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ジェイ・エス・ビー Research Memo(8):「両利きの経営」と「社員全員の経営」により、目標達成を目指す(2)
*12:08JST ジェイ・エス・ビー Research Memo(8):「両利きの経営」と「社員全員の経営」により、目標達成を目指す(2)
■ジェイ・エス・ビー<3480>の中長期の成長戦略3. 事業戦略(1) 不動産賃貸管理事業不動産賃貸管理事業の事業戦略では、業務改革と組織改革を最重要課題としている。そして、人間性とテクノロジーの融合、環境配慮型学生マンションの展開、リノベーション事業の確立、海外市場調査、CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)の組成を推進する。学生マンション事業における同社の強みである「企画・開発・提案力」「募集力」「サービス・管理力」の「三位一体」による一気通貫サポート体制を生かし、企画開発・賃貸・メンテナンス及び食事をはじめとする入居中サービスのそれぞれにおいて顧客基盤の拡大やサービス拡充を図る。そして入居者やオーナーをはじめとした社外各方面との関係性強化を通じ、持続的成長の実現を目指す。事業戦略目標の実現に向けて、企画・賃貸・メンテナンスの一連の業務において、次のような施策を推進している。まず、企画部門では、食事付き学生マンションの積極的展開を計画する。都心エリアでは、2026年2月に完成予定の「プライムグレーヌ横浜桐畑」は、京浜急行電鉄(株)が事業主となり、同社が運営する環境配慮型木造マンションである。また、地方エリアでは、2026年3月にフルリノベーション完了予定の「学生会館 Uni E’meal 宇都宮」は、宇都宮大学(峰CP)徒歩圏内で、栃木県初進出となるフルリノベーションの食事付き学生マンションだ。このように、多角的な開発による物件展開を企画している。賃貸部門では、UniLife契約事務センターの運用エリアの拡大、お客様サポートセンターによる対応強化などコア業務の強化や、電子契約促進などに取り組む。契約事務センターの運用では、契約書類を各店舗・支社から個別に発送していた従来の方式から、一部エリアでは契約事務センターから発送することで各店舗がコア業務に専念できる環境を整える。お客様サポートセンターによる手続き対応では、契約に際して必要な重要事項説明を、お客様サポートセンターにおいて一括で担うことで、労務環境を改善し、事務ミスをなくし、サービス品質の均一化・向上を目指す。更新契約の電子契約促進では、満期対象者の電子契約率を2024年3月期の約13%から2025年3月には約36%に拡大しており、コスト削減、業務効率化、サービス品質向上を実現している。メンテナンス部門では、物件増加に備えた体制整備を図る。すなわち、より良いサービスを提供するため、オーナー担当と設備点検などの現場担当で業務を分業し、より質の高いサービス提供を目指す。また、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)として、現場対応業務の一部機能のアウトソーシングを実施し、専門業者との連携体制を構築する。BPOにより、社内人材がコア業務にフォーカスできる環境を強化することで、社内人員数は据え置きで、ひとり当たりが担当する物件数・戸数の増加を目指し、収益拡大に貢献する。(2) 新規事業新規事業の戦略目標としては、若者成長支援サービス事業モデルの確立、全国へのHR(人材)サービスの提供開始、新ブランド創出によるビジネスサイクルの補完(現在の幼児教室だけでなく、対象を小・中学生から大学卒業後まで拡大する)などを掲げる。若者成長支援サービス事業では、日本社会の重要インフラとしての「新価値創造 学生マンション」を目指し、UniLifeでしか提供できない顧客体験価値(CX)を創出していく。多くの体験や学びの場など、他社とは一線を画す独自ソフトを提供し、社会的価値が高い人材の育成を図る。こうした新規事業分野における各取り組みと、主力の学生マンションや入居者とのつながりによって、同社グループ全体としてのシナジーを追求する。同社グループが目指す姿は、経営理念にある「健全な若者の育成と魅力溢れる社会の実現」であり、“住居”の枠組みを超えた新たな価値を創造することである。すなわち、従来は安心・安全・快適の学生マンション、学生に寄り添ったサービスの提供にとどまっていたが、今後はソフト面での充実を図り、UniLifeでしかできない学びを提供することで他社との差別化を図り、ブランド価値を高める。新価値創造の取り組み事例では、学生成長支援プログラム「UniLife 国内留学」として、入居者を見知らぬ地域に招待し、普段できない体験を提供する。2025年8月には京都府福知山市において、サッカー市民交流イベントにスタッフとして参加し、福知山の「変化人(へんかびと)」から「変化」の源泉や行動原理を学んだ。また、生徒と一緒に成長する『お部屋「de」バイト』サービスを2026年春より開始する予定だ。こうした取り組みは他社との差別化になり、賃料上乗せにつながる可能性もある。以上のように、同社グループでは中期経営計画「GT02」に意欲的に取り組んでいる。同社グループの経営環境は、長期的には今後も成長機会に恵まれ、成長戦略に対する少子高齢化進展の影響も限定的であると考えられる。学生マンション市場については、4年制大学のうち特に女子学生の増加が顕著であること、国の政策サポートにより留学生も増加を続ける見通しであることなどから学生マンションの供給は不足しており、一般マンションでは提供できない「安心感」「サービス」という強みが世の中に浸透するに伴い、同市場は今後も拡大傾向を続けると予想される。また同社グループは、学生マンション業界のパイオニアとして高い知名度や信頼を築いている。今後も学生マンション供給不足が続くと予想されるなか、成長余地は大きいと言えるだろう。弊社では、今後の事業環境変化を見据えた中期経営計画の推進により、同社グループのさらなる成長が可能であると考えており、引き続き中期経営計画の進捗状況に注目したい。(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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2026/02/04 12:08
注目トピックス 日本株
ジェイ・エス・ビー Research Memo(7):「両利きの経営」と「社員全員の経営」により、目標達成を目指す(1)
*12:07JST ジェイ・エス・ビー Research Memo(7):「両利きの経営」と「社員全員の経営」により、目標達成を目指す(1)
■ジェイ・エス・ビー<3480>の中長期の成長戦略1. 中期経営計画の概要同社では、2030年長期ビジョン「Grow Together 2030」において、2030年の「ありたい姿」として、「アビリティ(総合的人間力)」の芽を育て社会課題の解決に貢献すること、人間性とテクノロジーの融合による同社だけの価値を創出すること、「UniLife」をグローバル・トップブランドにすることを掲げており、2030年に向けてさらなる事業領域の拡大を目指している。この長期ビジョン達成に向けた第2ステージとなる中期経営計画「GT02」(2024年10月期~2026年10月期の3年間)では、2030年の「ありたい姿」を達成すべく基礎基盤の構築を図る。ただ、同社を取り巻く環境は、長期ビジョン策定時の想定以上に変化している。特に災害が激甚化し気候変動に対する社会的責任が高まっていることに加え、人材を資本として考えることが世界標準となってきており、これら2つの要素を開示するサステナビリティ開示フレームワークの整備が急ピッチで進んでいる。社会から選ばれる会社になるために、これらの環境変化に適応することが重要である。同社は、過去にとらわれることなく「両利きの経営」(新しい領域に挑戦する「探索」と既存事業の成長を図る「深化」のバランスの取れた経営)と「社員全員の経営」(チームワークをより強め、一人ひとりの知識を生かし新たな知識を生みだす経営)の実現を目指している。新たに就任した森社長は、4つの方針として、1)コーポレート・ガバナンスの再構築と強化、2)既存事業のさらなる拡大(国内学生向けマンションに加え、国内留学生もターゲットにする)、3)学生支援サービスへの注力と海外展開、4)人的資本への取り組み(人手不足に対応した従業員向け施策の実施)、を示した。将来的には少子化に伴う国内大学生人口の減少が予想され、学生マンション事業への影響が懸念されるが、同社グループでは留学生向けマンションの増加、国内市場シェアの拡大、さらには海外での事業展開により、さらなる成長を目指すとしている。これらを推進することで、長期ビジョンを達成する考えである。推進中の中期経営計画「GT02」では、2025年10月期は売上高の目標は達成したが、利益水準は一時的費用の影響で未達に終わった。一方、成長に向けた事業展開は順調であることから、2026年10月期目標を上方修正した。すなわち、売上高は78,813百万円から81,826百万円に、営業利益は8,727百万円から9,159百万円に、経常利益8,518百万円から8,731百万円に、親会社株主に帰属する当期純利益は5,684百万円から5,935百万円にそれぞれ修正した。また、資本効率では引き続きROE15%以上、財務安全性では自己資本比率40%以上などを目指す。併せて、女性管理職比率を2023年10月期の9.2%から15.0%へ、男性社員の育児休暇取得率を25%から50%へ引き上げることを目指している。修正業績目標については、売上高では3年間の年平均成長率8.7%、営業利益では同8.4%の成長を目指すことになるが、前中期経営計画「GT01」の実績が売上高では同9.9%、営業利益では同18.3%であったことに比べると控えめな目標である。これは「GT02」は次の中期経営計画「GT03」への準備期間として、競争優位性の構築のためにDXを推進する一方、社員の成長を促すために人的投資を行うことなどを想定して、販管費を厚めに計画しているためである。「GT02」では選択と集中を進めたうえで、続く「GT03」で大きく飛躍するための準備を進める考えだ。2. 施策の進捗中期経営計画を達成するための施策として、「業務改革」「人的資本」「知的資本」「気候変動」「事業ポートフォリオ」の5項目を掲げている。各施策について、5段階の進捗評価(S:予定を上回る大変順調な進捗、A:予定を上回る順調な進捗、B:予定どおりの進捗、C:予定より若干遅れ気味、D:予定より大きく遅れ気味)で評価する。2025年10月期の進捗評価では、「人的資本」「気候変動」「事業ポートフォリオ」の3項目は、想定より順調に進んだことからA評価とし、「業務改革」「知的資本」の2項目については予定どおりの進捗であるB評価にとどめているが、総じて順調に進んでいる。特に「人的資本」では、新社長の就任に伴い、“従業員は資産である”との考えに基づいて、社員が笑顔でチャレンジの舞台へ立てる企業を目指す。ダイバーシティ推進として、女性管理職比率15.0%、男性社員の育児休暇取得率50.0%の目標は、2025年10月期に1年前倒しで達成している。サクセッションプランの進捗では、持続的な企業価値向上に向け、次世代リーダーの育成にも着手している。また、課題解決型研修の実施として、「進化させるための研修」をテーマに、従来の“やらされる改革”ではなく、“やりたい進化”を目指す研修を実施した。さらに、柔軟な労働環境づくりとして、育児と仕事の両立支援や公休数の見直しなどにも意欲的に取り組んでいる。また、「事業ポートフォリオ」では、自社所有の不動産売却を実施し、投下資本の効率的な循環と資本効率の向上を図る。すなわち、前中期経営計画では企画・開発に基づき資本を投下し、自社所有物件の取得・建設を進め、入居募集・運営を行っていたが、現中期経営計画では自社所有物件の売却により資本回収を行い、その物件を借上・管理受託をしながら、回収した資本を新たな開発投資に投下する計画だ。2025年10月期には、保有物件2件の売却を実施した。今後も継続的に物件売却を実施し、競争力の高い管理物件の増加と資本効率の向上を図る。ただ、自社所有物件は収益性が高いため、売却は業績と資本効率バランスを考えて行う計画である。(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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2026/02/04 12:07
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ジェイ・エス・ビー Research Memo(6):2026年10月期は、前期の一時的費用の反動もあり大幅な増益を予想
*12:06JST ジェイ・エス・ビー Research Memo(6):2026年10月期は、前期の一時的費用の反動もあり大幅な増益を予想
■ジェイ・エス・ビー<3480>の今後の見通し● 2026年10月期の業績見通し2026年10月期の経営環境について、国内経済は緩やかな回復が期待される一方、物価上昇圧力や人手不足を背景とした供給制約リスク、金融市場の動向などが社会全体へ与える影響は大きく、先行き不透明な状況が続くことが予想される。こうした状況下、近年の出生数減少に伴う少子化進行の一方で、学生数は継続して過去最高を記録するなど、同社グループを取り巻く足元の市場環境は比較的良好な状態で推移している。一方で、高止まりを続ける原材料価格や建築コストの上昇などが収益を圧迫する懸念もあることから、当期についても、こうしたリスク要因も念頭に置き、市況を慎重に見極めつつ、同社グループの持続的な成長を目指す。2026年10月期業績については、売上高81,826百万円(前期比7.6%増)、営業利益9,159百万円(同19.6%増)、経常利益8,731百万円(同18.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5,935百万円(同15.2%増)を計画している。売上高では、引き続き学生マンションの物件管理戸数の増加(約4,000戸の増加)と高い入居率の維持を見込む。売上原価では、管理戸数増加に伴う家賃及び償却費などの増加や、原材料価格、建築コストなどの上昇を背景に一定のコスト高を想定するが、コスト増は賃料アップで吸収する計画だ。販管費は、前期の税務調査費用や租税負担がなくなることから減少(増益要因)を見込む。以上から、前期の一時的費用計上の反動もあり、大幅な増益を予想する。当期は中期経営計画「GT02」の最終年度であるが、予想どおりに着地すれば売上高・各利益ともに当初計画を上回る見通しだ。例年、同社の期初業績予想は保守的であることから、予想を達成する可能性が高いと弊社では判断している。(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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2026/02/04 12:06
注目トピックス 日本株
