機関投資家
機関投資家とは、不特定多数の顧客から集めた資金を運用する法人単位の投資家のことです。法律上は、有価証券全般の取引市場において、素人が持ち合わせていない専門知識や経験に基づいて投資活動を行う組織とされています。
機関投資家と呼称される法人組織は、生命及び損害保険会社、年金基金、投資信託会社及び投資顧問会社などです。たとえば、保険会社や年金基金の資金の拠出元は保険加入者の毎月の保険料であり、投資信託会社においては顧客の投資金となります。彼らが取り扱う資金量は兆単位に及ぶこともあり、取引市場での存在感は圧倒的です。個人投資家が太刀打ちすることはほぼ不可能であり、その動きに追随せざるを得ないことが殆どです。
その資金運用スタイルは、基本的に長期運用型であり、短期利ざや稼ぎを目的としたデイトレーダーのような投機活動はほとんど行われません。
機関投資家の資金運用は、あらかじめ定められたプランや厳しいルールの元で行われているため、時として鈍重で凡庸になりがちであり、相場の激変に対応し辛いことが短所です。