注目トピックス 日本株ニュース一覧
注目トピックス 日本株
アドバンスクリエイト---東京証券取引所、福岡証券取引所及び札幌証券取引所への「改善状況報告書」の提出
*14:09JST アドバンスクリエイト---東京証券取引所、福岡証券取引所及び札幌証券取引所への「改善状況報告書」の提出
アドバンスクリエイト<8798>は7日、2025年6月20日に提出した「改善報告書」に関して、改善措置の実施状況および運用状況を記載した「改善状況報告書」を東京証券取引所、福岡証券取引所および札幌証券取引所に提出したと発表した。この提出は、有価証券上場規程第505条第1項の規定に基づくものであり、過去に指摘された事項に対して講じた改善措置が、実際に実施され、適切に運用されていることを示す内容となっている。提出された報告書は、同社が策定した再発防止策の実施と運用状況について記載されており、各証券取引所の求めに応じた対応として位置付けられる。
<NH>
2026/01/08 14:09
注目トピックス 日本株
ダイセキ---大幅反落、9-11月期も増益率小幅でサプライズ乏しく
*14:03JST ダイセキ---大幅反落、9-11月期も増益率小幅でサプライズ乏しく
ダイセキ<9793>は大幅反落。前日に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は113億円で前年同期比1.6%増となっている。年間配当金計画も従来の72円から76円に引き上げている。ただ、9-11月期も営業利益は38.6億円で前年同期比1.5%増にとどまっており、据え置きの通期計画157億円、前期比9.6%増に対する進捗率は72%の水準。ポジティブサプライズが乏しく出尽くし感優勢の流れになっている。
<HM>
2026/01/08 14:03
注目トピックス 日本株
三井金属---大幅続伸、AI通信インフラ用特殊銅箔の収益拡大計画を発表
*13:59JST 三井金属---大幅続伸、AI通信インフラ用特殊銅箔の収益拡大計画を発表
三井金属<5706>は大幅続伸。前日に機能材料事業説明会が開催され、AI通信インフラ用の特殊銅箔について、2030年度の利益を25年度比約2倍にする計画が明らかにされているもよう。データセンターやサーバーなどで引き合いが強いようだ。AIサーバーの半導体パッケージなどに使われるマイクロシンは今後5年間、年平均成長率10%で伸びるとみているほか、AI向けデータセンター内の通信機器などに組み込まれるVSPでは世界シェア8割を占めているもよう。
<HM>
2026/01/08 13:59
注目トピックス 日本株
大同特殊鋼---大幅続伸、レアアース使わない磁石開発企業として物色
*13:55JST 大同特殊鋼---大幅続伸、レアアース使わない磁石開発企業として物色
大同特殊鋼<5471>は大幅続伸。中国が軍民両用物資の日本に対する輸出禁止措置を発表し、東京市場ではレアアース関連銘柄の物色が活況となっている。日本のレアアース中国依存度は一時から低下した現在でも60%程度あるとされている。同社は、レアアースと切り離せないとされる磁石の製造で、重希土類を使わない磁石を開発している。今後の本格的な需要シフトが期待される状況となっているもよう。
<HM>
2026/01/08 13:55
注目トピックス 日本株
ダイキョーニシカワ---下げ渋る、株式売出と自社株買いを発表
*13:31JST ダイキョーニシカワ---下げ渋る、株式売出と自社株買いを発表
ダイキョーニシカワ<4246>は下げ渋って続伸。1162万5200株の株式売出、並びに、174万3700株を上限とするオーバーアロットメントによる売出の実施を発表している。売出人は西川ゴム、三井物産、三菱商事プラスチックなど大株主6社。一方、発行済み株式数の3.80%に当たる260万株、23億円を上限とする自社株買いの実施も同時に発表。取得方法は立会外取引による買い付けとしている。目先は需給懸念強まるが、1株当たりの価値向上をポジティブ視する動きも優勢。
<HM>
2026/01/08 13:31
注目トピックス 日本株
信越化学---大幅反落、中国がジクロロシランについて不当廉売調査
*13:28JST 信越化学---大幅反落、中国がジクロロシランについて不当廉売調査
信越化学<4063>は大幅反落。中国商務省では、日本から輸入するジクロロシランに対して反ダンピング調査を開始したと発表している。ジクロロシランは半導体製造に使う化合物、日本からの輸入が増え、価格が大幅に下がって国内産業が損害を受けたとしている。調査期間は原則1年間のようだ。生産・輸出業者の一社として同社の名前も挙がっており、調査結果次第では追加関税が課される可能性もあることから、警戒感が優勢となっているようだ。
<HM>
2026/01/08 13:28
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住友林業---大幅続落、トランプ大統領が機関投資家の戸建て購入禁止を推進へ
*13:23JST 住友林業---大幅続落、トランプ大統領が機関投資家の戸建て購入禁止を推進へ
住友林業<1911>は大幅続落。トランプ米大統領は、住宅の値頃感改善に向けて、機関投資家による一戸建て住宅の購入禁止に向けて取り組む方針を示したと伝わっている。具体的な内容には触れられていないものの、議会に対して法制化を求める考えを示しているようだ。これに伴い、米国における住宅市況への影響懸念が強まる状況となっており、同社の米国事業にはネガティブな方向性と捉えられているようだ。
<HM>
2026/01/08 13:23
注目トピックス 日本株
SBSホールディングス---SBSネクサード、新商号での営業を開始
*12:55JST SBSホールディングス---SBSネクサード、新商号での営業を開始
SBSホールディングス<2384>は5日、子会社であるSBSネクサードが、2026年1月1日付で新商号による営業を開始したと発表した。新社名「SBSネクサード」は、「Next(次世代)」と「Third(3PL)」を組み合わせた造語であり、「常に進化し続ける物流の未来を見据え、新たな価値を創造し続ける」という企業理念を体現している。新商号での営業開始に伴い、同社のウェブサイトには、新社名紹介の特設ページが開設された。特設ページには、新たな社名に込めた想い、同社の強みとサービスの内容を紹介する動画コンテンツが掲載されている。今後、同社は、サードパーティーロジスティクスというソリューションを通じて、物流の概念を革新し、顧客のビジネスをグローバルに力強くサポートしていく。
<NH>
2026/01/08 12:55
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SBSホールディングス---SBSグループ代表・鎌田正彦氏、物流営業利益率4.5%目標へ年頭所感表明
*12:52JST SBSホールディングス---SBSグループ代表・鎌田正彦氏、物流営業利益率4.5%目標へ年頭所感表明
SBSホールディングス<2384>は5日、SBSグループ代表の鎌田正彦氏が年頭所感を発表し、物流部門の営業利益率を2030年度までに4.5%以上へ引き上げるという目標を改めて表明した。同社は過去2年間、業績的に厳しい状況にあったが、昨年度は新規顧客の獲得と料金の適正化が進展し、3期ぶりに増収増益を達成できる見通しとなった。しかしながら、昨年度に着手した「新規拠点開設時の赤字削減」や「倉庫の空き坪解消」などの施策は道半ばであり、利益率の改善にはさらなる取り組みが求められている。2024年度の物流部門の営業利益率は2.2%にとどまり、2025年度も2%台の見込みであることから、目標達成には倍増が必要な状況にある。今後は、採算を無視した赤字前提の見積もりを出さないこと、また、契約時にコスト上昇リスクを想定した見直し可能な契約内容とすることを徹底する方針を示した。また、グループに加わったSBS NSKロジスティクスおよびブリヂストン物流の競争力を強化するため、両社の物流倉庫への投資を加速させ、グループ全体でより高い利益を生み出す体制づくりに着手するとした。
<NH>
2026/01/08 12:52
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日経平均寄与度ランキング(前引け)~日経平均は続落、ソフトバンクGが1銘柄で約173円分押し下げ
*12:44JST 日経平均寄与度ランキング(前引け)~日経平均は続落、ソフトバンクGが1銘柄で約173円分押し下げ
8日前引け時点の日経平均構成銘柄の騰落数は、値上がり105銘柄、値下がり118銘柄、変わらず2銘柄となった。日経平均は続落。301.48円安の51660.50円(出来高概算11億7302万株)で前場の取引を終えている。7日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は466.00ドル安の48996.08ドル、ナスダックは37.11ポイント高の23584.28で取引を終了した。ADP雇用統計が予想を下回った後、ISM非製造業景況指数が予想を上回ったことから景気の底堅さが示され利下げ観測が後退した影響が出た。その結果、ダウは下落に転じ、トランプ大統領の発言を受けて防衛関連や一部不動産関連が重荷となった。一方、ナスダックはハイテク銘柄が支えた。米株式市場の動向を横目に、8日の日経平均は192.15円安の51769.83円と続落して取引を開始した。寄付き直後は米国株のまちまちの結果や為替の動きが意識され、買いと売りが交錯した。その後、景気指標の発表や外部環境を見極める動きが続き、前場全体では売り優勢の展開となった。また、需給面では海外勢の売買動向や先物主導のポジション調整が相場の重しとなる局面も見られた。個別では業種によって明暗が分かれる展開で、全体としては方向感に乏しい中での前場取引となっている。個別では、塩野義<4507>、住友ファーマ<4506>、コナミG<9766>、住友不<8830>、第一三共<4568>、ディスコ<6146>、豊田通商<8015>、アステラス製薬<4503>、大塚HD<4578>、JT<2914>、三井金属<5706>、三井物<8031>、武田<4502>、住友商<8053>、トレンド<4704>などの銘柄が上昇。一方、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>、信越化<4063>、アドバンテスト<6857>、レーザーテク<6920>、ダイキン<6367>、TDK<6762>、村田製<6981>、住友電<5802>、日東電<6988>、ファナック<6954>、デンソー<6902>、リクルートHD<6098>、日立<6501>、ブリヂストン<5108>などの銘柄が下落。業種別では、鉱業や建設業、医薬品、石油・石炭製品、電気・ガス業、不動産業などのセクターがプラス推移となる一方、繊維製品、化学、ゴム製品、電気機器、情報・通信業などの業種が下落した。値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>となり1銘柄で日経平均を約173円押し下げた。同2位は東エレク<8035>となり、信越化<4063>、アドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>、ダイキン<6367>、TDK<6762>などがつづいた。一方、値上がり寄与トップは塩野義薬<4507>となり1銘柄で日経平均を約9円押し上げた。同2位は住友ファーマ<4506>となり、コナミG<9766>、住友不<8830>、第一三共<4568>、ディスコ<6146>、豊田通商<8015>などがつづいた。*11:30現在日経平均株価 51660.50(-301.48)値上がり銘柄数 105(寄与度+177.29)値下がり銘柄数 118(寄与度-478.77)変わらず銘柄数 2○値上がり上位銘柄コード 銘柄 直近価格 前日比 寄与度<4507> 塩野義製薬 2940 97.5 9.78<4506> 住友ファーマ 2915 281.5 9.41<9766> コナミG 21060 260 8.69<8830> 住友不動産 4156 123 8.22<4568> 第一三共 3551 81 8.12<6146> ディスコ 56880 1210 8.09<8015> 豊田通商 5568 76 7.62<4503> アステラス製薬 2221.5 36 6.02<4578> 大塚HD 9110 179 5.98<2914> JT 5745 139 4.65<5706> 三井金属鉱業 20615 1350 4.51<8031> 三井物産 4852 58 3.88<4502> 武田薬品工業 5060 108 3.61<8053> 住友商事 5770 107 3.58<4704> トレンドマイクロ 6642 104 3.48<6305> 日立建機 4974 102 3.41<8801> 三井不動産 1855 34 3.41<6532> ベイカレント 6746 96 3.21<1801> 大成建設 15920 435 2.91<1803> 清水建設 2817 87 2.91○値下がり上位銘柄コード 銘柄 直近価格 前日比 寄与度<9984> ソフトバンクG 4437 -216 -173.28<8035> 東エレク 37120 -1050 -105.29<4063> 信越化 5065 -179 -29.92<6857> アドバンテ 20555 -50 -13.37<6920> レーザーテック 31180 -920 -12.30<6367> ダイキン工業 19295 -325 -10.86<6762> TDK 2159 -14 -7.02<6981> 村田製作所 3260 -81 -6.50<5802> 住友電気工業 6462 -185 -6.18<6988> 日東電工 3662 -34 -5.68<6954> ファナック 6397 -32 -5.35<6902> デンソー 2115 -37 -4.95<6098> リクルートHD 9261 -49 -4.91<6501> 日立製作所 5124 -139 -4.65<5108> ブリヂストン 3481 -68 -4.55<7974> 任天堂 10215 -135 -4.51<7735> SCREEN 15710 -280 -3.74<6976> 太陽誘電 3514 -112 -3.74<7741> HOYA 24890 -210 -3.51<5803> フジクラ 18150 -95 -3.18
