本日の注目個別銘柄ニュース一覧

本日の注目個別銘柄 スクエニHD、ヤマシンF、富山第一銀行など <4503> アステラス薬 2191 +200急伸。地図状萎縮治療薬として「アイザーヴェイ」が米FDAから承認を取得したと発表している。治療における有効性検討では、投与12か月後で進行速度を最大35%抑制、治験後に眼内炎なども所見されていないもよう。競合薬と比べても、有効性や安全性で有用であるとも評価。会社側では上半期後半にも投与24か月後の結果を取得するとしている。<8113> ユニチャーム 5720 +444大幅続伸。先週末に上半期決算を発表、コア営業利益は587億円で前年同期比6.0%増、4-6月期は同19.0%増となり、1-3月期の同5.1%減から増益転換。日本市場が牽引役となってコンセンサス並みの水準となったが、懸念された中国の状況にも回復感が見られ、安心感につながった。また、通期予想の1410億円は据え置いたものの、原材料安効果が増額されていることで、上振れ期待が高まる形にもなったようだ。<5401> 日本製鉄 3380 +111大幅続伸。先週末に第1四半期決算、並びに業績予想の上方修正を発表。実力ベースの事業利益は、上半期が従来予想の3700億円から4300億円に、通期では8000億円から8400億円に増額、過去最高益となるもよう。原料炭価格の値下がりによるスプレッドの拡大が上方修正の主因となっている。配当金も上半期末が70円から75円に、通期では140円から150円に増額し、プラスインパクトにつながった。<9684> スクエニHD 5561 -805急落。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は31億円で前年同期比78.5%減となり、100億円以上の水準であった市場コンセンサスを大幅に下振れている。主力のデジタルエンタテインメント事業のセグメント利益が大幅減益となっているが、売上増に貢献したPS5向けFFXVIに係る開発費償却負担が大きくなったとみられている。一時的な費用増とは想定されるものの、大幅減益決算をネガティブ視する動きが先行。<4921> ファンケル 2563 +146大幅続伸。先週末に第1四半期の決算を発表、営業利益は32億円で前年同期比84.3%増となり、25億円程度の市場予想を上回る着地になっている。据え置きの通期計画120億円、前期比53.0%増に対しても順調な進捗に。サプリの国内販売や中国越境EC向け販売などが好調であったもよう。足元で回復が鈍いインバウンドだが、中国人のウェイトが高いことで、今後の回復力は高まる余地があるとの見方も示されている。<2001> ニップン 2010 +144大幅続伸。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は54.5億円で前年同期比2.2倍の水準となった。据え置きの上半期計画63億円に対する進捗率は86.5%に達しており、業績上振れへの期待が高まる形となった。個人消費及びインバウンド消費の回復などにより、冷凍食品類の販売数量が伸長したほか、中食事業なども堅調に推移している。また、原材料及び各種コストの上昇を受けた段階的な価格改定効果も表面化。<5726> 大阪チタ 3265 -350急落。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は16.9億円で前年同期比4倍の水準となったが、上半期計画31億円、に対する進捗率は想定線であり、前四半期実績の21.2億円からも減少。サプライズは限定的として、目先の出尽くし感につながった。直近でも決算期待は一段と高まる状況になっていたもよう。輸出スポンジチタンの数量増加、販売価格の是正や海上輸送価格の軟化が大幅増益の要因に。<7184> 富山第一銀行 855 +150ストップ高。先週末に第1四半期決算を発表、純利益は34.5億円で前年同期比48.5%増となり、上半期計画は従来の22億円から31億円に、通期では43億円から50億円に上方修正した。有価証券関係損益の増加が想定以上に膨らむことを反映している。年間配当金も従来計画の20円から24円に引き上げ。銀行株の中でも個人投資家の関心が高まりやすい銘柄であり、ポジティブな反応が強まった。<6962> 大真空 671 +68急伸。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は5.2億円で前年同期比68.1%の大幅減益となっているが、通期計画の15億円、前期比64.4%減との比較でサプライズはなし。業績悪化を警戒して株価は安値圏での推移となっており、直近では一段と警戒感も先行していたことで、あく抜け感が優勢の展開になっているようだ。また、未定としていた年間配当金を前期比横ばいの28円としていることも安心材料につながる。<6240> ヤマシンF 338 +43急伸。先週末に第1四半期の決算を発表、営業利益は1.1億円で前年同期比20.1%増となっている。通期予想が6億円で前期比51.4%の大幅減益である中、順調な立ち上がりとして見直しの動きが進んでいるもようだ。欧州・中国市場の伸び悩み、原料高の影響などで建機用フィルタ事業は減益となったものの、ビル空調用フィルタの交換需要が増加したことで、エアフィルタ事業が大幅増益となっている。 <ST> 2023/08/07 15:22 本日の注目個別銘柄 ZHD、ネットワン、UACJなど <7974> 任天堂 6172 -185大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は1854億円で前年同期比82.4%増となった。主力のNSWプラットフォームの売上高が大幅に拡大したこと、モバイル・IP 関連等の売上がマリオ映画の収益配分などで急拡大したことなどが主因。市場コンセンサスは上回ったが、マリオ映画の世界的大ヒットや「ゼルダティアキン」の販売好調から、足元で期待感は大きく高まっていたため、目先の出尽くし感が先行した。<4689> ZHD 427.8 +46.3急伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は593億円で前年同期比19.5%増となり、コンセンサス水準を150億円近く上振れたとみられる。PayPay連結化による戦略事業を筆頭に主要3事業ともに売上が拡大し、販促費の効率化などコストの削減も想定以上に進んだもよう。中期業績コンセンサスなどの切り上がりにつながる形となっている。<4452> 花王 5558 +308大幅反発。前日に上半期決算を発表、営業利益は259億円で前年同期比51.7%減となり、通期予想は従来の1200億円から600億円に下方修正した。ただ、構造改革費用の計上が下振れ要因であり、一過性要因を除くコア営業利益は1200億円を据え置き。また、中期計画の見直しを発表、不採算事業の見直し、人財構造改革、収益構造改革を進めていくことなどを示しており、本格的な改革への着手としてポジティブ材料に。<9064> ヤマトHD 2713.5 +157大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は16億円で前年同期比33.9%減となった。赤字転落との見方もあっただけに、想定以上に健闘との評価が先行した。取扱数量の減少に加え、コスト高なども響き、減益要因となった。通期計画は売上高計画を下方修正したものの、構造改革効果などで営業益は800億円を据え置いた。コンセンサスは770億円程度と下振れを見込んでおり、目先の安心感につながったようだ。<6141> DMG森精機 2559 +215大幅反発。前日に上半期決算を発表、営業利益は226億円で前年同期比27.5%増、第1四半期の同2.6%増に対して、4-6月期は同56.2%増と増益率は拡大している。通期計画は従来の500億円から525億円、前期比27.4%増に上方修正。想定以上の受注が底堅く推移していること、為替レートの円安方向への修正が業績上振れ要因に。世界的に景況感が悪化している中での好決算にポジティブな評価が高まる形へ。<6952> カシオ計 1256.5 +76.5大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は43億円で前年同期比10.5%減となっている。ただ、市場コンセンサスを10億円程度上振れる着地となり、ポジティブな反応が先行する形に。楽器事業やシステム事業などは厳しい立ち上がりであったが、時計事業が増益を確保と下支えした。インバウンド需要の増加などが背景となっている。なお、通期予想の160億円、前期比11.9%減は据え置いている。<7518> ネットワン 2563 -625急落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は16.7億円で前年同期比39.6%減、据え置きの通期予想246億円、前期比19.2%増に対し、極めて低調なスタートと受けとめられている。製品販売における為替影響や製品サポートの逆ザヤ、販管費の増加などが減益要因に。受注高も500億円で前年同期比15.5%減と低調、大型案件の一巡なども要因だが、通期業績達成への不透明感が強まる形に。<5801> 古河電工 2396.5 -205大幅続落。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は28億円の赤字となった。第1四半期の厳しい状況は会社側からも示されていたが、想定以上の収益悪化となった。情報通信やエネルギーインフラなどがセグメント赤字で、電装エレクトロニクスなども極めて低い進捗率に。自動車部品・電池、機能製品事業などの今後の回復を見込んで、通期予想240億円は据え置いているが、達成のハードルは高まったとの見方に。<5741> UACJ 3260 +496急騰。前日に第1四半期決算を発表、在庫評価益を除いたベースでの営業利益は110億円となり、前年同期89億円から増益となっており、通期計画比では31%の進捗率ともなっている。国内アルミ出荷量の低迷が続いているなどから、通期業績は会社計画の下振れがコンセンサスとなっていたため、想定以上の第1四半期好進捗にポジティブな評価が先行。値上げ浸透や高利益率製品へのシフトの進展などが背景とみられている。<3110> 日東紡 3245 +501ストップ高比例配分。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は8.9億円で前年同期比66.1%減となったが、上半期計画は従来の収支均衡から25億円、同45.6%減に、通期では40億円から65億円、前期比33.2%増に上方修正している。高付加価値製品の販売減少、原料費・電燃費の上昇などが減益要因となったが、低誘電ガラスの需要急回復など、電子材料分野が想定以上に回復しているもよう。 <ST> 2023/08/04 15:41 本日の注目個別銘柄 サンリオ、EG、CTCなど <8136> サンリオ 7706 +1000ストップ高比例配分。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は59.6億円で前年同期比2.5倍と急拡大し、上半期計画は従来の48億円から103億円に、通期では112億円から170億円にそれぞれ上方修正した。つれて、年間配当金も従来計画の35円から45円にまで引き上げ。国内・海外ともに売上高が期初計画を大幅に上回って進捗しているほか、構造改革の諸施策実行に伴い収益性も向上しているもよう。<6050> EG 2562 +500ストップ高比例配分。チェンジHDがTOBを実施すると発表。買付予定数の上限は431万6816株で、発行済み株式数の42.39%に当たる。TOB価格は3000円で前日終値比45.5%のプレミアムとなった。TOB成立後、152万7716株の第三者割当増資を実施する。これらによって、チェンジHDは同社株45%を保有する筆頭株主となる。買付上限はあるものの、ひとまずTOB価格にサヤ寄せする動きに。<4739> CTC 4349.0 +428.0急伸。親会社の伊藤忠が100%出資するデジタルバリューチェーンパートナーズが、同社株の非公開化を目指してTOBを実施すると発表、同社では賛同の意見を表明した。TOB価格は4325円で前日終値比10.3%のプレミアムに。TOB価格にサヤ寄せする動きとなったが、前日終値比でのプレミアムが限定的なため、価格引き上げなども思惑視される形でTOB価格をやや上回る推移に。<9107> 川崎船 4544 +177大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、経常利益は491億円で前年同期比81.6%の大幅減益、コンテナ船市況の反動減によって、持分法損失が悪化する。ただ、市場予想線上での着地で、通期予想は従来の1300億円から1350億円に幾分上方修正しており、安心感が先行する形になった。また、発行済み株式数の4.7%に当たる1167万6000株、600億円を上限とした自社株買いの実施発表もポジティブ視へ。<6967> 新光電工 6080 +367大幅反発。富士通が保有株の売却を目指して実施した1次入札の結果、米系投資ファンドのKKR、ベイン・キャピタル、アポロ・グローバル、産業革新投資機構の4陣営が買い手候補として残っていると伝わった。9月中旬にも2次入札が実施される可能性があり、買収候補はさらに絞られる見通しという。買い手がTOBによって全株式を取得する可能性もあり、多くの買い手候補の存在はプレミアム上昇につながると期待される形に。<4847> インテリW 922 +106急伸。前日に23年6月期の決算を発表、営業利益は15.6億円で前期比2.4%増となり、従来予想の18億円を下振れる着地になっている。一方、24年6月期は22.5億円で同44.5%増と大幅増益の見通し。クラウドサービス事業の大幅な売上伸長などを見込んでいるもよう。また、株主還元策として、4割程度の配当性向を基準とする方針に変更したとして、24年6月期年間配当金は前期比倍増の40円を計画。<7951> ヤマハ 4962 -795急落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は69億円で前年同期比38.1%減となり、市場予想を50億円程度下振れている。つれて、通期予想は従来の560億円から500億円、前期比7.6%増に下方修正している。デジタルピアノの販売減やアコースティックピアノの生産調整の影響などで楽器セグメントが低迷。通期業績は円安メリットなどで従来会社計画を上振れるとの期待もあっただけに、ネガティブな反応が優勢。<6762> TDK 4889 -557急落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は263億円で前年同期比41.0%減となり、コンセンサスを10億円程度下振れ。通期予想は従来の1900億円から1500億円、前期比11.2%減に下方修正している。磁気応用製品や受動部品などが伸び悩んでいるもよう。このタイミングでの2ケタ増益から一転2ケタ減益への下方修正にネガティブな見方が強まっているようだ。<9413> テレ東HD 2973 -377急落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は10.9億円で前年同期比63.6%の大幅減益となった。据え置きの通期計画は95億円で、想定外の低調なスタートとなる形に。タイム収入、スポット収入が減少し、地上波・BS放送事業が大幅な減益となり、業績下振れへの懸念が先行する状況に。なお、発行済み株式数の0.4%に当たる10万株、4億円上限の自社株買いを発表しているが、下支え材料にはならず。<7240> NOK 1852.5 -301.5急落。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は12.3億円の赤字で、前年同期比1.7億円の改善にとどまった。つれて、上半期予想は従来の51億円から24億円に、通期では262億円から235億円に下方修正した。シール事業では、中国やASEAN市場における自動車向けおよび一般産業機械向けの販売が想定を下回る見通しのほか、電子部品事業でも、HD向けや自動車向けの販売が下振れるもよう。 <FA> 2023/08/03 15:42 本日の注目個別銘柄 IRJ-HD、JVCKW、アウトソシングなど <6035> IRJ-HD 1947 +322急騰。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は9億円で前年同期比44.7%増と大幅増益、前四半期比では3.8倍の水準となっている。会社側では通期予想を公表していないが、通期20億円程度が市場予想とみられ、コンセンサスの大幅な切り上がりにつながる状況のもよう。大型プロジェクトが増加したことに加え、前第1四半期に発生していた株主総会対応費用などが抑制されたことなどが増益要因となっているようだ。<2212> 山崎パン 2326 +245.5急伸。前日に上半期決算を発表、営業利益は206億円で前年同期比43.3%増となった。4-6月期は113億円で同51.6%増と増益幅が拡大、市場予想も20億円程度上回った。また、通期予想は従来の270億円から340億円に大幅上方修正し、300億円程度のコンセンサスをも上回る水準に。コンビニ向け販売などが想定以上に好調。不二家の大幅減益でやや警戒感も高まっていた中でポジティブなインパクトに。<6632> JVCKW 564 +80ストップ高比例配分。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は50.1億円で前年同期比9.7倍の水準となった。据え置きの通期計画134億円に対する進捗値は37%に達しており、ポジティブなサプライズにつながった。前期に引き続き、セーフティ&セキュリティ分野の無線システム事業の販売が非常に好調に推移している。会社側では、想定を上回る実績としているが、現時点では修正を行わないとしている。<7004> 日立造 884 -53大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は33億円の赤字となり、前年同期9億円の赤字から赤字幅が拡大。据え置きの通期予想は220億円の黒字で前期比9.7%の増益予想であり、低調な立ち上がりと捉えられた。Inovaドバイ案件の工事ピークアウトが赤字拡大の主因だが、国内バイオマス案件の納期遅延:追加費用計上で社内計画も下振れる。なお、受注高の通期計画は5300億円から6200億円に上方修正。<2427> アウトソシング 1217 -210急落。連結子会社において、雇用調整助成金の支給申請手続きの一部が適切に行われていなかった事実が確認されたこと、及び募集媒体会社等との取引プロセスの一部に疑義が生じたことから、外部調査委員会を設置すると発表。決算発表も延期の可能性があると説明。20年2月~6月の期間分の雇用調整助成金に関し、必要書類の回収が不調に終わり、申請担当者が一部書類の代理作成を行っていた事実などが確認されているもよう。<8306> 三菱UFJ 1128 -5もみ合い。前日に第1四半期決算を発表、純利益は5584億円で前年同期比4.9倍となり、通期計画に対して43%の好進捗に。3700億円程度だったとみられる市場予想も超過。ただ、MUB保有債券等の評価損影響の剥落が大きく増益要因に貢献したほか、MSの持分法適用決算期変更影響が768億円の押し上げ要因となるなど特殊要因も多く、ポジティブ反応は限定的。なお、上期決算時の自社株買い期待などは残っている。<4902> コニカミノルタ 474.4 -43.2大幅続落。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は44億円の赤字となり、ほぼ収支均衡水準であった市場予想を下振れ。