注目トピックス 経済総合ニュース一覧
注目トピックス 経済総合
香港大引:ハンセン1.9%安で3日続落、半年ぶり19000pt割れ
*17:56JST 香港大引:ハンセン1.9%安で3日続落、半年ぶり19000pt割れ
皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、メキシコペソ円についてのレポートを紹介します。陳さんはまず、『今週のメキシコペソ円は、調整安場面を迎える可能性がありそうだ』と述べています。続けて、『メキシコ銀行(中銀)は18日、金融政策決定会合を開き、政策金利を11.25%に据え置くと発表した。2021年6月から2023年3月までの15会合連続で続けてきた利上げを停止した。インフレ率の低下を考慮した。政策金利の据え置きは21年5月以来となる』と伝えています。また、『中銀は利上げ停止の理由について資料で前回の金融政策決定会合以降、インフレ率が下がり続けている』と説明し、『インフレ率を政策目標内に抑えるためには一定期間、政策金利を現在の水準で維持することが必要だろうと指摘した。今後の会合でも当面は政策金利の据え置きを続ける可能性を示唆した』と解説しています。さらに、『メキシコはインフレ率が低下傾向にある。4月のメキシコ消費者物価指数は前年同月と比べて6.25%上昇した。2カ月連続で7.0%を下回った』と伝えています。こうしたことから、メキシコペソ円の今週のレンジについては、『7.55円~7.85円』と予想しています。参考にしてみてくださいね。上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の5月23日付「メキシコペソ円今週の予想(5月22日)」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。フィスコリサーチレポーター 花田浩菜
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2023/05/25 17:56
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NYの視点:米FRB高官、将来の追加利上げの確実性低下で合意、6月休止のシナリオも停止は程遠い
*07:57JST NYの視点:米FRB高官、将来の追加利上げの確実性低下で合意、6月休止のシナリオも停止は程遠い
英国のインフレ率は予想を大幅に上回り英国中銀の追加利上げ観測が強まり、100ベーシスポイントの利上げ予想も浮上した。また、欧州中央銀行(ECB)もラガルド総裁が利上げ停止する意向はないと表明。主要各国のサービスインフレが依然強く、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ停止の思惑も後退しつつある。FRBは5月連邦公開市場委員会(FOMC)で全会一致で5月の25ベーシスポイントの利上げを決定。公表したFOMC議事要旨(5月2-3日会合分)の中で、インフレが容認できないほど高かったとした。ただ、将来の追加利上げを巡り、今まで実施した金融政策が経済に反映するには時間を要することを理由に、高官の見解が分かれたことも明らかになった。このため、多くの高官は選択肢を保つ必要性を主張。データ次第の政策を強調する一方で、利下げの可能性は少ないことが示された。タカ派で本年のFOMC投票権を持つウォラー理事やミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は金融状況の展開や今までの急速な利上げの影響を確認するために6月にいったん利上げを休止し、7月に利上げを再開することも可能だと言及した。パウエル議長も先週のイベントでFRBが金融市場や経済指標の見直しをする余裕があると発言している。今後発表されるインフレや経済指標の結果次第だが、6月FOMCでは、いったん利上げを休止し、7月から利上げを再開するというのが今のところ可能性の強いシナリオだと考えられる。ただ、インフレの進展は予想以上に遅く、労働市場も依然ひっ迫、また、住宅市場も強く消費者物価指数(CPI)に影響する賃貸の一段の低下予想を正当化できない可能性が出てきたため利上げを停止すべきでないとの見解で、FRBの金融政策者は合意していると見られる。ドルの上昇は継続すると見られる。
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2023/05/25 07:57
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コラム【ポートフォリオのススメ】アクティブ対パッシブ(マネックス証券 塚本 憲弘)
*09:26JST コラム【ポートフォリオのススメ】アクティブ対パッシブ(マネックス証券 塚本 憲弘)
今回はベンチマークを上回る投資成果を目指すアクティブ運用とベンチマークに連動する投資成果を目指すパッシブ運用について話します。4月にS&P社からSPIVA日本スコアカードと呼ばれるアクティブ運用投資信託のパフォーマンス測定結果が示されました。年2回公表されるデータですが、直近分は2022年末までの国内で取り扱われている株式ファンドについて日本から新興国まで、各アクティブファンドが対象ベンチマークに劣後(アンダーパフォーム)した割合を集計しています。【アクティブファンドが参照指数にアンダーパフォームした割合】1年 3年 5年 10年日本大型株 68% 77% 90% 82%日本中小型株 75% 50% 47% 52%全ての日本株 70% 71% 82% 73%米国株 53% 90% 95% 91%グローバル株 71% 82% 82% 95%国際株 42% 87% 96% 96%新興国株 80% 88% 91% 100%(期間1年は2022年、3年は2022年末までの3年を示す。S&P社レポートから小数点以下四捨五入し筆者作成)長期投資の観点から過去10年に着目すると、日本中小型株でアンダーパフォーマンスの割合が半分程度と相対的に低位ですが、総じてベンチマークに勝つのは難しいことが分かります。新興国株に至っては過去10年で100%が劣後しています。投資信託協会によると信託報酬はアクティブファンド平均年1.14% vs インデックス0.38%です(2023年3月末)。コストの高さがある分アウトパフォームが難しくなる点はあるでしょう。また過去10年のアクティブファンドの生存率は全ての日本株ファンドで62%、米国株で56%、新興国株では30%と勝ち続けることの難しさが伺えます。では長期資産形成にはパッシブファンドが有利なのでしょうか?まずこの集計に含まれるアクティブファンドは玉石混交です。パッシブ投資と大差無いながらアクティブを名乗りコストが高いファンドが含まれる可能性があります。アクティブファンドとは付加価値を追求する投資哲学があり、時に投資銘柄への配分が集中するなど参照指数との構成比率が大いに異なる(べき)ものです。その哲学に共感できるかは大事な判断基準となりますし、手数料が高くてもその価値には注目です。また東証が資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を要請する中で、変化する企業を捉えるポテンシャルはアクティブ運用に期待されるところです。4月に金融庁から出された資産運用業高度化プログレスレポート2023によると、機関投資家は市場連動のパッシブ運用の組入割合が高いものの、アクティブ運用は調査活動によって中長期的に成長性の高い企業を発掘し、選別するという、重要な価格発見機能を担っている、とされました。日本株の成績は先ほどのデータでも相対的に良好な中でアクティブ運用の拡大余地は大きいです。なお債券ファンドではアクティブ運用の勝率が株式の場合より高いとの分析があります。参照指数に非効率性があり、逆にアクティブ運用には収益機会となる場合や、参照指数は過度に銘柄の入れ替えが起きる、またアクティブ運用はデリバティブを活用してアルファが追求できるなどと言われています。アクティブファンドは手数料面などで敬遠されがちですが、パッシブでは捕捉しきれない領域への運用手段として魅力的です。過去は将来を約束するものでは無いですが、先ほどの生存率の低さを見ても、ある程度これまでのパフォーマンスは参考に見るべきでしょう。投資哲学面で共感できるものや興味ある分野への投資を通じて、世界をより身近に感じられるのも魅力ではないでしょうか。欧米で先行するアクティブ型のETFについて日本でも導入が議論されており、6月下旬にパッシブETFに限定する今の上場ルールの改正が見込まれています。こちらはETFなのでコスト面でより魅力的となるかもしれませんし、今後の展開が注目されます。マネックス証券 インベストメント・ストラテジーズ 塚本 憲弘(出所:5/22配信のマネックス証券「メールマガジン新潮流」より、抜粋)