<CS>
2026/01/08 12:44
注目トピックス 日本株
泉州電業 Research Memo(8):2026年10月期は年間配当150.0円予定、新たな自己株式取得も発表済み
*12:08JST 泉州電業 Research Memo(8):2026年10月期は年間配当150.0円予定、新たな自己株式取得も発表済み
■株主還元策泉州電業<9824>は株主還元策として配当金及び株主優待制度、自己株式取得などで対応する方針だ。配当金に関しては「安定的な配当を維持することを基本方針として、当期の業績、内部留保の水準などを考慮し、総合的に判断する」としている。2025年10月期の配当について、期初は1株当たり140.0円(中間70.0円、期末70.0円)の年間配当を予想していたが、2025年6月に修正を行い150.0円(中間75.0円、期末75.0円)へ増配した。進行中の2026年10月期も年間150.0円(中間75.0円、期末75.0円)を発表済みだ。同社は、もう1つの株主還元策として自己株式取得も積極的に行ってきた。2025年10月期中に、300千株(1,337百万円)の自己株式取得を行い、かつ1,500千株を消却した。進行中の2026年10月期は、2026年4月末までに上限100千株(上限金額500百万円)の自己株式取得を行うことを発表済みだ。以上の結果、2026年10月期の株主総還元率は39.7%になる予定だが、過去数年に比べると低い水準だ。したがって、今後の業績次第ではさらなる増配や自社株買いの可能性もあると弊社は見ている。また同社は、単元株(100株)以上を保有する株主に対して、1年未満保有株主にはオリジナルQUOカード1,000円分を、1年以上継続保有株主には同2,000円分を年1回贈呈しており、小口株主に対しても積極的に株主還元を行っている。このような積極的な株主還元と資本効率の向上に向けた同社の姿勢は高く評価できる。(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<HN>
2026/01/08 12:08
注目トピックス 日本株
泉州電業 Research Memo(7):「資本コストを意識した経営」を取締役会で決議
*12:07JST 泉州電業 Research Memo(7):「資本コストを意識した経営」を取締役会で決議
■中長期の成長戦略2. 資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応泉州電業<9824>では、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について改めて現状分析を行い、今後の取り組みを取締役会で決議した。以下がその概要である。(1) 目標値に対する現状評価(2) 今後の取り組み1) 収益力のさらなる向上(ROE)収益の向上を目指して下記の事項に取り組み、企業価値の向上を図る。a) 同社グループの存在意義(パーパス)を改めて認識し、事業活動を行う。同社グループパーパス:「社会に必要な重要なインフラ製品を責任を持って供給する」b) 人員の確保、人材の育成に経営資源を投入し社員のさらなる成長を図る。c) 多彩なユーザーニーズに応えるため、事業所の拡充を進める。d) 事業の拡充を図るためM&Aなどを活用する。e) DXを推進し経営の効率化を図る。2) 株主還元の充実(配当性向、株主総還元率)株主への利益還元は重要な経営課題としており、安定的な配当を維持することを基本方針とし、業績、内部留保などを総合的に判断し株主還元の充実に努める。3) IR(投資家)、SR(株主)活動の強化(PBR)同社に投資したい人を増加させるため積極的なIR活動を行う。また、既存株主には株主還元をしっかり行い、長く保有してもらうため、SR活動にも注力する。4) 役職員の株価意識向上(PBR)役職員がより株価を意識した経営を行うため、取締役及び従業員に対しストック・オプション(新株予約権)を発行し、取締役に対しては報酬の一部を譲渡制限付株式で付与している。また、従業員に対し従業員持株会へ譲渡制限付株式の発行も予定している。3. サステナビリティ経営同社では、経営理念として「新しい価値を創造して能力を発揮し社業の発展に努め社会に貢献するとともに株主に報い社員の福利厚生を図る」を掲げている。これに基づき、「企業価値向上」のために「ESG経営」と「サステナビリティ経営」を推進する方針だ。E:環境保全活動マテリアリティ(重要課題)として、「CO2排出量削減」「気候変動への対応」「環境法規制の遵守」を挙げている。具体的な取り組みとして、2021年12月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に賛同し、同提言に基づく「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」の4分野での情報開示を行っている。また、中期目標として「CO2の排出量を2030年度までに2013年度比50%削減」、長期目標として「2050年度カーボンニュートラル」を掲げている。このほか、2025年3月には「2024環境報告書」を発刊した。成果としては、2024年10月期にCO2排出量削減としてECO商品の売上を増加(前期比36.1%増)させ、特に、太陽光発電(設備)関連の商品が好調に推移した。S:人権の尊重と配慮/働きがいのある職場環境の整備/安定的な商品供給とサービスの供給マテリアリティとして、「情報セキュリティ強化」「品質管理体制の強化」「取引先・従業員とのエンゲージメント向上」「健康経営の推進」「安全衛生の充実」「ダイバーシティの推進」「福利厚生の充実」を挙げている。成果としては、ダイバーシティの推進で2025年に子育てサポート企業として「くるみん認定」を取得。また、「健康経営優良法人2025」に認定されている。G:ガバナンスの強化マテリアリティとして、「コーポレート・ガバナンスの充実」「コンプライアンスの徹底」「リスク管理」を挙げている。具体的な取り組みとして、2025年1月31日に「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」を開示した。(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<HN>
2026/01/08 12:07
注目トピックス 日本株
泉州電業 Research Memo(6):中期経営計画の目標は変えず、収益力の向上に加えて株主還元の充実にも目標設定
*12:06JST 泉州電業 Research Memo(6):中期経営計画の目標は変えず、収益力の向上に加えて株主還元の充実にも目標設定
■中長期の成長戦略1. 中期経営計画の概要と戦略泉州電業<9824>は、前回の中期経営計画を2年前倒しで達成したため、新たに2027年10月期を最終年度とする「中期経営計画:SS2027」を2024年12月に発表している。現時点において、この計画の目標と戦略は変えていない。以下はその概要である。(1) 定量的目標定量的目標としては、2027年10月期に「連結売上高1,600億円」「経常利益130億円」「ROE15%以上」「配当性向35%以上」「株主総還元率50%以上」「PBR2.0倍以上」を掲げている。収益力のさらなる向上に加えて、株主還元の充実においても目標設定している点は評価に値するだろう。(2) 市場環境・予測この計画を推進するにあたり、同社では主な向け先市場の動向を次のように予測している。a) 半導体関連終了期(2025年10月期)は、AI特需で急成長も見られたが地域差があった。また一部で在庫調整の名残りが見られた。今後(2026年10月期~2027年10月期)は、AI関連需要がさらに継続し、緩やかに上昇する見込みである。b) 工作機械関連終了期は、製造業者の生産計画が底打ち。今後は外需は好調と見られるが、内需は限定的との予想である。c) 自動車関連終了期は、米国関税の影響で設備投資が停滞した。今後は、米国関税対応の負担が続くが、EVや蓄電池関連の設備投資増が続く見込みで、需要は堅調に推移すると見込む。d) 再生可能エネルギー関連終了期は、太陽光発電関連の伸びが鈍化した。今後は半導体工場やデータセンターでの電力需要増加を予想する。e) 建設関連終了期は、建設案件はあったが工期の遅延や建設の谷間だった。今後は、大型半導体工場、データセンターなどの建設は堅調だが、人手不足による工期遅延が継続する可能性がある。f) 銅価格終了期は乱高下しながら高値で推移した。今後は緩やかな上昇が続くと見ている。(3) 事業戦略計画の推進にあたり、以下の施策を実行する。a) オリジナル商品開発及び加工部門強化b) 自社ブランド含む非電線商品の開発及び拡販、新分野の開拓c) 関東地区営業強化及びその他地区のシェア拡大この3つの施策により、直需売上シェア30%(2025年10月期26%)、非電線売上シェア17%(同14%)を目指す。d) JUST IN TIME体制の充実e) グローバル展開の強化(グループ収益向上)インドへの進出を検討。グローバル長期目標として連結海外売上高比率30%を目指す。f) サステナビリティ経営ESGの重点課題に対する取り組みを推進する。g) 泉州変革プロジェクト(仕入れ・物流、人事、商品開発、DX推進)(4) 財務戦略財務戦略として、「営業活動により創出するキャッシュより財務健全性を確保し、投資と株主還元に配分する」ことを基本方針としている。2025年10月期から2027年10月期までの3年間の財務戦略(キャッシュインとアウト)を次のとおり計画している。(キャッシュイン:530億円)営業キャッシュ・フロー:230億円手元預金:300億円(キャッシュアウト:530億円)事業投資:130億円(うち設備投資100億円、M&Aほか30億円)株主還元(50%):120億円(うち配当金90億円、自己株式取得30億円)手元預金:280億円(月商2ヶ月分)(5) 設備投資計画本計画の3年間で、100億円の設備投資を予定している。現時点で明らかになっているものは以下のとおりだが、今後出てくる計画もあるとしている。2025年10月期:名古屋FAセンター(2025年4月開設、ケーブルアッセンブリー、制御盤組み立て等)2026年10月期以降:沖縄営業所(仮称)(業容拡大のため現在の沖縄物流センターを格上げ、拡大)(6) 新分野開拓(アグリ事業)新分野開拓の一環として、自社開発品である「アビルヒーター」の改良・廉価版となる「ソイルヒーター」を上市した。これは農業用地中加温ビニール線で、ビニールハウスなどの土壌を直接温めることでCO2排出量の削減に寄与し、生育スピードを早めることで収穫回転率を上げることができる。燃料を使用するボイラーに代わり、ビニールハウス内を温めることから脱炭素、省エネ製品としてSDGsに貢献する。同社では、「アビルヒーター/ソイルヒーター」を含むアグリ事業で2027年までに年間売上高10億円を目標に掲げており、今後の進展が注目される。(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<HN>
