、旧社名「品川リフラクトリーズ(株)」の耐火物を意味する「リフラクトリーズ」を「リフラ」(造語)に改めた。150年の歴史と伝統を継承しつつ、耐火物以外の断熱材、先端機材、エンジニアリング事業などの拡大・成長に注力する意思を示している。また、新たに企業ロゴを制定し、同社グループの企業理念も再構築した。新たな企業理念は、グループとしての志を表す「PURPOSE」、目指す姿を表す「VISION」、大切にしたい価値観を表す「VALUE」の3階層で再構築された。『セラミックスで「最適」を実現する』ことを「PURPOSE」とし、祖業である耐火物だけでなく断熱材、先端機材、エンジニアリングの領域も含めたセラミックス技術でお客様に最適なソリューションを提供し、世界の産業と社会の発展に貢献することを志す。また、グローバルなソリューション展開によって成長し続ける、従業員が自己の成長と心豊かな生活を楽しめる職場を作る、事業を通じてより良い環境と社会を未来世代に継承することを「VISION」として目指す。また、ベースとなる価値観として、挑戦、迅速、柔軟、徹底、連携の5つのキーワードを掲げている。■事業概要セクターごとに利益と資本効率を重視した経営を追求1. 経営体制同社の事業セグメントは、「耐火物」「断熱材」「先端機材」「エンジニアリング」「その他」で構成される。グループの2025年3月期の売上高・セグメント利益構成比(調整額控除前)では、耐火物セクターが売上高65.8%、セグメント利益57.9%と、過半を占める。グループ企業の事業ドメイン別内訳は、「耐火物セクター」が耐火物事業本部(同社)、品川ゼネラル(株)、(株)セラテクノと海外の耐火物事業関係会社、「断熱材セクター」がイソライト工業(株)グループ、「先端機材セクター」が先端機材事業本部、事業買収したコムイノベーション(株)と米国子会社、「エンジニアリングセクター」がエンジニアリング事業本部(同社)、品川ロコー(株)とReframaxとなっている。創業150年の老舗企業であるが、“稼ぐ力”のさらなる創出・強化に向け経営改革を進めている。2024年3月期からは「セクター制」を核としたグループ経営体制と、資本効率を重視したセクター別ROIC経営を導入した。「社長(CEO)+経営会議+グループ経営戦略会議」といった経営体制をとり、複数セクターにまたがる独自ソリューションの一体販売などセクター間の協業を推進する。(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本 章弘)
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2026/01/09 12:02
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品川リフラ Research Memo(1):2026年3月期中間期は厳しい事業環境も売上高、EBITDAが大幅増加
*12:01JST 品川リフラ Research Memo(1):2026年3月期中間期は厳しい事業環境も売上高、EBITDAが大幅増加
■要約品川リフラ<5351>は、工業用耐火物・断熱材分野において、売上高で世界の上位5社に入るトップメーカーである。同社を含む国内7社、海外30社で、グループ経営を推進している(2025年9月末現在)。海外事業を成長エンジンとし、海外売上高は2025年3月期までの5年間で約2.7倍に伸長した。長期目標「ビジョン2030」では2031年3月期までに海外売上高比率50%を目指す。直近でも海外企業の大型買収を2件実行するなど積極的な成長投資を進め、2026年3月期の海外売上高比率43%を見込む。2025年10月には創業150周年を迎え、品川リフラクトリーズ(株)から品川リフラ(株)に社名を変更した。1. 2026年3月期中間期の業績概要2026年3月期中間期の連結業績は、売上高81,843百万円(前年同期比20.0%増)、EBITDA10,176百万円(同24.2%増)、営業利益6,175百万円(同2.5%減)、経常利益6,908百万円(同3.7%増)、親会社株主に帰属する中間純利益4,343百万円(同11.6%減)となった。国内粗鋼生産量の減少や南米における顧客の活動水準の低位継続、断熱材セクター及び先端機材セクターの需要低迷など厳しい事業環境にありながらも、2024年10月に買収したオランダのGouda Refractories Group B.V.(以下、Gouda(ゴーダ))、2025年5月に買収したブラジルのReframax Engenharia Ltda.(以下、Reframax(リフラマックス))の業績が寄与し、売上高及びEBITDAは大幅に増加した。営業利益はM&Aに伴うのれん償却額や減価償却費の増加により減益となったが、為替差益の計上により経常利益は増益となった。親会社株主に帰属する中間純利益は、前年同期に計上した固定資産売却益の剥落で減益となった。2. 2026年3月期の業績見通し2026年3月期の連結業績は、売上高176,000百万円(前期比22.2%増)、EBITDA23,000百万円(同28.1%増)、営業利益14,500百万円(同9.2%増)、経常利益14,900百万円(同9.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益31,000百万円(同217.0%増)を見込む。売上高は、耐火物セクターにおける拡販やエンジニアリングセクターの受注案件の増加を見込み、期初予想を2,000百万円上方修正した。損益面では、販売価格設定の適正化に加え、生産プロセスの効率化及び安価原料の調達などのコストダウンによる増益を見込み、期初予想をEBITDAは500百万円、営業利益は1,000百万円上方修正した。経常利益は為替差益増加を見込み1,400百万円上方修正した。また、親会社株主に帰属する当期純利益は2025年12月にノンコア事業である賃貸不動産等の売却益約32,657百万円を見込み、23,000百万円上方修正した。3. 「ビジョン2030」と第6次中期経営計画の進捗2024年5月に長期目標「ビジョン2030」を策定し、事業成長における財務目標と社会課題解決におけるサステナビリティ目標を設定した。2031年3月期に売上高2,400億円、海外売上高比率50%などを目指す。同時に第6次中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)を開始し、最終年度の目標として売上高1,800億円、ROS(売上高営業利益率)11%、ROIC(投下資本利益率)10%、海外売上高比率45%を掲げている。ROICを重要な評価指標とするグループ経営により、経営資源の配分見直し、資本コストを重視した3ヶ年累計600億円の積極的な設備投資・事業投資を進める。具体的にはGoudaとReframaxの海外大型M&Aを2件実行し、2026年3月期の売上高予想は1,760億円と最終年度の目標達成が視野に入った。海外売上高比率も43%を見込み、グローバル展開を加速している。M&Aは、国内鉄鋼分野に限定されない成長機会を取り込みつつ、グループシナジーを一層高め、グローバルビジネスを拡大する経営シナリオを明確にした。2031年3月期の目標も視野に入ってきたと評価される。■Key Points・2026年3月期中間期は国内粗鋼生産量の減少などの厳しい事業環境にありながら、M&A2社の業績寄与により売上高及びEBITDAが大幅増加・2026年3月期は増収増益の見込み。売上高及び各利益を上方修正・海外2社のM&Aの実施により、第6次中期経営計画達成が視野に入る(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本 章弘)
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2026/01/09 12:01
注目トピックス 日本株
C&R社----3Q増収増益、四半期純利益は計画を超過して推移
*11:44JST C&R社----3Q増収増益、四半期純利益は計画を超過して推移
クリーク・アンド・リバー社<4763>は8日、2026年2月期第3四半期(25年3月-11月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比19.5%増の455.51億円、営業利益が同26.2%増の37.68億円、経常利益が同21.7%増の37.23億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同52.5%増の30.98億円となった。クリエイティブ分野(日本)の売上高は前年同期比10.9%増の291.69億円、セグメント利益(営業利益)は同15.2%増の21.37億円となった。グループの中核となる同社を筆頭に全6社で構成している。映像、ゲーム、Web、広告・出版等の分野で活躍するクリエイターを対象としたプロデュース、ライツマネジメント、エージェンシー事業を展開している。当第3四半期連結累計期間の業績は、映像、ゲーム、Web等の主力分野が堅調に推移し、増収増益となった。クリエイティブ分野(韓国)の売上高は同9.7%減の21.02億円、セグメント損失(営業損失)は0.19億円(前年同期は0.09億円の損失)となった、連結子会社CREEK & RIVER ENTERTAINMENT Co., Ltd.を中心に2社で構成しており、主な活動分野は、映像分野と出版分野であり、テレビ局への人材派遣やオリジナルコミックの企画・制作等を展開している。当第3四半期連結累計期間の業績は、テレビ局への人材派遣事業は回復傾向にあるものの、オリジナルコミックのリリースに時間を要したこと等により、売上高は減収となり、損益面では損失となった。医療分野の売上高は同8.8%増の47.57億円、セグメント利益(営業利益)は同23.6%増の14.07億円となった。連結子会社メディカル・プリンシプル社を中心に2社で構成している。医師の紹介事業や医学生・研修医向けのイベント開催、地域医療周辺サービス事業等を展開している。当第3四半期連結累計期間の業績は、医師紹介の成約数が前年同期を上回って順調に推移した結果、増収増益となった。会計・法曹分野の売上高は同5.0%減の17.62億円、セグメント利益(営業利益)は同23.7%減の0.76億円となった。連結子会社ジャスネットコミュニケーションズ及び連結子会社C&Rリーガル・エージェンシー社が、会計士や弁護士を対象としたエージェンシー事業を中心に展開している。当第3四半期連結累計期間の業績は、前期より続く人材紹介サービスの成約長期化の影響により、減収減益となった。CRES分野の売上高は43.67億円(前年同期は0.18億円の売上高)、セグメント利益(営業利益)は2.70億円(同0.27億円の利益)となった。