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タイミー Research Memo(7):既存事業の深掘りと介護福祉業界への投資など、「攻め」への転換を図る(1)
配信日時:2026/01/22 13:07
配信元:FISCO
*13:07JST タイミー Research Memo(7):既存事業の深掘りと介護福祉業界への投資など、「攻め」への転換を図る(1)
■タイミー<215A>の成長戦略
中期的な視点では、同社は「守り」から「攻め」に転じるターニングポイントを迎えている。2025年10月期は、競合企業の参入や不正利用強化などの外部環境対応を優先した「守り」のフェーズであった。そして2026年10月期は再成長に向けた「仕込み」を行い、将来の「攻め」の準備に注力する計画である。
具体的な戦略としては、「業界毎の深掘り・ソリューション開発」「介護福祉を中心とした新しい業界の開拓」「戦略的投資を可能にする生産性向上による利益創出」「複数の新規事業・サービスを立ち上げ・拡大」「インオーガニック(M&A等)戦略の推進」の5点を掲げている。
1. 業界毎の深掘り・ソリューション開発
a) 物流業界
物流業界においては、受入負荷軽減プロジェクトの推進を通じた拠点浸透率の向上を重点施策としている。同社が雇用・育成したフィールドマネージャー、並びに現場での補助を担う受け入れサポーター(スポットワーカー)をクライアント拠点に配置する。
フィールドマネージャーは、クライアントに代わり現場での受け入れ業務、並びにスポットワーカーに対する実務教育等のオペレーション管理を一括して受託する。これにより、クライアント側の管理負担が軽減されると同時に、スポットワーカーの対応可能職種が拡大し、1拠点当たりのタイミー利用率が向上することが実証されている。
実際に、大手物流企業の大型拠点における導入事例では、フィールドマネージャーの配置により、外注人件費に占めるタイミーの浸透率が約45%に上昇する成果を確認している。既存クライアントにおける利用拡大の余地は依然として大きく、今後はフィールドマネージャーの採用数を大幅に拡充しつつ、高い稼働率を維持することで、拠点浸透率のさらなる上昇を図る。
b) 小売・飲食業界
小売・飲食業界においては、スポットワーク支援に加え、新たに「長期アルバイト採用支援サービス」の展開を推進している。2025年10月期は、現場レベルでの利用ニーズは堅調であったものの、原材料価格やエネルギーコストの高騰に伴うクライアント企業の経営層によるコスト抑制方針の影響を受け、利用が一時的に鈍化した。しかし、同業界における長期欠員補充の需要は依然として根強く、既存の求人広告媒体には多額の予算が投じられている。
こうした広範な採用ニーズに応えるため、同社はスポットワーカーに対して長期採用のアプローチを可能にする支援サービスの開発し、現在は最終調整の段階にある。クライアントは求人広告費の最適化、実務経験を通じたミスマッチのない採用が可能となり、ワーカー側も報酬を得ながら実際の就業環境を確認したうえで本採用へ進むことができるという利点がある。
現在は、大手企業40社270拠点において概念実証(PoC)を実施中であり、既に月間ベースでクライアントの求人広告予算の約2割を本サービスへ振り替える事例も確認されている。大手飲食企業の事例では、従来の求人広告経由では年間7名の採用にとどまっていたのに対し、本トライアルの導入後、2ヶ月間で32名の採用に至るなど、高い採用効率が実証されている。
2. 介護福祉を中心とした新しい業界の開拓
同社は、介護福祉業界をスポットワークの活用余地が大きい市場と位置付けている。高齢化に伴う介護需要の拡大の一方で、業界内の労働力不足は構造的な課題となっている。同社は、現役従事者の獲得競争ではなく、スポットワークを通じて「就業の心理的・物理的障壁」を低減させることで、潜在的な有資格者の復職支援、無資格者による介護領域への新規参入を促進し、労働力不足の解決を図る。
介護施設31.5万拠点(厚生労働省による)のうち同社登録アカウントは8%、アクティブアカウントは2%と未開拓領域は大きい。また、介護福祉士資格保有者約194万人のうち、約50%が現在介護職に従事していない未就業層である。一方で、資格保有者全体(194万人)に対する同社へ登録している割合は7%に過ぎず、ワーカー側にも大きな獲得余地がある。
同社は現在、同業界において強固な市場地位を確立するため、介護福祉業界の有資格ワーカー獲得を目的としたマーケティング予算の集中投下、クライアント開拓に向けた営業人員の倍増といった戦略的投資を実行している。これらの施策により、2025年10月期第4四半期における介護福祉業界の売上高は前年同期比で2.1倍に増加しており、高い成長トレンドを維持している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
