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みんかぶニュース コラム <注目銘柄>=オキサイド、紫外レーザーで今期急浮上へ  オキサイド<6521.T>は底値圏もみ合いから離脱の時が近そうだ。光学分野における酸化物単結晶やレーザー光源、光デバイス開発のニッチトップで、傾注する半導体検査装置向け紫外レーザーに将来性が高い。  24年2月期業績は一部部材で不具合が発生した影響により業績見通しを下方修正、営業損益段階で8億3300万円の赤字となる見通しだが、これは一過性と捉えられ、25年2月期は回復色を強める公算が大きい。営業損益は赤字から脱却し4億~5億円の黒字化が見込まれる。また、中期的に半導体テスター向け中心に紫外レーザーの需要は増勢基調を強めることが予想される。株価面では貸株市場を経由した空売りなどの買い戻しも浮揚力につながりやすく、2月27日の戻り高値3145円を払拭し3000円台半ばを目指す動きが期待できそうだ。(桂) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/19 10:00 みんかぶニュース コラム 19日の株式相場見通し=上値重いか、日銀政策修正の動きは織り込み済み  19日の東京株式市場は思惑錯綜のなか上下に不安定な地合いとなりそうだ。昼ごろに発表される日銀の金融政策決定会合の結果をにらみ、日経平均株価は3万9000円台後半で強弱観を対立させる展開が想定される。前日の米国株市場ではNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに堅調に推移した。20日に結果が判明するFOMCを控え、積極的な売買が見送られ、両指数ともに狭いゾーンで推移したが、エヌビディア<NVDA>が4日ぶりに反発するなどマグニフィセントセブンが総じて強い動きを示し、ハイテクセクターへの根強い買いが全体相場を支えた。米株高に加え外国為替市場では1ドル=149円近辺の円安水準でもみ合っていることもあり、東京市場でも追い風が期待されるが、前日に日経平均株価は先物主導で1000円を超える急騰をみせていることで、その反動から上値は重い可能性がある。きょうの日銀の決定会合でマイナス金利が解除されることについてはほぼ100%織り込んでいるほか、ETF買い入れの停止やイールドカーブ・コントロール(YCC)の撤廃が行われても想定内と思われる。ただ、引け後の植田日銀総裁の記者会見を見極めたいとの思惑から、取引時間中にポジションを一方向に傾ける動きとはなりにくい。また、あすのFOMCの結果発表を控え、持ち高調整の売り圧力も意識されそうだ。  18日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比75ドル66セント高の3万8790ドル43セントと3日ぶり反発。ナスダック総合株価指数は同130.274ポイント高の1万6103.448だった。  日程面では、きょうは日銀金融政策決定会合の結果発表と植田和男日銀総裁の記者会見、2月の訪日外国人観光客数など。海外では豪中銀の政策金利発表、3月の欧州経済研究センター(ZEW)の独景気予測調査、2月の米住宅着工件数、米20年国債の入札など。 出所:MINKABU PRESS 2024/03/19 08:00 みんかぶニュース コラム 明日の株式相場に向けて=来期を見据え半導体中低位株に照準  週明け18日の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比1032円高の3万9740円と急反騰。前週末の欧州株市場は高安まちまち、米国株市場でもハイテク株が売りに押され、NYダウなど主要株価指数が揃って下落するなど冴えなかった。しかし、日経平均は取引開始前から先物がフルスロットル状態で、寄り付き高く始まった後も急加速し、あれよという間に3万9000円台後半まで上値を伸ばした。そして引け際に駆け込みで1000円高を演じるオマケ付き。違和感満載の急騰パフォーマンスだったといえる。  ちょうど1週間前の月曜日(11日)を思い起こすと、きょうとは真逆の地合いであった。日経平均は朝方から先物主導で問答無用の下げに見舞われ、一時1200円近い急落、大引けも868円安と大荒れ模様だった。ちなみにその前の週末に米国株市場はNYダウが下げたとはいえ小安い程度、ナスダック総合株価指数も1%強程度の下げで波乱のかけらも見当たらない。為替市場も大した円高ではなく、市場関係者も首をかしげるような突然の嵐だった。あたかもきょうの地合いは、その時の打ち返しのような相場つきである。  あすは日銀の金融政策決定会合の結果が開示されるが、リークとみられるメディアを通じた観測記事が流され、市場はマイナス金利の解除を事前に織り込む形となった。ETFの買い入れ停止とYCC撤廃まで合わせて織り込んだかどうかは定かではないものの、この2つは事実上形骸化していたとの見方は強く、仮にそこまで踏み込んでも波乱要素には乏しい。結果として先物市場では空売りのアンワインドが加速した。一方、20日に判明するFOMCでは政策据え置きでほぼ間違いないが、ここではドットチャートとパウエルFRB議長の記者会見に耳目が集まる。米経済の強さを目の当たりに、メインシナリオの6月利下げが更に後ズレするのか否か。そして年内の利下げ回数も、これまでの3回から2回に変わるのかどうかという点に投資家の視線が向いている。ただ、いずれにせよ「日米の金融会合後に相場が崩れる展開は想定しにくい」(中堅証券ストラテジスト)という。  きょうは先物主導で日経平均が押し上げられたが、個別株もリスクオンの流れに乗って旺盛な物色意欲が反映された。特に半導体やAI関連株が買い直される展開で、米エヌビディア<NVDA>を中軸とするテーマ買いの動きは波状的に続き、色褪せる気配がない。日経平均は上昇トレンドのテクニカル的な要衝となっている25日移動平均線を巡る攻防が意識されたが、きょうは大陽線でしっかりと上に抜けてきた。ハイテク系グロース株への資金還流を物語るもので、日経平均のチャートとオーバーラップする銘柄も少なくない。  半導体関連では、メモリーだけでなくパワーデバイス分野にも業績改善色を示す銘柄が相次いでおり、その点は要注目となる。中小型株でマークしておきたい銘柄としては、まず旭ダイヤモンド工業<6140.T>。ダイヤモンド工具の専業大手だが、SiC半導体向けで高水準の需要を捉えている。25年3月期の急回復を視野に時価は仕込み妙味が大きそうだ。また、Mipox<5381.T>も調整十分で500円台半ばは買い対処して面白い。同社は表面加工処理に使う液体研磨剤で高シェアを誇る。パワーデバイスのエッジ研磨や表面研磨で実績が高く、24年3月期は営業赤字見通しで株価も冴えない動きを強いられていたが、25年3月期は大幅黒字転換が視野に入る。両銘柄とも3ケタ台の株価に買いやすさが漂う。  このほか株価3ケタ台の半導体関連穴株として日本トムソン<6480.T>を改めてマークしたい。搬送や位置決めで使われる直動案内機器を製造するが、これは半導体製造装置分野で旺盛なニーズを取り込むことになる。同社の業績も24年3月期が底となりそうで25年3月期以降、回復色を鮮明とする可能性が高い。PBR0.6倍前後でプライム市場銘柄としては尻に火がついた状態にあるものの、内部留保を活用しないで溜め込んでいるということでは決してない。配当利回りは3%近い水準を確保し、自社株買いにも前向きに取り組んでいる。株価は2月中旬を境に動兆をみせるが、依然として出遅れ感が強い。  あすのスケジュールでは、日銀金融政策決定会合の結果発表と植田和男日銀総裁の記者会見に耳目が集まる。また、大引け後には2月の訪日外国人観光客数が発表される。海外では豪中銀の政策金利発表、3月の欧州経済研究センター(ZEW)の独景気予測調査のほか、米国では20日までの日程でFOMCが開催される。このほか、2月の米住宅着工件数、1月の米証券投資が開示、米20年国債の入札も予定されている。(銀) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/18 17:00 みんかぶニュース コラム <注目銘柄>=双日、配当利回り3%台で割安感  双日<2768.T>に注目したい。総合商社の同社は、2月に24年3月期連結純利益予想を950億円から1000億円(前期比10.1%減)に上方修正した。同時に今期配当も従来予想から5円増の135円(前期比5円増)に見直した。石炭価格が高値圏で推移していることなどが寄与する。25年3月期は、米国自動車販売やLNG事業などの伸びで同利益は1100億円前後への増益転換が期待できる。  株価は配当利回り3.4%前後の水準にあり割安感は強い。足もとで原油などエネルギー価格が上昇していることも同社株には追い風に働く。連結PBRは0.9倍台の水準にあり、株価は4000円台での活躍が見込める。(地和) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/18 10:00 みんかぶニュース コラム 18日の株式相場見通し=反発か、日銀決定会合後にアク抜け期待  18日の東京株式市場は強弱観対立のなかも日経平均株価は3万8000円台後半で頑強な値動きを示しそうだ。