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ナレルグループ Research Memo(6):売上収益・利益は過去最高を更新、成長トレンドが継続
配信日時:2026/01/22 12:06
配信元:FISCO
*12:06JST ナレルグループ Research Memo(6):売上収益・利益は過去最高を更新、成長トレンドが継続
■ナレルグループ<9163>の業績動向
1. 2025年10月期の業績概要
2025年10月期の業績は、売上収益で前期比11.8%増の24,158百万円、営業利益で同9.1%減の2,827百万円、税引前利益で同9.8%減の2,758百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益で同4.6%減の2,086百万円となった。売上収益は過去最高を更新しており、成長トレンドが継続している。一方、営業利益、税引前利益、当期利益は、成長投資として技術者の採用を積極的に推進したことによる採用費増加、営業・採用部門の人員増加を受け、減益となっている。
営業利益の増減要因は、売上収益増加2,550百万円に対し技術者や営業・採用人材の人件費で2,039百万円、採用費用で476百万円、その他原価等で318百万円の減益要因となり、営業利益は283百万円の減益となった。総じて単価上昇や売上拡大が進む一方、将来の事業拡大に向けた採用活動が重石となり、増収減益となっている。
建設ソリューション、ITソリューションともに増収となり稼働率は小幅に低下
2. 事業セグメント別動向
(1)建設ソリューション事業
同事業の売上収益は前期比11.9%増の21,642百万円、セグメント利益は同13.8%減の2,247百万円となった。期中の平均稼働率(研修生除く)は92.6%と前期から1.6ポイント悪化している。また、期中の月次平均契約単価は519千円と前期から9千円増加している。資材費や人件費の高騰を受け、ゼネコン各社が採算性を重視した選別受注を進めており、建設技術者派遣への需要が弱含み稼働率低下につながっている。同社は従前の都心部からより広域に領域拡大するなど営業強化を進めている。
(2)ITソリューション事業
売上収益は前期比11.2%増の2,515百万円、セグメント利益は同8.4%減の135百万円となった。期中の平均稼働率(研修生除く)は92.2%と前期から1.7ポイント悪化しているが、期中の月次平均契約単価は524千円と前期から9千円増加している。システム開発における上流工程案件の獲得を背景とした契約単価の上昇に加え、稼働人数の増加が業績拡大に寄与している。
3. 財務状況と経営指標
2025年10月期の財務状況を見ると、資産合計は前期末比944百万円増加の24,562百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産は現金及び現金同等物が305百万円増加し、営業債権が162百万円増加している。非流動資産については401百万円、使用権資産については160百万円増加している。
負債合計は前期末比93百万円減少の10,083百万円となった。長期借入金が714百万円減少しているが、ワールドコーポレーション株式取得時の調達資金が定期返済されているものだ。なお、期末時点における借入金の合計残高は4,857百万円となっている。
利益の積み上げから、親会社の所有者に帰属する持分合計は前期末比1,038百万円増加し、14,478百万円となった。現金及び現金同等物は4,822百万円と積み上がっており、今後の借入期の返済を踏まえても手元流動性は十分な水準にある。
親会社所有者帰属持分比率においては、前期末比2.0ポイント増加の58.9%と健全性を維持している。有利子負債倍率についても前期末から0.08倍改善し、0.34倍となっており、M&A後のデレバレッジが順調に推移している。
一方、資産合計24,562百万円のうち約6割にあたる14,074百万円がのれんとして計上されているが同社財務を理解するうえで重要である。これは主に、2019年のワールドコーポレーション子会社化に由来するものであり、IFRS採用に伴い定期償却ではなく毎期の減損テストが実施されている。のれんの内訳は、建設ソリューション事業が12,988百万円、ITソリューション事業が1,086百万円となっている。足元では回収可能価額が帳簿価額を十分に上回っており減損の兆候はないが、将来の事業計画未達や金利上昇等により収益性が低下した場合、減損損失が発生し財務基盤へ影響を及ぼす可能性がある。
具体的には、2024年10月期の有価証券報告書に記載されている感応度分析によると、主力である建設ソリューション事業において割引率が10.7ポイント上昇するか、キャッシュ・フローが53.8%減少する等の大幅な前提条件の悪化が生じた場合、回収可能価額が帳簿価額と等しくなる可能性がある。足下状況を踏まえると、かなり蓋然性が低い状況ではあるものの、ダウンサイドリスクとしては留意しておきたい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 三浦 健太郎)