2026/01/08 12:06
注目トピックス 日本株
泉州電業 Research Memo(5):2026年10月期は営業利益19.5%増とV字回復を見込む
*12:05JST 泉州電業 Research Memo(5):2026年10月期は営業利益19.5%増とV字回復を見込む
■泉州電業<9824>の今後の見通し● 2026年10月期の業績見通し2026年10月期の連結業績は、売上高144,000百万円(前期比6.2%増)、営業利益10,700百万円(同19.5%増)、経常利益11,000百万円(同18.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益7,700百万円(同14.6%増)を予想しており、V字回復を見込んでいる。平均銅価格は1,600千円/t(同8.4%増)の前提だ。商品別売上高(単体ベース)の予想は開示していないが、建設向けは引き続き堅調に推移する見込みだ。さらに前期後半に低調であった半導体製造装置関連や工作機械向けなどが回復に向かうと予想している。銅価格については、緩やかな上昇と見ている。現在の予想は決して容易な計画ではないが、同社は「達成不可能な計画ではないので、最大限の努力をして達成したい」と述べている。今後は、半導体製造装置関連や工作機械向けなど設備投資関連業界がいつ頃から上昇に向かうかを注視する必要がある。設備投資額は2,377百万円(前期は1,148百万円)、減価償却費は803百万円(同708百万円)を計画している。主な投資内容は、現在の沖縄物流センターと業容拡大に向けた沖縄営業所(仮称)の開設である。(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<HN>
2026/01/08 12:05
注目トピックス 日本株
泉州電業 Research Memo(4):2025年10月期は高採算品の比率低下で13.5%の営業減益
*12:04JST 泉州電業 Research Memo(4):2025年10月期は高採算品の比率低下で13.5%の営業減益
■泉州電業<9824>の業績動向1. 2025年10月期の業績概要(1) 損益状況2025年10月期の連結業績は、売上高135,591百万円(前期比0.4%減)、営業利益8,952百万円(同13.5%減)、経常利益9,272百万円(同13.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益6,717百万円(同11.4%減)となり、前期比では減益となったが、売上高と親会社株主に帰属する当期純利益は期中で下方修正した予想値をやや上回った。平均銅価格は、1,476千円/t(同4.8%増)であった。売上総利益率は15.1%(前期は15.5%)と0.4ポイント低下したが、これは主に製品構成の変化(比較的利益率が高い商品の売上高構成比が下がったこと)による。この結果、売上総利益は20,491百万円(前期比3.1%減)となった一方で、販管費は人件費を中心に同6.9%増とほぼ予算どおりに増加し、営業利益は同13.5%減となった。(2) 財務状況2025年10月期末の資産合計は、前期末比1,454百万円減の111,002百万円となった。流動資産は同3,148百万円減の76,294百万円となった。これは主に現金及び預金の増加2,453百万円、受取手形及び売掛金(電子記録債権を含む)の減少6,726百万円、商品の減少238百万円による。固定資産は同1,693百万円増の34,708百万円となったが、主に有形固定資産の増加354百万円、無形固定資産の減少(主にのれん)114百万円、投資その他の資産の増加1,453百万円による。投資その他の資産の増加は、主に投資有価証券の増加384百万円、その他の増加1,276百万円による。負債合計は前期末比4,777百万円減の52,079百万円となった。流動負債は同4,596百万円減の49,323百万円となったが、これは主に支払手形及び買掛金の減少3,414百万円、未払法人税等の減少959百万円による。固定負債は同180百万円減の2,755百万円となったが、主に社債の減少14百万円、退職給付に係る負債の減少158百万円による。純資産合計は、同3,322百万円増の58,923百万円となったが、主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加1,275百万円、自己株式の減少(金額の増加)1,736百万円による。2. 2025年10月期の商品別概況(単体ベース)商品別売上高の状況(単体ベース)は以下のとおり。(1) 機器用・通信用電線取扱商品のなかでは比較的付加価値が高く、銅価格の変動の影響が少ない商品である。売上高は40,163百万円(前期比5.8%減)となり、売上高構成比は31.3%(前期は32.9%)へ低下した。半導体製造装置関連や工作機械向けの回復が予想以上に遅れたためだ。また自動車関連向けなども、回復が鈍かった。比較的利益率の高い商品であることから、売上高構成比が下がったことで、全体の粗利率を押し下げた。(2) 電力用ケーブル主に建設用(ビル、工場、病院及び学校などの大型施設等)に使われる電線であるが、競争が激しく通常は利益率は低い。売上高は51,985百万円(同4.5%増)となった。住宅関連が低調だったことに加えて、建設関連では資材高騰や人手不足の影響で一部工事に遅れが発生し、数量ベースでは低調であった。ただし、銅価格が上昇したことにより増収となった。(3) 汎用被覆線主に電力用より細い電線で、一般住宅などに用いられる。一般建設用は比較的堅調であったが、前期に仮需があったことから、その反動もあり売上高は12,120百万円(同6.4%減)となった。(4) その他電線主に中小メーカー向けの銅の芯線の販売であるため、販売価格はほぼ銅価格にスライドする。数量ベースでの販売は低調であったが、銅価格が上昇したことで売上高は6,541百万円(同1.0%減)にとどまった。(5) 非電線電線以外の商品が含まれる。各種の加工品、付属品、周辺機器などで、主要製品はエレクトロニクス関連の部品やワイヤーハーネス関連だが、銅価格の影響は比較的小さく相対的に利益率の高い部門である。半導体関連向けや工作機械向けが低調であったことから、売上高は17,413百万円(同1.0%減)となった。(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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2026/01/08 12:04
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泉州電業 Research Memo(3):独立系では業界トップクラスの電線総合商社(2)
*12:03JST 泉州電業 Research Memo(3):独立系では業界トップクラスの電線総合商社(2)
■会社概要3. 事業内容(1) 仕入先と販売体制泉州電業<9824>は電線の総合専門商社で、独立系では業界トップクラスである。仕入先は約250社以上であり、国内の電線メーカーが中小企業を含めて約400社あるなかで、同社は半分以上のメーカーから仕入れていることになる。在庫商品アイテム数は約5万点と、国内における商品の調達力は抜きん出ている。主な仕入先はSWCC<5805>の販売会社SFCC(株)、住電HSTケーブル(株)である。販売体制については、国内拠点18ヶ所を有し、各支店・営業所に物流センターを併設し、営業社員200名体制で全国展開している。また、加工品の工場(外注工場を含む)を納入先の近隣に設けるなど、「必要な時に必要な量を」に対応できるJUST IN TIMEのデリバリー体制及び在庫管理能力を強みとしている。在庫水準に関しては「0.8ヶ月以内」と厳しい社内規定を設けて、銅相場の変動に対応できるよう適正在庫水準を常に維持している。顧客は電材販売業者及びメーカー、電気工事会社など3,700社以上であり、最大の顧客先の売上高構成比は約3%、上位10社合計でも約15%程度と、特定の顧客に対する依存度が低く、幅広い顧客と取り引きを行っているのが特徴である。(2) 販売経路同社の販売経路は、「直需」「電材」「電設」の3つに分けられる。「直需」は、電気や機械の製造業者、自動車関連企業などに同社が直接販売するルート。これらの向け先に対しては、電線メーカーが直接販売するケースもある。「電材」は、電設資材販売業者向けのルート。この電設資材販売業者から電気工事業者に販売され、さらに上記の電気や機械の製造業者、自動車関連企業などに販売されるケースもある。「電設」は、同社から一般的な電気工事業者に販売されるルートである。2025年10月期における、各販売先の割合は、電材が48.6%、直需が25.6%、電設が20.7%であった。(3) 商品別売上高構成比2025年10月期の商品別の売上高構成比(単体ベース)は、電力用ケーブルが40.5%と最も大きく、次いで機器用・通信用電線が31.3%、汎用被覆線が9.5%、その他電線が5.1%、非電線が13.6%となっている。同社の商品別の売上高構成比を業界全体の構成比と比較すると、機器用・通信用電線及び電力用ケーブルの比率が高い。これは業界合計では比率の高い輸送用電線(主に自動車用ワイヤーハーネス)を同社では手掛けていないことによる。輸送用電線を除いた業界合計の構成比は機器用・通信用電線が約16%、電力用ケーブルが約38%であり、電力用ケーブルは同社の方が2%程度上回っている一方、機器用・通信用電線についても同社の構成比が高くなっており、この点が同社の特徴と言える。(4) 業界シェア同社の業界シェアは、同社が関わる需要部門である「建設・電販部門」で見ると約15%(同社推定)になる。電線業界では現状、電力用ケーブル分野における価格競争が続いており、同分野を手掛けている独立系商社にとっては厳しい状況が続いている。経営体力がなく、差別化できる商材を持っていない電線商社は、大手メーカー系商社の傘下に吸収・統合されるといった傾向が続いているようである。(5) 特色、強み同社は多くの種類の機器用・通信用電線を手掛けているが、なかでも自動車業界及びエレクトロニクス業界における工場の生産ラインで用いられる電線を主力としており、これは同社の特色だ。それらはFA機器及び工作機械をつなぐケーブル、これら機器内に組み込まれる電線などである。このため同社の業績は、国内における自動車・エレクトロニクス業界を中心とした製造業の設備投資動向と相関性が高くなっている。また同社は、この機器用・通信用電線において他社との差別化を図っている。具体的には、営業が集めてきた顧客ニーズを基にオリジナル商品をメーカーと共同で開発し、単なる仕入販売商社ではない付加価値商品の販売を行っている。同社は加工品の拠点を顧客の近隣に展開しているが、このロケーション戦略によって顧客との接触を密にし、新製品及び生産ラインの設計段階からの情報を入手して商品開発に生かしている。こうしたオリジナル商品の特徴は、「耐久性、耐環境性(温度変化、防油、防水等)、ノイズ対策」など、顧客の多様なニーズに応えられる点である。一方でオリジナル商品に関しては在庫リスクを同社が抱えるため、粗利率も高く設定されている。機器用・通信用電線のなかでこうしたオリジナル商品の売上高構成比は3分の1程度を占めており、これも同社の強みと言える。同社はオリジナル商品の開発で顧客との強い関係を築き上げているほか、多品種少量受注にも対応できるデリバリー体制を構築していることや、商品ラインナップにおいて中小メーカーの特殊ケーブルなども揃えることができるといったメーカー系列にはない強みを持っている。これらのことから、同社は、今後も独立系商社のトップクラス企業として成長を続けていくことは十分に可能であると弊社では見ている。(6) 銅価格の影響同社の業績に影響を与える大きな要素として「銅価格」が挙げられる。同社が扱っている電線類の主原材料は銅であるため、電線価格(仕入れ・販売)は国際商品市場での銅価格にスライドする。そのため、銅価格の動きによって売上高は大きく変動するが、仕入価格も販売価格と同様に変動していくためマージンは変わらない。ただし、同社は在庫評価方法に「移動平均法」を採用していることから、銅価格が上昇する局面ではそれまでの低い原価が計上されるため利益が先に出る傾向があり、反対に下降局面ではそれまでの高い原価が計上されるため利益が少なくなる傾向がある。長期的に見ればこれらは平均化されるため、銅価格の利益への影響は微少であると言える。一方で販売価格に関しては、銅価格の影響だけでなく競争による影響もある。特に電力用ケーブルでその傾向が強く、電力用ケーブルの粗利率は同社商品のなかでも低い水準にある。ただし、電力用ケーブルに関しては顧客となる電材販売業者約1,100社が扱っており、品揃えとして欠かせない商品であることも事実である。また、もう1つの柱である機器用・通信用電線は設備投資動向への依存度が大きく、好不調の波が激しいこともあって、経営の安定性(リスク分散)という意味でも電力用ケーブルは同社にとって不可欠の商材である。(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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2026/01/08 12:03
