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NYの視点:米9月雇用統計:先行指標は一部雇用ペース減速の兆候も
配信日時:2023/10/05 07:40
配信元:FISCO
*07:40JST NYの視点:米9月雇用統計:先行指標は一部雇用ペース減速の兆候も
米労働省が発表する9月雇用統計の市場エコノミスト平均予想で、非農業部門雇用者数は前月比+16.8万人と8月から伸び鈍化が予想されている。ただ、失業率は3.7%と、8月から低下する見込み。先行指標のいくつかは雇用ペース減速の兆候が示されており、ネガティブサプライズの可能性も除外できない。
雇用統計の先行指標のひとつである民間部門の雇用者数を示すADP雇用統計の9月分は前月比+8.9万人と、伸びは8月+18万人から予想以上に縮小しマイナスとなった21年1月来で最小となった。
8月JOLT求人件数は予想外に増加したが、労働市場の強さを確認するような内容ではない。企業の回答率が31%と過去最低水準にあるため全般的な労働市場の概要を把握するには不十分。さらに、雇用者の労働市場への自信を表すとして注目される自主的退職者数は1.9万人増の363.8万人と21年5月来の低水準付近。採用者数も3.5万人増の558.57万人にとどまり21年3月来の低水準付近。失業者1人に対する求人数も1.51と、ほぼ変わらず。
コンファレンスボードが発表した9月消費者信頼感指数の6カ月後の雇用増予想は15.5と17.5から低下、所得も16.5と17.4から低下を想定していることが明らかになった。NY連銀景況指数やフィラデルフィア連銀景況指数の6カ月予想でも雇用や週平均就業時間の低下が目立つ。
米国経済で消費が7割を占めるため注目のISM非製造業雇用は53.4と54.7から低下。活動の拡大と縮小の境目である50は4カ月連続で維持。ISM製造業雇用は51.2と、予想外に50以上を回復したことは朗報。
雇用統計で労働市場のひっ迫緩和が証明示された場合、11月連邦公開市場委員会(FOMC)で米連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利を据え置くことを正当化することになり、ドル買いも一段落する可能性がある。ただ、引き続き強い結果となった場合は、年内の利上げ観測が強まり、ドルの一段の上昇に繋がることになる。
■8月雇用先行指標
ADP雇用統計:+8.9万人(予想:+15万人、8月:+18万人←+17.7万人)
ISM非製造業雇用:53.4(8月54.7)
ISM製造業雇用:51.2(8月48.5)
NY連銀景況指数
雇用者数:-2.7(-1.4)
週平均就業時間:-5.0(-10.7)
6カ月予想
雇用者数:+15.9(+24.9)
週平均就業時間:0.0(-1.0)
フィラデルフィア連銀景況指数
雇用:-5.7(-6.0)
週平均就業時間:4.7(6.3)
6カ月予想
雇用:6.5(12.0)
週平均就業時間:-1.3(8.3)
週次失業保険申請件数
09/23/23| 204,000| 2,000| 211,000| n/a |n/a
09/16/23| 202,000| -19,000| 217,250| 1,670,000| 1.1%
09/09/23| 221,000| 4,000| 224,750| 1,658,000| 1.1%
09/02/23| 217,000| -12,000| 229,500| 1,683,000| 1.1%
08/26/23| 229,000| -3,000| 237,750| 1,684,000| 1.1%
08/19/23| 232,000| -8,000| 237,250| 1,719,000| 1.2%
08/12/23| 240,000| -10,000| 234,500| 1,697,000| 1.1%
08/05/23| 250,000| 23,000| 231,500| 1,711,000| 1.2%
コンファレンスボード消費者信頼感指数
現在の業況
雇用
十分:40.9(8月39.9、前年同月49.2)
不十分:45.5(46.9、39.7)
困難:13.6(13.2、11.1)
6カ月後
雇用:
増加:15.5(17.5、17.4)
減少:18.9(18.0、17.8)
不変:65.6(64.5、64.8)
所得
増加:16.5(17.8、16.6)
減少:12.4(9.9、13.9)
