本日の注目個別銘柄

東京電力HD、Sansan、サカタのタネなど

配信日時:2022/04/11 15:56 配信元:FISCO
<8267> イオン 2570.5 +7反発。先週末に22年2月期決算を発表。営業利益は1743億円で前期比15.8%増、4月1日に公表済みの修正予想値並みでの着地。一方、23年2月期は2100-2200億円の予想レンジで、同2割超の増益見通し。市場予想の2250億円はやや下回っているものの、下半期のコロナ感染再拡大などを想定しているほか、足元での電気代上昇などから、ネガティブに捉える動きは限定的のようだ。

<6506> 安川電 4410 -140大幅反落。先週末に22年2月期決算を発表、営業利益は529億円で前期比94.5%増、従来計画の580億円を下回った。部品調達難の影響が生じた。一方、23年2月期は720億円で同36.2%増の見通しで、670億円程度の市場予想を大きく上回る。足元での受注好調、為替の円安効果などで想定以上の好ガイダンスを受け買い先行で始まるも、今期業績見通しは楽観的過ぎとの見方が次第に広がった。

<9501> 東京電力HD 444 +62急伸。岸田首相は先週末の記者会見で、ロシアによるウクライナ侵攻の追加制裁を表明している。在日ロシア大使館外交官ら8人の国外追放のほか、ロシア産石炭の輸入を禁止するなどとしている。加えて、電力需給の逼迫を避けるため「再生可能エネルギーや原子力などエネルギー安全保障、脱炭素の効果が高い電源を最大限活用する」と力説していることで、同社など電力株には原発再稼働への期待が高まる状況になっているようだ。

<2809> キユーピー 2185 -93大幅反落。先週末に第1四半期決算を発表。営業利益は67億円で前年同期比6.5%増、市場予想を10億円ほど上振れた。ただ、3月からの値上げ前の仮需発生が上振れ要因となっており、むしろ、値上げ後の販売数量減が警戒される形になっているもよう。昨年7月に値上げしたマヨネーズの販売数量は減少傾向が継続している。3月からのマヨネーズ再値上げ、ドレッシングの値上げ後の販売動向を見極めたいとの動きが優勢に。

<1377> サカタのタネ 4045 +345急伸。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は88.6億円で前年同期比12.7%増となり、ほぼ横ばいだった上半期から増益率が拡大している。また、通期予想は従来の90億円から100億円、前期比2.8%増と、一転して増益見通しに上方修正している。
海外卸売事業が好調、前倒し需要の発生に加えて、為替の円安進行なども寄与しているもよう。想定以上の好調な決算を評価の動きが優勢に。

<4443> Sansan 1218 -127急落。先週末の米国市場では、金融引き締め強化を意識した金利上昇などで、NYダウが上昇する一方、ナスダックは下落しており、本日の東京市場でも同社など中小型グロース株には売りが優勢となっている。また、同社は本日第3四半期の決算発表を予定している。上半期実績は営業赤字に転じていることもあって、警戒感も先行する形になっているとみられる。

<3835> eBASE 513 -33大幅続落。先週末に業績予想の下方修正を発表。営業利益は従来予想の12.5億円から10.7億円、前期比11.5%減に引き下げ、一転して減益見通しとしている。新型コロナウイルスの感染再拡大で、商談や検収業務の遅延などが発生しているもよう。一方、発行済み株式数の1.09%に当たる50万株、3億円を上限とする自社株買いの実施を発表しているものの、下支え効果は限定的となっている。

<6093> エスクローAJ 176 0いってこい。先週末に22年2月期決算を発表。営業利益は6.1億円で前期比24.8%増、従来予想の5億円を上回ったが、第3四半期までの進捗から想定線と捉えられた。一方、23年2月期は5.5億円で同9.6%減を見込む。先行投資負担が重しとなるようだが、ここまで順調な収益拡大が続いていただけに、減益ガイダンスをネガティブ視する動きが優勢たっだが、急ピッチの下げの反動から押し目買いが次第に増える。

<8125> ワキタ 1049 +45大幅反発。先週末に22年2月期決算を発表、営業利益は55.1億円で前期比1.5%増益となり、従来予想の57億円を若干下回る着地になった。23年2月期は60億円で同9.0%増益を見込む。決算数値へのインパクトは限定的だが、発行済み株式数の3.85%に当たる200万株、20億円を上限とする自社株買いの実施を発表、買い材料視された。また、25年2月期営業益80億円を目指すなどの中期計画も発表した。

<7085> カーブスHD 777 +64大幅反発。先週末に上半期決算を発表、営業利益は17.3億円で前年同期比98.4%増益となり、従来予想の14億円を大きく上振れる着地に。会員数が計画通り順調に推移しているほか、物販売り上げが想定超、経費計上の一部ずれ込みなども利益の上振れ要因になっている。通期予想は据え置いているものの、今後の経済活動一段の正常化期待もあり、上振れを織り込む動きになっているようだ。 <ST>

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