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泉州電業 Research Memo(2):独立系では業界トップクラスの電線総合商社(1)
*12:02JST 泉州電業 Research Memo(2):独立系では業界トップクラスの電線総合商社(1)
■会社概要1. 会社概要泉州電業<9824>は電線の総合専門商社で、独立系では業界トップクラスである。その歴史は古く、創業は1947年に遡る。仕入先は約250社以上であり、大手は言うに及ばず、国内の電線メーカーの半分以上と取り引きがある。在庫商品アイテム数は約5万点と、国内における商品の調達力は抜きん出ている。2. 沿革同社の歴史は古く、1947年に西村電気商会として創業した後、全国及びアジア諸国へと業容を拡大してきた。2025年10月末時点において、グループ全体で従業員数838名、国内連結子会社7社、海外連結子会社7社(タイ1社、中国2社、台湾1社、フィリピン1社、ベトナム1社、米国1社)、国内拠点18ヶ所を擁する。株式については、1991年6月に大阪証券取引所市場第2部(特別指定銘柄)へ上場した。その後2002年11月に東京証券取引所(以下、東証)市場第2部へ上場し、さらに2017年11月には東証市場第1部へ指定替えとなった。現在は東証プライム市場に移行している。(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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2026/01/08 12:02
注目トピックス 日本株
泉州電業 Research Memo(1):電線の総合商社、独立系では国内トップクラス。財務内容は堅固で株主還元も積極的
*12:01JST 泉州電業 Research Memo(1):電線の総合商社、独立系では国内トップクラス。財務内容は堅固で株主還元も積極的
■要約泉州電業<9824>は、独立系では国内トップクラスの電線の総合専門商社である。仕入先は約250社以上、在庫商品アイテム数は約5万点に上り、「必要な時に必要な量を」に対応できるデリバリー体制(JUST IN TIME)が強みである。自社が独自で販売するオリジナル商品で差別化を図っている。1. 2025年10月期の業績概要2025年10月期の連結業績は、売上高135,591百万円(前期比0.4%減)、営業利益8,952百万円(同13.5%減)、経常利益9,272百万円(同13.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益6,717百万円(同11.4%減)となり、前期比では減益だが、売上高と親会社株主に帰属する当期純利益は期中で下方修正した予想値をやや上回った。平均銅価格は、1,476千円/t(同4.8%増)であった。主力の機器用・通信用電線が半導体製造装置関連や工作機械向けなどを中心に需要の回復が遅れ、建設・電販向けも資材高騰や人手不足などにより工期の遅れが発生した。この結果、売上高はほぼ前期並みにとどまった。損益面では、製品構成の変化(利益率の高い商品の売上高構成比の低下)により売上総利益率が同0.4ポイント低下し、売上総利益は同3.1%減となった。一方で、販管費は人件費を中心に同6.9%増とほぼ予算どおりに増加し、営業利益は同13.5%減となった。2. 2026年10月期の業績見通し2026年10月期の連結業績は、売上高144,000百万円(前期比6.2%増)、営業利益10,700百万円(同19.5%増)、経常利益11,000百万円(同18.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益7,700百万円(同14.6%増)と予想している。平均銅価格は1,600千円/t(同8.4%増)との前提だ。機器用・通信用電線の需要が回復すること、建設向けも堅調に推移すると見込まれること、前期に不調であった国内子会社群の回復が予想されること、銅価格も上昇が予想されることなどからV字回復を見込んでいる。容易な目標ではないが、弊社では達成は十分可能だと見ており、今後の動向を注視したい。3. 中期経営計画同社は、2027年10月期を最終年度とする「中期経営計画:SS2027」を発表しているが、現時点でこの計画の内容は変えていない。定量的目標として、2027年10月期に売上高1,600億円、経常利益130億円、ROE15%以上、配当性向35%以上、株主総還元率50%以上、PBR2.0倍以上を掲げている。この目標を達成するための事業戦略としては、「オリジナル商品開発及び加工部門強化」「自社ブランド含む非電線商品の開発及び拡販、新分野の開拓」「関東地区営業強化及びその他地区のシェア拡大」「JUST IN TIME体制の充実」「グローバル展開の強化(グループ収益向上)」「サステナビリティ経営」「泉州変革プロジェクトの推進」を掲げているが、現時点でもこの目標を変えていない。この目標達成に向けて、今後同社が質的にどのように変わっていくのかにも注目したい。4. 株主還元策同社の財務体質は良好であり、加えて「今後は資本効率を改善し、ROE15%以上を目指す」としている。その実現のための具体策として、配当を継続的に増配している。2025年10月期は年間150円(中間75円、期末75円)に増配し、進行中の2026年10月期も年間150円配当を予定している。加えて同社は、自己株式取得も積極的かつ継続的に行っている。2025年10月期中に、300千株の自己株式取得を行い、かつ1,500千株を消却した。進行中の2026年10月期は、2026年4月末までに上限100千株(上限金額500百万円)の自社株買いを行うことを発表済みだ。このような積極的な株主還元と資本効率の向上に向けた同社の姿勢は高く評価できる。■Key Points・独立系では業界トップクラスの電線総合商社。オリジナル商品で差別化を図る・2025年10月期は営業減益も、2026年10月期は19.5%の営業増益を見込む・中期経営計画では2027年10月期に経常利益130億円、ROE15%以上を目指す(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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2026/01/08 12:01
注目トピックス 日本株
冨士ダイス Research Memo(4):DOE4.0%を基準とする安定配当に加え、自社株取得も実施
*11:34JST 冨士ダイス Research Memo(4):DOE4.0%を基準とする安定配当に加え、自社株取得も実施
■株主還元策冨士ダイス<6167>の従来の配当政策は「連結配当性向50%」を基準としていたが、「中期経営計画2026」期間中は「株主資本配当率(DOE)4.0%」を目途とする方針へ変更した。この新方針に基づき、前期は減益決算であったものの、約80%という高い自己資本比率と潤沢な手元資金を背景に、年間配当金を前期比8円増配の40円とした。2024年3月期の配当32円には創業75周年記念配当10円が含まれていたため、普通配当ベースでは実質18円の大幅増配(22円→40円)を実施した形となる。2026年3月期についても、同方針を堅持し、年間40円の配当を予定している。さらに同社は、資本効率の向上と株主還元の拡充をさらに明確にするため、2025年8月12日に「上限40万株、3億円」の自己株式取得枠を設定・公表した。2025年10月31日時点で、244,500株(取得価額208,955,500円)の買付けを完了している。同社は株主資本コストを4.5%~5.0%程度と認識しており、収益性の向上に加え、これらの還元強化策もROE改善の一助とする方針である。(執筆:フィスコ客員アナリスト 西村 健)
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2026/01/08 11:34
注目トピックス 日本株
冨士ダイス Research Memo(3):売上高200億円、営業利益20億円、経常利益21億円が目標
*11:33JST 冨士ダイス Research Memo(3):売上高200億円、営業利益20億円、経常利益21億円が目標
■中長期の成長戦略1. 中期経営計画の概要冨士ダイス<6167>の中期経営計画2026(2025年3月期~2027年3月期)は、前中計(2022年3月期〜2024年3月期)の成果と課題を踏まえ、同社が次の成長段階へ移行するための「企業体質の転換」と「成長領域の強化」を両輪に据えたものだ。数値目標としては、売上高200億円、営業利益20億円、経常利益21億円、経常利益率10.5%、親会社株主に帰属する当期純利益15億円、ROE7.0%を掲げる。本中計の中核は5つの重点施策だ。すなわち、「経営基盤の強化」「生産性向上・業務効率化」「海外事業の飛躍」「脱炭素・循環型社会への貢献」「新規事業の確立」である。これらは単なる施策の羅列ではなく、企業全体の持続的成長を実現するための有機的な体系として設計されている。2. 重点施策の概要と進捗状況(1) 経営基盤の強化「経営基盤の強化」は本計画全体を支える基礎であり、サステナビリティ、品質保証、ブランド戦略、人材育成、コーポレート・ガバナンスといった企業の根幹機能を再構築する取り組みである。規模拡大や海外展開の進展に伴い企業経営の複雑性が増すなか、経営判断の迅速化と精度向上を図ることをねらいとしている。進捗としては、2025年7月にグループ企業理念を改訂し、「超硬耐摩耗工具メーカー」から「世の中に感動体験を増やす企業」へと、自社の存在意義をより広く再定義した。これは単なるスローガン変更ではなく、海外展開、新技術領域への進出、人材ポートフォリオの再構築など、今後の事業ポートフォリオを方向付けるコンパスとして機能しつつある。ガバナンスにおいては、監査等委員会設置会社への移行、品質保証本部の設置など、体制整備が着実に進展している。品質保証体制の強化は、アジアや北米、インドなどでの新規顧客開拓において信頼性を担保し、市場拡大とリスク管理の両立に資する施策である。人的資本についても、研修体系の拡充、福利厚生の充実、社員エンゲージメント向上施策などを通じ、採用力と定着率の向上を見据えた投資が継続している。今後は、海外展開を担うグローバル人材や、研究開発・生産技術をけん引する専門人材の確保・育成が一層重要となる見込みである。(2) 生産性向上・業務効率化「生産性向上・業務効率化」は、同社が長年蓄積してきた粉末冶金や超精密加工といったコア技術を、最新の生産技術と融合させ、装置産業的な生産体制へと高度化していく施策である。各工場での自動化投資、加工ラインの最適化、CAD/CAM活用の高度化などを通じて、高精度加工と低コスト化の両立を図り、収益力の底上げを目指す。自動化投資(1.6億円規模)は全案件が着手段階にあり、熊本製造所ではCAD/CAMによる自動ネスティングが7月より本格稼働し、原材料使用効率の改善に寄与している。また、下期から本格稼働するものとしては、熊本製造所のラップ加工作業用の自動化ロボット(8月からテスト稼働開始)、秦野工場のプラグ製作工程に導入された自動ろう付装置がある。また、岡山製造所では自動床洗浄ロボットを5月に導入している(下期から横展開)。一方、生産工程や焼結条件の見直し、治工具の改善により、需要が高まるバインダーレス合金の生産量は短期間で倍増しており、工程全体の効率化が進展している。さらに、この下期において、郡山製造所では粉末成形プレス機へのロボットアーム追加や焼結用ケースの充填工程の自動化、さらに熊本製造所における成形加工機への産業用ロボットの導入を実施する予定だ。秦野工場でも研削加工工程に自動化ロボットを導入する計画が進んでおり、各拠点において省力化・省人化の実現に向けた体制強化が進められている。