連結子会社C&R EVERLASTING STORYを中心に、2025年3月に連結子会社化した高橋書店グループを含めた全6社で構成している。C&R EVERLASTING STORYは、事業承継・再生支援、投資・ファンド・M&Aアドバイザリー事業、事業戦略コンサルティング事業等を展開している。同社グループがネットワークするプロフェッショナルの知恵・経験といった未来への財産を活かしながら、新たな事業承継の形を作り出し、中小企業の「事業承継」問題という社会課題の解決に取り組んでいる。その他の事業の売上高は同5.2%増の33.92億円、セグメント損失(営業損失)は0.89億円(同1.13億円の損失)となった。全18社で構成している。成長著しいIT分野やAI/DX分野、衣食住に関わるファッション分野、建築分野、アグリカルチャー分野での事業展開に加え、新たな事業の創出やプロフェッショナル・クライアントの課題解決の一助となるサービス提供を推進している。同社グループの連携を強化しながら業容拡大に取り組んでいる。当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は順調に増加している一方で、事業拡大に向けた積極的な投資を行っており、売上高は増収となり、損益面は損失となった。2026年2月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比19.3%増の600.00億円、営業利益が同38.3%増の50.00億円、経常利益が同35.3%増の50.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同42.1%増の32.00億円とする期初計画を据え置いている。
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2026/01/09 11:44
注目トピックス 日本株
山田コンサル Research Memo(5):2025年3月期の期末配当より配当性向50%を目安とする累進配当を導入
*11:35JST 山田コンサル Research Memo(5):2025年3月期の期末配当より配当性向50%を目安とする累進配当を導入
■株主還元策山田コンサルティンググループ<4792>は、株主に対する利益還元を経営の重要課題の1つとして認識し「高水準かつ安定的な配当」の継続を基本方針としている。配当方針として、安定的かつ持続的な配当を実現するため、2025年3月期の期末配当より連結配当性向50%を目安とする累進配当を導入した。この方針に基づき、2026年3月期の1株当たり配当金は、前期と同額の77.0円(配当性向53.4%)を予定している。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2026/01/09 11:35
注目トピックス 日本株
山田コンサル Research Memo(4):2026年3月期は増収減益を予想するも、下期は2ケタ増益に転じる見通し
*11:34JST 山田コンサル Research Memo(4):2026年3月期は増収減益を予想するも、下期は2ケタ増益に転じる見通し
■山田コンサルティンググループ<4792>の今後の見通し1. 2026年3月期の業績見通し2026年3月期の業績予想は、売上高で前期比14.2%増の26,000百万円、営業利益で同8.0%減の3,800百万円、経常利益で同9.7%減の3,700百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同4.5%減の2,750百万円と、期初計画を据え置いた。売上高は、コンサルティング事業で同2.1%増と着実な増収を見込むほか、投資事業で同115.7%増と2期ぶりの増収を見込む。利益面では、前期にM&A成約案件が集中したピナクルが反動減となるほか、高利回りの投資売却案件がはく落するものの、経営コンサルティング事業やM&Aアドバイザリー事業、事業承継コンサルティング事業などのコンサルティング需要を下期に取り込むことで、売上総利益は同0.9%増の19,600百万円と小幅増益を見込む。人件費やシステム費用を中心に販管費が同3.3%増の15,800百万円となり、営業利益は通期で小幅減益となるが、下期単独で見ると前年同期比38.4%増の1,709百万円と2ケタ増益に転じる見込みである。(1) コンサルティング事業コンサルティング事業は、売上高で前期比2.1%増の20,800百万円、売上総利益で同1.3%増の18,430百万円、営業利益で同7.7%減の2,930百万円を見込んでいる。増収率が小幅にとどまるのは、前期に貢献したピナクルが反動減で4〜5億円の減収を見込んでいるためである。同社は、この反動減を除けば、コンサルティング事業の受注は順調に増加しており、成長トレンドが継続していると認識している。特に同社の主要ターゲット層である中堅企業については、政府方針による資金面や人材面など幅広い支援を行うことで、日本経済活性化の担い手となることが期待されている。このため、経営環境の変化とともに様々なコンサルティングニーズが生まれており、同社にとっては追い風になると予想される。また、海外子会社の収益についても日系企業の海外進出ニーズが高まるなかで、同社との協業案件が増加傾向にあるため、売上の拡大に伴い収支均衡ラインまで改善することが見込まれる。(2) 投資事業投資事業は、売上高で前期比115.7%増の5,200百万円、売上総利益で同5.2%減の1,170百万円、営業利益で同8.7%減の870百万円を見込んでいる。前期に計上した高利回りの投資売却案件が一巡するため減益を見込むが、投資株式や投資不動産の売却を進めることで、小幅な減益にとどめる計画である。なお、投資残高については財務の健全性にも配慮しつつ、優良な投資機会には積極的に投資を行うとしている。人材戦略など持続的成長に向けた取り組みが進展2. 持続的成長に向けた取り組み同社は個と組織の持続的成長に向けた取り組みとして、「人材戦略基本方針」「社内連携」「新規・成長分野」の3つに注力している。(1) 人材戦略基本方針同社は、成長の源泉は人材と組織力にあるとの考えの下、人材の採用・育成及び定着率の向上に注力している。人材の採用については新卒・中途採用含めて、年間200名前後の採用を継続しており、このうち海外子会社についても年間数十名規模の採用を実施している。退職者数についても年間120名ペースが継続しているが、離職率については2023年3月期の12.2%から2025年3月期は10.2%とやや改善傾向にある。同社は定着率の向上施策として、チャレンジし続けられる職場、安心して働ける職場の実現に向けて各種制度や環境の整備にここ数年取り組み、その効果が顕在化し始めている。これまでは入社3年未満の退職者数が多かったが、ここ1〜2年で大幅に減少した。これは、実務研修の実施によりスキル不足を理由とした離職が減少したことや、柔軟な働き方を希望する社員に対して、在宅勤務の推進やフレキシブル勤務、時短勤務制度の導入など環境整備に取り組んだことが寄与した。また、社長による全社員への面談に加え、2025年には海外子会社のローカルスタッフとも現地での面談を開始した(シンガポール、中国で実施済み)。海外子会社の離職率はほかの外資系企業よりも低い水準にあるものの、同社グループのなかでは高水準であり、収益改善に向けた課題となっていた。今回の取り組みにより、経営層と現場スタッフとの距離感が縮まり、考え方を共有することによって離職率の改善が進むものと期待される。(2) 社内連携同社はコンサルティングサービスの品質向上と受注機会の最大化に向けた取り組みとして、拠点間連携及び事業間連携に注力してきたが、今後も成長戦略の1つとして継続する方針である。拠点間連携とは、東京と地方拠点や海外拠点のスタッフが案件を協働で進めることで、全国のコンサルティングサービスの品質を均質化し、全体のレベルアップを図るとともに顧客満足度の向上を目指すものであり、地方拠点から東京への出向も定期的に実施している。一方、事業間連携とは、顧客の経営課題に応じて事業間で紹介・協働することで、顧客ニーズに対応していく取り組みとなる。(3) 新規・成長分野新規・成長分野として、海外コンサルティング、投資事業、DXコンサルティングの3つに注力する。海外コンサルティングでは自社拠点の強みを生かし、海外進出あるいはクロスボーダーM&Aに取り組む日系企業に加え、ローカル企業のM&A案件なども手掛ける方針だ。同社は、アジアを中心に子会社を展開しているが、2025年に入ってスイスのClairfield International LLCへマイノリティ出資を行い、クロスボーダーM&A事業で連携強化を進めているほか、米国に事業所を2拠点新設するなど、事業拡大に向けた体制強化を積極的に進めている。海外における顧客獲得チャネルは現地の金融機関(日系企業、ローカル企業含む)に加え、セミナー開催や子会社が発行するリサーチレポートを顧客獲得ツールとして活用している。中国子会社では、従来、日系企業の脱中国に向けたコンサルティング案件が主体であったが、最近ではローカル企業向けの営業活動にも注力し始めている。景気低迷が長引くなかで、中国企業もコンサルティングニーズが多く発生しており、同社にとっては事業拡大の好機となる。海外コンサルティングは2026年3月期に収支均衡水準となる見通しであり、2027年3月期からスタートする次期中期経営計画では具体的な目標数値も打ち出すものと見られ、今後の展開が注目される。投資事業については、投資対象を厳選しながら一定水準以上の利益を獲得していく方針である。DXコンサルティングについては、需要が旺盛であるものの、DXコンサルタントの採用が想定どおりに進まず、当初想定よりも売上成長ペースは緩やかとなっている。しかし、中堅企業や中小企業のDX化の取り組みは大企業と比べて遅れているため、今後の売上拡大余地は大きい。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2026/01/09 11:34
注目トピックス 日本株
山田コンサル Research Memo(3):2026年3月期中間期は増収減益となるも、通期計画に対しては順調な進捗
*11:33JST 山田コンサル Research Memo(3):2026年3月期中間期は増収減益となるも、通期計画に対しては順調な進捗