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2023/05/24 09:26
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NYの視点:米サービス業は依然強く早期の利下げ観測が後退
*07:35JST NYの視点:米サービス業は依然強く早期の利下げ観測が後退
米国の製造業は冴えない一方でサービス業は依然強い。米5月製造業PMI速報値は48.5と、予想外に4月50.2から50割れの活動縮小となった。米5月リッチモンド連銀製造業指数も-15と、4月-10から改善予想に反し悪化。5か月連続のマイナス。5月NY連銀製造業景気指数も-31.8と予想を大幅に下回り1月来で最低となるなど、最新の地区連銀製造業景気指数は低迷している。一方、5月サービス業PMI速報値は55.1と、4月53.6から低下予想に反し上昇し1年ぶりの高水準となった。4カ月連続で50を上回った。総合PMI速報値は54.5と、4月53.4から低下予想に反して上昇しやはり1年ぶり高水準。5月フィラデルフィア連銀非製造業活動は-16.0と3カ月連続のマイナスながら、4月-22.8から改善。サービス業は想定以上に強く景気を支えている。サービスインフレも根強い証拠ともなる。米連邦準備制度理事会(FRB)の住宅を除いたコアのサービスインフレが高止まりしており、金利がもっと高くなる必要があるとの見解を正当化する。短期金融市場では、3月初旬の中堅銀行破綻後、早くて7月の利下げを織り込んでいたが、6月に続き7月も再び利上げを織り込み始めた。
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2023/05/24 07:35
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(中国)上海総合指数は0.05%安でスタート、内外景気の先行き不安が足かせ
*10:56JST (中国)上海総合指数は0.05%安でスタート、内外景気の先行き不安が足かせ
23日の上海総合指数は売り先行。前日比0.05%安の3294.79ptで寄り付いた後は、日本時間午前10時51分現在、0.25%安の3288.07ptで推移している。内外景気の先行き不安が根強いことが引き続き足かせとなっている。また、米国の債務上限問題をめぐる交渉を見極めたいとのムードも強まっている。一方、景気対策への期待などが指数をサポートしている。
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2023/05/23 10:56
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ドル円、上昇基調強まろう サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)
*09:38JST ドル円、上昇基調強まろう サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)
皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、ドル円についてのレポートを紹介します。陳さんはまず、今週のドル円について、『ドル円、上昇基調強まろう』と述べています。続けて、『昨日のドル円は137円台後半と大幅上昇した。懸念されている米債務上限問題に関して、16日の会談後、マッカーシー米下院議長が今週末までに合意可能との認識を示し、バイデン大統領もこの日「合意に達することを確信している」と強調したため、同問題への懸念が和らいだ』と解説、『東京株式市場では、リスクオンモードが強まり日経平均株価は3万円台で続伸していることも円安要因』と述べています。また、『債務上限問題の解決に加え、米連邦準備制度理事会(FRB)の高官らの「タカ派」的な発言を受けて早期利上げ停止観測が後退している』と伝えていますさらに、『CMEのFEDWATCHによると、18日時点で6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きの確率は77.8%と12日時点の91.7%から低下している。逆に、0.25%の利上げ確率は12日の8.3%から18日には22.2%に上昇している』こうしたことから、陳さんは、ドル円について、『ドル円は終値で5月1日の直近高値を上回り、昨年12月以来の高水準に到達。年初来2度上昇が阻止されている200日移動平均線を上回りつつある。138円を明確にブレイクとなれば、140~145円の水準に上昇していくだろう』と予想しています。参考にしてみてくださいね。上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の5月18日付「ドル円、上昇基調強まろう」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。フィスコリサーチレポーター 花田浩菜
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2023/05/23 09:38
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金、急落は押し目買いのポイントか サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)
*09:36JST 金、急落は押し目買いのポイントか サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)
皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、金についてのレポートを紹介します。陳さんはまず、『金、急落は押し目買いのポイントか』と述べています。続いて、『週明け15日のNY金は、ドル下落に伴う割安感を受けた買いに支えられ、4営業日ぶりに反発。前週末比2.90ドル(0.14%)高の2022.70ドル。引き続き債務上限問題が材料視された。この協議が難航すれば来月にもデフォルト(債務不履行)に陥る恐れがあるため、先行き不透明感から安全資産である金には買いが入った』と伝えています。また、『16日は、米経済指標が比較的堅調な結果だったほか、米金融当局者のタカ派発言が相次いだことで、米連邦準備制度理事会(FRB)のインフレ抑制に向けた引き締めが長引くとの観測が浮上。米長期金利とドル指数が上昇し、金相場を圧迫し、約2週間ぶりに2000ドルの大台を割り込んだ』と解説、『高金利にもかかわらず米経済が持ちこたえていることが一連の経済指標で示され、FRBの物価対応は道半ばとの見方が裏付けられた』と述べています。次に、『6月1日にも資金繰りが行き詰まるとされる中、デフォルト(債務不履行)による市場の混乱への警戒感は強い。与野党の主張に隔たりが大きく、過去の債務上限を巡る与野党対立よりも、リスクは大きいとの声が上がっている』とし、『ただ、債務上限問題は金相場のサポート要因だが、最終的には共和党が妥協して決着するとの見方もある。その場合、金相場は今までのリスクプレミアムを縮小する格好で下落しよう』と言及しています。しかし、『米国の景気後退懸念は強く、CMEのFEDWATCHによると、市場はFRBが年内にも利下げに転じる可能性は高いと見ているようだ。そのため、急落場面は押し目買いのポイントになりそうだ』と考察しています。こうしたことから、陳さんは、NY金について、『当面のレンジは、1980~2080ドル』を想定しています。参考にしてみてくださいね。上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の5月17日付「金、急落は押し目買いのポイントか」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。フィスコリサーチレポーター 花田浩菜
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2023/05/23 09:36
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NYの視点:6月FOMC、タカ派的な利上げ休止の思惑強まる、ドル上昇基調は変わらずか