会社側の通期計画180億円の黒字予想は据え置いており、第1四半期は計画比やや上振れとなったもようだが、市場では会社計画以上の回復を想定していたため、ネガティブな反応が先行しているようだ。強化事業として注力しているインダストリー事業も第1四半期は減収減益に。<4385> メルカリ 3614 +14もみ合い。前日に23年6月期の業績上方修正を発表。営業利益は従来予想の135億円から170億円に引き上げ、前期は37億円の赤字であった。第3四半期までの状況から上振れは期待されたが、修正幅は想定以上となる形に。日本のマーケットプレイスのGMVなどが上振れたとみられる。ただ、買い先行で始まったものの、第3四半期決算発表以降株価は大きく上昇しており、いったん出尽くし感も強まる状況とみられる。<9201> JAL 3005 -104大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、財務・法人所得税前利益は314億円で前年同期276億円の赤字から黒字転換、第1四半期としては4期ぶりの黒字となった。コロナ前の4年前との比較でも増益に。国内・国際旅客収入が大きく伸びた。通期計画の1000億円は据え置いているものの、高い進捗率からは上振れが想定できる状況に。ただ、サプライズは限定的で、短期的には出尽くし感が先行した。<7203> トヨタ自 2502.5 +57大幅続伸。前日の取引時間中に決算を発表、その後はやや買いが優勢となり、本日も堅調な動きとなった。第1四半期営業益は1兆1209億円で前年同期比93.7%増、市場予想を上回った。台数・構成、為替影響などが増益要因に。通期予想は3兆円を据え置いているが、1ドル=125円の為替前提を変更していないこと、足元の状況は計画を上振れ推移とコメントされていることなどで、引き続き上振れ期待などは高いようだ。 <ST> 2023/08/02 15:27 本日の注目個別銘柄 クイック、マキタ、テクノスJPNなど <6981> 村田製 8689 +364大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は501億円で前年同期比44.8%減となったが、350億円程度の市場予想は大きく上振れている。円安メリットが寄与したほか、デバイス・モジュールなどが市場の期待を上回る推移となっているようだ。為替レート1ドル=127円で通期営業利益予想は据え置き。前四半期比では2.6倍の水準となるなど、業績ボトムアウトへの期待などは高まる状況となっているもよう。<4318> クイック 2090 -345急落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は30.1億円で前年同期比9.5%減となっている。同社の業績は第1四半期に傾注する傾向にあり、通期予想の49.6億円、前期比10.5%増に対して低調なスタートと受けとめられている。リクルーティング事業の売上伸び悩みや待遇改善による人件費の増加などが重しとなったもよう。5月以降株価は堅調推移が続いていたことで、ネガティブ反応は強まる形に。<6135> 牧野フライス 6390 +700急伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は42.7億円で前年同期比2.6倍となり、通期予想は従来の117億円から133億円、前期比24.2%減に上方修正している。円安効果や売上ミックスの改善効果などが要因のようだ。ほぼコンセンサス水準までの上方修正だが、為替前提1ドル=127円などからは、上振れ余地も意識されているもよう。また、上半期決算前後にPBR改善策を公表の予定ともしている。<6268> ナブテスコ 2821 -189大幅続落。前日に上半期決算を発表、営業利益は87億円で前年同期比10.2%増となったが、4-6月期は29億円で同0.7%増と増益率が縮小、市場予想も20億円程度下回っている。通期予想は従来の262億円から190億円、前期比5.0%増に下方修正。コンポーネントの収益性低下、アクセシビリティでの海外損失引当発生などが下振れ要因。足元での減速機の受注軟化もネガティブ視。<6471> 日本精工 877 -41.9大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、今回からステアリング事業を非継続事業に分類しており、継続事業の営業利益は41.3億円で前年同期比50.7%減となっている。自動車事業の収益は改善傾向だが、産業機械事業が大幅減益となる形に。通期の同利益予想は415億円から440億円、前期比0.4%増に上方修正しているが、赤字を織り込んでいたステアリング事業の非継続事業化が主因となっている。<6419> マースGHD 3330 +315急伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は27.9億円で前年同期比9.3倍と大幅増益に。上半期計画28億円をほぼ達成し、通期計画67億円、前期比62.4%増に対する進捗率も41.6%に達している。スマート遊技機導入に伴う遊戯客数の回復、部材不足による製品供給遅延状況の解消などを背景に、主力のアミューズメント関連事業が大幅な増収増益に。業績の大幅な上振れが意識される展開になっている。<6586> マキタ 4562 +575急伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は163億円で前年同期比7.1%増となり、75億円程度であった市場予想を大幅に上回っている。為替のプラス効果や販管費の削減などによって、会社計画もやや上振れの推移となっているもよう。通期会社計画は550億円、前期比94.7%増を据え置いているが、もともと会社計画は楽観的とみられていたため、上振れ推移にポジティブなインパクトが先行。<6752> パナHD 1738.5 -21.5急反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は904億円で前年同期比41.9%増、IRA補助金効果を除いたベースでも増益となったが、940億円程度の市場コンセンサスは下振れており、やや売りが先行する形となった。インダストリー事業が大幅減益となり、重しとなる格好。通期予想の4300億円、前期比49.0%増は据え置きだが、純利益は繰延税金資産計上に伴い、3500億円から4600億円に上方修正した。<6503> 三菱電 1920.5 -130.5大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は610億円で前年同期比79.6%増となったが、700億円程度の市場予想は下振れる着地に。空調・家電などは想定以上に好調であったが、通期営業黒字化を目指している自動車機器などは予想以上に伸び悩む形となっている。株価は高値圏で底堅い推移を続けていたことから、コンセンサス下振れ決算にネガティブな反応が優勢。<3666> テクノスJPN 730 +100ストップ高。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は4.6億円で前年同期比68.1%増と大幅増益、上半期計画7.2億円、同8.1%増に対する進捗率は64.5%と好進捗に。製造業、商社・小売業向けのERPシステム導入支援業務を中心に、準委任契約等などの売上が大きく拡大している。請負契約、販売契約などの売上高も急拡大へ。業績上振れを織り込む動きが進んでいるようだ。 <ST> 2023/08/01 15:36 本日の注目個別銘柄 日本M&A、豊田通商、ALSOKなど <6861> キーエンス 63760 -2910大幅反落。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は1113億円で前年同期比8.2%増となったが、前四半期比では14.3%減となり、市場予想も100億円程度下振れたとみられる。中国を中心として設備投資抑制の動きがみられているほか、人件費増加で営業利益率も低下している。景気後退局面における相対的な底堅さがやや後退する状況とも評価されているようだ。<4661> OLC 5450 -12もみ合い。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は387億円で前年同期比2.3倍となり、市場予想の300億円程度を上回った。40周年イベント効果や海外客の増加などを要因に、入園者数が大幅に拡大した。据え置きの通期計画1222億円、前期比9.9%増の上振れ期待は改めて高まる状況にも。ただ、株価は高値圏にあり、インバウンド構成比はコロナ前水準を上回っているもようで、出尽くし感も強まっているようだ。<6501> 日立 9298 +588大幅反発。先週末に第1四半期決算を発表、調整後営業利益は1305億円で前年同期比7.4%増となり、ほぼ市場コンセンサス線上での着地となっている。通期予想の6750億円、前期比9.8%減は据え置いているものの、日立エナジーや鉄道事業などの見通しは上方修正している。会社計画上振れ確度などは高まったとみられる。本日は好地合いにも支えられる形で、堅調決算を評価する動きが先行する形に。<6954> ファナック 4348 -341大幅続落。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は326億円で前年同期比34.5%減となり、通期予想は従来の1563億円から1183億円に下方修正した。通期市場コンセンサスは1800億円程度であり、想定外の下方修正との見方。中国FA、ロボマシン、日本FA事業の売上下振れなどが要因で、中国市場の低迷が強く意識される展開に。なお、第1四半期受注高は前年同期比24%減の1773億円と低迷。<8015> 豊田通商 8295 +746急伸。先週末に第1四半期決算を発表、純利益は927億円で前年同期比23.9%増となり、通期予想は従来の2800億円から3000億円、前期比5.6%増に上方修正している。アフリカなどを中心として自動車販売が上振れているもよう。上方修正値はコンセンサス並みだが、上振れ余地は大きいとみられている。また、株主還元に関して強化に前向きな見方も示しているようで、こちらも評価材料とされているようだ。<2267> ヤクルト 7899 -181大幅続落。先週末は決算発表後に急落し、本日も売り優勢の流れが継続した。第1四半期営業利益は170億円で前年同期比15.0%増となったが、市場予想は10億円近く下振れ、中国の販売本数が想定以上に減少した。決算を受けて、野村證券では投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に、目標株価も13100円から8800円にまで引き下げた。中国販売数量はマクロ要因だけで説明できない水準まで落ち込んでいると。<6526> ソシオネクスト 16820 +1450急伸。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は101億円で前年同期比80.7%増となり、据え置きの通期計画225億円、前期比3.6%増に対する進捗率は44.9%にまで達している。一部売上の前倒し計上もあったもようだが、それを考慮しても、現在の通期コンセンサス260億円程度は一段の切り上がりが意識される状況のようだ。米国での車載向けなどが堅調に推移しているもよう。<2331> ALSOK 868.6 +75.1急伸。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は87億円で前年同期比21.1%増となり、市場コンセンサスを15億円程度上振れる着地になっている。機械警備の堅調推移やシステム関連費用の一巡などで、主力のセキュリティ事業の収益が伸長している。通期計画の上振れが期待される状況に。また、発行済み株式数の1.28%に当たる650万株、50億円を上限とする自社株買いの実施も発表している。<2127> 日本M&A 813 -300ストップ安。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は17.2億円で前年同期比52.6%減となり、据え置きの通期予想170億円に対して、極めて低調なスタートになった。成約件数は増加したものの、単価の低下で売上高は減少し、営業活動の本格再開や人員増によってコスト負担も増加しているもよう。商談会試案件数は増加傾向にあるとしているが、業績計画達成のハードルは高いとの見方につながったようだ。<6754> アンリツ 1119 -110.5大幅続落。先週末に第1四半期決算を発表、営業損益は0.6億円の赤字となり、30億円程度の黒字であった市場予想を大きく下回った。モバイル領域における5G開発需要の低迷などが響く形になった。通信計測事業は利益率が大きく悪化して、受注高も前年同期比、前四半期比でともに2ケタの落ち込みとなっており、通期の営業利益計画137億円、前期比16.6%増の達成には不透明感強まる形に。 <ST> 2023/07/31 15:39 本日の注目個別銘柄 フューチャー、アマノ、日野自など <6645> オムロン 7617 -800急落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は143億円で前年同期比19.9%増となったが、220億円程度の市場予想は大幅に下振れている。据え置きの通期予想1020億円に対する進捗率は14.0%にとどまり、前四半期比では48.6%の減益となる形に。中国の売上回復ペースが想定よりも鈍く、アプリ開発などの先行投資増も負担になったもよう。通期計画の未達懸念が一段と強まる状況のようだ。<4722> フューチャー 1585 -221急落。前日に上半期決算を発表、営業利益は63.2億円で前年同期比1.8%増となり、従来計画の66億円をやや下回った。通期計画の138億円、前期比12.8%増は据え置いているが、やや進捗は低水準と捉えられたようだ。バリュエーションに割高感が残る中で、売り材料につながった。主力のITコンサルティング&サービス事業は2ケタの売上成長となったものの、研究開発投資などコスト増で収益は伸び悩んだ。<2002> 日清粉G 1773.5 +35.5大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は119億円で前年同期比33.9%増となっており、市場予想の100億円を上回る着地になっている。製粉や中食・総菜などが想定以上に好調だったもよう。食品事業は低調な需要などで伸び悩んでいるが、据え置きの通期計画390億円、前期比18.8%増の上振れは意識される状況に。通期の市場コンセンサスは会社計画やや未達の水準となっている。<4063> 信越化 4565 -41反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は1908億円で前年同期比23.6%減となり、1980億円程度のコンセンサスを下振れ。新たに公表した通期見通しは7000億円で前期比29.9%減、例年保守的な傾向は強いものの、8400億円程度の市場予想を大きく下回り、ネガティブな反応が優勢になった。一方、1000億円を上限とする自社株買いの実施を発表しており、下支え要因にはつながっているようだ。<6436> アマノ 3175 +220大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は28.4億円で前年同期比68.1%増となり、据え置きの通期計画177億円、前期比12.1%増に対して、想定以上に順調なスタートと評価されている。同社に関しては第2四半期、第4四半期に業績が偏重しやすい傾向にあり、業績上振れが意識される展開のようだ。日本や米国において、主力のパーキング事業が好調な推移となっているもよう。<7751> キヤノン 3616 -143大幅続落。前日に上半期の決算を発表、営業利益は1767億円で前年同期比1.2%増となったが、4-6月期は923億円で同6.3%減と減益に転じている。コンセンサスは30億円程度下振れたものとみられる。通期予想は3800億円から4000億円、前期比13.2%増に上方修正しているものの、為替前提の変更が主因であり、ポジティブな反応は限定的にとどまる。本日は為替の円高反転の動きも逆風とみられる。<6504> 富士電機 6301 +283大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は147億円で前年同期比48.5%増となり、市場予想を30億円程度上振れる着地になった。つれて、通期予想は従来の940億円から960億円に上方修正した。第1四半期の上振れや為替前提の見直しを反映し、コンセンサス水準にまで引き上げられている。想定以上の堅調決算を受けて、パワー半導体事業の成長期待などもあらためて反映される状況のようだ。<6702> 富士通 18095 -740大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は17億円の赤字となり、280億円程度の黒字予想であった市場コンセンサスを大幅に下振れ。会社側ではおおむね想定通りとしているもようだが、据え置きの通期計画3400億円、前期比1.3%増の未達懸念は強まる状況になっている。リストラや買収費用などの一過性費用も含まれているが、デバイス部門の下振れも想定より大きいとの評価が優勢のようだ。<7205> 日野自 569.2 -60.4急落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は11億円で前年同期比73.7%減となり、70億円程度のコンセンサス水準を大幅に下振れ。国内認証関連損失の計上により、純損益は165億円の赤字となっている。一時的な費用増に加えて、材料価格の高騰が営業大幅減益の背景となっている。認証不正の影響は今後軽減するとみられるが、据え置きの通期計画200億円、前期比14.9%増達成には不透明感が強まる形に。<8306> 三菱UFJ 1136 +57続伸。日経平均が売り先行となる中でメガバンクは揃って買い優勢に。日銀金融政策決定会合が開催されているが、本日の報道では、日銀はYCCの修正案を議論すると伝わった。長期金利の操作の上限は0.5%のまま据え置くが、市場動向に応じて0.5%を一定程度超えることも容認する案が浮上しているとされる。同報道を受けて債券市場では長期金利が急上昇、10年債利回りは一時5か月ぶりに0.5%を超える水準となった。 <ST> 2023/07/28 15:52 本日の注目個別銘柄 カプコン、トプコン、TOWAなど <6315> TOWA 2657 +268急伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を新規に「バイ」、目標株価を3600円に設定した。中長期的な市場拡大及び先端パッケージ市場の成長等の恩恵を享受し得る事業構造を高評価している。車載電装化や生成AIの普及、省エネニーズの高まりや再生可能エネ増加など半導体市場の成長、半導体の地産地消の動きや先端パッケージの広がりなどから、事業規模の拡大に利益水準も切り上がっていると分析する。<6753> シャープ 852 +46.1大幅続伸。台湾の鴻海精密工業が傘下の同社に対して、改善計画の策定を要請したことが分かったと報じられている。経営トップの劉揚偉・董事長が東京都内や千葉市の事業所を訪れ、幹部らに3カ月以内の提出を求めたもよう。同社は23年3月期に6期ぶりの最終赤字に転落しており、黒字回復の道筋を示すよう促した形となっている。業績改善に向けた積極施策が打ち出されるとの思惑が先行する形に。<7931> 未来工 2967 +194大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は14億円で前年同期比78.3%増となり、上半期計画26.7億円、同46.8%増に対する進捗率は52.3%と順調推移になっている。