■山田コンサルティンググループ<4792>の業績動向1. 2026年3月期中間期の業績概要2026年3月期中間期の連結業績は、売上高で前年同期比7.6%増の13,367百万円、営業利益で同27.8%減の2,090百万円、経常利益で同27.9%減の2,037百万円、親会社株主に帰属する中間純利益で同25.8%減の1,415百万円となった。売上高は、コンサルティング事業が前年同期にM&A案件の成約が集中した反動で同4.9%減となったものの、投資事業が同64.1%増と急増したことでこれをカバーし、中間期として過去最高を更新した。一方、利益面ではM&A案件の反動減に加えて人件費の増加が負担となり、減益となった。しかし、通期計画に対する進捗率は、売上高で51.4%、営業利益で55.0%となるなど、おおむね計画どおりに推移したと見られる。営業利益は前年同期比で806百万円の減益となったが、主な要因はコンサルティング事業の売上総利益減少で402百万円、投資事業の売上総利益減少で3百万円に加え、人件費の増加354百万円※、人材募集費の増加76百万円などである。人件費については前年に続いて約8%の昇給を実施したこと、並びに期中に140名が入社するなど採用が順調に進んだことが増加要因となった(2025年9月末の連結従業員数1,144名(前年同期末比89名増)、うちコンサルタント934名(同70名増))。※ 前年同期は業績好調に伴い特別賞与230百万円を支給しており、同要因を除くと584百万円の増加。2. セグメント別の業績(1) コンサルティング事業2026年3月期中間期の業績は、売上高で前年同期比4.9%減の9,647百万円、売上総利益で同4.4%減の8,680百万円、営業利益で同41.2%減の1,107百万円となった。減収減益の主な要因は、前年同期にピナクル(株)で大型案件を含むM&A案件の成約が集中した反動(約7億円の減収要因)に加え、海外子会社の収益が低水準で推移したこと、人件費の増加である。事業別の売上総利益を見ると、経営コンサルティング事業は前年同期比1.9%減の3,481百万円となった。前年同期比では若干下回ったものの、引き続き人材不足に伴う持続的成長分野の引き合いが堅調だったほか、上場会社の資本効率向上並びに子会社の業務改善をテーマとしたコンサルティングの引き合いも増加した。M&Aアドバイザリー事業は前年同期比12.5%減の3,846百万円となった。ピナクルを除いた場合は1ケタ台の増益と見られる。M&Aの成約件数は前年同期の56件から44件に減少したが、上場企業の非公開化やカーブアウト等の案件が増加するなど案件の大型化が進んだ。また、プライベート・エクイティファンドとの連携強化により金融機関等を介さない直接受注のM&A案件が増加していることに加え、仕掛中の案件も着実に増加した。事業承継コンサルティング事業は前年同期比6.0%増の843百万円となった。オーナー企業を中心に事業承継の相談が堅調に推移した。不動産コンサルティング事業は同50.0%増の509百万円と大きく伸長した。事業承継に関連して、顧客から保有不動産の売却や有効活用に関する相談が堅調に増えたほか、大型案件の成約が増収に寄与した。(2) 投資事業2026年3月期中間期の業績は、売上高で前年同期比64.1%増の3,742百万円、売上総利益で同0.3%減の1,138百万円、営業利益で同2.5%減の984百万円となった。未上場株式投資事業、不動産投資事業ともに売却が順調に進んだことにより売上高は大幅増収となったが、利益面では前年同期に投資利回りの高い株式売却案件があった反動で若干の減益となった。なお、2025年9月末の未上場株式投資事業における営業投資有価証券残高は前期末比361百万円増加の7,365百万円、不動産投資事業における不動産投資残高は同129百万円増加の1,530百万円とそれぞれ積み上がった。合計では同490百万円増加の8,895百万円となり、期中では約30億円の投資を実行したことになる。未上場株式投資事業においては、事業承継ニーズの高まりを受け、資本構成の再構築が必要な未上場企業からの出資依頼が増加したことに加え、金融機関との関係強化による新規案件の発掘も進んだ。不動産投資事業では、金融機関及び不動産仲介会社からの紹介案件が増加し、35件(346区画)の紹介案件の中から厳選して3件(13区画)の投資を実行した。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2026/01/09 11:33
注目トピックス 日本株
山田コンサル Research Memo(2):国内最大級の独立系コンサルティングファーム。海外市場にも展開
*11:32JST 山田コンサル Research Memo(2):国内最大級の独立系コンサルティングファーム。海外市場にも展開
■事業概要1. 会社概要山田コンサルティンググループ<4792>は、1989年にファイナンシャルプランナーの教育・研修及びファイナンシャルプランニングに関するコンサルティングサービスを目的として設立された。コンサルティング領域の拡大と子会社展開を進め、2025年9月末時点で子会社19社(うち、海外12社)、グループで934名(総合コンサル職705名、専門コンサル職229名)のコンサルタントが在籍する国内最大級の独立系コンサルティングファームに成長した。多様なテーマに関わるコンサルティングを中核事業とし、中堅企業を中心に年間3千件を超えるプロジェクトを支援している。海外ではアジア地域を中心にグローバル展開※しており、日系企業を中心にローカル企業に対してもコンサルティングサービスを提供している。※ 同社の海外拠点:シンガポール、中国、韓国、タイ、ベトナム、マレーシア、インドネシア、インド、UAE、米国、ケイマン2. 事業内容同社グループは、様々な事業分野のコンサルタントが連携を取り合いながら、経営課題解決のための提案から実現までワンストップのコンサルティングサービスを提供している。事業セグメントはコンサルティング事業と2011年より開始した投資事業の2つのセグメントで開示している。(1) コンサルティング事業コンサルティング事業では、経営コンサルティング事業、M&Aアドバイザリー事業、事業承継コンサルティング事業、不動産コンサルティング事業の4つの事業領域でサービスを展開している。顧客層は、売上規模で10億円以下の中小企業から1兆円を超える大企業まで幅広いが、ここ最近は中堅企業以上の顧客の比率が上昇するとともに、受注単価も大型化する傾向にある(売上規模で100億円超となる顧客の売上構成比は2023年3月期の32.1%から2025年3月期は45.8%に上昇)。a) 経営コンサルティング事業経営コンサルティング事業では、企業の持続的成長を実現するために経営戦略策定から業務プロセス改善まで経営課題解決を一貫してサポートする「持続的成長分野」や、DX・AI戦略の策定から組織・業務の変革、最適なデジタルソリューションの選定と導入支援までをワンストップで提供する「DX・AI戦略分野」、組織・人材に関する課題について専門的かつ総合的なソリューションを提供する「組織人事分野」、企業の持続的成長や中長期的な企業価値向上に向けたコーポレート・ガバナンスの取り組みを支援する「コーポレート・ガバナンス分野」、事業再生に向けたスキームの構築から実行手続きまで総合的に支援する「事業再生分野」など、経営課題に応じて様々なコンサルティングサービスを提供している。顧客獲得チャネルについては、全体の約7割がメガバンクや全国の地方銀行などの金融機関からの紹介で占めており、同社の高いサービス品質が評価され、継続的に紹介案件を獲得している。b) M&Aアドバイザリー事業、事業承継コンサルティング事業、不動産コンサルティング事業M&Aアドバイザリー事業は、売上高の約7割がFA(ファイナンシャルアドバイザリー)業務、残り約3割が仲介業務である。顧客獲得チャネルは直接受注(既存顧客含む)が約7割を占め、残りを金融機関や弁護士・会計事務所からの紹介案件で占めている。事業承継コンサルティング事業は、大半が金融機関からの紹介案件であり、豊富な実績を持つ。売上規模はコンサルティング事業の約1割と小さいものの、経営者トップとの強い信頼関係が構築されるため、経営コンサルティング事業やM&Aアドバイザリー事業の受注につながるケースも多く、同社にとっては重要な事業と位置付けられる。また、不動産コンサルティング事業では、顧客が保有する不動産の調査・分析、有効活用の提案、売買・賃貸の仲介など、多岐にわたるサービスを提供している。(2) 投資事業投資事業では、顧客企業の資本政策や事業承継等の課題解決の一環として企業の株式に投資する未上場株式投資事業と、次世代への承継時に課題となりやすい底地や共有持分の物件など換金性の低い不動産に投資する不動産投資事業を展開している。いずれの事業もコンサルティング事業とシナジーがあり、他社と競合しない厳選した案件のみに投資することを基本方針としている。たとえば、未上場株式投資の対象は業歴が長く純資産も一定水準以上あるが、事業承継に伴って資本構成の再構築が必要な企業に限定され、ベンチャー企業は含まない。想定IRR※は未上場株式投資事業で8%以上、不動産投資事業で20%以上を目指しており、事業開始以降2025年9月末までの累計IRRは未上場株式投資事業で14.67%と高い実績を示している。※ IRR(Internal Rate of Return:内部収益率)とは、投資の収益性を評価するための指標で、投資によって得られる将来のキャッシュ・フローと投資額の現在価値が等しくなる割引率。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2026/01/09 11:32
注目トピックス 日本株
山田コンサル Research Memo(1):2026年3月期中間期は増収減益。下期は単独で増益に転じる見通し
*11:31JST 山田コンサル Research Memo(1):2026年3月期中間期は増収減益。下期は単独で増益に転じる見通し