前週末の欧州株市場は高安まちまちで独DAXは小幅下落したものの、仏CAC40はわずかながら4日続伸し史上最高値を更新した。一方、米国株市場では主要株価3指数が揃って下落した。コンセンサスを上回る強い数字が相次ぐ物価指標を背景に米長期金利の上昇傾向が続いており、株式の相対的な割高感が意識されやすくなっている。今週予定されるFOMCでは政策金利据え置きとの見方でほぼ織り込まれているが、今後の利下げのタイミングや年内の利下げペースなどにマーケットの関心が高く、ドットチャートやパウエルFRB議長の記者会見を前に見送りムードが強まった。東京市場でも日銀の金融政策決定会合を控え、この結果と会合後の植田和男日銀総裁の記者会見の内容を見極めたいとの思惑が上値を押さえる要因となりやすい。ただ、現状でマイナス金利解除の可能性をかなりの部分織り込んでおり、決定会合通過後はアク抜け感から株式市場は上値を指向するという見方もある。先物主導の買い戻しが進めば、日経平均に思わぬ浮揚力が加わるケースも考えられる。足もとで日米の金利差拡大を背景に外国為替市場でドル高・円安傾向に振れていることもポジティブ材料として働きやすい。  15日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比190ドル89セント安の3万8714ドル77セントと続落。ナスダック総合株価指数は同155.356ポイント安の1万5973.174だった。  日程面では、きょうは1月の機械受注、1年物国庫短期証券の入札など。海外では、1~2月の中国固定資産投資、中国不動産開発投資、中国工業生産高、中国小売売上高、2月のユーロ圏消費者物価指数、3月の全米住宅建設業協会(NAHB)住宅市場指数など。 出所:MINKABU PRESS 2024/03/18 08:00 みんかぶニュース コラム 来週の株式相場に向けて=17年ぶりの利上げは織り込んだのか  来週は、いよいよ日銀の金融政策決定会合と米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。日米中銀の決定会合により春相場は重要ポイントを迎えることになる。  市場関係者の関心は、18日から19日にかけて開催される日銀会合に向かっている。大手企業の春闘は満額回答が相次ぐなど賃上げの動きは強まった。これを受け、来週の日銀会合でマイナス金利政策が解除される、との見方も強まっている。その場合、2007年以来17年ぶりの利上げとなる。ある市場関係者は「3月の金融政策変更の可能性はかなり高まった。相場も大分、織り込みつつある。むしろ米国の金融政策の方が不透明感は強いかもしれない」ともみている。日銀がマイナス金利を解除した場合、その後の政策のスタンスが注目されそうだ。政策が維持された場合は、4月に持ち越しとなる。  更に、19日から20日にFOMCがある。今回は政策金利の据え置きが有力だが、ドットチャートが公表されるほか、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言が注視されそうだ。  東京株式市場に関しては、日経平均株価は一時大きく膨らんだ25日移動平均線とのかい離は解消された。下値不安は薄らいでいるが、半導体株の急騰の反動でしばらくは、なお一進一退が続く可能性がある。  一方、TOPIXはこの日も上昇するなど強含みで推移している。「TOPIXの昨年9月ザラ場高値時の信用の期日がちょうど今日だった」(アナリスト)という。期日明け後の需給面の好転も期待され、春相場はTOPIXを中心とした相場展開が予想される。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>など銀行株や大成建設<1801.T>など建設株、三井不動産<8801.T>など不動産株が注目されそうだ。  上記以外のイベントでは、海外では18日に中国2月小売売上高、19日にドイツ3月ZEW景況感指数が発表され、21日にイギリス金融政策委員会が開催される。20日にマイクロン・テクノロジー<MU>、21日にナイキ<NKE>の決算発表が予定されている。国内では18日に1月機械受注、19日に2月訪日外客数が発表される。20日は春分の日で休場。22日に2月消費者物価指数(CPI)が発表される。21日にツルハホールディングス<3391.T>が決算発表を行う。来週の日経平均株価の予想レンジは3万8100~3万9300円前後。(岡里英幸) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/15 17:14 みんかぶニュース コラム 15日の株式相場見通し=反落へ、米株安と日銀政策正常化観測が重荷  15日の東京株式市場で、日経平均株価は反落する見通しだ。前日の米国市場で主要株価3指数はそろって下落。NYダウ平均株価指数の下げ幅は一時300ドル超となった。2月の米生産者物価指数(PPI)は市場予想を上回る伸びとなり、6月の利下げ観測が後退。これを受けて米長期金利が上昇し、米国株の重荷となった。また米2月小売売上高の伸びは市場予想を下回り、米国景気の先行きに対する慎重な見方も広がった。エヌビディア<NVDA>など半導体関連株は総じて安く、朝方の東京市場ではハイテク関連を中心に売りが優勢となりそうだ。更に、時事通信は「日銀は14日、来週18、19両日に開く金融政策決定会合で、マイナス金利政策を解除する方向で調整に入った」と報じた。3月会合でのマイナス金利解除のシナリオを市場は織り込みつつあるが、正常化観測そのものは短期的に日本株の重荷となりやすい。日経平均は5日移動平均線と25日移動平均線のデッドクロスが視野に入りつつあるほか、年度末とあって機関投資家によるリバランス目的の売りが警戒される局面となる。一方、ドル円相場は1ドル=148円台前半と円安方向に振れている。3月末の配当権利取りを目的とした買い需要が想定される点もあわせて、全体相場を下支えする要因となるだろう。日経平均は日中、3万8200円から3万8700円の範囲で推移しそうだ。  14日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比137ドル66セント安の3万8905ドル66セントと4日ぶりに反落。ナスダック総合株価指数は同49.236ポイント安の1万6128.530だった。  日程面では、国内では1月の第3次産業活動指数が公表される予定。連合が春闘の第1回回答集計結果を発表する。加えて、アスクル<2678.T>や丸千代山岡家<3399.T>、トリケミカル研究所<4369.T>、エイチ・アイ・エス<9603.T>などが決算を発表する。海外では中国で中期貸出ファシリティ金利と2月の新築住宅価格の発表が予定されているほか、米国では3月ニューヨーク連銀製造業景気指数、米2月鉱工業生産指数などの公表を控えている。 出所:MINKABU PRESS 2024/03/15 08:02 みんかぶニュース コラム 明日の株式相場に向けて=インフレ突入のエントランスは株高の匂い  きょう(14日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比111円高の3万8807円と反発。朝方は買い手控えムードが蔓延し、引き続き下値模索の動きを強いられたものの、前場中盤以降に不意に景色が変わり、何かのスイッチが入ったかのように日経平均は一貫して強含む展開となった。後場に入っても終始プラス圏でジリジリと水準を切り上げた。  前日の米国株市場ではエヌビディア<NVDA>が再び売られ、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>やインテル<INTC>などその他の半導体関連株も総じて軟調。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は2.5%安と大幅な下げをみせ、この流れを受け東京市場でも半導体セクターの主力株を中心に売りの洗礼を浴びる格好となった。明らかに投資家のマインドは冷めていた。来週18~19日に日銀金融政策決定会合が行われ、これに半歩遅れて19~20日の日程でFOMCが開催される。この内容を見極めたいとの思惑から、目先は手を出しにくい相場となっている。ただ、買いが手控えられれば必ず株価が下がるということでもない。株価の強弱は、あくまで売りと買いのバランスであり、「今は売り方の立場でも仕掛けようがない時間軸にある」(ネット証券マーケットアナリスト)という指摘がある。日米の金融政策会合を通過した時点で、それがどういう結果であっても、アク抜け感から株価が急上昇するというケースは十分に考えられる。投資家が戦々恐々とショックに身構えているような状況は、逆に空売り筋にとっても怖い場面なのである。株式市場においてネガティブシナリオであっても想定内であれば、吹っ切れて株価が舞い上がるというパターンはこれまでに何度も繰り返されてきた。  では、来週の日銀決定会合で“想定されるネガティブシナリオ”とはいかなるものか。これはあす15日に開示される連合の賃上げに関する第1次集計の内容にもよるが、前日発表された春闘の主要企業による一斉回答を見る限りはデフレ脱却を強く認識させるもので、日銀はマイナス金利解除を前倒し的に決めるという点については大方織り込まれている。