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1. 2025年10月期の業績概要
2025年10月期の業績は、売上収益で前期比11.8%増の24,158百万円、営業利益で同9.1%減の2,827百万円、税引前利益で同9.8%減の2,758百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益で同4.6%減の2,086百万円となった。売上収益は過去最高を更新しており、成長トレンドが継続している。一方、営業利益、税引前利益、当期利益は、成長投資として技術者の採用を積極的に推進したことによる採用費増加、営業・採用部門の人員増加を受け、減益となっている。
営業利益の増減要因は、売上収益増加2,550百万円に対し技術者や営業・採用人材の人件費で2,039百万円、採用費用で476百万円、その他原価等で318百万円の減益要因となり、営業利益は283百万円の減益となった。総じて単価上昇や売上拡大が進む一方、将来の事業拡大に向けた採用活動が重石となり、増収減益となっている。
建設ソリューション、ITソリューションともに増収となり稼働率は小幅に低下
2. 事業セグメント別動向
(1)建設ソリューション事業
同事業の売上収益は前期比11.9%増の21,642百万円、セグメント利益は同13.8%減の2,247百万円となった。期中の平均稼働率(研修生除く)は92.6%と前期から1.6ポイント悪化している。また、期中の月次平均契約単価は519千円と前期から9千円増加している。資材費や人件費の高騰を受け、ゼネコン各社が採算性を重視した選別受注を進めており、建設技術者派遣への需要が弱含み稼働率低下につながっている。同社は従前の都心部からより広域に領域拡大するなど営業強化を進めている。
(2)ITソリューション事業
売上収益は前期比11.2%増の2,515百万円、セグメント利益は同8.4%減の135百万円となった。期中の平均稼働率(研修生除く)は92.2%と前期から1.7ポイント悪化しているが、期中の月次平均契約単価は524千円と前期から9千円増加している。システム開発における上流工程案件の獲得を背景とした契約単価の上昇に加え、稼働人数の増加が業績拡大に寄与している。
3. 財務状況と経営指標
2025年10月期の財務状況を見ると、資産合計は前期末比944百万円増加の24,562百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産は現金及び現金同等物が305百万円増加し、営業債権が162百万円増加している。非流動資産については401百万円、使用権資産については160百万円増加している。
負債合計は前期末比93百万円減少の10,083百万円となった。長期借入金が714百万円減少しているが、ワールドコーポレーション株式取得時の調達資金が定期返済されているものだ。なお、期末時点における借入金の合計残高は4,857百万円となっている。
利益の積み上げから、親会社の所有者に帰属する持分合計は前期末比1,038百万円増加し、14,478百万円となった。現金及び現金同等物は4,822百万円と積み上がっており、今後の借入期の返済を踏まえても手元流動性は十分な水準にある。
親会社所有者帰属持分比率においては、前期末比2.0ポイント増加の58.9%と健全性を維持している。有利子負債倍率についても前期末から0.08倍改善し、0.34倍となっており、M&A後のデレバレッジが順調に推移している。
一方、資産合計24,562百万円のうち約6割にあたる14,074百万円がのれんとして計上されているが同社財務を理解するうえで重要である。これは主に、2019年のワールドコーポレーション子会社化に由来するものであり、IFRS採用に伴い定期償却ではなく毎期の減損テストが実施されている。のれんの内訳は、建設ソリューション事業が12,988百万円、ITソリューション事業が1,086百万円となっている。足元では回収可能価額が帳簿価額を十分に上回っており減損の兆候はないが、将来の事業計画未達や金利上昇等により収益性が低下した場合、減損損失が発生し財務基盤へ影響を及ぼす可能性がある。
具体的には、2024年10月期の有価証券報告書に記載されている感応度分析によると、主力である建設ソリューション事業において割引率が10.7ポイント上昇するか、キャッシュ・フローが53.8%減少する等の大幅な前提条件の悪化が生じた場合、回収可能価額が帳簿価額と等しくなる可能性がある。足下状況を踏まえると、かなり蓋然性が低い状況ではあるものの、ダウンサイドリスクとしては留意しておきたい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 三浦 健太郎)
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