*07:45JST NYの視点:6月FOMC、タカ派的な利上げ休止の思惑強まる、ドル上昇基調は変わらずか
金利がピーク達成に近づくに連れ、米連邦準備制度理事会(FRB)高官の発言から、急激な利上げ後の経済やインフレ、金融市場の展開を見直すために利上げサイクルを完全に終了するのではなく、休止して様子を見ることを支持する意見が増え始めた。インフレ水準はピークからは鈍化傾向だが、依然かなり高くFRBの目標を上回るため、追加利上げが必要との考えには変わりはない。ただ、同時に、信用ひっ迫により金融混乱などの影響も出始めた。景気への懸念も根強い。ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は22日のインタビューにおいて、FRBがインフレ対処を継続する必要があると言及すると同時に、6月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げは5分5分とした。FRBの急激な利上げが経済や金融市場に影響がでるには時間を要するため、利上げを一時休止(スキップ)することも可能との考えを示した。ただ、利上げ停止を宣言すべきではないとの見解。同総裁は本年のFOMC投票権を有している。米アトランタ連銀のボスティック総裁もFRBは多くの金融引き締めを行ってきた。政策が経済に反映するには時間を要するとし、少しの間、展開を様子見すべきとの考えを示している。セントルイス連銀のブラード総裁はインフレが高過ぎで、25BPの利上げがあと2回必要だと見ている。パウエル議長は先週のイベントで信用ストレスを考えると、金利を従来想定されていた程高くする必要がないかもしれないと慎重姿勢を見せた。また、データを見直す余裕があると言及しており、利上げ休止の可能性を示唆した。パウエル議長は23日の昼食会において演説を行う予定だと報じられており、発言に注目が集まる。タカ派的な利上げ休止でドルの上昇基調は緩やかながら維持されると見る。
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2023/05/23 07:45
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(中国)上海総合指数は0.15%安でスタート、西側諸国との対立を警戒
*10:50JST (中国)上海総合指数は0.15%安でスタート、西側諸国との対立を警戒
22日の上海総合指数は売り先行。前日比0.15%安の3278.60ptで寄り付いた後は、日本時間午前10時45分現在、0.15%高の3288.33ptで推移している。景気対策への期待などが指数をサポート。一方、西側諸国との対立などが指数の上値を抑えている。主要7カ国首脳会議(G7サミット)は20日、「台湾海峡の平和と安定」などを明記した首脳宣言を発出した。そのことについて中国外交部は20日夜、「中国の内政に対する乱暴な干渉」だとして強烈な抗議の報道官談話を発表している。
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2023/05/22 10:50
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NYの視点:【今週の注目イベント】米債務上限交渉、5月FOMC議事要旨、コアPCE、英CPI
*07:35JST NYの視点:【今週の注目イベント】米債務上限交渉、5月FOMC議事要旨、コアPCE、英CPI
今週は引き続き米国の債務上限交渉の行方に注目が集まる。マッカーシー下院議長が早くて週末にも交渉妥結し、今週下院で討議が可能との楽観的見通しに期待観も一時ひろがった。しかし、共和党が政府側が歩み寄りをみせず理にかなわない提示を理由に交渉を中断。イエレン財務長官が6月1日にも連邦債務が上限に達すると警告する中、交渉が難航し債務不履行リスクが上昇するとドル売りにつながる。また、財務長官がさらなる銀行合併が必要となる可能性を大手銀の最高経営責任者(CEO)に伝えたとの報道も金融不安の再燃につながっており、引き継き状況を睨む展開。そのほか米国では1-3月期国内総生産(GDP)改定値や米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として注視しているPCEコアデフレーターの4月分、さらに5月ミシガン大消費者信頼感指数、指数の長期期待インフレ率に注目が集まる。また、英国では消費者物価(CPI)が発表される。予想を上回ると利上げ観測にポンド買いが強まる。FRBはまた5月2日-3日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を公表予定。債務上限問題や金融状況に不透明性が存続する中、6月連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げの可能性を探る。FRBはこの会合で0.25%の追加利上げに踏み切った。地銀破綻をきっかけにした金融混乱の中、システム全体への影響は限定的との見方に基づき、インフレ制御を優先した。同時に、「追加利上げを予想する」との文言を声明から除き、今後利上げを停止する選択肢も残した。4月PCEコアデフレーターは横ばい予想。インフレの遅い鈍化が確認されると利上げ観測を強めドル買いにつながる。週次失業保険申請件数は特に増加が見られず、失業率も過去50年間で最低水準を維持するなど、労働市場のひっ迫が緩和する兆候はあまり見られない。さらに、インフレもピークに達したものの、改善ペースは遅い。長期期待インフレは逆に上昇が見られ、6月FOMCでの利上げ確率も一時に比べ上昇傾向にある。政策金利がピークに達する中、FRB高官の追加利上げへの意見も分かれている。数名の高官は1980年以降で最も急速な金融引き締めによる経済や金融への影響を見極める必要があると主張している。一方で、インフレが高過ぎで、まだ、十分な金融引き締め域ではないと、追加利上げを支持する高官もいる。パウエル議長は19日のイベントで信用ストレスを受けて想定していた程高く金利を引き上げる必要がないかもしれないとの見解を示した。「まだやるべきことがある」との言及もなく、ハト派ととらえられた。ただ、次回の金融政策を巡り決定はしていないとしており、今後発表される雇用統計やインフレ指標動向次第と考えられる。■今週の主な注目イベント●米国23日:5月製造業・サービス業PMI速報、4月新築住宅販売件数、5月リッチモンド連銀製造業指数、ローガン米ダラス連銀総裁があいさつ24日:連邦公開市場委員会(FOMC)議事録公表25日:4月シカゴ連銀全米活動指数、週次失業保険申請件数、1-3月期国内総生産(GDP)改定値26日:4月個人所得・支出、PCEコアデフレーター、4月卸売在庫速報、4月耐久財受注速報、5月ミシガン大消費者信頼感指数確定(26日)、などが予定されている。また、連邦準備制度理事会(FRB)は24日に連邦公開市場委員会(FOMC)議事録を公表する。●ユーロ圏23日:ユーロ圏製造業・サービス業PMI、デキンドスECB副総裁が基調演説、ナーベル独連銀総裁が討論会参加24日:独IFOビジネス景況観25日:独GDP●英国23日:製造業PMI24日:CPI、英中銀ベイリー総裁が基調演説、WSJインタビュー●中国22日:ローンプライム金利●日本26日:東京CPI●NZ24日:NZ準備銀行金融政策決定会合
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2023/05/22 07:35
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欧米の注目経済指標:米1-3月期GDP改定値は速報値と同水準か
*14:49JST 欧米の注目経済指標:米1-3月期GDP改定値は速報値と同水準か
