本日の注目個別銘柄ニュース一覧
本日の注目個別銘柄
ソースネクスト、新日科学、ミライアルなど
<4344> ソースネクスト 281 +37急伸。特に新規の材料は観測されていないものの、5日には、AI通訳アプリ「ポケトーク」を世界26カ国と地域で新たに販売開始したと発表している。7日には政府の水際対策が緩和されていることもあって、今後は海外旅行需要の増加、外国人観光顧客の増加などが想定される中、目先的に「ポケトーク」の需要拡大を期待する動きが優勢となっているもよう。<2395> 新日科学 2940 +414急伸。ジェフリーズ証券では投資判断を新規に「バイ」、目標株価を3800円としており、買い材料視される形になっている。新しい創薬様式やワクチンへの関心の高まりは同社サービスの後押しになっているとの見方。また、同社サービスには参入障壁が高いことから、積極的な設備増強や値上げなどが可能になっていると指摘。今後3年間のEPS平均成長率は19%と予想している。<4837> シダックス 611 +27大幅反発。一部の取締役がユニゾン・キャピタルの保有株を自社株買いすることを創業家らに提案と報じられている。ユニゾン保有分については現在、オイシックスがTOBを行っているが、取締役会の反対などで成立の見込みがたっていない。こう着状況打開の有効な代替案と捉えているようだ。実現への高いハードルは意識されるが、その場合は、一株当たりの価値向上などにもつながることで、期待感が先行しているようだ。<2428> ウェルネット 593 +5上昇し、一時21年4月以来の600円台回復。9月13日よりスマホバーコード決済「stanp」の提供を開始、ファミリーマートが展開する全国店舗において取扱いを開始すると発表した。これは、オンライン決済サービス「マルチペイメントサービス」を利用し、利用者のスマホに表示されるバーコードを店頭レジで直接読み取ることで、リアルタイムに支払いが完了するサービス。今後、他のコンビニへの提供も検討としている。<3758> アエリア 429 +4出来高伴い続伸。子会社のサイバードが、メタバース領域でのビジネス展開の拡大を目指して、Synamonと業務提携したと発表。従来から提供しているファンロイヤル化支援サービス「FaneX」の一環として、Synamonが提供を予定しているメタバースプラットフォームを活用し、メタバース空間におけるファンサービス企画・構築・運営サービスの提供を開始するなど、新たなサービス提供の支援を行っていくようだ。<4812> ISID 4670 +240大幅続伸で年初来高値を更新。大和証券では投資判断を「2」から「1」に、目標株価も4200円から5800円に引き上げた。供給力に対する需要超過から高採算案件の選別受注が可能となっていること、「ビジネスソリューション」セグメントにおける自社パッケージソフトの成功などから、足元の業績成長は加速しており、今後5-10年スパンの成長・利益率向上も見通せるとしている。不況抵抗力も強いとしているようだ。<6778> アルチザ 1185 -35下げ渋ってもみ合い。前日に22年7月期決算を発表、営業益は14.6億円で前期比75.1%増となり、従来予想の14億円に沿った着地に。一方、23年7月期は14.6億円で横ばいを見込む。売上は2ケタ成長を見込むものの、研究開発投資の継続など先行投資負担が響くようだ。収益成長鈍化見通しを受けて売り先行でスタートしたが、もともと、コスト増による一時的な収益伸び悩みは想定されており、あく抜け感も強まる。<3180> Bガレジ 2604 -19続落。前日に第1四半期決算を発表。営業利益は2.6億円で前年同期比10.4%減益となっている。据え置きの通期予想は14.1億円で前期比17.1%増となっており、想定以上に低調スタートと受けとめられているようだ。円安に加えて、原材料費・輸送費上昇による粗利率の悪化、展示会出展などの一時的費用計上などが要因。なお、モバイル経由の売上伸長によって、EU売上比率は初めて8割を突破しているもよう。<4238> ミライアル 2100 +157大幅続伸。前日に上半期決算を発表、営業利益は14.9億円で前年同期比2.1倍となり、従来予想の13.7億円を上回る着地に。半導体市場の旺盛な需要を背景に工場の高稼働が維持されているもよう。また、新たに第3四半期業績計画も公表、累計営業利益は19.8億円で同60.6%増益を予想している。8-10月期営業利益は5億円で同7.1%減の前提となっており、一段の上振れ期待なども意識されているようだ。<1928> 積水ハウス 2530.5 +14伸び悩んでもみ合い。前日に上半期決算を発表、営業益は1464億円で前年同期比33.5%増となり、通期予想は従来の2360億円から2600億円に上方修正した。米国戸建住宅販売の好調など国際事業が大きく上振れるようだ。年間配当金も94円から104円に引き上げ。ただ、業績上振れを牽引の米国住宅販売に関しては、金利上昇による影響懸念が先行き拭い切れず、買い一巡後は出尽くし感も強まる流れに。
<ST>
2022/09/09 15:24
本日の注目個別銘柄
クルーズ、アイテック、アイルなど
<8801> 三井不 2824 -26.5反落。モルガン・スタンレーMUFG証券は投資判断を「オーバーウェイト」から「イコールウェイト」に、目標株価も3600円から3300円に引き下げた。不動産の流動性を取り巻く環境が変化しているほか、オフィス市況についても持続的な改善期待を持ちにくくなってきているとして、不動産セクター判断を引き下げた。また、セクター内でアウトパフォームが続いてきた同社に関しては、相対的な割安感も薄れたとしている。<2138> クルーズ 1019 +150ストップ高。子会社であるCROOZ Blockchain Labが、フィジタルファッションメタバース「SWAGGA」を運営するBlocverse DAOと、Web3分野における事業拡大を目指し戦略的パートナーシップを締結したと発表。「SWAGGA」に豊富なコンテンツを提供予定のほか、Web2のコンテンツやサービスをWeb3コミュニティ向けにアレンジするなど、メタバース産業に本格参入計画。<9964> アイテック 2018 +400ストップ高買比例配分。MBOの実施を発表、筆頭株主であるOEHDがTOBで株式を取得して非公開化を目指すもよう。TOB価格は2700円で前日終値比66.9%のプレミアム、TOB期間は9月8日から10月24日まで。TOB完了後には上場廃止となる見通しで、TOB価格にサヤ寄せする動きとなっている。株式非公開化によって、成長分野への投資加速化を進めていく計画のようだ。<3854> アイル 1803 +179急伸。前日に22年7月期決算を発表。営業益は21億円で前期比14.8%増となり、従来予想の20億円を上回った。期末配当金は9円計画から10円に引き上げ、年間では前期比1円増配の18円とした。また、23年7月期営業益は24億円で同14.3%増を見込み、年間配当金は20円を計画。同時に発表した中期計画では、25年7月期営業益36億円などを目標に掲げ、当面の順調な収益成長期待が高まる展開に。<9201> JAL 2561 +89大幅続伸。同社やANAHD<9202>の10月の国際線予約数は水際対策緩和発表前の約2倍に増加、日本発の国際線は2~6倍に増加したと報じられている。受け入れ人数の上限が7日以降、1日2万人から5万人に引き上げられたほか、出国前72時間以内の検査による陰性証明書も条件付きで不要になっている。負担の減少に伴って、ビジネス客が海外出張しやすくなっているようだ。収益回復ペースの速まりが意識されている。<4666> パーク24 1874 -91大幅反落。東京地検特捜部では、東京五輪を巡る汚職事件の関係先として、大会スポンサーだった同社の本社を家宅捜索し、幹部から任意で事情聴取したと伝わっている。大会組織委員会はスポンサーの募集業務を電通に委託していたが、同社の契約には他の広告会社も関与したと一部で指摘されているようだ。同社では幹部らを容疑者とした家宅捜索ではないとしているが、先行きの不透明感が強まる形にはなっているもよう。<6535> アイモバイル 1281 -71大幅続落。前日に22年7月期決算を発表、営業損益は37.9億円で前期比12.2%増となり、ほぼ従来予想水準で着地。年間配当金も従来計画の35円から38円に引き上げた。ただ、第3四半期時点で営業利益は36.8億円を計上しており、決算サプライズは限定的。また、23年7月期営業益は38.5億円で同1.5%増にとどまる予想、増配予想ではあるものの、増益率鈍化をネガティブ視する動きが優勢に。<1605> INPEX 1491 -9続落。前日のNY原油相場では、WTIの10月限が前日比5.7%安の1バレル=81.94ドルにまで大幅下落、約8カ月ぶりの安値水準となっている。主要国中銀による金融引き締め策を受けた世界的な景気減速懸念が強まるなか、原油などのエネルギー需要も減少していくとの見方が強まりつつあるもよう。原油相場の動向がストレートに株価に反映されやすい同社株の売り材料につながる。<7012> 川崎重 2605 -43 続落。野村證券では投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に、目標株価も3000円から2900円に引き下げた。円安によって23年3月期業績は上方修正も、車両事業における納入遅れを考慮して24年3月期業績予想は下方修正、営業益は横ばいにとどまるとみているもよう。また、同社の相対株価は過去の機械受注のサイクルとの連動性が他の重工2社と比較して高く、今後の景況感ダウンサイクル入りの影響も反映のもよう。<9432> NTT 3928 +163大幅続伸。クレディ・スイス証券では投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に、目標株価も4200円から5000円に引き上げた。アップグレードの増加などによるモバイルの収益悪化懸念後退のほか、非通信事業の成長期待が過小評価されていると評価している。非通信事業の営業利益は、26年3月期には通信を逆転すると予想しており、現在の株価水準には同事業の成長期待を織り込む余地があるとみている。
<ST>
2022/09/08 15:25
本日の注目個別銘柄
PHCHD、くら寿司、ウェルネットなど
<6753> シャープ 935 -66大幅反落で年初来安値更新。SMBC日興証券は投資判断「3」を継続で、目標株価を900円から700円に引き下げた。23年3月期営業利益は300億円予想に下方修正、570億円程度のコンセンサスを下回ると予想。24年3月期も250億円と連続減益見込む。また、新体制は営業力強化を謳うが、財務戦略強化がより重要であると指摘。なお、大和証券でも業績下方修正で目標株価を1150円から1000円に引き下げた。<7202> いすゞ自 1737 +40続伸。東海東京証券は投資判断「アウトパフォーム」を継続した一方、目標株価を2000円から2280円へと引上げた。生産余力が限られる問題からグローバル販売台数前提は据え置き。一方、為替前提を米ドル125円→135円、タイバーツ3.60円→3.80円へと修正。23年3月期は原材料高や不安定な国内生産下ながらも、タイでのピックアップ増産などで営業益2600億円と、会社計画2000億円を上回ると予想。<4837> シダックス 608 +32大幅反発。コロワイドが給食などフードサービス事業の買収を提案したことが分かったと伝わった。フード事業の買収額は同社時価総額を上回る可能性もあるとされている。同社に対しては現在、オイシックスが最大33%の株式取得を目指してTOBを行っているが、同社ではTOBへの反対を表明。一方、コロワイドの提案にも会社側で認識が異なっているもようであり、今後の買収価格引き上げなどの思惑が強まる形に。<6523> PHCHD 1523 -168急落。SMBC日興証券は投資判断を「1」から「2」に格下げ、目標株価も2700円ら2000円に引き下げている。調整後EBITDAの5カ年平均成長率を0.7%増から0.9%減に下方修正している。相対的な割安感はあるものの、成長力で劣後する状況が続くと摘しており、判断引き下げの主因としている。主に糖尿病マネジメント事業の売上成長見通しを引き下げているようだ。<3103> ユニチカ 269 +10大幅続伸。前日は日経平均からの除外が発表されたものの、悪材料出尽くし感から急伸した。その後、東海東京証券が投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に、目標株価も420円から470円に引き上げており、本日はこれが買い材料視された。東海東京証券では、値上げのタイムラグ効果やインドネシアのナイロンフィルム増収効果などで、24年3月期、25年3月期は2ケタの増益を予想している。<9143> SGホールディングス 2195 -48大幅続落。1008万1700株の売出、並びに150万株のオーバーアロットメントによる売出の実施を発表。三菱UFJ銀行と三井住友銀行が売出人に。売出価格の決定期間は9月14日から20日まで。売出株は最大で発行済み株式数の1.8%の水準となる。目先需給悪化につながるとしてマイナス材料視された。一方で、540万株を上限とする自社株買いの実施を発表、取得期間は10月3日から23年3月31日まで。<2695> くら寿司 2824 -311急落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業損益は3.8億円の赤字となり、通期予想は従来の28.3億円の黒字から一転、9億円の赤字見通しと下方修正した。コロナ第7波の拡大による人流減少で、最需要期である7月、8月の来店客数が計画を大きく下振れたもよう。また、食品価格やエネルギー価格の上昇も重しとなったようだ。市場コンセンサスは会社計画並みであったとみられ、大幅下方修正にはネガティブインパクト。<2428> ウェルネット 588 +49急伸。未定としていた23年6月期の業績見通しを公表している。経常利益は8.6億円で前期比14.1%増益の見通し、年間配当金も前期比1.87円増の16円計画としている。また、3カ年の中期経営計画も発表、数値目標として25年6月期経常利益は15億円を計画しており、来期以降も一段の収益伸長加速化を見込んでいる。同期の配当金は27円計画に。今後の収益成長本格化期待が高まる展開のようだ。<7261> マツダ 1213 +29大幅続伸。ISM非製造業景気指数の上振れを受けて、米国では金融引き締め強化への思惑から長期金利が3.3%台半ばにまで上昇、つれて、ドル・円相場も一時143円台後半にまで上昇している。円は対ユーロでも軟調な動きと、急激な円安が進行する流れになっている。円安メリットの大きい自動車株は本日逆行高となるものも多く、セクター内でもとりわけ為替感応度が高いとされる同社にも買いが先行へ。<9101> 郵船 9420 -810大幅続落。社長インタビュー報道において、「2022年末に向けてリセッションが避けられない。コンテナ船の狂乱も今年いっぱいで平時に戻る」、「23年は業績を支えてきたコンテナ船事業において変わり目の年となる」などと伝わった。あらためて、足元で業績急拡大をけん引してきた持分法適用会社の来期以降の反動減が想定され、配当や配当利回り水準の低下も見込まれる状況となった。他の大手海運各社にも売りが先行。
<ST>
2022/09/07 15:42
本日の注目個別銘柄
トーホー、日本ハウスHD、JMDCなど
<7741> HOYA 14470 +380大幅続伸。前日に日経平均の定期入れ替えが発表され、日本電産、SMCとともに新規採用銘柄となった。9月30日終値ベースで日経平均に採用され、約11.8日分の売買インパクトが発生すると一部では推定される。採用期待は一部であったものの、他の2社と比較すると期待値は低かったため、ポジティブな反応が相対的に強まる状況となったようだ。一方、より期待の高かったOLCは新規採用から外れ、失望売りが優勢に。<6326> クボタ 2119 -26反落。SMBC日興証券は投資判断を「2」から「3」に格下げ、目標株価も2400円から1900円に引き下げた。資材高や輸送費、人件費などの上昇を要因に22年12月期業績予想を下方修正。金利上昇による住宅投資の減速などで米国市場の需要減速を織り込み、23年12月期は営業減益に転じると予想している。この結果、建機・農機業界における他社とのバリュエーション比較では、割高感が生じてくるとみているようだ。<2670> ABCマート 5950 +210大幅続伸。前日に8月の月次動向を発表、既存店売上高は前年同月比16.0%増となっている。客数が同7.1%増加したほか、客単価も同8.3%上昇した。経済活動の正常化に伴って、地方の観光地や都心部の人出が増加したことなどが背景、これで、上半期の既存店売上高は前年同期比8.1%増となり、会社側の計画である同0.1%増を大きく上振れたようだ。業績上振れを期待する動きが優勢に。<4483> JMDC 5850 -570大幅反落。海外募集による368万5100株の新株式発行、オムロン<6645>を割当先とする181万4900株の第三者割当増資の実施を発表。現在の発行済み株式数の9.6%に当たる水準であり、株式価値の希薄化をネガティブ視する動きが先行している。手取概算額は321億円となり、主な資金使途としては借入金の返済、手元資金への充当、設備投資資金への一部充当などととしている。<9627> アインHD 6440 -430大幅続落。米アマゾンが日本で処方薬販売への参入を検討していることが分かったと伝わった。中小薬局と組んで、患者がオンラインで服薬指導を受ける新たなプラットフォームをつくる方向。利用者は薬の配送までネットで完結できることになる。強固な配送網を持つアマゾンの参入で、既存の調剤薬局各社には競争激化への懸念が強まる形に。業界トップの同社のほか、日本調剤、ウエルシアHD、スギHDなどの下落が目立つ。<3182> オイシックス 1880 -134大幅反落。シダックスが同社によるTOBに反対することを表明している。同社は投資ファンドのユニゾンが保有する株式27.02%の取得を目指してTOBを実施中、TOB価格は541円としている。シダックスは別企業からも協業の提案が来ているとし、「いずれの候補先と協業を進めるべきか検討する必要がある」としている。TOB価格の引き上げなど戦略の転換が必要になる可能性を警戒視する動きが強まっているようだ。<1873> 日本ハウスHD 452 +38大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は5.4億円で前年同期比3.4倍となった。5-7月期は11.2億円で同26.9%増と、順調な拡大が続く形に。受注残の順調な消化により、主力の住宅事業が伸長したほか、ホテル事業の赤字幅も縮小へ。据え置きの通期予想41億円に対する進捗率は低いものの、積雪の影響などによる季節性が強いことから、第3四半期までの大幅増益決算をストレートに評価する形に。<4977> ニッタゼラチン 871 +52大幅続伸。いちよし証券はレーティングを「B」から「A」に引き上げ、フェアバリューも750円から1200円にまで引き上げた。23年3月期営業利益は26億円、前期比66.7%増に上方修正、会社計画の16億円を大幅に上回ると予想。工場の高稼働率の継続に加えて、製品価格の上昇もあり、11期ぶりの過去最高益更新見通しとしている。PERやPBR水準でみた割安感からも評価余地があると指摘している。<8142> トーホー 1494 +154急伸。前日に業績予想の上方修正を発表している。上半期営業利益は従来予想の4億円から12億円に、通期では12億円から21億円にそれぞれ上方修正。第1四半期決算実に続いての大幅な上方修正となっている。業務用食品卸売事業を中心に、想定を上回る業況の改善が進んでいるようだ。業績上振れに伴って年間配当金も従来計画の10円から20円にまで引き上げ、前期比では15円の増配となる。<3103> ユニチカ 259 +18大幅反発。前日に日経平均の定期銘柄入れ替えが発表され、マルハニチロ、沖電気とともに除外銘柄に選定された。9月30日終値基準で除外となり、262万株、売買インパクトで約4.2日分の売り需要が発生と試算。ただ、除外候補銘柄として織り込みが進んでいたこともあり、本日は悪材料出尽くし感からの買い戻しが先行した。他の2社も同様に買いが先行。また、除外候補の一つであった東邦亜鉛も強い動きに。