■要約山田コンサルティンググループ<4792>は、国内最大級の独立系コンサルティングファームである。様々な事業分野のコンサルタントが連携を取り合いながら、経営課題解決のための提案から実現までワンストップのコンサルティングサービスを提供している。海外にもアジア地域を中心に子会社12社を持つなどグローバル展開している。また、コンサルティング事業から派生して投資事業(未上場株式投資及び不動産投資)も展開している。1. 2026年3月期中間期の業績概要2026年3月期中間期の連結業績は、売上高で前年同期比7.6%増の13,367百万円、営業利益で同27.8%減の2,090百万円と増収減益となったものの、おおむね計画どおりの進捗となった。売上高は投資事業が同64.1%増の3,742百万円と大幅増となり、過去最高を更新した。一方、営業利益は前年同期にM&A案件の成約が集中した反動に加えて、賃金改定並びに人員の増加によって人件費が同354百万円増加したことが減益要因となった。しかし、通期計画に対する進捗率は55.0%となった。2. 2026年3月期の業績見通し2026年3月期の業績予想は、売上高で前期比14.2%増の26,000百万円、営業利益で同8.0%減の3,800百万円と、期初計画を据え置いた。M&Aアドバイザリー事業の反動減と人件費の増加が減益要因となるが、コンサルティング事業の受注は順調に増加しており、下期単独で見ると2ケタ増益に転じる見通しである。また、中期的に見てもM&A案件や投資事業の動向で増減はあるものの、同社は成長トレンドが継続していると認識している。3. 持続的成長に向けた取り組み同社は持続的成長に向けて、「人材戦略基本方針」「社内連携」「新規・成長分野」の3つの取り組みに注力している。「人材戦略基本方針」では、社員がチャレンジし続けられる安心して働ける職場環境を整備することで、人材の育成・定着率の向上に取り組み、人的リソースの基盤強化を進める。「社内連携」では、東京と地方の拠点間連携による役務品質の均質化を図るとともに、事業間連携を推進することで、顧客が抱える多様な経営課題に対応する。「新規・成長分野」では、海外コンサルティングやDXコンサルティングなど成長余地の大きい分野に注力するほか、安定収益基盤として投資事業の拡大も図る。投資残高は2025年9月末時点で88億円だが、財務の健全性を確保しながら、優良な投資機会には積極的に投資を行う。4. 株主還元方針同社は配当方針として、安定的かつ持続的な配当を実現するため、2025年3月期の期末配当より連結配当性向50%を目安とする累進配当を導入した。この方針に基づき、2026年3月期の1株当たり配当金は前期と同額の77.0円(配当性向53.4%)を予定している。■Key Points・2026年3月期中間期は増収減益となるも、通期計画に対しては順調な進捗・2026年3月期は増収減益を予想するも、下期は2ケタ増益に転じる見通し・人材戦略など持続的成長に向けた取り組みが進展・2025年3月期の期末配当より配当性向50%を目安とする累進配当を導入(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2026/01/09 11:31
注目トピックス 日本株
ドーン---自己株式取得に係る事項を決議
*11:13JST ドーン---自己株式取得に係る事項を決議
ドーン<2303>は8日、同日開催の取締役会において自己株式取得に係る事項を決議した。取得の目的は、株主への利益還元と資本効率の向上、さらにM&A及び資本提携を進めるための対価として活用すること、および企業価値の向上に貢献する譲渡制限付株式報酬への活用である。取得対象株式は100,000株(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合 3.3%)で、取得価額は最大2億円となっている。取得期間は2026年1月9日から2026年3月31日までで、東京証券取引所で市場買付けにより取得する。
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2026/01/09 11:13
注目トピックス 日本株
ティアンドエス Research Memo(9):累進配当の継続を基本方針とし、2026年9月期は1.00円増配の見通し
*11:09JST ティアンドエス Research Memo(9):累進配当の継続を基本方針とし、2026年9月期は1.00円増配の見通し
■株主還元策ティアンドエスグループ<4055>は、将来の成長が見込まれる分野における新しい技術取得への投資を通じて企業価値を向上させることを経営の重要課題と位置付け、これを実現することが株主に対する利益還元であるとしている。利益配分に関しては、企業価値向上を実現するために必要な内部留保の確保を優先しつつ、業績を考慮した累進配当を継続して実施することを基本方針としている。この基本方針の下、2025年9月期の1株当たり配当は前期比2.00円増の10.00円となり、配当性向は14.9%、DOE(株主資本配当率)は2.8%となった。2026年9月期は11.00円と同1.00円増配の計画であり、配当性向は15.2%、DOEは2.7%となる見通しである。同社は積極的な事業投資を通じて競争力と収益力の強化を図りつつ、業績の成長に応じて配当水準を引き上げる方針である。また、同社は2025年11月に自己株式の取得を発表した。取得価額の総額は322百万円(上限)であり、発行済株式総数(自己株式を除く)の3.03%に相当する。取得期間は2025年11月13日から2026年5月12日までである。当該自己株式を上限まで取得した場合、配当と自己株式取得を合算した総還元性向は74.7%に達する見込みである。同社は安定的な成長投資を継続しながらも、株主への利益還元を重視する姿勢を示しており、中長期的な企業価値の向上と株主利益の最大化を両立する経営が期待される。(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林 拓馬)
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2026/01/09 11:09
注目トピックス 日本株
ティアンドエス Research Memo(8):2031年9月期にEBITDA20億円、時価総額300億円を目指す
*11:08JST ティアンドエス Research Memo(8):2031年9月期にEBITDA20億円、時価総額300億円を目指す
■中長期の成長戦略1. 長期ビジョン「T&S Growth Journey 2031」の策定ティアンドエスグループ<4055>は2024年12月17日に公表した「事業計画及び成長可能性に関する事項」において、2035年9月期までに売上高100億円、時価総額300億円と長期目標を掲げていたが、その後、事業環境の変化、足元の業績進捗、成長施策の実現可能性を改めて精査した結果、目標達成時期を前倒しする形で2025年9月に長期ビジョン「T&S Growth Journey 2031」を策定した。2031年9月期を最終年度とする本ビジョンでは、売上高100億円、EBITDA20億円、時価総額300億円を定量目標として設定している。KPIは、システム開発事業本部の年間受注工数が2025年9月期比52.4%増の1,684人月、ITサービス事業本部のエンジニア数が同37.8%増の456人、イントフォーの年間受注工数が同1.4倍の861人月である。半導体投資の中長期的な拡大、製造業におけるDX・AI活用ニーズの高まりなど外部環境を追い風として、これまで培ってきた技術力と顧客基盤を成長加速に結びつける構えである。グループ戦略の中核は、「半導体領域におけるナンバーワン・システムインテグレーター」「AI事業の独自ブランド化を起点とする高速成長」「そしてこれらを支えるエンジニア規模の拡大」という3つのミッションで構成されている。半導体領域については、システム開発・保守・運用ニーズが中長期的に高水準で推移すると見込まれる一方で、高度な専門性と厳格な機密性が求められる分野であり、十分なノウハウを有するシステムインテグレーターは限られている。同社はこうした参入障壁の高い領域において、これまで蓄積してきた経験や実績を強みに、主要顧客との取引を一層深耕するとともに、半導体サプライチェーンに属する新規顧客の開拓を進め、「ナンバーワン・システムインテグレーター」としての地位確立を目指す。加えて、従来のシステム開発にとどまらず、システム導入コンサルティングやソフトウェア検証といった周辺領域へとSIサプライチェーンを延伸し、生成AIの活用、生産管理以外の製造工程や製品企画への対応など、提供価値の拡張を図る。装置メーカーや素材メーカーなど隣接分野への展開も視野に入れ、同業他社のM&Aや、半導体製品商社・材料商社・製造装置商社・コンサルティング会社など異業種との連携を通じて、競争優位性の強化を進める。AI事業については、画像認識を中心とする先進技術を核に、これまで主として受託開発型で提供してきたAIソリューションをIPとして体系化し、再現性の高いビジネスモデルへと転換する。画像認識技術を活用した自動化ソリューションは、製造業をはじめ幅広い分野で応用余地が大きく、今後も高い成長が見込まれる分野である。同社は半導体×AI、製造業×AIなどの領域で独自ブランドの確立を目指すとともに、ライセンスビジネスへの展開を進める。加えて、生成AIをはじめとする自動化技術が、従来は労働集約的とされてきたITシステム開発・保守・運用の分野にも急速に浸透するなか、研究開発やM&Aを通じてAIソリューション事業の加速度的な拡大を図り、半導体関連及びDX関連のシステム開発事業との横断的なシナジー創出を追求していく。これらの成長戦略を実行するための基盤として、エンジニア規模の拡大を最重要課題の1つに位置付けている。需要環境は堅調であり、エンジニアの稼働率は高水準が続くと見込まれることから、人的リソースの拡充はそのまま収益拡大につながる。同社は、AIが人に取って代わるのではなく、人がAIを使いこなすことで全体の生産性が向上するという考えの下、高度な専門性を持つエンジニアの採用と育成を通じて、質・量の両面で人材基盤を強化する方針である。採用活動の強化や待遇改善、採用チャネルの多様化、人材育成体制の充実に加え、規模拡大に対応した社内DXや企業認知度向上にも取り組み、同業他社のM&Aを通じた人材獲得も含めて、持続的成長を支えるエンジニア体制の構築を進める。2025年9月期末の従業員数368名に対し、2031年9月期には700人を目指す。売上高については、2025年9月期の41億円から2031年9月期に100億円への拡大を計画している。その内訳として、既存半導体顧客の深耕による6億円、新規半導体顧客の開拓による23億円、AIビジネス拡大による6億円、プライシング改善による10億円、M&Aの実施による15億円を見込んでいる。また、時価総額300億円の達成に向けては、上記戦略の着実な実行によるファンダメンタルズの向上を前提に、株主還元方針の見直し検討やIR・SR活動の強化を進め、市場との対話を通じた評価向上を図る。中長期視点での成長ストーリーを明確に示すことで、持続的な企業価値向上を目指す姿勢が窺える。2. 横浜キャピタルとの事業提携同社は各種施策をスピーディーかつ確実に実行していくため、2025年9月に横浜キャピタルとの間で事業提携契約を締結した。横浜キャピタルは横浜銀行グループを母体とする地域系ベンチャーキャピタルとして、投資先企業に対する経営支援、成長戦略立案、企業価値向上に関する実績を積み重ねており、その知見やネットワークを活用することで、同社の成長戦略をより実効性の高いものへと引き上げる狙いがある。同社は横浜キャピタルから新規顧客開拓を含む売上拡大支援、採用・育成など人事施策の実行支援、M&A候補の探索及び実行支援、KPI設計やデータ活用高度化を通じた経営基盤強化など、多面的な支援を受ける予定である。また、同社は採用・人材基盤強化やM&Aに伴う支出に備え、負債に偏らない資金調達手段として資本性資金の活用が有用であると判断し、横浜キャピタルが設立したYokohama Bridge投資事業有限責任組合を引受先とする、第三者割当による新株予約権の発行を決定した。新株予約権による調達予定額は13.5億円、割当日は2025年10月3日、行使可能期間は割当日から半年経過後以降5年間に設定されている。行使価額は1,196円、行使可能価額は1,374円であり、株価が行使価額の約115%を超えた場合にのみ行使可能とする条件や、普通株式への転換時期を段階的に設定する仕組みにより、短期的な希薄化を抑制する設計となっている。調達資金の使途としては、採用・人材基盤強化に525百万円、M&Aや事業・資本提携による事業拡大に595百万円、DX推進による営業基盤拡充と生産性向上に230百万円を充当する計画である。横浜キャピタルとの事業提携は、資金調達と経営支援を一体化させることで中長期的な成長の実行力を高める取り組みであり、同社が掲げる長期ビジョンを成果へとつなげるうえで重要な戦略的意義を持つと考えられる。(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林 拓馬)