加えて、「YCCの撤廃とETF買い入れ停止も同時に発表される可能性は十分にある」(生保系エコノミスト)というが、この2つについては既に形骸化している部分もあり、マーケット側から見れば今さら感も拭えない。実際、ETF買いについては週明け11日に東京市場が波乱安の展開に見舞われた際、前引け時点でTOPIXが2%超下落していたのにも関わらず日銀は動かなかった。そこで地ならしは行われているという解釈である。  一方、“想定外のネガティブシナリオ”としては、会合後の記者会見で植田日銀総裁がマイナス金利解除後の金融政策について、間を置かずに利上げを示唆する場合だ。普通に考えれば、ゼロ金利状態を放置することも今の環境では妥当性に乏しいことに変わりはない。ただし、これについては「99%の確率で利上げのタイミングを植田総裁が匂わすようなことはない」(前出の生保系エコノミスト)という見方が支配的だ。しばらくゼロ金利のモラトリアムが続くと分かれば、東京市場に海外マネーが再び流れ込む可能性は高い。  個別株物色では新たに「インフレ」という視点を持ちたい。金市況をはじめ高騰するコモディティ価格を念頭に置いて、例えば、きょう急動意で底値圏から急浮上気配をみせている住友金属鉱山<5713.T>に着目。週足チャートで眺めれば今週の大陽線で大勢トレンド転換を果たした可能性があり、目先の押し目は買いで対処して面白い。また、貴金属の回収・リサイクルを手掛ける松田産業<7456.T>なども底入れ足となってきた。5日・25日移動平均線のゴールデンクロスに続き、75日線クリアで見直し買いに弾みがつきそうだ。  もちろん金価格高騰の流れを捉えるのであれば、ド真ん中直球ストレートで純金上場信託(現物国内保管型)<1540.T>なども投資対象として魅力的だが、当然ながら金価格に連動して既にかなりの高値圏にある。対して住友鉱や松田産業は足もとの業績が冴えないからこそ今の株価ポジションであるわけで、出遅れ妙味という観点で期待値は高い。  あすのスケジュールでは、1月の第3次産業活動指数が午後取引時間中に発表される。このほか、3カ月物国庫短期証券の入札が午前中に行われる予定。海外では2月の中国70都市の新築住宅価格動向のほか、米国で重要指標発表が相次ぐ。3月のNY連銀製造業景況感指数、2月の米輸出入物価指数、2月の米鉱工業生産・設備稼働率、3月の米消費者態度指数(ミシガン大学調査・速報値)などに注目が集まる。(銀) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/14 17:00 みんかぶニュース コラム <注目銘柄>=タカショー、DX型販売促進で今期大幅増益見込み  タカショー<7590.T>はガーデニング用品の大手。25年1月期通期の連結経常利益は前期比2.5倍の6億1800万円を見込み、期末一括配当は前期比3円増配の8円を計画している。  主力のプロユース事業では、テレビコマーシャルとWEBプラットフォームを連動させた新しいデジタルトランスフォーメーション(DX)型販売促進の展開によるブランド力の向上と営業活動の強化を図るとともに、グループの強みでもある別注対応により非住宅分野(公共施設や商業施設)などの販路を拡大する方針。ホームユース事業では伸長しているeコマース分野の販売を更に強化するとしている。  株価は7日に直近高値596円をつけたあと調整を余儀なくされているが、日足チャートでは25日移動平均線と75日移動平均線が徐々に接近。PBRには割安感があり、押し目は積極的に狙ってみたい。(参) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/14 10:00 みんかぶニュース コラム 14日の株式相場見通し=売り買い交錯、25日線を巡る攻防に  14日の東京株式市場は強弱観対立のなか、日経平均株価は3万8000円台後半で売り買いを交錯させる展開となりそうだ。前日の欧州株市場は高安まちまちとなり、仏CAC40が連日で史上最高値を更新したものの、独DAXはわずかながらマイナス圏で引けた。米国株市場も方向感の乏しい地合いで、NYダウが小幅上昇する一方、ナスダック総合株価指数は反落となった。エネルギー関連株や消費関連株など景気敏感セクターは買いが優勢だったが、米長期金利の上昇を背景にハイテクセクターが冴えず全体相場の上値を重くしている。来週に予定される米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え積極的な買いが入りづらく、差し当たって14日に開示される2月の卸売物価指数(PPI)の内容を見極めたいとの思惑が様子見ムードを助長する形となった。東京市場では前日に日経平均が上昇して始まった後、戻り売りに押される展開を余儀なくされ3日続落となった。前週7日のザラ場に4万400円台まで上昇した後は流れが一変し、同日高値から前日終値まで1770円強の大幅な調整を強いられている。値ごろ感からの押し目買いも入りやすい場面だが、機関投資家のリバランス売り圧力なども想定され、きょうも上値が重い可能性がある。3万8600円近辺に位置する25日移動平均線を巡る攻防が意識されそうだ。  13日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比37ドル83セント高の3万9043ドル32セントと3日続伸。ナスダック総合株価指数は同87.870ポイント安の1万6177.766だった。  日程面では、きょうは海外で2月の米生産者物価指数(PPI)、2月の米小売売上高、週間の米新規失業保険申請件数、1月の米企業在庫など。 出所:MINKABU PRESS 2024/03/14 07:59 みんかぶニュース コラム 明日の株式相場に向けて=春闘「賃上げ」で日銀タカ派豹変か  きょう(13日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比101円安の3万8695円と3日続落。日経平均株価は朝方買い先行で始まり、寄り後20分あまりで350円高の3万9100円台まで駆け上がったが、そこがきょうの天井となりその後は失速、ほどなくしてマイナス圏に沈む展開に。今度は後場寄り早々に350円近い下げをみせるなど目まぐるしい地合いで、方向感が容易に定まらなかった。下値では着実に押し目買いが入るものの、一方で上値を買い進む主体も見当たらず、後場は概(おおむ)ね3万8000円台後半のゾーンを彷徨した。  前日の欧州株市場では主要国の株価指数が総じて強い動きで、独DAXと仏CAC40は揃って過去最高値を更新。このリスクオンを引き継いだ米国株市場ではNYダウ、ナスダック総合株価指数、S&P500指数いずれも上昇、良い流れで東京市場に順番が回ってきた。米株市場ではハイテク株比率の高いナスダック指数の上昇率が高かったが、この日は全体相場を俯瞰するというよりはマーケットの視線は一点に集中、米画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>に注がれていた。そうしたなか、エヌビディアは久々に咆哮し7%高という高パフォーマンスで株価を切り上げている。   最近の東京市場ではエヌビディアの値動きに日経平均がリンクしているといわれるほど株価の相関性が高かった。とすれば、きょうは半導体セクターの主力株を中心に鮮烈な戻り足がイメージされるところだったが、半導体やAI関連は前日に先食いで良いところを見せてしまっていた銘柄も多く、きょうは買い一巡後に値を消すものも少なくなかった。相場の波紋は時々刻々と変化して、なかなかリアルタイムで波動を捉えるのは難しい。  もちろん、エヌビディア効果で気を吐いた銘柄もある。とりわけエヌビディアに追随する形で気勢を上げたのは、前日にも取り上げたさくらインターネット<3778.T>だ。前日はストップ安ウリ気配のまま引けたが、打って変わってきょうは朝方から買い注文が殺到、カイ気配でのスタートとなった。ネット証券大手の話では「前日に追い証に絡む投げ売りが出切った状態で、きょうは機械的な売り注文は鳴りを潜めた。米株市場で半導体やAI関連株が出直ったのもグッドタイミングで素直に切り返す形となった」という。前場は売り買いが交錯し上下に不安定な値動きを続けたが、後場中盤以降はストップ高カイ気配で張り付いた。  あとは、さくらネットと同じ需給的な構図で波乱となっている住石ホールディングス<1514.T>にも、トレーダーの視線は向いているはずだ。元来、理屈では語れない銘柄ではあるが、あえてファンダメンタルズに触れれば、直近の急落で時価予想PERは18倍台まで低下し、加えて24年3月期は一段の増額修正含みである。累積売買の多い2000円近辺はひとつの攻防ラインとなっており、きょうはそれを反映する動きとなっていた。  前日の欧米株高にもかかわらず東京市場の上値が重かったのは、きょうが春季労使交渉(春闘)の集中回答日だったことが背景にある。リスク選好で高く始まった日経平均だったが変調をきたし、国内製造業の盟主トヨタ自動車<7203.T>が組合の要求に対し4年連続での満額回答と伝わった午前10時あたりから、一気にマイナス圏に突っ込んだ。この他にも満額回答が相次いだが、刮目すべきは鉄鋼業界で、代表格の日本製鉄<5401.T>は組合の要求を上回る一律14%超の賃上げを提示した。