電材及び管材の価格改定を行ったことなどによる増収効果が背景となっているもよう。また、「1日平均の売買代金」がこれまでプライム上場基準適合未達であったが、6月末時点において適合する見込みとなったことも発表。<7299> フジオーゼ 3975 +700ストップ高比例配分。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は3億円で前年同期比19.8%増となり、上半期予想は従来の1.5億円から6.5億円、同6.6%増に、通期では10億円から17億円、前期比95.6%増に上方修正している。半導体部品調達不足状況からの回復、北米向けの受注増加などが業績上振れの背景としている。また、年間配当金は従来計画の130円から150円に引き上げ。<7732> トプコン 1800 -265急落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は17.2億円で前年同期比55.2%減となり、40億円程度の市場予想を大きく下振れ。北米建設市場での在庫調整や買い控えで、成長ドライバーのポジショニング事業の販売が伸び悩み、人件費や販促費上昇をカバーしきれなかった。大幅減益決算にはサプライズも大きく、失望売りが強まった。なお、通期コンセンサスは会社計画を上回る水準だったが、切り下がりが意識される形に。<6988> 日東電 9832 -468大幅続落。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は224億円で前年同期比41.8%減となり、市場予想を20億円程度下振れている。上半期計画は据え置いているものの、為替前提を円安方向に修正しており、実質的には下振れとみられる。HDD向け回路材料の需要低迷長期化、核酸医薬のCMOの売上計上後ろ倒しなどが背景。通期計画1500億円、前期比1.9%増達成のハードルは高まったとみられている。<4751> サイバー 923.8 -110.7急落で安値更新。前日に第3四半期決算を発表、4-6月期営業益は14億円で前年同期比86.2%の大幅減益となった。主力タイトルで利益率も高い「ウマ娘プリティーダービー」の売上高が大きく落ち込んだことが主因。通期予想は従来の400-500億円から250億円に下方修正。コンセンサスは会社計画の小幅な未達にとどまっていた。24年9月期業績のコンセンサス切り下がりにもつながったようだ。<9697> カプコン 6520 +856急騰。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は240億円で前年同期比99.4%増となり、170億円程度の市場予想を大幅に上振れた。主力のデジタルコンテンツ事業が大幅な増収増益で業績を牽引、過去作や新作タイトルの販売が好調に推移している。通期予想の560億円、前期比10.2%増は据え置きで、会社側では第1四半期は計画線としているものの、好進捗を受けて業績上振れを意識する動きが優勢に。<7201> 日産自 637.5 -19.3大幅続落。前日に第1四半期決算を発表、営業益は1286億円で前年同期比98.1%増となり、1150億円程度の市場予想を上振れ。リコール費用が通常より大きく、実質的に好決算との見方。通期予想は従来の5200億円から5500億円に増額。また、ルノーとの資本関係見直しも正式発表。ルノー設立のEV新会社への出資方針も示す。特段ネガティブな見方はないが、ルノー保有株動向など不透明感もあり、出尽くし感に。<6857> アドバンテス 19835 -325大幅続落。前日に第1四半期決算を発表、営業益は143億円で前年同期比68.1%減となり、260億円程度の市場予想を大幅に下回った。通期予想は、為替前提を変更したものの、1050億円を据え置き、1200億円強であったコンセンサスの切り下がりも意識された。スマホやPCなど民生品の需要停滞の影響とみられる。相対的にも株価パフォーマンスは好調だったため、ネガティブ反応が強まっている。 <ST> 2023/07/27 15:39 本日の注目個別銘柄 富士通ゼ、CYBOZU、ソースネクストなど <7974> 任天堂 6300 -143大幅続落。UBS証券では投資判断を「ニュートラル」から「セル」に格下げ、目標株価も5500円から5000円に引き下げている。新型ゲーム機がスイッチの売上規模を大きく上回るとは考えておらず、IP収入の拡大による業績への影響も軽微とみているもよう。25年3月期基準のPERは30倍まで拡大しており、過去10年中央値の23倍を上回っているなど、株式市場は過大評価であるとしているようだ。<7309> シマノ 23305 -325大幅続落。前日に上半期の決算を発表、営業利益は539億円で前年同期比33.4%減となり、市場予想を30億円程度下振れている。自転車部品部門の減益が影響する形に。通期予想は再度の下方修正、営業利益は830億円から700億円、前期比58.6%減の見通しとしている。市場予想は1000億円程度の水準であった。為替前提をドル高円安方向に修正する中での下方修正となり、ネガティブなインパクトが強いようだ。<7013> IHI 3468 -262大幅反落。航空防衛大手の米RTXでは傘下企業の航空機エンジンを取り外して点検すると発表。対象となるのはエアバスの主力小型機「A320neo」シリーズに搭載するエンジンで、15-21年に生産された製品のうち1200台について点検が必要という。高圧タービンディスクの製造で使用する金属が原因とされている。同エンジンには同社など日本企業が2割強の比率で共同開発に参画、影響の波及が警戒されている。<4733> OBC 5830 +470大幅続伸。前日の取引時間中に決算を発表、その後は買い優勢となったが、本日も一段高の展開になっている。第1四半期営業利益は37.4億円で前年同期比1.8%増、市場予想をやや上回り増益を確保している。上半期計画69.2億円に対する進捗率は54.1%となっている。クラウドの売上が増加したことでソリューション部門が好調推移、人件費や広告宣伝費の増加などを吸収する形になっている。<6755> 富士通ゼ 2937.5 -367.5急落。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は6.7億円の赤字に転落している。市場予想は50億円弱の黒字であり、ネガティブなインパクトにつながっている。代理店の在庫調整や経費増加などが背景となっている。通期計画の210億円、前期比39.1%増は据え置いているものの、達成ハードルは高まったとの見方になっている。中国市場の回復期待もあっただけに、失望感が先行する格好へ。<8218> コメリ 2920 -52大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は84.4億円で前年同期比20.3%減となり、上半期計画の176億円に対し、想定以上の大幅減益スタートとなった。第1四半期が最大の販売ピークとなる植物、園芸用品が、4-5月の天候不順の影響で苦戦したことが響いたもよう。また、昨年の肥料駆け込み需要差額の影響も大きかったとされているもよう。業績計画達成へのハードルの高まりが意識される展開に。<4776> CYBOZU 2046 -250急落。前日に6月の月次動向を発表。売上高は前年同月比14.7%増となったが、営業損益は1.1億円の赤字に転じており、ネガティブに捉えられているようだ。ただ、四半期末には費用が先行する傾向にあり、22年12月期も3月、6月、9月、12月は赤字であった。上半期累計では、売上高は前年同期比14.7%増となり、営業利益は同7.5倍の20.9億円となっている。第1四半期営業利益は12.4億円であった。<6999> KOA 1704 -161大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は8.7億円で前年同期比67.7%の大幅減益となっている。据え置きの通期計画は67億円で前期比34.5%減であり、想定以上に低調なスタートになったと受け止められているようだ。為替が円安傾向にあるものの、北米のディストリビューター向けや中国の自動車・電源向けが低迷するなど売上高が減少し、固定費の増加なども収益を圧迫したようだ。<3104> 富士紡HD 3675 +280大幅続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を新規に「バイ」、目標株価を4200円に設定。研磨材部門で手掛けるシリコンウエハ及びCMP、SiC向け研磨材の中長期的な需要拡大に伴う成長期待を高評価している。半導体関連比率は70-80%まで高まっており、半導体市場が反転に向かう25年3月期は増収増益に転じると予想。今年前半は上昇傾向が目立った半導体関連各社と比較して出遅れ感が強いとも。<4344> ソースネクスト 218 +26急伸。子会社のポケトークが、ソフトバンクと「ポケトーク」の販売展開に係る業務提携を行うことを決定し、包括的業務提携契約を締結したと発表。国内市場の法人向け販売強化、ソフトバンクの持つ海外拠点と連携した海外展開の強化、快適な通信環境の提供などが主な業務提携の内容。世界的な人流の回復が進む中、強力な事業基盤を有するソフトバンクとの提携によって、「ポケトーク」の一段の販売拡大が期待される形に。 <ST> 2023/07/26 15:48 本日の注目個別銘柄 川岸工、小野測器、インソースなど <1605> INPEX 1840 +51大幅続伸。原油相場の上昇が買い材料となっている。同社のほか、コスモエネルギーやENEOSなどの石油株も強い動きが目立っている。前日の原油相場では、WTI先物9月限が前日比1.67ドル高の1バレル=78.74ドルで終了している。供給の逼迫や米ガソリン需要の拡大、中国の景気刺激策への期待などが背景となって、約3カ月ぶりの高値を付ける動きになっている。<6920> レーザーテック 20655 +260大幅続伸。前日に23年6月期の業績上方修正を発表、営業益は従来予想の420億円から610億円に増額。440億円程度の市場予想も大きく上振れた。一方、24年6月期の業績計画も公表、営業益は640億円としているが、こちらは860億円程度のコンセンサスを下振れる。新年度ガイダンスには保守的要素も含まれているとの見方もあり、前期業績の上振れ、当面のガイダンスリスク後退がポジティブ材料に。<4528> 小野薬 2640.5 +55大幅続伸。発行済み株式総数の3.89%にあたる1900万株、500億円を上限とする自社株買いを実施すると発表、取得した全株式の消却も実施する。当面の需給下支えにつながるとして、ポジティブに評価された。また、「抗PD-L1抗体/抗CTLA-4抗体」関連の特許に関する訴訟において、英アストラゼネカなどと全世界で全面的に和解する契約を締結とも発表。今回の和解で総額約1億4000万ドルを受け取る。<7211> 三菱自 584.2 +39.4大幅続伸。前日の取引時間中に決算を発表、その後はやや軟化する動きとなったが、本日は見直しの動きが強まり、3月9日の年初来高値を更新した。第1四半期営業利益は46.7%増の452億円となり、360億円程度のコンセンサスを大幅上振れた。通期計画も1500億円から1700億円に上方修正した。為替影響だけの上方修正にとどまり出尽くし感も強まったが、価格・構成の改善などで一段の上振れ余地も大きいとも。<6200> インソース 1126 -105大幅反落。昨日は、対話型AI「ChatGPT」をより活用するための研修を新たに開発したと発表、大幅高となったが、本日は前日発表の決算を受け、一転して売り優勢となった。第3四半期累計営業益は28.1億円で前年同期比15.2%増、通期計画は従来の37.3億円から38.5億円に上方修正したが、上半期実績19.3億円からサプライズは乏しく、出尽くし感につながったようだ。<9267> GenkyDrugStores 4975 +245大幅反発。前日に23年6月期の決算を発表、営業利益は67億円で前期比18.2%増、7月20日に上方修正済みで前期実績に関してのサプライズは乏しい。一方、24年6月期は70億円で同4.3%増の見通しとしている。保守的なガイダンスへの警戒もあっただけに、増益計画を受けて買い安心感が一段と強まっているもよう。7月月次も発表しているが、既存店売上高は前年同月比7.4%増と好調なスタートにもなっている。<7745> A&Dホロン 1838 +23大幅続伸。野村證券では投資判断を「バイ」、目標株価を2600円として新規にカバレッジを開始した。成長を牽引する半導体関連事業は営業利益率3割超と高収益、フォトマスク用ナノ測定・検査装置と同電子ビーム描画装置向けユニットが業績牽引役になると考えている。同事業の受注残は前期末に大きく増加しており、今後2、3年の業績展望は視界良好とも指摘。24年3月期営業益は会社計画78億円を上回る82億円を予想。<7513> コジマ 643 +33大幅高。前日に株主優待制度の変更を発表、ポジティブ視される展開になっている。これまで8月末を基準として100株以上保有する株主には、買物優待券1000円分を贈呈していたが、新たに基準日を2月末にも新設、同様の内容の優待を年2回行うことにするもよう。優待利回りの上昇につながる形へ。投資魅力の向上、中長期的保有株主の増加などを変更の目的としている。<5921> 川岸工 3270 +283急伸。前日に業績・配当予想の上方修正を発表している。23年9月期営業利益は従来予想の7.5億円から13億円、前期比4.7%増に引き上げ。原材料価格高騰に対応した販売価格の上昇、大型物件の完成及び工場の稼働率向上などが上振れ要因に。上半期は2ケタ減益決算であったため、大幅上方修正をストレートにポジティブ視。年間配当金も80円計画から100円に引き上げている。<6858> 小野測器 449 -56急落。前日に業績予想の下方修正を発表している。上半期営業利益は従来予想の0.7億円の黒字から3.7億円の赤字に、通期では4億円から2億円に、それぞれ下方修正。売上予定案件の先送り、原材料価格上昇や生産の小ロット化による原価率の上昇などが下振れ要因となるもよう。特に、第1四半期実績0.3億円の黒字から上半期の一転赤字転落見通しにネガティブな見方が強まる。 <ST> 2023/07/25 15:23 本日の注目個別銘柄 東製鉄、アーレスティ、トピー工など <8306> 三菱UFJ 1053 -21.5大幅反落。銀行セクターは本日、下落率のトップになった。先週末には、日銀が今週開く金融政策決定会合で、金融政策の現状維持を決める公算などと一部で報じられた。YCCの枠組みも維持し、10年金利の変動幅も上下0.5%で据え置かれる可能性とされている。海外経済や賃金上昇の持続性への不確実性から物価目標達成への確信は深まっていないようだ。YCC修正に伴う金利上昇や利ザヤの拡大期待などが後退する形に。<7211> 三菱自 544.8 +25.9大幅続伸。同社やマツダなど自動車関連の一角で強い動きが目立っている。週末の海外市場では、ドル円相場は1ドル141円台後半にまで上昇しており、円安反転の動きが自動車株への関心を高めさせているもよう。今週開催される日銀金融政策決定会合では、日銀がYCCなどの金融政策修正を見送るとの見方が先週末にかけて相次いで報じられており、円の先高観が後退する状況のようだ。<2212> 山崎パン 2197.5 +75.5大幅続伸。野村證券では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に、目標株価も1750円から2600円に引き上げた。24年12月期営業利益は市場予想の329億円を上回る363億円と予想、16年12月期以来の過去最高益を更新すると分析。人流増・インバウンド増もあり販売は好調で、7月の値上げも浸透と評価。また、自前の物流網を有し、労働管理も進んでいるため、24年問題による悪影響も小さいと判断している。<4812> ISID 4985 -275大幅続落。先週末に上半期業績予想の上方修正を発表。営業利益は従来予想の97.3億円から107億円に引き上げた。ビジネスソリューションおよび製造ソリューションを中心に売上が予想を上回る見通しのほか、販売費及び一般管理費も計画以上に低減できているもよう。ただ、第1四半期実績値56.8億円からみて上振れにサプライズは限定的であり、短期的な出尽くし感につながったようだ。<5423> 東製鉄 1703 +300ストップ高。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は123億円で前年同期比69.9%増となり、上半期計画は従来予想の150億円から200億円に、通期では300億円から350億円にそれぞれ上方修正した。出荷単価の上振れや鉄スクラップ価格の下振れでマージンが改善しているほか、出荷数量も増加しているもよう。通期上方修正値はコンセンサスの335億円レベルも上回る水準に。<6200> インソース 1231 +60大幅反発。対話型AI「ChatGPT」をより活用するための研修「ChatGPT応用編研修~プロンプトエンジニアリングについて学ぶ」を新たに開発したと発表。対話型AIで汎用的に使えるプロンプトの効果的なテクニックを知り、対話型AIから満足のいくアウトプットを引き出すためのプロンプトエンジニアリングが学べる研修となっている。今後の市場成長期待が高い分野であり、需要拡大を想定する動きが先行へ。<2492> インフォMT 362 +7大幅反発。先週末に業績予想の上方修正を発表。上半期営業利益は従来予想の2億円から3.6億円に、通期では3億円から6.4億円に増額。年間配当金も0.46円から0.97円に引き上げた。FOOD事業では仕入れ業務効率化を支援する受発注の新規契約獲得が好調、ES事業でも請求書サービスにおける代理店経由の獲得が好調に推移している。2ケタ減益から一転2ケタ増益へとモメンタムの改善をポジティブ視へ。<7231> トピー工 2487 +166大幅反発。東海東京証券では投資判断「アウトパフォーム」を継続で、目標株価を2100円から3000円に引き上げた。車両生産活動の正常化、電炉事業でのメタルスプレッドの改善、諸コスト高に対する顧客からの価格改定進捗などから、強気判断を再確認としている。価格改定の進捗や顧客生産活動の増加が収益を押し上げるとみて、24年3月期営業利益は前期比27%増、25年3月期も同21%増と収益成長持続を予想。<6289> 技研製作所 2058 +107大幅反発。先週末に自己株式の取得実施を発表している。発行済み株式数の2.91%に当たる80万株、15億円を取得上限としており、取得期間は7月24日から11月22日まで。資本効率の向上および株主還元の充実を図ることを取得目的としている。当面の需給面での下支えにつながるとの期待が先行しているもよう。なお、同社の自社株買いは2009年以来とみられる。<5852>  745 +65急伸で年初来高値を更新。トヨタが6月に、次世代EVに使用する車体部品について「ギガキャスト」の導入を検討していると明らかにし、「ギガキャスト」参入を表明したリョービなどは、5月末比で一時78%の上昇となった。リョービ<5851>と同様にダイカストの大手企業である同社にも思惑買いの動きが強まっているようだ。なお、同社では現在、ギガキャスト導入の要否については引き続き状況を注視していくとしている。 <ST> 2023/07/24 15:52 本日の注目個別銘柄 エリア、GenkyDrugStores、SOSEIなど <1820> 西松建 3670 +114大幅続伸。大和証券では投資判断を「3」から「2」に格上げ、目標株価も4100円から4500円に引き上げている。低採算工事の減少に伴い、今後は完成工事総利益率の改善が進んでいくと想定、24年度、25年度と営業利益は2割以上の増益が続くと見込んでいる。