5月22日-26日週に発表される主要経済指標の見通しについては、以下の通り。■23日(火)午後5時発表予定○(欧) S&Pグローバル5月ユーロ圏サービス業PMI-予想は55.5参考となる4月実績は56.2。ユーロ圏経済活動は4月に拡大ペースが加速。銀行セクター混乱に対しても景気見通しは底堅さを維持した。5月についてもまずまず順調となりそうだが、全体的には4月実績をやや下回る可能性がある。■23日(火)午後10時45分発表予定○(米)S&Pグローバル5月サービス業PMI-4月実績は53.6参考となる4月実績は53.6。サービス業の指数は好調。新規受注は引き続き順調。5月については新規受注が底堅さを維持しており、金利上昇の影響は一部にとどまっていることから、4月実績に近い水準となる可能性がある。■25日(木)午後9時30分発表予定○(米)1-3月期国内総生産(GDP)改定値-予想は前期比年率+1.1%参考となる速報値では、個人消費と政府支出が順調だったが、設備投資は伸び悩み。外需の寄与度はプラス幅が縮小。改定値では一部項目で上方修正が予想されるものの、プラス幅が縮小する項目もあるとみられており、速報値と同水準の伸びにとどまる可能性がある。■26日(金)午後9時30分発表予定○(米)4月PCEコア価格指数-予想は前年比+4.5%参考となる3月実績は前年比+4.6%。サービス価格の上昇率は鈍化しつつあるが、家賃や賃金の上昇圧力がすみやかに弱まる状況ではないため、4月については3月実績に近い伸び率となる可能性がある。○その他の主な経済指標の発表予定・22日(月):(日)3月機械受注・23日(火):(欧)S&Pグローバル5月ユーロ圏総合PMI、(米)S&Pグローバル5月製造業PMI・24日(水):(独)5月IFO企業景況感・25日(木):(独)1-3月期国内総生産改定値・26日(金):(英)4月小売売上高、(米)4月耐久財受注
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2023/05/20 14:49
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NYの視点:米6月FOMCの追加利上げ確率上昇、今後の経済指標が鍵
*07:52JST NYの視点:米6月FOMCの追加利上げ確率上昇、今後の経済指標が鍵
連邦準備制度理事会(FRB)が6月連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利上げを実施する確率が上昇した。インフレの鈍化ペースが想定以上に遅く、労働市場も依然力強いことが背景となる。債務上限問題解決に目処がたったほか、地銀の混乱もいったん鎮静化したことも追加利上げの思惑を後押しした。前回5月FOMCの声明で「追加利上げを予想する」とのガイダンスが削除され、景気減速や金融混乱を理由に市場はFRBが6月会合で利上げ停止するとの思惑をいったん強めた。しかし、週次失業保険申請件数には増加が見られず、失業率も50年来の低水準での推移を続けるなど、FRBが金融政策決定において重要視している労働市場にひっ迫緩和の兆しが見られない。消費や住宅関連指標も依然強い。FRBが特に注視しているインフレ期待で、ミシガン大消費者信頼感指数の長期期待インフレ率が想定外に2011年以降で最高となったことも追加利上げ観測を強めた理由のひとつ。金利高値付近でのFRBの見解は分かれる。タカ派のセントルイス連銀のブラード総裁は利上げがインフレの保険になるとしながらも、次回会合にはオープンマインドで望むと利上げ停止も選択肢に入れた。ただ、主要なリスクはインフレが鈍化しないことや再び上昇することだと言及。タカ派色は弱めていない。米ダラス連銀のローガン総裁は「インフレにおいてFRBはまだ、必要な進展ができていない」との見解で、「現在のデータは、利上げ停止の段階にないことを示唆している」とした。ただ、今後のデータ次第で6月の利上げが必要にならない可能性も除外していない。ジェファーソンFRB理事は過去の利上げの遅行効果を辛抱強く見極めていく必要があると、利上げを停止し、経済やインフレの動向を見ていくことを支持する姿勢を見せた。6月FOMCまでにはFRBがインフレ指標として注視しているPCEコアデフレータや消費者物価指数(CPI)、さらに最新雇用統計の発表が予定されている。さらに、金融システムにもいまだに不透明性が高い。債務上限交渉も妥結への期待があるとはいえ、行方は不透明。6月FOMCの利上げの可能性も流動的と見られる。
<CS>
2023/05/19 07:52
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(中国)上海総合指数は0.13%高でスタート、景気対策への期待が高まる
*10:59JST (中国)上海総合指数は0.13%高でスタート、景気対策への期待が高まる
18日の上海総合指数は買い先行。前日比0.13%高の3288.41ptで寄り付いた後は、日本時間午前10時43分現在、0.43%高の3298.36ptで推移している。景気対策への期待が高まっていることが支援材料。また、昨夜の米株高なども好感されている。一方、元安進行などが中国株の売り圧力を強めている。また、弱い経済指標なども指数の足かせとなっている。
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2023/05/18 10:59
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NYの視点:米4月住宅着工件数増加、第2四半期の成長に寄与
*07:41JST NYの視点:米4月住宅着工件数増加、第2四半期の成長に寄与
米国商務省が発表した4月住宅着工件数は前月比+2.2%の140.1万戸と、予想140.0万戸を上回り、居住不動産市場の緩やかな回復の新たな証拠となった。重要項目となる1戸建ての住宅着工は前月比+1.6%で本年最高水準に達した。住宅ローン金利の上昇や値ごろ感の悪化が住宅市場の逆風と見られていたが在庫不足が今後の建設を支援する可能性が指摘されている。住宅ローン金利が再び上昇した影響で5月12日までの週のMBA住宅ローン申請指数は‐5.7%。住宅着工件数の順調な結果は4-6月期国内総生産(GDP)にも影響を与える。アトランタ連銀の4-6月期GDP見通しは前回の2.6%から2.9%へ上方修正された。米国経済の順調な成長は連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測をさらに強める。
<CS>
2023/05/18 07:41
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コラム【最新クリプト事情】:ミームコインの熱狂は犬からカエルへ(マネックス・ユニバーシティ 松嶋 真倫
*09:58JST コラム【最新クリプト事情】:ミームコインの熱狂は犬からカエルへ(マネックス・ユニバーシティ 松嶋 真倫
SNSが普及してからというもの、「ミーム」の存在は金融市場を常に賑わしている。「ミーム」とは、SNSなどを通じてある流行が爆発的に拡散される現象を表し、今ではインターネット上の群集による流行り廃りによって価格が急騰・急落する投資銘柄を指すことが多い。2021年には米国のゲームストップ株がRedditというSNSでの盛り上がりをきっかけに20倍近く急騰し、直後に上昇分を打ち消すほどの暴落を見せたことが話題となった。暗号資産でもドージコイン(DOGE)という柴犬をモチーフとした銘柄が、イーロン・マスク氏による支持をきっかけに50倍以上急騰し、やはり直後に暴落したことが注目された。そして2023年5月に入ってペペコイン(PEPE)という暗号資産投資家に人気のカエルキャラクターを看板に掲げた銘柄が「ミーム」として新たに注目されている。2023年4月に発行が始まって、当初1PEPE=約0.00001円で取引されていたものが、5月6日には1PEPE =約0.0005円まで50倍近く急騰した。この一瞬の値上がりによって大金を手にした人もいるようだ。PEPEの熱狂は「Ordinals」というビットコイン関連プロトコルの登場によって起きた。Ordinalsではビットコインの最小単位である1satoshiごとに何かしらのデータを紐づけることができ、2023年2月にはビットコインNFTが投資家の人気を集めた。これを応用して独自のトークン規格「BRC-20」が考案され、PEPEなどのミームコインが次々に発行されている。ビットコインで独自トークンを発行できるようになったと言っても、イーサリアムのように複雑な機能を実装できるわけではなく、PEPEなどを保有しても何の使い道もない。理論価格に基づいて売買を繰り返す株式投資家からすれば暗号資産投資家の生態は理解できないだろう。しかし、多くが過去の失敗に懲りず一攫千金を夢見てミームコインに殺到している。ミームコインの熱狂は今後も入れ替わりで続くだろう。それでこそ暗号資産らしいと思えるが、投機に沸いた後には大きな下落が訪れることを肝に銘じておきたい。マネックス証券 マネックス・ユニバーシティ 暗号資産アナリスト 松嶋 真倫(出所:5/15配信のマネックス証券「メールマガジン新潮流」より抜粋)