政府要請があったとはいえ、企業の想定以上の賃上げへの取り組みは、市場関係者に半ば驚きをもって受け止められ、これは同時に来週18~19日に行われる日銀金融政策決定会合で、マイナス金利解除の可能性が高いという思惑が改めて強まることになった。「デフレ脱却という言葉はもはや過去の遺物と化し、既に賃金インフレの引き金を引いた可能性がある」(中堅証券ストラテジスト)という声すら聞かれた。この期に及んでマイナス金利継続など不条理の極みという認識が広がっても不思議はなく、「来週の決定会合は、むしろ解除後の日銀の政策方針(利上げ時期)に焦点が当たる」(同)というやや先走った見方も出ている。  あすのスケジュールでは、国内で特に目立ったイベントは見当たらないが、午前中に20年物国債の入札が予定されている。海外では、2月の米生産者物価指数(PPI)、2月の米小売売上高にマーケットの関心が高く、このほか、週間の米新規失業保険申請件数、1月の企業在庫なども発表される。(銀) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/13 17:00 みんかぶニュース コラム <注目銘柄>=カドカワ、25年3月期は再び増益路線へ  KADOKAWA<9468.T>の押し目は拾ってみたい。第3四半期決算の発表と同時に24年3月期利益予想の下方修正を発表したことで株価は弱含んでいるが、25年3月期は再び増益路線に転じることが期待でき、株価も反騰に向かいそうだ。  会社側では2月8日の第3四半期累計(23年4~12月)決算発表時に、通期業績予想を営業利益で178億円から158億円(前期比39.1%減)へ下方修正した。映像とゲームの両事業は好調に推移しているものの、出版事業で国内市場が想定以上に縮小したことや新物流設備の稼働初期におけるトラブルによる出荷減少の影響があったほか、海外で過去数年の急激な需要増の反動が継続していることなどが要因としている。  ただ、25年3月期はこうした出版事業における一時的な減益要因が縮小することに加えて、映像事業で「この素晴らしい世界に祝福を!」「【推しの子】」をはじめとした人気シリーズの続編を複数放映予定であることが寄与する見通し。また、ゲーム事業では傘下のフロム・ソフトウェアによる大ヒットゲーム「ELDEN RING(エルデンリング)」のDLC(ダウンロードコンテンツ)「ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE」が6月の世界同時発売を控えているほか、コンソール・モバイルゲームともに複数のパイプラインを開発中であることが寄与しよう。  調査機関には25年3月期営業利益200億円弱を見込むところもある。同社の強みとするメディアミックスを推進することで、中期的な成長期待も高い。(仁) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/13 10:00 みんかぶニュース コラム 13日の株式相場見通し=反発、米ハイテク株高受け買い戻し優勢に  13日の東京株式市場は主力株をはじめ広範囲に買い戻され、日経平均株価は3日ぶりに切り返す公算が大きい。3万9000円台回復を視野に入れる展開となることが想定される。前日の米国株市場ではNYダウなどをはじめ主要株価3指数が揃って上昇した。ハイテク株中心に投資資金が流入したことで、ナスダック総合株価指数の上昇率が大きくなった。また、米画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>が7%を超える急伸をみせたのをはじめ、半導体関連株も幅広く買われている。朝方取引開始前に発表された2月の米消費者物価指数(CPI)は伸び率が加速し事前の市場予想を上回った。これを受け米長期金利が上昇したものの、株式市場は特段嫌気する動きとはならず、朝方はダウ、ナスダック指数ともに小幅マイナス圏に沈む場面もあったがすぐに切り返し、その後は終始強い動きとなった。東京市場では、今週明け11日に日経平均株価が868円安と急落をみせたが、前日は朝方大きく下値を試した後に急速に下げ渋った。目先大幅な調整による値ごろ感も漂い、きょうは米ハイテク株高を受け、投資家のセンチメントが改善し上値を指向しそうだ。米長期金利上昇を受け、外国為替市場ではドル高・円安方向に押し戻されており、これも輸出セクター中心に追い風材料となりやすい。  12日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比235ドル83セント高の3万9005ドル49セントと続伸。ナスダック総合株価指数は同246.362ポイント高の1万6265.636だった。  日程面では、きょうは2月の投信概況など。海外では1月のユーロ圏鉱工業生産、米30年物国債の入札など。 出所:MINKABU PRESS 2024/03/13 08:00 みんかぶニュース コラム 明日の株式相場に向けて=AI・半導体周辺株がマッハの切り返し  きょう(12日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比22円安の3万8797円と続落。前場中盤に500円超の下落で3万8200円台まで大きく突っ込んだ日経平均だったが、後場は漸次買い戻しが利いて戻り足を明示、引け際プラス圏に浮上する場面もあった。荒れた地合いながら、日銀の金融政策正常化に向けた動きが前倒しされるという観測をマーケットは大方織り込んだ感触だ。少なくとも日銀サイドから投げられたビーンボールもどきの球筋に、ビックリして尻餅をつくような状況ではなくなったといえる。  前日は前引け時点でTOPIXが2%超の下落を示したのにもかかわらず、日銀はETF買いを入れなかった。これは前日の引け後に市場関係者の間で結構な話題となっており、次回の金融政策決定会合で政策変更を行う意思表示という捉え方が大半を占めた。ただし、先物主導で仕掛け的な売りを入れたショート筋も疑心暗鬼で一貫性を欠いている。一部の“急騰急落株”に追い証が発生しているほかは狼狽したムードはなく、前日時点の信用評価損益率はネット証券大手の店内でマイナス2.5%と、むしろ強気相場が過熱しているような状況だ。株式市場は日銀の変節を段階的に織り込んでいる印象が強い。金融政策の正常化はいずれにしても時間の問題であり、それが早まったにせよ寝耳に水ということはない。  この「金融政策の正常化が近い」というコンセプトも一筋縄ではいかず、必ずしも「マイナス金利解除の前倒し」という言葉で置き換えられるとは限らない。マイナス金利を解除した段階でとりあえず正常化がなされたといえるのか。それともゼロ金利ではダメで政策金利に0.1%あるいは0.25%でも色をつけた状態になって初めて正常化の一歩を踏み出したといえるのか、そこら辺が曖昧である。  したがって、株式市場ではマイナス金利解除後の金利動向の方に視点が移っている。場合によっては仮に3月にマイナス金利を解除したとして、ゼロ金利状態でしばらく様子を見るということならば、銀行株を急いで買う必然性はない。日銀の金融政策に対する思惑が週明けの波乱相場を演出したというのであれば、逆に嵐の中で銀行や生保株は買われるのが道理だ。しかし、きょうは全33業種のなかで「銀行」が値下がり率トップであった。3月期末配当の駆け込み権利取りが意識され、なおかつ今月の日銀決定会合でマイナス金利解除が視野に入った時間軸にありながら、売り込まれるのは解せない。年金基金のリバランス売りだけであれば、直近の三菱UFJのような断崖チャートは形成されないはずだ。  植田日銀総裁の直近のコメントを聞く限り、「景気は回復してはいるのだが、物価高で個人消費が低調なのも気になる」という煮え切らない印象。物価高で消費が滞るのであれば、それは軽度のスタグフレーションである。いずれにしても今週末15日の春闘の賃上げ動向を参考にする方針を示唆してはいるが、日本の99%が中小企業である現実を考慮して、本当にこれが国内の経済状況を見極めたうえでの金融政策選択につながるかは疑問。植田総裁の本心としては、マイナス金利を解除しても実際に利上げ局面に移行するまでのモラトリアム期間は出来る限り長くしたいのではないか。足もと常識的には買いで報われそうな銀行株の軟調ぶりは、タカ派になれない日銀の苦悩が反映されているようにも見える。  きょうの相場で鮮烈に買い戻されたのが人工知能(AI)や半導体関連の一角だ。前週末9日のトップ特集「『AI用半導体』の需要沸騰!『究極の株高予備軍5銘柄』大選抜」でリストアップされたシキノハイテック<6614.T>が4連騰で上げ足加速、ディジタルメディアプロフェッショナル<3652.T>は一時ストップ高人気に買われた。トリケミカル研究所<4369.T>も戻り足が急だ。米エヌビディア<NVDA>が急反落したとはいえ、AI用半導体が払底状態にあるほど需給タイトであることに変わりはない。エヌビディアの目先の株価動向が同社株の成長シナリオそのものを霧消させるということはない。目先、東京市場における需給面の要衝として注目されるのが、ウリ気配S安モードのさくらインターネット<3778.T>。どこで切り返すかが、全体相場の流れを見るうえでもカギを握りそうだ。  