今後の業績改善確度が高まってきた中でPER水準は割安、24年度以降にはさらなる高配当利回りが期待できるなどとも指摘。<6564> ミダックHD 1778 +148大幅反発。いちよし証券ではレーティングを「A」、フェアバリューを2500円としてカバレッジを開始した。最終処分場までの一貫体制という強みを活かした収益成長力を改めて評価するとしている。22年2月には新規管理型最終処分場「奥山の杜クリーンセンター」を稼働、埋立容積が大きく好立地であり、中長期的な収益に大きく貢献すると見込んでいる。今後3年間の営業利益成長率は年16%の水準を予想している。<8912> エリア 117 +17急騰。前日に発表した自己株式の取得実施が買い材料となっている。発行済み株式数の3.2%に当たる60万7500株、7897万5000円を取得上限としており、取得期間は8月1日から24年1月31日まで。資本効率の向上を通じて株主利益還元の強化を図ること、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を可能とすることなどを取得理由としている。なお、同社では3月にも自社株買いを実施した実績がある。<3903> gumi 714 +23大幅反発。一時は52円高まで上昇。スマートフォン向け本格シミュレーションRPG『アスタータタリクス』のリリース日が8月28日に決定したと発表している。また、事前登録者数が25万人を突破。同タイトルは、スマホゲーム史上「最大級」のドラマティックなストーリーがリリース時から「すべてのルートのエンディング」まで実装とされている。同社スタジオが開発し、アニプレックスがパートナーとして参画している。<5933> アルインコ 1057 +49大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は7.6億円で前年同期比59.9%増となり、上半期予想は従来の10.8億円から14.5億円、同44.7%増に大幅上方修正している。建築需要が高水準を継続し、レンタル資産の稼働率が想定比で高稼働を維持しているもよう。また、販売価格改定の効果も利益改善に寄与しているようだ。通期計画は据え置いているものの、今後の上振れは意識される状況とみられる。<9267> GenkyDrugStores 4820 +595急伸。前日に23年6月期の業績上方修正を発表している。営業利益は従来予想の58億円から67.1億円、前期比18.2%増にまで引き上げ。既存店売上が想定以上に伸長しているほか、鮮度管理向上による廃棄抑制などコストコントロールが奏効して販管費なども抑えられたもよう。第3四半期までの状況から上振れも期待されたが、利益の修正幅は想定以上であったとみられる。<4565> SOSEI 1573 +157急伸。スイスの製薬企業、イドルシア・ファーマシューティカルズの日本と韓国などの事業を買収したと発表している。買収額は約650億円で、資金は手元資金と借入金で手当てとしている。今回の買収によって、脳血管の収縮を防ぐ薬や不眠症の治療薬の開発や販売の権利を取得することになる。パイプラインが豊富であるほか、治療薬販売への参入にもつながり、今後の業容拡大への期待が先行する形に。<6146> ディスコ 23205 +100もみ合い。半導体関連一斉安の中で、相対的に底堅さも目立つ状況となった。前日に第1四半期決算を発表、営業益は170億円で前年同期比21.4%減となり、市場コンセンサスも下振れた。ただ、単体速報を先に発表済みで、下振れへのマイナス反応は限定的。7-9月期の出荷額ガイダンスが想定を上振れとみられること、生成AI関連需要が10-12月期に出荷貢献してくる可能性などのコメントもポジティブ材料に。<8035> 東エレク 19300 -1150大幅続落。同社やアドバンテスト、SCREEN、ソシオケミカル、ルネサスなど、半導体関連の主力株が総じて下落率の上位に。前日の米国市場ではSOX指数が3.6%の大幅安となっており、東京市場にも半導体関連売りの流れが波及する形になった。台湾TSMCが前日に決算を発表、4-6月期は四半期ベースで約4年ぶりの減収減益となり、通期の売上高見通しを下方修正。半導体関連に幅広くマイナス影響を与えた。<6594> ニデック 8592 +808急伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は602億円で前年同期比34.7%増となり、430億円程度であった市場コンセンサスを大幅に上回っている。四半期ベースでの過去最高を更新のもよう。通期営業利益は2200億円で前期比2.2倍を据え置きだが、進捗率は27%の水準になっており、達成確度も高まる状況となる。E-Axleが黒字転換を果たしたことなど、車載関連の利益が大幅に回復する形になっている。 <ST> 2023/07/21 15:41 本日の注目個別銘柄 プラネット、プラズマ、クリレスHDなど <6814> 古野電気 1203 +2反発。東海東京証券では投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価も1100円から1450円に引き上げている。第1四半期好決算を受けて業績予想を上方修正しているもよう。24年2月期営業利益は従来予想の20億円から、会社計画を上回る31億円にまで増額。また、自動運航船のコンソーシアムに参加しており、今後は自動運航船で事業機会が顕在化すると見込んでいる。<8925> アルデ 417 -33大幅反落。特定の取引に関連して、外部の指摘により、貸付債権に係る貸倒引当金の計上、取引先の連結子会社該当性等に関する疑義等が判明したと発表している。これに伴い、同社では社外調査委員会を設置して調査を実施するとしている。同貸付債権については、現時点で貸倒引当金をすべて設定済みとしているが、信用力や今後の業績に与える影響などの不透明感の高まりをネガティブ視する動きが先行している。<3038> 神戸物産 3782 -20もみ合い。前日に6月の月次業績を発表している。単体営業利益は前年同月比20.1%増となり、4カ月連続での増益となっている。前月に続いて増益率の高さも高水準。店舗数の増加に加えて、継続的にテレビ番組やSNSなどで取り上げられたことが売上増につながっているもよう。粗利率の改善傾向は一服しているものの、3月以降に進んだ円安の影響も警戒されていたとみられ、売り買いが交錯する展開となっている。<3436> SUMCO 2107 -7.5もみ合い。野村證券では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に、目標株価も2350円から2520円に引き上げた。足元の半導体メーカーの減産進展などで、半導体需要の改善確度が高まってきたことを評価。また、電力費予想の減額、円安への前提見直し、生成AI向け需要拡大による300mmウエハ需要増大などで23年12月期以降の業績予想も上方修正した。なお、本日は半導体株安の流れが上値を抑える形に。<3288> オープンH 5243 +98大幅続伸。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断「オーバーウェイト」、目標株価6300円でカバレッジを開始した。今後は首都圏に加え、注力を開始した関西圏でのシェアゲインがドライバーになるとみているほか、事業多角化による成長期待も持てるとしている。また、PERは同業他社に比べてディスカウントされており、ガバナンス体制の強化により、バリュエーション水準の切り上がりも期待できるとしている。<2391> プラネット 1451 +147急伸。ユニ・チャームやライオンなど日用品メーカーと卸の合計10社が年内に共同の物流システム基盤の運用を開始すると報じられている。数時間を要した荷下ろし作業時間を4割短くするほか、共同運送なども視野に入れ、「2024年問題」に備えていくとされている。この中で、各社は同社が開発した物流基盤システムを採用すると伝わっており、業績へのインパクトや今後の展開力への期待が先行する状況になっているもよう。<6668> プラズマ 1677 +118大幅続伸。東海東京証券では投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を2000円から2400円に引き上げている。電源部材調達難の改善によって第3四半期業績は想定以上の急改善となっており、今後も生成AIや3nm対応の高性能スマホ需要の離陸によって拡大基調が続くとみているようだ。ベトナム第2工場稼働で生産能力も大きく拡大するため、24年8月期以降は2割強の利益成長が続くと見込んでいる。<3387> クリレスHD 1081 +83大幅続伸。いちよし証券ではレーティングを「B」から「A」に、フェアバリューも1000円から1300円に引き上げた。コスト構造の見直しによって収益性の一段の改善が期待できるとし、24年2月期以降の収益予想を上方修正しているもよう。固定費の削減、人員配置の適正化、DXの活用などで損益分岐点が低下、足元で利益率が上昇していることから、24年2月期営業利益は会社計画65億円に対して76億円を予想。<3320> クロスプラス 969 +150ストップ高比例配分。前日に業績予想の上方修正を発表。修正幅の大きさがポジティブサプライズにつながった。上半期営業損益は従来予想の2.5億円の赤字から9億円の黒字に、通期営業利益は3億円から12億円にまで上方修正した。年間配当金計画も従来の14円から24円にまで引き上げた。商業施設の復調の中で販売が好調に推移し、仕入原価上昇に対応する価格転嫁なども進展しているもよう。<6920> レーザーテック 20385 -1105大幅反落。前日の米国市場では、主要指数は上昇したものの、SOX指数は1%強の下落となっており、同社を筆頭に国内半導体関連株にも売りが先行する状況となっている。とりわけ、同社に関しては、蘭ASMLが前日の欧州市場で1.8%の下落となっており、ネガティブな反応がより強まる形に。ASMLは前日に決算を発表、4-6月期受注高は市場予想を上回り、前日の同社株はポジティブな反応が先行する形となっていた。 <ST> 2023/07/20 15:45 本日の注目個別銘柄 ネオマーケ、山岡家、サイバーSなど <6963> ローム 13435 -360大幅反落。日本産業パートナーズ(JIP)を中心とする国内連合による東芝へのTOB計画に参加すると発表。JIPが運営する投資ファンドに1000億円を出資するほか、国内連合の関連会社が発行する優先株を2000億円分引き受ける計画。同社ではパワー半導体事業に注力しており、東芝のパワー半導体事業とのシナジーなどを期待している。ただ、東芝再建の行方が不透明な中、資金負担増をリスク要因として警戒された。<4196> ネオマーケ 1556 +300ストップ高。ChatGPT等生成系AIを活かし、マーケティングリサーチ業務の効率化と質の向上を図っていくと発表している。23年4月にChatGPTの研究会を発足し、ナレッジ共有化のための取り組みを進めてきたが、この取り組みによって、時間と労力を費やしていた「情報整理、データ分析業務等」の作業工数が大幅に削減できることになるほか、見落としがちな新たな視点や洞察を得ることも可能性になるとしている。<3399> 山岡家 5410 +700ストップ高。8月末を基準として1:2の株式分割を実施すると発表している。最低売買単価の低下に伴う流動性の向上などが期待される状況に。また、同社では株主優待として、100株以上の株主に対し、ラーメン無料券2枚、お米2kg、乾麺セット1個のいずれかを贈呈しているが、株式分割後も100株以上の株主は同様の内容の優待が受けられることになり、実質的に株主優待が拡充されることになる。<3810> サイバーS 413 -46急落。前日に23年5月期の決算を発表、営業損益は11.6億円の赤字となり、前期比2億円の損益改善となっている。業績予想は非公表であったが、3-5月期も3.1億円の赤字を計上する形になっている。未定としていた年間配当金も無配に決定している。新規タイトル開発期間の長期化などで開発費用負担が増加しているようだ。24年5月期見通しも未定としていることで、収益回復の遅れ長期化が懸念される状況に。<3994> マネーフォワード 5852 +105大幅反発。前日に上半期決算を発表。売上高は141億円で前年同期比43.2%増、SaaS ARRは199億円で同42.1%増となった。ともに会社予想レンジの上限で着地した。通期予想は売上高が従来レンジの275-296億円から292-303億円に、SaaS ARRは212-228億円から223-231億円に増額。ビジネスドメインの成長加速、フィンテックサービスにも拡大の兆しが見えているもよう。<3939> カナミックN 476 +28大幅続伸。前日23年9月期末の増配を発表している。期末配当金は従来予想の3.5円から5.5円にまで引き上げ。前期比では2.5円の増配となる。従来は配当性向20%以上を基準としていたが、業績と昨今の市場動向の状況を踏まえ、今後は配当性向30%以上を基準として配当額を決定する方針としている。また、Webサービスの企画・開発を手掛ける株式会社Ruby開発の完全子会社化も同時に発表している。<7201> 日産自 601.5 +42.9大幅続伸。スティーブン・マーCFOのインタビュー報道が伝わっている。株主還元の方針について「キャッシュの使い道で最優先課題は株主還元の向上だ。配当性向を30%に戻したい」と述べているもよう。24年3月期の連結配当性向は18.7%を見込むにとどまっており、今後は配当性向引き上げに向け、収益の拡大基調も想定される中で、増配ペースが速まっていくとの見方が先行。<6866> 日置電 8450 -580大幅反落。前日に上半期決算を発表、営業益は45.5億円で前年同期比44.7%増となり、従来予想の39.7億円を上振れた。脱炭素化に向けた世界各国の取り組みを受け、バッテリー、エネルギー市場関連の計測器需要が引き続き強い状態で推移した。ただ、第1四半期の実績23.4億円から上振れ着地に大きなサプライズはなく、通期予想79.4億円も据え置いていることから、目先の出尽くし感が選好する形に。<3299> ムゲンE 855 +150ストップ高比例配分。前日に業績・配当予想の上方修正を発表。23年12月期営業利益は従来予想の36.3億円から46.3億円に引き上げた。不動産買取再販事業の想定以上に好調な販売が継続しているもよう。収益の上振れに伴い、年間配当金も従来計画の32円から43円に増額し、前期比23円の増配としている。上半期決算発表前と早いタイミングでの上方修正を受け、再度上振れの可能性なども意識される格好へ。<2929> ファーマF 1658 -157大幅反落。前日に23年7月期業績の修正を発表。営業益は従来予想の11.9億円から35億円に上方修正した。売上高は下振れとなるものの、広告宣伝費の適正化によるコスト削減が想定以上に進んだ。収益予想の上振れに伴い、年間配当金も従来計画の20円から22円に増額。ただ、第3四半期累計営業益は16.3億円、2-4月期は25.2億円であったことから、上方修正値にサプライズはなく、出尽くし感が優勢に。 <ST> 2023/07/19 15:24 本日の注目個別銘柄 サーバーワークス、テラスカイ、古野電気など <3046> JINSHD 3655 +265大幅反発。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は36.8億円で前年同期比33.4%増、据え置きの通期計画40.1億円、前期比20.9%増に対する進捗率は91.8%に達した。上半期は前年同期比20.7%減で下振れ着地となり、通期予想を大幅に下方修正したが、3-5月期は大幅に収益が改善するなど、モメンタムが急速に好転した。販売価格改定効果のほか、オプションレンズの売上も好調だったもよう。<6572> RPA 419 +26大幅反発。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は1億円で前年同期15百万円の赤字から黒字転換。上半期計画を達成する状況となっている。ロボットアウトソーシング事業、ロボっとトランスフォーメーション事業ともに売上が着実に拡大し、コストコントロールの強化によって収益率も向上しているもよう。今後、業績が上方修正されてくる可能性は高いとの見方になっている。<2884> ヨシムラフード 1000 +107急伸。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は5.1億円で前年同期比3.7倍の水準となっている。据え置きの通期計画15.7億円、前期比2.3倍に対する進捗率も32.6%に達している。新たにM&Aにより加わった6社の貢献に加えて、コロナ禍からの回復で海外事業の売上も拡大。また、国内事業も、価格改定効果や不採算取引縮小・生産品目削減などで収益率が高まり、利益貢献する形になっている。<6814> 古野電気 1210 +163急伸。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は14.6億円で前年同期比6.8倍と大幅増益になった。つれて、上半期予想は従来の10億円から20億円に、通期では20億円から30億円に上方修正した。欧米やアジアを中心に海外売上が想定以上に好調推移となっているほか、円安効果や売上原価の上昇が想定以下にとどまっていることが背景。年間配当金も20円計画から25円に引き上げた。<4434> サーバーワークス 3660 +575急騰。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は1.7億円で前年同期比11.3%増となり、据え置きの通期計画3.7億円、前期比32.4%減に対する進捗率は44.2%に達している。業績上振れが意識される状況になっているとみられる。円安効果やG-gen、トップゲートなど子会社の順調な成長によって売上高が大きく伸長し、将来の成長に資するコスト投下の影響などを十分にカバーする状況となっている。<6532> ベイカレント 4744 -724急落。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は80.1億円で前年同期比22.7%増となった。積極採用によってコンサルタント数が増加するなか、稼働率が高水準で推移したことで、売上収益が大きく増加した。据え置きの通期計画355億円、前期比18.7%増に対して堅調な推移とみられるが、進捗率が22.6%にとどまるなどサプライズは乏しい状況。業績成長期待の高い銘柄でもあり、短期的な出尽くし感が先行した。<7599> IDOM 820 -103急落。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は27.7億円で前年同期比47.3%の大幅減益となっている。上半期計画75億円、同13.0%減と比較して低進捗にとどまっており、業績の下振れが警戒される状況となっているもよう。豪州事業売却に伴う売上高の減少が響いたほか、国内における小売台数は順調に増加したものの、小売りの粗利益率は想定より低下しているようだ。<3073> DDグループ 1550 +300ストップ高比例配分。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は11億円で前年同期比3.4億円の赤字から黒字転換を果たしている。つれて、上半期予想は従来の6.7億円から13.9億円に、通期では15.2億円から22.5億円、前期比4.8倍に上方修正している。人流の回復によって飲食・アミューズメント事業の既存店売上高が想定以上に好調に推移し、原価率や販管費の抑制も計画以上に進んだもよう。<3915> テラスカイ 2063 -406急落。