本日の注目個別銘柄

明治電機、シャープ、ファイズHDなど

配信日時:2022/02/21 15:29 配信元:FISCO
<9434> ソフトバンク 1472 +27.5大幅続伸。特段の材料は観測されていないが、3月の期末に向けた権利取り狙いが活発化するなか、6%近い高い配当利回りが注目されているようだ。ウクライナ情勢を巡る地政学リスクで全体相場が軟調な中、本日は同業のNTT<9432>のほか、三菱UFJ<8306>
などの銀行株も逆行高となっており、高配当利回り株への物色が散見される。ディフェンシブ性の高い業種ということもあり、相対的に買い安心感もあるもよう。

<9104> 商船三井 9160 -240大幅反落。本日は、先週一週間で上昇率トップとなった海運業に売りが広がった。ウクライナ情勢の先行き不透明感などから、本日のマザーズ指数は約2年ぶりの安値を更新。東証1部でも半導体関連株をはじめ、個人に人気の高い銘柄が下落。含み損益の悪化から、先週にかけて利の乗った海運株に個人の利食い売りが膨らんだ。また同社は16日、大西洋航行中だった自動車船に火災が発生、航行不能となったと発表したことも重しに。

<4631> DIC 2657 -88大幅続落。先週末取引終了後に21年12月期決算を発表。営業益は前期比8.1%増の429億円だった。22年12月期営業益は同25.9%増の540億円を見込むも、市場予想を30億円程下回る。価格対応や高付加価値製品の拡販が進むことによる増収・増益を予想する。同時に発表した新経営ビジョンでは、25年12月期営業益目標として800億円などを掲げている。ただ、市場全体の地合い悪化もあり売り優勢の展開に。

<3321> ミタチ 912 +34大幅続伸。先週末に22年5月期業績予想の上方修正を発表。営業利益は従来予想の13億円から17億円、前期比84.0%にまで引き上げ。自動車分野での半導体、電子部品などの販売、ITや自動車関連の工作機械向けEMSの受注などが想定以上に好調のもよう。年間配当金計画も27.5円から30円、前期比10円増に増額修正。業績上振れ期待はあったものの、上方修正幅は想定以上との見方になっている。

<9325> ファイズHD 659 +54急伸。丸和運輸機関<9090>が1株670円でTOBを実施すると発表、同社ではTOBに対して賛同の意を表明している。買付予定数の上限は所有割合60%となる643万1000株としており、TOB後も丸和運輸機関の連結子会社として上場を維持する方針。TOB価格サヤ寄せを目指す動きとなっているほか、資本業務提携に伴う事業シナジーへの期待なども先行しているようだ。

<3388> 明治電機 1044 -207急落。50万株の公募増資、50万株の自己株式処分、上限15万株のオーバーアロットメントによる売出を実施すると発表している。公募・売出価格は3月2日から7日までの間に決定する。今回の公募・売出株数はトータルで115万株、現在の自己株式を除いた発行済み株式数の約10%に当たる。希薄化や目先の需給懸念が先行する展開になっている。調達資金は主に新社屋建設費用の一部に充当のもよう。

<2461> ファンコミ 412 +21大幅続伸。先週末に発表した自己株式の取得実施が買い材料視されている。発行済み株式数の4.23%に当たる300万株、10億円を取得上限としており、取得期間は2月21日から7月21日まで。機動的な資本政策の遂行及び株主への一層の利益還元を図ることを目的としている。当面の需給面での下支え材料につながるとの期待が先行へ。同社の自社株買いは、昨年10月にかけて上限10億円を実施して以来となる。

<6268> ナブテスコ 3155 -110大幅続落。大和証券では投資判断を「2」から「3」に格下げ、目標株価も4300円から3100円に引き下げている。新中期計画説明会を受けて、当面の業績予想を下方修正しているもよう。油圧機器や包装機事業の成長率引き下げ、成長投資拡大に伴う負担増などを要因としている。また、ポートフォリオマネジメントの観点では、複数事業を有するメリットについて明確な解説も少ないと判断している。

<6753> シャープ 1181 -133急落。現在20%を出資している大型液晶パネル製造メーカー、堺ディスプレイプロダクトの完全子会社化に向けた協議を開始と発表している。もともと同社連結子会社として設立された企業だが、2012年に株式を譲渡して持分法適用会社となっている。市況変動の激しい同事業を取り込むことで、業績の変動リスクが高まることなどを警戒する動きが優勢のようだ。また、財務負担の増加につながるとの懸念なども。

<3436> SUMCO 1958 -108大幅続落で昨年来安値更新。SMBC日興証券では投資判断を「1」から「2」に、目標株価も3200円から2300円に引き下げた。長期契約に基づく価格上昇などは市場で既に広く認識されており、今後の株価上昇のカタリストに欠けるとの見方。また、ウエハー価格の上昇率や営業増益率は第1四半期がピークと予想、直近のGlobalWafersの投資計画によって、長期的な需給見通しは幾分悪化したとも判断のようだ。

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