ジェイ・エス・ビー Research Memo(5):安全性・収益性指標は業界平均を大きく上回る
*12:05JST ジェイ・エス・ビー Research Memo(5):安全性・収益性指標は業界平均を大きく上回る
■ジェイ・エス・ビー<3480>の業績動向2. 財務状況と経営指標2025年10月期末の資産合計は88,947百万円(前期末比8,973百万円増)となった。流動資産19,913百万円(同140百万円増)は、主として営業未収入金及び契約資産が43百万円、現金及び預金が25百万円それぞれ増加したことによる。固定資産69,034百万円(同8,833百万円増)は、主に自社所有物件の増加に伴い有形固定資産が8,314百万円増加したことによる。負債合計は47,318百万円(前期末比5,241百万円増)となった。流動負債15,333百万円(同1,553百万円増)は、主として前受金、営業預り金及び契約負債が790百万円、1年内返済予定の長期借入金が424百万円それぞれ増加したことによる。前受金、営業預り金及び契約負債の増加は、入居者が増えたことによる。固定負債31,984百万円(同3,688百万円増)は、主として長期借入金が3,620百万円増加したことによる。自社物件の購入に伴い借入を増やした結果、有利子負債残高は30,082百万円(同4,042百万円増)となった。また、純資産合計41,629百万円(同3,732百万円増)は、主として親会社株主に帰属する当期純利益の計上と配当金の支払いにより利益剰余金が3,625百万円増加したことによる。利益の蓄積に伴い、2025年10月期末の自己資本比率は46.8%と高水準であり、D/Eレシオ(負債資本倍率)も0.72倍の低水準を維持するなど、高い財務の安全性を確保している。自己資本比率は、最新データである2025年3月期の東証プライム市場不動産業平均の32.9%を大きく上回っている。また、同社のROAは8.7%、ROEも13.0%と、2025年3月期の東証プライム市場不動産業平均のROA4.1%、ROE9.1%を上回り、収益性も高い。同社のメイン事業がサブリース(貸主から賃貸物件を借り上げ、入居者に転貸する)であることが、高収益体質の理由と考えられる。なお、自社開発の積極化により投資が先行するため、ROEなどの収益性指標は一時的に低下しているが、投資の収益貢献に伴い徐々に改善する見通しである。(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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2026/02/04 12:05
注目トピックス 日本株
ジェイ・エス・ビー Research Memo(4):2025年10月期は減益も、一時費用を除けば増益で予想を超過達成
*12:04JST ジェイ・エス・ビー Research Memo(4):2025年10月期は減益も、一時費用を除けば増益で予想を超過達成
■ジェイ・エス・ビー<3480>の業績動向1. 2025年10月期の業績概要2025年10月期におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善により個人消費が増加し、設備投資においても持ち直しの動きが見られるなど、国内経済は緩やかな回復傾向にある。一方で、物価上昇や世界的な金融資本市場の変動、地政学リスクなど、国内外における経済的な見通しは不透明な状況が続いた。ただ、同社グループの主たる顧客層である学生の動向は、2025年度の大学(大学院を含む)の学生数が297.2万人と前年度比2.3万人増加(文部科学省「令和7年度学校基本調査」)しており、同社グループにとっては良好な市場環境が継続している。こうした経営環境のなかで、同社の主力事業である学生マンション事業において、物件管理戸数は前期比4,322戸増の99,300戸となり、入居率は99.9%と引き続き高水準を確保したことから、2025年10月期の業績は、売上高は76,045百万円(前期比9.4%増)、営業利益は7,658百万円(同5.5%減)、経常利益は7,347百万円(同6.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,151百万円(同30.9%減)であった。売上高はおおむね予想どおりに推移したが、各段階利益は非経常性の一時的費用計上により減益となった。また、親会社株主に帰属する当期純利益の大幅減益は、前期に高齢者住宅事業を中心的に担っていたグランユニライフケアサービスの全株式譲渡により特別利益を計上したことの反動である。期初予想との比較では、学生マンションを運営する不動産賃貸管理事業は、物件管理戸数の順調な増加や高水準の入居率の確保により好調で、売上高はおおむね予想どおりに推移した。ただ、一時金支給(現場の従業員への支給は売上原価に、本部や間接部門の従業員への支給は販管費にそれぞれ計上)や、販管費に含む追加的租税負担に係る見積額、営業外費用に含む経費不正支出にかかる特別調査費用など、一時的費用の発生により、営業利益は予想比10.0%減、経常利益は同9.9%減、親会社株主に帰属する当期純利益は同5.9%減と、予想を下回った。これら一時的費用の計上額は合計約1,349百万円に達したが、この一時的費用の影響を除けば、営業利益は業績予想比4.5%増、経常利益は同6.7%増、親会社株主に帰属する当期純利益は同11.0%増と、業績予想を超過達成した。特に親会社株主に帰属する当期純利益の超過達成率が大きいのは、予想では織り込まなかった固定資産売却益を特別利益として計上したことによる。このように、2025年10月期は一過性の費用の影響を大きく受け減益決算となったが、実態的には業績予想を上回り、中期経営計画の業績目標達成に向けて順調に推移していると言える。なお不動産賃貸管理事業においては、賃貸入居需要の繁忙期である第2四半期(2~4月)に新規契約件数が増加することから、売上高は上期の割合が大きく、利益も上期に偏在する傾向があることに留意が必要だ。実際、学生マンションの入居者入れ替わりは年度末・年度始めに集中しており、売上高・利益計上の時期に大きな偏りが生じる。同社でも第2四半期に売上高・利益計上が集中し、第1、第3、第4四半期は、主に入居者募集の準備として費用を計上する期間となっている。結果として、売上高・営業利益の四半期ごとの変動はあるものの、物件管理戸数の増加に伴って、年度単位では着実に右肩上がりで推移している。(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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2026/02/04 12:04
注目トピックス 日本株
ジェイ・エス・ビー Research Memo(3):不動産賃貸管理事業がグループの柱
*12:03JST ジェイ・エス・ビー Research Memo(3):不動産賃貸管理事業がグループの柱
■ジェイ・エス・ビー<3480>の事業概要1. 不動産賃貸管理事業同社グループは、同社及び事業別の連結子会社9社で構成されている。これまで不動産賃貸管理事業、高齢者住宅事業及びその他の事業を行ってきたが、2023年11月に高齢者住宅事業を行うグランユニライフケアサービスを譲渡したことで、2024年10月期より不動産賃貸管理事業の単一セグメントに変更している。不動産賃貸管理事業に経営資源を集中投下し、成長スピードの加速と企業価値の向上を図る。不動産賃貸管理事業では、主に学生マンションの企画提案、竣工後の建物の賃貸運営及び管理業務を行っている。営業強化や積極的な自社所有物件開発などにより、物件管理戸数は年々大きく増加している。足元では建築費の上昇に対応して、収益性の高い物件の増加に注力している。2025年10月期には管理戸数が99,300戸(前期比4,322戸増)に上った。内訳は借上物件(入居状況にかかわらず、オーナーに対して毎月一定額の家賃を支払う運営方式)58,095戸(同3,928戸増)、管理委託物件(オーナーにとって、入居実績がそのまま収入となる運営方式)34,049戸(同521戸減)、自社所有物件7,156戸(同915戸増)である。近年では、新規エリアへの進出のほか、良い物件がある場合にスピード感を持って対応するために、自社所有物件を増やしている。2024年10月期には管理物件がすべて管理委託物件である学生ハウジングの完全子会社化に伴い、管理委託物件戸数は大きく増加してはいるが、直接的な利益貢献は小さいことから、グループ全体で借上物件への振り替えを推進している。また、全体の物件管理戸数のうち食事付きが23,509戸(同3,377戸増)、家具家電付きが41,793戸(同4,612戸増)と大きく増えており、今後も他社との差別化戦略として推進する。一方、契約決定件数は33,688件(同505件増)で、うち同社管理物件は28,036件(同795件増)であった。なお、同社に申し込みがあったものの、自社管理物件が一杯であった場合には、流通物件として他社の物件を紹介する。4月末時点の入居率は引き続き99.9%を確保した。竣工後の建物管理や同社独自の入居者へのきめ細かなサービスに対する評価が、年々物件管理戸数を増やしながらもほぼ満室状態を維持できている理由である。少子高齢化問題が懸念されているなかでも、大学への進学率上昇に伴い学生数が増加傾向にあることや、女子学生数の増加によりセキュリティ設備が充実した学生マンションへの需要が高まっていることなど、市場環境も同社グループの事業展開を後押ししている。また、学生や留学生の増加傾向は長期的に続くと見られる。以上から、同社の不動産賃貸管理事業の持続的拡大基調は変わらないと予想される。同社の学生マンションは入居者のほとんどが学生であり、セキュリティが厳重で設備が充実しているなどの特長がある。一般マンションでは提供できない「安心感」や「サービス」が同社の学生マンションの強みである。また、時代のニーズに即した物件を開発する「企画・開発・提案力」、全国ネットワークと多彩なメディアを駆使した「募集力」、安心安全の居住空間を保ち、迅速かつきめ細かなサポートができる「サービス・管理力」など、同社の強みを活用した一気通貫サポート体制によって、物件開発数の増加や高入居率が実現していると言える。企画・開発・提案力では、プロの目でエリアを厳選し、独自のノウハウを活用したプランニングとサービスなどにより、学生などの入居者に「安心、安全、快適」な住まいを提供する一方、不動産オーナーには将来を見据えた資産価値・先進性の高い企画や、長期安定的なリターンを提供する一括借上契約などの提案により、安定的な収益を提供している。募集力では、北海道から沖縄まで全国35都道府県にまたがるネットワーク、学生下宿年鑑の発行、合格発表前予約の受付などを実施している。全国の大学生協や大学との提携、インターネットサイトなど、自社による様々なリーシング(賃貸の不動産物件に対してテナント付けを行うこと)力を有していることが提携校・募集協力校の増加につながり、高入居率の達成と物件管理戸数及び契約決定件数の増加の好循環を実現している。さらにサービス・管理力では、入居者管理や建物維持管理、物件内食事提供など、管理の経験とノウハウが入居者と不動産オーナーの双方に対して高い顧客満足度を達成する結果となっている。同社が開発・運営している最近の事例としては、学生・単身者マンションでは、「ラフィーユ北六番丁」(仙台市青葉区、全100室)、「Uni E’terna新潟大学南」(新潟市西区、全190室)、「ウルフィエスタ八事」(名古屋市昭和区、全51室)、「ロイヤル九大学研都市南」(福岡市西区、全84室)などがある。また、食事付き学生マンションでは、「学生会館The Park Hive板橋赤塚」(東京都板橋区、全200室)、「学生会館Uni E’meal信州松本 EAST・WEST」(長野県松本市、全130室)、「学生会館エスリード カレッジゲート長瀬」(東大阪市小若江、全154室)、「学生会館Uni E’meal松山道後」(松山市道後樋又、全116室)などがある。Uni E’mealは同社所有の食事付きマンション、またUni E’ternaは同社所有の食事なしマンションのネーミングであるが、そのほかの名称はオーナーが自由に決めている。2. その他の事業同社グループでは、不動産賃貸管理事業以外にも、学生支援事業や日本語学校事業や不動産コンサルティングなど様々な事業を展開しているが、これら様々な事業の売上高構成比は全社の1.5%程度に過ぎず、利益貢献も小さい。学生支援事業では、学生の採用を目的とした企業説明会の企画やサポートなどを受託している。学生に対しては企業説明会や就職セミナー情報の提供や、インターンシップの支援も行っている。日本語学校事業では、外国人留学生向けの日本語学校の運営のほか、生活サポートとして同社管理マンションを学生寮として活用している。不動産コンサルティングでは、販売用不動産として取得した土地、マンション、商業ビルなどの不動産を第三者に売却している。現在は、市況が活況しているものの、中期的な不動産市況の動向は不透明なこと等を考案して新規不動産の取得は控えている。これらの事業は、不動産賃貸管理事業に対する後方支援的な位置付けを担っており、主力事業とのシナジーを考えれば必要な事業と考えられる。(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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2026/02/04 12:03
注目トピックス 日本株
ジェイ・エス・ビー Research Memo(2):学生マンション業界トップクラスの企業。物件管理戸数は年々順調に増加
*12:02JST ジェイ・エス・ビー Research Memo(2):学生マンション業界トップクラスの企業。物件管理戸数は年々順調に増加