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は1億円で前年同期比32.8%減と大幅減益になっている。据え置きの通期計画は11億円で前期比2.2倍であり、想定外に低調なスタートと受けとめられている。売上高は順調に拡大しているものの、販管費率が23.1%から24.8%に上昇しているように、コスト増加が収益を圧迫した。積極的な広告宣伝費の計上などが要因となっているもよう。<2930> 北の達人 254 -28大幅続落。先週末に第1四半期決算を発表、営業損益は0.3億円の赤字となり、前年同期比4億円の損益悪化となった。上半期計画6.3億円、同21.0%増に対して、想定以上に低調なスタートに。ただ、新規顧客獲得人数が順調に増加して四半期売上高は過去最高を記録、新規顧客の獲得増加が広告投資の拡大など先行的なコスト増につながっている面は強い。また、一部商品の発送遅延の影響も減益要因となっているようだ。 <ST> 2023/07/18 15:26 本日の注目個別銘柄 SHIFT、ビーウィズ、松屋など <8237> 松屋 1090 -170急落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は4億円で前年同期3.2億円の赤字から黒字転換。据え置きの通期計画12億円、前期比3.5倍に対する進捗率も33%に達している。百貨店業における増収効果が寄与している。ただ、インバウンド需要拡大に伴う好業績期待は十分に織り込まれており、直近で株価は2018年以来の水準にまで上昇していた。好決算発表を受けて短期的な出尽くし感が先行する形とみられる。<9216> ビーウィズ 2550 +303急伸。前日に23年5月期の決算を発表、営業利益は22.3億円で前期比13.3%減となり、従来計画線上での着地に。一方、24年5月期は29億円で同30.3%増と大幅増益を見込んでいる。年間配当金も前期比1円増の50円配当を計画。金融・情報通信分野での売上成長を見込むほか、価格交渉などによる利益率の改善も図る計画。なお、中期計画を公表、27年5月期営業利益は60億円を超える水準を目標としている。<4530> 久光薬 4204 +477急伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は43.6億円で前年同期比8.4倍の水準となった。据え置きの通期計画は118億円で前期比1.7%増であり、進捗率は37%に。一般用医薬品が国内外で大きく売り上げを伸ばしたほか、販売管理費の抑制なども奏効し、業績の大幅な上振れが期待できる状況に。また、発行済み株式数の2.57%に当たる200万株、100億円を上限とする自社株買いの実施も発表した。<9602> 東宝 5730 +177大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は183億円で前年同期比28.4%増となり、上半期予想を従来の400億円から450億円に上方修正した。主力の映画事業における「名探偵コナン 黒鉄の魚影」「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」などの大ヒットが背景。年間配当金も40円から60円に引き上げた。業績計画は保守的な傾向が強いが、大幅増配の発表もあってストレートにポジティブ評価へ。<6121> TAKISA 1987 +400ストップ高比例配分。ニデックがTOBの実施を発表。同社では、TOBに関する意見は決定次第公表するとしている。ニデックでは完全子会社化を目指して、1株当たり2600円でTOBを実施する。TOB開始は9月中旬をめどと。ニデックでは、同社サイドの同意がなくてもTOBを実施するとしており、TOB価格にサヤ寄せの動きが先行する形に。なお、同社株は前日にかけて株価上昇ピッチが速まる展開となっていた。<5967> TONE 1148 +150ストップ高比例配分。前日に23年5月期の決算を発表、営業利益は12.2億円で前期比24.0%増となり、売上高は下振れたものの従来計画線での着地となる。期末配当金は従来計画12円から20.5円へ大幅に引き上げている。24年5月期営業利益は14.5億円で同18.6%増と連続2ケタ増益見通しに。また、発行済み株式数の3.43%に当たる40万株、3億円を上限とする自社株買いの実施も発表。<4432> ウイングアーク 2750 +500ストップ高比例配分。前日に第1四半期決算を発表、ポジティブなインパクトにつながった。営業利益は25.8億円で前年同期比33.2%増となり、据え置きの通期計画63.5億円、前期比6.8%増に対する進捗率は40.6%にまで達した。帳票・文書管理およびデータエンパワーメントの足元の販売が好調に推移しているもよう。会社側では、6-8月期も高水準であった前年同期実績を狙えるとの見方も示しているようだ。<3697> SHIFT 31310 +5005急騰。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は82.3億円で前年同期比56.0%増となり、据え置きの通期計画94億円に対して87.6%の好進捗となった。3-5月期は31.5億円で同2.2倍と増益率が拡大する形に。高単価人材の稼働率底上げなどでエンジニア単価が上昇し、様々な収益性改善策も定着、全セグメントで利益率が向上した。あらためて高い収益成長力が意識される状況となったようだ。<3382> 7&iHD 5850 -317大幅続落。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は820億円で前年同期比19.9%減益となっている。市場予想は1000億円程度であり、下振れ幅の大きさにネガティブなインパクト。海外コンビニを中心として計画も下回ったようだ。ガソリン粗利の低迷が主因と捉えられている。業績の安定感が意識されていた中での2ケタ減益決算に失望売りが優勢となっている。<9983> ファーストリテ 34710 -740大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、3-5月期営業利益は1103億円で前年同期比34.8%増となり、市場予想を100億円程度上回ったとみられる。中国回復がけん引して会社計画も上回ったもようで、通期予想も従来の3600億円から3700億円に上方修正した。決算評価で買い先行となったものの、サプライズには至っていない状況下、軟調地合いに押される形で、上値追いは限られた。 <ST> 2023/07/14 15:19 本日の注目個別銘柄 ケイブ、インターアク、トレファクなど <3760> ケイブ 2581 +500ストップ高。前日に23年5月期の決算を発表、営業利益は2.4億円で前期比10.6億円の損益改善となっている。業績予想は公表していなかったが、第3四半期累計では6.1億円の赤字であったため、想定外の黒字決算となる形に。3-5月期は8.5億円の黒字を計上。でらゲー連結子会社化による売上高の増加、capableにおける広告宣伝費などの減少が黒字化の主因に。今期業績に対する期待も高まる展開へ。<2484> 出前館 456 +61急騰。前日に第3四半期決算を発表、営業損益は107億円の赤字で前年同期比189億円の損益改善となっている。3-5月期は20億円の赤字にとどまっている。シェアリングデリバリー配達比率の上昇で売上高は順調に拡大し 原価の適正化や広告宣伝費のコントロールによって営業費用は前年同期比20%以上の減少となっている。通期赤字幅縮小などへの期待も高まる形に。<2687> CVSベイ 698 +500ストップ高比例配分。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は1.7億円で前年同期比1.9億円の損益改善となり、上半期予想は従来の1億円から2.3億円に、通期では1.8億円から3.1億円、前期比3.9倍に上方修正している。ホテル事業において、経済活動正常化に伴う人流の回復でインバウンド需要が急速に回復し、「全国旅行支援」の期間延長などもあって各施設の稼働率、客室単価の改善が進んだもよう。<4343> イオンファン 2699 -476急落。前日に第1四半期の決算を発表、経常利益は1.1億円で前年同期比61.4%減益となっている。営業外における為替差益の減少が大幅減益の主因に。営業損益も前年比改善はしているものの、0.6億円の赤字となっており、通期計画40億円の黒字、前期比4.7倍に対して低水準と捉えられている。市場予想も下振れとみられる。中国は回復しているものの、国内が期待値以下にとどまっているようだ。<7725> インターアク 1172 -252急落。前日に23年5月期決算を発表、営業利益は14.5億円で前期比28.2%増となったが、従来予想の15.2億円は下回った。また、24年5月期は10.4億円で同28.4%減と大幅減を見込み、ネガティブな反応が強まった。主にIoT関連事業及びインダストリー4.0推進事業において、収益性の高い製品の販売が減少する見通しと。なお、中期計画を公表、28年5月期営業利益は28.1億円を目標に。<3093> トレファク 1509 -321急落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は10.3億円で前年同期比34.8%増となり、上半期業績予想は従来の12.1億円から13.9億円に上方修正。年間配当金計画も従来の21円から23円に引き上げた。ただ、業績の上振れ期待は十分に織り込まれていたとみられ、足元の株価も高値圏で推移していた。上半期のみの上方修正であり、修正幅は想定より小幅との見方から、出尽くし感が強まる展開になった。<6199> セラク 1643 +135大幅反発。前日に23年8月期の業績上方修正を発表。営業利益は従来予想の14.2億円から19.3億円、前期比2.2倍の水準にまで引き上げ。エンジニアの稼働率が改善傾向となったほか、販売費および一般管理費の削減なども進んだもよう。業績連動配当を導入していることで、今後は配当金の引き上げも想定されるところ。上半期までの推移から上振れ自体は想定線とみられるが、修正幅は想定以上との評価が優勢に。<7581> サイゼリヤ 4135 +535急伸。前日に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は35.7億円で前年同期比3.4倍となっている。3-5月期も26.6億円で同2.4倍と高水準が継続の形に。市場予想もやや上回ったものとみられる。仕入原価の上昇は響いたものの、国内既存店の好調に加えて、販管費の低減なども進んだもよう。通期予想61億円は据え置いているが、過度な下振れ懸念などは後退する状況とみられる。<5932> 三協立山 911 +117急伸。前日に23年5月期決算を発表、営業利益は26.7億円で前期比29.4%減となり、従来計画の37億円を大きく下振れた。ただ、第3四半期累計で10.8億円、前年同期比60.8%減と進捗が極めて低水準であったことから、下振れ着地に大きなサプライズはないもよう。一方、24年5月期は60億円で前期比2.2倍と急回復見通しを示しており、想定以上の収益水準としてポジティブなインパクトにつながった。<6758> ソニーG 13010 +560大幅反発。ゲーム事業の研究開発に重点投資、24年3月期に同事業の研究開発費として3年前比2倍となる約3000億円を投じると報じられた。グループ全体の4割を占め、事業別では最大となるもよう。ゲーム技術を磨き、「複合現実」などの新市場で競争力を高める方針のようだ。成長分野への重点投資の方向性をポジティブに評価する動きが優勢。なお、ゴールドマン・サックス証券が投資判断を格上げしたことも支援材料に。 <ST> 2023/07/13 15:36 本日の注目個別銘柄 ローソン、ERI、安江工務店など <2651> ローソン 7261 +1000ストップ高比例配分。前日に第1四半期決算を発表、事業利益は262億円で前年同期比64%増となり、計画比60億円程度の上振れとなっているもよう。中国やシネマなど子会社の上振れのほか、販促費などの費用抑制効果も想定以上だったもよう。通期計画比進捗率は41%となっており、通期業績の大幅上振れなども想定される状況のようだ。通期コンセンサスは会社計画をやや上回る水準にとどまっている。<8905> イオンモール 1754 -130大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は139億円で前年同期比6.0%増となり、コンセンサスを10億円近く下回っている。通期計画の585億円、前期比33.0%増に対してもやや低調なスタートに。国内や中国のモール売上がやや下振れているほか、構造改革費用の計上などもあったもようだ。株価は年初来の高値圏にあったことで、想定よりも緩慢な回復状況をネガティブに捉える見方が優勢。<8570> イオンFS 1200.5 -71.5大幅続落。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は92億円で前年同期比39.9%の減益となっている。通期増益予想に対する進捗率は15%と低水準にとどまる状況に。マレー圏やメコン圏など国際事業の減益幅が大きかったもよう。また、国内も金融費用や販促費の増加で減益となっている。タイのトップライン低迷懸念もあって、通期業績の下振れが警戒される流れとなっている。<6323> ローツェ 10350 -1300急落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は47.2億円で前年同期比6.2%減とっている。半導体メーカー各社が一時的な在庫調整局面に入っていることで、半導体関連装置の売上が大きく減少している。上半期計画は同2.4%減で、減益決算自体にサプライズは乏しいものの、第1四半期は受注高も同42.9%減と大幅に減少しており、先行き不透明感はより強まる形にもなっているもよう。<2726> パルHD 4050 +195大幅続伸。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は57.1億円で前年同期比29.0%増となり、上半期計画79.5億円、同4.8%増に対して極めて高い進捗率となっている。業績の上振れが期待される状況になっているようだ。既存店売上が2ケタ成長と好調に推移、販管費率なども改善する形になっている。また、8月末を基準日に、1:2の株式分割を実施することも発表している。<2157> コシダカHD 1102 -85大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は59.6億円で前年同期比4.6倍の水準となった。駅前繁華街店舗などの売上が大幅に伸びた。3-5月期も24.3億円で同2.4倍と回復基調が継続する形に。期末配当予想を引き上げ、年間配当金は従来計画の10円から12円とした。ただ、ここまでの業績推移から好決算は想定線、上半期決算後に株価も大きく上昇しており、短期的な出尽くし感が優勢となったようだ。<1419> タマホーム 3570 +295大幅反発。前日に23年5月期の決算を発表、営業利益は133億円で前期比11.5%増となり、ほぼ計画線での着地となっている。年間配当金は従来計画を10円上回る180円、前期比55円の増配としている。一方、24年5月期は141億円で同6.3%増の見通しで、年間配当金は185円を計画。住宅市場の不透明感が強い状況下、増益見通しを受けて買い安心感が強まる展開に。<6083> ERI HD 1630 +300ストップ高。前日に23年5月期の決算を発表、営業利益は23.3億円で前期比20.9%増となり、従来計画の20.5億円を大幅に上回る着地に。第3四半期までの進捗からもポジティブなインパクトが先行。年間配当金も従来計画を10円引き上げて60円としている。24年5月期は24億円で同3.2%増と増益率は縮小する見通しだが、前期業績の上振れによって期待以上の水準となっているようだ。<8166> タカキュー 100 +12急伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は1.4億円で前年同期比2.8億円の損益改善となっており、通期計画の0.4億円を大幅に超過する状況となっている。店舗数の減少に伴って売上高は減少しているものの、コストコントロール徹底や店舗減少によって販管費が大幅に減少したもよう。構造改革の順調な進捗が確認される形となり、今後の業容改善を期待する動きが強まっているようだ。<1439> 安江工務店 1399 +300ストップ高比例配分。前日に上半期業績予想の修正を発表している。営業利益は従来予想の29百万円から80百万円に引き上げ、前年同期は5百万円であった。経費節減に加え、相対的に利益率の高い住宅リフォーム事業の業績が伸長したことが、収益上振れの背景となっているもよう。また、200株以上の株主に対しクオカード2000円分を贈呈するという株主優待制度の導入もインパクトにつながっているようだ。 <ST> 2023/07/12 15:24 本日の注目個別銘柄 ウエルシアHD、プロパスト、ザッパラスなど <3436> SUMCO 2072 +94大幅反発。経済産業省では同社が佐賀県に新設するシリコンウエハー工場に750億円を補助すると報じられている。2250億円を見込んでいる投資総額の3分の1にあたる規模となる。半導体製造に欠かせない素材を国内で量産することが経済安保上、必要だと判断したようだ。先に経済産業省ではJSRの買収も発表しており、世界的にも強みを持つ半導体素材を囲い込む動きの一環とも捉えられる。<3141> ウエルシアHD 2772 -330急落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は74億円で前年同期比4.3%減となり、会社計画86億円に未達となっている。コロナ関連商材の減少などで粗利益率が低下したもよう。会社計画値は楽観的ともみられていたが、市場コンセンサスも5億円程度下回っている。会社側の通期計画は480億円、前期比5.2%増で据え置きへ。足元ではやや期待感も優勢になりつつあっただけに、ストレートにネガティブな反応が強まる。<3349> コスモス薬品 16020 +1105大幅続伸。前日に23年5月期決算を発表、営業益は301億円で前期比1.1%増となり、従来計画線で着地した。期末配当金は従来計画42.5円を57.5円に増額。一方、24年5月期は302億円で同0.2%増と見込み、年間配当金は前期比20円増の120円を計画。営業益はコンセンサスを下回るが、毎回横ばい計画を示す傾向にあり、ネガティブ視されず。同時に発表した6月の月次動向などもポジティブ視。<9418> USENNEX 3490 +110大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は156億円で前年同期比15.1%増となり、通期計画は従来予想の184億円から205億円に上方修正している。コンテンツ配信事業において課金ユーザーの純増数が想定を上回って進捗していること、新規連結化効果、エネルギー事業におけるU-POWERサービス契約件数の上振れなどが背景に。年間配当金も従来計画の20円から21円に引き上げた。<9278> ブックオフGHD 1194 -126急落。前日に23年5月期決算を発表、営業利益は25.8億円で前期比45.9%増となり、従来予想線上での着地となった。法人税等調整額を計上したことで、純利益は従来計画19.5億円に対し27.7億円での着地に。一方、24年5月期営業利益は26億円で同0.8%増と横ばい見込み、収益成長の鈍化をネガティブ視する動きが優勢になった。大型IT投資に伴う償却増、電気料金や人件費の負担増を見込んでいる。<7888> 三光合成 648 -53大幅続落。前日に23年5月期決算を発表、営業利益は34.8億円で前期比37.0%増と大幅増益になり、6月30日に発表した上方修正値の水準に。