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2026/01/09 11:08
注目トピックス 日本株
ティアンドエス Research Memo(7):2026年9月期は好調な外部環境を背景に増収増益を見込む
*11:07JST ティアンドエス Research Memo(7):2026年9月期は好調な外部環境を背景に増収増益を見込む
■ティアンドエスグループ<4055>の業績動向4. 2026年9月期の業績見通し2026年9月期の連結業績は、売上高が前期比9.7%増の4,500百万円、営業利益が同5.8%増の800百万円、経常利益が同6.4%増の801百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同5.9%増の539百万円と増収増益を見込んでいる。DX投資の継続や半導体関連需要の回復・拡大、生成AIをはじめとする先端技術の社会実装の進展などを背景に、同社を取り巻く外部環境は総じて良好であり、いずれのカテゴリーにおいても売上高は堅調に拡大する見通しである。カテゴリー別の予想値は非開示としているものの、グループ各社・各事業本部の見通し概要は以下のとおりである。システム開発事業本部では、半導体メーカーを中心とする主要取引先からの大規模開発案件を含む継続案件に加え、新規案件の引き合いも引き続き好調に推移する見通しである。システム開発から運用・保守フェーズへと展開する案件の比率も高く、長期にわたる安定的な受注体制は今後も維持されると見られる。こうした需要に対応するため、エンジニアリソースの拡充と体制強化を進め、KPIである年間受注工数は前期比3.7%増の1,146人月を見込んでいる。ITサービス事業本部では、新規顧客及びパートナーとの取引を継続的に拡大するとともに、既存顧客との関係強化を通じた事業基盤の一段の充実を図る。顧客からの引き合いは依然として強く、人材採用を積極化し、即戦力となるエンジニアの確保を進めることで、多様化・高度化するニーズに応える。KPIであるエンジニア数は前期比8.8%増の360人へと拡大し、安定的な売上成長を目指す。イントフォーについては、前期からの流れを引き継ぎ、生成AIやエッジAI関連案件が通期を通じて拡大する展開を想定している。採用強化に加え、新たな学術機関との技術連携を進めることで技術力の底上げを図り、AI案件の拡大と新規事業創出に向けた研究開発に注力する。KPIである年間受注工数は前期比11.9%増の405人月と、高い成長率を見込んでいる。TSシステムソリューションズでは、重点顧客の深耕と新規取引先の拡大に加え、中途採用による体制強化を背景に、前期比120%超の成長を見込んでいる。営業・組織・マネジメントの各戦略を明確にしたうえで、DXを軸とした戦略的な事業運営を推進し、持続的な企業価値の向上を目指す。エクステージは、前期第2四半期の参画以降、十数名規模の人材をグループ内案件に投入し、グループ全体の売上拡大に寄与してきた。2026年9月期もワンストップソリューションの一翼を担いながら、新卒採用や人材育成に着手し、中長期的な成長基盤の整備を進める。既存顧客からは老朽化したシステムのリプレース案件も受注しており、着実な売上拡大を見込んでいる。利益面については、成長投資や人材拡充を背景として、売上高の伸びと比べるとやや控えめである。ただし、売上ミックスの悪化など特段のマイナス要因は想定されておらず、案件の順調な進捗や高稼働率の維持などにより、会社予想を上回る利益水準に達する可能性も十分にあると弊社は考えている。(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林 拓馬)
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2026/01/09 11:07
注目トピックス 日本株
ドーン---2Q増収増益、クラウド利用料の順調な増加に加え、ライセンス販売は新規・更新を受注
*11:06JST ドーン---2Q増収増益、クラウド利用料の順調な増加に加え、ライセンス販売は新規・更新を受注
ドーン<2303>は8日、2026年5月期第2四半期(25年6月-11月)決算を発表した。売上高が前年同期比1.7%増の6.46億円、営業利益が同7.6%増の2.06億円、経常利益が同9.4%増の2.13億円、中間純利益が同7.8%増の1.48億円となった。同社は、第2次中期経営計画の最重点施策である「Gov-tech市場の深耕」を推進する一方で、「AIを活用したクラウドサービスの展開」や「M&A・事業提携」による課題解決へのシナジー創出に取り組むとともに、これらの達成を支える人財基盤の強化に注力している。具体的な取組みとしては、「Live119(映像通報システム)」について導入拡大を進めるとともに、「Live-X(映像通話システム)」に関して民間企業からの受注拡大に取り組んでいるほか、地方自治体の業務等に関連する適時の情報伝達を支援する「Mailio(メッセージ配信サービス)」の導入拡大、ならびに自治体や警察が防災・防犯情報を配信するスマートフォンアプリ、災害対策本部での情報収集を支援する「DMaCS(災害情報共有サービス)」等、各種システムの積極的な提案に注力した。また、tiwakiとの資本業務提携について、防犯事業を中心に、各社の強みを活かしたシナジーの創出に向け、関係各所との調整、および実証実験に取り組んでいる。売上高については、ストック型収益であるクラウド利用料の順調な増加に加え、ライセンス販売において消防防災を中心に新規・更新受注があるなど増加要因があった一方で、前年同期に大型のSI初期開発売上があった反動等が減少要因となった。品目別の売上高については、クラウド利用料が前年同期比9.0%増の4.40億円、クラウド初期構築が同34.6%増の0.66億円、SI保守が同15.3%減の0.37億円、SI初期が同97.9%減の0.01億円、その他保守(ライセンス、商品)が同4.5%減の0.19億円、その他初期(ライセンス、商品)が同238.1%増の0.80億円となった。利益については、人件費、経費項目に関して一部増加があったものの、売上高の堅調な推移により、増益となった。2026年5月期通期の業績予想については、売上高が前期比3.3%増の17.00億円、営業利益が同6.3%増の6.10億円、経常利益が同5.7%増の6.17億円、当期純利益が同4.1%増の4.35億円とする期初計画を据え置いている。
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2026/01/09 11:06
注目トピックス 日本株
ティアンドエス Research Memo(6):2025年9月期は半導体・AIソリューションカテゴリーが業績をけん引
*11:06JST ティアンドエス Research Memo(6):2025年9月期は半導体・AIソリューションカテゴリーが業績をけん引
■ティアンドエスグループ<4055>の業績動向1. 2025年9月期の業績概要2025年9月期の連結業績は、売上高が前期比37.7%増の4,103百万円、営業利益が同45.5%増の756百万円、経常利益が同44.8%増の753百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同58.5%増の509百万円と、売上高・利益ともに過去最高値となった。なお、同社は前期に決算期を11月から9月に変更しており、2024年9月期は10ヶ月の変則決算である。前期実績に12/10を乗じて通期換算した参考値(売上高3,576百万円、営業利益623百万円)と比較しても、売上高は同14.7%増、営業利益は同21.3%増と高成長であり、好調だったと評価される。売上面については、半導体ソリューションカテゴリーの回復及びAIソリューションカテゴリーの好調により大幅に拡大した。半導体ソリューションは前期低調であったキオクシアグループ向けのシステム開発案件などが拡大し、AIソリューションでは特に画像認識分野において研究開発支援及び受託ソフトウェア開発案件が増加した。売上拡大を支える従業員数は前期比10.8%増の368人(エンジニアは342人、スタッフは26人)と増加した。利益面では、収益性の高い半導体ソリューションの比率が高まったことで売上ミックスが改善し、売上総利益率の改善につながった。販管費は前期比135百万円増加したものの、増収効果及び売上総利益率改善により、営業利益率は同1.0ポイント改善の18.4%と高水準を維持した。主要取引先別の売上高は、東芝グループが前期比20.9%増の688百万円、日立グループが同13.0%増の779百万円、キオクシアグループが同48.1%増の1,087百万円、その他が同56.8%増の1,548百万円と拡大した(前期との単純比較)。キオクシアグループに関しては、業績好調により工場内のシステム開発案件が増加し、売上高が大幅に拡大した。東芝グループ及び日立グループについてもIT投資需要の高まりを背景として順調に拡大した。また、そのほかの顧客への売上も順調に拡大した。画像認識分野において自動車関連メーカーやJAXAなどに対する研究開発支援や受託ソフトウェア開発案件の引き合いが強まっている。