<ST>
2022/09/06 15:27
本日の注目個別銘柄
アインHD、じもとHD、ロックフィルドなど
<8078> 阪和興 3515 +90大幅続伸。大和証券では投資判断を「3」から「2」へ格上げ、目標株価も3200円から4000円に引き上げている。国内の2次鉄鋼商社取得などによる商圏獲得、中国鉄鋼企業との協業による海外での取扱数量拡大など、近年の経営施策の効果が業績面で寄与し始めているなど、持続可能な実態収益の積み上がりを評価。また、自己資本比率改善など財務リスク低減の方向性も確認でき、今後の増配への期待が持てるともしている。<9678> カナモト 2045 -54大幅反落。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は91.6億円で前年同期比15.2%減益となり、通期予想は従来の156億円から135億円、前期比7.7%減益見通しに下方修正している。建機レンタル需要の回復にはやや時間がかかるとみられるほか、人財投資増加なども影響のもよう。上半期までの推移から大きなサプライズはないものの、一転しての減益見通しにネガティブな反応が先行。<7911> 凸版印 2245 +70大幅続伸。先週末に投資有価証券売却益の発生を発表している。保有銘柄1銘柄の売却によって、434億6500万円を計上するもよう。保有資産の効率化を図ることを売却理由としている。これに伴い、通期最終利益は従来予想の430億円から680億円に上方修正している。現在、11月末をめどにした自己株式の取得を実施中であるが、今回の売却資金を使途として、継続的な自社株買い実施への期待なども高まっているようだ。<7161> じもとHD 506 -47急落。前日に業績予想の下方修正を発表、上半期純損益は従来予想の13億円の黒字から49億円の赤字に、通期では25億円の黒字から40億円の赤字に減額。きらやか銀行における与信関係費用の増加や有価証券利息配当金の減少、仙台銀行における有価証券利息配当金の減少などが背景。第1四半期は2ケタ増益決算であったため、ネガティブなインパクトにつながっている。<9983> ファーストリテ 80300 -1010反落。先週末に8月の月次動向を発表、既存店売上高は前年同月比14.9%増となり、2カ月連続でプラス成長に。前月の同6.4%増から伸び率も高まった。客単価が同14.8%上昇したほか、客数も同0.2%増となった。気温が高く推移したことで夏物商品やトレンドを捉えた新商品の販売も好調だった。これを好感する動きから買いが先行したものの、前場途中から利益確定売りに押されて下落に転じた。<1963> 日揮HD 1984 +88大幅続伸。SMBC日興証券では投資判断「1」を継続し、目標株価を2500円から2600円に引き上げ。円安効果や一部プロジェクトでの受注採算改善を織り込み、23年3月期営業利益を301億円から370億円に、24年3月期は421億円から500億円に上方修正。また、ロシア国営ガス会社ガスプロムが「ノルドストリーム」へのガス供給を停止と発表していることも、LNGプラント需要の拡大思惑も高める形に。<2910> ロックフィルド 1444 -108大幅反落。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は4.2億円で前年同期比42.2%の大幅減益となっている。据え置きの通期計画は20.8億円で前期比3.5%減であり、やや低調なスタートと受けとめられているようだ。売上は堅調に推移したものの、原材料費の上昇に加えて、人件費や経費の増加などコスト負担増が重しとなった。6月以降は堅調な株価推移となっていたため、ネガティブな反応が強まる形に。<9627> アインHD 6870 -850急落。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は27.5億円で前年同期比5.4%増益となり、市場予想を5億円程度下振れる着地になっている。据え置きの上半期計画は84.8億円で同46.9%増だが、あらためて下振れが意識される状況のようだ。労務費増加による粗利益率の低下などでファーマシー事業が伸び悩んでいる。7月の月次動向に関しても、調剤、リテールとも6月から伸び率は鈍化する格好に。<7731> ニコン 1534 -7小反落。金属3Dプリンタで世界第3位のドイツSLMを買収すると発表。1株20ユーロでTOBを開始、6億2200万ユーロで買収。買収完了は23年前半を予定。SLM社はEBITDAの赤字が続いていたが、22年4-6月期は黒字化を果たしているもよう。会社側では27年3月期以降に本格的な利益寄与を見込んでいる。同事業の成長による業容拡大期待もあるが、資金負担増を警戒する動きも優勢になった。<7735> スクリーンHD 9070 +20小反発。SMBC日興証券では投資判断を「1」から「2」に、目標株価も16000円から9200円に引下げた。前工程装置の市場前提を今年度は前年度比19%増から11%増に、来年度は5%増から12%減に修正し、23年3月期営業益を845億円から755億円に、24年3月期は920億円から635億円に減額した。TSMCの投資減速の影響が大きくなると。ただ、直近の下げの反動で、次第に押し目買いが優勢に。
<ST>
2022/09/05 15:27
本日の注目個別銘柄
ダイオーズ、 丸和運輸機関、内田洋行など
<4704> トレンド 8170 -140大幅続落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は目標株価を7100円から7300円に引き上げたものの、投資判断は「ニュートラル」から「アンダーウェイト」へと格下げした。費用増によって当面は力強い営業増益やROE上昇を期待しづらく、上昇した株価には相対的に割高感があると分析。人件費増加やマーケティング費用などの増加を見込み、22年12月期、23年12月期ともコンセンサスを下回る利益水準を見込む。<2593> 伊藤園 6160 +80反発。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は60億円で前年同期比4.9%減益となり、市場予想を4億円程度下回ったが、ほぼ会社計画線上での着地となったもよう。北米では販売は好調だったものの、サプライチェーン混乱によるコスト負担が重しとなっている。原材料価格は想定以上に上昇だが、価格改定効果を見込んで業績予想を据え置き。当面は10月価格改定後の販売動向を見極めたいとする流れに。<3099> 三越伊勢丹 1128 +22大幅続伸。6月10日の年初来高値を更新。前日に8月の月次動向を発表、三越伊勢丹5店舗トータルの前年比は46.5%増となり、前月の同22.2%増から一段と伸び率が拡大。高額品への購買意欲が高く、伊勢丹新宿本店では5カ月連続で統合後過去最高売上を記録しているようだ。今後は水際対策の緩和によるインバウンド需要の回復も想定され、さらなる販売拡大期待も高い状況。他の百貨店株も月次動向を好感で買い優勢に。<9090> 丸和運輸機関 1567 -96大幅続落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を「ニュートラル」から「アンダーウェイト」に、目標株価も1400円から1300円に引き下げた。第1四半期決算では売上高に対する外注費比率の大幅な上昇が確認され、第2四半期以降もこうした傾向が続くとみて、 23年3月期営業益は会社計画111億円を下回る102億円予想に下方修正。人材採用の遅れに伴い、中期の営業益予想も下方修正している。<5741> UACJ 2329 -28続落。前日に提出された大量保有報告書によると、日本製鉄が保有していた7.96%の株式をすべて売却したことが明らかになっている。日本製鉄は政策保有株の圧縮を進めており、先には大阪チタの株式売却も伝わっていた。1株当たり2228円で、モルガン・スタンレーMUFG証券に市場外取引で売却しており、同証券の保有株の行方などが今後の需給面での警戒材料となっているようだ。<7148> FPG 1291 +52大幅反発。脱炭素社会への移行に貢献する「トランジション・ファイナンス」の一環として、新たにコンテナ船15隻を対象とした大型案件を受注したと発表している。受注金額は総額で約2050億円になるもよう。同コンテナ船は温室効果ガス、硫黄酸化物、粒子状物質などの排出量を大幅に削減できる最新鋭のエコシップとしている。23年秋より順次組成を開始するとしている。<7816> スノーピーク 2187 -32反落。岩井コスモ証券は投資判断を「A」から「B+」に格下げ、目標株価も3500円から2500円に引き下げている。新規キャンパー向けの高単価商品の販売が減少しているほか、資材価格高騰と円安による粗利率の低下を見込んで会社側は業績計画を下方修正、今期値上げを行わない方針を受けて、同証券でも会社計画線まで下方修正している。原材料価格上昇の影響は来期にも一部残ると想定している。<8057> 内田洋行 4560 -240大幅続落。前日に22年7月期決算を発表、営業益は78.9億円で前期比23.9%減益となり、従来予想の63億円を上回った。年間配当金も110円から21年7月期と同水準の140円に増配。ただ、第3四半期時点で営業益は従来通期計画を上回っており、上振れ着地に大きなサプライズはない。また、23年7月期は64億円で同18.9%減と、連続2ケタ減益見通しであることから、ネガティブな反応が優勢になった。<4653> ダイオーズ 1497 +187急伸。投資ファンドのインテグラルと組んでMBOを実施すると発表している。TOB価格は1500円で、前日終値からは14.5%のプレミアムとなっている。新型コロナ禍でオフィスサービスの先行きが不透明のなか、非公開化によって経営改革を急ぐようだ。TOB実施期間は9月2日から10月18日まで。TOB価格に完全サヤ寄せを目指す動きとなっている。<3816> 大和コン 1007 +11一時ストップ高。経産省予算による「日ASEANにおけるアジアDX促進事業」において、インドネシアにおける「農家の信用スコアリングを軸としたデジタル農協プラットフォーム構築事業」が初採択されたと発表。同社は、農家向け生産履歴データベース構築システムを請け負う。インドネシアにおける農家の新規投資拡大につながっていくものとみられ、今後の展開に対する期待が先行しているようだ。
<ST>
2022/09/02 15:47
本日の注目個別銘柄
田中化研、ACCESS、菱洋エレクなど
<2656> ベクター 316 -4一時急伸で年初来高値を更新。事業目的の追加に向け、定款を一部変更すると前日に発表。なかでも、NFT、ブロックチェーン、メタバースに関わるシステムの企画、開発、制作および販売の新設が、期待材料視される形になっている。ほか、ファンドの組成、運用および投資業務、再生可能エネルギーに関わる売電事業、芸能タレント、音楽家、スポーツ選手などの養成ならびにマネジメント事業なども新設している。<4080> 田中化研 1720 +164急伸。トヨタ<7203>は、日米で電池の増産に最大7300億円を投資すると発表。国内工場に4000億円を投じ、米国で建設予定の電池工場にも3250億円を追加投資。24~26年の生産開始を目指しているもよう。ホンダ<7267>も米国で電池の大型工場建設を決めるなど、足元で電池生産能力増強へ巨額投資が相次ぐ。あらためてEV用電池の市場拡大が意識され、同社など関連銘柄への刺激材料になった。<5401> 日本製鉄 2236.5 +28反発。車用の鋼材値上げでトヨタ自動車<7203>と合意したと伝わっている。部品会社に供給する価格を2022年度下期は上期よりも1トン当たり約4万円(2~3割)引き上げるもよう。3半期連続の値上げとなるが、上昇幅は10年度以降で最大となるようだ。原料炭や鉄鉱石など主要原材料価格の上昇に対応する。今回の値上げにより、先行き収益に対する過度な懸念が後退している。<6481> THK 2748 -105大幅反落。東海東京証券は投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価も3470円から2950円に引き下げている。主要地域の4-6月期受注高は前年を下回ってきており、四半期売上収益は23年12月期第1四半期(1-3月期)に前年比減収に陥ると予想。当面は在庫調整による受注調整を想定している。業績伸び率の鈍化を前提として、妥当バリュエーションを引き下げている。<5706> 三井金 3170 -130大幅下落。大和証券は投資判断を「2」から「3」に格下げ、目標株価も4200円から3500円に引き下げている。パッケージ基板向けマイクロシンにおけるスマホ減速の影響、電気料金の更なる上昇などを減額修正要因として織り込み、今来期の業績予想を引き下げている。新製品による収益貢献期待も一旦は後退する形となり、当面は株価のカタリスト不足が予想されるとしている。<4813> ACCESS 712 -101急落。前日に上半期決算を発表、営業損益は20.2億円の赤字となり、従来予想の16.1億円を上回る赤字幅となっている。第1四半期は前年同期比3.2億円の損益改善となっていたが、一転して5-7月期は同5.2億円の損益悪化、前四半期でも6.3億円の損益悪化に。体制強化に伴う人件費やソフトウェアの減価償却費などが増加したほか、為替変動の影響により、主にネットワーク事業の損益が悪化したようだ。<3031> ラクーンHD 1298 -99大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、経常利益は3.1億円で前年同期比21.4%増益に。経済活動の正常化に伴い、EC事業、フィナンシャル事業ともに2ケタの売上成長となっている。ただ、経常利益は前四半期比較で横ばいとなっているほか、据え置きの通期計画13億円に対する進捗率も24%にとどまっており、決算サプライズは限定的。業績上振れ期待の後退など出尽くし感が優勢となる形のようだ。<4205> 日ゼオン 1390 +47大幅続伸。SMBC日興証券では投資判断を「2」から「1」に格上げ、目標株価も1460円から1800円に引き上げている。リチウムイオン電池用バインダーについて、正極用でのシェア上昇により成長確度が高まったと判断。また、ラテックスに関する過度な期待がすでに後退したとみられること、海上運賃のピークアウトが業績の下支えになるとみられることなども評価引き上げの背景としている。<9468> カドカワ 3155 +115大幅続伸。連結子会社のフロム・ソフトウェアが、テンセントの子会社、並びにソニーグループの子会社を割当先とする第三者割当増資を実施すると発表している。同子会社はグループのゲーム事業を手掛けている企業。今回の増資によって約364億円の資金を調達、ゲームIPの企画・開発強化、世界市場における自社パブリッシングの範囲拡大に向けた体制構築につなげていく。両社との連携による同事業の業容拡大期待が先行へ。<8068> 菱洋エレク 2578 +299急伸。前日に上半期決算を発表、営業利益は25.1億円で前年同期比2.6倍となり、通期予想は従来の23億円から36億円に上方修正している。大幅に伸長した上期の着地や足元の事業動向、当初織り込んでいなかった為替変動の影響などを踏まえたとしている。第1四半期の状況から上振れは想定線といえ、修正幅は想定以上と捉えられている。また、年間配当金も従来計画の100円から110円に引き上げた。
<ST>
2022/09/01 15:28
本日の注目個別銘柄
IRJーHD、トミタ電機、RVHなど
<4544> HUグループ 2835 -113大幅反落。いちよし証券はレーティングを「A」から「B」に引き下げ、フェアバリューは3500円を据え置いた。収益性の高い新型コロナ感染症検査薬の販売が予想以上のため、23年3月期利益予想を上方修正したが、今後の感染症流行の鎮静化を想定し、24年3月期以降の業績予想は据え置いた。今期の営業利益58%減に続いて、来期も2ケタの減益予想となる。株価上昇に伴ってレーティング評価を引き下げたようだ。<9201> JAL 2574 +-33大幅続伸で年初来高値を更新。岸田首相は本日の記者会見において、新型コロナ対策の水際対策の緩和で、1日当たり2万人の現行の入国者数の上限を9月7日から5万人に引き上げると表明している。「すべての国を対象に添乗員を伴わないパッケージツアーによる入国を可能にするなどさらなる緩和をする」とも強調。先に観測報道も伝わっていたが、あらためて水際対策緩和による旅客数の回復を期待する動きが先行している。<6786> RVH 102 +30ストップ高比例配分。株式交換によって持分法適用会社であるBS ENERGYを完全子会社化すると発表。BS ENERGY社1株に対して、同社株5万7150株を割り当てるもよう。これによって、グループで新たに再生エネルギー事業に進出することになり、業容改善を期待する動きが優勢となっている。なお、株式割当に伴い、BS ENERGYの筆頭株主であったヘーリオスエネルギーが同社の筆頭株主となる。<6898> トミタ電機 3900 +345急伸。前日に業績予想の上方修正を発表。上半期営業利益は従来の0.5億円から1.7億円、前年同期比2倍に、通期では1.3億円から2.4億円、前期比90.6%増にそれぞれ引き上げている。国内市場の半導体製造装置向け並びに産業機器向けの需要が引き続き堅調に推移しているほか、中国市場におけるEV向けの需要が増加しているもよう。第1四半期決算から上振れは想定されてたため、高寄り後はやや伸び悩む動き。<3294> イーグランド 1638 +116大幅続伸。前日に上半期業績予想の上方修正を発表。営業利益益は従来の13.9億円から18.3億円にまで引き上げている。販売価格が引き続き高水準を維持しているほか、収益用物件についても当初計画より前倒しで売却が進んでいるもよう。今後は据え置きの通期予想も引き上げられるとの期待が高まっている。第1四半期決算からは上振れ期待もあったとみられるが、ストレートに好感される形へ。<9536> 西部ガスHD 1832 +67大幅続伸。ハウステンボスによる自己株式取得に応じて、保有するハウステンボス全株式の譲渡を決議し、投資有価証券売却益を特別利益に計上する見込みとなったと発表している。譲渡日は9月30日、売却益は84.6億円見込みとしている。つれて、業績予想を上方修正、最終利益は従来の45億円から100億円に引き上げている。売却資金も生かした経営資源の集中などが期待される格好にも。<5631> 日製鋼所 2993 -92大幅反発。岡三証券では投資判断を「中立」から「強気」に格上げ、目標株価は4000円を継続した。不適切行為や成形機のピークアウトリスク以上に、EV向けセパレータ製造装置、窒化ガリウム基板、原子力発電向けなどのポテンシャルが大きくなりつつあると判断。岸田首相が次世代型の原子力発電所の新設・増設に言及しているが、同社は継目溶接せず世界最大級の原子力圧力容器を製造可能であり、メリット期待を高めている。<3563> F&LC 2211 -86大幅続落で年初来安値更新。消費者庁が景品表示法違反で再発防止を求める措置命令を6月に発出、その後は客数の減少懸念などで株価の低調な推移が続いているが、本日は「マグロ偽装」疑惑が一部で報じられており、あらためて警戒感が強まる状況となっているもよう。TVなどではメバチマグロのみを使用していることを強調していたが、鉄火巻などではキハダマグロが使用されていることが判明したとされている。<1605> INPEX 1604 -59大幅反落。前日は原油高を手掛かりに大きく上昇する展開となっていたが、一転して前日のNY原油相場は大幅反落となっており、戻り売りが優勢の展開に。WTI先物は前日比5.5%の下落、大幅な利上げ観測に伴う欧米の景気悪化が、石油需要の減少につながるとの見方が優勢になったようだ。本日は鉱業、石油セクターが業種別下落率の上位となっている。<6035> IRJーHD 2587 +357急伸。昨日、元役員のインサイダー取引疑惑などを巡って設置された調査委員会の調査報告書受領を発表しており、過度な警戒感の後退につながっているようだ。元役員と通じ、会社の重要事実を同氏に流したり、第三者に重要事実に関する情報を漏洩したりしたことが窺われる者は発見されなかったとされている。不正に対する会社組織の関与などは否定されたとして、見直しの動きが強まりつつあるようだ。