24年5月期は38億円で同9.1%増の見通しで、年間配当金も前期比2円増の18円を計画している。コンセンサスは上振れているともみられるが、上方修正を受けて株価は直近で一段高となったこともあって、増益率鈍化見通しを受けて目先の出尽くし感が強まる展開になった。<9982> タキヒヨー 1197 +107急伸。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は4.2億円で前年同期比5億円の損益改善となっており、据え置きの通期計画4億円、前期比4.2倍を超過する状況となっている。売上は横ばいにとどまったものの、選別受注の強化や生産プロセスの見直しなどが奏効して、粗利益率が改善したもよう。収益回復基調持続の確認に加えて、業績の大幅な上振れなども期待する動きが先行へ。<2735> ワッツ 642 -71急落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は3.7億円で前年同期比59.1%減となり、通期予想は従来の9.2億円から4億円に下方修正している。既存店売上の軟調推移や仕入れ価格の上昇などが響いた。また、200株保有で2200円相当の割引券を贈呈していた株主優待の廃止も発表。発行済み株式数の3.2%に当たる44万株、3億円を上限とする自社株買いの実施を発表も支援材料となっていない。<3236> プロパスト 153 -22急落。前日に23年5月期決算を発表、営業利益は25.6億円で前期比20.2%増となり、従来予想の22.2億円を上回る着地になっている。ただ、第3四半期の段階で24.9億円を計上していたため、上振れ評価の動きは限定的にとどまる。また、24年5月期は17.8億円で同30.5%減と大幅減益に転じる計画となっている。売上は2ケタ増を見込むものの、地価及び建築費上昇の影響などを考慮するとしている。<3770> ザッパラス 423 +80ストップ高。KADOKAWAと「占い」カテゴリーにおける両社の既存事業の強化・拡大に向けた業務提携検討で合意を締結したと発表。紹介した占い師が書籍等の企画、監修、編集を行い、KADOKAWA は当該書籍等を出版することに協力すること、すでに書籍等の出版をしている占い師に関するデジタルコンテンツの企画、制作、運営などを行うこと、ニコニコチャンネルにおいて占いカテゴリーを強化することなどを協議。 <ST> 2023/07/11 15:34 本日の注目個別銘柄 良品計画、ミタチ、ライフコーポなど <8194> ライフコーポ 3305 +245大幅続伸。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は63.5億円で前年同期比15.0%増となり、据え置きの通期計画198億円、前期比3.4%増に対して順調なスタートとなっている。主力である生鮮食品や一般食品の売上が順調に拡大したほか、コスト抑制の効果なども表面化しているもよう。また、同時に発表した6月の既存店売上は前年同月比2.8%増、4カ月連続でのプラス成長となっている。<7085> カーブスHD 722 -30大幅反落。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は30.9億円で前年同期比27.2%増となり、上半期実績の同17.6%増から増益率が拡大した。ただ、季節要因があるとはいえ、12-2月期の14.0億円から3-5月期は10.6億円と水準は低下しており、ポジティブなインパクトは限定的に。沖縄県を筆頭に新型コロナの感染が再拡大の兆しを見せていることもあって、目先の出尽くし感が優勢となったようだ。<1712> ダイセキS 1378 +25大幅続伸。バイオディーゼル燃料の精製方法として、これまで世界的にみても例の無い分離膜による精製方法を愛知県に提案することにより、リサイクル関係設備整備事業の採択を受けたとしている。また、補助金を活用して年度中に精製処理設備の導入を計画していることも併せて発表。分離膜による精製によって、生産性の向上や環境負荷の低減などが図れることになるもよう。<5851> リョービ 2217 +152大幅反発。EVの新しい生産技術である「ギガキャスト」を使う大型車体部品の生産に参入すると報じられている。一体成型で数十個の鋼板部品を1個のアルミ部品に置き換えて、車体の製造コストを2割下げることができるようになるもよう。ギガキャストは米テスラが20年に導入しているほか、VWやトヨタなどでも導入計画があるもよう。同社では約50億円を投じて建屋を新設する計画のようだ。<7921> TAKARA & COMPANY 2311 -29急反落。先週末に23年5月期決算を発表、営業益は38.1億円で前期比7.1%増となり、従来計画の36億円を上回った。また、24年5月期は39億円で同2.3%増と増益を見込み、年間配当金も前期の70円から80円に増配計画。一方、株主優待制度廃止を発表し、ネガティブ材料につながったようだ。これまで100株以上保有の株主に対して1500円相当(3年以上保有では2000円相当)の商品を贈呈していた。<3321> ミタチ 1166 -193急落。前日に23年5月期決算を発表、営業利益は24.9億円で前期比23.4%増となり、第3四半期決算時に上方修正した水準をやや上回った。一方、24年5月期は16億円で同35.8%減の見込みと、一転して大幅減益予想となっている。記念配の一巡もあり、年間配当金も前期の65円から40円に減配計画。需要増加の反動や在庫調整などを想定しているもよう。想定外の大幅減益見通しがネガティブなインパクトに。<3454> Fブラザーズ 1020 +37大幅に9日続伸。先週末に上半期の決算を発表、営業利益は30.7億円で前年同期比2.6倍となり、第1四半期大幅減益決算から一転して大幅増益に。据え置きの通期計画33.5億円、前期比84.2%増に対する進捗率も91.7%に達している。利益率の高い賃貸不動産の売却が完了したことなどが収益拡大の要因に。なお、不確定要素などを考慮して、通期予想は保守的に据え置いているとしている。<7427> エコーTD 992 +150ストップ高比例配分。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は4.5億円で前年同期比5.2倍の水準となり、据え置きの上半期計画5億円、同22.9%増に対する進捗率は90.8%に達している。業績の大幅な上振れ期待が高まる状況となっているもよう。売上高が2ケタ成長となったほか、物流コスト上昇の抑制や配送ルートの見直し、在庫管理の徹底などで収益率も向上したもよう。<7453> 良品計画 1672.5 +300ストップ高。先週末に第3四半期決算を発表、3-5月期営業利益は125億円で前年同期比2.1倍となり、市場コンセンサスを30億円近く上回った。累計営業利益は227億円で同8.7%減だが、上半期実績の同46.0%減から減益幅は大きく縮小。通期計画の下振れ懸念なども後退する状況に。月次動向から警戒感が高まっていた中、見直しの動きにつながった。値上げ効果などによって粗利益率が底打ちしてきているもよう。<6506> 安川電 6003 -214大幅に5日続落。先週末に第1四半期決算を発表、営業益は164億円で前年同期比17.9%増となった。また、受注高は1372億円で前四半期比では8%増となった。業績・受注ともに市場コンセンサスに沿った数値とみられ、サプライズは限定的。ただ、受注高は会社計画比でやや弱含みのもようであり、半導体投資の回復が見えていないことで、第2四半期の受注は伸び悩むとの見通しも示されており、ネガティブな反応が先行。 <ST> 2023/07/10 16:08 本日の注目個別銘柄 わらべ日洋、オンワードHD、大黒天など <4187> 大有機化 2883 +62切り返して反発。前日に上半期決算を発表、営業利益は19.4億円で前年同期比41.6%減となり、従来予想の20億円をやや下回った。通期予想は38億円、前期比36.0%減を据え置いた。ディスプレイや半導体などの需要低迷の影響による売上高の減少、原燃料価格高止まりなどが響いている。ただ、半導体関連分野の落ち込みは十分に想定されており、下方修正もされなかったことから、悪材料出尽くしと捉えられる流れに。<4728> トーセ 753 -70大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は4.5億円で前年同期比69.0%増となったが、通期予想は従来の5.8億円から5億円、前期比6.5%増に下方修正している。一部案件の中止や受注を想定していた案件の見直しなどがあったことで、案件の切り替えや立ち上げによる稼働の低下が想定以上に発生しているもよう。上半期までの状況から業績の下振れにはネガティブなインパクトが先行。<4825> WNIウェザー 6510 -310大幅反落。前日に23年5月期決算を発表、営業利益は32.6億円で前期比12.1%増となり、従来計画をやや上振れた。期末配当金は従来計画50円を上回る60円としている。一方、24年5月期は35億円で同7.5%増と連続増益見通しとしており、年間配当金も前期比10円増の120円を計画。ただ、前期実績、今期見通しともに市場予想はやや下振れたとみられ、前日にかけて期待感先行の反動も優勢となる形に。<4763> C&R社 2018 +28切り返して続伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は15.8億円で前年同期比6.4%減となり、通期計画の前期比13.7%増に対して減益スタートとなっているが、株価が安値圏で推移していたこともあって、あく抜け感へとつながっているようだ。減益要因の主因は、前年同期比に発生したワクチンのスポット案件の剥落などであり、利益は計画通りに推移しているもよう。<6136> OSG 1912 -104.5大幅続落。前日に上半期決算を発表、営業利益は94.9億円で前年同期比3.6%減となり、従来計画の110億円を下回る着地に。第1四半期の同1.6%増に対して、3-5月期は同7.8%減と減益に転じている。据え置きの通期計画240億円、前期比9.6%増に対する進捗率も低く、業績計画未達懸念が高まる状況となっているもよう。日本やアジア地域においてタップ需要が停滞しているようだ。<8008> 4℃ HD 1934 +106大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は7.3億円で前年同期比87.3%増となっている。据え置きの上半期計画8億円、同24.0%増、通期計画21億円、前期比6.1%増に対して高い進捗率となっており、業績の上振れを期待する動きにつながっているようだ。デイリーファッション「パレット」の出店効果でアパレル事業の売上高が拡大、ジュエリー事業は事業構造改革の推進によって大幅増益となっている。<2791> 大黒天 6310 +660急伸。前日に23年5月期の決算を発表、営業利益は45億円で前期比47.3%減となったが、従来予想の39.2億円は上振れる着地に。一方、24年5月期は61億円で同35.6%の大幅増益見通しとしており、想定以上の業績回復見通しと評価の動きが先行へ。経済活動の制限緩和による景気の回復を見込むほか、15店舗の新規出店効果などによる売上の拡大を想定しているもよう。<2918> わらべ日洋 2742 +470急騰。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は23.7億円で前年同期比39.9%増となっている。据え置きの上半期計画は36.5億円で同8.1%増であり、想定以上の好進捗と捉えられているようだ。原材料価格や労働コストの上昇に加え、エネルギー価格の高止まりの影響を受けたものの、食品関連事業における売上回復効果や商品規格の見直し奏効などが大幅増益の要因となっている。<8016> オンワードHD 502 +80ストップ高。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は53.8億円で前年同期比2.7倍となり、上半期予想は従来計画の10億円から40億円に、通期では70億円から100億円、前期比91.8%増に上方修正している。主力ブランドが引き続き好調に推移したほか、カシヤマ、アンフィーロなど新規ブランドが成長を加速しているようだ。年間配当金も従来計画の14円から16円に引き上げ、前期比4円の増配としている。<4523> エーザイ 9382 -460大幅続落。米バイオジェンと共同開発した認知症新薬「レカネマブ」を米FDAが正式承認したと伝わっている。米国の高齢者向け公的医療保険「メディケア」では保険適用の対象にも選定しており、患者負担の減少による本格化な普及期待も高まる状況へ。ただし、正式承認の可能性、並びに、保険適用対象への選定ともに、期待感は株価に十分織り込まれてきたため、材料出尽くしムードが先行する形となっているようだ。 <ST> 2023/07/07 15:50 本日の注目個別銘柄 エスプール、アドヴァンG、ニューテックなど <8923> トーセイ 1810 -58大幅反落。前日に上半期決算を発表、営業益は125億円で前年同期比33.8%増となり、第1四半期の同19.3%増から増益率は一段と上昇。据え置きの通期予想は148億円、前期比9.7%増であり、高い進捗率なども意識された。ただ、四半期ごとの業績変動幅は比較的大きく、会社側では概ね計画通りの推移としているため、大幅な上振れ期待の高まりには至っていない。株価も高値圏にあり、目先の出尽くし感に。<2789> カルラ 423 -4上昇スタートも後場から反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は95百万円で前年同期比123百万円の損益改善となった。会社側では業績予想を公表していないが、四季報予想では通期100万円の予想であり、コンセンサス比で高い進捗率と捉えられた。ちなみに、22年2月期までは3期連続赤字であり、通期黒字化への確度も高まる形に。コロナ感染が収束に向かっていることで、5月以降は売上、客数ともに回復傾向に。<6734> ニューテック 1465 -179急落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は62百万円で前年同期比14.3%増となり、上半期計画22.5%減益に対し、2ケタ増益と順調な出足となっている。ただ、通期予想は上方修正しているものの、従来の445百万円から448百万円へとわずかな修正にとどまっている。先週末から前日にかけて株価は上昇ピッチを速めており、決算期待も織り込まれていたとみられる中、出尽くし感が先行する状況のようだ。<7463> アドヴァンG 1003 +80大幅反発。22年1月以来の株価4ケタ回復。前日に第1四半期決算を発表、経常利益は62.2億円で前年同期比75.3%増となり、据え置きの通期計画52.5億円、前期比1.8%増を超過する状況となっている。円安に伴う為替予約評価益21億円を営業外に計上することが好進捗の主因ではあるが、本業の営業利益も前年同期比31.9%増と、上半期計画1.0%増を上回る推移とみられる。<5838> 楽天銀行 1870 -132大幅続落。SMBC日興証券では投資判断「2」、目標株価2000円で新規にカバレッジを開始した。目標株価が前日終値並みの水準にとどまっていることで、先高期待の後退にもつながったようだ。SMBC日興証券では、ネット銀行である一方、カードローン・住宅ローン・各種の証券化債権・投資用不動産向けローンが収益の軸であり、現状は他行同様「銀行」としてPBR-ROEベースの評価をするのが妥当と判断している。<5406> 神戸鋼 1377 +32大幅続伸。24年3月期の配当性向について、従来の15-25%から引き上げを検討すると報じられている。財務担当副社長は、配当性向について現時点では何も決まっていないとしたうえで、引き上げを含めて検討していく考えを示しているもよう。現状は配当予想を公表していないが、現在の収益予想を基に配当性向を25%として計算すると、60円強の配当になり、前期より20円以上の増配になる見通し。<3046> JINSHD 3240 +175大幅反発。前日に6月の月次動向を発表。既存店売上高は前年同月比9.4%増となり、5カ月連続でのプラス成長になった。増収率の大きさは22年5月以来。オプションレンズの販売促進による装着率の向上、アウトドアメーカー「Snow Peak」とのコラボモデル「JINS×Snow Peak」シリーズ発売効果などが売上増を牽引する格好に。23年8月期の全店売上高は、6月までで前年同期比3.7%増の推移に。<8848> レオパレス21 301 +22大幅続伸。発行済み株式数の15.2%に当たる5000万株、100億円を上限とする自己株式の取得実施を発表している。取得期間は7月6日から24年1月5日まで。取得方法は立会外取引による買付、並びに、市場買付としている。自己資本比率の改善、割安な株価水準などを考慮したことが自社株買い実施の理由としている。高水準の自社株買いによる需給の改善を期待する動きが先行している。<2471> エスプール 651 +100ストップ高。前日に上半期の決算を発表、営業利益は14.9億円で前年同期比4.6%減となり、従来計画の14.1億円を上回る着地になっている。3-5月期は10.4億円で同16.4%増となり、四半期ベースでは過去最高水準に到達している。足元株価は安値圏での推移となっていた中、見直しの動きが進む展開になっているようだ。障がい者雇用支援、環境経営支援事業の売上増加が業績を牽引する形に。<6526> ソシオネクスト 16950 -5000ストップ安比例配分。1262万4800株の株式売出を発表、富士通、パナソニックHD、日本政策投資銀行が保有する全株式を売却する。売却株式は発行済み株式数の37.5%に相当する規模となり、当面の需給悪化につながるとの懸念が強まる展開へ。売却価格決定期間は11日から13日まで、海外の機関投資家が販売先となるもよう。なお、同社株価は22年10月の上場初値から一時は7.4倍の水準まで上昇していた。 <ST> 2023/07/06 15:29 本日の注目個別銘柄 環境管理、八千代工、KTKなど <4921> ファンケル 2521 +71大幅続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウェイト」に、目標株価も2300円から3000円に引き上げた。通期営業益は会社計画120億円を上回る130億円と予想。インバウンド需要は訪日中国人数の増加に伴い増える可能性が高く、すでにバリュエーションが上昇している資生堂やコーセーに比べ、インバウンド需要が期待できる化粧品株の中で株価に割安感があると。<6770> アルプスアル 1251 -14.5大幅反落。ゴールドマン・サックス証券では投資判断を「買い」から「中立」に格下げ、目標株価も1400円から1300円に引き下げている。PBR水準のサポート株価の下値リスクは限定的ながら、アクチュエーターの伸び悩みと中長期的な収益力低下リスク、車載モジュールの収益改善スピードの不透明さなどをネガティブに評価している。継続的な業績成長評価・株価評価は難しいと判断のようだ。<7611> ハイデ日高 2464 -38大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は12.2億円で前年同期0.1億円の赤字から黒字に転換。据え置きの上半期計画15.8億円に対しても高い進捗率となっている。既存店売上の順調な回復や一部商品の値上げ効果などが奏効。ただ、5月には月間の売上最高額を達成するなど、月次売上の好調推移は想定されていたことから、短期的な出尽くし感が優勢の展開にもなっているようだ。