あすのスケジュールでは、2月の投信概況が午後取引時間終了直後に発表される。また、この日は春季労使交渉(春闘)の集中回答日にあたる。海外では1月のユーロ圏鉱工業生産に関心が集まる。一方、米国では特に大きなイベントは見当たらないが、債券市場で米30年物国債の入札が行われる。(銀) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/12 17:00 みんかぶニュース コラム <注目銘柄>=ビックカメラ、好調な業績と優待狙いで買い場に  ビックカメラ<3048.T>の1200円台は押し目買いで対処したい。首都圏を中心に家電量販店を展開するが、都心部の店舗では活発なインバウンド需要を取り込むことに成功し、業績は足もと極めて好調に推移している。24年8月期第1四半期(23年9~11月)決算は営業利益が前年同期比70%増の25億4600万円と急拡大した。24年8月期通期の営業利益は前期比11%増の158億円を予想しているが、季節性も考慮して一段と上振れる可能性がある。    株主還元にも前向きで今期配当は前期実績比3円増配となる18円(中間期9円)を計画するが、これ以外に株主優待として同社店舗で使える買い物券を贈呈している。100株以上で3000円、500株以上で5000円が贈呈されるほか、100株保有を2年以上続けると2000円分が上乗せされる制度もある。実質配当利回りの高さに着目すれば時価は拾い場といえる。(桂) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/12 10:00 みんかぶニュース コラム 12日の株式相場見通し=下値模索続く、米CPI発表前で買い手控え  12日の東京株式市場は売り優勢の地合いとなり、日経平均株価は一段と下値を試す展開となりそうだ。前日に先物主導で波乱展開を強いられ日経平均は一時1200円近い急落をみせ、大引け時点でも870円弱の急落をみせた。きょうも積極的な押し目買いは期待しにくく、3万8000円台前半まで水準を切り下げる可能性がある。前日の欧州株市場が高安まちまちの展開だったほか、米国株市場ではハイテク株中心に売りに押される地合いとなり、ナスダック総合株価指数は終始マイナス圏での推移となった。NYダウは後半戻り足をみせ、小幅ながらプラス圏で引けたものの買い手控えムードは拭えなかった。12日発表予定の2月の米消費者物価指数(CPI)の結果を見極めたいとの思惑が上値を重くしている。東京市場では、日銀の金融政策正常化に向けた動きが前倒しされるとの観測が強まるなか、投資家のセンチメントが冷やされ、足もとで利食い急ぎの動きがみられる。また、先物主導によるインデックス的な売り圧力も日経平均の下げを助長している。日本時間今晩に予定される米CPI発表を控え、円高水準でもみ合う外国為替市場の動きも横にらみにきょうも下値リスクの意識されやすい地合いが想定される。  11日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比45ドル97セント高の3万8769ドル66セントと反発。ナスダック総合株価指数は同65.839ポイント安の1万6019.274だった。  日程面では、きょうは2月の企業物価指数、1~3月期法人企業景気予測調査、5年物国債の入札など。海外では2月の英失業率、2月の米消費者物価指数(CPI)、2月の米財政収支、米10年物国債の入札など。なお、インドネシア市場は休場。 出所:MINKABU PRESS 2024/03/12 08:00 みんかぶニュース コラム 明日の株式相場に向けて=SQ通過後の波乱相場で見えてきたもの  週明け11日の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比868円安の3万8820円と急反落。これでも引け際に買い戻しで下げ幅を急速に縮小しており、一時は1200円近い下落をみせる局面もあった。横殴りの突風に見舞われバランスを崩した格好だ。前週はメジャーSQ算出日の前日、7日に400円以上の下げで動揺を誘ったが、SQ当日は何とか乗り切り、いったんはヤレヤレ感が漂った。しかし、その後の日経平均先物の動きは、あたかも売り方と買い方のせめぎ合いはまだ終わっていないと言わんばかりの演出。週末の米株安を受け先物は700円安に売り込まれた状態で、きょうの取引が始まった。  前週はSQ算出を目前に日経平均3万8500円のプットの残高が急増していることが話題となっていた。これが火を噴くか否かだが、前週末は寄り付きから高くなり、結局それは化けることなく不発弾で終わった。ところが皮肉なことに、1営業日遅れてきょうは一時3万8496円と3万8500円ラインを下回る水準まで一気に売り込まれた。市場筋によると「前週末の米株市場でのエヌビディア<NVDA>の急落が東京市場で全面安の引き金を引いたが、SQ直前に買い方が(3万8500円にヒットしないように)守った玉を外していることも需給面で下げを助長した」(ネット証券アナリスト)という声が聞かれる。  また、国内要因で全体相場の下値模索の背景に挙げられるのは、表向きは日銀の金融政策正常化への政策転換が前倒し的に行われることへの警戒感。そして、それに伴う外国為替市場でのドル安・円高進行がある。投資家のマインドは変わっても「円高・株安」は今も昔も変わらないリスクオフを象徴するセットメニューである。これまでマイナス金利の解除は4月25~26日の日銀金融政策決定会合との見方がコンセンサスとして固まりつつあった。市場では「物価動向を見る限り、これ以上マイナス金利を継続することの意味は感じられず解除は時間の問題だが、あえて3月期末直前の今回(18~19日の会合で)解除する線は低いとみられていた」(投資顧問系エコノミスト)という。  だが、前週に日銀のリークとみられる解除観測がメディアを通じて相次ぎ、アドバルーンが上げまくられた格好となっては、さすがに3月解除シナリオが有力になったと言わざるを得ない状況だ。「植田日銀総裁は、銀行(興銀)出身の高田審議委員と比べて明らかに大規模金融緩和路線の変更に対して慎重派だったが、日経平均の短期急騰を目の当たりにして焦りを覚えているフシもある」(同)という。  片や米株市場ではFRBが6月に利下げに踏み切るとの観測が強い。米国では利下げが意識され、国内では日銀が利上げまではいかないが、利上げの下準備(マイナス金利解除)に乗り出す。こうなると、ドル売り・円買いを誘発し、円高への方向性が潮流と化して中期的に続くケースも考えられる。当然ながら日本のハイテク株、とりわけ相場を牽引してきた半導体セクターにも逆風となり得る。前週末のエヌビディアの想定外の急反落とタイミング的に共鳴する形で外部環境の風向きも変わったことが、日経平均寄与度の高い東京エレクトロン<8035.T>やアドバンテスト<6857.T>、あるいはソフトバンクグループ<9984.T>の下値を深くする背景となっている。  そして、もう一つ日本時間あすの夜9時半に発表予定の2月の米消費者物価指数(CPI)の内容も気がかり。「ここではコア指数、総合指数ともに前月から鈍化傾向を示すという見方が支配的だが、これが万が一上振れた場合は米株の大幅下落を引き継いで東京市場でもスパイラル的な下げに見舞われる可能性もゼロではない」(生保系エコノミスト)という指摘もある。きょうは、先物主導の売り仕掛けで相場の自律神経が機能していなかった。その証拠に、半導体株利食いの裏側で物色されるはずの銀行株も一緒に下値を探る展開となっていた。今週は米国でCPIをはじめとする重要経済指標が相次ぐ。この内容を見極めたいとの思惑もあり、受け身の姿勢を念頭に押し目買い狙いに徹しておきたい。  あすのスケジュールでは、2月の企業物価指数、1~3月期法人企業景気予測調査がいずれも朝方取引開始前に開示される。また、午前中に5年物国債の入札が予定される。海外では2月の英失業率が開示され、2月の米CPIに対するマーケットの関心が高い。このほか、2月の米財政収支の発表、米10年物国債の入札など。なお、インドネシア市場は休場となる。(銀) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/11 17:00 みんかぶニュース コラム <注目銘柄>=ネットワン、来期業績は回復基調に  ネットワンシステムズ<7518.T>に注目したい。同社はネットワーク構築大手。24年3月期の連結営業利益は、公共部門での大型案件失注の影響などもあり前期比20.0%減の165億円の見通し。ただ、23年10~12月期の同利益は前年同期比で約23%増と改善傾向が出ている。製造業向けのネットワーク製品販売などが増加しているほか、デジタルガバメント関連の大型案件を獲得しており、来期以降の業績回復が見込める。  25年3月期の同利益は、今期予想比で2割増の200億円前後と増益基調への回復を予想する見方が強まっている。デジタルトランスフォーメーション(DX)絡みの需要は強く、株価は3000円台での活躍が期待できる。(地和) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/11 10:00 みんかぶニュース コラム 11日の株式相場見通し=先物主導で急反落、米株安と円高進行を嫌気  11日の東京株式市場はリスクオフの流れが強まり、主力株中心に幅広い銘柄に売りが広がり日経平均は大きく下値を探る展開が想定される。