<ST>
2022/08/31 15:20
本日の注目個別銘柄
元気寿司、ダイヤモンドエレクト、宮入バルなど
<8801> 三井不 2863.5 +65大幅反発。大和証券は投資判断を「2」から「1」に格上げ、目標株価も3270円から3410円に引き上げている。来期も2ケタ増益が見込まれるほか、ホテル、リゾート事業が比較的大きいことで、今後のリオープニング期待から株価が見直される可能性もあると判断。また、総還元利回り方針の引き上げに対する評価余地も残されており、期中の追加の自己株式取得発表が材料になると指摘している。<1605> INPEX 1663 +69大幅続伸。前日のNY原油市場では、WTI先物が約1カ月ぶりに1バレル=97ドル台にまで上昇、前営業日比4.2%の急伸となっている。サウジアラビアのエネルギー相が、OPECには減産する用意があると述べており、「OPECプラス」による供給削減の可能性が意識されているようだ。同社など石油関連株をはじめ、総合商社など資源株が買い優勢の動きになっている。<6701> NEC 5060 +285大幅反発。発行済み株式数の2.46%に当たる670万株、300億円を上限とする自社株買いの実施を発表している。取得期間は8月30日から23年3月31日まで。同社としては初の自社株買いとなり、期待感もなかったことでインパクトが強まる状況になっている。現状の株価に満足していないという経営の意思表明の面も強いようだ。こうした経営方針や需給改善期待などを受けてリバウンド期待が高まる展開に。<3076> あいHD 2144 +96大幅反発。東海東京証券では投資委判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価も1850円から3400円にまで引き上げている。23年6月期はセキュリティ事業の底堅さから堅調推移を予想、24年6月期は新製品の投入効果でカッティングマシンの挽回が予想されるとし、営業2ケタ増を見込んでいる。また、新規事業の脱炭素システム事業も軌道化と評価。<7513> コジマ 639 -20大幅続落。本日は8月末の権利落ち日となっており、処分売りの動きが優勢のようだ。同社は8月本決算で、8月末に10円の一括配当を予定、前日終値ベースでの配当利回りは1.5%の水準。また、100株以上の株主には1000円(保有期間1年以上2年未満では2000円、2年以上では3000円)の優待券が贈呈される。2年以上保有の株主では、配当・優待利回りは6%超の水準となる。<4837> シダックス 601 -34大幅続落。オイシックス・ラ・大地がTOBを実施すると発表。ユニゾンファンド保有の全株式、発行済み株式数の27.02%を買付予定数の下限に設定、上限は33.4%と。TOB価格は541円で前日終値比15%程度ディスカウントされた水準となった。6月末に同ファンドからの株式取得は発表されていたこともあり、業務提携強化による中期的なメリット期待は残るものの、短期的な出尽くし感につながった。<9828> 元気寿司 2774 +232急伸。特別調査委員会の調査報告書受領に伴い、遅延していた第1四半期の決算を前日に発表。営業利益は5.4億円で前年同期比24倍と急回復、据え置きの通期計画10.7億円に対し、進捗率は過半を超過する状況に。国内事業セグメントが黒字に転じたほか、海外事業もフランチャイズ地域の営業規制緩和や米国子会社の業績回復などで大幅増収増益となっている。<6699> ダイヤモンドエレクト 1466 -140急落。第4回新株予約権の発行を発表。発行新株予約権数は17000個、潜在株式数は170万株で、発行済み株式数の20.9%に当たる。当初行使価額は1585円で下限行使価額は951円、割当予定先はモルガン・スタンレーMUFG証券。潜在的な株式価値の希薄化を警戒視する動きが優勢になっている。なお、調達資金はパワーコンディショナや蓄電システム、V2Hシステムの設計開発に充当するもよう。<6654> 不二電機 1150 +48大幅反発。前日に収益予想の上方修正を発表している。上半期営業利益は従来の1億円から1.9億円、前年同期比2.3倍に、通期では2.3億円から2.9億円、前期比27.1%増にまで引き上げ。受注の増加に加えて、経費の節減・見直しなども進んでいるもよう。第1四半期は前年同期比2ケタ減益でのスタートだっただけに、ポジティブなインパクトが先行する状況のようだ。<6495> 宮入バル 156 +11急伸。政府が、水素を運搬する大型船舶を受け入れられる港湾を複数整備する方向で調整に入ったと一部で報じられている。来年改定する「海洋基本計画」に水素の安定的な確保に向けた海上輸送網構築を明記する方針のもよう。また、伊藤忠と仏エア・リキードは年中無休の水素ステーションを全国展開するとの報道も伝わっている。水素利用に向けたインフラ整備の本格化を受けて、同社など水素関連の一角に関心が向かっている。
<ST>
2022/08/30 15:26
本日の注目個別銘柄
アサカ理研、キタック、プロネクサスなど
<6920> レーザーテック 19070 -1140大幅反落。ジャクソンホール会合におけるパウエルFRB議長の講演内容が想定よりもタカ派であったことから、金融引き締め長期観測が意識される形となり、先週末の米国株式市場が大幅に下落。とりわけ、先行きの金利上昇懸念が強まり、グロース株の下げがきつくなっている。米SOX指数は5.8%の急落となっており、同社など国内半導体関連にも売りが波及する展開となっている。<5411> JFE 1498 0下げ渋っていってこい。岡山県の高炉1基を2028年前後に電炉に転換する方針を固めたと報じられた。鉄鋼大手の中で、高炉を大型電炉に転換する動きは初めて。当面の投資負担増が懸念されるほか、業績インパクトも不透明だが、脱炭素化に向けた取り組みとして、ポジティブ評価の動きも強い。電炉は高炉と比べCO2排出量が少なく、鉄鋼業界はCO2排出量が産業界の中でも多いため、こうした取り組みへの関心は高いもよう。<4922> コーセー 13430 -190大幅反落。SMBC日興証券では投資判断を「1」から「2」へ格下げ、目標株価は12600円を据え置いている。化粧品大手3社の中では、国内売上回復の進捗が最も高く、海外は中国ロックダウンの影響を韓国免税や欧米での売上増で補い、業績回復期待が高いと評価しているが、現在の株価はそうした期待を十分織り込んだと判断のもよう。今後は中国ECチャネルでの競争過熱で低下している利益率改善などが課題になると指摘。<6361> 荏原製 5220 -190大幅反落。東海東京証券では投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価も7300円から6100円に引き下げている。受注高は22年12月期の7770億円から23年12月期には7500億円と高止まり感が出てくると予想しており、当面の株価上昇余地も小さくなると考えているもよう。とりわけ、装置需要の先送り懸念などで、精密・電子事業の23年12月期受注高は2ケタの減少を予想。<3962> チェンジ 1915 +101大幅反発。SBIHDが議決権総数の7.05%に当たる510万株を相対取引によって取得すると発表。株式取得予定日は8月30日としている。両社は3月4日に資本業務提携を発表、SBIHDが19.81%を保有する筆頭株主となった後、6月27日には追加取得で20.13%にまで保有比率を引き上げ、持分法適用関連会社化していた。着実な保有比率上昇とともに、連携強化への期待も高まる形になっているようだ。<7893> プロネクサス 1008 -91大幅安で4月27日の年初来安値を更新。200万株の株式売出、30万株のオーバーアロットメントによる売出の実施を発表している。筆頭株主である同社会長が売出人となる。プライム市場上場基準維持において平均売買代金が課題と認識、流動性向上を図ることを目的としている。売出株数は最大で、自己株式を除いた発行済み株式数の9.0%に当たる。当面の需給悪化を警戒する動きが優勢となっているようだ。<4064> カーバイド 1248 -100大幅安で8月9日の年初来安値を更新。165万7400株の株式売出、24万8500株のオーバーアロットメントによる売出の実施を発表している。大株主のAGCや取引金融機関など4社が売出人となる。プライム市場の上場維持基準である「流通株式時価総額」の充足を目指して、政策保有株の縮減方針をとっており、その一環となるようだ。売出株数は最大で、自社株を除いた発行済み株式数の20.3%に当たる。<5724> アサカ理研 1790 +300ストップ高。環境省では、「都市鉱山」と呼ばれる使用済みの電子機器から金属を回収して再資源化する量を2030年度までに倍増させると一部で報じられている。電子部品からの貴金属回収を主力とする同社にとってメリットにつながるとの見方が先行しているようだ。なお、全般地合い悪の中でスタンダード市場では、何の材料もなく値幅取りの動きで急騰している銘柄が多く散見される形になっている。<7847> グラファイトD 651 +32大幅続伸。先週末に業績予想の上方修正を発表、上半期営業利益は従来予想の1.9億円から3億円に、通期では5億円から6.7億円に上積みした。自社ブランドシャフトの各ゴルフショップからの直販受注及び各クラブメーカーからのカスタム用シャフト受注が想定を上回っている。4月に投入した新製品は生産が受注に追い付かない状況ともなったようだ。上振れ期待はあったとみられるが、想定以上の上方修正と捉えられた。<4707> キタック 298 -27急落。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業損益は0.3億円の赤字となり、前年同期比0.9億円の損益悪化となっている。通期予想は2.3億円の黒字を据え置いている。上半期は0.4億円の黒字であったため、5-7月期は赤字に転じる状況となっている。主力の建設コンサルタント事業が2ケタ減収減益に。先週末に大きく上昇していた反動も強まる形になっている。
<ST>
2022/08/29 15:40
本日の注目個別銘柄
アルテック、テリロジー、イワキポンプなど
<6758> ソニーG 11510 +115続伸。PS5の値上げを発表。対象地域は日本や欧州、中国などで、日本では通常版価格を5500円上げて6万478円とする。日本では9月15日から実施、欧州や中国、カナダなどは8月25日から適用。物価上昇や急激な円安・ドル高によるコスト上昇に対応することが背景。値上げによる販売台数への影響は限られポジティブ視する評価もあるが、目先は物流混乱などによる供給不安への関心が高く、反応は限定的。<8035> 東エレク 45870 +1000大幅続伸。長期金利の上昇を受けて米国株はハイテク株中心に上昇、SOX指数も3.7%の上昇となっており、国内半導体関連にも買いが波及する展開となっている。ジャクソンホール会合におけるFRB議長講演なども控えているが、買い戻しの動きなども優勢となる形に。また、半導体関連にとっては、決算発表後に時間外取引で下落していたエヌビディアが4%高となったことも安心感につながっている。<6465> ホシザキ 4165 +120大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウェイト」に、目標株価も4850円から5500円に引き上げた。国内・海外における販売拡大と価格転嫁の進展で、業績拡大が続く可能性が高まったと判断。不祥事や新型コロナによる販売伸び悩み、供給制約などの問題解消が進み、23年12月期からは成長企業に回帰するとみている。同期営業利益は3割超の増益を予想している。<8595> ジャフコG 1991 -195大幅続落。前日に公表された大量保有報告書では、シティインデックスイレブンズの保有比率が11.87%から10.75%に低下したことが明らかになっている。8月15日付の報告書では6.54%から11.87%にまで上昇しており、51%の株式取得を示唆されたとして、同社では対応策の導入も決めていた。今回の保有比率低下を受けて、今後の同ファンドの買い増し期待が後退する展開になっている。<6644> 大崎電 540 -20大幅続落。子会社である大崎エンジニアリングの保有株全てを萩原電気HDに譲渡することを発表している。大崎エンジは同社連結子会社から除外され、第2四半期連結決算において同社では特別損失を計上する。これに伴い、23年3月期最終利益は従来予想の15億円から9.2億円に下方修正へ。なお、大崎エンジは連続赤字を計上する状況が続いていたが、本業ベースでの業績修正はなされていない。<6237> イワキポンプ 1220 +131急伸し4月6日の高値更新。持分法適用関連会社である中国のIPH社とIPS社を連結子会社化すると発表している。中国市場において、一層の事業拡大を図ることができると判断したもよう。IPH社の前期営業利益は6.1億円(9カ月の変則決算)、IPS社は7.4億円となっており、連結業績へのインパクトが大きいと判断される。持分取得完了予定日は9月30日となっている。<7590> タカショー 722 -75急落。前日に上半期の決算を発表、営業利益は7.9億円で前年同期比32.4%減益となり、第1四半期の同9.7%増から一転、2ケタ減益となっている。通期予想の15.7億円、前期比6.4%増は据え置いているものの、足元の収益悪化を受けて下振れ懸念が強まる状況に。海外事業の売上が大きく減少しているほか、販促活動の活発化で販売管理費なども増加しているもよう。<3963> シンクロフード 457 +27大幅続伸。同社が運営するモビマルと三井住友海上火災保険は、相互の連携を強化し、地域創生および住民サービスの向上を図ることを目的として、包括連携協定を締結したと発表した。三井住友海上は6月末時点で全国218の自治体と協定を締結しており。今回の包括連携協定締結により、同社にとっては自治体との連携強化につながるとの見方に。SDGs推進、地域産業の振興・支援、女性活躍支援などに取り組んでいく方針。<9972> アルテック 335 +46急騰。2月4日の年初来高値を大きく更新。配当政策の変更を発表、連結配当性向30%を目標にしていくとしている。これに伴い、22年11月期配当金は従来計画3円から9円にまで引き上げ、前日終値ベースでの配当利回りは3.1%にまで高まる形に。また、発行済み株式数の21.71%に当たる4,201,596株を9月15日に消却すると発表。株主還元強化策をポジティブ視する動きが優勢となっている。<3356> テリロジー 383 +52急騰。兼松エレクトロニクス<8096>との業務・資本提携を発表している。セキュリティ事業を中心とした取引拡大、及び、次世代事業開発に関して業務提携を行う。また、発行済み株式数の5%に当たる855,700株を、新株発行や自己株処分によって兼松エレクに割り当てる。株式価値の希薄化にはつながるものの、業務提携による業容の拡大を期待する動きが優勢のようだ。
<ST>
2022/08/26 15:26
本日の注目個別銘柄
日電波、タムラ製、セグエなど