(3) 海外事業の飛躍「海外事業の飛躍」は、本中計において最も成長性の高いテーマであり、2027年3月期に海外売上比率25%以上を目指す施策である。アジア地域でのシェア拡大に加え、北米とインドにおける市場開拓も進める。中国では、ローカル企業向けを中心に光学機器関連の販売が拡大し、売上に寄与しているほか、半導体関連の素材販売も好調に推移している。これを踏まえ、深センでの展示会出展を通じて知名度向上を図り、NEV(New Energy Vehicle:(中国の)新エネルギー車)関連メーカーへの拡販強化を進めている。しかし、現地市場ではデフレ進行により現地メーカーとの価格競争が激化しているほか、地政学リスクもくすぶる。そのため同社は、売上拡大を追求しつつも、過度な設備投資は控えるなど慎重な姿勢で市場深耕を図る方針である。ASEAN地域では、マレーシアにおいて半導体関連需要が低調であるものの、地域横断で他業種・日系企業以外への販路開拓を推進している。タイ及びインドネシアにおいて輸送機器需要が弱含む一方、非輸送機器分野の製品群が堅調であり、販売拡大に向けた取り組みが続いている。タイは11月、インドネシアは12月に展示会へ出展し、新規顧客獲得の加速を図っているところだ。インドでは、輸出ベースの出荷額が過去3年間で大きく増加しており、展示会出展を通じた市場調査を進めている。ただし、独特の複雑な商習慣や税制を考慮し、単独での進出ではなく、現地の加工メーカーや商社との協業・提携を模索しながら、2026年中の事業再開を目指す計画である。北米では、新規市場の獲得を目的とした市場調査を継続しつつ、従来の自前主義からの脱却を掲げ、新たなビジネスモデルの検討に着手している。前期からの施策の効果で、2026年3月期中間期の海外売上比率は21.7%となった。2025年3月期の19.5%から2.2ポイント上昇しており、目標の25%に向けて着実に同社の海外売上シェアは拡大している。(4) 脱炭素・循環型社会への貢献「脱炭素・循環型社会への貢献」は、次世代自動車、次世代エネルギー、次世代光通信といった成長分野に対し、脱炭素・循環型社会の形成に貢献する製品を開発し市場投入する施策だ。2025年10月、同社はレアメタル使用量を大幅に削減した新合金「サステロイ STN30」の販売を開始した。これは、地政学リスクへの対応と、鋼と同程度の軽さと超硬合金並みの耐摩耗性を両立する戦略製品である。また、次世代エネルギー分野では、グリーン水素製造の消費電力を削減する触媒入り電極(Powder Metallurgy Electrode:PME)の顧客評価が進行中であり、2027年の市場投入を目指している。同様に顧客評価中の光通信用コネクター金型(次世代光通信分野)など、複数の新製品開発が進んでいる。(5) 新規事業の確立「新規事業の確立」は、新たな収益の柱を育成し100年企業を実現するための施策だ。2024年7月に「新規事業組織」が発足しており、新事業シーズの探索と事業化検討の本格的な体制が整備された。本施策においては、新規事業立ち上げのスピードアップを図るため、同社はM&Aや業務提携の実施も有力な手段として視野に入れている。具体的な進捗としては、超硬工具・金型のリサイクル事業において、2025年10月よりモデル地域での試験回収を開始している。顧客網を活用し超硬耐摩耗工具・金型の国内循環型リサイクルの実現を目指すもので、昨今のレアメタルの調達難に起因する原料調達リスクの低減を図るねらいである。以上、中期経営計画における5つの重点施策は、総じて順調に進展していると言えよう。(執筆:フィスコ客員アナリスト 西村 健)
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2026/01/08 11:33
注目トピックス 日本株
冨士ダイス Research Memo(2):次世代自動車関連や海外向け超硬素材販売が好調
*11:32JST 冨士ダイス Research Memo(2):次世代自動車関連や海外向け超硬素材販売が好調
■冨士ダイス<6167>の業績動向1. 2026年3月期中間期の業績概要2026年3月期中間期業績は、売上高8,417百万円(前年同期比1.7%増)、営業利益322百万円(同10.7%増)、経常利益306百万円(同22.3%減)、親会社株主に帰属する中間純利益196百万円(同21.5%減)となった。売上高に関しては、製品区分ごとに明暗が分かれる結果となった。超硬製金型類(売上高2,301百万円、前年同期比12.1%増)は、自動車部品メーカーの生産調整長期化によるマイナス影響を受けたものの、注力する次世代自動車関連(モーターコア、車載電池など)や製缶関連が伸長し、区分全体の売上をけん引した。その他の超硬製品(売上高2,347百万円、同8.4%増)も、新設した中国・東莞拠点を足掛かりとした新規顧客開拓などが奏功し、海外拠点向けの超硬素材販売が増加した。一方で、超硬製工具類(売上高2,049百万円、同0.2%減)は、冷間圧延関連の工具などが堅調に推移したものの、海外向け熱間圧延ロールが前期の特需の反動減により、全体では微減となった。超硬以外の製品(売上高1,719百万円、同14.3%減)も、半導体封止材向けの混錬工具の販売が伸び悩み苦戦した。これらの結果、全社売上高は前年同期比で増収を確保したものの、期初予想の8,720百万円に対しては3.5%の未達となった。利益面では、原材料価格の高騰や人的資本の拡充に伴う費用増があったものの、増収効果や生産性向上施策(自動化・工程改善)の成果が寄与した。加えて、棚卸資産の増加に加え、計画していた修繕費の発生が下期へ期ズレしたことも利益を押し上げる要因となった。これらにより、営業利益は計画(220百万円)を46.5%超過して着地した。なお、経常利益以下は、営業外費用として為替差損を計上したことや、前年同期に計上されていた熊本新冶金棟建設に伴う補助金収入がなくなったことなどにより減益となった。2. 顧客産業分類別状況2026年3月期中間期の単体ベースでの顧客産業分類別売上動向では、輸送用機械向けは次世代自動車向けの開発案件が寄与したものの、自動車部品メーカーの生産調整の影響を受け14.1億円(通期計画に対する進捗率48%)と低調に推移した。鉄鋼関連は海外向け熱間圧延ロールが前期の反動減となったほか、国内も自動車・建機生産減の影響を受け11.6億円(同進捗率42%)にとどまった。非鉄金属・金属製品向けは製缶工具が国内外で堅調に推移し、エアコン増産に伴い溝付きプラグも好調で10.7億円(同進捗率49%)となった。生産・業務用機械向けは半導体製造装置向け部品の販売が好調を維持し9.8億円(同進捗率46%)となった。電機・電子部品向けは半導体封止材向け製品が低調だったものの、車載用電池向け製品の需要が増加し、売上高7.4億円(同進捗率48%)となった。金型・工具向け素材については、EV関連向けは横ばいであったが、海外向けの超硬素材販売が好調に推移し15.6億円(同進捗率56%)であった。3. 財務状況と経営指標同社は創業以来、黒字経営を継続している。自己資本比率は、2024年3月期末は79.0%、2025年3月期末は81.0%、2026年3月期中間期末は79.6%と、配当支払いや自己株式取得の影響により前年度末比でわずかに低下したものの、依然として極めて高い水準を維持している。財務状態としては、手元資金も潤沢で、実質無借金経営を継続している。当中間期のキャッシュ・フローに関しても、フリー・キャッシュ・フローは668百万円の収入(前年同期末は592百万円の収入)となっており、収益環境が厳しいなかでも強い財務体質を維持している。■今後の見通し前期に引き続き好調な工具・金型向けの素材販売、自動車生産の回復や価格改定の進捗、中国での販売拡大を見込み、期初予想を据え置き2026年3月期の連結業績予想は、売上高17,670百万円(前期比6.5%増)、営業利益600百万円(同22.9%増)、経常利益700百万円(同16.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益460百万円(同8.0%増)とし、期初予想は据え置かれた。前期に引き続き好調な工具・金型向けの素材販売、自動車生産の回復に伴う増収効果、進行中の価格改定の浸透、中国・東莞拠点の寄与などにより、人件費や原材料費の増加などを吸収し、通期計画の達成を図る構えだ。営業利益は、増収効果や自動化・ロボット導入による生産効率向上、さらには価格改定効果が押し上げ要因となる見込みだ。一方で、人的資本投資や自動化・IT投資の増加、原材料価格の高騰が重荷となる。特に主原料であるパラタングステン酸アンモニウム(APT)は、期初想定の375米ドル/10kgに対し、足元では史上最高値圏の700ドル超で推移しており、コスト環境は一段と厳しくなっている。これに対応すべく、同社は4月に続き今期2回目となる価格改定交渉を顧客と進めているところだ。また、想定為替レート(145円/米ドル)からの円安進展も、海外売上に対してはプラスに働くものの、輸入原材料にとってはコスト増となるので注視を要する。単体ベースの主要産業別売上見通しでは、輸送用機械(通期予想29.2億円)は、国内主要Tier1メーカーの受注に回復の兆しが見られることから、自動車生産の持ち直しに伴う下期の需要増を織り込んでいる。鉄鋼関連(同27.4億円)は、海外鉄鋼向け販売があるものの、国内の回復が見込めず、やや低調な推移が予想される。非鉄金属・金属製品(同21.6億円)は、前期に低迷した海外向け溝付きロールについて、顧客との密接な連携により長期化していた在庫調整が一巡し、発注が正常化したことと、耐アルミ関係製品の需要増で堅調な推移を見込む。生産・業務用機械(同21.2億円)は、半導体製造装置向けが下期には軟調となる見通しだが光学素子成形用金型のデジタル一眼カメラなどの撮像向け新製品の引き合いが続き、全体として底堅く推移する見通しだ。電機・電子部品(同15.4億円)は、半導体封止材向けは低調だが、車載電池向け製品の需要が拡大しており、堅調に推移する見込みである。工具・金型向け素材(同27.9億円)は、中国市場では東莞拠点を生かした拡販が好調で、大幅な増収を見込む。ただし、地政学リスクを考慮して過度な設備投資は避け、慎重にシェア拡大を図る方針だ。事業環境のリスクとしては、米国の関税政策によるサプライチェーン再編や、中国によるレアメタル(タングステンなど)の輸出規制の可能性が挙げられる。特に中国に関しては、地政学的な情勢変化に伴う輸出管理の強化や現地での事業環境への波及も懸念され、現実化した場合は原材料の調達難に直結するリスクがある。そのため、リサイクル事業の強化、調達ルートの多様化、価格転嫁の継続的な実施が一段と重要となろう。(執筆:フィスコ客員アナリスト 西村 健)
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2026/01/08 11:32
注目トピックス 日本株
冨士ダイス Research Memo(1):超硬耐摩耗工具業界の国内トップ企業
*11:31JST 冨士ダイス Research Memo(1):超硬耐摩耗工具業界の国内トップ企業