■会社概要1. 会社概要ジェイ・エス・ビー<3480>は、日本初の学生向け不動産賃貸業としてスタートし、現在では連結子会社9社を擁してマンションの企画・開発、設計、仲介・斡旋から建物管理までをトータルで行う学生マンション総合プロデュース企業として強固な事業基盤を築いており、業界トップクラスの事業規模に成長している。直営店舗「UniLife」を北海道から沖縄まで全国で展開し、学生マンション物件管理戸数は年々増加を続けている。2. 沿革同社の前身は、1976年に設立された(株)京都学生情報センターであり、学生を主な対象とした物件の仲介業務を開始したことに始まる。以降、他地域への事業展開を行い、1988年に(株)大阪学生情報センター(1991年(株)ジェイ・エス・ビー大阪へ商号変更)、1989年に(株)東学(1991年(株)ジェイ・エス・ビー東京へ商号変更)を設立した。その後グループの経営体制整備のために、1990年に(株)ジェイ・エス・ビーを設立し、それまで京都学生情報センターで行っていた業務を引き継ぎ、現在に至っている。同社設立以降は、事業エリアを全国に拡大しながら、事業領域も拡大してきた。2002年には、学生への就職・アルバイト情報提供を目的に(株)OVO(現 連結子会社)を設立、2012年には、高齢者住宅事業への参入に伴う介護サービスの提供を目的に(株)グランユニライフケアサービス北海道などを設立、2014年には、家賃債務保証サービスの提供を目的にリビングネットワークサービス(株)(現 連結子会社)を設立している。また2018年には事業展開の効率化を目的に組織再編を行い、各地のグランユニライフケアサービス会社からフードサービス事業を分離して、新設の(株)ジェイ・エス・ビー・フードサービス(現 連結子会社)に譲渡し、介護サービス事業についてはグランユニライフケアサービス(旧 連結子会社)に統合した。さらに2019年には、主力事業の総合力強化のために、学生向け賃貸マンションの管理・運営を展開する(株)東京学生ライフ(現 連結子会社)とそのグループ会社2社を傘下に収めた。2020年7月には、学生サポートの拡充を目指して(株)スタイルガーデン(現 連結子会社)を完全子会社化し、同年8月には、大学生を中心とした次世代を担うIT人材・AI人材の学習・成長支援などに強みを持つ(株)Mewcket(現 連結子会社)を傘下に収めた。2023年11月には、高齢者住宅事業を行うグランユニライフケアサービスを(株)学研ココファンに譲渡する一方、(株)学生ハウジング(現 連結子会社)を子会社化し、学生マンション事業に経営資源を集中的に投下する体制を整えた。順調に成長を続けた同社は、2017年7月20日に東証2部へ上場し、2018年7月20日に東証1部指定を果たした。さらに2022年4月の東証市場区分見直しに伴い、プライム市場に移行した。2025年2月に前 代表取締役社長が任期満了に伴い退任し、後任として森高広(もりたかひろ)氏が代表取締役社長に就任した。新社長の下で、同社は2026年10月期を最終年度とする中期経営計画を着実に推進し、さらなる事業発展を目指している。(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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2026/02/04 12:02
注目トピックス 日本株
ジェイ・エス・ビー Research Memo(1):2026年10月期までの中期経営計画は、当初計画を上方修正
*12:01JST ジェイ・エス・ビー Research Memo(1):2026年10月期までの中期経営計画は、当初計画を上方修正
■要約ジェイ・エス・ビー<3480>は、Japan Students Bureau(日本学生公社)の頭文字であり、主に学生を対象としたマンション(以下、学生マンション)の企画・賃貸・管理を行い、全国展開する学生マンションの物件管理戸数で100,000戸弱を有する業界トップクラスの企業である。成長性が高い不動産賃貸管理事業に経営資源を集中投下することで、年々物件管理戸数を増やしながら、100%近い入居率を維持している。同社は「豊かな生活空間の創造」を経営理念に成長を続け、東京証券取引所(以下、東証)プライム市場に上場している。中期経営計画(2024年10月期~2026年10月期)を着実に推進することにより、2030年長期ビジョンの達成に向けてさらなる進化と成長を目指している。1. 2025年10月期の業績概要2025年10月期の業績は、売上高は76,045百万円(前期比9.4%増)、営業利益は7,658百万円(同5.5%減)、経常利益は7,347百万円(同6.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,151百万円(同30.9%減)であった。学生マンションを運営する不動産賃貸管理事業は、物件管理戸数の順調な増加や高水準の入居率の確保により好調で、売上高はおおむね予想どおりに推移した。しかし、従業員への一時金、追加的租税負担に係る見積額、特別調査費用など、非経常性の一時的費用の発生により利益水準は予想を下回った。ただ、一時的費用の影響を除けば、利益水準は業績予想を超過達成しており、中期経営計画の業績目標達成に向けて順調に推移している。自己資本比率は46.8%、ROAは8.7%、ROEは13.0%と、直近データである2025年3月期東証プライム市場の不動産業平均を上回り、引き続き高い財務安全性と収益性を確保していると評価できる。1株当たり配当については、2025年10月期から連結配当性向40%を目標に配当額を決定することに変更し、普通配当を期初予想の78.0円(同6.0円増)から105.0円(同33.0円増)への大幅増配を実施しており、株主還元にも十分に配慮していると言える。2. 2026年10月期の業績見通し2026年10月期の業績は、売上高81,826百万円(前期比7.6%増)、営業利益9,159百万円(同19.6%増)、経常利益8,731百万円(同18.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5,935百万円(同15.2%増)を見込んでいる。引き続き学生マンションの物件管理戸数の増加と高い入居率の維持を見込む一方、管理戸数増加に伴う家賃及び償却費などの増加や、原材料価格、建築コストなどの上昇を背景に一定のコスト高を想定しているが、前期の一時的費用計上の反動もあり前期比で大幅な増益を見込む。予想どおりに着地すれば、売上高・各利益ともに中期経営計画「GT02」最終年度の当初計画を上回る。同社の期初業績予想は保守的であることから、予想を達成する可能性が高いと弊社では見ている。1株当たり配当については、普通配当を115.0円(同10.0円増)への増配を予定する。順調な業績と株主還元策により、投資家の評価はさらに高まるものと弊社では見ている。3. 中期経営計画2030年長期ビジョン「Grow Together 2030」実現の第2ステージである中期経営計画「GT02」(2024年10月期~2026年10月期)では、2025年10月期は一時的費用の影響で未達であったが、成長に向けた事業展開は順調で、2026年10月期の目標を上方修正した。すなわち、2026年10月期には売上高81,826百万円(年平均成長率8.7%)、営業利益9,159百万円(同8.4%)を掲げる。また、引き続きROE15%以上、自己資本比率40%以上、物件管理戸数104,000戸、投資総額約300億円などを目標とする。これらの目標達成のために、不動産賃貸管理事業の成長を図るだけでなく、若者成長支援サービス事業モデルの確立など新規事業にも取り組む。さらに、ESG(環境・社会・ガバナンス)、SDGsへの取り組みも戦略に組み込んでいる。なお、2027年10月期からの第3ステージ「GT03」での飛躍的成長を目指し、現中期経営計画では業務改革や組織改革への投資を先行させるために、これまでの実績に比べて慎重な増益率を想定している。2026年10月期には本来の成長軌道に戻る見通しであり、引き続き中期経営計画の進捗状況に注目したい。■Key Points・学生マンション業界トップクラスの企業。全国展開により年々物件管理戸数を増やしながら、100%近い入居率を維持・2025年10月期は主力事業の拡大により売上高は順調に増加。利益は一時的費用により予想に未達も、自己資本比率・ROA・ROEは引き続き高水準を維持し、十分な安全性・収益性を確保・2025年10月期の配当は、減益ながら大幅な増配を実施し、株主還元にも十分に配慮・2026年10月期も順調な物件管理戸数の増加を想定し、本来の増収増益基調に戻る見通し。引き続き増配を予定し、株主還元に前向き・中期経営計画「GT02」では、最終年度となる2026年10月期の業績目標を上方修正。成長に向けた事業展開は順調(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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2026/02/04 12:01
注目トピックス 日本株
ドーン Research Memo(7):2026年5月期は11期連続の増配予定。自己株式取得を倍増、株主還元向上を期待
*11:37JST ドーン Research Memo(7):2026年5月期は11期連続の増配予定。自己株式取得を倍増、株主還元向上を期待
■株主還元策ドーン<2303>は、株主に対する利益還元を経営の重要課題として位置付けており、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、累進配当を基本方針としている。この方針の下、好調な業績を背景に連続増配を続けており、2025年5月期の配当金は前期比4.0円増の24.0円、配当性向17.6%となり、10期連続の増配となった。2026年5月期の配当金は前期比2.0円増の26.0円、配当性向18.1%と、11期連続の増配を予定している。業績の拡大による安定的な増益とともに、将来的には配当性向の上昇余地もあるため、増配ペースが上がる可能性があると弊社では見ている。また、2026年1月からは自己株式取得(上限200百万円、上限100,000株)を前期の約2倍の規模で行っており、還元性向の向上が期待できる。(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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2026/02/04 11:37
注目トピックス 日本株
ドーン Research Memo(6):新中期経営計画の推進により、2028年3月期に売上高2,150百万円を目指す
*11:36JST ドーン Research Memo(6):新中期経営計画の推進により、2028年3月期に売上高2,150百万円を目指す
■ドーン<2303>の中長期の成長戦略・トピックス1. 防犯アプリ「Digi Police」に新機能搭載警視庁を通じて提供する防犯アプリ「Digi Police」に、2025年12月より、新たに「国際電話ブロック機能」を搭載し、提供を開始した。この機能により、海外からの不審な電話を自動的にブロックし、利用者が振り込め詐欺や国際的な特殊詐欺に巻き込まれるリスクを大幅に軽減できるようになる。近年、海外からの不審な着信による詐欺被害が増加しており、特殊詐欺に利用された電話番号の多く(6割から8割)が海外からの国際電話番号であると報告されている。同社では、防犯アプリを通じて「安心・安全」を提供する取り組みを進めており、その一環として国際電話ブロック機能を開発・提供する運びとなった。新機能の特長は以下の3点である。1) 海外番号の自動検知・ブロック:国際電話番号を判別し、不審な着信通知を自動的に遮断する。2) 利用者自身での番号登録は不要:警視庁にて管理している指定電話番号がブロック対象に適時追加され、利用者自身での番号登録は不要である。3) 詐欺被害防止に直結:高齢者やスマートフォン初心者でも安心して利用でき、社会全体の防犯強化に貢献する。本機能は、同類のアプリと比較して速報性に優れ、利用者の負担がない点が特長である。これにより、深刻な社会課題の解決に貢献するだけでなく、同社の既存顧客である警察本部の本機能追加による収益機会も期待できるほか、防犯アプリ未導入の警察本部に対する導入促進効果も見込まれる。2. AIを活用したクラウドサービスの展開が着実に進捗同社では、推進中の第2次中期経営計画(2026年5月期~2028年5月期)を、グループ間のシナジーを発揮し新規ソリューションを創造する“拡大ステージ”と位置付けている。数値計画に関しては、最終年度の2028年5月期に売上高で1,880百万円(2025年5月期比234百万円増)、営業利益で670百万円(同96百万円増)、当期純利益で477百万円(同59百万円増)を掲げている。この目標数値は同社のみのオーガニックな成長だけの数値であり、現実的には第2次中期経営計画期間内に子会社化を見込むtiwakiの業績(最終年度の売上高で270百万円を想定)を加算し、売上高2,150百万円を目指す。基本戦略の1つである新規分野開拓では、「AIを活用したクラウドサービスの展開」に注力しており、具体的には、エッジAI技術や同社の固有技術を活用して自動車のナンバープレートの画像情報を分析し予測に生かす取り組みが進行中だ。2025年に同社とtiwaki社は、スマートパーキングに関連するAI関連の特許を1件共同で取得しており、研究開発及び事業開発は順調に進捗しているという。(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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2026/02/04 11:36
注目トピックス 日本株
ドーン Research Memo(5):2026年5月期通期はストック中心の収益基盤により、11期連続の増収増益見込む
*11:35JST ドーン Research Memo(5):2026年5月期通期はストック中心の収益基盤により、11期連続の増収増益見込む
■ドーン<2303>の今後の見通し2026年5月期の業績は、売上高が1,700百万円(前期比3.3%増)、営業利益が610百万円(同6.3%増)、経常利益が617百万円(同5.7%増)、当期純利益が435百万円(同4.1%増)と、期初予想を据え置き、11期連続の増収増益を見込んでいる。2026年5月期は第2次中期経営計画の初年度であり、継続テーマである「Gov-tech市場の深耕」において既存事業の安定的な拡大を図りつつ、新たな成長軌道の第1歩を踏み出している。人口カバー率で7割を超えて推移する「NET119緊急通報システム」では同水準を維持しつつ、主力の映像通報システム「Live119」で人口カバー率5割を超えてさらに拡大させる計画だ。また、インフラ業界向けに好調な映像通話システム「Live-X」、着実に導入自治体が増える「DMaCS」、詐欺防止機能を新搭載した注目の防犯アプリ「Digi Police」などの安心・安全クラウドサービスもさらなる伸長が見込める。新たな成長軌道への取り組みとしては、既存のクラウドソリューションに次世代のテクノロジーを融合させる試みを積極化する。一例では、2024年7月に資本業務提携したtiwakiのエッジAI技術を活用した、社会課題解決サービスの創出に向けた研究や実証実験を進めている。2026年5月期は、グローバル経済の不安定要因に加えて税収や行政予算の不透明感が増していること、エッジAI技術活用による新規の取り組みや資本業務提携したtiwakiとの組織の融合に時間がかかることもあり、増収率では前期比3.3%(前期実績は9.7%増)とやや低めの伸び予想となった。営業利益に関しても、前期比6.3%増(前期実績は7.7%増)とやや低めの伸びを予想している。費用面においては、人的資本の強化に伴う採用活動費・人件費等の増加を織り込んでいる。IT人材の獲得競争が激化するなかで増員数は足踏み傾向となっているが、リファーラル採用の強化、採用コンテンツの充実、企業型DC制度の導入など職場環境・社内制度(教育・処遇等)の充実を図り、多様な人財確保を進める。同社の業績は、年度末である3月に納期を迎える受託開発プロジェクトが一定のボリュームを占めるため下期偏重となる。通期予想に対する中間期の進捗率は、売上高で38.0%(前年同期実績は38.6%)、営業利益で33.8%(同33.4%)と前年並みであり、順調に推移している。同社は、自治体の防災・防犯DX投資が堅調ななか、クラウド利用料を中心としたストック型の事業モデルを構築していることから、業績予想の下振れリスクは低いと弊社では見ている。上振れ要因としては、国際的な特殊詐欺に対応した防犯アプリへの期待がある。ただし、パブリックセクターを主要顧客とする同社の業績への反映は時間遅れがあり、2026年5月期は過去のM&Aや業務提携に着手した複数の案件を進展させるための足場固めのフェーズであり、上振れの可能性は限定的であろう。中長期的な観点では、エッジAI技術・特許技術と既存クラウド技術・サービスの融合によるサービスの進化が期待できる。また、強固な財務基盤を維持しているため、さらなるM&Aによる技術領域の拡大の可能性がある。(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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2026/02/04 11:35