<8227> しまむら 12900 +200続伸。SMBC日興証券は投資判断「1」を継続で、目標株価を13400円から13700円に引き上げている。天候要因が目先はややマイナスになる可能性もあるが、新体制でのポジティブな変化も起きていることから、前年ハードルを乗り越える可能性もあるとしている。PER水準は低位で下値余地は限定的であり、業績の蓋然性など相対的な魅力で再評価の可能性もあるとみているようだ。<3968> セグエ 678 +57大幅続伸。後場に入って上げ幅を広げる動き。タイでセキュリティ・ITインフラ製品の販売やメンテナンスサービス事業を営むISS Resolutionの株式を取得し、子会社化することを決議したと本日発表している。12月に株式の48%を取得、取得価額は明らかにされていない。同タイ企業は赤字が続いているものの、同社にとっては海外進出の第一歩を踏み出すことになり、業容拡大を期待する動きが優勢に。<7912> 大日印 2911 -73大幅反落。野村證券は投資判断「Buy」を継続ながら、目標株価を4290円から3750円に引き下げている。第2四半期以降にディスプレイ関連の売上減を予想し、来期にかけては半導体関連もピークアウトすると見込むことから、24年3月期営業利益予想を下方修正している。従来予想は732億円であったが、前期比横ばいの680億円にまで減額へ。株価が高値圏にあったことで利食い売りも誘われる形に。<5631> 日製鋼所 3200 +185大幅続伸。原発政策推進への期待から、前日より同社を含めて原発関連が賑わう展開になっている。前日、岸田首相が次世代型の原子力発電所について開発・建設を検討するよう正式に指示を行っている。原子炉の圧力容器部品の供給を一手に担っているとされる同社にとっては、原発投資の拡大によるメリットは大きいとの見方が先行。株価が安値圏にあるなかリバウンド余地の大きさなども意識されているようだ。<6768> タムラ製 751 +73急伸。パワー半導体の量産を開始すると報じられており、これが材料視されている。24年に月数万個の規模で生産を開始し、27年には月約6000万個に生産能力を引き上げるもよう。パワー半導体は車や家電などに幅広く使われるが、半導体のなかでは日本勢がなお強みを持つ分野となっている。今後のEV市場の拡大とともに、業績成長を牽引していくものと期待が高まっているようだ。<3687> Fスターズ 1294 +102大幅続伸で高値更新。岩井コスモ証券では投資判断を新規に「A」、目標株価を1600円としている。自動運転やロボットなど、大量データの高速処理を必要とする製品やサービスの開発増加を追い風に、中期的な成長が期待できる企業として注目としている。22年9月期は3期ぶりの増収増益を予想し、23年9月期も5割の営業増益を予想している。<8596> 九州リース 615 +8商いも伴い続伸。第1四半期2ケタ増収増益決算を受け、その後の株価は上値追い基調を強めていたが、前日には最終損益の上方修正を発表、一段と上昇幅が広がる展開に。SKライフサポートによるシノケングループの公開買付けが成立し、保有するシノケン株の全てを売却することで、投資有価証券売却益3,016百万円が特別利益へ計上される見込みとしている。通期純利益は従来予想の22億円から43億円に引き上げ。<6779> 日電波 1559 +171急伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断「オーバーウェイト」継続で、目標株価を2200円から2400円に引き上げている。円安に加え、足下の事業環境変化もプラス材料として織り込み、業績予想を上方修正している。中国ロックダウンに伴う自動車減産 、サプライチェーン混乱の影響などを乗り切り、今後の見通しは良化としている。23年3月期営業利益は従来予想の55億円から65億円にまで引き上げ。<4109> ステラケミファ 2859 +163大幅続伸。前日に自己株式の取得実施を発表している。発行済み株式数の4.0%に当たる50万株、17億円を取得上限としており、取得期間は8月25日から23年3月24日まで。高水準の自社株買いに伴う需給の改善期待が高まる展開になっているようだ。資本効率の向上および株主還元の強化を目的とした機動的な資本政策の遂行を可能にすることを取得目的としている。<3038> 神戸物産 3715 -195大幅続落。前日に7月の月次動向を発表している。単体売上高は前年同月比11.4%増となったが、経常利益は同14.8%減と5カ月ぶりのマイナスに転じている。減益要因は、為替関連の評価損が計上されたことが主因で、一過性な要素は強い。ただ、売上総利益の増益率も22年10月期に入ってからは最も低水準であり、円安や原材料費上昇の影響が強まりつつあるとの見方も優勢に。
<ST>
2022/08/25 16:09
本日の注目個別銘柄
CSSHD、東京電力HD、グロバル社など
<6235> オプトラン 2244 -75大幅反落。東海東京証券は目標株価を2400円から2500円に引き上げているものの、投資判断は「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に格下げしている。第2四半期決算は収益性改善などポジティブな印象であったが、株価上昇によって、目標株価との乖離がなくなったことを格下げの背景としている。同社株は8月5日の決算発表後、一時27.7%高まで急伸している。<9501> 東京電力HD 552 +50急伸。岸田首相は本日開かれるGX実行会議において、次世代型の原子力発電所の開発・建設を検討するよう指示すると報じられている。これまで新増設は想定していないという方針であったが、これを転換する形に。また、来夏以降に最大で17基の原発を再稼働させるほか、運転期間延長の検討も指示するようだ。原発政策の推進明確化への期待から買いが活発化している。<9843> ニトリHD 13670 -65続落。前日に8月の月次動向を発表。既存店売上高は前年同月比2.2%減と2カ月ぶりのマイナスに転じた。客単価が同2.3%上昇した一方、客数が同4.3%減少している。期初からの累計では前年同期比1.5%減となっており、会社側の通期前提である前期比2.6%増を依然として下回る推移。自然災害の影響もあったようだが、前年低水準の反動が期待されていただけに、ネガティブな反応が先行へ。<3660> アイスタイル 512 -42大幅続落で下落率トップ。東証は信用取引の委託保証金率を50%以上とする臨時措置を実施すると発表、日本証券金融でも貸借担保金率を50%にするとしている。取引規制強化を受けた流動性の低下を警戒して、見切り売りが優勢の展開になっている。同社株は米アマゾンとの資本提携を好感して急伸、8月15日から22日にかけて、株価は一時2.3倍まで上昇していた。<3131> シンデンハイテ 2171 +145大幅続伸。前日に発表した自己株式の取得実施が材料視されている。発行済み株式数の4.92%に当たる10万株、2.2億円を上限としており、取得期間は8月24日から23年2月28日まで。資本効率の向上と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を図るとともに、株主還元を強化することを取得目的としている。目先の需給改善期待が先行する展開になっているようだ。<3271> グロバル社 212 +50ストップ高比例配分。SBIHDでは、持分法適用会社のアスコットが保有する同社株式全株を取得すると発表している。これまでアスコットが親会社であったが、株式取得によってSBIHDが親会社となる。異動年月日は9月21日で、アスコットの譲渡価額は30.8億円となるもよう。SBIHDでは不動産関連金融商品の取扱強化を図っており、これまで以上に事業シナジーが期待できるとの見方が先行。<2304> CSSHD 335 +43急伸。7月4日の年初来高値を更新している。本年に上場20周年の節目を迎えることで、記念配当を実施すると発表している。9月末に記念配当10円を実施、普通配は5円計画を据え置いている。年間配当金は15円となり、前期比では10円の増配に。前日の終値をベースにすると配当利回りは5.1%となることで、権利取りを狙った動きなども先行する形のようだ。<1605> INPEX 1595 +27大幅続伸。前日の原油相場の上昇を受けて、原油高メリットの石油関連株として関心が向かう形になっている。前日のWTI原油先物価格は3.7%の大幅上昇になった。イラン核合意の再建協議が妥結して、制裁解除後のイランの生産量が回復する場合など、サウジアラビアでは生産量を調整する可能性があると、減産を示唆しているもよう。原油価格の先行き大幅調整リスクなどが後退する状況のようだ。<5698> エンビプロHD 962 +37大幅続伸。前日に中期計画のローリングを発表、数値計画を見直している。27年6月期は売上高が750億円、経常利益は50億円としている。昨年発表している中計目標では、26年6月期売上高700億円、経常利益40億円であった。8月10日の決算発表では、23年6月期が減収減益見通しとし、経常利益は29億円、前期比30.4%減とされていたが、あらためて今期をボトムとした収益回復を意識する流れとなっている。<7733> オリンパス 3088 +81大幅反発。科学事業の売却交渉において、米投資ファンドのベインキャピタルを軸に調整に入ったと報じられている。ベインの買収額は4000億円規模になる見通しとされている。売却資金は成長投資に充当、主力の内視鏡など医療機器事業に経営資源を集中させることをポジティブ視する動きが優勢になっているようだ。なお、科学事業の22年3月期売上高は1191億円で営業利益は175億円、成長は頭打ちになっていた。
<ST>
2022/08/24 15:40
本日の注目個別銘柄
ノムラシステム、日シス技術、日野自など
<7725> インターアク 1842 +56大幅反発。東海東京証券は投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価も2060円から2500円に引き上げた。業績上方修正が評価引き上げの主因で、23年5月期営業利益は従来予想の15.6億円から22億円に引き上げている。今後は、CMOSイメージセンサが微細化技術から高感度技術重視に移行することで、光源装置に加え高付加価値の瞳モジュールの需要が高まるとみているようだ。<3962> チェンジ 1839 -21続落。クレディ・スイス(CS)証券が投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に、目標株価も2400円から2200円に引下げた。第1四半期のふるさと納税事業は、寄付額が前四半期に続き減少し、市場シェアも低下したと推測。会社側は自治体DXが業界標準となる姿が見えたことなどから、業績の先行きに自信を見せるが、CSはテイクレート引き上げ交渉はこれからで動向を見守りたいと。<9268> オプティマス 1061 -39大幅続落。87万株の公募による自己株処分、13万株のオーバーアロットメントによる売出の実施を発表。処分価格決定日は8月30日から9月2日までの間としている。自己株処分、売出株数は最大で100万株、自己株式を除いた発行済み株式数の7.7%の水準となる。株式価値の希薄化、株式需給の悪化を警戒する動きが優勢に。なお、調達資金は子会社の運転資金や中古自動車の仕入資金に充当するもよう。<4287> ジャストプラ 294 +7大幅反発。自家型電子マネー・ポイント・スマホアプリを提供するブルーチップとの提携を発表している。同社が提供する企業向けオンライン注文プラットフォーム「iToGo」との連携により、店頭利用に限定されていた電子マネーやポイントをオンライン注文でも利用できるようにするもよう。業績寄与を期待する動きにつながっているようだ。<5423> 東製鉄 1441 +5続伸。前日の取引時間中に、9月の薄板と棒鋼の建値値下げを発表しているが、その後もネガティブな反応は限定的となっている。薄板がトン8000円、棒鋼がトン5000円の引き下げとなる。値下げ事態は想定されていたが、タイミングはやや早かったとの見方が多いもよう。スクラップ価格も想定以上に下落していることで、今回の値下げを反映しても、マージンは依然として計画上振れとみられているようだ。<9201> JAL 2517 +117大幅続伸。2月17日の年初来高値を更新した。政府は日本への入国・帰国時に求めている海外での新型コロナウイルス検査について、条件付きで不要とする検討に入ったと報じられた。また、入国者数の上限引き上げも調整するようだ。現状の水際対策は主要7カ国で最も厳しく、海外出張や旅行がしにくいほか、訪日客受け入れの障害になっているとの批判もあったようだ。旅客需要の回復を後押しする形になるとの期待感が先行へ。<4323> 日シス技術 2670 +200大幅反発。9月30日を基準日として、1:2の株式分割を実施すると発表している。投資単位当たりの金額を引き下げることで、投資家がより参画しやすい環境を整え、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的としている。実質的な配当金の修正は行っていない。第1四半期決算をマイナス視する動きも一巡したタイミングにあり、流動性向上に伴う株高を期待する動きが先行している。<3940> ノムラシステム 155 +30急騰。通信キャリアを中心に売上高12兆円に迫る日本最大の企業グループにおける地域通信事業を担うグループ会社から、サブスクリプションビジネス運用支援プロジェクトを受注したと前日に発表している。NTTグループではあると推測されるが、具体的な受注金額などの詳細情報は公表されていない。株価の値頃感の強さも妙味に、業績インパクトを期待する動きが先行する形に。<7205> 日野自 589 -40大幅続落。前日にエンジン不正問題が小型トラックにも広がると発表。後場から売り優勢の展開となり、本日も一段と下げ幅を広げた。エンジンの性能試験で不正が発覚、2019年以降に販売した7万6000台がその対象となるようだ。これまでの中大型に続き小型でも不正が見つかったことで、国内向けトラックのほぼ全量が出荷できなくなるもよう。調査報告書公表直後の不正発覚でもあり、ネガティブな捉え方が優勢に。<3923> ラクス 1669 -83大幅続落。前日の米国株式市場は大幅続落、FRB高官のタカ派発言などが相次ぐ中、今週末にはジャクソンホール会合を控え、警戒感が強まる状況に。とりわけ、米10年債利回りが3%台の水準にまで上昇しており、グロース株の軟調な動きが目立つ。東京市場でも中小型のグロース株に売りが波及、同社を始め、マネーフォワード、Sansan、JMDC、チェンジなどの関連株が総じて下落率上位になった。
<ST>
2022/08/23 15:24
本日の注目個別銘柄
北川精機、サンウッド、富士石油など
<8035> 東エレク 45680 -920大幅反落。先週末の米国株式市場は反落、FRB高官のタカ派発言を受けて大幅利上げを警戒する売りが再燃。10年債利回りが3%台に接近するなど、長期金利の上昇に伴ってハイテク株が売り優勢となり、SOX指数は2.8%の大幅下落となった。東京市場でも同社など半導体関連に売りが波及した。今週末にはジャクソンホール会合が予定されていることも、グロース株の買い手控えにつながったようだ。<9101> 郵船 10710 -10小反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を「オーバーウェイト」から「ニュートラル」に、目標株価も14100円から13000円に引き下げた。コンテナ船の運賃下落を背景に、24年3月期経常利益は前期比68.2%の大幅減を予想。コンテナ船需給の正常化に伴う持続可能な水準からみたPBRの割安感は薄れたと指摘。年間配当金予想も、24年3月期は550円を予想、前期比1050円の減配を見込む。<3765> ガンホー 2370 -15続落。いちよし証券ではレーティングを「A」から「B」に引き下げ、フェアバリューも3300円から2900円に引き下げている。主力タイトル「パズドラ」のMAU減少がみられるため、中長期的な業績成長がやや不安視されるとし、22年12月期以降の業績予想を保守的に見直したもよう。22年12月期の営業利益は前期比17.7%減、23年12月期は同1.9%減、24年12月期は同20.8%減の見通しとしている。<9603> H.I.S. 2102 +54大幅続伸。傘下のテーマパーク「ハウステンボス」について、香港のアジア系ファンドであるPAGへの売却で最終調整に入ったと報じられている。取引額は1000億円規模になるもようで、月内にまとめたい考えとされている。同社は66.7%の株式を保有しており、売却による資金確保で、財務基盤の安定を目指すもようだ。売却自体は1月前にも伝わり大きなサプライズはないが、当時、売却額は数百億円規模と伝えられていた。<2337> いちご 314 +18大幅反発。発行済み株式数の2.59%に当たる1200万株、30億円を上限に自社株買いを実施すると発表しており、目先の需給改善につながるものとして買い材料視されている。取得期間は8月22日から23年2月28日まで。株式の市場価格および財務状況などを総合的に勘案し、株主利益の向上を図ることを取得目的としている。同社の自社株買いは4月から6月にかけて実施して以来となる。<8848> レオパレス21 341 +5大幅反発。SMBC日興証券では投資判断「2」を継続も、目標株価は320円から380円に引上げた。第1四半期決算では入居率が着実に改善基調となり、保証賃料適正化交渉によりコスト削減も想定以上に進捗したと評価。23年3月期営業益は会社計画117億円を上回る167億円と予想。今後も外国人の来日加速で入居率向上による収益改善が加速とみている。財務体質改善にもつながり、経営リスクは解消に向かうと。<3076> あいHD 1934 +87大幅続伸。先週末に22年6月期の決算を発表、営業利益は98.5億円で前期比4.3%増益となり、従来予想の101億円をやや下回る着地となった。一方、期末配当金は従来計画の25円から35円に引き上げ、年間配当金は前期比15円増の60円としている。また、23年6月期営業利益は103億円で同4.6%増益見通しとしているほか、年間配当金は75円へ一段の引き上げを計画している。<5017> 富士石油 342 -40急落。先週末に提出された大量保有報告書によれば、シティインデックスイレブンスの保有比率がこれまでの10.11%から4.91%にまで低下したことが明らかになっている。21年12月時点では、8.92%から10.11%にまで保有比率が引き上げられていた。需給思惑や再編思惑などで、株価は上昇基調が続いていたが、今回の保有比率低下を受けてこうした思惑は後退する格好に。<6327> 北川精機 489 -38大幅続落。一昨日に22年6月期の決算を発表、経常利益は6.7億円で前年同期比23.3%増益となり、従来予想の5.5億円を上回る着地になった。年間配当金も従来計画の5円から6円に引き上げへ。一方、23年6月期は5.5億円で同18.4%減と、一転2ケタ減益に転じる見込みであり、ネガティブに捉えられているようだ。前期に発生した為替差益の一巡を見込んでいるようだ。<8903> サンウッド 680 +100ストップ高比例配分。先週末に自社株買いの実施、配当政策変更による増配を発表、株主還元強化を好感する動きになった。発行済み株式数の2.1%に当たる10万株、0.7億円を上限に自社株買いを実施する。また、配当政策は25円を安定的な配当金と定め、自社株買いと合わせた総還元性向を30%以上にするとしている。これに伴い、23年3月期年間配当金は25円から35円に引き上げた。
<ST>
2022/08/22 15:28
本日の注目個別銘柄
トビラシステムズ、三井松島HD、フジクラなど