先物主導の売り仕掛け的な下げ圧力が意識されるなか、3万9000円大台を割り込む可能性もある。前週末の欧州株市場は高安まちまちだったが、米国株市場では朝高後に値を崩す展開となり、NYダウなど主要株価3指数が揃って下値を探る展開を強いられた。この日の取引開始前に発表された2月の米雇用統計を受け、朝方は買い優勢の展開となったが、その後はハイテク株中心に利益確定売りが優勢となった。ナスダック総合株価指数の下げが相対的に目立つ。また、米画像処理半導体大手エヌビディア<NVDA>が大幅反落したほか、半導体関連セクターへの売りが顕著で、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は4%あまりの大幅安を強いられた。これを受けて、きょうの東京市場は投資家のセンチメントが冷やされそうだ。また、外国為替市場では一段とドル売り・円買いの動きが加速、1ドル=147円台を割り込む水準まで円高が進んだことも、輸出ハイテクセクターに向かい風となりやすい。  8日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比68ドル66セント安の3万8722ドル69セントと3日ぶり反落。ナスダック総合株価指数は同188.262ポイント安の1万6085.113だった。  日程面では、きょうは10~12月期国内総生産(GDP)改定値、2月のマネーストック、2月の工作機械受注額など。なお、インドネシア市場は休場となる。 出所:MINKABU PRESS 2024/03/11 08:02 みんかぶニュース コラム 来週の株式相場に向けて=内需関連株への春風は強まるか  8日の東京市場は日経平均株価が前日比90円高と4日ぶりに反発した。一時400円近い上昇となったが、引けにかけ伸び悩んだ。注目されたのは、半導体関連株の動向だ。エヌビディア<NVDA>の上昇を受け、前場は東京エレクトロン<8035.T>など半導体関連株が軒並み高となったが、後場にかけてはアドバンテスト<6857.T>などがマイナス圏に転じた。    この値動きの背景にあるのは半導体市場そのものの動向より、為替や政治などの影響が大きいのかもしれない。市場の関心は3月18~19日の日銀金融政策決定会合に向かっている。市場関係者からは「3月、遅くとも4月にマイナス金利解除の可能性は高い」との声は多い。また、米国の利下げ期待もくすぶるなか、為替は円高基調に向かっている。それだけに、今晩の米2月雇用統計や来週12日の米2月消費者物価指数(CPI)からも目が離せない。  更に「米国は対中国での半導体規制を強化していることも気になる」(アナリスト)との見方もある。こうしたなか、生成AI絡みの物色も半導体関連一辺倒からAIを活用したサービスやデータセンターなどへ裾野が広がる可能性が指摘されている。  その一方、足もとで上昇基調を強めているのは、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>など銀行株に加え、大林組<1802.T>に代表される建設株、三井不動産<8801.T>など不動産株といった内需関連株だ。3月第1週(4~8日)の日経平均株価は前週に比べ0.6%下落したが、内需株の比率が高いTOPIXは0.6%上昇している。来週は、日銀の金融政策に絡み関心を集める春闘の集中回答日を迎える。賃上げは内需企業にとってもプラスに働くだろう。春風がそよ吹き始めるなか、相場の物色に変化が訪れつつあるのか。来週以降の相場動向は大きなポイントとなりそうだ。  上記以外のスケジュールでは、海外では14日に米2月小売売上高、米2月生産者物価指数(PPI)、15日に米3月NY連銀製造業景気指数、米2月鉱工業生産が発表される。11日にオラクル<ORCL>の決算が発表される。国内では11日に23年10~12月期GDP改定値、12日に1~3月期法人企業景気予測調査が発表される。14日に神戸物産<3038.T>の決算が発表される。来週の日経平均株価の予想レンジは3万9100~4万300円前後。(岡里英幸) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/08 17:21 みんかぶニュース コラム <注目銘柄>=共和レ、トヨタ向け盤石もPBRは0.5倍台  共和レザー<3553.T>は主要取引先のトヨタ自動車<7203.T>向けの拡販を土台とする成長シナリオをまい進中であり、昨年半ばからの戻り歩調の継続を見込んで中期的観点で手掛けたい。  自動車内装合皮革表皮材のシェアで世界トップクラスの共和レの材料は、トヨタをはじめとする数多くの自動車メーカーのシートやコックピット、ドアトリムなどに活用されている。半導体不足問題が解消に向かい、自動車メーカーの生産が回復基調にあるなか、共和レは2月6日に今期の業績予想の上方修正を発表。今期の売上高は前期比13.6%増の520億円、経常利益は同4.2倍の25億円と急回復を予想する。更に、4~12月期の経常利益は修正後の通期計画に対し進捗率が約93%に上る。受注は10~12月期に想定以上に増加した影響から、1~3月期は若干減少する見込みとしているが、トヨタの米国販売の拡大基調の継続は、今期に限らず来期以降の収益にとっても大きなプラス効果をもたらしそうだ。  財務面では有利子負債倍率は0.01倍と盤石で、利益剰余金は300億円。一方、PBR(株価純資産倍率)は0.5倍台と1倍を大きく下回っている。ROE(自己資本利益率)も今期は約5%の見通しと過去の水準からは低く、資本効率の向上に向けた市場の期待は強い。フシ目の1000円とともに、2018年の高値1063円が次の上値のメドと位置付けられている。(碧) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/08 10:00 みんかぶニュース コラム 8日の株式相場見通し=反発、欧米株高受け買い戻し優勢に  8日の東京株式市場は主力株中心に買い戻しが優勢となり、日経平均株価は4日ぶりに反発し3万9000円台後半で頑強な値動きとなることが予想される。前日の欧州株市場では主要国の株価指数が総じて堅調となり独DAXと仏CAC40は史上最高値を更新した。また、米国株市場でも半導体関連株などハイテクセクター中心に買いが続き、NYダウをはじめ主要株価3指数が揃って上昇、そのなかナスダック総合株価指数の上昇率が相対的に大きくなった。この日、上院での議会証言を行ったパウエルFRB議長が、利下げの条件が整うまでにそれほど時間はかからないとの認識を示し、6月の利下げを示唆したことが好感される形となった。エヌビディア<NVDA>の株高が加速しており、4%超の上昇で最高値圏を走っていることで、その他の半導体や人工知能(AI)関連株にも買いが波及している。欧米株高を引き継いで、東京市場でも日経平均が切り返す展開が想定される。前日は先物主導で大幅下落を余儀なくされたが、きょうは寄り付きのメジャーSQ算出に絡む売買を通過した後、買い戻しが活発化する可能性が高そうだ。ただ、日本時間今晩に発表される2月の米雇用統計を前に、積極的な実需買いが入りにくい面もあるほか、外国為替市場でドル安・円高が進んでいることが向かい風となる可能性はある。  7日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比130ドル30セント高の3万8791ドル35セントと続伸。ナスダック総合株価指数は同241.832ポイント高の1万6273.375だった。  日程面では、きょうは株価指数先物・オプション3月物の特別清算指数(メジャーSQ)の算出日にあたる。このほか、1月の家計調査、1月の国際収支、2月の貸出・預金動向、3カ月物国庫短期証券の入札、1月の特定サービス産業動態統計、1月の景気動向指数(速報値)、2月の景気ウォッチャー調査など。海外では、10~12月期のユーロ圏GDP(改定値)、2月の米雇用統計など。 出所:MINKABU PRESS 2024/03/08 07:59 みんかぶニュース コラム 明日の株式相場に向けて=メジャーSQ前日に巻き起こった嵐  きょう(7日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比492円安の3万9598円と3日続落。前日までは続落とはいえ2日間合計で20円にも満たない軽微な下げで、値上がり銘柄数が値下がりを大幅に上回るなど実質強調相場だったと言ってもよいが、きょうの下げはそれなりに重いボディーブローとなった。4万円台の景色に慣れつつあったが、あっという間3万9000円台半ばまで引きずり降ろされた。  先物主導の仕掛け的な売りが観測され、あすがメジャーSQ算出日であることを改めて意識させる地合いとなった。2月22日の史上最高値更新を含め、ここ1カ月の日経平均の上げっぷりが派手だったこともあって、その反動は警戒されてはいる。ただ、そうしたなかも売り方の影は見えず、足音も聞こえないような状態でおそらく油断はあった。「好事魔多し」の相場展開は油断があるからこそ生じる。「SQ週の魔の水曜日」を通過したところで、ドタン場の時間差攻撃によって盤石とみられた東京市場は揺さぶられることになった。  