注目トピックス 日本株
ドーン Research Memo(4):2026年5月期中間期は、ストック型収益であるクラウド利用料がけん引し増収増益
*11:34JST ドーン Research Memo(4):2026年5月期中間期は、ストック型収益であるクラウド利用料がけん引し増収増益
■ドーン<2303>の業績動向1. 2026年5月期中間期の業績概要2026年5月期中間期の業績は、売上高が646百万円(前年同期比1.7%増)、営業利益が206百万円(同7.6%増)、経常利益が213百万円(同9.4%増)、中間純利益が148百万円(同7.8%増)と、順調に増収増益で折り返した。売上高に関しては、前年同期に大型のSI初期開発売上(約93百万円)があった反動等が減少要因となったものの、ストック型収益であるクラウド利用料の順調な増加に加え、ライセンス販売において消防防災を中心に新規・更新受注があるなど増加要因が上回り、増収となった。クラウド利用料は、全社売上の68.1%に達する。主力の「NET119緊急通報システム」が消防管轄人口カバー率7割を超えてトップシェアを堅持したのに加え、第2の柱である映像通報システム「Live119」は人口カバー率5割を超えるまで導入が進んだ。また、インフラ向け(水道、電気、高速道路、通信等)に利用が拡大している映像通話システム「Live-X」、自治体や警察が防災・防犯情報を配信するスマートフォンアプリ、災害対策本部での情報収集を支援する「DMaCS(災害情報共有サービス)」等、大阪・関西万博で認知が拡大した「AED GO(AED 運搬支援システム)、など各種クラウドサービスが順調に推移した。同社のクラウドサービスは、防災・防犯分野の行政サービスの基盤となるため解約率が低く(1%未満)、結果として安定成長につながっている。営業利益は前年同期比7.6%増と堅調だった。収益性の高いクラウド利用料が伸びたことを主因に売上総利益が同7.0%増加したのに対し、販管費は同6.0%増と人件費等が増加したものの相対的に伸びを抑制した。結果として、営業利益率は31.9%と高い水準を維持した。2. 財務状況と主な経営指標2026年5月期中間期末の総資産は前期末比14百万円増の3,088百万円となった。投資有価証券が166百円、仕掛品が68百万円、それぞれ増加した一方で、現金及び預金が195百円、売掛金が84百円、それぞれ減少したことが主な要因である。負債合計は同85百万円減の238百万円となったが、買掛金が43百万円、未払消費税が30百万円、それぞれ減少したことが主な要因である。有利子負債はなく、無借金経営を継続している。経営指標では、流動比率1059.3%、自己資本比率が92.3%と高く、安全性は極めて高い。収益性の高さ(売上高営業利益率で31.9%)が盤石な財務基盤の源である。現金及び預金残高は1,532百万円、投資有価証券は811百万円と潤沢であり、M&Aや先行投資の余力も十分あると言える。(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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2026/02/04 11:34
注目トピックス 日本株
ドーン Research Memo(3):主力クラウド「映像通報システムLive119」が伸長し、人口カバー率は5割以上
*11:33JST ドーン Research Memo(3):主力クラウド「映像通報システムLive119」が伸長し、人口カバー率は5割以上
■ドーン<2303>の事業概要1. クラウドサービス市場の成長システム開発においては“所有から利用へ”の流れのなか「クラウド」へのシフトが進んでいる。顧客にとって、最新のシステムを初期投資を抑えてすぐに利用でき、自前で運用・保守を行う煩雑さもない。2020年秋からは、各省庁においても、自前で管理・保有する現在のシステムを順次クラウドに切り替える取り組みが開始されている。情報セキュリティの強化とともに、コストを抑制し、システムの更新も早まるといった点でクラウドが優位との判断に至っている。省庁の動向は自治体にも波及しており、クラウド化の進展は同社の成長にも大きく貢献してきた。2016年5月期に全社売上高の20.5%だったクラウド利用料の売上構成比は、2026年5月期中間期には68.1%、クラウド初期構築を含めると78.3%まで達しており、同社の成長のドライバーとなっている。2. 全国7割をカバーするクラウドサービス「NET119緊急通報システム」同社のクラウドサービスの成功の礎となったのは、2010年に開始された「NET119緊急通報システム※」である。このシステムは、聴覚や発話に障がいのある人のための緊急通報システムであり、スマートフォン・携帯電話のインターネット接続機能を利用して、簡単に素早く119番通報できるものだ。急病やけが、地震や風水害、火災などの緊急時に、自宅からの通報はもちろん、GPS機能を利用しているため外出先からも通報でき、受信側はすぐに居場所を特定できる。操作性の良さやシステムとしての信頼性の高さが評価され、現在では全国の自治体・消防団体で広く普及している。同システムはクラウドサービスであり、顧客である自治体にとっては自前で運営する場合と比較してコストが安く運営の手間もかからないというメリットがある。なお料金体系は、消防団体の管轄人口に応じた月額利用料を支払う方式である。※ 開始当初のシステム名は「緊急通報システムWeb119」。兵庫県神戸市や埼玉県川口市などの自治体を皮切りに導入が進み、2015年12月には東京消防庁、2016年10月には大阪市消防局で稼働を開始し、全国の自治体への横展開に弾みがついた。大都市圏の自治体での導入が進展したため、今後の導入は中規模・小規模の自治体が中心となる。2023年4月には同種サービスを提供する(株)両備システムズから顧客(消防本部等)の引き継ぎを受けた。同システムを導入している消防本部の管轄人口カバー率で7割を超える。3. 成長著しいクラウド型映像通報システム「Live119」同社の安定成長を支えるのが、次世代の主力システムと位置付けるクラウド型映像通報システム「Live119」である。このシステムは、救急や救命、事故、火災等の発生時に通報者がスマートフォンで映像を送信することで、言葉では説明しづらい現場の状況伝達が可能となる。2020年7月に、神戸市消防局及び小野市消防本部で運用がスタートして以来、全国の消防団体で導入及び試行運用が進捗している。2021年には大阪市や茨城県(県内の大半の市町村)、最近では日本最大の規模を誇る東京消防庁(23区及び29の多摩地区受託市町村)や福岡市等でも導入され、2025年11月末時点の人口カバー率は52.9%となった。採用加速の背景として、「早くつながる」「使用がシンプルで簡単」「安心運用体制」などの高評価があり、今後の緊急情報の在り方を変えていく「119番の見える化ソリューション」として期待が寄せられている。NHK報道(2024年6月21日)や日本テレビ系「THE突破ファイル」などで報道・紹介されたのをはじめ、多数の報道メディアに取り上げられたことで「Live119」の認知度は向上した。同社では現在主力の「NET119緊急通報システム」の成長が鈍化するなか、「Live119」や「Live-X」などの映像系システムの拡大を加速させ、全社として切れ目なく成長する中長期のシナリオを描いている。4. その他のクラウドサービス同社のクラウドサービスは、既述の主力2サービス以外にも成長中のものが多い。たとえば、災害対策本部での情報収集を支援する「DMaCS(災害情報共有サービス)」は、デジタル庁が公開する「防災DXサービスカタログ」に掲載されたことも追い風となり、累計30以上の自治体に導入済であり、新規導入も順調である。痴漢の逮捕の報道を通じて認知度が高まった警視庁の防犯アプリ「Digi Police」はダウンロード数を伸ばしている。警視庁・愛知県警を皮切りに導入がスタートした防犯アプリは現時点でトップシェアを獲得している。2025年には、「Digi Police」に特殊詐欺対策の機能(国際電話ブロック機能)を新たに搭載し、注目を集めている。(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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2026/02/04 11:33
注目トピックス 日本株
ドーン Research Memo(2):地理情報活用の独自技術を強みに、安心・安全分野の公共クラウドサービスで安定成長
*11:32JST ドーン Research Memo(2):地理情報活用の独自技術を強みに、安心・安全分野の公共クラウドサービスで安定成長
■会社概要1. 会社概要ドーン<2303>は、独自のクラウドソリューションにより、警察・消防・自治体防災・社会インフラ保全のDXを実現し、安心・安全な社会を支える重要な役割を担う企業である。中央省庁や地方自治体、電力会社などでの採用実績が多く、信頼性が要求されるシステムに定評がある。中期経営計画では「社会課題に挑戦し新しい価値を創造する“エッセンシャルカンパニー”」を目指すとしている。同社は、1991年に兵庫県神戸市でソフトウェア開発会社として設立された。その後一貫してGIS及びその周辺領域で技術力を磨いてきた。GISエンジンソフトのライセンス販売や受託開発を長年にわたり事業の柱としてきたが、近年はクラウドサービスで業績を伸ばしており、特に「NET119緊急通報システム」が全国の消防団体で採用され、業績に貢献している。また、自治体における災害情報共有サービス「DMaCS」や第2の柱に成長しつつある消防機関向けの映像通報システム「Live119」も業績を伸ばしている。直近まで10期連続の増収増益や営業利益率34.3%(過去3期平均)などが示すように、安定成長と収益性が際立っている。2002年に大阪証券取引所ナスダック・ジャパン市場に株式上場し、2022年4月の東京証券取引所(以下、東証)再編においては、スタンダード市場に移行した。2024年7月には、エッジAI技術を所有するtiwakiと資本業務提携を行った。2. 事業内容同社の事業は、品目別の売上高として、1) クラウド利用料、2) クラウド初期構築、3) SI保守、4) SI初期、5) その他保守(ライセンス、商品)、6) その他初期(ライセンス、商品)の6つに分けて開示されている。1) クラウド利用料は、地図情報・空間情報技術(Spatial-IT)などの情報配信サービスにかかる売上であり、同社がサーバーの運用も担う。ストック型ビジネスであり、中長期(3~10年)にわたる安定収入が得られる。2005年から開始し、現在では売上構成比68.1%(2026年5月期中間期)と同社最大のセグメントである。2) クラウド初期構築は、クラウドサービスの初期開発や導入時のフロー収入であり、売上構成比で10.2%(同)である。クラウドサービスは今後も自治体向け等を中心に成長が期待される。3) SI保守と4) SI初期は、自治体や電力会社向けに特化したGISシステムの受託開発・コンサルティング・保守などであり、2セグメント合計の売上構成比で6.2%(同)である。5) その他保守(ライセンス、商品)と6) その他初期(ライセンス、商品)は、GIS構築用基本ソフトウェア「GeoBase/GeoBase.NET」の開発・販売、他事業に付随して販売されるデジタル地図などの売上であり、2セグメント合計の売上構成比で15.4%(同)である。(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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2026/02/04 11:32
注目トピックス 日本株
ドーン Research Memo(1):2026年5月期中間期は増収増益で、通期は11期連続の増収増益を見込む
*11:31JST ドーン Research Memo(1):2026年5月期中間期は増収増益で、通期は11期連続の増収増益を見込む