<4023> クレハ 9970 -290大幅続落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は投資判断を「Overweight」から「Neutral」、目標株価を12000円から11700円へ引き下げた。フッ化ビニリデン樹脂の営業益は23年3月期第1四半期が当面のピークになると考えられること。株価が目標株価に接近したことを考慮。同期営業益は想定以上としながらも、ポリグルコール酸の赤字が拡大しそうなこともあり、24年3月期は16億円の赤字と。<1662> 石油資源 3765 +200大幅続伸。NY原油先物価格の上昇を好感する動きが続いている。18日、WTI原油先物価格は1バレル=90.50ドル(+2.39ドル、+2.71%)と大幅に上昇、90ドル台を回復した。前日の米株式市場でもシェブロンの株価が1.75%上昇するなどしており、東京市場でも原油高メリットの大きい銘柄に買いが入っている。<1518> 三井松島HD 3715 +240大幅続伸。スイス資源大手グレンコアが日本の需要家と交渉していた一般炭の大口契約価格が一部で決着したと伝わった。今年4月からの年間価格は1年前の3倍超の1トン375ドルと過去最高値になったという。また、豪ニューカッスル港から積み出される一般炭の先物相場はロ軍のウクライナ侵攻後の3月9日に1トン425ドルの高値を付けたが、8月17日には439ドルまで上昇。石炭価格の上昇による業績寄与が期待された。<2384> SBSHD 2931 +73大幅反発。SBI証券は投資判断「買い」を継続し、目標株価を4330円から4720円へと引き上げた。23年12月期営業益予想を238億円から241億円に増額。ECや食品向け物流施設の積極開発を評価、また、6月に発生した物流センター火災影響の更なる損失の可能性は低いと指摘。今後も物流事業の安定的な収益成長に加え、不動産施設売却により増益基調が続くと予想。23年12月期以降はM&Aによる収益拡大も。<2502> アサヒ 4794 +34反発。同社の勝木CEO(最高経営責任者)が北米市場への本格参入を検討していることを明らかにしたと、ロイターが報じている。同氏は北米市場を最高、最大の市場であると認識。低アルコールや大人向けのプレミアムノンアルコール飲料について「非常に可能性がある」と指摘している。10月に実施する値上げ寄与や業務効率化を通して来期も増益を見込んでいるとも話しているという。<5803> フジクラ 985 +61大幅反発。大和証券は投資評価「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を920円から1100円に引上げた。23年3月期営業益予想を431億円から562億円、24年3月期は477億円から615億円に増額。円安進行、光ケーブル拡販による売上増及び収益性改善、電子部品製品の販売拡大等を織り込み直した。第2四半期にFPCの需要期を迎える季節性等を考慮すると、円安の追い風を差し引いても今後の業績拡大期待も。<4441> トビラシステムズ 1022 +128急騰。迷惑電話・特殊詐欺対策「迷惑情報フィルタサービス」の月間利用者数が7月末時点で1500万人を突破したと発表。依然高水準で発生する特殊詐欺被害への対策ニーズの高まりや大手通信事業者との提携などが追い風になっているようだ。電話での特殊詐欺に加えてメールやSMSを使った詐欺も増加傾向にあるなか、更なる需要増が同社の売上増加に繋がるとの期待感が高まる展開に。<4503> アステラス薬 2022.5 +6.5反発。閉経に伴う中等度から重度の血管運動神経症状(VMS)に対する経口非ホルモン治療薬として開発中のfezolinetantについて、米食品医薬品局(FDA)が新薬承認申請を受理したと発表。FDAによる審査終了目標日は23年2月22日。fezolinetantは承認された場合、閉経に伴うVMSの頻度と重症度を軽減するファーストインクラスの非ホルモン治療薬になると見込まれ、市場でも期待感高まる。<3865> 北越コーポ 767 +22大幅反発。香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントが同社株の保有割合を9.69%から11.89%へと引き上げたことが、18日付の大量保有報告書で判明。ポートフォリオ投資および重要提案行為を保有目的と。なお、同社は12日に上半期業績予想を上方修正し、営業益を15億円から45億円に増額。第1四半期は同22.4%減の36.6億円と、増額後の上半期計画に対して高い進捗率で、一段の上振れが期待された。<7936> アシックス 2734 +111大幅反発。前日に日本テレビHD<9404>と共同でスポーツメディア事業などを手掛けるアールビーズの株式を取得すると発表。アシックスが発行済み株式の65%、日本テレビが35%を取得する。アールビーズとは相互送客のほか、商品開発やブランディング活動で協力する。また、日本テレビの発信活動を通じたアールビーズの企業価値向上を企図しているという。業容拡大への期待感から買いが先行している。
<ST>
2022/08/19 15:36
本日の注目個別銘柄
スマバリュ、板硝子、ラクスなど
<8035> 東エレク 45920 -370続落。半導体製造装置各社の株価が軒並み下落した。前日の米SOX指数は2.48%と大幅安。米アナログ・デバイセズが発表した5-7月実績及び8-10月見通しは共に市場予想を上回ったが、同社の最高経営責任者(CEO)は「経済的な不確実性が受注に影響し始めている」と言及した。エヌビディアやマイクロン・テクノロジーに続く同社のネガティブコメントで、改めて半導体業界全般の先行き懸念が高まる形に。<4502> 武田薬 3864 +20続伸。国内企業で初めてワクチンの世界販売を始めると、一部で伝わった。まずデング熱ワクチンをアジアや南米など30カ国で売り、年間で16億ドル(約2100億円)の売上高を目指す。ワクチンは臨床試験を終え、近くインドネシアで承認される見通し。アジアや南米のほか、欧州でも承認を申請中。武田のワクチンは4歳以上の子どもにも使用でき、大きな副作用も起きていないことで普及への期待が高まった。<6301> コマツ 2884 -31.5大幅反落。16日付でみずほ証券は投資判断を「買い」から「中立」へ、目標株価を3750円から3150円へと引き下げた。円安と資源高の恩恵期待やクロスソースに代表される強固な供給体制、着実に取り組む価格政策等が評価され、株価は今年前半は好調。一方、22年後半以降を俯瞰すれば、ロシア情勢悪化の長期化、資源高一服等を受け、外部環境の鈍化に備える必要性が増しており、一旦投資判断の引き下げが妥当と。<9602> 東宝 5510 +60続伸、連日で年初来高値を更新している。みずほ証券が投資判断「買い」、目標株価6500円でカバレッジを開始。映画配給市場および映画興行市場におけるシェアの高さ、人気アニメIPの継続的な創出力、保有不動産の立地条件の良さ、などを強みに中期的な利益成長局面を迎えつつあると判断。同時期に複数本の作品を製作・買付けし、宣伝や興行会社への営業を行う財務面および組織面での強さに注目としている。<6976> 太陽誘電 4520 -45反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は投資判断を「Overweight」から「Neutral」に、、目標株価を7200円から5000円へと引下げた。積層セラミックコンデンサの需給バランスは、車載や産機向けなどで依然タイト。車載向けでは搭載増加ペースが加速する見込み。一方、スマホ等では軟化し、生産体制のミスマッチ修正にやや時間を要する。23年3月期営業益予想は720億円から620億円へ減額。<3923> ラクス 1902 -105大幅続落。米金利上昇とナスダック指数の大幅続落を嫌気し、同社を含め、中小型グロース株が総じて大幅安。米金利は8月1日の2.57%をボトムにした上昇基調への転換がより鮮明になっており、7月半ばから続いてきたグロース株のリバウンド一服の要因に。英国の7月消費者物価指数が40年ぶりの高水準となったほか、7月開催分の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で過剰な引き締めリスクが指摘されたことも重石に。<7545> 西松屋チェ 1646 -85大幅反落。本日が23年2月期上半期配当金の権利落ち日となっている。年間配当金25円のうち12円が対象。前日終値換算での年間配当利回りは1.4%と元々利回りの高い銘柄ではないが、株価は7月に入ってから大きく上昇し、足元で年初来高値を更新していたため、利益確定売りのきっかけとされている。本日は日経平均が29000円を割り込むなど全体相場が軟調なことも利食い売りを過度に強めているもよう。<9842> アークランド 1608 +8続伸。23年2月期の中間配当予想を15円から20円へ増額修正。ビバホームを100%子会社として吸収合併し商号を「アークランズ」へ変更するに伴い、記念配当5円を実施。年間配当予想は40円で前期比5円の増配となる。前日終値換算で配当利回りは2.5%となる。全体相場が軟調な中、増配を素直に好感する動きが先行している。<5202> 板硝子 558 +28大幅続伸。SMBC日興証券は投資評価「2」で継続とした一方、目標株価を490円から570円に引き上げた。第1四半期決算を受け、23年3月期営業益予想を200億円から255億円、24年3月期は285億円から325億円に増額。堅調な需要の下で価格転嫁が進み利益率が上昇した建築用ガラス、高機能ガラスの販売増、自動車用ガラスの値上げによる収益性改善を織り込んだ。第2四半期については上振れ余地もと。<9417> スマバリュ 517 +37大幅反発。発行済株式数の1.0%にあたる10万株、金額で0.7億円を上限とする自社株買いを発表。取得期間は8月18日から10月31日まで。資本効率の向上および株主還元の充実を図ることが目的。規模としては大きくないが、短期間での実施とあって、需給の引き締まりを意識した買いが先行しているようだ。
<ST>
2022/08/18 15:58
本日の注目個別銘柄
リブセンス、ネットプロHD、ブイキューブなど
<9983> ファーストリテ 88130 +2400大幅続伸。前日に発表された米ウォルマートやホーム・デポの5-7月期決算は揃って、市場予想を上回る堅調なものだった。米個人消費の力強さが確認されたことで、米国景気の後退への警戒感が後退したことがプラスに作用下形だ。この流れが東京市場にも波及し、米国でも小売事業を展開する日本企業にも好影響が波及する流れとなり、好感される流れとなっている。<1605> INPEX 1469 +3一時下落。NY原油先物価格の下落基調が連日で株価の重石となっている。米中2大国の経済指標の予想以上の悪化を受けて景気後退懸念が強まり、原油需要の鈍化が意識されている。また、イランが核合意の再建草案について米国との合意に近づいていると伝わったことも、供給増への思惑も価格下落圧力として働いたようだ。8日に業績予想の上方修正をしたため、目先の出尽くし感からり、上値の重い展開に。<9602> 東宝 5450 +80続伸。SMBC日興証券では投資評価を新規に「1」、目標株価を6200円でカバレッジ開始。下期にかけて新海誠監督の最新作「すずめの戸締まり」など期待作の公開予定が相次ぎ業績向上材料が豊富に存在。中長期的に映画館入場者数拡大と成長著しいアニメ製作事業を牽引役としたIP展開加速による業績拡大を予想する。直近では映画館への客足も回復傾向にあり、今後も更なる客足の回復及び増加も期待できるなどの分析も。<7911> 凸版印 2285 +25反発。子会社を通じて2023年度までに約200億円を投じ、半導体製造で使うガラス板の生産設備を増強すると、日本経済新聞社が報じている。子会社が手掛けるフォトマスクについて、埼玉県新座市や台湾などの工場で生産設備を増強及び更新する。ロジック半導体やDRAMの先端品向け部材の生産ラインも増やし、生産能力を20年度比で約2割高める方針。中長期的な需要を見込んだ投資を好感する動きが先行している。<4343> イオンファン 3410 +85大幅続伸。前日に7月の月次概況を開示、既存店では前年同月比15.8%増となり、2019年7月比では0.5%減とコロナ前とほぼ同水準まで回復した。7月前半の売上は好調に推移したが、コロナ感染の拡大とともに後半は徐々に客数が減った。ただ、人気IP景品の展開によりプライズ部門の売上が増え、関東地方で猛暑が続くなか、ショッピングモールを中心に展開するゲームコーナーなどへの滞在時間の伸びも期待される。<7383> ネットプロHD 642 +54急伸。先週末に23年3月期第1四半期決算を発表し、営業益は前年同期比87.0%減の0.58億円。新型コロナ収束に伴う対面取引回復に伴い、EC消費が落ち込み、主力のBtoC事業のGMVが同1.5%減と伸び悩む。これを受け週明けの株価は急落したが、昨日からの急伸で空けたマドを埋めた。コロナ対策の財政支援策終了による代替需要として債権保証型サービスの拡大が見込まれ、今後高成長が続くことに期待。<3681> ブイキューブ 1365 +54大幅続伸。12日に22年6月中間決算を発表。営業益は前年同期比34.1%減の6.7億円となり、従来予想の8.5億円を下回る。これを受け、週明けの株価は一時急落。ただ、4-6月期は同40.8%増と第1四半期の同52.4%減から大幅増に転換。イベントDXではバーチャル株総をはじめ製薬業界以外の領域が拡大。成長期待の高いサードプレイスDX事業なども堅調。メタバース関連のテーマ性もある。<4499> Speee 3075 0いってこい。先週末に22年9月期第3四半期決算を発表。4-6月期営業益は前年同期比7.6%増の2.8億円だったが、前四半期比では38.6%減であった。会社側は広告効果が7-9月に表れることでキャッチアップ可能としており、実際、通期計画に対する進捗率も78%と想定線。ただ、主力のマーケティングDX事業で累計営業益が前年同期比3.8%減と伸び悩む。短期急落の反動から持ち直すものの、方向感出ず。<3179> シュッピン 1282 +14続伸。発行済株式数の1.27%にあたる30万株の自己株式を22年8月24日に消却すると発表。同社は6月30日にも発行済株式数の1.25%にあたる30万株の自己株式を消却しており、一段と株式需給が改善するとの見方が買い手掛かりとなっているようだ。長期的な資本効率の改善、株主還元の充実を図ることを目的として実施する。消却後の発行済み株式数は2339万2997株、自己株式は270万3476株となる。<6054> リブセンス 327 +80ストップ高。12日に22年12月期第2四半期決算を発表。営業損益は0.44億円の黒字に転換。4-6月は1.07億円の黒字と12四半期ぶりの黒字着地となった。既存事業が全般好調で、特に転職会議が同57.5%増収と成長をけん引した。新規事業でも、提案型マッチングサービス「knew」の有料会員数が継続的に増加し、順調な進捗に。業績底入れ期待の高まりから、買いが継続している。
<ST>
2022/08/17 15:59
本日の注目個別銘柄
レアジョブ、エーバランス、アイスタイルなど
<7092> FFJ 1598 +66大幅続伸。23年3月期第1四半期決算を発表。営業益は前年同期比0.2%減の7.7億円でほぼ横ばい。店舗数増加に伴い、FC売上及び店舗売上ともに2ケタ増収となったほか、店舗当たり平均会員数の増加も寄与。第1四半期(4-6月)の増員数は直近数四半期と比して大きく伸びた。ただ、広告宣伝費や人件費の増加が利益面で重石に。通期計画の進捗率は25.5%と順調で、株価が底値圏にある中で見直し買い優勢に。<6096> レアジョブ 684 +100ストップ高。23年3月期第1四半期決算を発表。営業益は前年同期比62.5%減の16.0億円だったが、売上高は同11.5%増の14.7億円と拡大。人件費や広告宣伝費の増加が営業益の重しに。ただ、個人向けサービスでは子会社化した資格スクエアの売上増、法人・教育機関向けサービスでは法人顧客数増や1法人あたり単価上昇で、全体売上高が増えた。売上高は第1四半期で過去最高を更新し、過度な警戒感が後退。<5074> テスホールディングス 1207 -135急落。22年6月期の営業利益は前期比17%増の51.5億円と計画をやや超過した。開発型EPCが順調で、受託型EPCや再エネ発電も計画を上回る。一方、23年6月期は同4.8%減の49億円の見通し。受託型EPCは再エネ・省エネともに順調も、研究開発費が重石。中期経営方針も発表。30年6月期に向けた売上高の年間平均成長率1ケタ台後半などを掲げたが、数値目標としては期待はずれとの受け止め。<3675> クロスマーケ 867 +44大幅続伸。22年6月期決算を発表。営業利益は前期比38%増の25.2億円。3事業すべてにおいて2ケタ増収を達成し、デジタルマーケティング事業が同55%増収と全体をけん引。マーケティング業界のデジタル化・DX需要を捉えた既存事業の増収、M&Aによる事業規模拡大、構造改革によるコスト削減が奏功。今期も同19%増の30億円と連続で過去最高を更新する計画で、中計最終年度の目標を1年前倒しで達成へ。<2471> エスプール 1121 +27大幅続伸。障がい者の雇用創出を目的とした「わーくはぴねす農園」の開設を発表。子会社で障がい者雇用支援サービスを展開するエスプールプラスが埼玉県さいたま市に全国34施設目となる同施設を開設する。同農園では就業者の定着率が92%を超えており、農園を利用する企業は約460社まで増加している。労働人口減少への対策や障がい者の社会参加の観点から拡大中で、業容拡大が期待が高まった。<6615> UMCエレ 463 -52急落。前日に23年3月期第1四半期決算を発表。営業益は前年同期比34.3%減の2.60億円。主力の車載向け事業で中国の新型コロナ感染拡大に伴うサプライチェーンの停滞や、自動車メーカーの減産があったことなどが収益の足かせにとなった。23年3月期営業益は前期比20.2%増の18.00億円を見込む。通期予想に対する第1四半期の進捗率は14%と低く、ネガティブ視された。<3660> アイスタイル 373 +80ストップ高比例配分。前日に22年6月期決算を発表。営業損益は4.53億円の赤字だったものの前期比で赤字幅は縮した。第4四半期の営業利益は前年同期比6.6倍で第3四半期に続けて黒字で着地。さらに、23年6月期の営業損益見通しは5億円の黒字化を見込む。また、アマゾン・ドット・コム、三井物<8031>とそれぞれ資本業務提携を行うことを発表。決算発表と合わせポジティブ材料に。<8595> ジャフコG 2380 +262急伸。旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンス等による同社株式の大量買付発覚を機に動意づいた。8月15日には11.87%まで買い増しされ、今後は保有割合を51%にまで拡大させる方針。また、保有株式の流動化や株式時価総額の約3分の1に相当する約500億円の自社株買いなどを要請されたという。同社では株主との検討時間確保が必要とし、ほか対応策として新株予約権の無償割り当てなどを検討する。<6376> 日機装 1034 +123急伸。発行済株式総数に対する割合11.24%に相当する835万株、50億円を上限とした自社株買いを発表。短期間での高水準の自社株買いとあって需給改善期待が高まった。取得した株式全てについては消却する方針で、株式価値の向上面でもポジティブ。また通期計画を上方修正しており、税引前利益を7.1%程引き上げ。主力のインダストリアル事業に加えて航空宇宙事業の受注高が大幅に拡大していることなどが背景。<3856> エーバランス 6160 +870一時ストップ高。22年6月期決算を発表。営業益は前期比24.7%増の17億円と、計画の14億円を大幅に上回った。太陽光パネル製造事業において、欧米市場等からの受注が好調だったことに加え、値上げ進展や生産性向上により利益率が改善した。23年6月期営業益は同70.8%増の29億円予想。太陽光パネル製造事業で、主力欧州市場からの継続受注に加え、米国市場や一部南米地域からの受注増加が寄与するもよう。
<ST>
2022/08/16 15:43
本日の注目個別銘柄
Dスタンダード、ギフティ、トリドールなど