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2023/05/17 09:58
注目トピックス 経済総合
NYの視点:米住宅市場指数が予想外にプラス圏に回復、成長期待高まる
*07:47JST NYの視点:米住宅市場指数が予想外にプラス圏に回復、成長期待高まる
全米ホームビルダー協会が発表した5月NAHB住宅市場指数は50と、予想外に4月45から改善し、昨年7月来で最高となった。5カ月連続で上昇。50割れのネガティブ域から予想外にほぼ1年ぶりのプラス圏に回復した。住宅建設会社は市場への信頼を1年ぶりに回復。中古住宅の在庫不足が、金融混乱への懸念を相殺した。4月の新たな売り物件は前年比で22%程減少。住宅ローン金利がほぼ倍となるなど、売り手も売却を躊躇していると指摘されている。3月の新築住宅は全体の売り物件の33%を占めた。2000年から2019年の平均12.7%を大きく上回る。■住宅市場指数:50(4月45、6カ月平均41)一戸建て販売:現在:56(51、47)一戸建て販売:見通し:57(50、46)購買見込み客足:33(31、28)NAHBの委員長は需要の拡大に引き続き見合う供給を達成することが建設会社の課題となっていると指摘。また、最近の金融混乱により、居住不動産の開発や建築を巡る与信の厳格化に加えて、木材などの価格は3月以降下落する一方で、依然建材の供給不足が存続していると指摘した。米国経済は金利の急速な上昇が影響し、住宅市場の悪化がけん引した景気後退が想定されていた。しかし、消費と同様に住宅市場が予想外に底堅く、景気後退予想も弱まりつつある。
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2023/05/17 07:47
注目トピックス 経済総合
4月の鉱工業生産など、そろって予想下振れ
*11:09JST 4月の鉱工業生産など、そろって予想下振れ
4月の鉱工業生産や小売売上高、固定資産投資(都市部)の上昇率(前年同月比)は、それぞれ5.6%、18.4%、4.7%となり、それぞれ予想の10.9%、21.9%、5.7%を下回った。ただ、鉱工業生産と小売売上高はそれぞれ前月の3.9%、10.6%から改善している。軟調な経済指標を受け、景気対策への期待が一段と高まっている。
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2023/05/16 11:09
注目トピックス 経済総合
(中国)上海総合指数は0.02%安でスタート、経済指標発表を控えて神経質
*11:00JST (中国)上海総合指数は0.02%安でスタート、経済指標発表を控えて神経質
16日日の上海総合指数は売り先行。前日比0.02%安の3310.16ptで寄り付いた後は、日本時間午前10時56分現在、0.15%安の3305.76ptで推移している。4月の主要な経済指標がきょう16日日本時間午前11時ごろに発表されるため、神経質な展開。一方、国有企業のバリュエーション見直しの動きなどが支援材料となっている。
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2023/05/16 11:00
注目トピックス 経済総合
NYの視点:6月FOMCの利上げの可能性探る、FRB高官の意見は相違
*07:34JST NYの視点:6月FOMCの利上げの可能性探る、FRB高官の意見は相違
連邦準備制度理事会(FRB)は直近の5月連邦公開市場委員会(FOMC)で、25ベーシスポイントの利上げを決定したと同時に、声明で前回会合まで用いていた「追加利上げを想定する」との文言を削除し、次回6月会合では利上げ停止の選択肢を残した。金融危機や成長減速、インフレの鈍化を受けFRBが次回6月FOMCで利上げ停止するとの予想が強まった。しかし、FRBが注視しているミシガン大消費者信頼感指数の最新5月の長期期待インフレ率が予想外に上昇したため追加利上げの思惑が再燃。そのほか、金融危機の影響もあり今後の金融政策を巡り、FRB高官の見解は分かれる。米アトランタ連銀のボスティック総裁は「利下げは24年に入るまで想定しない」「リセッションのリスクはあるが、ベースケースではない」としたほか、「インフレ対処は最優先課題」と再確認。また、「高インフレは追加利上げに傾斜する必要性を示唆しているかもしれない」と、追加利上げの可能性を残した。また、米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁も、労働市場が「非常に強い」「インフレはピークから鈍化も依然過剰に高い水準にある」「インフレにおいて、恐らくまだなすべき仕事がある」と、やはり追加利上げも辞さない姿勢を見せた。一方で、23年の連邦公開市場委員会(FOMC)の投票権を有するシカゴ連銀のゴールズビー総裁は、金融混乱や信用状況による経済への影響に懸念を表明。同総裁は5月の25BPの利上げを巡り、支持は5分5分だったことを明らかにし、次回会合では利上げ停止を支持する可能性も示唆。昨年からの急速利上げを巡り影響の表面化はこれから、と追加利上げに慎重姿勢を表明した。経済指標やインフレ指標で今後の金融動向を探る展開となる。
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2023/05/16 07:34
注目トピックス 経済総合
豪ドル円、200日移動平均線ブレイクできるか? サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)
*18:10JST 豪ドル円、200日移動平均線ブレイクできるか? サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)
皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、豪ドル円についてのレポートを紹介します。陳さんはまず、今週のドル円について、『豪ドル円、200日移動平均線ブレイクできるか?』と述べています。続けて、『2日開催の豪準備銀行理事会では予想外の利上げが決定され、政策金利は3.60%から3.85%に引き上げられた。豪中銀は5日公表の四半期金融政策報告で、エネルギー価格の上昇や人口増に伴う家賃高騰などを踏まえ、インフレリスクは上向きとの見解を示した』と解説しています。次に、『3月豪住宅着工許可件数は前月比0.1%減と市場予想に反して減少。また、4月のNAB企業景況感指数はプラス14と前月比2ポイント低下したが長期平均を上回った』と伝えています。また、『1~3月期の豪小売売上高は前期比0.6%減と2四半期連続で減少、物価高と金利上昇が個人消費を抑制した。また、4月の中国貿易統計では輸出の伸びが鈍化、輸入は大幅に減少し、世界経済の減速に伴って同国の復調の鈍さが意識された』と述べています。一方、『オーストラリア統計局の貿易統計によると、今年1月の中国向け銅鉱石・銅精鉱の輸出額は6050万豪ドル(4104万米ドル)だった。中国への銅輸出が統計に表示されたのは2020年12月以来。両国の関係改善を受けたとみられる』と言及しています。こうしたことから、陳さんは、『豪ドル円日足は、200日移動平均線にある92円を明確にブレイクできれば、上昇相場へ発展しよう』と考察しています。参考にしてみてくださいね。上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の5月11日付「豪ドル円、200日移動平均線ブレイクできるか?」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。フィスコリサーチレポーター 花田浩菜
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2023/05/15 18:10
注目トピックス 経済総合
JPX金は上昇継続 サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)
*18:08JST JPX金は上昇継続 サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)
皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、金についてのレポートを紹介します。陳さんはまず、『JPX金は上昇継続』と述べています。続いて、『11日のNY金電子取引はインフレの低下と米連邦政府の債務上限問題を背景に堅調』と伝え、『米債務上限問題で米議会与野党は対立が続いており、米金融大手JPモルガン・チェースのダイモン最高経営責任者(CEO)が「金融パニックが発生する恐れがある」と指摘するなど、米国がデフォルト(債務不履行)に陥ることへの警戒感が広がっている。そのため、安全資産である金が買われている』と解説しています。また、『市場注目していた4月米消費者物価指数(CPI)は、10カ月連続で鈍化。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)が目標とする2%はなお大幅に上回っているため、年内の利下げ開始を確信することはできなかったようだ』と分析、『このため、現時点では2020年8月に付けた史上最高値の2089.20ドルを突破するほどの勢いはなく、高値圏でのもみ合いが続きそうだ』と述べています。こうしたことから、陳さんは、『JPX金はNY金とドル円の影響を受けながら、上昇トレンドを維持しており、9000円の大台を目指す展開に変わりはないだろう』と考察しています。参考にしてみてくださいね。上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の5月11日付「JPX金は上昇継続」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。フィスコリサーチレポーター 花田浩菜
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2023/05/15 18:08
注目トピックス 経済総合
NYの視点:【今週の注目イベント】米債務上限問題、米4月小売、G7サミット、ユーロ圏・日本GDP、トルコ選挙
*07:42JST NYの視点:【今週の注目イベント】米債務上限問題、米4月小売、G7サミット、ユーロ圏・日本GDP、トルコ選挙
今週は米国の債務上限問題の行方や地銀の動向、4月小売売上高や住宅関連指標に注目される。中国の小売り売上高、ユーロ圏や日本は国内総生産(GDP)が発表されるほか、英国では雇用関連指標が発表予定で注目が集まる。6月1日にも米国の連邦債務が上限に達するとイエレン財務長官が警告する中、バイデン大統領はG7サミット出席のため訪日する予定となっている。交渉が進まず、債務不履行懸念がくすぶりリスク回避の動きが優勢となる可能性がある。米国のインフレ指標でインフレの鈍化基調が証明され米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ停止観測が強まった。しかし、FRBが注視している長期の期待インフレ率の最新5月の長期期待インフレ率が予想外に上昇し2011年来の高水準となったため6月連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げの可能性も除外できなくなった。ミシガン大消費者信頼感指数は予想以上に悪化。消費の鈍化で、景気後退懸念も根強い。景気やインフレに不透明性が依然強く、経済指標の動向次第でドルは上下に振れる展開が継続する可能性がある。米短期金融市場では金融混乱や景気後退入りを想定し、年内の利下げ観測を織り込んでいる。一方で、FRB高官は依然年内の利下げを想定していない。NY連銀のウィリアムズ総裁は利上げ停止の可能性を示唆しつつも、利下げの理由は見つからないと言及。さらに、中立派と見られているFRBのボウマン理事が最近の雇用やインフレ指標が、著しいインフレ改善の証拠になっていないとし、物価高や労働市場のひっ迫が継続した場合、追加利上げが必要との見解を示したことも追加利上げ観測の再燃につながった。ドルも下げにくい環境が続くと見る。その他、トルコの大統領選挙の結果にも注目される。■今週の主な注目イベント●G7首脳会談(19-21日広島)●14日:トルコ大統領選挙●米国15日:5月NY連銀製造業景気指数、3月対米証券投資、ボスティック米アトランタ連銀総裁講演16日:4月小売売上高速報、4月鉱工業生産・設備稼働率、5月NAHB住宅市場指数、メスター米クリーブランド連銀総裁が経済や政策見通しに関し講演、ウィリアムズNY連銀総裁がイベントで経済・金融政策を巡り討論、ボスティック米アトランタ連銀総裁やグールズビー米シカゴ連銀総裁が講演17日:4月住宅着工件数・建設許可件数18日:週次失業保険申請件数、5月フィラデルフィア連銀景況指数、4月中古住宅販売件数●ユーロ圏15日:鉱工業生産、欧州委春の経済見通し公表16日:ユーロ圏GDP、独ZEW17日:ユーロ圏CPI、デキンドスECB副総裁が演説●日本15日:PPI17日:鉱工業生産、GDP18日:貿易収支19日:CPI●英国15日:英中銀ピルチーフエコノミストが金融政策報告に関し講演、質疑応答16日:失業率17日:英中銀のベイリー総裁が基調演説●中国16日小売売上高、鉱工業生産●豪州16日:豪準備銀、5月金融政策会合の議事公表
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2023/05/15 07:42
注目トピックス 経済総合
国内外の注目経済指標:日本の1-3月期GDPはプラス成長の見込み
*14:56JST 国内外の注目経済指標:日本の1-3月期GDPはプラス成長の見込み
5月15日-19日週に発表される主要経済指標の見通しについては、以下の通り。■16日(火)午前11時発表予定○(中)4月小売上高-予想は前年比+22.0%参考となる3月実績は前年比+10.6%の高い伸びを記録。個人消費は回復しつつある。4月についても前年との比較で経済活動は一段と拡大しているとみられており、大幅な増加となる可能性がある。■16日(火)午後9時30分発表予定○(米)4月小売売上高-予想は前月比+0.7%参考となる3月実績は前月比-0.6%と2か月連続の減少。総合小売りやガソリンスタンドの売上減少が影響したようだ。4月については金利上昇の影響が強まるものの、複数の部門で売上増加が予想されており、前月比プラスとなる見込み。■17日(水)午前8時50分発表予定○(日)1-3月期国内総生産(GDP)速報値-予想は前期比年率+0.8%海外経済の減速によって輸出はさえない状態が続いており、企業の設備投資は特に拡大していないが、個人消費は回復しつつある。また、政府の観光需要喚起策は対人サービス部門を支援していることから、1-3月期の経済成長率はプラスを維持する見込み。■19日(金)午前8時30分発表予定○(日)4月全国消費者物価コア指数-予想は前年比+3.4%参考となる3月実績は前年比+3.1%。食料の伸びが高まっていることや家事用消耗品の伸びが加速したことが要因。4月については価格転嫁の動きが続いていることから、インフレ率は3月実績を上回る可能性がある。○その他の主な経済指標の発表予定・15日(月):(欧)ユーロ圏3月鉱工業生産、(米)5月NY連銀製造業景気指数・16日(火):(中)4月鉱工業生産、(欧)1-3月期ユーロ圏域内総生産改定値、(米)4月鉱工業生産・17日(水):(米)4月住宅着工件数・18日(木):(日)4月貿易収支、(米)4月中古住宅販売件数
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2023/05/13 14:56
注目トピックス 経済総合
NYの視点:英米利上げ停止に近づく
*07:43JST NYの視点:英米利上げ停止に近づく
米4月消費者物価指数(CPI)の伸び鈍化に続いて、米4月生産者物価指数(PPI)も前月比+0.2%と、3月-0.4%からプラスに改善し、1月来で最大の伸びとなった。前年比では+2.3%と、伸びは3月+2.7%から予想以上に鈍化し、21年1月来で最小にとどまった。また、変動の激しい燃料や食品を除いたコア指数は前月比+0.2%と、予想通り3月0から伸びが拡大した。前年比では+3.2%と、3月+3.4%から予想以上に鈍化し21年3月来で最小となり、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げ停止することが一段と正当化されつつある。また、英中銀は11日、金融政策決定会合で予想通り政策金利を0.25ポイント引き上げ4.50%とすることを決定。金融危機開始した2008年10-11月以降で最高水準となった。7名が0.25%の利上げを支持したが、2名が据え置きを主張し7対2での決定となった。英経済はリセッション回避と見込み、必要とあれば追加利上げを示唆。過去最大の上方修正となった。ベイリー総裁は証拠に基づき金融政策を決定していくし、データ次第であることを表明。ただ、インフレが鈍化した場合、利上げ停止の可能性も示唆した。総裁はさらに、インフレが依然高いとしながらもインフレ率が年内に半減する見通しで、我々は利上げ停止可能なポイントに近づいていると言及。さらに、過去の利上げが今後通四半期で経済に影響すると指摘している。英米は利上げ停止に近づいた。唯一、欧州の消費者インフレ期待が著しく上昇しており、欧州中央銀行(ECB)の高官は9月まで利上げを続けることも検討し始めたと報じられている。ドルやポンドに対しユーロを支援する可能性がある。