■要約ドーン<2303>は、地理情報システム(GIS)を活用したシステムの開発・販売を行う企業である。中央省庁や地方自治体、電力会社などでの採用実績が多く、信頼性が要求されるシステムに定評がある。GISエンジンソフトのライセンス販売や受託開発を長年にわたり事業の柱としてきたが、近年は防災や防犯関連のクラウドサービスで業績を伸ばしている。主力の「NET119緊急通報システム」は全国の消防団体で採用され、人口カバー率で7割を超え、安定期に入っている。もう1つの主力商品である、消防向けの映像通報システム「Live119」が拡大期に入り人口カバー率で5割を超えた。また、映像通報技術を応用した映像通話システム「Live-X」、災害情報共有サービス「DMaCS」、自治体向けの「防災アプリ」も好調に推移している。2024年7月には、エッジAI技術を所有する(株)tiwakiと資本業務提携を行った。1. 2026年5月期中間期の業績概要2026年5月期中間期の業績は、売上高が646百万円(前年同期比1.7%増)、営業利益が206百万円(同7.6%増)、経常利益が213百万円(同9.4%増)、中間純利益が148百万円(同7.8%増)と、順調に増収増益で折り返した。売上高に関しては、前年同期に大型案件の影響があり、SI初期開発売上(約93百万円)からの反動等が減少要因となったものの、ストック型収益であるクラウド利用料の順調な増加に加え、ライセンス販売において消防防災を中心に新規・更新受注があるなど増加要因が上回り、増収となった。営業利益は同7.6%増と堅調だった。収益性の高いクラウド利用料が伸びたことを主因に売上総利益が同7.0%増加したのに対し、販管費は同6.0%増と人件費等が増加したものの相対的に伸びを抑制した。結果として、営業利益率は31.9%と高い水準を維持した。2. 2026年5月期の業績見通し2026年5月期の業績は、売上高が1,700百万円(前期比3.3%増)、営業利益が610百万円(同6.3%増)、経常利益が617百万円(同5.7%増)、当期純利益が435百万円(同4.1%増)と、期初予想を据え置き11期連続の増収増益を見込んでいる。2026年5月期は第2次中期経営計画の初年度であり、継続テーマである「Gov-tech市場の深耕」において既存事業の安定的な拡大を図りつつ、新たな成長軌道への第1歩を踏み出している。強固な基盤を持つ「NET119緊急通報システム」を維持しつつ、主力の映像通報システム「Live119」を拡大させる。営業利益に関しては、人的資本の強化に伴う採用活動費・人件費等の増加を織り込み、やや低めの伸びを予想しているが、同社はクラウド利用料を中心としたストック型の事業モデルを構築していることから、業績予想の下振れリスクは低いと弊社では見ている。同社の業績は、年度末である3月に納期を迎える受託開発プロジェクトが一定のボリュームを占めるため下期偏重となる。中長期的な観点では、エッジAI技術・特許技術と既存クラウド技術・サービスの融合によるサービスの進化が期待できる。また、強固な財務基盤を維持しているため、さらなるM&Aによる技術領域の拡大の可能性がある。3. 戦略・トピックス警視庁を通じて提供する防犯アプリ「Digi Police※」に、2025年12月より、新たに「国際電話ブロック機能」を搭載し、提供を開始した。この機能により、海外からの不審な電話を自動的にブロックし、利用者が振り込め詐欺や国際的な特殊詐欺に巻き込まれるリスクを大幅に軽減できるようになる。近年、海外からの不審な着信による詐欺被害が増加しており、特殊詐欺に利用された電話番号の多く(6割から8割)が海外からの国際電話番号であると報告されている。新機能は、1) 海外番号の自動検知・ブロック、2) 利用者自身での番号登録不要、3) 詐欺被害防止に直結、を特徴としており、同類のアプリと比較して速報性に優れ、利用者の負担がないため、深刻な社会課題の解決に貢献するとともに、同社アプリの利用地域の拡大も期待できる。※ 警視庁の防犯アプリであり、犯罪発生情報の配信に加え、女性や子供の安全を守る「痴漢撃退」や「ココ通知」を搭載し、その他にも利用者に当事者意識を持たせるコンテンツ等も充実している。4. 株主還元策同社は、株主に対する利益還元を経営の重要課題として位置付けており、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、累進配当を基本方針としている。この方針の下、好調な業績を背景に連続増配を続けており、2025年5月期の配当金は前期比4.0円増の24.0円、配当性向17.6%となり、10期連続の増配となった。2026年5月期の配当金は前期比2.0円増の26.0円、配当性向18.1%と、11期連続の増配を予定している。業績の拡大による安定的な増益とともに、将来的には配当性向の上昇余地もあるため、増配ペースが上がる可能性もあると弊社では見ている。また、2026年1月からは自己株式取得(上限200百万円、上限100,000株)を前期の約2倍の規模で行っており、還元性向の向上が期待できる。■Key Points・独自技術を強みに、安心・安全分野の公共クラウドサービスで安定成長・2026年5月期中間期は、クラウド利用料がけん引し増収増益・2026年5月期通期は、ストック中心の収益基盤により、11期連続の増収増益を見込む・防犯アプリ「Digi Police」に振り込め詐欺や国際的な架電被害を未然に防止する新機能搭載・2026年5月期の配当金は11期連続の増配予定。自己株式取得を倍増、株主還元の向上を期待(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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2026/02/04 11:31
注目トピックス 日本株
ビーアンドピー Research Memo(7):2026年10月期は7.0円増配、成長に即した還元強化の流れも継続
*11:07JST ビーアンドピー Research Memo(7):2026年10月期は7.0円増配、成長に即した還元強化の流れも継続
■株主還元策ビーアンドピー<7804>は、株主に対する利益の還元を経営上の重要な施策の1つとして位置付けており、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当を継続して実施することを基本方針としている。中期経営計画において、2026年10月期の配当性向40%を目標設定している。2024年10月期は、順調な経営成績を反映するとともに配当性向40%を目指して、期初に予想していた1株当たり50.0円配当を60.0円配当に上方修正した(前期比17.0円の増配、配当性向は35.0%)。2025年10月期は、期初時点で同10.0円増の70.0円と2期連続の大幅増配を計画(予想配当性向37.6%)していたところ、2025年10月3日付、同年11月25日付とさらに増額を発表し、最終的に80.0円(前期比20.0円の増配、配当性向は37.5%)とした。なお、2026年10月期は同7.0円増の87.0円と連続増配を計画(予想配当性向40.0%)している。また、2024年2月には株主優待制度を導入した。毎年4月30日時点で1単元(100株)以上の株式を保有し、かつ1年以上継続保有している株主を対象とし、7月中旬にQUOカードを進呈する。株主優待の内容・100株以上500株未満(1年以上・3年未満保有):QUOカード1,000円・100株以上500株未満(3年以上保有):QUOカード2,000円・500株以上(1年以上-3年未満保有):QUOカード2,000円・500株以上(3年以上保有):QUOカード3,000円(執筆:フィスコ客員アナリスト 若杉 孝)
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2026/02/04 11:07
注目トピックス 日本株
ビーアンドピー Research Memo(6):売上高5,000百万円、営業利益率15.0%を目指す
*11:06JST ビーアンドピー Research Memo(6):売上高5,000百万円、営業利益率15.0%を目指す
■中期経営計画1. 基本方針と環境認識ビーアンドピー<7804>は2023年12月に、2024年10月期を初年度とする3ヶ年の中期経営計画「BLUE PRINT 2026」を公表した。青写真(計画や見通し)という意味と社名の頭文字をかけた表題であり、「より良い働きを通じて全従業員の物心両面の幸せを創造し、社会へ貢献する」経営理念の実現とともに、「売上を最大限に伸ばし経費を最小限に抑える」高収益経営の実践を基本方針としている。事業環境として、デジタル印刷市場の拡大、新テクノロジーの社会実装本格化、世界的な環境意識の高まりを認識し、同社のサービスを通じて社会が直面する課題解決に寄与することにより高成長・高収益経営の実現を目指す。デジタル印刷市場の拡大に対しては、同社の主力であるインクジェットプリント事業のさらなる基盤拡大、中量・大量生産に対応するオンデマンド印刷によるサービス展開、地域密着対面営業による高付加価値サービスの提供を目指す。新テクノロジーの社会実装本格化に対しては、「リアル×デジタル」を融合させた高付加価値サービスの展開、デジタルサイネージ、ARなど社会のDXに対応した商材活用によるデジタル部門の事業展開を目指す。世界的な環境意識の高まりに対しては、SDGs推進のため環境配慮型商品の拡販、環境に配慮した「環境配慮型エコ素材」「次世代インクの使用」「不燃インクジェット出力」などの取り組みを推進し、持続可能な社会の継続的発展への貢献を目指す。2. 経営数値目標2026年10月期に売上高5,000百万円、営業利益750百万円、営業利益率15.0%、ROE10.0%以上、配当性向40.0%という数値目標の達成を目指す。初年度となる2024年10月期は、営業利益率15.6%、ROE11.9%だった。続く2025年10月期も営業利益率15.6%、ROE12.9%と中期経営計画の目標値を上回った。2026年10月期は、スマートファクトリー推進に絡んだ継続投資のほか、オフィスの移転統合に伴う一時的なコスト増、新規で立ち上げるパッケージソリューション事業への投資などをこなしつつ目標を達成する方針だ。M&Aについては社内でプロジェクトチームを編成し、2019年7月の新規上場において調達した資金を活用して、継続的なM&Aに関する情報収集や調査に加え、専門会社から複数の案件について提案を受け同社の事業との相乗効果、成長性、利益率などの観点で検討を進めている。戦略として、同社の事業活動に必要な経営資源(商材、人材、技術、設備、顧客、商圏など)を有している企業、同社の有している経営資源を生かせる企業、同社の利益率向上に貢献する企業、買収後のシナジー効果や組織力強化により利益率アップを実現できる企業をターゲットとして掲げている。中計期間中には2024年11月にイデイを完全子会社化し、2025年10月期決算にて業績貢献しているが、引き続き積極的に案件を検討していく方針である。3. 3大重点戦略と具体的実行施策同社は引き続き「シェア拡大」「機能拡大」「領域拡大」という3つの重点戦略を実行し、「One&Only 唯一無二のアプローチで次の時代の競争優位性をつくる」ことを中期ビジョンとして掲げた。成長している印刷通販市場の営業形態とは異なり、「地域に密着した対面営業を行い、顧客に対し高付加価値な機能とサービスを提供すること」が同社の強みであるとして、これを「絶対に勝てるポジショニング戦略」と位置付け、競争優位性をつくることを重点戦略のベースに置いている。シェア拡大については、全国主要都市での営業エリア拡大による顧客占有率の向上、多重下請け構造からの脱却による顧客層の拡大を目指す。具体的には、主要な顧客ターゲットの広告代理店に加えて、メーカーや広告主の顧客数を3年間で30%増加し、顧客基盤の強化と売上拡大を図る計画だ。なお、イデイの買収により、顧客数としては中期経営計画の目標を達成したと言えよう。機能拡大については、インクジェットプリント以外のプリントソリューションへの進出、デジタルサイネージ・ARなどのデジタル商材の拡販を目指す。領域拡大については、オーダーグッズ事業におけるIPコンテンツ分野への参入、M&Aにより既存事業のノウハウが生かせる新規分野の探索を目指す。投資戦略としては、持続的な成長を見据えた先行投資、高い利益を生み出せる生産環境の実現に向けたDXの推進、社員がさらに高い付加価値を提供できるよう人的資本の価値向上への取り組み、事業拡大のためのM&Aの具体的な推進、SDGs推進のため環境配慮型の製品の取り扱いなどを想定している。省人省力化や生産工程・稼働状況の可視化など生産効率化及び工程のDXに向けて、3年間で総額250百万円の投資を予定しており、スマートファクトリーを実現する計画である。ただし、スマートファクトリーの取り組み自体は今中計期間以降も持続的に推進する。また、新たに「お客さまのブランドストーリーを形にし、人々の生活をより楽しく、記憶に残るものとする」という企業パーパスを定め、事業戦略を担うプロフェッショナル人材の採用・育成による拡充、多様な人材が自律的かつ柔軟に働ける環境づくりのための制度の整備、戦略・価値観を浸透させ組織を活性化するためのカルチャー醸成などの人材戦略テーマを推進するパーパス経営を実践する計画である。なお、実際に2024年10月期に、通常の法定労働時間を上回る勤務時間設定をしていた変形労働時間制を廃止した。これに続き2025年10月期には、育休制度、時短勤務制度、在宅勤務制度等を取り入れ、柔軟に働ける環境づくりを加速している。2026年10月期については、評価制度含めた人事制度全般の見直しを通じて、一段のエンゲージメント向上につながる仕組みの構築を目指すようだ。4. サステナビリティアクション同社はサステナビリティアクションとして、ダイバーシティ&インクルージョンを掲げ、社員の多様性を尊重することで組織の活性化を図り、企業競争力を高め、持続的な成長・発展を目指している。具体的には、働く環境への投資、研修による能力再開発、プロフェッショナル人材の拡充など人材育成・採用などに注力する。また多様なワークスタイルを確保するために、育休制度、時短勤務制度、リフレッシュ休暇制度など多様な勤務に対応するための制度を一層充実させる。現場においても、スキルレスな生産工程の実現、生産設備の新機種増設、無駄や滞留の可視化、柔軟な設備選択による稼働率向上などスマートファクトリーと高い生産性を実現する。こうした取り組みにより、パーパスの浸透・共感を進めるとともに、業界トップクラスの報酬確保と健康経営の継続を実現し、従業員のエンゲージメント向上を図る。また、環境に配慮した「環境配慮型エコ素材」「次世代インクの使用」「不燃インクジェット出力」などのSDGs推進の取り組みを通じて、地球環境保護・保全と持続可能な社会の継続的発展に貢献することを目指す。(執筆:フィスコ客員アナリスト 若杉 孝)
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2026/02/04 11:06
注目トピックス 日本株
ビーアンドピー Research Memo(5):自己資本比率は80%超と健全、ROEは12.9%と収益性強化
*11:05JST ビーアンドピー Research Memo(5):自己資本比率は80%超と健全、ROEは12.9%と収益性強化