不変:71.1(72.3、69.5)
■市場予想
・非農業部門雇用者数:予想:+16.8万人、8月:+18.7万人)
・失業率:予想:3.7%、8月3.8%)
・平均時給:前年比予想:+4.3%、8月:+4.3%)
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雇用統計の先行指標のひとつである民間部門の雇用者数を示すADP雇用統計の9月分は前月比+8.9万人と、伸びは8月+18万人から予想以上に縮小しマイナスとなった21年1月来で最小となった。
8月JOLT求人件数は予想外に増加したが、労働市場の強さを確認するような内容ではない。企業の回答率が31%と過去最低水準にあるため全般的な労働市場の概要を把握するには不十分。さらに、雇用者の労働市場への自信を表すとして注目される自主的退職者数は1.9万人増の363.8万人と21年5月来の低水準付近。採用者数も3.5万人増の558.57万人にとどまり21年3月来の低水準付近。失業者1人に対する求人数も1.51と、ほぼ変わらず。
コンファレンスボードが発表した9月消費者信頼感指数の6カ月後の雇用増予想は15.5と17.5から低下、所得も16.5と17.4から低下を想定していることが明らかになった。NY連銀景況指数やフィラデルフィア連銀景況指数の6カ月予想でも雇用や週平均就業時間の低下が目立つ。
米国経済で消費が7割を占めるため注目のISM非製造業雇用は53.4と54.7から低下。活動の拡大と縮小の境目である50は4カ月連続で維持。ISM製造業雇用は51.2と、予想外に50以上を回復したことは朗報。
雇用統計で労働市場のひっ迫緩和が証明示された場合、11月連邦公開市場委員会(FOMC)で米連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利を据え置くことを正当化することになり、ドル買いも一段落する可能性がある。ただ、引き続き強い結果となった場合は、年内の利上げ観測が強まり、ドルの一段の上昇に繋がることになる。
■8月雇用先行指標
ADP雇用統計:+8.9万人(予想:+15万人、8月:+18万人←+17.7万人)
ISM非製造業雇用:53.4(8月54.7)
ISM製造業雇用:51.2(8月48.5)
NY連銀景況指数
雇用者数:-2.7(-1.4)
週平均就業時間:-5.0(-10.7)
6カ月予想
雇用者数:+15.9(+24.9)
週平均就業時間:0.0(-1.0)
フィラデルフィア連銀景況指数
雇用:-5.7(-6.0)
週平均就業時間:4.7(6.3)
6カ月予想
雇用:6.5(12.0)
週平均就業時間:-1.3(8.3)
週次失業保険申請件数
09/23/23| 204,000| 2,000| 211,000| n/a |n/a
09/16/23| 202,000| -19,000| 217,250| 1,670,000| 1.1%
09/09/23| 221,000| 4,000| 224,750| 1,658,000| 1.1%
09/02/23| 217,000| -12,000| 229,500| 1,683,000| 1.1%
08/26/23| 229,000| -3,000| 237,750| 1,684,000| 1.1%
08/19/23| 232,000| -8,000| 237,250| 1,719,000| 1.2%
08/12/23| 240,000| -10,000| 234,500| 1,697,000| 1.1%
08/05/23| 250,000| 23,000| 231,500| 1,711,000| 1.2%
コンファレンスボード消費者信頼感指数
現在の業況
雇用
十分:40.9(8月39.9、前年同月49.2)
不十分:45.5(46.9、39.7)
困難:13.6(13.2、11.1)
6カ月後
雇用:
増加:15.5(17.5、17.4)
減少:18.9(18.0、17.8)
不変:65.6(64.5、64.8)
所得
増加:16.5(17.8、16.6)
減少:12.4(9.9、13.9)
不変:71.1(72.3、69.5)
■市場予想
・非農業部門雇用者数:予想:+16.8万人、8月:+18.7万人)
・失業率:予想:3.7%、8月3.8%)
・平均時給:前年比予想:+4.3%、8月:+4.3%)
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