本日の注目個別銘柄

INPEX、日製鋼所、山崎パンなど

配信日時:2021/11/22 16:22 配信元:FISCO
<6592> マブチモーター 3805 -160大幅反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が目標株価を3700円から3600円へ引き下げた。21年12月期~23年12月期の営業利益予想を減額修正。円安効果を考慮した一方、自動車減産を織り込み全体で減額。慢性的な半導体不足が自動車生産に与える影響は、22年以降も継続する可能性が高いと。同社については員数増効果が少なく、世界自動車生産との連動性が高まりやすいと分析している。

<2193> COOKPAD 270 +27急伸。投資会社のアルファレオが発行済み株式数の5.03%を保有する大株主に浮上したことが、19日提出された大量保有報告書で明らかになっている。保有目的は純投資とされている。アルファレオは乾汽船への株主提案などで知られるアクティビストファンドであり、今後のさらなる買い増しといった需給思惑のほか、株主還元策の提案などが強化されるといった期待感も高まっているようだ。

<5974> 中国工 744 +62急伸で一時ストップ高。20日付の中国新聞デジタルにおいて、強化プラスチック容器の生産ラインを自動化させ、年間5万本の量産体制を整えたと報じられている。従来の鉄製よりも軽くて腐食しにくい利点があり、塩害がある海沿い地域などへの販売を強めていく方針のもよう。株価が年初来安値圏まで調整し、PBRも0.5倍程度の水準に低下していたことで、格好のリバウンド材料と捉えられる形に。

<8766> 東京海上 6087 +177急伸。先週末に同社を含めて損保3社が決算を発表。同社に関しては先週末取引時間中に決算発表、通期の修正純利益予想を従来の4240億円から4900億円に増額修正。自然災害の減少、良好な自動車損害率に加え、海外でも保険引受や資産運用が好調であった。年間配当金も215円から245円に引き上げた。相対的な好決算を評価する動きに。
一方でMS&AD<8725>やSOMPOHD<8630>は小動きだった。

<5631> 日製鋼所 3410 +225大幅反発。先週末に説明会を開催しており、評価材料とされているようだ。会社側では、セパレータ用フィルムシート装置に関して、年間48ライン程度の現状の生産能力から、早急に60ライン体制を構築すると発表しているもよう。これを受けてSMBC日興証券では、セパレータ用フィルムシート装置の売上高は22年3月期の210億円程度から、2025年までにはその3倍規模になる可能性があると試算している。

<3768> リスモン 740 -82急落。先週末に東京商工リサーチとの業務提携解消を発表している。東京商工リサーチより22年3月31日をもって当該契約を解消したい旨の申し出があったもよう。会社側では、独自データベースをマスターデータとして活用したサービス提供を既に開始しており、サービス面などへの影響は軽微としているが、東京商工リサーチが保有する8.68%の株式の行方など含め、目先の不透明感が拭えない状況のようだ。

<1605> INPEX 920 -43大幅反落。先週末の原油相場下落を受けて、同社を中心に石油関連株には売りが先行する展開となっている。WTI12月限終値は1バレル=76.10ドルで前日比3.7%の下落に。オーストリアでのロックダウン実施など、欧州における新型コロナの感染再拡大が需要を圧迫するとの見方が強まっているもよう。主要消費国が石油備蓄を放出する協調行動を検討していることも、先行きの需給緩和を意識させているようだ。

<2212> 山崎パン 1581 -28大幅反落。東海東京証券では投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に、目標株価も2090円から1760円に引き下げた。足元の原油高や穀物価格の高騰に起因するコスト上昇の継続がリスク要因として高まっていると指摘。消費者購買傾向が低価格指向にあるため、値上げ効果が表れるには時間を要するとも。21年12月期営業利益は会社計画215億円に対して195億円を予想、来期は207億円を見込む。

<9274> 国際紙パルプ商事 362 -75急落。「プライム市場」の上場基準への充足を図るため、株式の売出を実施すると発表している。大株主の金融機関5行が売出人となり452万3000株の売出のほか、67万7000株のオーバーアロットメントによる売出を行う。発行済み株式数の6.9%の水準となり、目先の需給悪化を警戒する動きが先行。なお、売出価格は29日から12月1日までの間に決定する。

<8002> 丸紅 1047.0 +12.5続伸。野村證券では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価も1060円から1260円に引き上げている。20年3月期の大型減損処理により、追加的な減損損失発生リスクが減退していること、今後の自社株買いについて検討するなど株主還元の拡充が打ち出されたことなどを評価。これまでのバリュエーションディスカウント要因が解消されたことで、適正PBR水準を引き上げたようだ。
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