■ビーアンドピー<7804>の業績動向3. 財務状況と経営指標2025年10月期末の資産合計は4,695百万円となった。内訳を見ると、流動資産の残高は4,235百万円であり、そのうち現金及び預金が3,345百万円と高水準を占めている。営業活動によるキャッシュ・フローが743百万円の大幅な収入となり、投資活動及び財務活動による支出を吸収した結果、潤沢な手元流動性を確保した。売上債権は723百万円と、事業規模に沿った水準で推移している。固定資産は460百万円となった。有形固定資産は生産設備を中心に171百万円、無形固定資産はのれん58百万円、ソフトウエア等を含め126百万円であり、加えて投資その他の資産として繰延税金資産118百万円を計上している。イデイの連結化に伴うのれん計上はあるものの、資産構成としては問題なく、過度な設備投資負担や資産の肥大化もない。負債に関しては、流動負債が680百万円、固定負債が205百万円となり、負債合計は885百万円にとどまっている。未払法人税等や役員賞与引当金の計上はあるものの、有利子負債負担は極めて限定的であり、財務リスクは低水準に抑制されている。なお、純資産は3,810百万円である。各種指標を見ると、自己資本比率は81.1%と極めて高い水準である。売上高営業利益率は15.6%、ROEは12.9%、ROAも15.1%といずれも高水準であり、効率的に利益創出できていると言えよう。イデイの連結を契機とした事業成長を果たしつつ、財務健全性と資本効率の両立も図られている点は、今後に向けての安心感につながりそうだ。4. キャッシュ・フローの状況営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が703百万円を計上したことを主因に、743百万円の収入となった。利益水準が引き上がったなかで、減価償却費や運転資本の面で大きな悪化が見られなかったことも追い風となっている。投資活動によるキャッシュ・フローは、265百万円の支出となった。内訳は、長期貸付けによる支出134百万円、短期貸付金の増加90百万円、有形固定資産の取得による支出88百万円などによる。前期はほぼ設備投資によるものだったが、やや質的な変化が見られる。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払い137百万円を主因に、114百万円の支出となった。以上の結果、2025年10月期末における現金及び現金同等物の残高は3,345百万円となり、キャッシュポジションを積み上げている。■今後の見通し最高益更新計画だが、「未来を育てる挑戦の1年」の位置付け1. 2026年10月期の業績見通し2026年10月期の連結業績は、売上高5,000百万円(前期比11.2%増)、営業利益750百万円(同6.9%増)、経常利益750百万円(同5.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益504百万円(同2.7%増)と増収増益で、売上高は過去最高、営業利益は上場来最高益を更新する計画である。1株当たり配当金は87.0円と6期連続の増配を見込む。基本戦略としては、ここまで奏功している「シェア拡大」「機能拡大」「領域拡大」の3戦略の遂行を継続する形となる。顧客数は、中期経営計画期間中の目標である3年間で顧客数30%増は、2025年10月期の段階でほぼ達成済みの状況だが、新規顧客のさらなる獲得を引き続きねらっていくことで、主力事業の成長につなげる。さらに、プリントソリューション事業、デジタルクリエイト事業をはじめとして、グロース領域として位置付ける新規ビジネス群も投資回収フェーズに入ってくることで一段の収益貢献を見込んでいる。ただし、ポテンシャル領域として位置付ける「パッケージソリューション事業」の新規立ち上げや大規模な拠点の移転統合が象徴的な事象だが、2026年10月期を「未来を育てる挑戦の1年」と位置付け、積極的な投資を実施していく点は念頭に置いておく必要があるだろう。なお、新規で立ち上げるパッケージソリューション事業及びM&Aについては、未確定要素として計画値には盛り込んでいないため、状況次第で上振れ要因となってくる。2. 2026年10月期の主な取り組み2026年10月期の重要施策として、まず第1に「首都圏機能集約」が挙げられる。具体的には、東京本社・横浜ファクトリー・子会社イデイの東京オフィスの3つを、東京都港区の1,000坪の新拠点へ2026年8月に移転統合することを指している(想定コストは約60百万円)。短納期に対応できるような生産工場を都心部に持つ同業は限られるため、迅速なものづくりの拠点として競争優位があることはもちろん、アイデア・企画の創発から商品PRまで、ものづくりの現場と連携して推進できる点も大きなメリットとして機能しそうだ。M&Aを通じて今後参画してくる企業についても、この拠点に集合してくる公算であり、グループ連携による成長加速を後押しするだろう。なお、既存の横浜ファクトリーの方が適している大量生産工程等については、同拠点に残存させる。第2のポイントとしては、インクジェットプリントやEC販売の「コア領域」、プリントソリューションやデジタルクリエイト、オーダーグッズの「グロース領域」に続く、「ポテンシャル領域」としてパッケージソリューション事業を2026年10月期から新規で立ち上げる。同事業は、「包む」を通じてブランドの想いと顧客の心を結び、開封の瞬間に感動や期待を生み出す体験価値を提供することを目指し、紙器・貼箱・ギフトBOXなどの提供を行う。EC取引の拡大に伴い、パッケージ印刷市場は今後も持続的な成長が見込まれており、そのなかでも小ロット・高品質・短納期といった同社の強みが発揮できる領域として参入するようだ。2026年10月期における同事業の目標としては、パートナー企業の開拓を進めるほか、どこまで自社で事業における機能を保持しておくべきかを見極める点に置いている。なお、グロース領域に区分している新規事業よりも、相対的に早く顧客からの引き合いが来ているようであり、成長動向に期待したい。そのほか、グロース領域では、国内店舗のスマートリテールソリューションを加速させるため、業務提携先のシンガポールのZKDigimaxのデジタルサイネージの国内拡販をさらに進める。2025年11月に新たに提供開始したAIカメラによる来場者分析ソリューションの拡販にも取り組む。オーダーグッズ制作では、成長が見込めるIPコラボ分野への営業を引き続き推進する。プリントソリューションにおいては、規模拡大に合わせて社内体制の強化や協力会社の拡充を進める方針だ。また、グループ会社のイデイについては、内製化推進による利益拡大、グループ連携営業強化による機能拡大、Webによる受注の強化など同社マーケティング部門との連携による領域拡大に取り組むことで、黒字の定着及び拡大を図る。引き続き社内で編成したM&Aのプロジェクトチームによる各種情報収集や調査を積極的に行い、投資案件の調査も進める。(執筆:フィスコ客員アナリスト 若杉 孝)
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2026/02/04 11:05
注目トピックス 日本株
ビーアンドピー Research Memo(4):2025年10月期は期初計画を全項目で上振れ
*11:04JST ビーアンドピー Research Memo(4):2025年10月期は期初計画を全項目で上振れ
■ビーアンドピー<7804>の業績動向1. 2025年10月期の業績概要2025年10月期の業績は、売上高4,495百万円、営業利益701百万円、経常利益709百万円、親会社株主に帰属する当期純利益491百万円となった。売上高は期初計画を4.5%上回り過去最高を更新し、営業利益も期初計画を11.1%上回り、上場以来最高益を更新するなど、全項目で上振れている。なお、2025年10月期から連結決算を開始しているため、前期比増減率については、単体業績との比較の参考値となるが、売上高は前期比27.1%増、売上総利益は同22.8%増、営業利益は同27.5%増、当期純利益は同25.4%増といずれも好調である。グループ会社化したイデイの業績貢献も大きかったが、営業強化施策が奏功し、売上の過半を占めるインクジェットプリントが顧客基盤の拡大によって期初想定以上に成長したことは評価点だろう。また、領域拡大を進めてきたデジタルクリエイト、プリントソリューション、オーダーグッズ制作などの新規事業も損益分岐点を超え、収益獲得フェーズに伸長した。既存顧客が従来は分散発注していた部分を提供ソリューションの拡大が奏功し、同社が一括して引き受けられるように立ち位置も徐々に変化してきている。連結に伴うコスト増等もあり、粗利率は42.7%と前期を1.5ポイント下回った。一方、販管費自体は同20.3%増加したが、販管費率は27.1%と前期から1.5ポイント改善し、営業利益率は15.6%と前期と同水準を確保した。2. 2025年10月期のトピックス引き続き(1)「シェア拡大」(2)「機能拡大」(3)「領域拡大」の基本戦略を進めて、実績を積み上げた。まず(1)シェア拡大については、主力の大阪・東京での各3名を中心に、営業人員を各所で増強して営業体制を強化した。そのうえで、新規顧客獲得活動を進めたことで、顧客層が広がり取引額が増加しただけでなく、既存顧客からのリピート受注のための提案営業も同時に強化したことも奏功し、アップセルの面も好調だった。また、新規導入した販売管理システムや営業支援ツールの活用も各種活動を支えた。加えて、大阪・関西万博関連の需要を取り込んでいくことにも注力したが、例えば「第3回日本国際芸術祭/大阪・関西万博展」において、サステナブルブースの制作を担当した実績が挙げられる。当該出展企業はイデイの顧客であり、このほかにも多くの直接広告主の顧客を有する同社を傘下におさめたことが効いた格好で、直接の万博案件というよりも、万博を起点とした関西圏の経済活動活性化に伴う案件受注も順調だった。(2)機能拡大及び(3)領域拡大については、複数のトピックが存在している。まず、同社は2024年12月にシンガポールのZKDigimaxと日本国内でのデジタルサイネージ拡販に関する業務提携契約を締結していたが、その取り組みの一環として、2025年2月にZKDigimax製の最先端AI搭載サイネージを導入した東京本社ショールームを開設している。実際の導入シーンをイメージできる場ができたことで、販促のDX化を推進するスマートリテールソリューションの提案活動が今後、一段と加速していくことになるだろう。また、主業関連の話題として、ミマキエンジニアリング<6638>製の最新UVフラットベッドプリンター「JFX600-2531」を導入したことが挙げられる。同機の導入により、生産効率が従来の3倍以上向上し、高品質な印刷を短納期で提供する体制がさらに強化された。マーケティング調査も兼ねた試験導入段階だが、欧米ではすでに環境配慮の観点からも主流となっているダイレクトプリントの引き合いも良好なことから、今後適宜能力増強を図っていく方針である。加えて、(株)シアンと共同で、環境配慮型素材「Re-board」と高輝度プロジェクションを融合させた新しい展示ブース「Rebomap(リボマップ)」を発表した。端的に言えば、Re-boardでできた壁全体を大画面のディスプレイとして活用するのが、Rebomapである。従来のポスターやモニターといった展示よりも、限られたスペースで高い情報発信力を発揮することが可能だ。なお、生産体制面については、「スマートファクトリーの実現」という大目標に向けて、前述の最新UVフラットベッドプリンターをはじめとした最新の工作機械及びプリンター等の導入、オンデマンド梱包作成システムの導入とそれに伴う生産工程の見直しによる作業時間の短縮が進展した。また、生産管理に関する基幹システムを本格導入した結果、部門間の進捗や制作状況、生産効果を含めた「見える化」を実現したことも大きな改善となった。新規ビジネス周りでは、オーダーグッズ事業で人気コンテンツやキャラクターとの協業案件が増加した。さらに、IPコンテンツを扱うアパレルEC販売会社と連携したIP関連グッズ制作実績を積み上げ、ノウハウの確立が進み、商品企画から製造工程まで自社で一貫対応できる内製化体制を構築している。IPコンテンツを保有する企業・自治体のパートナーとして、引き続きIPコンテンツ関連の受注拡大を目指していく方針だ。プリントソリューション事業では、少品種多量生産型の案件に幅広く対応できる体制の強化を進めており、東京に加え、大阪にも専任担当を配置し、営業・サポート体制をさらに拡充した。デジタルクリエイト事業では、ARサービス「Promotion AR」では、オクルージョン機能を新たに実装し、より没入感のある体験価値を提供できるようアップデートを行ったことで、観光施設の集客施策などとして活用が徐々に広がっている。(執筆:フィスコ客員アナリスト 若杉 孝)
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2026/02/04 11:04
注目トピックス 日本株
ビーアンドピー Research Memo(3):高品質・短納期による高付加価値サービスに強み(2)
*11:03JST ビーアンドピー Research Memo(3):高品質・短納期による高付加価値サービスに強み(2)
■ビーアンドピー<7804>の事業概要c) オーダーグッズ制作同社は2022年12月にオーダーグッズ制作を開始した。「オーダーグッズ」は、イベントのノベルティグッズや自社製品の販促グッズ、物販用のオリジナルグッズなどの用途で活用されている。近年では「自分だけの」「ほかにはない」ものを求める消費者の志向が強まり、小ロットでオリジナリティのあるグッズを制作するニーズが高まっている。同社が保有する印刷ノウハウや印刷設備、さらにはインクジェットプリント事業において培ってきた小ロット多品種に対応できる生産能力を活用し、このような需要に柔軟に対応している。同社にとっては印刷設備や人員など既存リソースを活用することで、過度な投資を抑制しながら効率的に新市場を開拓できるメリットがあり、顧客にとっても、国内生産で短納期、色校正なども可能でかつ高品質であるというメリットを享受できる。3年間で様々なグッズの制作実績を積み重ねており、IPを保有する企業や自治体のビジネスパートナーとしてオーダーグッズの企画提案・制作などの事業展開を促進しながら、グッズ制作に必要なノウハウの蓄積や生産体制の整備を進めている。今後はIPのライセンスを自ら取得し、グッズなどを制作することも視野に入れている。生産体制については、2024年2月にオーダーグッズ制作強化を目的として、横浜ファクトリーにアクリル樹脂加工するレーザーカッターを導入した。また、2024年10月期からは、グッズ制作専任営業担当者の経験・ノウハウを全国の営業担当者に共有し、専任営業担当者に加えて全国の拠点の営業担当者が提案と拡販を推進する体制を構築している。d) ネット販売もともとはウェブプロモーション事業として、EC運営代行、ECコンサルティング、ECサイト制作、Webプロモーション、PR・SNS運営代行と、ECサイト運営において顧客が抱える課題に多様なソリューションを提供してきた。2022年8月にはサインディスプレイ専門サイト「インクイット」を開設し、ネットを使ったマーケティング活動のノウハウを蓄積してきた。2024年10月期からは事業の方向性を変え、蓄積したノウハウを生かして、Web集客活動に経営資源を集中。同社が強みとする対面営業につなげるためのランディングページ制作など、受注獲得のサポートに注力し顧客層の拡大とリピート受注の獲得を図った。2025年10月期より「インクイット」の運営を行うネット販売部門と、同社自身のインサイドセールスを行うマーケティング部門に分割し、ネット販売部門はセールスプロモーション事業へ移し、マーケティング部門は独立部門として営業部門と連携しながら顧客開拓を推進する体制に移行した。e) パッケージソリューション2026年10月期から新規で立ち上げる。同事業は、EC取引の市場拡大が続くなかで、「包む」を通じてブランドの想いと顧客の心を結び、開封の瞬間に感動や期待を生み出す体験価値を提供することを目指し、紙器・貼箱・ギフトBOXなどの提供を行う。(2) 環境配慮型エコ素材の利用SDGsに関する取り組みとしては、顧客の関心が高い、環境に配慮した素材を使ったエコ商材の販売体制を強化している。具体的には、リサイクル可能な紙100%からできており、原材料であるパルプも間伐材のみを使用している「Re-board」、石灰石が主原料となりポスターなどの広告物として使用でき、高効率でアップサイクルできる「LIMEXペーパー」、PET素材の複合版で、従来の屋外看板などで使用されていたアルミ複合版と比較して、処分時に排出されるCO2を35~65%削減可能な「NOALX」などがある。2. ビジネスモデルとその強み同社はインクジェットプリントに特化した国内有数の最新鋭設備と卓越したノウハウを有し、生産の自動化に取り組んでいる。そのなかで同社の強みを生かし、顧客から最も重要視されるニーズである「短納期」「高品質」に最大限対応することで顧客数、リピート頻度、単価の向上に努め、売上高の拡大を図っている。競合他社で100台以上のプリンターを有している会社は存在しておらず、かつ複数拠点を有している競合も少ない。同社は、複数拠点を置いているため、東京で発注し大阪での受け渡しをするといった拠点間連携が可能であるほか、情報やベストプラクティスの共有も積極的に推進しており、このことも顧客数の拡大とリピート頻度の向上につながっている。さらに同社商品には定価がないため、付加価値を付けて高値で販売することも可能である。こうした時間のメリット、安心の提供など、他社と一線を画す高付加価値なサービス体制が同社の大きな強みである。ほかにも、競合他社では人員不足や従業員のケアの難しさから24時間対応を止めている企業が多い。同社では入社後の育成計画や若手のリーダー抜擢、個人のモチベーション、心身管理など社内環境の良化による定着率向上で、24時間対応可能という強みを維持している。各拠点の営業においては、2023年10月期より、従来担当者1名が30社程度の取引先を担当していた体制を、2~3名で100社程度の取引先を担当するチーム制に変更し、顧客が常時ストレスなく担当者に連絡・発注できる環境整備を進めた。これにより納期対応が円滑に進み顧客満足度が上がるとともに、従業員の年休取得・リモート対応、情報・知識の共有が可能になり、顧客に対するワンストップ営業も実現した。人員に関しても、安定した新卒採用と案件数に合わせた柔軟な中途採用を行うことで、案件数の増加に対応している。(執筆:フィスコ客員アナリスト 若杉 孝)