(1) DXソリューションカテゴリーDXソリューションカテゴリーの売上高は前期比32.5%増の2,392百万円となった。DXやAI需要の拡大を背景として、主要取引先である東芝グループ、日立グループからの受託開発案件の受注が引き続き堅調に推移したことに加え、そのほかの既存顧客及び新規取引先企業からの受託開発案件が伸長したことも業績拡大に寄与した。前期との単純比較はできないものの、顧客層の拡大と案件単価の上昇が進んでいると見られる。(2) 半導体ソリューションカテゴリー半導体ソリューションカテゴリーの売上高は前期比44.1%増の1,278百万円となった。主要取引先であるキオクシアグループ向けは半導体市況の回復に伴う業績改善を背景として、これまで先送りとなっていたシステム開発案件が再開・拡大した。安定した保守・運用に加えて開発需要が戻ったことにより、同カテゴリーの収益成長を押し上げるドライバーとなった。(3) AIソリューションカテゴリーAIソリューションカテゴリーの売上高は前期比50.5%増の431百万円となった。AI・画像認識・ハードウェア制御等の高度技術を駆使したサービスに加え、最先端領域における研究開発支援サービスの継続的な伸長が寄与した。案件当たりの単価も上昇傾向にあり、同社が推し進める高付加価値創出型ビジネスモデルへの転換は着実に進展している。好調な業績を背景に、同カテゴリーの売上構成比は前期比0.9ポイント上昇の10.5%へと拡大した。今後は、高付加価値ビジネスであるAI関連の比率がさらに高まることで、連結ベースの収益性も改善が進むものと弊社は見ている。足元ではHailoエッジAIプロセッサ向けソフトウェアソリューションへの引き合いが旺盛であり、同社の技術優位性を生かした新規案件の獲得や適用領域の拡大が進むことで、AIソリューションカテゴリーの成長率は当面高水準を維持する可能性が高い。2. KPIの達成状況同社は事業ごとにKPI(Key Performance Indicator)を再設定しており、システム開発事業本部と先進技術本部(現 イントフォー)は年間受注工数、ITサービス事業本部はエンジニア数を重要な経営指標として新たに設定している。2025年9月期の達成率を見ると、システム開発事業本部の年間受注工数は95%、ITサービス事業本部のエンジニア数は95%、イントフォーの年間受注工数は102%となった。システム開発事業本部では、顧客の製品開発計画の見直しに伴う着手時期の後ろ倒しや運用・保守計画の変更によりわずかに未達となったものの、足元では引き合いが堅調に増加している。ITサービス事業本部は、深刻なエンジニア不足が想定以上に長期化し、採用市場の競争激化に加えてビジネスパートナー各社でも人材確保が難航したことで、計画どおりの人員確保が進まなかった。同社は今後、新卒採用の強化、アライアンス、M&Aを通じてエンジニアリソースを拡充し、受注工数の積み上げを図る。3. 財務状況2025年9月期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比741百万円増の3,662百万円となった。このうち流動資産は同595百万円増の3,369百万円となった。主に現金及び預金が585百万円増加したことによる。固定資産は同146百万円増の293百万円となり、主にのれんがエクステージの買収に伴い86百万円発生したほか、投資有価証券が62百万円増加したことによる。負債合計は前期末比264百万円増の749百万円となった。このうち、流動負債は同259百万円増の683百万円となり、主に未払法人税等が149百万円、未払消費税等が96百万円それぞれ増加したことによる。固定負債は同5百万円増の66百万円と概ね横ばいであった。純資産は同477百万円増の2,913百万円となり、主に親会社に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が438百万円増加したことによる。同社は、無借金経営である。財務の健全性を示す自己資本比率は2025年9月期末が79.5%と高水準を維持している。また、現金及び預金が資産合計の71.0%を占め、流動比率も493.0%と極めて高く、高い財務健全性を持つ。こうした強固な財務基盤により、同社は将来的な事業拡大や成長投資において、機動的かつ戦略的な判断が可能な状況にある。手元資金は豊富で、M&A、研究開発、人材採用などへの投資余力を確保している。また、無借金体質と高い自己資本比率は、景気変動時においても安定した経営を維持できる耐性の高さを示しており、今後の持続的な企業価値向上に向けた取り組みを後押しするものと評価される。(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林 拓馬)
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2026/01/09 11:06
注目トピックス 日本株
ティアンドエス Research Memo(5):市場規模は13兆円以上。DX推進やAI活用を追い風に市場は拡大へ
*11:05JST ティアンドエス Research Memo(5):市場規模は13兆円以上。DX推進やAI活用を追い風に市場は拡大へ
■ティアンドエスグループ<4055>の市場環境1. 市場概要経済産業省の「特定サービス産業動態統計調査」によると、2024年(暦年)の情報サービス業の売上高は前年比5.5%増の179,202億円であった。そのなかでも、同社の事業活動の対象となる受注ソフトウェア(前年比7.8%増の110,429億円)、システム等管理運営受託(同3.2%増の22,363億円)、その他(同5.9%増の10,701億円)は合計すると約14.3兆円となり、巨大な市場規模である。また、同業界の売上規模は右肩上がりに成長している。2022年は前年の急成長の反動もあり、成長率が4.6%にとどまったものの、2023年には再び成長が加速した。企業のDX推進やAI活用などの潮流、国内IT投資の構造的な高まりを考慮すると、今後も売上規模は拡大する可能性が高いと弊社は考える。2. 競争環境システムの受託開発を行っているSIerは大企業から中小企業まで多くの企業が存在するが、要件定義から設計、開発、運用・保守までを1社だけで一貫して担うケースは少ない。業界知識、技術分野、対応工程ごとに各社が得意領域を持ち、特定の業務やフェーズを専門的に担う形で協業するのが一般的である。それぞれの専門性をベースとした分業体制が敷かれているため、同一領域で直接的に競合する場面は限定的である。半導体ソリューションカテゴリーにおいては、同業のクエスト<2332>も同社の主要顧客であるキオクシアグループ向けに事業を展開している。しかし、両社が提供するサービス内容を見ると、対応するシステムの種類や関与する工程、用いる技術領域には違いがある。同社は工場内の生産管理システムの開発と稼働中システムを安定的に支援する保守・運用領域を担当している一方で、他社は別の工程や技術分野を担っている。両社の間で明確な担当領域の棲み分けがなされていると弊社では考える。また、スイッチングコストの高さもこの業界の特徴である。同社が手掛けるシステムは、顧客のニーズに特化したオンプレミス型のシステムであることが多く、顧客としては使い慣れたシステムから他社のシステムに切り替える誘因が働きにくい。さらに、大手企業と長年の取引関係がある同社であれば、スイッチングコストをより高く設定できると弊社は考える。(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林 拓馬)
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2026/01/09 11:05
注目トピックス 日本株
ティアンドエス Research Memo(4):JAXAとの共同研究など他社と協業を進め、新規ビジネスの創出を加速
*11:04JST ティアンドエス Research Memo(4):JAXAとの共同研究など他社と協業を進め、新規ビジネスの創出を加速
■ティアンドエスグループ<4055>の会社概要3. 研究開発同社は、より高い付加価値を提供するビジネスモデルへと移行するために、研究開発を積極的に行い「Only One Technology」の獲得を目指してきた。具体的には、「スピントロニクス技術を搭載した次世代メモリとAIの融合」をテーマに東北大学国際集積エレクトロニクス研究開発センター及び東北大学工学研究科と共同で研究開発を実施してきた。同研究開発センターで研究されてきた次世代メモリは世界トップレベルの技術、スピントロニクス技術を使用している。次世代メモリを搭載したマイコンやAIプロセッサは、従来のプロセッサに比べて性能を落とすことなく、消費電力を100分の1〜1,000分の1に低減できるという実績が報告されている。自動運転・画像処理・IoT機器・ロボット産業分野などの急成長には低消費電力化が不可欠であり、次世代メモリの研究成果は各分野の発展に大きく寄与することが期待される。こうしたなか同社は、「次世代メモリのエラー訂正技術の研究開発」「スピントロニクス技術搭載AIプロセッサ用アプリケーションソフトウェアの研究開発」「物体認識向けAIプロセッサにおける高効率高性能アルゴリズムの研究」の3テーマの研究開発を完了した。今後は、東北大学との研究開発活動における連携を引き続き模索しながら、将来的に需要の拡大が見込まれる分野において核となる技術の開発に取り組む。また、同社は東北大学以外との共同研究も推進しており、足元ではJAXAとの共同研究を開始している。将来的には新規ビジネスへと昇華させるため、独自技術の習得に注力する。さらに研究開発の成果創出を早める目的で、他社との協業も積極的に進めている。2022年4月には、画像認識ライブラリを用いたAIプロダクトの開発により先端技術の社会実装事業を展開するIntelligence Design(株)との間で、エッジAIビジネスに関する資本業務提携を実施し、実装力を伴うAI技術の開発力強化を進めてきた。また、2025年12月には子会社のイントフォーが国立大学法人東京科学大学との連携を開始し、AIソフトウェア開発における研究開発体制を一段と強化した。生成AI及び自然言語処理技術の高度化を目的として、同大学の船越孝太郎(ふなこしこうたろう)准教授と学術指導契約を締結し、生成AI技術のソフトウェア開発への応用に関する研究を加速させることで、新規事業の早期立ち上げを目指す。加えて、東京科学大学工学院とのインターンシップ科目実施契約を通じて、生成AI・自然言語処理・画像認識など先端分野における実践的教育にも参画しており、将来の技術人材との接点を確保しつつ、中長期的な研究開発力の底上げを図る。