<9948> アークス 2510 +30大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、経常利益は44.6億円で前年同期比5.8%増益となっている。上半期・通期計画は減益となっており、想定以上に堅調なスタートと評価されているようだ。既存店売上高の堅調推移などが好業績の背景になっている。また、省エネ関連投資や節電の推進、生産性向上の取り組みなどによる販管費の抑制で、予算比では17.3%の上振れともなっているもよう。<3035> KTK 632 -93急落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は3.3億円で前年同期比2.9%増となっているが、3-5月期は1.4億円で同17.7%減と減益に転じている。据え置きの通期計画4.3億円、前期比6.4%増の大幅上振れ期待などは後退する状況となっているもよう。製品売上減少に伴いサプライの利益が伸び悩んでいるようだ。前日にかけては期待感も先行する動きとなっていたため、反動も強まる形になっている。<9983> ファーストリテ 35700 -930大幅続落。前日に6月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比3.4%減となり、7カ月ぶりの前年割れとなっている。客単価が同12.9%上昇した一方、客数が同14.5%の減少となっている。後半に気温が低下したことで、夏物商品の販売が伸び悩んだもよう。アダストリアやユナイテッドアローズなど他の衣料品専門店各社はプラス基調となっていることで、相対的な落ち込みの大きさも意識される形に。<2468> フュトレック 329 +21大幅続伸。GROOVE Xが提供する家族型ロボット LOVOTの中国での販売開始に際して、同社の音声認識技術vGateASR(中国語)が採用されたと伝わった。同社では現在、日本で販売されているLOVOTに音声認識技術vGateASR(日本語)を提供しているが、新たに中国語版の音声認識技術を提供することになる。今後も市場拡大が想定される音声認識技術での同社の存在感の高まりが期待される形に。<4657> 環境管理 530 +80ストップ高。国際原子力機関では昨日、東京電力福島第1原子力発電所の処理水を海洋放出する日本の計画について、「安全基準に合致している」と結論づける報告書を公表したと伝わった。政府では2021年に処理水の海洋放出方針を決めていたが、今回の報告を受けて、放出の時期を近く最終判断するもよう。処理水放出が始まれば廃炉に向けた一歩となることで、環境コンサルを手掛ける同社などの活躍余地が広まるとの見方に。<7298> 八千代工 1387 +204急騰。親会社のホンダが全株取得を目指してTOBを実施すると発表している。TOB価格は1390円で前日終値比17%のプレミアムとなっている。TOB価格にサヤ寄せを目指す動きだが、プレミアムが限定的にとどまっているなか、TOB価格を上回る水準まで買われている。なお、ホンダでは株式取得後、マザーサン・グループ傘下で四輪車の樹脂製品を手掛けるオランダの子会社に一部株式を売却する方針のようだ。<2678> アスクル 2313 +253急伸。前日に23年5月期の決算を発表、営業利益は146億円で前期比2.2%増となり、従来計画線での着地となっている。期末配当金は16円計画に対して18円に引き上げ。また、24年5月期営業利益は165億円で同12.9%増と2ケタ増益見通しに。年間配当金も前期比2円増の36円を計画している。特需反動や固定費増などで減益が続いたBtoB事業の収益回復を見込んでいる。 <ST> 2023/07/05 15:22 本日の注目個別銘柄 キタック、ネクステージ、第一三共など <4707> キタック 392 +80ストップ高。AIを活用した画像処理技術の開発を本格化していくと報じられている。画像処理機器・システム開発のガゾウと事業提携、まずは地質調査の解析を自動化するシステム開発などに共同で取り組んでいくようだ。開発システムは業務の効率化に役立てるほか、建設業界向けへの外販なども想定しているもよう。システム開発による業務受注とシステムの外販で、2-3年後をめどに1億円の売上を目指すとされている。<3186> ネクステージ 3320 +504急騰。前日に上半期決算を発表。営業利益は79.7億円で前年同期比13.0%減となり、従来計画の112億円を大きく下振れる着地になった。ただ、第1四半期の17.7億円に対して、3-5月期は62億円で同29.9%増となっており、市場予想も5億円程度上振れたもよう。商品回転日数の短縮化などで粗利益率が改善。会社側通期計画達成のハードルが高いことは想定線、順調な収益回復傾向がポジティブに捉えられた。<4568> 第一三共 3900 -678一時ストップ安。アストラゼネカと共同開発している抗体薬物複合体の第3相試験結果を前日に発表。主要評価項目である増悪生存期間(PFS)では統計学的に有意な改善を示した一方、全生存期間(OS)では初期の改善傾向が認められたものの、統計学的に有意な改善は示されなかった。最終解析まで評価が継続されることになるが、市場では今回のOSデータにおいても好結果を期待していたとみられ、失望感が先行する形に。<5957> 日東精工 652 +68急伸。21年2月に発表している世界初の「医療用生体内溶解性高純度マグネシウム材料」の特許出願について、このたび特許を取得したと発表している。今回の特許取得に係る発明品は、不純物を多く含有するマグネシウム合金と異なり、純度99.95%以上の純マグネシウムであることから、生体親和性が極めて高いことが特徴のもよう。今後は生体安全性に優れたインプラント製品への応用と開発を進めていく方針のようだ。<7965> 象印マホービン 2003 +193急伸で約2年3カ月ぶりの2000円乗せ。前日に上半期の決算を発表、営業利益は44.8億円で前年同期比7.6%減となったが、通期予想は従来の39億円から50億円、前期比7.2%増に上方修正した。上半期業績が想定以上に堅調に推移していることを反映したようだ。リビング製品や生活家電製品の販売が順調に推移している。なお、23年11月期為替レートの前提を130円から140円に変更している。<7564> ワークマン 4950 -170大幅続落。昨年12月以来の5000円大台割れ。前日に6月の月次動向を発表、既存店売上高は前年同月比2.2%減となり、3カ月連続での前年割れとなっている。客単価が同3.0%上昇した一方、客数が同5.0%減少している。ファン付きウエアなど暑さ対策商品が、前年の記録的な猛暑の反動で低調となったもよう。第1四半期の既存店伸び率は前年同期比1.4%の減少となっている。<7795> KYORITSU 161 +12急伸で一時は21円高まで。前日に中期事業計画を発表している。数値目標としては、25年3月期売上高500億円(23年3月期実績402億円)、ROE10.0%(同2.8%)などを掲げている。BPO事業、デジタル事業、環境事業など、新規事業による価値創造で170億円程度の売上を目指すもよう。成長戦略投資として30億円程度の実施も予定している。中期的な業容拡大に向けた動きを評価する動きが先行へ。<4565> SOSEI 1579 +68大幅続伸。ファイザーが新薬「ロティグリプロン」の開発中止を発表し、株価は先週に急落したが、先週末からはリバウンドの動きが続く格好に。SBI証券では、目標株価を3000円から2700円に引き下げているものの、投資判断は「買い」を継続。「ロティグリプロン」開発中止後の株価の下げは過剰反応とみている。同社の企業価値の源泉はあくまで、StaR技術とSBDDプラットフォームであると考えているようだ。<6986> 双葉電子 503 +19大幅続伸。出光興産<5019>と共同で開発した国産ドローンを活用し、地域課題を解決するサービスの事業化検討を開始すると発表している。複数の用途に対応できる機体の開発に加え、サービスステーションを起点とした設備点検、農業利用、物流配送、災害対応など、各種サービスの事業化に向けた検討を行うもよう。また、ドローン操縦技術者の育成にも取り組む予定としている。将来的な業績寄与を期待する動きが優勢に。<7994> オカムラ 1970 +49大幅続伸。前日に、特別利益の計上、それに伴う業績予想の上方修正を発表している。第1四半期中に保有する上場有価証券を売却、売却益20.2億円を特別利益に計上する。つれて、上半期純利益は従来予想の51億円から65億円に、通期では150億円から164億円に引き上げている。売上高、営業利益など本業ベースの数値は据え置いているものの、保有資産の有効活用による利益率の改善をポジティブに捉える動きが先行。 <ST> 2023/07/04 16:31 本日の注目個別銘柄 ダイセキS、ジェクシード、クラウディアなど <3549> クスリのアオキ 8229 +130反発。先週末に23年5月期決算を発表。営業利益は162億円で前期比15.3%増となり、市場予想を5億円程度下振れた。ただ、3-5月期は前年同期比2ケタ増に回復。一方、24年5月期は178億円で同9.7%増を見込み、コンセンサス下限レベルに。前場はネガティブな反応がやや先行。しかし、下値抵抗線とされる25日線水準を下回ったため、次第に押し目買いが優勢に、大引けにかけてプラスに転じる。<8276> 平和堂 2357 +207大幅反発。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は26億円で前年同期比37.7%増となり、据え置きの上半期計画29億円、同39.9%減に対して、想定以上に高い進捗率となっている。大幅な業績上振れ期待が高まる状況となっているもよう。単体の既存店売上が順調に増加しているほか、中国子会社、並びに外食子会社などの収益改善も進んだもよう。<6871> マイクロニクス 2223 +223急伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を「ホールド」から「バイ」に、目標株価も1700円から2700円に引き上げた。足もとで生成AI普及に伴いサーバ用メモリ向けのプローブカード需要が回復し、来年にはPC用メモリ向けの需要回復も重なり、24年12月期は本格的な回復局面を迎えると評価。なお、23年12月期も営業利益は56億円を予想し、コンセンサス35.5億円を上回ると分析している。<6264> マルマエ 1873 +168大幅反発。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は7.7億円で前年同期比55.7%減となり、通期予想は従来の16.8億円から7.3億円に下方修正。半導体分野における市場環境悪化の長期化、装置部品における在庫調整の影響が大きくなっていることが下方修正の背景。ただ、上半期の受注実績からは業績下振れも想定線、半導体関連の中では株価の出遅れ感も強く、目先の悪材料出尽くしと受けとめられた。<2975> スター・マイカ・ホールディングス 628 -25大幅続落。先週末に上半期の決算を発表、営業利益は28.1億円で前年同期比25.6%減となり、従来予想の26.2億円をやや上振れる着地になっている。通期予想は52.2億円、前期比14.4%減を据え置き。リノベマンション事業において、前年同期比では販売戸数が減少し、販売利益率も低下している。決算数値にサプライズは乏しいものの、大幅減益決算自体が改めての失望売りにつながる形へ。<7888> 三光合成 729 +84急伸。先週末に業績・配当予想の上方修正を発表している。23年5月期営業利益は従来予想の28億円から34億円、前期比33.7%増に引き上げ。車両用部品のほか、日本・アジアでの車両向け金型の受注が増加しているほか、為替相場の円安推移なども業績上振れの背景に。年間配当金も従来計画の14円から16円に引き上げている。第3四半期までの状況から上振れ期待はあったが、修正幅は想定以上と捉えられる。<1712> ダイセキS 1308 +235急騰。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は8.9億円で前年同期比4.8倍となり、上半期予想は従来の8.5億円から12.9億円、前年同期比2.8倍に、通期では15.9億円から20.4億円、前期比48.2%増にそれぞれ上方修正している。主要事業である土壌処理事業において、コンサル営業による案件が好調に推移しているもよう。業績変化率の大きさにポジティブなインパクトが先行。<2935> ピックルスHD 1373 +112大幅続伸。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は7.5億円で前年同期比11.7%増となっている。据え置きの上半期計画11.8億円、同0.4%増に対して高い進捗率となっており、ポジティブな反応が先行する形に。巣ごもり需要の反動減の影響が落ち着いたこと、コンビニエンスストア向けの売上が好調に推移したことなど、増収効果が原材料費や物流費上昇をカバーしているようだ。<3719> ジェクシード 252 -56急落。高速EV充電設備の販売及び設置・保守管理事業を新規事業として開始すると先週末に発表。同時に、新規事業に進出する上での資金確保を目的に、第三者割当による新株式並びに新株予約権の発行も発表した。119万400株をB&Dエナジー投資事業有限責任組合に割り当て、発行価額は252円となっている。また、新株予約権発行による潜在株式は215万500株となる。株式価値の希薄化をマイナス視する動きが先行。<3607> クラウディア 785 +100ストップ高。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は8.1億円で前年同期比3.2倍の水準となり、通期予想は従来の4億円から5億円、前期比4.8倍にまで上方修正している。ブライダル市場が徐々に復調し、最終消費者の挙式意欲が好調に推移したことを反映して売上高が想定以上に拡大するもよう。なお、第4四半期は不需要期のため、収益水準は低下することになる。 <ST> 2023/07/03 15:33 本日の注目個別銘柄 高島屋、クロスキャット、ナガイレーベなど <8011> 三陽商 1913 +33大幅続伸。前場に第1四半期決算を発表、その後は上げ幅を広げる展開に。営業利益は10.4億円で前年同期比2.1倍と急拡大、つれて、上半期計画は従来予想の1億円の赤字から2億円の黒字に、通期では24億円から27億円に上方修正した。人流やインバウンド需要回復で百貨店など実店舗の集客が回復したこと、80周年記念アイテムを含む春夏プロパー商材が好調に稼働したことなどで、売上は想定を上回るもよう。<6616> トレックスセミ 2368 +89大幅続伸。SBI証券では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価は2950円を据え置いた。24年3月期は在庫調整の影響が避けられず減収減益予想だが、パワー半導体及びアナログ半導体の成長ポテンシャルは不変で、在庫調整後は再び成長トレンドへ回帰の可能性と分析。25年3月期以降の業績拡大を考慮すれば、株価の割安感は強まったと判断している。なお、25年3月期営業利益は2.2倍の33億円と予想。<6503> 三菱電 2027 +23.5続伸。ゴールドマン・サックス証券では投資判断を「売り」から「買い」に一気に2段階格上げ、目標株価も1450円から2500円に引き上げた。最近の事業構造改革への努力は収益性やリターンの改善として結実すると評価。自動車機器事業における事業再編計画は、今後の進捗の確認を通して市場の同社株への自信の高まりにつながると分析。パワー半導体のマージン改善期待なども市場は織り込みきっていないと指摘。<4307> NRI 3961 -38反落。第1四半期営業利益が前年同期比5%減の270億円弱になる見通しとの観測報道が伝わった。第1四半期での減益は3年ぶりとなる。国内事業は好調だが、ビル売却益の反動減に加え、豪州や北米向けのシステム開発が伸び悩んでいる。通期予想は据え置く見通しとされている。一過性利益の反動を考慮すれば実質的には増益確保と捉えられるが、市場コンセンサスは280億円程度であるため、ネガティブな反応に。<6178> 日本郵政 1036.5 +4.5もみ合い。保有する楽天グループの株式に関連して、800億円規模の損失を第1四半期決算で計上する調整に入ったと伝わった。21年に約1500億円を出資したが、携帯事業の苦戦で楽天グループの株価が低迷し、前日の終値は501円と取得直後の3分の1程度にまで下落している。ただ、楽天グループの株価下落の影響は反映されているとみられ、株価インパクトは限定的にとどまっている。今後は戦略の練り直しなどが焦点に。<2307> クロスキャット 1207 +68大幅続伸。「CC-BizMate」のクラウド勤怠管理システムとAIを活用した音声感情解析の2つのソリューションが、中小企業・小規模事業者を対象とした経済産業省「IT 導入補助金 2023」の対象ツールとして登録認定されたと発表。これにより、対象事業者は勤怠管理業務の効率化と社員のメンタルヘルスケアを最大 1/2 の負担で推進することが可能となるため、製品需要の拡大が想定される状況となった。<6920> レーザーテック 21575 -565大幅反落。前日の米国市場ではNYダウは上昇したもののナスダック指数は反落、1-3月期GDP確報値の上方修正、新規失業保険申請件数の下振れなど、想定以上の景気指標を受けて長期金利が上昇したことが要因。これにより、東京市場でも半導体関連などのグロース株には警戒感が強まっているようだ。また、前日は決算を受けて時間外取引で上昇していたマイクロンが4%超の下落となったこともネガティブに響く。<4922> コーセー 13790 -655大幅続落。前日にスモールミーティングが開催されているもようで、主に中国や韓国の販売動向について、ネガティブ反応が優勢の動きにつながっているものとみられる。中国618セールは計画以下の推移となっているもようで、消費回復の鈍さや競争激化などが意識された。また、韓国免税も引き続き在庫調整などで厳しい状況が続いているもよう。また、米国のタルトのセルアウトは順調だが、伸長率は徐々に低下しているもよう。<7447> ナガイレーベ 2173 -111大幅反落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は35.4億円で前年同期比10.2%減となり、上半期実績の同8.7%減から減益率が拡大している。第2四半期(12-2月期)には収益回復傾向となっていたことで、期待感が先行していたとみられ、ネガティブな反応が強まっている。なお、発行済み株式数の1.5%に当たる50万株、10億円を上限とする自社株買いの実施を発表しているが、下支えにはなっていない。<8233> 高島屋 2013 +144大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は110億円で前年同期比66.4%増、80億円強の水準であった市場予想を上回った。つれて、上半期予想は従来の150億円から175億円、通期では350億円から375億円に上方修正した。百貨店事業における堅調な販売動向は織り込み済みとみられるが、コスト構造改革などによる経費削減なども想定以上に進んでいるとの見方が優勢に。 <ST> 2023/06/30 15:34 本日の注目個別銘柄 サンケン電、ホクシン、酉島製など <6707> サンケン電 13400 +910大幅続伸。前日には三菱UFJモルガン・スタンレー証券が目標株価を引き上げているが、本日は半導体株高も支援材料となって、引き続き上値追いの勢いを強めている。対ドルでの1円の円安は3億円程度の増益要因につながるとみられており、足元円安進行が好感されているほか、約51%を保有するアレグロの保有価値が同社の時価総額水準を大きく上回る状況が続いていることなども材料視されている。