<HN>
2026/02/04 11:03
注目トピックス 日本株
ビーアンドピー Research Memo(2):高品質・短納期による高付加価値サービスに強み(1)
*11:02JST ビーアンドピー Research Memo(2):高品質・短納期による高付加価値サービスに強み(1)
■ビーアンドピー<7804>の事業概要1. 事業概要インクジェット技術は販売促進用広告分野の拡大を起点に、内装インテリア分野、3Dプリントによるテストマーケティング分野、高耐久・高品質な産業用プリントなど、年々活用の幅が拡大している。そのなかで同社は、顧客からの受注に基づき業務用の大判インクジェットプリンターを使用し、プリント・加工・納品までを一貫して行うインクジェットプリント事業を主力事業として展開している。そのほか、インクジェットプリントサービスで得た知見や営業力を活用し、新規事業としてデジタルサイネージ、プリントソリューション、オーダーグッズ制作などのサービスも提供している。同社は2023年10月期から従来の3区分から、セールスプロモーション事業とウェブプロモーション事業の2区分に再編した。取引先のニーズに対して複数の商材、ソリューションをワンストップで提案することがねらいである。従来のインクジェットプリント事業とデジタルサイネージ事業はセールスプロモーション事業に統合した。それに伴い、営業体制を商品別から顧客対応型に変更した。一方、ウェブプロモーション事業は、従来のデジタルプロモーション事業と自社ECサイトの運営を統合した。その後、2024年10月期よりデジタルサイネージをデジタルクリエイトに名称変更し、顧客の販促活動をDXするためのデモ用動画やARの作成をラインナップに追加した。また、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、オンデマンド印刷などの少品種多量生産型も扱う中量・大量生産印刷部門はプリントソリューション部門とした。さらに、2025年10月期からは、ウェブプロモーション事業を、ECサイト「インクイット」の運営を行うネット販売部門と、同社が得意とする対面営業につなげるためのWebランディングページ制作など同社自身のWeb集客活動(インサイドセールス)を行うマーケティング部門に分割し、ネット販売部門はセールスプロモーション事業へ移し、マーケティング部門は独立部門として営業部門と連携しながら顧客開拓を推進する組織・体制に移行した。なお、2026年10月期よりセールスプロモーション事業の単一セグメントで構造は変わらないが、内部的には「コア領域」「グロース領域」「ポテンシャル領域」と新たに区分し、フェーズの異なる新規事業群を管理している。(1) セールスプロモーション事業a) インクジェットプリントとプリントソリューション主たる事業は、広告代理店、広告制作会社、印刷会社、デザイン会社等から発注される「販売促進用広告物の制作」及びゲーム機メーカーが取り扱うプリントシール機の外装やカーテン、並びにインテリアメーカーやインテリア専門商社が取り扱う、内装壁紙や床材等の「生活資材・製品制作」である。短期間・高品質での納品を実現するために「業界最多クラス100台以上のプリンター・加工機を保有することによる生産力」「都心の利点を生かした機動力」「多様な案件を一元管理する統制力」「緊急案件に即時対応する瞬発力」「あらゆる課題に最適提案をする解決力」「業界の技術革新を常にリードする創造力」の6つの強みを有している。さらに2023年10月期からオフセット印刷、シルクスクリーン印刷、オンデマンド印刷などの少品種多量生産型の案件も取り扱う中量・大量生産印刷部門(現 プリントソリューション部門)の体制を整備した。新たに設備投資をせず、オフセット印刷などの生産能力を持つ協業先との連携体制を構築することによって、受注案件の幅を拡げている。また、2025年10月期からは欧米で既に主流となっているダイレクトプリントへの需要対応も始めている。b) デジタルクリエイト従来のインクジェットプリント出力による製品販売の経験を活用し、販売促進用広告分野及び内装インテリア分野に対してデジタルサイネージを展開している。販売促進用デジタルサイネージとして「商品棚をまるごと動画にする」というコンセプトの「デジ棚」、簡単に設置でき、かつエコな「リボ棚D」がある。同事業においては、多店舗のデジタルサイネージをクラウドで一括管理し、動画コンテンツを配信できるCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)の導入提案を積極的に行っている。CMSは月額定額のサブスクリプションモデルで安定した収益基盤となっているため、業績が拡大するにつれて同社全体の収益性も向上すると弊社は見ている。なお、2024年10月期から、デジタルサイネージをデジタルクリエイトに名称変更し、顧客の販促活動をDXするためのデモ用動画やARの作成をラインナップに追加した。2024年12月にはシンガポールのZKDigimax Pte. Ltd(インドネシア証券取引所上場のデジタルソリューションやクラウドベースプラットフォームの提供企業)とデジタルサイネージの拡販に関する業務提携契約を締結した。ZKDigimaxは、AIカメラと独自のシステムを連動させて来客の男女比率、通行量、滞在時間の分析などをシステム上で一元管理し、これらのデータを利用してモニターに即時配信や配信予約ができるシステムを構築している。インドネシア国内の2大コンビニエンスストアやファストフードチェーンの店舗で採用され、現在14,000店舗以上、28,000面以上のモニターが稼働しており、今後はZKDigimaxの製品販売に注力する方針だ。ARについては、2023年6月に(株)OnePlanetとAR技術に関する業務提携を行い、広告制作にARを活用し付加価値を高めた「Promotion AR」サービスを開始した。また2024年1月より、オーダーグッズ制作と連携した「Novelty AR」サービスも開始した。両サービスとも、販促用広告物やノベルティグッズに2次元コードを印刷し、スマートフォンなどで読み込むことで、実用性に加えてエンターテインメント性の高いAR体験を提供するサービスである。特に「Promotion AR」は、2025年5月に現実の物体とARコンテンツの前後関係を自然に再現する技術であるオクルージョン機能を新搭載するなど、訴求力を高めている。(執筆:フィスコ客員アナリスト 若杉 孝)
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2026/02/04 11:02
注目トピックス 日本株
ビーアンドピー Research Memo(1):2026年10月期は増収増益計画、「未来を育てる挑戦の1年」の位置付け
*11:01JST ビーアンドピー Research Memo(1):2026年10月期は増収増益計画、「未来を育てる挑戦の1年」の位置付け
■要約ビーアンドピー<7804>は大阪府大阪市に本店を、東京都中央区に本社を置く、インクジェットプリントサービスに強みを持つ販促広告制作企業である。紙媒体からデジタル媒体への転換が進み、広告や印刷の在り方も変化しているなか、「時流適合」を目指し、既存のインクジェットプリント事業に様々な新規事業を合わせることで、「リアル領域」と「デジタル領域」を融合させた付加価値の高い販促・マーケティングソリューションをトータルで提供する。1. 2025年10月期の業績概要2025年10月期の業績は、売上高4,495百万円、営業利益701百万円、経常利益709百万円、親会社株主に帰属する当期純利益491百万円となった。売上高は期初計画を4.5%上回り過去最高を更新し、営業利益も期初計画を11.1%上回り、上場以来最高益を更新するなど、全項目で上振れている。なお、2025年10月期から連結決算を開始しているため、前期比増減率については、単体業績との比較の参考値となるが、売上高は前期比27.1%増、売上総利益は同22.8%増、営業利益は同27.5%増、当期純利益は同25.4%増といずれも好調である。グループ会社化した(株)イデイの業績貢献も大きかったが、営業強化施策が奏功し、売上の過半を占めるインクジェットプリントの顧客基盤が拡大によって期初想定以上に成長したことは評価点だろう。2. 2026年10月期の業績見通し2026年10月期の連結業績は、売上高5,000百万円(前期比11.2%増)、営業利益750百万円(同6.9%増)、経常利益750百万円(同5.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益504百万円(同2.7%増)と増収増益で、売上高は過去最高、営業利益は上場来最高益を更新する計画である。1株当たり配当金は87.0円と6期連続の増配を見込む。新規顧客のさらなる獲得を引き続きねらっていくことで、主力事業の成長につなげる。ただし、ポテンシャル領域として位置付けるパッケージソリューション事業の新規立ち上げや大規模な拠点の移転統合が象徴的な事象だが、2026年10月期を「未来を育てる挑戦の1年」と位置付け、積極的な投資を実施していく点は念頭に置いておく必要があるだろう。なお、新規で立ち上げるパッケージソリューション事業及びM&Aについては、未確定要素として計画値には盛り込んでいないため、状況次第で上振れ要因となってくる。3. 中期経営計画同社は2024年10月期を初年度とする3ヶ年の中期経営計画に取り組んでいる。デジタル印刷市場の拡大、社会のDXなどによる新テクノロジーの社会実装本格化、世界的な環境意識の高まりといった事業環境の変化を受け、高成長・高収益経営の実現に向けて「One&Only 唯一無二のアプローチで次の時代の競争優位性をつくる」ことを中期ビジョンとして掲げた。引き続き「シェア拡大」「機能拡大」「領域拡大」という3つの重点戦略を実行し、2026年10月期で売上高5,000百万円、営業利益750百万円、営業利益率15.0%、ROE10.0%以上、配当性向40.0%という数値目標の達成を目指す。具体的には、メーカーや広告主の顧客数を3年間で30%増加させ売上高の拡大を図りつつ、生産効率化及び工程のDXに向けて3年間で総額250百万円の投資を計画している。また、新たに「お客さまのブランドストーリーを形にし、人々の生活をより楽しく、記憶に残るものにする」という企業パーパスを定め、プロフェッショナル人材の採用・育成、人事制度の整備や組織の活性化などのパーパス経営を実践するとともに、ダイバーシティ&インクルージョン、環境配慮型商品の拡販などのサステナビリティアクションを進めている。■Key Points・2025年10月期は増収増益、M&A先の貢献と3つの拡大戦略により着実な成長を実現・2026年10月期は成長投資をこなしつつ、増収増益で中期経営計画最終目標値の達成をねらう・パッケージソリューション事業の新規立ち上げと大規模な拠点の移転統合に注目■会社概要「リアル領域」と「デジタル領域」の融合を目指す、インクジェットプリント領域のリーディングカンパニー同社は大阪府大阪市に本店を、東京都中央区に本社を置く、インクジェットプリントに特化した出力事業を展開している企業である。インクジェットプリント領域のリーディングカンパニーとして、インクジェット技術を日本社会及び市民生活の発展のために普及させるべく、「より良い働きを通じて従業員の物心両面の幸せを創造し社会へ貢献しよう」という企業理念を掲げている。同社では創業以来インクジェットプリント事業を軸に、多岐にわたる「カタチあるモノ」を提供する企業としてビジネスを展開してきた。現在ではデジタル技術の進歩により紙媒体からデジタル媒体への転換が進み、広告や印刷の在り方も変化している。そのなかで「時流適合」を目指し、デジタルサイネージ、オーダーグッズ制作などの新しい事業を育成している。これら新事業と合わせて顧客のニーズに応え、トータルでソリューション提供する体制をさらに強化すると同時に「リアル領域」と「デジタル領域」を融合させたビジネスモデルへの転換にも挑戦している。営業部門は、大阪・東京・横浜・名古屋・京都・福岡の中心部に置き、都心の利点を生かした営業を行っている。たとえば大阪では大阪市内という限られた地域に絞り、エリア単位で営業部員を細かく配置しながら、サービスを展開している点に特徴がある。顧客も広告代理店、広告制作会社、印刷会社、デザイン会社、屋外サイン業社に的を絞り、即納体制を整備しながら受注占有率で地域No.1になることを基本方針とする。(執筆:フィスコ客員アナリスト 若杉 孝)
<HN>
2026/02/04 11:01
注目トピックス 日本株
日本精工---大幅続伸、想定以上の業績上方修正を発表
*10:52JST 日本精工---大幅続伸、想定以上の業績上方修正を発表
日本精工<6471>は大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は109億円で前年同期比84.3%増となり、通期予想は従来の300億円から370億円、前期比30.0%増に上方修正している。通期市場コンセンサスは320億円強の水準であった。ステアリング事業の物量回復、為替の円安効果などが業績上振れの背景となっている。米国関税の価格転嫁なども順調に進んでいるようだ。
<YY>
2026/02/04 10:52
注目トピックス 日本株
出来高変化率ランキング(10時台)~高知銀行、レカムなどがランクイン
*10:39JST 出来高変化率ランキング(10時台)~高知銀行、レカムなどがランクイン
