本日の注目個別銘柄

JSR、大塚商会、TDKなど

配信日時:2022/08/02 15:43 配信元:FISCO
<5821> 平河ヒューテ 1185 +59大幅続伸。前日に第1四半期の決算を発表。経常利益は8.9億円で前年同期比81.0%増と大幅増益となり、据え置きの通期計画23億円、前期比13.4%増に対する進捗率は38.6%に達している。半導体検査装置用ケーブルの売上増加に加えて、電子・医療部品の収益も拡大。営業外で為替差益が2.6億円発生したことから、経常利益の増益幅は膨らむ形になった。

<7979> 松風 1927 +108大幅続伸。前日に業績予想の上方修正を発表。上半期営業利益は従来予想の13.1億円から18.1億円に、通期では27.3億円から33.1億円にまで引き上げた。国内、海外ともに売上が堅調に推移、とりわけ、海外は拡販戦略が奏功してきているほか、円安も追い風になっている。今期減益見通し発表がネガティブインパクトを与えた経緯もあり、一転増益予想への修正をポジティブ視する動きが先行している。

<9090> 丸和運輸機関 1424 -186急落。前日に第1四半期決算を発表。営業利益は23.7億円で前年同期比3.6%増となり、通期予想111億円、前期比28.7%増に対して、増益率は小幅にとどまった。主力の物流事業の売上が大きく拡大したものの、燃料調達単価の上昇、労働力・輸送力増強にかかるコスト増が膨らみ、利益率が悪化。アマゾンなどEC通販の拡大による好業績期待が十分に織り込まれていた中、小幅増益決算がネガティブに捉えられたようだ。

<9532> 大瓦斯 2326 -69大幅反落。前日に第1四半期決算を発表。経常利益は134億円で前年同期比67.3%減と大幅減益、フリーポートLNGプロジェクトにおける火災の影響が大きく響いた。また、通期計画は従来の1150億円から460億円、前期比58.4%減にまで下方修正。同プロジェクトの影響が約800億円の減益要因となるもようで、これを除いたベースでは想定線であるものの、修正幅・減益幅の大きさをマイナス視する動きが先行。

<4044> セ硝子 3465 +175大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表。営業利益は36.4億円で前年同期比90.8%増益となり、上半期予想は従来の30億円から60億円にまで上方修正した。円安効果に加えて、リチウムイオン電池用電解液製品の販売好調及び価格改定の寄与などが上振れの背景。持分法利益の増加などで経常益の上振れ幅はより大きい形になっている。今後は通期予想の大幅上振れなども想定される状況とみられる。

<3099> 三越伊勢丹 1018 -66大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は40億円の黒字となり、前年同期比100億円の損益改善。ほぼ市場想定線での着地となっている。一方、通期予想は従来の140億円から170億円、前期比2.9倍の水準に上方修正しているが、190億円超の市場コンセンサス水準には依然として未達。販売動向などの見方は保守的とも捉えられているようだが、短期的な出尽くし感が先行する形のようだ。

<7205> 日野自 658 -72大幅反落。エンジンの排ガスや燃費の性能を偽っていた問題で、不正を行っていた時期や範囲が広がる可能性が出てきたと報じられた。これまで、不正は2016年秋以降で発覚していたが、2000年代前半から行われていた公算とされている。国の一斉調査に事実と異なる回答をした疑いがあるほか、長期間にわたっての不正となれば、組織的な関与などの報告も求めるとみられている。先行き不透明感があらためて強まる形に。

<4185> JSR 3070 -700ストップ安で年初来安値更新。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は73億円で前年同期比34.8%減益、市場想定を60億円程度下回っている。通期予想は従来の575億円から560億円、前期比28.0%増に下方修正。CDMO、ディスプレイ材料、半導体材料などの下振れを見込んでいる。為替の円安効果なども期待されていたなか、想定外の業績下方修正にネガティブなインパクトが先行へ。

<4768> 大塚商会 4845 +655急伸。前日に上半期決算を発表、営業利益は308億円で前年同期比7.4%減となったが、第1四半期の同17.5%減に対して、4-6月期は同2.7%増と増益転換、4四半期ぶりの増収増益転換となっている。売上回復が想定以上に進んでいるもよう。足元でコロナ感染者数は増加傾向にあるが、営業活動にはあまり影響を受けていないもようでもあり、通期計画536億円、前期比4.0%減の達成確度は高まる形にも。

<6762> TDK 4750 +565急伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は446億円で前年同期比42.4%増、市場コンセンサスを100億円程度上回る着地になった。受動部品、センサ応用製品、エナジー応用製品などの売上が2ケタ成長、円安効果が寄与したほか、材料費上昇分の価格転嫁も想定以上に進んだもよう。通期予想の1850億円は据え置いているものの、材料価格の落ち着きも見られる中で、上振れへの期待が高まる状形に。

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