<3687> Fスターズ 1180 +34大幅続伸。前週末に22年9月期第3四半期決算を発表、累計営業益は前年同期比2.3倍の12.05億円で着地。4-6月期の営業利益は同6.5倍の3.3億円に急拡大した。高速化サービス等のSolution事業が好調で、補助金計上の前倒しや新規事業投資のタイミング見直し等の影響もあり大幅な増益となった。株価は7月27日に年初来高値をつけて以降調整局面にあったが、これらがポジティブに捉えられた。<7816> スノーピーク 2338 -406急落。前週末に22年12月期第2四半期決算を発表、累計営業損益は前年同期比58.6%増の25.59億円で市場予想並みで着地した。ただ通期営業利益予想を52.32億円から38.50億円へ下方修正。7月においてファミリー層の新規でキャンプを始める動きに鈍化が見られたことから、高単価商品の販売が減少、全体の単価が下落したことが要因。また、円安による仕入原価上昇と一部資材高騰の影響を織り込んだ。<3197> すかいらーく 1499 -90大幅反落。前週末に上半期決算を発表、累計営業損益は24.23億円の赤字に。感染者数の爆発的な増加と長期化でガイダンス売上高が大幅未達となり、約100店舗閉店などによる店舗減損が響いた。また通期営業利益予想を100億円から5億円へ下方修正、6円を予定していた期末一括配当予想を未定に。コロナ禍長期化で、足元の消費動向から売上回復には想定よりも時間を要するなどと判断しており、ネガティブ材料に。<9450> ファイバーゲート 1012 +128急騰。22年6月期決算を発表。営業益は前期比6.0%増の16.5億円と、計画の17.7億円を下回った。ビジネスユース事業の回復ピッチが想定未達。一方、23年6月期は同22.2%増の20.2億円、年間配当金は同2.5円増の7円を計画。ビジネスユースではホテル/病院・介護/BCP対応など一定以上の滞在時間がある施設需要の掘り起こしを図る。中計も発表。27年6月期経常利益43億円などの目標を掲げた。<4568> 第一三共 4211 +534急伸。13日に抗体薬物複合体(ADC)技術に関する米Seagen社との紛争について、仲裁廷がSeagenの主張を全面的に否定する判断を下したと発表。今回、仲裁判断により、Seagenの主張は退けられ、第一三共は係争対象となったADC技術に関する当該知的財産権をこれまでどおり保持し、今後も計画通りに同社ADC製品の開発および商業化を進めていくことになる。これを好感した買いが広がった。<4449> ギフティ 1769 +300ストップ高。前週末に上半期決算を発表。累計営業益は前年同期比37.0%減の2.7億円となったが、第1四半期の同72.2%減からは減益率が縮小した。季節性で弱含む傾向であるにも関わらず、流通額は第1四半期を上回って好調に推移したことで4-6月期実績はポジティブサプライズとして受け止められた。通期の営業利益計画に対する進捗率も86%に達しており、好決算がストレートに評価された。<3925> Dスタンダード 2600 +500ストップ高。23年3月期第1四半期決算を発表。営業益は前年同期比34.5%増の6.3億円となり、通期計画の21.2億円に対して順調な出足となった。主力サービス以外の一時的なスポット案件の受託見直しにより、売上高は減収となったものの、高収益の主力サービスへ注力したことで低粗利案件が減少、利益率は大きく改善された。営業利益は四半期最高額を達成し、インバウンド主体で新規顧客の獲得も順調に進んでいる。<3397> トリドール 2921 +392急騰。23年3月期第1四半期決算を発表。営業益は前年同期比1.6%減の47億円となり、通期計画40億円を上回る。主力の丸亀製麺を中心に全部門が増収。新型コロナの影響緩和により、前年同期と比較しイートインが大きく回復、テイクアウトも堅調で、新商品投入も奏功した。営業益は政府の補助金計上もあり計画を超過したが、足元で再び感染が拡大しているため会社計画は据え置かれたが、第1四半期決算が好材料に。<4251> 恵和 4015 +430急伸。前週末に22年12月期業績予想を上方修正。営業利益は前回予想の44.69億円から50.89億円に引き上げた。中国のロックダウンが解除された6月以降、ノートPC・タブレット向け製品が回復していることなどから、今期2度目の上方修正に。期末に特別配当25円を実施する。期末配当(=年間配当)は50円(うち特別配当25円)となる。前期の年間配当は25円(うち特別配当15円)だった。<7532> パンパシHD 2408 +248急伸。22年6月期決算を発表。営業益は前期比9.2%増の887億円となり、市場予想の835億円を上振れた。年間配当金は前期比1円増額の17円。23年6月期については、営業益は同6.0%増の940億円と市場予想の925億円を上回る。年間配当金は1円増の18円の予定。ドン・キホーテでの人流回復やPB商品強化による粗利率改善が進んだ。新中長期経営計画も発表。25年6月期営業利益目標を1200億円に。
<ST>
2022/08/15 15:36
本日の注目個別銘柄
オイシックス、ヤマエグループHD、国際紙パルプ商事など
<9984> ソフトバンクG 5610 +295大幅続伸。中国アリババ株を使った資金調達について、一部をアリババ株で返済すると発表。これにより、出資比率は6月時点の23.7%から14.6%に低下、持分法適用会社からは除外され、7-9月期に再評価益など4.6兆円を計上するもよう。4-6月期に大幅な赤字計上を余儀なくされていた中、会計上の利益計上の効果は大きいとみられるほか、バランスシート上の有利子負債削減など財務リスク低下をポジティブ視。<7267> ホンダ 3557 +131大幅続伸。一昨日に第1四半期決算を発表、営業益は2222億円で前年同期比8.6%減となり、通期計画は従来の8100億円から8300億円に上方修正した。円安効果が想定より800億円程度上振れることが要因であり、大きなサプライズはないとみられる。ただ、台数計画の達成には自信を示しているほか、発行済み株式数の1.9%に当たる3200万株、1000億円を上限とする自社株買いを発表したことなどを評価。<4911> 資生堂 5441 -49続落。一昨日に第2四半期の決算を発表、コア営業利益は132億円で前年同期比5.1%減益、第1四半期の44億円、同52.3%減からは減益率が縮小する形に。通期予想は従来の620億円から400億円に下方修正、日本や中国売上が下振れるほか、ブランド価値向上など戦略的追加投資の計上なども織り込んでいるもよう。下振れ自体は想定線だが、市場コンセンサスを下回る水準までの下方修正をマイナス視する動きが優勢。<2432> ディーエヌエー 1834 -74大幅続落。一昨日に第1四半期決算を発表、営業利益は40億円で前年同期比27.5%減益となり、50億円程度であった市場コンセンサスを下回っている。業績計画は引き続き非公表であり、コンセンサス下振れをマイナス視する動きが先行。ライブストリーミング事業における先行投資負担、ゲーム事業の苦戦などが想定比下振れの主因とみられる。なお、スポーツ事業は経済活動正常化などで好調であった。<3765> ガンホー 2338 -190大幅続落。前日に第2四半期決算を発表、4-6月期営業利益は57.4億円で前年同期比13.8%減益、上半期は同23.1%減益となっている。4-6月期は前四半期比でも23.6%減益となっている。パズドラの年始・10周年記念イベント後の反動減などが、前四半期比減収減益の主因に。広告宣伝費などの増加も重しとなっているもよう。業績回復の遅れをネガティブ視する流れに。<6036> キーパー技研 4255 +700ストップ高。一昨日に22年6月期決算を発表、営業利益は43.3億円で前期比43.2%増、第3四半期決算時に上方修正した数値の42.3億円をやや上振れた。23年6月期は54.6億円で同26.3%増と連続2ケタ増益の見通し。年間配当金も前期比9円増の40円を計画している。また、3カ年中期計画も発表しており、25年6月期は79.8億円を計画。当面の高い利益成長継続見通しをポジティブ視する動きに。<3182> オイシックス 2076 +400ストップ高。一昨日に第1四半期決算を発表、売上高は279億円で前年同期比横ばい、EBITDAは15億円で同35.3%減益となっている。売上高は想定線での着地、EBITDAは想定を上回る水準となったもよう。コロナの影響で利益率が特別に上昇していた前年比では減益となっているが、新物流センターのリカバリーが順調に進み、物流コストなどは改善のようだ。業績最悪期通過による悪材料出尽くし感も強まる方向に。<9274> 国際紙パルプ商事 602 +100ストップ高。一昨日に発表の第1四半期決算が好感されている。営業利益は53.4億円で前年同期比3.4倍と急拡大、据え置きの通期計画120億円、前期比27.9%増に対する進捗率は44.5%に達している。業績大幅上振れへの期待感が先行しているようだ。ペーパー事業、ビジュアルコミュニケーション事業、パッケージ事業などがヨーロッパで好調推移、海外事業をけん引役に業績が伸長する形となっている。<6071> IBJ 904 +150ストップ高。一昨日に上半期決算を発表、営業利益は9.3億円で前年同期比36.1%増となり、従来計画の6.7億円を大幅に上振れて着地。通期予想は従来の16.6億円から19.2億円、前期比26.7%増に上方修正している。法人加盟が増加したこと、婚活パーティー経由の入会が増加したこと、マーケティング効率の改善と売上単価の向上などが背景に。不採算部門の整理を進めてきたことなども奏効のようだ。<7130> ヤマエグループHD 1617 +300ストップ高。一昨日に第1四半期決算を発表、営業利益は21.4億円で前年同期比2.9倍となり、上半期計画に対する進捗率も74%に達している。加えて、宅配ピザチェーンである日本ピザハットの完全子会社化も発表している。日本ピザハットは売上高210億円、経常利益13.5億円の業績実績を上げている。9月以降は連結業績に取り込まれることとなり、第1四半期好進捗と合わせて、業績上振れへの期待が高まる状況に。
<ST>
2022/08/12 15:53
本日の注目個別銘柄
OATアグリオ、ニッタゼラチン、メドピアなど
<5019> 出光興産 3535 +115大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表。経常益は2450億円で前年同期比98.2%増、市場予想を大幅に上回った。在庫評価益を除いたベースでは858億円で同58.0%増益だった。つれて、通期経常益予想を従来の2100億円から4000億円に上方修正、コンセンサスは3000億円程度だった。在庫評価益を除いたベースでも従来の1600億円から2600億円に増額し、今後の配当金引き上げなども想定される状況。<7261> マツダ 1251 +86大幅続伸で高値更新。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は195億円の赤字となったが、先に観測報道が伝わっていることもあり、目先のあく抜け感にもつながっているもよう。中国ロックダウンの影響や物流混乱による売上のずれ込み、環境規制関連引当金の計上などが収益悪化の背景となっている。一方、第2四半期以降は生産が通常レベルに回復する見通しとし収益の急回復を想定、業績計画達成確度は高まったとの見方に。<4527> ロート薬 4380 +550急伸。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は83億円で前年同期比37.8%増となり、通期計画は従来の280億円から300億円、前期比2.2%増に上方修正している。日本セグメントが行動制限緩和による目薬の好調な販売で大幅増収となったほか、為替の円安効果なども支援となっているもよう。年間配当金計画も従来の37円から40円に引き上げへ。第1四半期の好進捗から一段の収益上振れなども想定される形へ。<1911> 住友林 2250 +176大幅反発。前日に上半期の決算を発表、経常利益は936億円で前年同期比81.0%増益、市場コンセンサスを200億円程度上振れる着地となり、通期予想は従来の1350億円から1750億円、前期比27.0%増と、一転して2ケタ増益見通しに上方修正している。米国における戸建・賃貸住宅の販売好調、円安効果などが業績上振れの主因に。年間配当計画も従来の80円から125円まで幅に引き上げている。<5711> 三菱マ 2169 +159大幅反発。前日に第1四半期決算を発表。営業利益は139億円で前年同期比6.3%減となったが、通期予想は従来の360億円から450億円に上方修正した。電子材料や銅加工事業の好調、円安効果などが上振れの背景。通期経常利益に関しては、持分法損益の悪化で従来の360億円から320億円に下方修正したが、セメント事業の下振れは相当程度織り込み済みとして、ネガティブに捉える動きは限定的。<7867> タカラトミー 1350 -106大幅反落。前日に第1四半期決算を発表。営業益は16.7億円で前年同期比22.5%減となり、21億円程度の市場コンセンサスを下回った。増収率は2ケタ増となったものの、欧米の物流費高騰や円安による仕入価格上昇、販促再開によるコスト増などが減益要因に。第2四半期以降はコロナ感染拡大を受けイベント再開自粛の可能性もあると。据え置きの通期計画120億円に対する進捗率の低さなどがマイナス視される形に。<6095> メドピア 1599 -500ストップ安比例配分。前日に第3四半期決算を発表、4-6月期営業利益は0.4億円で前年同期比84.4%減と大幅減益になり、通期予想は従来の25億円から10億円、前期比43.9%減と一転減益見通しに下方修正している。人件費の増加に加えて、新サービスの収益貢献ずれ込みなどが大幅減益や業績下振れの背景に。想定外の収益急失速にネガティブサプライズが先行。<4979> OATアグリオ 1574 -290急落。前日に上半期決算を発表。営業益は29.6億円で前年同期比61.8%増となり、通期予想は従来の25.1億円から31億円にまで上方修正した。国内外で殺虫剤や殺ダニ剤などの販売が好調に推移。第1四半期決算時に続いての上方修正となった。ただ、第1四半期実績は17.7億円であったため、上方修正幅は想定よりも限定的との見方が優勢に。なお、年間配当金計画に関しても30円から40円に引き上げている。<7187> Jリース 2399 +265急伸。前日に第1四半期決算を発表。営業利益は6.1億円で前年同期比35.9%増益となり、上半期計画9.9億円、同12.1%増に対する進捗率は61.9%に達している。主力事業の住居用賃料保証、成長分野の事業用賃料保証の売上が計画を上回って推移しているほか、与信コストのコントロールも貢献しているようだ。想定以上に順調な決算をストレートにポジティブ視する動きが先行している。<4977> ニッタゼラチン 695 +88急伸し一時ストップ高。前日に第1四半期決算を発表、経常利益は8.7億円で前年同期比2.9倍となり、据え置きの上半期計画7億円、同0.5%増を大きく上回る着地となっている。国内外でフードソリューション事業の売上高が増加したほか、海外で美容用コラーゲンペプチドの販売も伸長したもよう。大幅な業績の上振れを織り込む動きが優勢となっているようだ。
<ST>
2022/08/10 15:59
本日の注目個別銘柄
トレンド、メルカリ、日製鋼所など
<9984> ソフトバンクG 5295 -400大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、最終損益は3兆1627億円の赤字、四半期ベースで過去最大の赤字となっている。ビジョン・ファンドにおける損失計上が要因に。大幅赤字決算は想定されていた面もあったが、赤字幅の大きさにネガティブなインパクトが先行。発行済み株式数の6.3%に当たる1億株、4000億円を上限とする自社株買いの追加実施を発表しているものの、下支え効果は限定的にとどまる。<8035> 東エレク 45600 -4100大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は1175億円で前年同期比17.1%減となり、市場コンセンサスは500億円近く下回った。部材不足や物流混乱の影響により、一部出荷ずれ込みなどもあったもよう。また、会社側では2022年のWFE見通しを5-15%成長とし、前回の2割程度の成長見通しから引き下げている。会社側業績計画に変更はないものの、市場の先行き調整懸念は強まる形となっているようだ。<1605> INPEX 1494 +23続伸。前日に上半期決算を発表、純利益は1845億円で前年同期比3.5倍となったが、従来計画の2000億円は下回る。一方、通期予想は従来の3000億円から3500億円に上方修正、原油相場の前提引き上げが背景。上方修正数値はコンセンサス水準未達で、決算数値のインパクトは限定的。ただ年間配当計画の引き上げ(54円→60円)、1億2000万株、1200億円を上限とする自社株買い発表などがポジティブ視。<4704> トレンド 8580 +1020急伸。本日提出された大量保有報告書によると、米投資会社であるバリューアクト・キャピタルが8.73%の株式を保有していることが明らかになっている。保有目的は、純投資及び経営陣への助言又は状況に応じて重要提案行為等を行うこととされている。今後の買い増しなど需給思惑の高まりに加えて、本日発表が予定されている第2四半期決算への思惑なども高まる方向に。<4021> 日産化 7160 +470大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表。営業利益は173億円で前年同期比45.4%増となり、市場予想を20億円超上回った。農薬の売上などが想定以上に好調であったもよう。通期計画は従来予想の535億円から551億円、前期比8.1%増に上方修正した。修正幅は限定的であるが、このタイミングでの上方修正はサプライズと捉えられている。年間配当金も154円から162円計画に引き上げ。<9064> ヤマトHD 2149 -153大幅続落。前日に第1四半期決算を発表。営業利益は24.2億円で前年同期比81.0%減益、据え置きの通期予想910億円、前期比17.9%増に対して低調なスタートになった。宅配便取扱個数が想定と比べて伸び悩んでおり、委託費用増加などを吸収し切れていないもよう。上半期計画に関しては、従来の310億円から230億円、同27.4%減に下方修正。通期業績の下振れも意識される状況のようだ。<4912> ライオン 1572 +80大幅反発。前日に第2四半期決算を発表。営業利益は37.8億円で前年同期比36.0%減益となったが、会社計画18億円は上回る着地で、コンセンサス水準も上振れた。産業用品事業や海外事業が想定以上に底堅かったもよう。通期計画275億円、前期比11.8%減は据え置いているが、原材料費増加の影響を従来から大幅に引き上げており、それ以外の部分では上方修正の形に。安心感が一段と強まる状況になっているようだ。<4385> メルカリ 2090 -214急落。前日に22年6月期決算を発表、営業損益は37億円の赤字だが、4-6月期は10億円の黒字転換、会社計画2億円を上回った。ただ、市場の注目度が高いとされる流通取引増額は、メルカリJPの4-6月が前年同期比5.0%増、メルカリUSは同11.6%減となり、計画線にとどまった。23年6月期の流通取引総額はそれぞれ、10-15%増、0-10%増と見込むが、ややトップダウン成長鈍化との受け止めに。<5110> 住友ゴム 1145 -111大幅反落。前日に第2四半期決算を発表。第1四半期の営業損益142億円の黒字に対して、4-6月期は16億円の赤字に転落している。また、通期予想は従来の395億円から280億円、前期比43.1%減に下方修正。コンセンサスは従来会社計画並みの水準であった。エネルギー価格や原材料費上昇などのコスト負担増が影響している。相対的な円安メリットの乏しさもネガティブに捉えられているもよう。<5631> 日製鋼所 2861 -289急落。前日に第1四半期決算を発表。営業利益は6.5億円で前年同期比82.5%減となり、据え置きの通期予想215億円に対して低調なスタートになった。上海ロックダウンの影響や物流混乱に伴う産業機械の売上減少、材料価格上昇などが響いたとみられる。注目度の高いセパレータ用フィルム装置の受注は大きく伸長しているものの、第1四半期の減益幅の大きさがネガティブインパクトにつながった。