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2023/05/12 07:43
注目トピックス 経済総合
NYプラチナは1200ドルへ サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)
*17:34JST NYプラチナは1200ドルへ サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)
皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、プラチナについてのレポートを紹介します。陳さんはまず、『NYプラチナは1200ドルへ』と述べています。続いて、『週明け8日以降のプラチナ相場は1100ドル台に上昇している』と伝えています。また、『3月に公表されたワールド・プラチナ・インベストメント・カウンシル(WPIC)のプラチナ四半期リポートによると、プラチナ市場は過去2年間の余剰を経て、今年は17トンの供給不足となると予測された。鉱山とリサイクル供給は前年比3% (6.3トン)しか増えないが、需要が24%(47.7トン)増える事が原因。22年は24.1トンの供給余剰だった』と解説しています。次に、『今年の世界のプラチナ需給が顕著な供給不足となる原因について、WPICはの三つの要因を挙げている。(1)南アフリカの電力不足=南アで電力不足が深刻化し、鉱山生産が停滞、(2)ロシアのウクライナ侵攻=自動車メーカーが触媒として、ロシア産のシェアが多いパラジウムからプラチナにシフト、(3)ハイブリッド車の増産=欧州で、触媒としてプラチナを利用するハイブリッド車に移行』と伝え、『パラジウムとプラチナ価格差(終値)は、2019年11月~2022年12月まで、1800ドルを越えると、「パラジウム割高・プラチナ割安」と見られ、800ドルを下回ると、「パラジウム割安・プラチナ割高」と見られていた。しかし、2023年になって、800ドルを下回って、現在は400ドル台に縮小した。割高だったパラジウムが敬遠され、割安なプラチナへ代替需要が起きている』と述べています。こうしたことから、陳さんは、NYプラチナについて、『1100~1150ドルのレンジに上昇したが、次第に1150~1200ドルのレンジに水準を切り上げよう』と考察しています。参考にしてみてくださいね。上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の5月10日付「NYプラチナは1200ドルへ」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。フィスコリサーチレポーター 花田浩菜
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2023/05/11 17:34
注目トピックス 経済総合
南アフリカランド円今週の予想(5月8日) サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)
*17:32JST 南アフリカランド円今週の予想(5月8日) サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)
皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、南アフリカランド円についてのレポートを紹介します。陳さんはまず、『今週の南アランド円は、深刻な電力不足がもたらす南アフリカ経済の先行き不透明感から、南アランドには戻り売りが働くだろう』と述べています。続いて、『先週の南アランド円は、南ア4月製造業PMIが49.8と予想の48.0を上回ったことや、4月の自動車販売が市場予想を上回ったことで、7.5円まで上昇した。しかし、米ファースト・リパブリック銀行の経営破綻に続き、米パックウエスト・バンコープや米ウェスタン・アライアンス・バンコープでも身売り検討報道が広まると、米国の金融システム不安が高まり、リスク回避から、南ア株や南アランドは下落に転じた』と解説しています。また、『先週発表された3月消費者物価指数(CPI)は前年同月比7.1%上昇し、伸び率は2カ月連続で拡大。食料をはじめ、住宅や光熱費、鉄道・バスの運賃など幅広い品目が値上がりしている。伸びは中央銀行の目標値(3~6%)を上回っており、物価抑制に向けて南ア中銀は5月下旬の会合で10回連続の利上げに踏み切る公算が大きい。深刻な電力不足が経済活動を圧迫しており、1~3月期は2期連続でマイナス成長に陥った可能性がある。国際通貨基金(IMF)は4月11日に今年の南アフリカ経済成長率見通しを前回1月時点の+1.2%から+0.1%へと大幅下方修正した。南アフリカ国債の根強い格下げ懸念も嫌気されている』と言及しています。南ア中銀については、『インフレ抑制を優先して追加利上げする可能性が出てきたが、利上げとなれば南ア経済にはマイナス要因となることも懸念されている』と述べています。さらに、『重要な貿易相手国である中国の景況感が冴えないことも南アランドには重石となろう。4月の中国製造業購買担当者景況指数(PMI)は49.2となり、景気の拡大・縮小を判断する節目の50を4カ月ぶりに下回った。前月比では2.7ポイント低下。需要の強さを示す新規受注が大幅に悪化した』とし、『財新/S&Pグローバルが4日に発表した4月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)も49.5と前月の50.0から予想外に低下し、第2四半期の経済見通しに影を落とす内容となった。景況悪化と改善の分かれ目となる50を割り込むのは1月以来』と伝えています。こうしたことから、陳さんは、南アフリカランド円の今週のレンジについて、『7.20円~7.50』と予想しています。参考にしてみてくださいね。上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の5月9日付「南アフリカランド円今週の予想(5月8日)にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。フィスコリサーチレポーター 花田浩菜
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2023/05/11 17:32
注目トピックス 経済総合
トルコリラ円今週の予想(5月8日) サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)
*17:29JST トルコリラ円今週の予想(5月8日) サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)
皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、トルコリラ円についてのレポートを紹介します。陳さんはまず、今週のトルコリラ円について『5月14日の大統領選選挙を控えて上値の重い保ち合いが続くだろう』と述べています。続けて、『トルコ中央銀行は、2月の会合では、5万人以上の死者を出した大地震を受け政策金利を0.5%引き下げた。3月会合では据え置きだった。4月も政策金利を据え置きとし、経済成長の勢いを維持するため金融支援策の重要性を強調した』と伝えています。また、『トルコ中銀は、現在の金融政策スタンスは、地震被害からの経済回復を支援するのに十分だと評価した。先行指標は被災地域の経済活動が予想より早く回復していることを示していると述べた。選挙後は引き締めに転じるとの見方もあるが、エルドアン氏は選挙演説で「自分が権力の座にいるうちに金利は上がらない。下がり続ける」と改めて訴えた。エルドアン陣営と接戦を演じる野党連合は経済・金融政策の「正常化」や中銀の独立性強化を主張している。』と解説しています。5月14日の大統領選挙については、『激しいインフレに対処できなかったとして現職のエルドアン大統領が劣勢のようだ。野党候補者である人民共和国党党首のクルチダルオール氏が世論調査でエルドアン氏を引き離している。クルチダルオール氏支持は49.5%、エルドアン氏支持は41.5%。クルチダルオール氏は、西洋の価値観と米国を無条件に支持し、EU加盟を目指すトルコのリベラルな発展モデルを提唱している。クルチダルオール氏はまた、強権的なエルド政権に反対し、民主主義再建を訴える。内政から外交まで両者の主張は大きく異なり、仮に政権交代が実現すれば影響は国内外に波及する』と伝えています。こうしたことから、トルコリラ円の今週のレンジについては、『6.70円~7.00円』と予想しています。参考にしてみてくださいね。上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の5月9日付「トルコリラ円今週の予想(5月8日)」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。フィスコリサーチレポーター 花田浩菜