※出来高変化率ランキングでは、直近5日平均の出来高と配信当日の出来高を比較することで、物色の傾向など市場参加者の関心を知ることができます。■出来高変化率上位 [2月4日 10:32 現在](直近5日平均出来高比較)銘柄コード 銘柄名 出来高 5日平均出来高 出来高変化率 株価変化率<8416> 高知銀行 638600 60394.36 274.63% 0.0943%<3323> レカム 20710700 233161.88 265.34% 0.0521%<1305> iFTPX年1 553440 459593.47 231.79% -0.0049%<2860> DAXヘッジ 65853 24637.92 221.09% -0.0065%<8920> 東祥 626500 86218.56 198.48% 0.1984%<1593> MXS400 1970 36669.508 172.91% -0.0017%<133A> GX超短米 543870 144213.578 148.46% 0.0028%<1397> SMDAM225 2758 55016.636 139.93% -0.013%<7991> マミヤOP 174800 68504.4 136.72% -0.1412%<6085> アーキテクツSJ 219600 46941.36 128.47% 0.0448%<4676> フジHD 1938000 2285323.72 120.37% -0.0944%<2845> NFナスヘッジ 92825 92263.916 118.68% -0.0204%<2673> 夢隊 1368500 94448.8 110.95% 0.1209%<5821> 平河ヒューテ 278600 296548.28 102.73% 0.0581%<2525> NZAM225 2784 48933.836 99% -0.0121%<7810> クロスフォー 2888500 243380.9 93.53% 0.1847%<479A> PRONI 152300 110979.88 84.36% -0.0733%<6050> EG 75100 58254.88 74.31% -0.0407%<5381> マイポックス 3486400 1466810.94 68.8% 0.1125%<3923> ラクス 6136000 2220792.616 67.87% -0.1262%<6718> アイホン 75400 110396.18 64.98% -0.037%<7771> 日本精密 4091900 713876.92 64.82% 0.2298%<6613> QDレーザ 6175300 1569227.48 60.62% -0.0105%<5304> SECカーボン 82100 111547.36 56.62% 0.0176%<446A> ノースサンド 696700 572572.52 51.66% -0.1145%<2557> SMDAMトピ 5690 27200.68 46.53% -0.0027%<2962> テクニスコ 494100 158360.88 43.95% 0.0941%<315A> GX銀高配 86352 111588.39 43.81% 0.0025%<4206> アイカ工 239000 556970.36 42.27% 0.0533%<2972> サンケイRE 6056 639043.58 39.17% -0.0053%(*)はランキングに新規で入ってきた銘柄20日移動平均売買代金が5000万円以下のものは除外
<CS>
2026/02/04 10:39
注目トピックス 日本株
Sansan---大幅続落、米AI開発企業の新技術公開受けてソフトウェア関連が下落
*10:35JST Sansan---大幅続落、米AI開発企業の新技術公開受けてソフトウェア関連が下落
Sansan<4443>は大幅続落。米AI開発新興企業のアンソロピックが新技術を公開、資料作成やデータ分析などのパソコン作業をAIで自動化するサービスの「コワーク」に、法律や財務の専門業務に対応する機能を加えたと伝わっている。今後、幅広いソフトがAIに代替されていくとの見方が一段と強まり、米国市場ではSaaS関連銘柄が幅広く売られる展開になっている。国内でも同社やラクス、OBC、マネーフォワードなどソフトウェア株の下げが目立つ。
<YY>
2026/02/04 10:35
注目トピックス 日本株
任天堂---大幅反落、10-12月期営業利益は市場予想を下振れ着地
*10:32JST 任天堂---大幅反落、10-12月期営業利益は市場予想を下振れ着地
任天堂<7974>は大幅反落。前日に第3四半期の決算を発表、10-12月期営業利益は1552億円で前年同期比23.1%増となり、市場予想を200億円ほど下回っている。クリスマス商戦における「Nintendo Switch 2」の販売状況などから下振れ懸念も強まっていたが、ネガティブな反応が先行する形に。通期予想の3700億円、前期比30.9%増は据え置いている。また、メモリー価格高騰の影響に関しても、説明会内容などでは来期以降への懸念は拭い切れなかったようだ。
<YY>
2026/02/04 10:32
注目トピックス 日本株
イビデン---大幅反落、10-12月期営業益は市場想定比下振れ
*09:59JST イビデン---大幅反落、10-12月期営業益は市場想定比下振れ
イビデン<4062>は大幅反落。前日に第3四半期の決算を発表、10-12月期営業利益は120億円で140億円弱の水準であった市場予想を下回っている。AIサーバ関連は順調なもようだが、PC/汎用サーバなどは想定を下振れているようだ。通期予想は610億円、前期比28.1%増を据え置いているが、640億円程度の市場コンセンサスはやや切り下がる形とみられる。また、想定以上の大型投資を発表、警戒感が先行する形にもなっているようだ。
<YY>
2026/02/04 09:59
注目トピックス 日本株
TIS---大幅反落、10-12月期増益率鈍化や受注減などマイナス視
*09:49JST TIS---大幅反落、10-12月期増益率鈍化や受注減などマイナス視
TIS 3727<3626>は大幅反落。前日に第3四半期の決算を発表している。10-12月期営業利益は193億円で前年同期比4.8%増となり、上半期の同16.5%増から増益率は縮小する形になっている。広域IT ソリューション分野が不採算案件などで減益となり重しとなったようだ。また、10-12月期受注高は金融IT・産業IT・広域ITソリューションなどが減少して4.7%減となり、第3四半期末受注残高も1.7%減。来年度業績目線の切り下がりにもつながっているようだ。
<YY>
2026/02/04 09:49
注目トピックス 日本株
出来高変化率ランキング(9時台)~TOA、日本精密などがランクイン
*09:46JST 出来高変化率ランキング(9時台)~TOA、日本精密などがランクイン
TOA<6809>がランクイン(9時32分時点)。大幅高。前日取引終了後に、第3四半期決算を発表している。累計の営業利益は30.87億円(前年同期比70.8%増)。上期の12.55億円(同78.2%増)から利益を伸ばした。国内で官公庁やオフィスビル、宿泊施設旨の売上、海外の鉄道車両向けの売上が伸長し、利益寄与した。26年3月期営業利益は45.00億円(前期比25.3%増)予想。※出来高変化率ランキングでは、直近5日平均の出来高と配信当日の出来高を比較することで、物色の傾向など市場参加者の関心を知ることができます。■出来高変化率上位 [2月4日 9:32 現在](直近5日平均出来高比較)銘柄コード 銘柄名 出来高 5日平均出来高 出来高変化率 株価変化率<1305> iFTPX年1 544840 459593.47 230.03% -0.0041%<3323> レカム 13773600 233161.88 223.62% 0.1652%<2860> DAXヘッジ 64534 24637.92 218.75% -0.0074%<8416> 高知銀行 337300 60394.36 205.92% 0.069%<1593> MXS400 1968 36669.508 172.78% -0.0056%<133A> GX超短米 517677 144213.578 142.29% 0.0019%<1397> SMDAM225 2347 55016.636 119.93% -0.0122%<6085> アーキテクツSJ 159800 46941.36 90.83% 0.1146%<8920> 東祥 222200 86218.56 67.28% 0.1666%<7991> マミヤOP 90300 68504.4 58.65% -0.129%<5821> 平河ヒューテ 165600 296548.28 45.17% 0.0564%<4676> フジHD 958100 2285323.72 44.2% -0.0737%<6718> アイホン 59900 110396.18 40.45% -0.0326%<315A> GX銀高配 82779 111588.39 39.48% 0.0076%<6050> EG 52200 58254.88 35.36% -0.0378%<2557> SMDAMトピ 4610 27200.68 25.66% -0.0048%<2525> NZAM225 1386 48933.836 23.87% -0.0101%<3696> セレス 157100 235729.36 23.61% 0.0181%<6613> QDレーザ 3782800 1569227.48 12.33% 0.0298%<446A> ノースサンド 433600 572572.52 7.97% -0.0847%<4206> アイカ工 163200 556970.36 6.44% 0.0431%<7771> 日本精密 2308800 713876.92 6.21% 0.2179%<6474> 不二越 129700 600215.9 0.71% -0.007%<2972> サンケイRE 3888 639043.58 -0.93% -0.0083%<3923> ラクス 2743300 2220792.616 -6.01% -0.1075%<7722> 国際計測 79500 84789.32 -7.68% 0.023%<6809> TOA 182500 328459.2 -7.78% 0.0293%<7082> ジモティー 34500 38455.24 -9.08% -0.0196%<2331> ALSOK 869400 1042581.56 -9.96% -0.0718%<414A> オーバラップ 130300 266967.5 -10.67% 0.0216%(*)はランキングに新規で入ってきた銘柄20日移動平均売買代金が5000万円以下のものは除外
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2026/02/04 09:46
注目トピックス 日本株
西部ガスホールディングス:電力・不動産事業が牽引、収益多角化で増益基調を確立
*09:40JST 西部ガスホールディングス:電力・不動産事業が牽引、収益多角化で増益基調を確立
西部ガスホールディングス<9536>は、北部九州を中心に都市ガス供給を主軸としつつ、電力・不動産・LPGなどエネルギー関連事業を多角的に展開する地域密着型の総合エネルギー企業である。連結子会社45社、持分法適用関連会社5社を有し、安定した顧客基盤とインフラ網を活かした収益構造を構築している。ガス事業が売上高の過半を占める一方、電力販売の拡大や分譲マンションなど非ガス領域の比率を高め、業績の安定性を強化している。昨年公表した中期経営計画では「資本コスト経営」への転換を掲げ、8月には初となる「統合報告書」を発行するなど情報開示を拡充し、ガス・電力・不動産の三本柱で持続的成長を目指す姿勢をより明確にしている。同社の強みは、第一に北部九州全域に広がる約100万戸の顧客基盤である。福岡・長崎・熊本等で地域に根ざし、安定した需要を確保している。第二に、ひびき基地を中心とした供給体制だ。LNGタンク増設により30~40万トンの潜在需要獲得を狙うほか、本年3月のひびき発電所の運転開始により電力の安定調達も確立する。 第三に、不動産事業の安定性である。約1,000戸の賃貸住宅等の賃貸資産が収益を下支えしており、今後はROE向上を重視し成長を図る。これらが中長期的な利益成長の基盤となっている。2026年3月期第3四半期(2025年4~12月)の連結業績は、売上高190,037百万円(前年同期比8.2%増)、営業利益7,391百万円(同141.4%増)と大幅な増益を達成した。主力のガス事業は、原料費調整による単価下方調整の影響で減収となったものの、ひびきLNG基地の減価償却費減少等により営業利益3,329百万円と前年同期の赤字から黒字転換した。電力・その他エネルギー事業は販売量の増加等により営業利益1,238百万円(同47.0%増)と急伸し、不動産事業も分譲マンションの販売戸数増加が寄与し営業利益3,391百万円(同24.7%増)と好調を維持している。不動産セグメントでは海外事業の評価損(982百万円)が発生したが、国内事業の伸長で十分に吸収した。これら堅調な推移を受け、通期予想を上方修正し、売上高260,000百万円(前期比2.2%増)、営業利益11,500百万円(同9.2%増)を見込む。今後の成長見通しとしては、グループ中期経営計画「ACT2027」に基づき、ガスエネルギー事業の強化と事業多角化を推進する。 中核のガス事業では、ひびきLNG基地増強(2029年度上期運開)を見据え、昨年4月に専門営業部隊を新設した。北部九州に集積する半導体・自動車・化学工業等の新規需要を、導管に加えタンクローリーも駆使して今後10年間で27万トンの販売量獲得を目指す。 併せて、ひびき発電所(2026年3月運転開始)による電力事業の競争力強化や、不動産開発、脱炭素化への投資も着実に進める。これらを実現する基盤として、同社は人的資本投資を「企業価値拡大の核」と位置づけており、特に成長領域である電力・不動産・デジタル分野における専門人材の確保と育成を強化していく方針だ。 2025年~2027年度の合計経常利益380億円、2027年度にはROE8%を目標としており、持続的成長への道筋を明確にしている。株主還元については、中期経営計画にて年間配当金70円を下限に設定している。今期も中間配当35円を実施済みで、期末35円の年間計70円を予定している。中長期的な業績を見極めつつ追加還元も検討する方針である。具体的には、昨年4月に自己株式取得を発表し、1月30日付で予定していた上限20億円まで取得完了したほか、約200億円の政策保有株式を半減させ、創出した資金の一部を還元原資に充てる計画だ。足元のPBRは0.8倍、配当利回りは2.9%となっており、投資妙味が高いといえる。また、昨年12月に追加還元の一環として、株主優待制度の新設も発表している。総じて、電力・不動産の拡大により収益多角化が進み、ひびきLNG基地増強や発電所稼働を契機に成長基盤は一段と強化されつつある。地域密着のエネルギー企業として脱炭素・安定供給・資本効率の三立を掲げる同社の中長期戦略に、今後も注目したい。
<NH>
2026/02/04 09:40