<ST>
2022/08/09 15:24
本日の注目個別銘柄
三井松島HD、オプトラン、フジクラなど
<3863> 日本紙 894 -69大幅反落。先週末に第1四半期決算を発表、営業損益は29億円の赤字で前年同期比77億円の損益悪化となっている。市場予想は若干ながらも黒字を見込んでいた。円安の進行も加わった原材料費の上昇が要因となっている。未定としていた通期業績予想も公表、営業損益は200億円の赤字と前期比321億円の損益悪化見通しとしている。値上げ実施でも材料費上昇を吸収し切れないようだ。配当計画も無配としている。<7701> 島津製 4260 -435大幅反落。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は94.5億円で前年同期比23.9%減益となり、市場予想を40憶円以上下回る着地になっている。中国ロックダウンの影響、部品・部材不足及や価格高騰の影響が減益要因に。通期計画680億円、前期比6.6%増は据え置いているものの、出足低調で下振れ懸念も台頭する形に。なお、足元の受注は好調であり、第1四半期は過去最高水準を更新する形になっているもよう。<5803> フジクラ 910 +126急伸。先週末に第1四半期の決算を発表、営業利益は113億円で前年同期比16.6%増となり、上半期計画は従来の150億円から230億円に、通期では420億円から500億円、前期比30.6%増に上方修正している。通期の市場コンセンサスはほぼ従来会社計画並みの水準であった。為替の円安効果に加えて、上海ロックダウンの影響やヘリウム調達難の影響が想定よりも低く抑えられているようだ。<4680> ラウンドワン 1762 +213急伸。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は23.6億円で前年同期比59.3億円の損益改善となっている。また、上半期予想は従来の46.6億円から66.4億円に、通期では141億円から161億円に上方修正へ。行動規制緩和に伴う既存店売上の好調推移が業績上振れの主因に。9月末を基準とした1:3の株式分割実施、年間配当金の引き上げ(株式分割前基準では前期の20円から24円に)なども発表している。<6235> オプトラン 2310 +400ストップ高比例配分。先週末に上半期の決算を発表、営業利益は32.9億円で前年同期比4.0%減益となったが、4-6月期は25.5億円で同45.1%増益に転じている。据え置きの通期計画65億円、前期比7.5%減見通しに対する未達懸念は大きく後退の方向に。ALD装置を中心とした新型装置売上が粗利率の上昇に貢献しているようだ。4-6月期受注高も前四半期に続いて高水準が継続している。<7751> キヤノン 3370 +149大幅続伸。先週末に自己株式の取得実施を発表、発行済み株式数の1.7%に当たる1800万株、500億円を取得上限としており、取得期間は8月8日から10月18日まで。5月に続く今期2度目の自社株買い実施となる。手元資金の状況や今後の投資計画、株価の動向などの諸事情を総合的に勘案して決定としている。比較的、取得上限までの自社株買いスピードは速い傾向があり、短期的な需給妙味が強まっているようだ。<1518> 三井松島HD 3970 +700ストップ高。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は35億円で前年同期比3.3倍と急拡大、通期予想は従来の143億円から232億円、前期比2.8倍の水準に上方修正している。石炭生産分野における石炭価格の上昇が業績上振れの主因に。また、年間配当金は従来計画の160円から230円に引き上げ、前期比150円の増配(記念配当金150円)となる。先週末終値をベースにした配当利回りは7%超の水準となる。<7269> スズキ 4772 +451急伸。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は745億円で前年同期比36.8%増益、市場コンセンサスを200億円程度上回る水準になっている。インドの生産正常化などもあって、台数増効果や売上げミックス改善効果などが想定以上に強まっているようだ。通期計画1950億円、前期比1.8%増は据え置いているものの、第1四半期上振れを受けて、コンセンサスは切り上がる方向になっているもよう。<8766> 東京海上 7326 -374大幅反落。先週末に第1四半期決算を発表、修正純利益は1391億円で前年同期比17%減、通期計画に対する進捗率は25%になっている。雹災の影響など自然災害発生損が重しともなったようだ。また、新型コロナ感染拡大を受けて台湾での持分法適用会社の損失が拡大、第2四半期に539億円の持分損失を計上する方針のもよう。今後の感染率拡大などリスク要因も残す形に。<6920> レーザーテック 21550 +1865急伸。5日に22年6月期決算を発表、営業益は325億円で前期比24.6%増となり、市場予想を10億円程度上回った。受注高も3238億円で従来想定2800億円を大きく上回る。一方、23年6月期は420億円で同29.3%増を見込み、700億円程度のコンセンサスを大幅下振れ。保守的傾向とはいえ、下振れ幅は大きいが、良好な受注モメンタム評価の流れに。今期受注予想3000億円も、期初計画としては強い。
<ST>
2022/08/08 15:24
本日の注目個別銘柄
UACJ、アイロムG、BEENOSなど
<7203> トヨタ自 2123 +31.5反発。前日の取引時間中に決算を発表、その後は売り優勢の展開となったが、本日も戻りは鈍い状況に。第1四半期営業利益は5787億円で前年同期比42.0%減、8600億円程度の市場コンセンサスを大きく下回った。半導体不足などによる減産、一部サプライヤーのコスト負担増吸収などが影響。通期予想は2兆4000億円、前期比19.9%減を据え置き、円安によるプラス効果も期待された中、ネガティブに捉えられた。<7741> HOYA 14685 +730大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表、税引前利益は615億円で前年同期比20.6%増となり、530億円程度の市場予想を大きく上回った。情報通信事業が上振れを牽引する形となった。7-9月期見通しは同横ばいの535億円としているが、保守的な前提とも捉えられた。また、発行済み株式数の1.44%に当たる520万株、600億円を上限とする自社株買いの実施も発表、3四半期連続での自社株買い実施となる。<6869> シスメックス 8241 -1055急落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は111億円で前年同期比25.3%減となり、市場予想を50億円程度下回る着地になっている。中国ロックダウンの影響が市場想定以上に大きかったもようで、中国での機器販売が大きく落ち込んだ。また、原材料費や輸送費高騰の影響なども響いている。通期計画760億円、前期比12.7%増は据え置いているが、低調スタートを受けて下振れ懸念が台頭する形に。<5401> 日本製鉄 2085 +160大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、事業利益は3389億円で前年同期比56.1%増、四半期での過去最高益を更新した。新たに示された通期予想では、事業利益は8000億円以上(前期実績9381億円)を目指すとしている。一過性要因を除いた実力ベースでの事業利益は6000億円以上を目指すとしており、これは期初計画から据え置く格好に。事業環境悪化の影響が警戒されていた中で、買い安心感につながった。<2801> キッコマン 8620 +730急伸。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は157億円で前年同期比9.5%増益、140億円程度の市場予想に反して増益を確保する形になっている。北米しょうゆ事業が想定以上に好調、業務用、家庭用ともに数量が伸長して、値上げ効果も寄与した。未定としていた通期予想も公表、営業利益は528億円で前期比4.2%増としており、ほぼコンセンサス水準。材料費上昇の影響が警戒された中で、安心感につながっている。<3436> SUMCO 1950 +67大幅続伸。前日に第2四半期決算を発表、4-6月期営業利益は263億円で前年同期比2.1倍、前四半期比でも12%程度の増益に。市場予想を20億円程度上振れ着地となっている。7-9月期見通しは275億円としており、市場予想を30億円程度上回る水準に。円安効果に加えて、数量増加や単価上昇を見込み、前四半期比での増益基調継続を想定。市場期待を上回る利益成長がストレートにポジティブ視される形に。<5741> UACJ 2662 +475急騰。前日に第1四半期決算を発表、経常利益は199億円で前年同期比72.5%増と大幅増、据え置きの通期計画255億円に対する進捗率は78.2%の水準にまで達した。在庫評価益を除いたベースでも102億円で同2倍に。スプレッドの拡大が寄与して市場想定以上の水準になった。今後はアルミ市況下落の影響が効いてくるが、想定以上の立ち上がりを受けて、上振れ期待なども優勢になったようだ。<5726> 大阪チタ 3250 +503ストップ高。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は4.2億円で前年同期比10億円の損益改善となる。また、未定としていた業績予想も公表、上半期は8億円で同18億円の損益改善、通期では18億円、前期比37.1億円の損益改善見込みとしている。年間配当金も15円の復配を計画へ。需要の回復に加えて、グローバルサプライチェーンの再編も加わって、スポンジチタンの需給はひっ迫の可能性としている。<3328> BEENOS 2048 -500ストップ安。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は5.7億円で前年同期比47.4%減益となった。4-6月期は0.6億円で同82.3%減と減益幅が拡大している。投資先の事業モデルの転換により投資損失引当を計上し、インキュベーション事業の赤字幅が拡大する形になっている。通期予想は引き続き非開示となっている。株価が高値圏にあった中、減益幅拡大を受けて失望売りが優勢に。<2372> アイロムG 2381 +400ストップ高。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は14.5億円で前年同期比4.1倍と急拡大、据え置きの通期計画30億円に対する進捗率は48%にまで達した。SMO事業において、前期に受託した大型案件が順調に進捗しているほか、新規受託の大型案件も開始されているもよう。先端医療事業における損益も改善している。想定以上の第1四半期の水準を受けて、業績上振れ期待が先行する状況のようだ。
<ST>
2022/08/05 15:26
本日の注目個別銘柄
ZHD、SUBARU、住友電工など
<7974> 任天堂 56930 +230もみ合い。前日に第1四半期決算を発表。営業利益は1016億円で前年同期比15.1%減益、市場予想を100億円程度下回り、やや低調なスタートとなった。ソフト販売本数が想定よりも下振れしたようだ。通期予想は5000億円、前期比15.6%減を据え置いている。決算の実績値下振れはネガティブであるものの、新作発表への期待感などが株価の下支えとなっているようだ。<4689> ZHD 440.7 -54.4急落。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は497億円で前年同期比3.2%減益、ほぼ市場想定線上での着地とみられる。メディア事業、コマース事業などが順調も、先行投資負担などが収益抑制要因に。決算数値には大きなインパクトもない印象だが、Yahoo!ショッピング、LINE、PayPay間でのID連携が2023年以降になるとされていることを、ネガティブに受け止める動きが優勢のもよう。<8591> オリックス 2230 -112大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、純利益は619億円で前年同期比5.1%減となった。通期予想は非公表であるが、通期市場コンセンサスは3150億円程度とみられ、やや低調スタートと捉えられているもよう。売却益の計上が低水準であったほか、米国不動産やオリックス生命事業が伸び悩んでいるもよう。生命保険に関しては、足元でのコロナ感染再拡大の影響なども警戒される格好に。<4452> 花王 5726 -24反落。前日に第2四半期決算を発表。4-6月期営業利益は307億円で前年同期比22.5%減益、第1四半期に続く2割超の減益となった。市場予想も50億円程下振れ。原材料費上昇などが影響した。つれて、通期計画は従来の1600億円から1450億円、前期比1.0%増に下方修正。値上げ効果による下期以降の業績反転に期待は残るものの、株価も高値圏にあることで、短期的な売り材料へとつながっている。<6326> クボタ 2080.5 -102.5大幅反落。前日に第2四半期決算を発表。4-6月期営業利益は546億円で前年同期比21.8%減となり、第1四半期の同14.6%減から減益率が拡大。一方、通期予想は従来の2500億円から2600億円に上方修正したが、2800億円程度のコンセンサス水準には未達。為替レート変更による円安効果が上方修正要因だが、固定費や販売費などのコスト負担も従来比で増大するようで、実質的な下方修正が嫌気された。<7270> SUBARU 2386 +186.5大幅反発。前日の場中に第1四半期決算を発表、営業利益は370億円で前年同期比25.2%増、市場予想を100億円程度下回ったことから、その後は売り優勢の展開となっていた。本日は一転して買いが優勢、第1四半期には未実現利益や品質保証引当金などの特殊要因が発生していることが明らかになり、実質的には想定を上振れる水準であったと評価されているもよう。米国では需要の減速感も見られていないとしている。<5802> 住友電工 1554.5 +87.5大幅反発。前日に第1四半期決算を発表。営業益は190億円で前年同期比34.4%減、据え置きの通期計画1600億円に対して低進捗となった。ただ、ハーネスなど自動車関連事業に対する事前の警戒感は強かったとみられ、会社側でも想定線での推移としている。一方、情報通信やエレクトロニクスなど自動車以外の事業は総じて好調、自動車関連も今後は生産回復や値上げ進展が想定され、当面の悪材料出尽くしとの見方が先行。<9107> 川崎船 10120 +530大幅反発。前日の前引け後に第1四半期決算を発表。経常利益は2674億円で前年同期比3倍となり、同時に9月末を基準とした1:3の株式分割実施も発表した。先に上方修正を行っていたことで、前日は発表後に出尽くし感が優勢となった。ただ、本日は株主還元強化を改めて評価する動きが優勢に。年間配当金は従来計画300円から実質600円にまで引き上げており、1000億円以上の追加還元検討も維持している。<5411> JFE 1414 -60大幅続落。前日に第1四半期決算を発表、税引前利益は1134億円で前年同期比32.7%増となり、市場予想を300億円程度上回った。鋼材価格上振れによる鉄鋼部門の好調が背景。一方、通期予想を公表しているが、税引前利益は2200億円で前期比43.4%減としている。コンセンサス並みの水準だが、業績ピークアウトがあらためて意識される形のようだ。なお、上半期末配当金は前期比20円減配の40円としている。<6976> 太陽誘電 4450 -250大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は131億円で前年同期比13.2%減となり、市場予想を20億円程度下回っている。ロックダウンの影響が大きく、中国スマホやPC向けなどが減速のもよう。業績予想は修正していないが、第2四半期は前提為替レートを134円としていることで、上半期は実質下方修正とも受け止められている。今後は自動車市場の回復なども見込まれるが、下振れ懸念は先行へ。
<ST>
2022/08/04 15:28
本日の注目個別銘柄
イリソ電子、ダイキン、サンリオなど