■要約冨士ダイス<6167>は、1949年の創業以来、超硬耐摩耗工具業界において国内30%超のシェアを維持する企業である。独自の粉末冶金技術と超精密加工技術に強みを持ち、原料粉末の調整から焼結、超精密加工、製品検査までを一貫して手掛ける体制とオーダーメイド対応力を武器にして、多品種少量・高付加価値製品を直販するビジネスモデルで高い収益性を確保してきた。創業以来黒字経営を継続しており、2026年3月期中間期末の自己資本比率も79.6%と極めて高い水準にある。2026年3月期中間期の業績は、売上高8,417百万円(前年同期比1.7%増)、営業利益322百万円(同10.7%増)、経常利益306百万円(同22.3%減)、親会社株主に帰属する中間純利益196百万円(同21.5%減)となった。売上高は、鉄鋼関連の重要減により熱間圧延ロールの販売が低調だったことに加え、半導体封止材向けの混錬工具の需要が減少したが、次世代自動車向けの電池関連金型・モーターコア用金型や製缶工具、海外向けの超硬素材販売が好調だったことにより増益となった。利益面では、原材料高騰や人的資本・IT投資の増加が重荷となったものの、売上増に加え、生産性向上施策の寄与や棚卸資産増加などの影響により、営業利益は増益かつ計画超過で着地した。2026年3月期通期の連結業績予想は、売上高17,670百万円(前期比6.5%増)、営業利益600百万円(同22.9%増)、経常利益700百万円(同16.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益460百万円(同8.0%増)と、期初予想を据え置いた。下期は、人件費や原材料費の増加などにより利益が圧迫される見込みだが、前期に引き続き好調な工具・金型向けの素材販売、自動車生産の回復、価格改定の浸透、中国・東莞拠点の寄与などにより、計画達成を目指す構えである。同社は、2027年3月期を最終年度とする「中期経営計画2026」において、売上高200億円、営業利益20億円、経常利益21億円、ROE7.0%の達成を目標としている。「経営基盤の強化」「生産性向上・業務効率化」「海外事業の飛躍」「脱炭素・循環型社会への貢献」「新規事業の確立」の5つを重点施策に掲げ、自動化・DX投資や海外事業の拡大に加え、レアメタル使用量を大幅に抑えた新合金「サステロイ STN30」などの新製品開発や、超硬耐摩耗工具・金型のリサイクル事業などにも取り組んでいる。■Key Points・超硬耐摩耗工具業界において国内30%超のシェアを維持する企業・2026年3月期中間期は、次世代自動車向けの電池関連金型・モーターコア用金型や製缶工具、海外向け超硬素材販売などが好調で1.7%増収。営業利益も売上増などの影響により10.7%増で着地・2026年3月期は、前期に引き続き好調な工具・金型向けの素材販売、自動車生産の回復や価格改定の浸透、中国・東莞の寄与などを見込み、期初計画を据え置き。売上高6.5%増及び営業利益22.9%増を見込む・2027年3月期に売上高200億円、営業利益20億円、経常利益21億円、ROE7.0%を目指す■会社概要開発力・技術力と一貫生産体制、オーダーメイド製品の直販が強み1. 会社概要同社は、ダイヤモンドに次ぐ硬度を持つ「超硬合金」を用いた耐摩耗工具・金型の製造販売を主力とする企業である。独自の粉末冶金技術と超精密加工技術に強みを持ち、国内市場において30%超のトップシェアを長期にわたり堅持している。開発力・技術力に加え、原料粉末の調製から焼結、超精密加工、製品検査に至るまでの一貫生産体制を敷き、顧客の生産プロセスに合わせたオーダーメイド製品を直販で提供している点が特長だ。これにより、多品種少量生産による高付加価値製品を提供し、素材販売が中心の競合他社と差別化を図っている。自動車、鉄鋼、電子部品、製缶など多くの業種にわたる約3,000社に及ぶ顧客基盤を持ち、特定業種の景気変動リスクを分散できる点も強みだ。創業以来黒字経営を継続しており、自己資本比率も79.6%(2026年3月期中間期末)と財務的にも高い安全性を示している。現在、2027年3月期を最終年度とする「中期経営計画2026」の下、海外事業の拡大と成長分野への新製品投入に注力し、「変化に対応できる企業体質への転換」を進めている。2. 事業内容と製品区分同社は超硬合金製を中心とした工具・金型(耐摩耗工具)製造に特化している。耐摩耗工具関連事業の単一セグメントであるが、製品は4つの区分に分類される。2025年3月期における各区分の売上構成は、超硬製工具類25.2%、超硬製金型類25.7%、その他の超硬製品25.7%、超硬以外の製品23.4%である。(執筆:フィスコ客員アナリスト 西村 健)
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2026/01/08 11:31
注目トピックス 日本株
クオールHD Research Memo(9):収益拡大により2026年3月期は大幅増配を予定、株主優待制度も継続
*11:09JST クオールHD Research Memo(9):収益拡大により2026年3月期は大幅増配を予定、株主優待制度も継続
■クオールホールディングス<3034>の株主還元方針株主還元については、将来の事業展開や経営基盤強化のための内部留保の確保を考慮しつつ、株主への安定した利益還元を継続していくことを基本方針としており、配当額については公約配当性向などの基準は特に設けていないが減配は行わず累進配当を継続する意向だ。こうした基本方針を踏まえて、2026年3月期の1株当たり配当金は前期比12.0円増配の46.0円(配当性向24.7%)と大幅増配を予定している。また、株主優待制度も導入している。100株単元株主の例で見ると、毎年3月末の株主を対象に1年未満の保有なら3,000円相当、1年以上の保有なら5,000円相当のカタログギフトを贈呈している。そのほか、機動的な資本政策の遂行を図るため、自己株式の取得についても必要であれば適宜検討していく意向だ。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2026/01/08 11:09
注目トピックス 日本株
クオールHD Research Memo(8):2030年度に売上5,000億円、営業利益350億円、ROE15%目指す
*11:08JST クオールHD Research Memo(8):2030年度に売上5,000億円、営業利益350億円、ROE15%目指す
■クオールホールディングス<3034>の今後の見通し2. 中期経営計画同社は2025年11月に2031年3月期までの中期経営計画の骨子を発表した(詳細は2026年2月に発表予定)。不確実な市場環境が続くなかでも、グループの「総合力」を結集して健康・医療の社会課題解決(質の高い医療サービスの提供)と経済的価値追及(収益成長)を両立し、2030年のありたい姿「すべての人に、医療の安心を届ける存在へ」の実現と企業価値の向上を目指す。2031年3月期の経営数値目標として、連結売上高5,000億円、営業利益350億円、ROE15%を掲げた。売上高は年平均成長率で11%程度を見込み、2025年3月期比で1.9倍に、営業利益は同2.6倍に拡大することになる。ROEについては2025年3月期の9.4%から6ポイント程度引き上げる目標で、収益性の向上に加えて資本効率の向上(株主還元を含む)も意識した経営を進める。成長シナリオは、既存事業の拡大と今後実施する大規模投資(大型M&A、製品導入など)による効果の2つに分けて計画している。5年間で売上高を2,200億円、営業利益を195億円上積みすることになるが、このうち既存事業の拡大で売上高を420億円、営業利益を66億円上積みし、大規模投資によって売上高1,780億円、営業利益130億円を創出する。また、各事業においては「深化(これまでの成長戦略をより深掘りし追求する)」と「進化(セグメント間シナジーの最大化、幅広い接点を有する強みを新たな成長ドライバーに育てる)」に取り組むことで成長を目指す。事業セグメント別の業績目標については、2026年2月に発表予定の詳細版で開示する予定だ。(1) 薬局事業薬局事業では、店舗数で1,000店舗超を当面の目標とし、売上高は年率2%成長を計画している。「深化」の取り組みとして専門性、利便性、収益性の向上を図る。より質の高い医療サービスを提供すべく、薬局の機能として健康相談やセルフメディケーション、未病予防など健康を支援する機能を拡充するほか、在宅調剤の取り組みも引き続き強化する。利便性向上の取り組みとしては、QOLお薬便やオンライン薬局などITを活用したサービスの提供や、LINE公式アカウントを活用したサービス提供、再来店施策の強化などに取り組むほか、パートナー企業との連携を強化する。収益性向上施策としては、DXの推進(電子薬歴クラウド利用等)や業務フロー改革(処方箋遠隔入力支援、オンライン服薬指導支援など)により店舗の生産性向上を目指す。一方、「進化」の取り組みとして薬局の機能集約・分担化(対人業務に専念できる環境整備)を進めるほか、新規事業として集約した自社機能を地域薬局向けにサービス化して提供し(アポプラスキャリアと連携して拡販)、必要に応じM&Aによって機能やサービスの強化を図る。(2) BPO事業BPO事業では、M&Aも活用しながら売上規模を2025年3月期比で1.5倍に拡大する。また、CSO事業におけるCMRを1,000名に増員することを目標としている。「深化」の取り組みとして、CSO事業ではオンコロジーなど成長領域への営業拡大、人材紹介会社との業務提携やM&Aの実施により人的リソースの拡充を図り、競争力を強化する。CRO事業では、M&A・アライアンスによって先進技術を獲得し、食品分野での新規顧客開拓を推進する。紹介派遣事業では、薬剤師のスポット展開のシーズを掘り起こしていくほか、顕在層及び潜在層の集客拡大に取り組むことで持続可能な成長力を醸成する。「進化」の取り組みとしては、グループ横断での重点顧客選定により営業の効率化を図るほか、顧客ごとの営業方針を策定し、成約件数の拡大につなげていく。また、地域医療支援の強化・拡大に向けたサービスを薬局事業と連携し推進する。そのほか、自社薬局や地域医療との関係を生かして製薬企業向けに医療機関のニーズ情報の提供や、マーケティング支援等のサービス展開を図る。(3) 製薬事業製薬事業での「深化」の取り組みとして、既存領域ではAG製品のラインナップ強化、製造ラインの生産性向上などに取り組み、新規領域ではリポジショニングやオーファンドラッグ、新規剤形などの開発に注力するほか、医療機器や医療アプリなど患者目線での製品開発を進める。「進化」の取り組みとしては、研究開発、生産、流通、販売等をグループ間で連携・協力しながらバリューチェーンの最適化を図るほか、薬局事業を通じて患者や医療関係者のニーズを収集し、医薬品開発に生かしていく。2031年3月期に温室効果ガス排出量を2024年3月期比42%削減(スコープ1+2)3. SDGsの取り組み同社グループは人々の暮らしや健康を守る医療サービスを提供する企業として、気候変動や環境汚染がグループの事業に大きな影響を及ぼしうる社会課題であり、これらに積極的に取り組むことが重要との認識のもと、2025年3月に「クオールグループ環境方針」を定め、気候変動や環境汚染に対する取り組みを推進してきた。今回、その取り組みをさらに加速させるために、新たに温室効果ガス排出削減目標を設定し、Science Based Targetsイニシアチブ(SBTi)※1の認証を取得した。具体的には、2024年3月期を基準に2031年3月期の温室効果ガス排出量をスコープ1+2※2で42%、スコープ3※2で25%、それぞれ削減することを目標として掲げた。※1 SBTiは、CDP、国連グローバル・コンパクト、世界資源研究所、世界自然保護基金の4つの機関により共同運営されている。パリ協定の目指す世界の平均気温の上昇を産業革命前と比較して1.5℃以下に抑えるという目標に向け、企業に対して科学的根拠に基づいた温室効果ガス排出削減目標を設定することを推進している。※2 スコープ1は自社での燃料の使用や工業プロセスによる直接排出、スコープ2は自社が購入した電気、熱の使用に伴う間接排出、スコープ3はスコープ1、2以外のサプライチェーンにおける間接排出。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2026/01/08 11:08
注目トピックス 日本株
クオールHD Research Memo(7):2026年3月期業績は期初予想を据え置き、3事業すべてで増収増益を目指す
*11:07JST クオールHD Research Memo(7):2026年3月期業績は期初予想を据え置き、3事業すべてで増収増益を目指す