これら産学連携及び企業間協業を通じて、同社はAIアルゴリズム研究開発支援ビジネスの競争力向上と持続的な成長基盤の構築を進めている。4. 同社の強み同社の強みは、「半導体領域における圧倒的経験と知識」「次世代半導体と生成AIの応用による高付加価値ビジネスの創造力」「HD化による管理体制と品質管理力に裏打ちされたグループ統治力」の3点であり、相互に補完し合うことで競争優位性を形成している。「半導体領域における圧倒経験と知識」について、半導体分野では約30年にわたり大手顧客との取引を継続してきた実績を有しており、半導体生産工場向けの生産管理システムやメーカー向け情報管理システムの開発・運用・保守を通じて、性能と品質の両面で豊富な知見を蓄積してきた。こうした実績は高いプライム比率の維持や適正な単価設定につながっており、顧客の業務や課題を深く理解したうえでの付加価値の高い提案力が同社の大きな特徴となっている。「次世代半導体と生成AIの応用による高付加価値ビジネスの創造力」について、生成AIや最新のAIプロセッサなどの先端技術を半導体・DX関連システムに積極的に取り込み、大学との共同研究などを通じて新技術の獲得と社会実装を進めている点も評価できる。AIアルゴリズム研究開発支援といったビジネスモデルは既に収益貢献を果たしており、今後はHailoエッジAIプロセッサ向けソフトウェアソリューションや、生成AIを活用したソフトウェア開発支援など、成長が見込まれる分野での価値提供能力を高めていく。これにより、同社は労働集約型から付加価値創出型へのビジネスモデル転換を一段と進める構えである。「HD化による管理体制と品質管理力に裏打ちされたグループ統治力」について、経営面ではHD化による機動的かつ統制の取れた経営体制の下、内製化と厳格な品質管理を徹底しており、不採算プロジェクトが極めて限定的である点が安定した高収益体質を支えている。新規案件についても既存顧客からの紹介や直接依頼が中心で、競合入札に発展するケースは少なく、価格競争を回避しやすい構造となっている。営業人員を最小限に抑え、エンジニア比率を高めている点も、収益性と技術力の両立に寄与している。(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林 拓馬)
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2026/01/09 11:04
注目トピックス 日本株
ティアンドエス Research Memo(3):トータルソリューションを提供する独立系ソフトウェア受託開発企業(2)
*11:03JST ティアンドエス Research Memo(3):トータルソリューションを提供する独立系ソフトウェア受託開発企業(2)
■ティアンドエスグループ<4055>の会社概要2. 事業内容の続き(1) DXソリューションカテゴリー重電系管理システム、プラント・工場の生産管理システム、経費精算システム、人事考課システムなどをはじめとする業務アプリケーションの受託開発サービスを提供するほか、各種システムのオンサイトでの開発支援も行っている。また、開発にとどまらず、コンサルティングから要件定義、テスト、検証、運用・保守とバリューチェーンの全てのフェーズでサービスを提供しており、これが競争優位性の1つとなっている。ワンストップでソリューションを提供することにより、顧客の利便性が向上する。一方、同社にとってはバリューチェーンの様々な段階で顧客ニーズを吸い上げ、収益機会の最大化につながる。DXソリューションカテゴリーは同社の収益基盤であり、2025年9月期の売上高に占める同カテゴリーの割合は58.3%である。取引先企業は、強固な顧客基盤である東芝グループ、日立グループ、重電系メーカーをはじめ、金融、サービス、情報通信関連など多岐にわたる。こうした大手企業との取引実績を生かし、顧客の幅を拡大させている。同カテゴリーの業績は、今後も堅調に推移すると弊社は見ている。同社の主力顧客基盤からの安定した受注が期待できることに加えて、日本企業のDX推進がさらに加速しているためである。IT化やDXの流れは、当面続くことが予想され、堅調な需要が見込めるカテゴリーである。(2) 半導体ソリューションカテゴリー半導体工場内のシステム開発、運用・保守並びにインフラ構築支援などのサービスを提供している。DXソリューションカテゴリーと同じく、開発にとどまらずコンサルティングから要件定義、テストとバリューチェーンの全てのフェーズでサービスを提供している。具体的には、各種半導体関連システムの受託開発、業務アプリケーション導入支援、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション:事業プロセスを自動化する技術の1つ)導入・運用支援、業務プロセス効率化支援などのサービスを提供している。半導体ソリューションカテゴリーも同社に安定した収益をもたらす源泉となっており、2025年9月期の売上高に占める同カテゴリーの割合は31.2%とDXソリューションに次ぐ。主な顧客は、東芝グループとキオクシアグループ、ソニーグループ<6758>である。キオクシア、Rapidus(株)等の国内メーカーのほか、台湾積体電路製造股フン有限公司(TSMC)やマイクロン・テクノロジー傘下のマイクロンメモリジャパン(株)等の半導体各社の投資が予定されている。また、政府は国策として半導体産業への支援に多額の補助金拠出を予定しており、当面の市場拡大が予想される。半導体は、DXの成否を左右する部品と言っても過言ではなく、今後ますます半導体に対する需要が拡大すると弊社は考えている。実際、(一社)WSTS日本協議会の「2025年秋季半導体市場予測について」によると、市場規模は順調に拡大している。2023年は、世界的なインフレやそれに伴う利上げ、地政学的リスクの高まりなどを受け、前年比マイナスの526,885百万米ドルとなった。2024年は前年比約19.7%増の630,549百万米ドルとなり、生成AIの普及を背景とした大手IT企業によるデータセンター投資の拡大により、メモリー製品やGPUなどのロジック製品が成長をけん引した。2025年は成長率がさらに高まり、772,243百万米ドルと予想される。データセンター投資の加速に加え、AI機能を搭載したスマートフォンやパソコンなどエッジAI分野も需要を押し上げる。関税や地政学リスクによる不透明感は残るものの、各国政府の半導体支援策が下支えとなり、非AI用途も緩やかな回復が予想される。2026年も975,460百万米ドルと、データセンター投資を主軸に高成長が続き、メモリー・ロジック製品が一段と成長する見通しである。また、仮に半導体の生産が減少したとしても、工場が稼働している限り、管理システムの保守・運用などのサービスに対する需要が急減することは考えにくい。加えて、半導体工場向けのシステム開発は、設備投資計画や生産効率向上を前提とした中長期的なプロジェクトとして進められるケースが多く、足元の生産量の変動による影響は限定的である。このような特性から、同社の半導体ソリューションは安定した収益基盤を有すると同時に、スマートファクトリー化やDX投資の進展などを背景として中長期的な成長が期待できる分野と位置付けられる。同社としても、同分野を成長ドライバーの1つと捉え、売上高に占める比率を段階的に引き上げる方針である。(3) AIソリューションカテゴリーAI(機械学習/ディープラーニング)・画像認識・ハードウェア制御等の最新かつ高度な技術を駆使し、ソフトウェアの高機能化及び品質向上を実現する各種サービスを提供している。同社は、特に画像認識の分野に強みを持ち、大手企業の研究開発などの支援を積極的に行っている。これまでの取引実績としては、日本電気<6701>(NEC)、(株)日立ハイテク、本田技研工業<7267>、オムロン<6645>、トヨタ自動車<7203>をはじめとする大手企業や(国研)宇宙航空研究開発機構(JAXA)などの独立行政法人が挙げられる。AIソリューションカテゴリーは、今後の成長と新たな収益源になることが期待できる事業分野である。2025年9月期の売上高に占める同カテゴリーの構成比は前期比0.9ポイント上昇の10.5%と順調に拡大している。AIアルゴリズム研究開発支援に関しては、世界中にあるAIアルゴリズムの中から顧客のニーズに最も沿ったAIアルゴリズムを選定し、実装・テストをして使用可否を検証したうえで提案をするという独自のビジネスモデルを構築している。自社でゼロからAIアルゴリズムを構築するのに比べ、幅広い業種の顧客に対応し、多くの収益機会を得られることに加え、他社に同様のビジネスモデルを行っている企業がない点も強みである。また、同社の社員は常に最新のAIアルゴリズムに触れることでAIの最新動向を把握しているため、顧客により先進的な提案ができるのも同ビジネスモデルの特長である。最先端技術を扱う同カテゴリーにおいて、顧客の課題を解決できる付加価値の高いソリューションを提供するために、博士号やそれに準ずる知識を持つソフトウェア技術者を積極的に採用している。2024年4月からは、業界トップレベルのパフォーマンス力を持つHailo AIビジョンプロセッサ・Hailo AIアクセラレータを用いて、エッジAIソフトウェアの開発並びにプロセッサのハードウェア性能向上を支援するソリューションの提供を開始している。今後も生成AIがビジネス活動に浸透していくことが想定され、これらの新規サービスも同カテゴリーの業績拡大に寄与することが期待される。(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林 拓馬)
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2026/01/09 11:03
注目トピックス 日本株
ティアンドエス Research Memo(2):トータルソリューションを提供する独立系ソフトウェア受託開発企業(1)
*11:02JST ティアンドエス Research Memo(2):トータルソリューションを提供する独立系ソフトウェア受託開発企業(1)