<5201> AGC 4720 -90大幅反落。前日に上半期の決算を発表、営業利益は1153億円で前年同期比21.1%増益、7月12日に上方修正した水準での着地となる。化学品事業の好調がけん引役に。一方、その時点で未修正だった通期予想は今回、2100億円から2300億円、前期比11.6%増に上方修正している。ただ、上期の上振れ分のみを反映した修正でサプライズは乏しい状況、目先の出尽くし感が優勢となる形のようだ。<6367> ダイキン工 23910 +910大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は1079億円で前年同期比1.3%減となったが、上海ロックダウンの影響を加味すると、想定以上に底堅い推移との評価が先行しているようだ。各地域でシェアが上昇する形になっている。通期予想は従来の3400億円から3500億円、前期比10.6%増に上方修正しているが、二次値上げの浸透期待などもあるなかでは保守的と捉えられている。<8282> ケーズHD 1244 -104大幅続落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は69億円で前年同期比39.7%減益となり、100億円程度の市場予想を大きく下回っている。五輪需要の反動、エアコン販売の期ずれ、リベート縮小による粗利益率の悪化などが想定比下振れ要因に。会社側では通期計画の430億円、前期比3.0%増を据え置いているが、より下振れ懸念などは強まる状況になっている。<7240> NOK 1129 -65大幅続落。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は13.9億円の赤字で前年同期比82.8億円の損益悪化となり、上半期計画は従来の115億円から43億円に、通期では295億円から223億円、前期比28.8%減に下方修正している。自動車生産台数の下振れに伴い、シール事業、電子部品事業ともに自動車業界向けの販売が減少のもよう。想定以上の収益悪化を受けてネガティブな反応が先行する形に。<6908> イリソ電子 3755 +635急騰。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は14億円で前年同期比10.6%増となり、市場予想を5億円程度上回る着地となった。成長期待の高いパワートレイン向けが大幅増収、為替の円安効果も大きく寄与した。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断を「アンダーウェイト」から「イコールウェイト」に、目標株価も3000円から3500円に引き上げている。業績上振れ余地は大きく、最悪期は脱出としている。<6879> イマジカG 957 +131急伸。前日に第1四半期決算を発表。営業損益は2.7億円の黒字に転換し、前年同期比5.3億円の損益改善となった。通期予想の36億円、前期比5.3%増は据え置いているものの、第1四半期の改善幅の大きさから、上振れ期待は高まる展開になっている。動画配信事業者向けサービスが好調で海外映像制作サービス事業が大きく伸長、グローバルE2Eサービスの好調継続で映像制作サービス事業も大幅増収増益になった。<8136> サンリオ 3425 +390急伸。前日に第1四半期決算を発表。営業利益は23.8億円となり、前年同期比24.4億円の損益改善となった。上半期予想は従来の7億円から33億円に、通期では30億円から47億円、前期比85.2%増に上方修正している。海外及び国内需要が想定以上に堅調に推移しているほか、構造改革実行による原価率の低減なども進んだもよう。また、配当計画も、年間配当金を従来計画の16円から20円に引き上げている。<4732> USS 2314 -235急落。前日に第1四半期決算を発表。営業利益は108億円で前年同期比1.6%増となり、市場予想は5億円程度下回る着地になった。通期予想の431億円、前期比3.7%増は据え置き。決算数値に大きなサプライズは乏しいものの、株価は年初から5割近く上昇した水準にあり、前期決算発表後も急伸していたことで、利益確定売りのきっかけにされている。中古車価格の上昇による収益上振れ期待などは強かったとみられる。<8306> 三菱UFJ 722.2 -13.3大幅続落。前日に第1四半期決算を発表。純利益は1137億円で前年同期比70.3%減益、ユニオンバンク保有の債券や貸出金の時価変動による損失計上が収益を押し下げた。通期計画1兆円、前期比11.6%減に対する進捗率も低く、売り材料と捉えられているようだ。ただ、ユニオンバンク株式譲渡時には戻入益が計上されるため、これらの影響を考慮した実質ベースでの進捗率は27%程度となっているもよう。<4062> イビデン 4180 +180大幅反発。前日に第1四半期決算を発表。営業利益は181億円で前年同期比15.1%増となり、160億円程度のコンセンサス、並びに130億円程度とみられる会社計画を上振れた。通期計画670億円は据え置いているものの、高い進捗率などから上振れの可能性も高まる状況へ。サーバー向けCPU用パッケージの出荷増がけん引しているようだ。先行き懸念で株価が調整していたなか、安心感につながる形に。
<TY>
2022/08/03 15:30
本日の注目個別銘柄
JSR、大塚商会、TDKなど
<5821> 平河ヒューテ 1185 +59大幅続伸。前日に第1四半期の決算を発表。経常利益は8.9億円で前年同期比81.0%増と大幅増益となり、据え置きの通期計画23億円、前期比13.4%増に対する進捗率は38.6%に達している。半導体検査装置用ケーブルの売上増加に加えて、電子・医療部品の収益も拡大。営業外で為替差益が2.6億円発生したことから、経常利益の増益幅は膨らむ形になった。<7979> 松風 1927 +108大幅続伸。前日に業績予想の上方修正を発表。上半期営業利益は従来予想の13.1億円から18.1億円に、通期では27.3億円から33.1億円にまで引き上げた。国内、海外ともに売上が堅調に推移、とりわけ、海外は拡販戦略が奏功してきているほか、円安も追い風になっている。今期減益見通し発表がネガティブインパクトを与えた経緯もあり、一転増益予想への修正をポジティブ視する動きが先行している。<9090> 丸和運輸機関 1424 -186急落。前日に第1四半期決算を発表。営業利益は23.7億円で前年同期比3.6%増となり、通期予想111億円、前期比28.7%増に対して、増益率は小幅にとどまった。主力の物流事業の売上が大きく拡大したものの、燃料調達単価の上昇、労働力・輸送力増強にかかるコスト増が膨らみ、利益率が悪化。アマゾンなどEC通販の拡大による好業績期待が十分に織り込まれていた中、小幅増益決算がネガティブに捉えられたようだ。<9532> 大瓦斯 2326 -69大幅反落。前日に第1四半期決算を発表。経常利益は134億円で前年同期比67.3%減と大幅減益、フリーポートLNGプロジェクトにおける火災の影響が大きく響いた。また、通期計画は従来の1150億円から460億円、前期比58.4%減にまで下方修正。同プロジェクトの影響が約800億円の減益要因となるもようで、これを除いたベースでは想定線であるものの、修正幅・減益幅の大きさをマイナス視する動きが先行。<4044> セ硝子 3465 +175大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表。営業利益は36.4億円で前年同期比90.8%増益となり、上半期予想は従来の30億円から60億円にまで上方修正した。円安効果に加えて、リチウムイオン電池用電解液製品の販売好調及び価格改定の寄与などが上振れの背景。持分法利益の増加などで経常益の上振れ幅はより大きい形になっている。今後は通期予想の大幅上振れなども想定される状況とみられる。<3099> 三越伊勢丹 1018 -66大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は40億円の黒字となり、前年同期比100億円の損益改善。ほぼ市場想定線での着地となっている。一方、通期予想は従来の140億円から170億円、前期比2.9倍の水準に上方修正しているが、190億円超の市場コンセンサス水準には依然として未達。販売動向などの見方は保守的とも捉えられているようだが、短期的な出尽くし感が先行する形のようだ。<7205> 日野自 658 -72大幅反落。エンジンの排ガスや燃費の性能を偽っていた問題で、不正を行っていた時期や範囲が広がる可能性が出てきたと報じられた。これまで、不正は2016年秋以降で発覚していたが、2000年代前半から行われていた公算とされている。国の一斉調査に事実と異なる回答をした疑いがあるほか、長期間にわたっての不正となれば、組織的な関与などの報告も求めるとみられている。先行き不透明感があらためて強まる形に。<4185> JSR 3070 -700ストップ安で年初来安値更新。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は73億円で前年同期比34.8%減益、市場想定を60億円程度下回っている。通期予想は従来の575億円から560億円、前期比28.0%増に下方修正。CDMO、ディスプレイ材料、半導体材料などの下振れを見込んでいる。為替の円安効果なども期待されていたなか、想定外の業績下方修正にネガティブなインパクトが先行へ。<4768> 大塚商会 4845 +655急伸。前日に上半期決算を発表、営業利益は308億円で前年同期比7.4%減となったが、第1四半期の同17.5%減に対して、4-6月期は同2.7%増と増益転換、4四半期ぶりの増収増益転換となっている。売上回復が想定以上に進んでいるもよう。足元でコロナ感染者数は増加傾向にあるが、営業活動にはあまり影響を受けていないもようでもあり、通期計画536億円、前期比4.0%減の達成確度は高まる形にも。<6762> TDK 4750 +565急伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は446億円で前年同期比42.4%増、市場コンセンサスを100億円程度上回る着地になった。受動部品、センサ応用製品、エナジー応用製品などの売上が2ケタ成長、円安効果が寄与したほか、材料費上昇分の価格転嫁も想定以上に進んだもよう。通期予想の1850億円は据え置いているものの、材料価格の落ち着きも見られる中で、上振れへの期待が高まる状形に。
<ST>
2022/08/02 15:43
本日の注目個別銘柄
コムチュア、アルプスアル、本多通信など
<3844> コムチュア 2539 -449急落で下落率トップ。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は6.9億円で前年同期比26.4%減となり、据え置きの通期計画46.6億円に対して低調なスタートになった。買収子会社の即時償却負担に加えて、新規事業であるコンサルティングサービスの案件獲得が低調で、利益率が伸び悩んだもよう。ここまで順調な利益成長が続いていたこともあり、大幅減益決算にはネガティブなインパクト。<9506> 東北電力 663 -74急落。先週末に第1四半期決算を発表、経常損益は286億円の赤字に転落し前年同期比472億円の損益悪化となっている。販売電力量の減少、燃料価格高騰などによる電力調達コストの増加が背景に。また、未定としていた通期予想を公表、経常損益は2000億円の赤字見通しとしており、年間配当金も無配としている。市場コンセンサスでは通期経常赤字幅は400億円程度とみられていた。<6770> アルプスアル 1193 -184急落。先週末に第1四半期の決算を発表、営業利益は17.3億円で前年同期比3.5倍となったが、通期予想475億円に対する進捗率は低水準にとどまり、45億円程度であった市場コンセンサスも下振れている。モジュール・システム事業が原材料費上昇や物流費の高騰で赤字拡大となっており、想定比下振れの主因に。業績未達懸念などは一段と強まる状況のようだ。<3092> ZOZO 3160 +297急伸。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は143億円で前年同期比13.7%増となり、市場予想を15億円程度上振れる着地になっている。通期計画515億円、前期比3.7%増に対しても上振れ推移とみられる。商品取扱高が順調な推移を継続しているほか、市場想定比では販管費の削減なども進んだようだ。目先の安心感が強まったことで、買い戻しの動きが優勢とみられる。<3064> MRO 2543 +178大幅続伸。先週末に上半期決算を発表、営業利益は131億円で前年同期比10.4%増となり、従来計画を10億円強上回った。据え置きの通期計画は244億円で前期比1.0%増だが、第1四半期の10.9%増に続いて4-6月期も9.9%増と推移、上振れ期待が高まる状況になったようだ。製造業からの受注好調持続による粗利益率の改善などが業績上振れの主因、物流関連コストなどもほぼ想定通りに推移しているもよう。<6826> 本多通信 663 +100ストップ高比例配分。ミネベアミツミが完全子会社化を企図してTOBを実施すると発表している。同社ではTOBに対して賛同の意を表明している。TOB価格は705円で先週末終値比25.2%のプレミアムとなっており、TOB価格に完全サヤ寄せを目指す動きとなっている。TOB期間は8月1日から9月12日までの予定。TOB完了後に同社は上場廃止となる見込み。<6961> エンプラス 3480 +502ストップ高比例配分。先週末に第1四半期決算を発表、営業益は19.6億円で前年同期比2.2倍となり、上半期計画は従来の20億円から34億円に、通期では42億円から65億円に上方修正した。各種ICテスト用ソケット、バーンインソケットの販売が想定以上に好調に推移しているほか、円安効果なども効いた。また、発行済み株式数の26.45%に当たる350万株の自己株消却も発表した。<9104> 商船三井 3775 +140大幅続伸。先週末の前引け後に第1四半期決算を発表、その後は買いが優勢で、本日も上げ幅を広げた。経常利益は2842億円で前年同期比2.7倍と大幅増益になったが、先に上方修正を発表済みであり、収益水準に大きなサプライズはない。ただ、新たに配当計画の引き上げを発表しており、利回り妙味は強まったようだ。年間配当金は従来の350円から500円に引き上げ、先週末終値ベースでの配当利回りは13.8%に。<6702> 富士通 17290 -1225大幅続落。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は256億円で前年同期比24.1%減となり、市場予想を300億円強下回ったとみられる。通期計画4000億円、前期比82.5%増は据え置いているものの、予想以外の低調スタートと受けとめられる形に。テクノロジーソリューションの収益性悪化が市場想定比下振れの主因となっている。部材供給問題の影響など響いているもよう。通期業績下振れ懸念が強まる状況に。<6758> ソニーG 11320 -375大幅反落。先週末に第1四半期の決算を発表、営業利益は3070億円で前年同期比9.6%増、市場コンセンサスを200億円程度上回った。一方、通期計画は従来予想の1兆1600億円から1兆1100億円に下方修正。Bungie買収前倒し完了による買収関連費用の増加に加えて、アドオンコンテンツを含む自社制作以外のゲームソフトウェア販売減少の影響で、ゲーム&ネットワークスサービス分野が下振れるもよう。
<ST>
2022/08/01 15:39
本日の注目個別銘柄
邦チタニウム、NEC、ルネサスなど
<6754> アンリツ 1622 +89大幅反発。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は30.2億円で前年同期比2.1%減益となり、ほぼ市場コンセンサス線上での着地になっている。こうしたなか、注目される計測事業は第1四半期増益を確保、受注も高水準が続いているもよう。また、懸念されてきた部品調達問題に関しても、管理体制強化などによって第2四半期生産分はほぼ調達済みなどとされており、安心感が先行する状況となっているようだ。<6701> NEC 4895 -395大幅続落。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は153億円の赤字に転落し前年同期比165億円の損益悪化となっている。市場コンセンサスは収支均衡水準であった。通期予想は据え置いているが、資産売却益なども織り込まれているため、実質的には下方修正と捉えられる形に。ネットワークサービスや社会公共部門などが下振れとなるもよう。受注は好調推移だが、想定以上の足元の収益悪化をマイナス視する動きが優勢に。<5727> 邦チタニウム 2220 -263急落。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は26.2億円で前年同期比2.1倍の水準となっている。上半期予想は従来計画の46億円から48億円、同83.0%増にまで上方修正。金属チタン製品の販売価格上昇や為替の円安進行などが上方修正の要因。ただ、販価上昇による業績上振れ期待を背景に5月以降株価は水準訂正を果たしており、上方修正幅が限定的にとどまっていることで、当面の出尽くし感が先行する展開に。<7727> オーバル 555 -150ストップ安比例配分。アントンパールから「趣旨説明書」を受領したと前日に発表。同説明書においては、同社取締役会の同意なく議決権の20%以上の株式取得を行う意図を有していないこと、資本業務提携案に係る協議の有意義な結果を確認できる限り、持ち株比率を高めることはないことが記載されているもよう。足元では株式買い増し期待など需給思惑を背景に株価が急騰していたが、目先こうした需給期待は後退の方向に。<7201> 日産自 502.4 -25.6大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は649億円で前年同期比14.2%減となり、ほぼ市場コンセンサス通りの着地となった。原材料費上昇のマイナス影響が為替の円安効果を上回る。会社側では、生産台数は計画を下回ったが、収益水準は想定以上と。ただ、業績予想の上方修正期待もあったとみられ、通期計画据え置きが売り材料となっているもよう。三菱自の好決算を受け前日は強い動きだった。<4661> OLC 20150 +705大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は171億円の黒字となり、前年同期比259億円の損益改善となっている。市場想定は120億円程度の黒字であったとみられる。入園者数は会社計画を下回っているが、1人当たりの売上などは計画を上回っているもよう。業績予想は従来計画を据え置いている。足元での新型コロナ感染再拡大などで先行き不透明感も強まりつつあったが、上振れ決算が安心感につながる状況へ。<6861> キーエンス 52430 -1500急反落。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は1028億円で前年同期比10.1%増となり、市場予想を100億円程度下回っている。中国ロックダウンに伴う物流停滞の影響などがコンセンサス未達の要因とみられる。中国以外の地域は順調に推移しているほか、ロックダウンの影響はあくまで一時的とみられるものの、好決算期待の高い銘柄でもあるため、ひとまず実績値の下振れが売り材料視される格好に。<6857> アドバンテス 7850 +310大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は448億円で前年同期比71.4%増となり、350億円程度の市場コンセンサスを大きく上振れた。つれて、通期予想も上方修正、従来の1500億円から1700億円に引き上げた。コンセンサスは会社計画並みであったため、足元で強まりつつあった過度な先行き懸念は後退した。また、発行済み株式数の5.3%に当たる1000万株、500億円上限の自社株買いも発表。<6723> ルネサス 1270 -101大幅続落。前日に第2四半期決算を発表、4-6月期Non-GAAPベースでの営業利益は1453億円で前年同期比2.4倍、前四半期比7.2%増となった。前四半期比では、産業・インフラ・IoTセグメントの増益幅が大きかった。一方、7-9月期営業利益は売上予想の中央レンジで1325億円としている。とりわけ、為替影響を除くと車載向けの売り上げ伸び悩みを想定しているようで、ネガティブに捉えられた形に。<6981> 村田製 7747 -212急反落。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は886億円で前年同期比15.7%減、市場コンセンサスを70億円程度下回った。中国ロックダウンの影響による売上伸び悩み、原材料費上昇などが減益要因に。通期予想4400億円、前期比3.8%増、為替前提1ドル=120円は変更していないが、スマホ及びPCの販売不振によるセット台数の減少を見込むとしている。業績上振れへの期待などは後退する状況とみられる。
<ST>
2022/07/29 15:25