<HN>
中期的な視点では、同社は「守り」から「攻め」に転じるターニングポイントを迎えている。2025年10月期は、競合企業の参入や不正利用強化などの外部環境対応を優先した「守り」のフェーズであった。そして2026年10月期は再成長に向けた「仕込み」を行い、将来の「攻め」の準備に注力する計画である。
具体的な戦略としては、「業界毎の深掘り・ソリューション開発」「介護福祉を中心とした新しい業界の開拓」「戦略的投資を可能にする生産性向上による利益創出」「複数の新規事業・サービスを立ち上げ・拡大」「インオーガニック(M&A等)戦略の推進」の5点を掲げている。
1. 業界毎の深掘り・ソリューション開発
a) 物流業界
物流業界においては、受入負荷軽減プロジェクトの推進を通じた拠点浸透率の向上を重点施策としている。同社が雇用・育成したフィールドマネージャー、並びに現場での補助を担う受け入れサポーター(スポットワーカー)をクライアント拠点に配置する。
フィールドマネージャーは、クライアントに代わり現場での受け入れ業務、並びにスポットワーカーに対する実務教育等のオペレーション管理を一括して受託する。これにより、クライアント側の管理負担が軽減されると同時に、スポットワーカーの対応可能職種が拡大し、1拠点当たりのタイミー利用率が向上することが実証されている。
実際に、大手物流企業の大型拠点における導入事例では、フィールドマネージャーの配置により、外注人件費に占めるタイミーの浸透率が約45%に上昇する成果を確認している。既存クライアントにおける利用拡大の余地は依然として大きく、今後はフィールドマネージャーの採用数を大幅に拡充しつつ、高い稼働率を維持することで、拠点浸透率のさらなる上昇を図る。
b) 小売・飲食業界
小売・飲食業界においては、スポットワーク支援に加え、新たに「長期アルバイト採用支援サービス」の展開を推進している。2025年10月期は、現場レベルでの利用ニーズは堅調であったものの、原材料価格やエネルギーコストの高騰に伴うクライアント企業の経営層によるコスト抑制方針の影響を受け、利用が一時的に鈍化した。しかし、同業界における長期欠員補充の需要は依然として根強く、既存の求人広告媒体には多額の予算が投じられている。
こうした広範な採用ニーズに応えるため、同社はスポットワーカーに対して長期採用のアプローチを可能にする支援サービスの開発し、現在は最終調整の段階にある。クライアントは求人広告費の最適化、実務経験を通じたミスマッチのない採用が可能となり、ワーカー側も報酬を得ながら実際の就業環境を確認したうえで本採用へ進むことができるという利点がある。
現在は、大手企業40社270拠点において概念実証(PoC)を実施中であり、既に月間ベースでクライアントの求人広告予算の約2割を本サービスへ振り替える事例も確認されている。大手飲食企業の事例では、従来の求人広告経由では年間7名の採用にとどまっていたのに対し、本トライアルの導入後、2ヶ月間で32名の採用に至るなど、高い採用効率が実証されている。
2. 介護福祉を中心とした新しい業界の開拓
同社は、介護福祉業界をスポットワークの活用余地が大きい市場と位置付けている。高齢化に伴う介護需要の拡大の一方で、業界内の労働力不足は構造的な課題となっている。同社は、現役従事者の獲得競争ではなく、スポットワークを通じて「就業の心理的・物理的障壁」を低減させることで、潜在的な有資格者の復職支援、無資格者による介護領域への新規参入を促進し、労働力不足の解決を図る。
介護施設31.5万拠点(厚生労働省による)のうち同社登録アカウントは8%、アクティブアカウントは2%と未開拓領域は大きい。また、介護福祉士資格保有者約194万人のうち、約50%が現在介護職に従事していない未就業層である。一方で、資格保有者全体(194万人)に対する同社へ登録している割合は7%に過ぎず、ワーカー側にも大きな獲得余地がある。
同社は現在、同業界において強固な市場地位を確立するため、介護福祉業界の有資格ワーカー獲得を目的としたマーケティング予算の集中投下、クライアント開拓に向けた営業人員の倍増といった戦略的投資を実行している。これらの施策により、2025年10月期第4四半期における介護福祉業界の売上高は前年同期比で2.1倍に増加しており、高い成長トレンドを維持している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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