■ティアンドエスグループ<4055>の会社概要1. 沿革同社は2016年11月、1996年創業の(株)テックジャパンと1985年創業の(株)シナノシステムエンジニアリングが合併して設立された。代表取締役執行役員社長の武川義浩(たけかわよしひろ)氏は同業界における30年以上の経験と、東芝グループが手掛けた原子力発電所のシステム開発に従事した経歴を持つ。同氏が培った東芝グループをはじめとする顧客との強固な信頼関係によって、同社は創業以来、成長を続けている。将来の成長加速に向けて研究開発活動にも注力しており、2019年からは東北大学国際集積エレクトロニクス研究開発センターと、スピントロニクス技術を用いた次世代メモリの制御、応用ソフトウェアに関する共同研究を実施してきた。2020年8月には、設立から4年弱で東京証券取引所マザーズ市場に上場した(2022年4月に東京証券取引所の市場区分見直しによりグロース市場へ移行)。また、2024年6月には機動的できめの細やかな経営やリソース配分などを実現するために持株会社体制へと移行した。移行に伴い社名を「ティアンドエスグループ(株)(T&S Group Inc.)」へと変更し、中核企業である新「ティアンドエス(株)」と新たに設立した「TSシステムソリューションズ(株)」を擁する企業グループとして新たな成長ステージに入っている。その後も事業基盤の強化と領域拡大を目的としたグループ再編を進めており、2024年11月にはソフトウェア開発力の拡充を図るためイントフォーを100%出資子会社として設立した。続く2025年1月には、特定分野に強みを持つエクステージ(株)を子会社化し、技術領域及び顧客基盤の拡大を進めている。2. 事業内容同社は「あらゆる産業において、ソフトウェア技術が生み出す新たな付加価値を通じて、お客様に安心と満足そして豊かさを提供するとともに、社員を大切にし、株主様に貢献する」という企業理念の下、東芝グループ、日立グループ、キオクシアグループをはじめとする顧客から生産管理システムや業務管理アプリケーションなどの受託開発を請け負っているほか、社員派遣型の保守・運用サービスも提供している。同社の特徴の1つは、バリューチェーンの一部に特化せず、要件定義、システム開発などの川上から、運用・保守といった川下まで全体にわたってサービスを提供している点である。これにより、顧客接点を拡大し、収益獲得機会の増加につなげている。同社は、DXソリューションカテゴリー、半導体ソリューションカテゴリー、AIソリューションカテゴリーの3つで事業を展開している。DXソリューションカテゴリーでは半導体関連以外の案件を手掛けており、大手企業顧客向けに、重電、社会インフラ、業務アプリケーション等のシステム開発、運用・保守サービスを提供している。半導体ソリューションカテゴリーでは、半導体関連企業向けに、工場内システムの開発、運用・保守サービスを提供している。AIソリューションカテゴリーでは、AI(機械学習/ディープラーニング)・画像認識・ハードウェア制御等の高度技術を駆使した、ソフトウェアの高機能化及び品質向上を実現するサービスや、最先端技術に関わる研究開発支援サービスを提供している。(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林 拓馬)
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2026/01/09 11:02
注目トピックス 日本株
ティアンドエス Research Memo(1):2025年9月期は過去最高業績を更新。新たに長期ビジョン策定
*11:01JST ティアンドエス Research Memo(1):2025年9月期は過去最高業績を更新。新たに長期ビジョン策定
■要約ティアンドエスグループ<4055>は、半導体工場などをはじめとする大規模システム開発を手掛ける独立系ソフトウェア受託開発会社である。(株)東芝グループ、日立製作所<6501>グループ(以下、日立グループ)、キオクシアホールディングス<285A>グループ(以下、キオクシアグループ)を主要顧客に、システムの要件定義から保守・運用までバリューチェーン全体にわたるサービスを提供している。事業は、基盤分野であるDXソリューションカテゴリー、拡大分野である半導体ソリューションカテゴリー、躍進分野であるAIソリューションカテゴリーの3つで構成される。1. 2025年9月期の業績概要2025年9月期の連結業績は、売上高が前期比37.7%増の4,103百万円、営業利益が同45.5%増の756百万円、経常利益が同44.8%増の753百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同58.5%増の509百万円と、売上高・利益ともに過去最高値を更新した。なお、同社は前期に決算期を9月に変更したため、前期は10ヶ月の変則決算である。売上面については、半導体ソリューションカテゴリーの回復及びAIソリューションカテゴリーの好調により大幅に拡大した。半導体ソリューションは前期低調であったキオクシア向けのシステム開発案件などが増加し、AIソリューションは特に画像認識分野において研究開発支援及び受託ソフトウェア開発案件が増加した。利益面では、販管費は前期比135百万円増加したものの、増収効果及び売上総利益率改善により、営業利益率は同1.0ポイント改善の18.4%と高水準を維持した。2. 2026年9月期の業績見通し2026年9月期の連結業績は、売上高が前期比9.7%増の4,500百万円、営業利益が同5.8%増の800百万円、経常利益が同6.4%増の801百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同5.9%増の539百万円と増収増益を見込む。DX投資の継続、半導体需要の回復、生成AIなど先端技術の社会実装進展を背景として事業環境は良好であり、全カテゴリーで堅調な成長を想定している。システム開発事業本部は半導体関連を中心に継続・新規案件が好調で、運用・保守まで含む安定収益基盤を維持する見込みである。ITサービス事業本部は顧客・パートナー拡大と人材採用を通じて事業基盤を強化する。イントフォー(株)は生成AI・エッジAI関連案件の拡大と研究開発を加速し、高成長を見込む。利益予想は成長投資を織り込んでいるため控えめだが、高稼働の継続により上振れ余地も残る。3. 中長期の成長戦略同社は、事業環境や業績進捗を踏まえ、長期目標の前倒しを図るため2025年9月に長期ビジョン「T&S Growth Journey 2031」を策定した。2031年9月期に売上高100億円、EBITDA20億円、時価総額300億円の達成を目指す。成長戦略における3つのミッションは、「半導体領域におけるナンバーワン・システムインテグレーター」「AI事業の独自ブランド化を起点とする高速成長」「そしてこれらを支えるエンジニア規模の拡大」である。参入障壁の高い半導体領域では既存顧客の深耕と新規開拓を進め、周辺領域やM&Aも活用して提供価値を拡張する。AI事業は画像認識を核に受託型からIP・ライセンス型への転換を図り、横断的なシナジー創出を目指す。これらを確実に実行するため、横浜キャピタル(株)と事業提携し、経営支援と資本性資金の調達を一体化させる。これにより、採用強化やM&Aを含む成長施策の実行力を高め、持続的な企業価値向上を目指す。■Key Points・2025年9月期は半導体ソリューションの回復及びAIソリューションの好調により過去最高益を達成・2026年9月期は好調な外部環境を背景に増収増益を見込む・2031年9月期に売上高100億円、EBITDA20億円、時価総額300億円を目指す(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林 拓馬)
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2026/01/09 11:01
注目トピックス 日本株
三陽商会---2025年12月の月次概況
*11:00JST 三陽商会---2025年12月の月次概況
三陽商会<8011>は8日、2025年12月の月次概況を発表した。2025年12月のアパレル市況は、中国からの訪日客の自粛拡大によるインバウンド消費の減少や、年末に向けた消費者の節約志向の強まりが影響し、高額品市場を中心に全体として低調に推移した。同社では、顧客向け販促施策を強化したことで顧客売上は前年を上回ったものの、フリー客の減少を補えず、全社売上高は前年比95%にとどまった。販売チャネル別では、プロパー販売の主販路である百貨店や直営店の売上は前年を下回った。一方、セール販売中心のEC・通販チャネルは前年同月比113%と堅調に推移し、アウトレットも前年比104%と前年を上回った。ブランド別では、「MACKINTOSH LONDON」と「MACKINTOSH PHILOSOPHY」が前年同月比でそれぞれ97%となった。また、「コーポレート」は同106%と前年同月を大きく上回る結果となったが、「LOVELESS」は同91%と大きく落ち込んだ。
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2026/01/09 11:00
注目トピックス 日本株
クロスキャット---「Oracle AI 選手権」で「生成AIエージェント×勤怠管理」の最新事例を発表
*10:58JST クロスキャット---「Oracle AI 選手権」で「生成AIエージェント×勤怠管理」の最新事例を発表
クロスキャット<2307>は8日、11月に開催された「Oracle AI選手権」において生成AIエージェントと同社が提供する勤怠管理システム「CC-BizMate」を連携した最新事例を発表した。発表では、同社独自のAIチャットサービス「CChat」とOracle Cloud Infrastructure(OCI)AI Agent Platformを活用し、勤怠照会や有給休暇の登録、プロジェクト別稼働時間の管理などを自動化することで、管理職の生産性向上と意思決定の迅速化を実現する内容が高く評価された。当日は、OCI AI Agent Platformの「ファンクションコール」ツールを活用し、自然言語で勤怠照会や有給休暇の登録、プロジェクト別稼働時間の出力を自動化する事例が紹介された。この機能により、早期の人員配置、業務分担の見直し、社員の健康管理が可能となったほか、AIエージェントが天気予報サービスや社内データベース等の外部システムと連携し、最新情報を取得・活用できる点も紹介され、参加者の大きな関心を集めた。
<NH>
2026/01/09 10:58
注目トピックス 日本株
イオン---大幅続落、9-11月期営業利益は市場予想を下振れ着地
*10:50JST イオン---大幅続落、9-11月期営業利益は市場予想を下振れ着地
イオン<8267>は大幅続落。前日に第3四半期の決算を発表、9-11月期営業利益は266億円で前年同期比40.3%増となったが、300億円程度のコンセンサスは下振れ着地。小売事業の粗利益率などが市場予想比下振れの主因とみられる。通期予想はツルハHDの子会社化に伴う修正を1月7日に公表済みであり、2750億円で前期比15.7%増となっている。主力の小売事業の収益低迷をマイナス視する動きが優勢のようだ。
<HM>
2026/01/09 10:50