実は直近、オプション取引市場でさざ波が立っていた。市場筋によると「日経平均3万8500円のプットの売買高が急増し注目を集めていた」(ネット証券マーケットアナリスト)」という。日経平均が4万円台前半で順風満帆の値運びをみせるなかで、3万8500円の“売る権利”を拾いまくっても、元来であればそれはゴミを拾い集めているようなもの。加えて、前日の欧州株市場がほぼ全面高、米国株市場もNYダウなど主要株価指数が揃って下げ止まり、きょうはリスクオンのバトンが東京市場に渡された形となった。実際寄り付きから幅広い銘柄に買いが優勢となった。  ところが、日経平均は朝方に380円強の上昇で4万400円台まで買われた後、午前10時半あたりから急降下を始めた。日銀の金融政策正常化の前倒し観測などが浮上し重荷となったいう見方もあるが、日銀のマイナス金利解除が仮に3月に行われたとしても、それは1カ月前倒しに過ぎず、マーケットが何か決定的な打撃を受けるのかというと、そういうことでもない。売りの口実にされた感が強い。「有名トレーダーの先物手仕舞いがSNSで拡散され、それに歩調を合わせた先物への間断のない売りが全体を押し下げた」(中堅証券ストラテジスト)とする。もっとも、3万8500円のプットにはまだかなり距離がある。買い方に徳俵で踏ん張られ、売り方も押し切れなかったというのが、きょうの相場だった。  中小型株はどこ吹く風の銘柄もある。今週大相場を演じた一連のAI関連株もさすがに上げ足が止まった銘柄は多かったが、そのなかで日本ラッド<4736.T>は4日連続ストップ高で、取引時間中は商いが成立しなかった。このほかAI関連ではKudan<4425.T>も大量の買い注文に気配値のまま値幅制限いっぱいまで浮上、3日連続のストップ高。Laboro.AI<5586.T>もストップ高の2500円で買い物を残した。直近5営業日で4回のストップ高となった。  人気が沸騰しているのはAI関連株だけではない。かつて1999年から2000年のITバブル当時に大化けを演じたのはIT関連株だけではなく、消費関連などITとは無縁の株で中長期にわたる急騰劇を演じる銘柄も少なからずあった。最近の東京市場はそれを思い起こさせる。今がAIバブルのハシリとすれば、今後AI関連以外のどういった銘柄が、大化け株として輩出されていくのか興味深い面もある。例えば、最近は住石ホールディングス<1514.T>が驚異的な強さで市場でも話題である。きょうもストップ高で張り付いていたが、引け際に剥がれ305円高の5170円ウリ気配で引けた。しかし、前日までの上昇相場は凄まじいの一語。1年前の今の時期、同社の株価は300円台、更に2年前は100円台であった。1年間で100円台の株価が300円台に浮上するだけでも上昇率という点では大変身といってよいが、同社株はその後が空前絶後、とりわけ昨年秋口以降ここまでの値運びには株の持つ魔力が余すことなく投影されている。  あすは株価指数先物・オプション3月物の特別清算指数(メジャーSQ)の算出日にあたる。このほか、1月の家計調査、1月の国際収支、2月の貸出・預金動向、3カ月物国庫短期証券の入札、1月の特定サービス産業動態統計、1月の景気動向指数(速報値)、2月の景気ウォッチャー調査など。海外では、10~12月期のユーロ圏GDP(改定値)のほか、2月の米雇用統計に対するマーケットの関心が高い。(銀) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/07 17:01 みんかぶニュース コラム <注目銘柄>=i3、「CLOMO」の更なる成長に期待  アイキューブドシステムズ<4495.T>のモバイルデバイス管理(MDM)サービス「CLOMO」が、政府情報システムのためのセキュリティー評価制度(ISMAP)に登録されたことに注目したい。これにより、行政機関だけでなく、より多くの企業の利用が期待される。  また、足もと業績も堅調で2月13日に公表した24年6月期第2四半期累計の連結決算は、経常利益が前年同期比6.3%増の3億3100万円で着地。23年12月末時点での「CLOMO」導入法人数は5751社で、同期間に822社増加している。  2月27日に直近高値1653円をつけたあとは調整局面となっているが、日足チャートでは25日移動平均線と75日移動平均線が急接近。ゴールデンクロスが実現すれば上げに弾みがつきそうだ。(参) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/07 10:00 みんかぶニュース コラム 7日の株式相場見通し=反発か、米株下げ止まり安心感  7日の東京株式市場は主力株中心に根強い買いが続き、日経平均株価は4万円台前半で強調展開となりそうだ。日経平均は前日まで続落となったものの下げ幅はわずかで、その間にTOPIXは上昇、値上がり銘柄数が値下がりを大きく上回るなど実質的には上昇相場が継続している。前日の米国株市場では、注目されたパウエルFRB議長の議会証言の内容がマーケットの想定内であったことから不安心理が後退、幅広い銘柄が買い戻される展開となった。また、朝方に発表された経済指標が労働市場の需給緩和を示すものであったことで米長期金利が低下基調となり、これも株式市場に追い風材料となった。あすの2月の米雇用統計発表を控え上値を積極的に買う動きには発展せず、NYダウ、ナスダック総合株価指数ともに上げ幅は限られたとはいえ、東京市場でも安心感が浮上している。前日に半導体関連の主力銘柄の一角が売られ日経平均を押し下げたが、電力や不動産など内需株が買われたほか、資源エネルギー関連株などが上昇し相場を支えた。値上がり銘柄数が全体の7割以上を占めるという個別物色意欲の強い相場が続いており、きょうもその流れが継続しそうだ。ただ、米長期金利低下を受けて外国為替市場ではドル安・円高が進んでおり、これが輸出セクター中心に逆風材料となる可能性はある。  6日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比75ドル86セント高の3万8661ドル05セントと3日ぶり反発。ナスダック総合株価指数は同91.955ポイント高の1万6031.543だった。  日程面では、きょうは1月の毎月勤労統計、2月上中旬の貿易統計、6カ月物国庫短期証券の入札及び30年物国債の入札、2月のオフィス空室率、消費活動指数など。海外では1~2月の中国貿易統計、1月の豪貿易収支、マレーシア中銀の政策金利発表、ECB理事会の結果発表とラガルドECB総裁の記者会見、週間の米新規失業保険申請件数、1月の米貿易収支、10~12月の米労働生産性指数、1月の米消費者信用残高、バイデン米大統領の一般教書演説など。 出所:MINKABU PRESS 2024/03/07 08:05 みんかぶニュース コラム 明日の株式相場に向けて=日経平均「5月に5万円」の最強シナリオ  きょう(6日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日6円安の4万90円と続落。前日の米国株市場ではNYダウが一時500ドル以上下げるなど“プチ波乱”の様相をみせたが、日本株の強さはきょうも健在だった。続落といっても売買代金上位の主力株に軟調な銘柄がやや多かったという程度。中小型株は快調に上値を伸ばす銘柄が多かった。  新NISA導入効果によって個人投資家のニューマネーが流れ込んでいる。これを契機に市場関係者は「逆張りの個人という認識が最近は大きく覆されている」(ネット証券マーケットアナリスト)という。例えば2月22日に日経平均が最高値を更新したが、そこから1週間後の3月1日時点で信用買い残が950億円弱増加している。達成感からいったん利益を確定するのではなく、そこから買い増す姿勢が浮き彫りとなった。つまり「順張りの個人」に変身を遂げた。ニューマネーを感じ取ったベテラン個人のマインド転換である。  そして「この買い残の増加ペースと株価上昇ピッチがアベノミクス相場の第1幕(2013年1~5月)と酷似している」(同)と指摘する。当時は前年末終値から5月の高値をつけるまで、株価は50.3%上昇した。これを今回の急ピッチ相場に当てはめると、大納会取引終了時は3万3464円であるから、その1.5倍で5万196円という数字が弾き出される。今の相場は確かにアベノミクス相場初動の高揚感に似たものがある。5月にかけてかつての上昇相場が復元されるとすれば、日経平均5万円も一笑に付す話ではなくなる。  生成AIや先端半導体をテーマとした物色ニーズは相変わらず活発で、押し目待ちに押し目なしの銘柄が多くなっている。こういう時こそ焦って上値に買いつくことなく、無理のないポジションで仕込むことを心掛けるべき。対象銘柄は無尽蔵にあるとは言わないまでも、物色の裾野は思っている以上に広い。また、株価の位置にこだわるのではなく、肝心なのはタイミングに留意すること。噴き上げたところに買いつくのはデイトレードならではの手法でもちろん否定はできないが、できるだけその一歩手前で参戦することを意識の片隅に置いておく。今年に入ってから継続フォローしてきたフィックスターズ<3687.T>は、ここまで順調に下値切り上げ波動を続けてきたが、きょうは満を持してストップ高人気となった。