■クオールホールディングス<3034>の今後の見通し1. 2026年3月期の業績見通し2026年3月期の連結業績は売上高で前期比6.1%増の280,000百万円、営業利益で同15.1%増の15,500百万円、経常利益で同12.8%増の15,600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同35.5%増の7,000百万円と期初予想を据え置いた。グループシナジーを高めながらゼロベースでの経費見直しを行い、3事業すべてで増収増益、利益率の向上を目指す。中間期までの進捗率は売上高で50.8%、営業利益で46.3%と順調に進捗している。通期計画達成に向けては、薬局事業では処方箋枚数やM&Aの動向、製薬事業では第一三共エスファが下期に投入予定の新製品の販売状況がカギを握ると見られる。また、四半期ベースのイレギュラーな動きとして、製薬事業において前期まで期末に一括計上していた医薬品卸会社に対する在庫補償費を、2026年3月期より第3四半期にも引当金として按分計上する予定にしている。これにより、第3四半期の利益が抑えられる可能性がある点には留意が必要である。(1) 薬局事業薬局事業の売上高は前期比3%増の1,772億円、営業利益は同14%増の114億円(経営管理料控除前ベース)を見込む。出店計画は、自社出店で20店舗程度、M&Aで15~30店舗を見込んでいる。10月~11月は自力出店で3店舗、M&Aで1店舗取得しており、中間期と合わせると自力出店で7店舗、M&Aで1店舗とややペースはスローとなっている。自力出店については計画どおりに進んでいるもようで、第4四半期に出店が加速するものと見られる。一方、M&Aについては取得コストの高止まりが続いているようで、計画を達成できるかは流動的だ。なお、退店については10月~11月に4店舗を実施しており、2026年3月期中に採算が厳しい店舗については整理し、収益体質の強化を図る。10月の月次データによると処方箋応需枚数は前年同月比2.6%減、調剤売上高は同3.3%増と中間期までの傾向とほぼ同様となっている。11月以降はインフルエンザが流行していることもあり、処方箋応需枚数の回復が期待される。利益面では、増収効果に加えて店舗の生産性向上と経費の抑制に取り組むことで増益を見込む。店舗の生産性向上に関しては、2年前から段階的に導入を進めている新型電子薬歴システムの導入効果が出てくると見ている。新型システムは、薬歴等の自動入力や患者のフォローアップ機能があり、生産性向上や顧客サービスの向上によるリピート率アップといった効果が期待されている。導入店舗数は約500店舗でトライアルを実施した店舗では残業時間が従前よりも15%減少したとの報告があり、今後人件費の抑制につながる取り組みとして期待される。(2) BPO事業BPO事業の売上高は前期比17%増の174億円(内部取引高含む)、営業利益は同35%増の23億円と2ケタ成長を見込む。CSO事業については需要が旺盛なオンコロジー分野を中心にCMRの採用・育成を引き続き強化し増収増益を目指す。CMR数については前期末の約650名に対して2年内に約750名まで増員することを目標としている。また、新たな取り組みとして、パートナー企業と共同で異職種の人材をMR人材として育成するビジネスも開始する。CRO事業では先進的IT技術を持つ企業とのアライアンスやM&Aを行うことで差別化を図り、食品分野における新規顧客・領域の開拓を進める方針だ。具体的な取り組みとして、10月29日付でアポプラスステーションが、治験・臨床研究に利用されるEDC※を提供するクリンクラウド(株)の全株式を取得する契約を締結したことを発表した。CRO業界では臨床試験のICT推進に欠かせないEDCの提供・構築を含むデータマネジメント業務の需要が拡大することが予想されており、EDC販売の国内大手である米国Fountayn社製品の唯一の国内代理店であり、データマネジメント業務分野に特化したCRO事業を行っているクリンクラウドをグループ化することでCRO事業の一段の拡大を目指す。※ EDC(Electronic Data Capture):治験・臨床試験で得られたデータを電子的に収集・管理するシステムのことで、DX化が遅れていた治験・臨床試験分野においてここ数年、急速に普及し始めている。医療系人材紹介派遣事業では、育成カリキュラムを仕組み化し、人材のスキルアップに注力することで競合他社との差別化を図るほか、短期間のスポット派遣の需要も掘り起こしながら2ケタの増収増益を目指す。(3) 製薬事業製薬事業の売上高は前期比11%増の873億円、営業利益は23%増の65億円を見込んでいる。このうち第一三共エスファについては、前期に発売した新製品が通年でフル寄与することに加えて、2025年12月に発売した前立腺がん治療剤のAG製品「アビラテロン酢酸エステル錠250mg「DSEP」(先発品:ザイティガ錠(R)250mg)」や第4四半期に発売予定の1製品が売上寄与し、増収増益要因となる。前立腺がん治療剤についてもGE医薬品を数社で販売開始するが、AG製品として販売するのは同社のみであることから、市場シェア7割を目標としている。市場規模は「リバーロキサバン」の8割程度と見られており、下期の売上高で数十億円規模になる可能性がある。一方、藤永製薬は売上高で20億円程度、営業利益は収支均衡水準を見込んでおり、今後、第一三共エスファとのシナジー創出に向けた取り組みを推進する。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2026/01/08 11:07
注目トピックス 日本株
クオールHD Research Memo(6):製薬事業の営業利益が薬局事業と肩を並ぶ水準まで成長
*11:06JST クオールHD Research Memo(6):製薬事業の営業利益が薬局事業と肩を並ぶ水準まで成長
■クオールホールディングス<3034>の業績動向2. 事業セグメント別動向(1) 薬局事業a) 出退店とM&Aの状況2025年9月末の店舗数は941店舗と、前期末比7店舗減となった。自社出店(売店を除く)で4店舗、売店で2店舗を出店した一方でM&Aによる取得がなく、また収益体質の強化を目的に13店舗を退店したことが主因だ。2024年11月にKDDI<9433>との協業により出店したオンライン専門薬局「クオールどこでも薬局」(埼玉県川越市)は順調に稼働しているが、オペレーションに関する規制がまだ一部残っているため、追加出店については様子見の状況となっている。新たな取り組みとして、2025年6月にKDDIがローソン店舗内のブースで提供する次世代リモート接客プラットフォームに参画した。同ブースと「クオールどこでも薬局」をつなぐことでオンライン服薬指導を行い、新たな顧客体験を提供するとともに、都心部と地方における医療資源の偏在等の課題解決に取り組んでいる。b) 調剤売上高の状況薬局事業の売上高は、調剤薬局の調剤売上高と売店やECなどの商品売上高で構成される。2026年3月期中間期の売上内訳を見ると、調剤売上高が前年同期比2.8%増の80,121百万円、その他売上高が同8.3%増の6,613百万円といずれも増収となった。調剤売上高の内訳を出店期別・タイプ別で見ると、自社出店店舗のうち既存店が同6.4%増の26,371百万円、新店(売店を除く)が同11.7%減の431百万円となり、M&Aなどで取得した店舗が既存店、新店合わせて同1.2%増の53,317百万円となった。調剤売上高を処方箋応需枚数と処方箋単価に分解すると、処方箋応需枚数は前年同期比1.3%減の8,286千枚、処方箋単価は同4.1%増の9,669円となった。これらも出店期やM&Aなどの影響を受けているため、それぞれについて以下に詳述する。処方箋応需枚数のうち、既存店の増減率は前年同期比1.6%増と堅調に推移した。在宅・施設調剤の取り組みを推進したことが増加要因となっている。一方で、M&Aなどによる店舗の応需枚数は同2.4%減となった。猛暑の影響もあって処方期間が長期化したことが主因だ。処方箋単価は全体で前期比4.1%増となった。このうち既存店は同4.7%増となり、M&A店舗が同3.7%増といずれも上昇した。薬剤料単価は薬価改定の影響で若干低下したものの、長期処方が増えたことで1回当たりの薬剤量が増加したことや、技術料単価の上昇が寄与した。医療DX推進体制整備加算の取得が進んだことや、後発医薬品(以下、GE医薬品)の使用割合が増加したことが主因だ。店舗の付加価値分に相当する調剤技術料に関しては、定められた基準の達成度に応じて点数が加算される仕組みで、主に調剤基本料(応需枚数や特定医療機関への集中率などで分類)、GE医薬品調剤体制加算(GE医薬品の取扱比率で分類)、地域支援体制加算(在宅調剤など地域医療への貢献体制によって分類)がある。なかでも、GE医薬品調剤体制加算や地域支援体制加算については各薬局の取り組み状況で点数が変わる差別化ポイントである。調剤報酬改定は隔年で実施され、直近では2024年6月に改定され、改定内容を受けて調剤薬局は加算点を取得するための取り組みを推進することになる。医療DX推進体制整備加算は2024年から新たに設定されたもので、マイナンバーカード利用実績や電子処方箋応需体制等の整備状況によって加算点を取得できるものだ。2025年9月時点の1店舗当たり平均取得点数は9点と前年同月比で5点上昇した。処方箋1枚当たり技術料で換算すると50円の上昇となる。処方箋単価は前年同期比で381円上昇したが、このうち50円は医療DX推進体制整備加算の寄与となる。同様にGE医薬品調剤体制加算の2025年9月時点の1店舗当たり平均取得点数は前年同月比2.3点上昇し、地域支援体制加算も在宅調剤やかかりつけ機能の強化に取り組んだことで同2.0点円上昇し、処方箋単価の上昇に寄与した。(2) BPO事業BPO事業のうち、主力のCSO事業は製薬企業からのCMRの引き合いが強く、CMRの採用・育成に注力してきた。第1四半期はCMRのリソース不足により、需要に対応しきれなかったが、広告宣伝費を投下するなどして採用を強化したことで、第2四半期には派遣数も増加した。CMR数については前期末の約650名から約700名まで増加しており、同社では当面の目標として1,000名体制を目指している。CRO事業についても健康食品などの食品試験を中心に受注が伸び、増収となった。医療系人材紹介派遣事業は、主力の薬剤師の紹介派遣拡大に向けて、前期に社員の採用を強化した効果で成約件数が増加した。人件費や広告宣伝費等も増加したが増収効果で吸収した。(3) 製薬事業第一三共エスファの業績は売上高で前年同期比142億円増の474億円、営業利益で同11億円増の40億円と大幅増収増益となった。2024年12月に発売した3つのAG製品の寄与によるもので、なかでも血栓塞栓症治療薬の「リバーロキサバン錠(先発品名 イグザレルト(R)錠)」及び「リバーロキサバンOD錠(先発品名 イグザレルト(R)OD錠)」は、複数のGE医薬品が発売されたなかでもAG製品としての信頼性の高さや、適応範囲が他のGE医薬品より広かったことが評価され、市場シェアで約8割と圧倒的シェアを獲得した。売上高は薬価ベースで9,640百万円と計画を上回り、そのほかの2製品※と合わせた売上高では12,684百万円と増収要因の大半を占めた。営業利益率は前年同期の8.8%から8.4%と若干低下したが、新製品の販売増に伴うプロモーションコストの増加が主因だ。一方、藤永製薬については、売上高で10億円前後、営業利益も収支均衡水準で推移した。第一三共エスファとの連携も視野に入れ、医薬品の品目数増加に向けた準備を進めている。※ 経皮吸収鎮痛抗炎症剤「ロキソプロフェンNaテープ(先発品名 ロキソニン(R)テープ)」、免疫調整剤「ヒドロキシクロロキン硫酸塩錠(先発品名 プラケニル(R)錠)」。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2026/01/08 11:06
注目トピックス 日本株
クオールHD Research Memo(5):2026年3月期中間期は製薬事業がけん引役となり、過去最高業績を更新
*11:05JST クオールHD Research Memo(5):2026年3月期中間期は製薬事業がけん引役となり、過去最高業績を更新
■クオールホールディングス<3034>の業績動向1. 2026年3月期中間期の業績概要2026年3月期中間期の連結業績は、売上高で前年同期比14.0%増の142,230百万円、営業利益で同17.8%増の7,182百万円、経常利益で同16.7%増の7,257百万円、親会社株主に帰属する中間純利益で同192.7%増の3,547百万円と大幅な増収増益となり、中間期として過去最高業績を更新した。第一三共エスファが2024年12月に発売開始したAG製品3品目で12,684百万円の売上を計上し、製薬事業の売上高が同42.7%増の48,443百万円、営業利益で同47.4%増の4,042百万円と大きく伸長し、業績のけん引役となった。親会社株主に帰属する中間純利益の増益率が高くなっているのは、前年同期に計上していた特別損失や、第一三共エスファ株式の段階取得に係る差損がなくなったこと、また、第一三共エスファの出資比率が前年同期の51%から80%に上昇したことにより、被支配株主に帰属する中間純利益が同508百万円減少したことによる。薬局事業が売上高で前年同期比3.2%増の86,734百万円、営業利益で同4.3%減の4,052百万円となった。売上高は、処方箋枚数が同1.3%減となったのに対して、処方箋単価が技術料の上昇や処方期間長期化に伴う薬剤料の増加に伴い同4.1%上昇したことで増収となった。利益面では、処方箋枚数の減少と賃金改定に伴う人件費の増加が減益要因となった。医薬品の仕入マージンについてはほぼ前年同期と同水準で落ち着いたようだ。BPO事業は売上高で前年同期比4.4%増の7,053百万円、営業利益で同8.0%増の1,002百万円と増収増益基調が続いた。主力のCSO事業はCMRを活用する企業が増加し、派遣数の増加により増収増益となった。また、医療人材紹介派遣事業も薬剤師紹介派遣を中心に成約件数が伸長したことで増収増益となった。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2026/01/08 11:05
注目トピックス 日本株
クオールHD Research Memo(4):CMR派遣や薬剤師紹介派遣の業界シェアはトップクラス