<7897> ホクシン 145 +13急伸。一時28円高まで買われる。廃棄衣料繊維を原料とした繊維リサイクルボード「PANECO」がMDF生産設備による世界初の量産試験に成功したと伝わっている。これは、ワークスタジオが開発してモリリンが販売するもので、同社が技術協力を行っている。ファッションロスの解決に大きく貢献する技術として、今後の展開に対する期待感が高まっているもようだ。<6363> 酉島製 1915 +134大幅続伸。産業革新機構のJSR買収発表を受け、投資家の間ではGNT(グローバルニッチトップ)をキーワードとした中小型株への注目度が高まってきたなどと伝わった。その中で同社も取り上げられており、注目度の高まりへとつながったようだ。同社はポンプの製造・販売を手掛けているが、海水淡水化プラント向けのポンプでは世界首位で、中東など水不足に悩む地域でのシェアは他社の追随を許さないと紹介されている。<2914> JT 3104 -118大幅反落。本日は6月末配当権利落ち日となっており、高配当利回り銘柄と位置付けられる同社などには手仕舞い売りの動きが優勢となった。同社は6月末配当金94円、年間配当金188円を計画しており、前日時点での配当利回りは5.8%の水準となっている。同社のほか、洋インキHD<4634>、日本カーボン<5302>、AGC<5201>、アルペン<3028>など、6、12月決算銘柄が下落率上位となっている。<9432> NTT 171.2 -5大幅反落。本日、1:25の株式分割権利落ち日となっている。株価の値頃感の高まりによって、投資家層の広がりなど人気化が期待されるとして、とりわけ、前日にかけては権利取りの動きが活発化する状況になったとみられる。本日も買い先行となったものの、その後は一転、出尽くし感による利益確定売りが優勢となっている。<8035.T> 東京エレク 20775 +535大幅続伸。前日の米国市場では、SOX指数は0.9%の下落となっているが、引け後に決算を発表したマイクロンが時間外取引で上昇しており、同社など国内半導体関連は全般買いが優勢の展開となっている。マイクロンの第3四半期売上高は37.5億ドルで市場予想の36.5億ドルを上振れ、1株当たりの赤字幅も市場予想より縮小している。第4四半期売上高見通しはアナリスト予想と一致のもよう。<3086> Jフロント 1373.5 -54大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、事業利益は98億円で前年同期比39.6%増、営業利益は102億円で同34.5%増となった。上半期の会社計画線で推移しているもようで、市場コンセンサス比でもほぼ想定線。各セグメントとも順調に利益を上伸させているが、百貨店事業の販売などは月次動向で確認されていた。同事業においては想定以上の費用増なども確認されていることで、短期的な出尽くし感が先行する形に。<5232.T> 住友大阪セメ 3686 +14続伸。前日に特別利益の計上、並びに業績予想の修正を発表している。6月末予定で投資有価証券1銘柄を売却し、約42億円の特別利益を計上するもよう。これに伴い、上半期最終損益は従来予想の20億円の赤字から19億円の黒字に、通期では60億円の黒字から95億円の黒字に上方修正している。政策保有化の見直しに伴う資本効率の改善策としてポジティブに評価の動きが先行へ。<2695> くら寿司 3075 -50大幅反落。SMBC日興証券では投資判断を「1」から「2」に、目標株価も4000円から3000円に引き下げた。海外事業の成長加速を織り込む一方で、国内事業の競争環境や消費者動向に鑑みて、苦戦が長期化すると判断しているもよう。回転寿司各社の海外事業の利益構成は従前より高くなると見込まれるが、同社は現地市場に子会社を上場させており、非支配株主利益が流出するため、相対劣位となる資本構造であると指摘。<2742> ハローズ 3895 +215大幅続伸。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は24.5億円で前年同期比13.3%増となっている。上半期計画の45.5億円、同5.1%増、通期計画の91.7億円、前期比1.3%増に対して順調な進捗となっており、ポジティブな反応が先行する形になっている。商品原価やエネルギーコストの上昇はあったものの、既存店の堅調推移などで売上高が2ケタの成長となっている。 <ST> 2023/06/29 15:28 本日の注目個別銘柄 YEデジタル、イマジカG、ハニーズHDなど <2354> YEデジタル 579 +77急騰。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は1.8億円で前年同期比2.1億円の損益改善となった。つれて、上半期予想は従来の2億円から3.8億円に上方修正した。ビジネスソリューション、IoTソリューションともに、ユーザーのDX投資が想定以上に好調に推移しているもよう。通期計画の10億円、前期比9.9%増は現状で据え置いているものの、今後上振れの可能性は高いと捉えられた。<6879> イマジカG 670 +69急伸。前日に発表した自社株買いの実施が買い材料視されている。発行済み株式数の1.1%に当たる50万株、4億円を取得上限としており、取得期間は6月28日から9月30日まで。資本効率の向上を図るとともに、将来の機動的な資本戦略に備えることを取得目的としている。同社の自社株買いは18年に立会外取引で実施して以来とみられる。目先の需給面での下支えを期待する動きが先行。<2792> ハニーズHD 1709 +174急伸。前日に23年5月期の業績・配当予想引き上げを発表している。営業利益は従来予想の60億円から76.7億円、前期比53.6%増にまで引き上げ。全国的に気温も上昇したことで外出機会の増加により客数が想定を上振れ、3月から4月にかけてのオケージョン需要や新生活に向けた需要も好調な推移となったもよう。年間配当金も45円から50円に引き上げ、前期比15円の増配としている。<7649> スギHD 6485 +323大幅反発。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は78億円で前年同期比16.6%増となり、市場想定を10億円程度上振れている。調剤の粗利益率が想定以上に改善していることが想定以上の上振れの背景とみられる。インフルエンザや花粉症などの需要が伸びているもよう。会社側の据え置きの通期計画は330億円で前期比4.2%増だが、上振れ期待が高まる状況となっている。<5202> 板硝子 680 +50大幅高。為替相場でユーロ高円安が進行、1ユーロ=157円台まで値下がりし、2008年9月以来、およそ15年ぶりの円安水準となっている。前日には、ヨーロッパ中央銀行のラガルド総裁が講演で利上げの継続を示唆する発言をしたと伝わり、日本との金利差拡大が意識される形となっている。欧州の売上構成比が高く、ユーロ高メリット銘柄と位置付けられる同社などの買い材料につながっているようだ。<6088> シグマクシス 1272 +54大幅反発。前日に業績修正、並びに配当予想の引き上げを発表している。24年3月期純利益は従来予想の27億円から29億円に上方修正、法人税などの減少が見込めることを背景としている。売上高や経常利益などは従来計画を据え置いている。インパクトは限定的だが、あわせて配当予想も従来の20円から22円、前期比6円の増配に引き上げ。早いタイミングでの増配発表は業績の先行きへの自信とも受け止められている。<6526> ソシオネクスト 20300 +840大幅反発。SMBC日興証券の投資判断格下げをきっかけに株価の割高感や過熱感が意識され、22日から前日まで4営業日での株価下落率は約30%に達した。本日は一転、半導体関連株高の流れに乗って押し目買いの動きが優勢となり、5日ぶりに急反発する展開となった。前日の米国市場では良好な経済指標などがポジティブ視されて主要指数が上昇、SOX指数も3.6%の大幅高となっており、東京市場でも関連株が連れ高に。<5949> ユニプレス 1167 +79大幅続伸。野村證券では投資判断「バイ」を継続で、目標株価を1050円から1300円にまで引き上げている。日本やメキシコの自動車生産が好調で、納入台数見通しを引き上げているもよう。また、生産の自動化を進めていることで、増産が増益に結び付きやすく、収益予想も上方修正している。PER水準は依然として低く、業績回復を十分に織り込んでいないと判断。中期的には日産以外への拡販に注目ともしている。<9107> 川崎船 3512 -232大幅反落。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断を「オーバーウェイト」から「イコールウェイト」に格下げ、目標株価も3800円から3100円に引き下げている。コンテナ船業界の一段の需給悪化など、さらなる株価リスクを想定して海運業界の投資判断「コーシャス」を再強調しているもよう。同社に関しては、自己株取得の想定を引き下げたことで、BPS水準が切り下がる見込みも反映しているようだ。<2778> パレモ・HD 192 +8大幅反発。前日に第1四半期の決算を発表、経常利益は1.8億円で前年同期比8.8%増となり、上半期計画の4.3億円、同11.5%減に対して増益着地となっている。雑貨の苦戦などで売上高は低迷したものの、販管費の削減などが奏効する形になっているもよう。6月の既存店売上の落ち込みを映して、前日は警戒感から一段安の展開となっていた中、底堅い収益動向を受けて見直しの動きが強まる形に。 <ST> 2023/06/28 15:41 本日の注目個別銘柄 ショーケース、グロバル社、川崎船など <3909> ショーケース 384 +32大幅反発。オンライン本人確認/eKYCツール「ProTech ID Checker」の新機能として、開発不要の公的個人認証サービス機能「ProTech マイナンバーIC認証」を23日にリリースしたと発表。小売・リユース業専門クラウドPOSシステム「ReCORE」に導入予定。マイナンバーカードのICチップを活用した公的個人認証サービスが拡大すると予想される中、今後の展開力に期待が高まった。<3271> グロバル社 253 +35急騰。ホテル事業に関する不動産10物件を信託財産とする信託受益権について、親会社であるSBIHDの子会社との間で売買契約を締結したと発表している。これによって、同社売上高は22年6月期の10%に相当する額以上に増加することが見込まれるとしており、23年6月期売上高は従来予想の270億円から424億円に、経常利益は10.7億円から14.2億円に上方修正している。<9107> 川崎船 3744 +386急伸。大手海運株には総じて買いが優勢となり、海運セクターが業種別上昇率のトップになっている。前日の米国市場ではハイテク株への売り圧力が強まり、ナスダック指数の下げが目立つ状況となっている。グロースからバリューへの資金シフトが強まってきているようだ。東京市場でも同様に、海運株などバリュー株へと関心が向かう展開へ。足元でのバルチック指数の底打ち感なども支援に。<9248> 人・夢・技術G 1595 +117大幅続伸。前日に配当政策の変更を発表、それに伴い配当予想も修正している。これまでの配当政策は、1株当たり配当額40円と配当性向25%に基づく配当額の高い方を目安としていたが、2023年9月期より、1株当たり配当額60円と、配当性向35%に基づく配当額の高い方を目安にするとしている。これによって、23年9月期年間配当金は従来計画の40円から60円に引き上げている。<7630> 壱番屋 5580 +120大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は12.6億円で前年同期比2.4倍の大幅増益となっている。上半期計画18.1億円、同37.3%増に対する進捗率は69.5%に達している。既存店客数が堅調に推移している中、前期に実施したベースのカレーソースと一部のトッピングなどの値上げの効果によって客単価が大きく上昇している。業績上振れを織り込む動きが強まっているもよう。<3333> あさひ 1280 -1もみ合い。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は36.4億円で前年同期比5.9%増となり、上半期計画43億円、同0.9%増と好進捗となっている。価格改定効果による客単価の上昇で既存店売上が好調に推移。品目別では、電動アシスト自転車やヘルメットなどの販売が好調のもよう。ただ、業績には季節性が高いほか、月次動向なども発表していることから、インパクトは限定的ではあるようだ。<8227> しまむら 13965 -80続落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は145億円で前年同期比0.6%減となっている。会社側は通期計画546億円、前期比2.4%増を据え置き、計画比では売上・営業利益ともに上振れているようだ。ただ、市場コンセンサスを5億円程度下振れる着地になっており、マイナス視する動きが優勢のもよう。足元での円安進行による今後の影響なども懸念されているようだ。<6279> 瑞光 1230 -66大幅続落。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は3.6億円の赤字となり、前年同期比1.4億円の損益悪化となっている。据え置きの通期計画は28億円黒字で前期比55.3%増を見込んでおり、想定外の低調スタートと捉えられているようだ。大人用紙おむつ製造機械などが好調推移となっているものの、一部受注案件において追加改造などが発生して原価率が上昇したようだ。<4565> SOSEI 2460 -700ストップ安比例配分。米ファイザーが、糖尿病や肥満症に開発中の経口GLP-1 作動薬「ロティグリプロン」の開発を継続しないことを決めたと発表している。「ロティグリプロン」は同社との研究開発提携を通じて、これまで第2相臨床試験が行われていた。大型化も期待されていた製品で、同社にとってもロイヤリティ収入の拡大が期待されていたため、中期的な業績期待水準が切り下がる展開となっているもよう。<4185> JSR 4215 +281大幅続伸。先週末に政府系ファンドの産業革新投資機構が同社を約1兆円で買収すると報じられ、前日はストップ高比例配分となった。その後、TOBを通じて買収することを正式発表。TOB価格は1株4350円とし、先週末終値比では35%のプレミアムとなった。12月下旬をメドにTOBを開始する予定で、同社ではTOBに賛同を表明。TOB開始まで時間はあるが、TOB価格にサヤ寄せの動きが先行する形に。 <ST> 2023/06/27 15:26 本日の注目個別銘柄 ボルテージ、東応化、JSRなど <6524> 湖北工業 6030 +230大幅反発。政府では2024年度にも、民間と共同で日本の国内外を結ぶ海底ケーブルの増設に乗り出すと先週末に報じられた。日欧間など海外との新ルート開通や海外からのケーブルと日本の通信網をつなげる国内拠点の新設などを念頭に置いており、こうした民間事業を資金面から支援するようだ。同社は海底ケーブル用の光通信部品やデバイスなどを展開しており、政府支援によるメリットが期待される銘柄の一つと捉えられた。<2585> ライフドリンクC 3445 -260大幅続落。本日、スタンダード市場からプライム市場に上場区分が変更されている。一方、本日は売出株の受渡期日となっており、短期的な需給悪化が強まる形になっているようだ。オーバーアロットメントによる売出を含めて、売出株は387万200株、売出価格は3433円であり、利食い売りの動きが急がれる状況のようだ。株式売出の発表後、先週末終値まで株価は4.2%の上昇となっていた。<3639> ボルテージ 354 +42急伸。Nintendo Switch 向けタイトルの累計販売本数が10万本を突破したと先週末に発表。同社では、Switch 向けに「ボル恋」人気タイトルの移植タイトル及びオリジナルタイトル「even if TEMPEST 宵闇にかく語りき魔女」を展開中。今後も年内発売予定の「even if TEMPEST 宵闇にかく語りき魔女」ファンディスクをはじめとした新作などを投入していくもよう。<9962> ミスミG 2907 -142大幅続落。野村證券では投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価も3760円から3400円に引き下げた。先週末に発表された5月売上は前年同月比4%減となり、2月以降続いていた増収が途切れる形に。海外の減収幅が大きく、中国で需要回復が見られていないほか、現地企業との競争も激化している可能性と指摘。今下期以降の業績回復見通しを従来比で緩やかなものに修正しているもよう。<2264> 森永乳 4803 -142大幅反落。SMBC日興証券では投資判断「2」、目標株価5200円で新規カバレッジを開始している。目標株価は現値水準より高いものの、国内苦戦で、業績は足元で踊り場を迎えるとみているもよう。基盤である国内では、原料高・インフレ下で営業利益は半減し、収益性改善に時間を要すると見込んでいるもよう。24年3月期営業利益は205億円を予想し、223億円御市場コンセンサスを下回るとみている。<4716> 日本オラクル 10800 -900大幅続落。先週末に23年5月期の決算を発表、営業利益は744億円で前期比1.6%増、3-5月期は218億円で前年同期比0.6%増となっている。ほぼ市場予想線上とみられる。一方、24年5月期計画は、売上高が前期比2-6%の増収、EPSが0-3%の増加としており、ネガティブに捉えられているもよう。値上げ効果の拡大などが期待されたことで、市場予想は純利益ベースで8%程度の増益見込みであった。<3391> ツルハHD 10895 +290大幅反発。先週末に23年5月期決算を発表、営業利益は456億円で前期比12.3%増となり、従来計画の427億円を上振れ、450億円程度の市場予想もやや上回り、想定以上に粗利益率が改善する形になった。また、24年5月期は472億円で同3.6%増の見通しで、市場予想を10億円程度上回る。既存店前提などは明らかにされていないが、想定以上の好業績推移をポジティブに受け止める動きが優勢になった。<5384> FUJIMI 10010 +480大幅続伸。産業革新機構のJSR買収報道を受けて、本日は半導体材料を手掛ける銘柄の上昇が目立っている。同社や東京応化のほか、大阪有機、トリケミカル、扶桑化学、住友ベーク、関東電化などの中小型株が上昇率の上位にランクイン。とりわけ、同社は半導体に使われる超精密研磨材において、世界で約90%と圧倒的なシェアを誇っており、半導体業界において重要な位置づけとなっている。<4186> 東応化 8761 +728大幅反発。産業革新機構による買収報道が伝わっているJSRがストップ高買い気配となっており、連想買いの動きが同社には強まっているようだ。産業革新機構の買収は、半導体産業の囲い込みの動きとも捉えられており、フォトレジストではJSRに次ぐ世界シェアを握る同社にも買いが波及する展開に。同社の世界シェアは約21%と推定されており、EUV用フォトレジストなどに強みとされている。<4185> JSR 3934 +700ストップ高比例配分。政府系ファンドの産業革新投資機構が同社を約1兆円で買収すると先週末に伝わった。同社は半導体の重要素材となるフォトレジストで世界シェアは約3割。政府では半導体を戦略物資と定め、素材から製品まで半導体サプライチェーンを強化する動きの一環と捉えられる。早ければ年内にTOBを実施する方針のようだ。現在の時価総額は7000億円弱のレベルであり、相応のプレミアムが期待される形に。 <ST> 2023/06/26 15:42

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