とはいえ、年初からここまでの経緯で参戦を示唆するタイミングは何度もあった。  昨年来何度か取り上げてきた銘柄にニレコ<6863.T>があるが、同社はフォトマスク用レーザー光源や検査装置向け光学デバイスを製造し、半導体関連の中でも株価指標面で割安さが際立っていた。今年2月中旬に発表した24年3月期第3四半期の好決算と通期予想の上方修正発表を受けて急動意、1200~1400円のもみ合いを一気にテイクオフする格好となった。決算跨(また)ぎで仕込めば結果的に大成功だが、これはフタを開けてみなければ分からず、いわゆる僥倖を頼むしかない。しかし、急騰一服後のもみ合い局面を捉えることは可能である。業績内容やバリュエーションから株価が“往って来い”になる公算は小さく、1700円近辺で売り物がこなれたところは大勢2段上げ狙いで好機だった。そして、時価は確変状態で上昇局面が続いている感触がある。  このほか、半導体周辺銘柄で再動意の兆しをみせているのがシグマ光機<7713.T>。半導体製造装置などをはじめとした産業分野向けにレーザー関連部品の製造を手掛ける。光学素子・薄膜製品で優位性があり、レーザー光技術を応用した商品競争力に評価が高い。24年3月期は2ケタ減益見通しながら、時間軸的には既に来期の業績回復を織り込む段階に入っている。同社株は、週足チャートを使って過去3年くらいまで引いた視点で眺めるとここは買い場である可能性が見えてくる。PERとPBRの低さにも着目しておくところだ。  あすのスケジュールでは、1月の毎月勤労統計、2月上中旬の貿易統計が朝方取引開始前に開示されるほか、午前中に6カ月物国庫短期証券の入札及び30年物国債の入札が予定。このほか、2月のオフィス空室率、消費活動指数などが発表される。海外では1~2月の中国貿易統計、1月の豪貿易収支、マレーシア中銀の政策金利発表、ECB理事会の結果発表とラガルドECB総裁の記者会見などが注目され、米国では週間の新規失業保険申請件数、1月の貿易収支、10~12月の労働生産性指数、1月の消費者信用残高などが開示される。また、この日はバイデン米大統領の一般教書演説、パウエルFRB議長の米上院での議会証言などにマーケットの関心が高い。(銀) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/06 17:00 みんかぶニュース コラム 「2023年のIPO」が9位、投資家人気の高い銘柄の宝庫<注目テーマ> ★人気テーマ・ベスト10 1 半導体 2 人工知能 3 生成AI 4 半導体製造装置 5 半導体部材・部品 6 水素 7 地方銀行 8 宇宙開発関連 9 2023年のIPO 10 TOPIXコア30  みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「2023年のIPO」が9位となっている。  株式市場ではAI相場の熱狂が続いている。関連銘柄への物色が広がりをみせているが、そのなか昨年上場したABEJA<5574.T>やLaboro.AI<5586.T>、ジーデップ・アドバンス<5885.T>、AVILEN<5591.T>、ARアドバンストテクノロジ<5578.T>も急上昇。大きく脚光を浴びている。  AI関連以外で昨年上場した銘柄をみると、宇宙ベンチャーのispace<9348.T>やQPS研究所<5595.T>、Vチューバー事業のカバー<5253.T>など個人投資家に人気の銘柄が数多い。大型IPOとして話題となったネット銀行の楽天銀行<5838.T>や住信SBIネット銀行<7163.T>、旧日立系の半導体製造装置メーカーのKOKUSAI ELECTRIC<6525.T>にも投資家の視線が集まった。  これら銘柄群の高い注目度を背景に、「2023年のIPO」のテーマに対する関心も高まったようだ。今月下旬からは新規上場銘柄が一気に17社登場する。足もとの良好な相場環境を追い風に好調な初値をつける銘柄が相次げば、直近IPO物色の流れが強まり、昨年後半から今年2月にかけて上場した銘柄に再び光が当たるかもしれない。 出所:MINKABU PRESS 2024/03/06 12:20 みんかぶニュース コラム <注目銘柄>=円谷フィHD、C&D事業が成長を牽引へ  円谷フィールズホールディングス<2767.T>は、1000円台後半でもみ合っているが、コンテンツ&デジタル(C&D)事業を牽引役とする成長期待は強く、PER11倍台の時価水準は割安感十分だろう。  2月9日に発表した第3四半期累計(23年4~12月)決算で、営業利益は123億2000万円(前年同期比30.0%増)となったが、C&D事業の営業利益は30億円(前年同期比21.2%減)と苦戦した。来期発売計画で現在準備中の「第3のウルトラマンカードゲーム」に向けた在庫調整などが進められているため、カードゲーム収入が落ち込んだことに加えて、成長投資を積極的に実施したことが要因。一方、パチンコ・パチスロ(PS)事業は23年12月に発売した「ぱちんこ シン・エヴァンゲリオン」の好調もあって大幅増益となり、業績を牽引した。  ただ、今後の成長期待はC&D事業がより大きい。22年5月に公開した映画「シン・ウルトラマン」のヒットや、テレビ番組「ウルトラマンブレーザー」が世界6カ国・地域で現地語吹替版を、またYouTubeにおいて13カ国語による字幕/吹替版のサイマル配信を実施したことが、世界レベルでの新たなウルトラマンファンの獲得につながっている。25年3月期は夏頃に第3のウルトラマンカードゲームをグローバル展開の予定であるほか、Netflixの映像配信開始も予定されており、業績に貢献しよう。  24年3月期営業利益は120億円(前期比9.6%増)を会社側では予想。25年3月期は150億円弱を見込む調査機関もある。(仁) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/06 10:00 みんかぶニュース コラム 6日の株式相場見通し=大幅続落か、米株急落を受け利食い誘発  6日の東京株式市場は主力株を中心に幅広く利益確定の売りが広がり、日経平均株価は大幅続落を余儀なくされそうだ。前日の米国株市場ではハイテク株をはじめ利食い急ぎの動きが表面化し、NYダウなど主要株価指数が大きく下値を試す展開となった。マグニフィセント・セブンなど大手IT株が軒並み売られ、ナスダック総合株価指数は相対的に下げがきつくなり、2%超の下落に見舞われる場面もあった。この日に発表された2月の米ISM非製造業景況感指数は景気判断の境目となる50は上回ったものの前月から悪化し、事前の市場コンセンサスも下回った。パウエルFRB議長の議会証言の内容や、今週末に発表される2月の米雇用統計を見極めたいとの思惑が買いを手控えさせている。東京市場では前日に日経平均が3日ぶり反落したとはいえ下げ幅はわずかで、値上がり銘柄数が値下がりを大きく上回りTOPIXは高く引けた。短期的な高値警戒感は拭えておらず、きょうは米株市場が波乱含みの下げをみせたことを受けリスク回避の売りが全体指数を押し下げる形となり、日経平均は3万9000円台後半での推移となりそうだ。米国では10年債利回りが低下しており、外国為替市場でドル売り・円買いの動きを誘発していることも逆風材料となりやすい。取引時間中は米株価指数先物の値動きやアジア株市場の動向に左右される展開が想定され、場合によっては売り一巡後に下げ渋る可能性もある。  5日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比404ドル64セント安の3万8585ドル19セントと大幅続落。ナスダック総合株価指数は同267.921ポイント安の1万5939.588だった。  日程面では、きょうは2月の輸入車販売、2月の車名別新車販売、2月の軽自動車販売など。海外では10~12月期の豪国内総生産(GDP)、1月のユーロ圏小売売上高、2月のADP全米雇用リポート、1月の米雇用動態調査(JOLTS)、1月の米卸売在庫・売上高、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、パウエルFRB議長の米下院金融サービス委員会での議会証言など。 出所:MINKABU PRESS 2024/03/06 08:00 みんかぶニュース コラム <注目銘柄>=九州FG、熊本関連で上昇相場続く  九州フィナンシャルグループ<7180.T>は大勢上昇トレンドの途上にあり、目先の押し目を狙ってみたい。同社は2015年に肥後銀行と鹿児島銀行が経営統合して誕生した地銀で、総資産は地銀全体の中でも8位に位置している。特に地元九州でのシェアは群を抜いており、台湾のTSMC<TSM>の半導体工場建設で経済活性化が際立つ“熊本関連”の一角として脚光を浴びている。実際、国を挙げての半導体設備投資拡大に伴う資金需要や労働人口の増勢は同社に大きな商機となる。  24年3月期の経常利益は前期比4%増の370億円と過去最高を更新する見込みで、続く25年3月期も半導体関連の融資拡大で増益基調が続く公算大。投資指標面でもPBRが0.7倍前後で水準訂正余地が意識される。(桂) 出所:MINKABU PRESS 2024/03/05 10:00

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