*11:04JST クオールHD Research Memo(4):CMR派遣や薬剤師紹介派遣の業界シェアはトップクラス
■会社概要3. BPO事業クオールホールディングス<3034>のBPO事業には、主にアポプラスステーションで展開するCSO事業(CMR派遣)やCRO※事業(治験支援サービス)、アポプラスキャリアで展開する医療系人材(薬剤師、登録販売者、保健師、看護師等)の紹介派遣事業、メディカルクオールで展開する医療系出版事業が含まれる。売上構成比はCSO/CRO事業が約7割と大半を占めており、医療系人材紹介派遣事業が2割強、医療系出版事業が1割弱と続く。※ CROとはContract Research Organization(医薬品開発業務受託機関)の略で、臨床試験等の支援業務等を指す。(1) CSO事業及びCRO事業CSO事業とは、MRを採用・育成し、契約先の製薬企業に派遣する事業である。MRとは、販売する薬についての知識や情報を医師や薬剤師などに提供する営業担当者を指す。ここ数年、製薬企業では新薬の開発対象を顧客ターゲット(医療施設や医師)の多いプライマリー薬(生活習慣病治療薬等)から、顧客ターゲットが限定されるスペシャリティ薬(抗がん剤等)にシフトしており、自社で抱えるMR人材を削減しCMRに切り替える動きが広がりつつある。実際、(公財)MR認定センターが発行している「2025年版MR白書」によれば、2024年度末のMR数は43,646人(前年度末比6.6%減)と11年連続で減少している。CMR数についても4,249人(同2.4%減)と微減となったものの、MRに占めるCMRの比率は9.7%(同0.4ポイント上昇)と年々上昇している。こうしたなか、同社は採用力と教育力を強みにCMR人材の増員を進めており、2025年9月末時点でCMR数が約720名、業界シェアで約17%の2番手となっており、取引先企業数も70社程度と業界トップクラスの実績を持つ。一方、CRO事業では医療用医薬品、OTC薬品、機能性食品、ヘルスケア商品などの領域において、治験・臨床研究に関して企画からパブリケーションまでトータルソリューションを提供している。同社は食品分野での治験に強みを持つほか、医薬品分野では皮膚科、眼科領域で実績がある。(2) 医療系人材紹介派遣事業医療系人材紹介派遣事業では、薬剤師や保健師、登録販売者などの紹介派遣を行っているが、なかでも薬剤師の紹介派遣が主になっている。薬剤師の派遣者数ランキングでは業界トップ10に入り、保健師についても同様にトップ3に入る実績を持つ。そのほかアポプラスキャリアでは、薬局の事業承継・経営支援サービスや企業向けに健康経営コンサルティングサービスなども提供している。第一三共エスファはAG製品を主力とする後発医薬品のファブレス企業大手4. 製薬事業製薬事業は、藤永製薬と第一三共エスファの2社で構成されるが、大半は第一三共エスファで占められる。第一三共エスファは、第一三共が後発医薬品市場への参入を目的に2010年に設立した企画と販売に特化したファブレスメーカーである。後発医薬品で国内第3位の売上規模で、AG製品では2022年度で約26%のシェアを持つトップ企業である。売上高の約75%がAG製品で占められ、第一三共以外にも複数の製薬企業とAG製品の開発販売権許諾契約を結び製品化しており、2025年9月末時点で22製品を販売している。生産委託先は国内の製薬企業である。藤永製薬は1941年設立(創業は1924年2月)の製薬企業で、精神科・皮膚科を主な事業領域とし、製造品目としては抗てんかん薬のフェノバールやヒダントール(いずれも先発薬)、睡眠障害やうつ病などを適応症とした炭酸リチウム「フジナガ」(後発医薬品)などがある。また、2022年12月より体外診断用医薬品としてSARSコロナウイルス抗原検査キット「テガルナ(R)スティックSARS-CoV-2 Ag」を製造販売している。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2026/01/08 11:04
注目トピックス 日本株
クオールHD Research Memo(3):『マンツーマン薬局』と『ヘルスケア薬局』を展開、M&Aも活用し店舗数拡大
*11:03JST クオールHD Research Memo(3):『マンツーマン薬局』と『ヘルスケア薬局』を展開、M&Aも活用し店舗数拡大
■会社概要2. 薬局事業(1) 事業規模と業界内でのポジショニングクオールホールディングス<3034>の薬局事業では主に調剤薬局の運営を行っている。2025年9月末の店舗数で見ると、総店舗数941店舗のうち約97%に当たる916店舗を調剤薬局で占めており、残り25店舗は病院内売店の運営となる。また、セグメント売上高のうち約92%を処方箋売上高(いわゆる調剤売上高)で占め、残りは薬局やコンビニエンスストア、病院内店舗での商品販売や、同社公式通販サイト内での健康食品、衛生用品などの販売収入である。調剤薬局業界における同社のポジショニングについて見ると、店舗数では上場している調剤専門チェーンのなかでアインホールディングス<9627>に次ぐ2番手である。ただ、アインホールディングスは2025年8月に業界大手のさくら薬局グループ(2025年3月末で833店舗)を買収したことで、グループ店舗数が同社の2倍強の2,100店舗超と、一歩抜きんでた格好となっている。(2) 店舗戦略同社の店舗戦略の特徴の1つとして、タイプの大きく異なる2つの業態で事業展開していることが挙げられる。1つは「マンツーマン薬局」であり、もう1つはコンビニエンスストア大手である(株)ローソンやビックカメラ<3048>など異業種との連携による「ヘルスケア薬局」である。マンツーマン薬局とは、通常のクオール店舗を対象とした店舗展開の基本スタンスを表象するコンセプトであり、事業モデルにおける“コアビジネス”でもある。そのポイントは処方元医療機関とクオール薬局との深い連携関係にある。“マンツーマン”という言葉は医療機関との深い連携関係を構築するために使用されていると弊社では理解している。マンツーマン(1対1)という言葉からは、1つのクオール薬局は1つの処方元医療機関とだけ連携を深めるとイメージしがちだが、実際には、1つの薬局は複数の医療機関と深い連携関係を構築していることが多いようだ。マンツーマン薬局では医療機関との連携を生かして効率的なローコストオペレーションを実現し、その果実を患者のためのサービス向上に資することを目指している。具体的には、マンツーマン関係にある処方元医療機関の診療科目や地域性などに応じて店舗設計や機能を変化させた店づくりを追求している。その原資は、マンツーマン経営の利点である医薬品在庫の効率化をはじめとする店舗の低コスト構造から生み出される。同社はマンツーマン薬局のコンセプトのもと、患者にとって利用価値の高い、患者から選ばれる薬局づくりを店舗戦略の中核に位置付けている。また、医療機関との連携を本質とするマンツーマン薬局のコンセプトは、国が掲げる「患者のための薬局ビジョン」に沿ったものと言え、成長戦略においても重要なポイントとなっている。もう1つの業態である、異業種との連携によるヘルスケア薬局の展開は、2009年6月の薬事法改正により、コンビニエンスストアやドラッグストア、スーパーなどの他業種店舗が登録業者として、一般用医薬品(いわゆる大衆薬)を販売できるようになったことが背景にある。これを機にドラッグストアなどで調剤薬局事業に参入する流れができ、それを迎え撃つ施策として同社は既述の2社との事業連携に踏み切り、その取り組みを推進している。マンツーマン薬局では顧客層がある程度絞り込めるため、医薬品在庫などもそれを念頭において効率化できるが、ヘルスケア薬局は人通りの多い立地で不特定多数の顧客をターゲットとする面対応型薬局となる。このため、店舗の在庫管理などの点でマンツーマン薬局よりも負担が増えるが、より多くの来店客数(すなわち処方箋応需枚数)を期待できる。マンツーマン薬局をコアモデルと位置付けつつ、ヘルスケア薬局も展開することで顧客層の拡大を図ることが同社の狙いである。また、良品計画<7453>との連携により、無印良品店舗内への出店も2022年3月期より開始している。良品計画では生活者の“健やかな暮らし”に貢献すべく、健康づくりの場として健康イベントの開催や健康相談が気軽にでき、病気予防や健康維持から薬までを一気通貫で提供する「まちの保健室」を無印良品内に出店しており、その協業パートナーとして同社が調剤薬局を出店している。2025年9月末のヘルスケア薬局店舗数はローソンとのコラボ店が36店舗、ビックカメラ内店舗が4店舗、無印良品内店舗が2店舗となっているほか、駅ナカ店舗が1店舗ある。2026年3月期中間期末の地域別出店数を見ると、関東が401店舗と最も多く、次いで関西が145店舗、甲信越が126店舗と3つの地域で全体の7割を占めている。東京を創業地として店舗展開してきたことから関東圏が多いが、ここ数年はM&A戦略を推進しながら甲信越や関西、九州・沖縄エリアについても店舗数を着実に増やしている。前期末比で7店舗減となったが、収益体質の強化を進めるため13店舗を閉店したことが要因である。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2026/01/08 11:03
注目トピックス 日本株
クオールHD Research Memo(2):薬局事業から医療関連のBPO事業、製薬事業へと展開
*11:02JST クオールHD Research Memo(2):薬局事業から医療関連のBPO事業、製薬事業へと展開
■会社概要1. 沿革クオールホールディングス<3034>は1992年、現 名誉会長の中村 勝(なかむらまさる)氏により設立された。1993年に日本橋兜町に調剤薬局第1号店を開設以来、自社出店に加えてM&Aを積極的に活用して調剤薬局店舗網の拡大してきた。その傍ら、関連事業・周辺事業への進出も図り、2003年にフェーズオン(株)を設立して治験関連事業に進出し、2008年にはクオールメディス(株)を設立し労働者紹介・派遣事業を開始した。その後、同社は薬局事業(旧 保険薬局事業)※とBPO事業(旧 医療関連事業)※の2つの事業セグメントに事業を整理し、経営の効率化と業容の拡大を図り、2018年10月に持株会社体制へと移行した。同社本体は純粋持株会社としてクオールホールディングス(株)に社名を変更し、薬局事業はクオール(株)やM&Aでグループ化した企業などで展開、BPO事業はアポプラスステーション(株)でCMR派遣を中心としたCSO事業、アポプラスキャリア(株)で薬剤師などの医療系人材紹介派遣事業、メディカルクオール(株)で出版関連事業等を展開している。また、製薬事業(旧 医療関連事業)※に進出すべく2019年8月に藤永製薬(株)を子会社化したのに続き、2024年4月に第一三共<4568>の子会社で後発医薬品の製造販売事業を手掛ける第一三共エスファの株式を追加取得し(出資比率51%)、連結対象子会社とした。第一三共エスファについては2025年4月に出資比率を80%に引き上げ、いずれは完全子会社化する予定だ。※ 同社は2025年3月期より、事業活動の実態をより適切に表すため、報告セグメントをこれまでの保険薬局事業、医療関連事業の2区分から、薬局事業、BPO事業、製薬事業の3区分に変更した。従来のセグメント区分では医療関連事業に含まれていた医薬品製造販売事業を製薬事業として分離し、独立開示した。同社が、薬局事業とBPO事業、製薬事業の3つの領域で事業展開を進めているのは、医薬品の開発から製造、小売販売までのサービスを一気通貫で提供する医療の総合ヘルスケアカンパニーとなることで、収益の安定性を高めながら事業成長を図ることが狙いである。薬局事業については安定して収益を獲得できる事業ではあるものの、医療行政の方針(2年に1度の調剤報酬改定等)による収益変動リスクがつきまとう。改定年度では、収益面でマイナス要因となることもあり、こうしたマイナス分をBPO事業や製薬事業でカバーし全体の収益を安定して伸ばす戦略だ。事業セグメント別の構成比(2026年3月期中間期)では、薬局事業が売上高の61.0%、営業利益の44.5%を占め、次いで製薬事業が売上高の34.1%、営業利益の44.4%、BPO事業が売上高の5.0%、営業利益の11.0%を占めている。2024年3月期までは薬局事業に収益を依存する格好だったが、第一三共エスファの連結子会社化でバランスの製薬事業の構成比が上昇し、バランスの取れた事業ポートフォリオとなった。(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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2026/01/08 11:02