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2023/05/11 17:29
注目トピックス 経済総合
NYの視点:米4月住宅除コアサービスCPIが鈍化、6月利上げ停止の見通し強まる
*07:43JST NYの視点:米4月住宅除コアサービスCPIが鈍化、6月利上げ停止の見通し強まる
米4月消費者物価指数(CPI)は前月比+0.4%と予想通り、伸びが3月+0.1%から拡大した。前年比では+4.9%と、予想外に3月+5.0%から伸びが縮小し21年4月来で最小の伸びとなった。10カ月連続で伸びが鈍化。燃料、ガソリン価格の下落がCPIを押し下げた。エネルギー項目は前年比‐5.1%となったほか、ガソリンは同比-12.2%。度々注目される中古車価格は昨年6月来で初めて上昇。供給不足が影響した。連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として注視している燃料や食品を除いたCPIコア指数は前月比+0.4%と、予想や3月分と一致。前年比では+5.5%と、3月+5.6%から予想通り伸びが鈍化した。ただ、依然FRBの目標である2%を上回ったまま。鈍化ペースも鈍い。賃貸などのコストも依然高止まりしている。■米4月消費者物価指数(CPI):前月比+0.4%、前年比+4.9%コアCPI:前月比+0.4%、前年比+5.5%エネルギー:前月比+0.6%、前年比-5.1%ガソリン:+3.0%、-12.2%航空運賃:-2.6%、‐0.9%新車:-0.2%、+5.4%中古車:+4.4%、-6.6%通信:-0.1%医療費:0(-0.3%)シェルター:+0.4%、+8.1%食品:前月比0、前年比+7.7%シェルター除コアCPI:+0.4%(1年前+3.68%、3年前+14.78%)FRBが特に注視している住宅を除いたコアサービスCPIの前年比での伸びは昨年5月以降ほぼ1年ぶりの低水準に改善したことはFRBが6月に利上げを停止する余地を広げる。物価の伸びは鈍化したものの賃金の伸びを25カ月連続で上回ったまま。高インフレが家計を引き続き圧迫している証拠となった。
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2023/05/11 07:43
注目トピックス 経済総合
コラム【新潮流2.0】:マイ・ウェイ(マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆)
*09:27JST コラム【新潮流2.0】:マイ・ウェイ(マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆)
◆ポップスの巨匠、ポール・アンカが来日する。今月23日に東京ドームシティホールで15年ぶりの来日公演を開く。御年81歳が数々のヒット曲を披露する。当然、デビュー曲の「ダイアナ」も歌われるだろう。81歳のポール・アンカが、~君は僕より年上と、まわりのひとは言うけれど~、と歌うのを聴くのも一興である。◆クライマックスを飾る曲は「君は我が運命」と「マイ・ウェイ」で間違いない。「マイ・ウェイ」はクロード・フランソワのフランス語の曲にポール・アンカが英語の歌詞をつけ、フランク・シナトラが歌って大ヒットした。今年2月に日経新聞「私の履歴書」を連載した作曲家の村井邦彦氏がフランスの音楽出版社から3曲の出版権を100ドルで買ったが、そのひとつが後に大ヒットした「マイ・ウェイ」だったというエピソードを書いていた。◆日本の大型連休中に開かれたFOMC(米連邦公開市場委員会)で、FRB(米連邦準備制度理事会)は10会合連続となる利上げを決定した。その後の記者会見に臨んだパウエル議長は、相次ぐ米銀の破綻について後悔していることはあるか、と聞かれるとこう答えた。“Regrets, I’ve had a few.”(後悔、少しはある。)節こそつけなかったものの、「マイ・ウェイ」の有名な歌詞の一節であることは誰もが気づく。会見場には笑いが起きた。パウエル議長は続けて「もっと違ったやり方があったのではと思われるだろう」と述べ、銀行への規制・監督が不十分だったことを認めた。◆さすがFRB議長ともなると当意即妙の受け答えをするものだと感心したが、同時に「a few (少し) 」で済むのかとも思った。記者会見での質問は銀行破綻についてだったが、より根本的な後悔が他にあるのではないか。インフレを一時的と見誤り引き締めが遅れたことだ。遅れを取り戻そうと通常の2倍3倍のペースの利上げを断行した。後手後手に回った対応を悔いていないかと問うのは無粋というものだろう。◆問題はこの先だ。5%超まで高めた政策金利の今後が米国景気の行方を左右する。パウエル議長には、これ以上将来の後悔の種を残さないよう細心の政策運営をお願いしたい。そのためにはより緊密な市場との対話と意思疎通を望む。米国景気と、ひいては世界の市場の命運はあなたにかかっているのだから。「我が道」を行くあなたに世界の投資家はこういうだろう。「君は我が運命」だと。マネックス証券 チーフ・ストラテジスト 広木 隆(出所:5/8配信のマネックス証券「メールマガジン新潮流」より抜粋)
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2023/05/10 09:27
注目トピックス 経済総合
NYの視点:米中小企業は経済、売上の伸びに悲観的、同時に人手不足続き賃上げ強いられる
*08:52JST NYの視点:米中小企業は経済、売上の伸びに悲観的、同時に人手不足続き賃上げ強いられる
全米独立企業連盟(NFIB)が発表した4月中小企業楽観指数は89.0と、3月から予想以上に低下し2013年1月来で最低となった。金利高やインフレ高騰の影響を受けた経済の成長減速や売上減速見通しに基づき、中小企業が投資計画を躊躇していることが明らかになった。今後数カ月内に新たな機械導入や工場の拡大など資本支出を計画していると答えた企業は5分の1以下で、パンデミック以降で最小となった。また、ビジネス拡大の良い時期と考えている中小企業主は3%にとどまった。ただ、過去最低となった2%から小幅上昇。販売価格の上昇を予想している企業は全体の33%と、5カ月連続で低下し、2021年3月以降で最低となっており、インフレのピーク達成を裏付ける。信用状況に大きな変化は見られず。融資のアクセスを巡り3月からいくらか改善したものの、依然低水準にある。ただ、45%の中小企業は依然求人枠を埋められず、40%は賃金の引上げを報告している。このことはインフレが根強い可能性を示唆し、連邦準備制度理事会(FRB)も当面高金利を維持する必要性が強まる。短期金融市場では6月連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げを除外していない。米NY連銀のウィリアムズ総裁は9日の講演で年内に利下げする理由が見られないと、市場の年内の利下げ見通しを一蹴した。■全米独立企業連盟(NFIB)が発表した4月中小企業楽観指数経済の改善予想している企業:‐49%(3月‐47%、6カ月平均-47%)販売価格の上昇を予想している企業:33%(37%、41%)ビジネス拡大の良い時期と考えている企業:3%(2%、5%)雇用創出拡大を想定している企業:17%(15%、17%)資本投資拡大を計画している企業:19%(20%、21%)在庫拡大計画している企業:-5%(-4%、-5%)売り上げ改善予想している企業:-19%(-15%、-13%)求人が埋められない:45%(43%、44%)決算の良好な傾向を想定している企業:-23%(-18%、-24%)信用状況が緩和:-8%(-9%、-8%)
<CS>
2023/05/10 08:52