本日の注目個別銘柄

日医工、ソースネクスト、パンパシHDなど

配信日時:2022/05/27 15:32 配信元:FISCO

<9984> ソフトバンクG 5341 +177大幅続伸。アリババが決算発表を受けてADRで15%の急騰となっており、買い材料につながっている。アリババの1-3月期は、売上高、EPSともに市場予想を上回る決算となっている。アリババは同社の資産価値の大きな部分を占めていることからも、含み益の拡大を反映する動きになっているようだ。また、過度な金融引き締め懸念の後退で米ナスダック指数が大幅上昇していることも支援に。

<9101> 郵船 11310 +680大幅反発。9月末を基準に1:3の株式分割を実施すると発表している。投資単位当たりの金額を引き下げることで、より投資しやすい環境を整えて投資家層の拡大を図ることが目的としている。1万円を超える株価水準であるため、分割による投資家層の拡大が強く期待される状況に。分割に伴い期末配当金は400円から135円に変更、実質的には小幅な引き上げともなっている。

<8015> 豊田通商 4855 +245大幅続伸。国内風力発電最大手のユーラスエナジーHDを完全子会社化すると発表。現在は6割を出資する子会社だが、残りの4割を出資している東京電力HDから保有株を6月以降に取得する計画のようだ。30年までに再生可能エネルギー分野で7000億円を投資する計画だが、今回の株式取得はこの一部となるもよう。風力発電は再エネの中でも今後の市場拡大期待が高い分野であり、ポジティブな評価が優勢になっている。

<7532> パンパシHD 1944 +166大幅続伸。前日に岸田首相が6月10日からの外国人観光客受け入れ再開を表明した。観光による入国は2020年春以来の再開に。国によっては、ワクチン接種の有無にかかわらず、入国時の感染検査や待機は不要にする。当面は入国者数の上限設定などで効果は限られるが、再開以降は段階的な上限撤廃も想定され、直近の円安効果と合わせて、本格的なインバウンド需要拡大への期待が高まり、関連銘柄の一角として物色が向かった。

<9107> 川崎船 10750 +510大幅続伸。野村證券では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に、目標株価も8800円から14000円にまで引き上げた。新中計において、27年3月期までの株主還元を累計
4000-5000億円規模、23年3月期は基礎配当300円に加え1000億円以上の追加還元を実施する方針を示したことを踏まえて、25年3月期予想ROEが従来の9.3%から11.0%へ改善すると見直したことが格上げの背景としている。

<7731> ニコン 1598 +108大幅続伸で年初来高値を更新。前日にIR Dayを開催しており、評価の高まりにつながっているもよう。精機事業におけるArF露光装置のシェア拡大期待が高まっているほか、映像事業における中高級機の順調推移なども意識される形になっているようだ。
野村證券、ジェフリーズ証券、モルガン・スタンレーMUFG証券など、目標株価引き上げの動きも相次いでいる。

<6104> 芝浦機 3035 +150大幅続伸。中国ロックダウンの影響によって遅れていた決算を前日に発表している。22年3月期営業利益は42.4億円で前期の3.8億円から急拡大し、ほぼ従来計画線上での着地となった。一方、23年3月期は60億円で同41.6%増益の見通し。EV需要の拡大を背景に、主力の成形機事業でリチウムイオン電池部材の製造装置が伸びる見込み。株価は
安値圏にあり、順調な業績拡大見通しを受けて見直し機運が強まっている。

<4109> ステラケミファ 2488 +196大幅反発。いちよし証券ではレーティングを「B」から「A」に、フェアバリューも3000円から4400円に引き上げた。過去のコスメ事業終息に加え、今回メディカル分野を切り離し、半導体用途を軸とする高純度薬品事業にほぼ集約。収益構造はクリアになったと。ステラファーマの連結除外に伴うコスト減を反映して、23年3月期営業利益は従来の52億円から57億円に引き上げ、会社計画46億円を大きく上回ると予想。

<4344> ソースネクスト 226 +21急伸。AI通訳アプリ「ポケトーク」を全ユーザーに提供開始すると発表、「ポケトーク」をスマートフォンでも使えるようにしている。外国人観光客の6月10日受け入れ再開が表明されたなか、期待感が先行する流れになっているようだ。また、SBI証券では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価も250円から330円に引き上げている。ポケトークの増収効果で、下期より黒字に転換すると見込んでいる。

<4541> 日医工 384 +49急伸。前日に第1回の債権者会議が開催されているもよう。参加した全金融機関は、事業再生計画案が決議されるまでの期間、債権回収を一時停止することに同意したようだ。また、メインバンクの三井住友銀行による融資の実行も承認されたもよう。事業再生ADRよる経営再建に向けての順調なスタートと受け止められている。
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