本日の注目個別銘柄

日野自、UACJ、ソケッツなど

配信日時:2022/03/08 15:43 配信元:FISCO

<4307> NRI 3940 +125大幅反発。前日には豪州事業に関する説明会が開催されているもよう。足元での需要拡大なども背景に、中長期では売上年成長率7%超・営業利益率を国内並みに引き上げる目標を示しているようだ。同事業がグローバルTier1と競合できるステージに来ていることを確認できたとの評価も高まっている。また、サイバー攻撃の構造的な増加は事業機会の拡大につながるとも注目されてきているもよう。

<5741> UACJ 1948 -260急落。21年2月以来の2000円割れとなっている。前日のLMEアルミ先物価格は2.8%の下落となっており、同社などアルミ関連株のマイナス材料とされている。前日には年初来安値を割り込んでいたことで、処分売りの動きが一段と急がれる形のようだ。同社に関しては、原油相場が1バレル=10ドルの上昇で年間10-15億円の経常減益要因となり、原油高が進行していることもマイナス視。

<3676> デジハHD 1576 +53大幅反発。岩井コスモ証券は投資判断を新規に「A」、目標株価を2300円でカバレッジ開始。DX関連投資の拡大を追い風に、高い成長が期待できる企業だと評価している。
中期経営ビジョン達成に向けてのボトルネックは人材調達とM&Aになるが、前者では、未経験からプロへと育てる方法と、子会社からフリーランスエンジニアを活用する方法を持っており、後者でも、海外企業を含め豊富な実績を持っているとしている。

<7751> キヤノン 2586.5 +7反発。前日に経営方針説明会を開催。2025年12月期に連結売上高を過去最高の4兆5000億円以上にする目標を掲げており、そのうち、カメラなどイメージング部門の売上高で前期比53%増の1兆円を目指すと表明している。監視カメラなど新規事業の貢献を見込んでいるもよう。また、株主還元も強化し、配当性向50%を目安に年間配当は160円に早期に高める方針ともしている。

<5201> AGC 4280 +95大幅反発。5000円レベルの節目を割り込んで以降、ここ4営業日で株価は一時18%超の下落と調整ピッチが速まっていたことで、本日は押し目買いの動きが優勢になっている。前日には非開示だったロシア事業の売上高規模を公表、ロシア事業の連結全体に占める割合は2%程度とされており、現時点で経済制裁による影響は発生していないもよう。不透明感の後退が買い安心感につながっているようだ。

<1605> INPEX 1341 -87大幅反落。前日のNY原油先物市場でも原油価格の上昇が継続、WTI先物は1バレル=119.40ドルにまで上昇している。ただ、欧州各国の首脳はロシア産石油の輸入禁止措置を巡って早期の実施に慎重な姿勢を示したなどとも伝わっており、国内商品先物市場では原油は反落スタートに。足元での上昇ピッチが速まっていた同社などの原油関連には利食い売りも集まる展開へ。本日は全般的に資源関連株の下げが目立つ状況。

<3634> ソケッツ 928 +150ストップ高比例配分。クッキーレス感性ターゲティング広告サービス「Trig’s」のオープントライアルを開始したと発表している。トライアルの実施媒体は集英社webメディア9媒体となるようだ。今回のトライアルは、独自の感性AIを活用し、クッキーを利用せずにネット媒体の記事・情報・コンテンツの文脈のみならず、読者の感情や感性を推測して、関連情報、関連広告を表示する取り組みとなるようだ。

<9247> TREHD 1621 -16大幅反発。大和証券では投資判断を「2」から「1」に格上げ、目標株価も2200円から2220円に引き上げている。タケエイとリバーHDの統合によるシナジーが営業面でも見られ、一部仕事量を押し上げているとみている。今後は、新規事業やコストシナジーの発揮に注目としているようだ。鉄スクラップ価格の変動が短期的リスクだが、廃棄物処理・再資源化が好調なことで今後も安定した業績が期待できると評価。

<7205> 日野自 654 -91急落。エンジン認証不正問題を受けて、ここ3営業日での下落率は37%程度にまで達している。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を「オーバーウェイト」から
「ニュートラル」に格下げで、目標株価も1350円から830円に引き下げている。不正行為確認に伴う出荷停止を踏まえて業績予想を下方修正、23年3月期営業利益は従来予想の900億円から730億円、前期比37.7%増に引き下げている。

<2929> ファーマF 1554 -8反落。前日に上半期決算を発表、営業損益は20.3億円の黒字となり、前年同期比21.1億円の損益改善となっている。ただ、3月3日に大幅上方修正を発表済みであり、サプライズは限定的のもよう。また、上半期上方修正時に未修正であった通期予想57.7億円、前期比1.8%増は今回も据え置いていることは、ネガティブに捉えられてもいるようだ。当面の出尽くし感につながる形へ。
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