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日本甜菜製糖:砂糖事業を中核に成長事業の多角化で収益改善、配当80円以上に株主還元強化
配信日時:2026/01/22 14:34
配信元:FISCO
*14:34JST 日本甜菜製糖:砂糖事業を中核に成長事業の多角化で収益改善、配当80円以上に株主還元強化
日本甜菜製糖<2108>は、てん菜を原料とする製糖事業を展開する企業である。「開拓者精神を貫き 社会に貢献しよう」を社是に掲げ、北海道寒地農業の振興及び国内甘味資源の自給率確保という社会的使命を基本理念として経営を行っている。
事業は、砂糖事業を中核に、飼料事業、農業資材事業、食品事業などから構成される循環型ビジネスモデルを確立している。売上構成比は砂糖事業が約7割を占め、農家から購入したてん菜を原料として砂糖を製造し、「スズラン印」ブランドで販売している。飼料事業は2割弱で、製糖過程で発生する副産物を加工し、酪農家向けに販売している。食品事業においても副産物を活用しており、日本で唯一の国産ドライイーストやオリゴ糖の製造・販売を行っている。
砂糖事業は、てん菜の作柄に加え、主要生産国であるブラジルやインドなどによる砂糖供給量に左右される海外砂糖相場の影響を受ける。海外産は価格が安く競争環境は厳しいことから、国は農家及び製糖業者に補助金を支給し、北海道農家の所得確保と食料自給率の向上を図っている。てん菜は直接食べられないため加工が必須だが、同社はてん菜から砂糖を製造することで国の農業政策において重要な役割を担っており、国内の年間砂糖需要量175万トンのうち約1割を市場で販売している。一方で、製糖業者への補助金は損失とならないレベルにとどまるため、同社では、飼料、農業資材、食品などによって収益を確保する構造となっている。てん菜糖事業で培った研究開発力及び生産技術の強みを生かし、独自の商品開発を通じて収益源の多角化を進めている。
2025年3月期は、売上高64,796百万円(前期比6.5%減)、営業利益535百万円(同41.2%減)、経常利益1,124百万円(同37.6%減)、当期純利益2,703百万円(同49.2%増)となった。売上高は、2023年の猛暑の影響により原料てん菜の糖分が低下し、砂糖生産量が減少したことで販売数量が落ち込み、減収となった。利益面では、製造原価の高止まりに加え、原価率の高い原料糖在庫に係る棚卸資産評価損の増加が影響し、営業利益及び経常利益は減益となった。一方、当期純利益については、本社ビル売却に伴う固定資産売却益の計上により、ビート糖関連施設の減損損失を吸収し、増益を確保した。
2026年3月期中間期は、売上高32,978百万円(前年同期比13.0%増)、営業損失148百万円(前年同期は502百万円の利益)、経常利益271百万円(同64.2%減)、中間純利益1,184百万円(同79.6%減)となった。売上高は、砂糖生産量の回復を背景に販売量が増加し、砂糖事業が牽引して増収を確保した。一方、利益面では、海外粗糖相場の下落に伴う販売価格の低下に加えて、砂糖生産量回復に伴う保管費用や物流費、さらに人件費の増加により、営業損失となった。経常利益は受取配当金の計上により黒字を維持し、中間純利益も投資有価証券売却益の計上によって黒字を確保した。ただし、前年同期に固定資産売却益を計上していた反動から、前年同期比では減益となった。
2026年3月期通期では、売上高69,000百万円(前期比6.5%増)、営業損失600百万円(前期は535百万円の利益)、経常利益100百万円(同91.1%減)、当期純利益900百万円(同66.7%減)を予想している。売上高は、砂糖事業における販売量増加により増収を見込む。一方、利益面では、てん菜の糖分が低下傾向にあるなか、製糖諸資材価格や人件費の上昇により製造コストが高止まりしている。加えて、海外粗糖相場の影響による販売価格の下落が砂糖部門の収益を圧迫し、通期でも営業損失となる見通しである。経常利益及び当期純利益では黒字確保を見込むものの、前期比では減益となる見込みである
同社は、異常気象等の要因により、2023年の記録的不作といった事業環境の変化を踏まえ、2025年5月に中期経営計画を見直した。「てん菜糖業」から「てん菜産業」への飛躍をありたい姿として掲げ、収益体質の改善と資本財務戦略の見直しに取り組んでいる。中計最終年度となる2028年3月期には、営業利益30億円、ROE 5%以上などの目標を設定している。収益体質の改善に向けては、牛のメタン排出抑制効果が期待される飼料の量産体制構築に向けた準備や、牛や豚の産後におけるカルシウム不足や幼齢動物の出生後の免疫力低下の回復を助けるオリゴ糖の海外展開を進めている。資本財務戦略の見直しでは、純資産の約36%を占める政策保有株式を、2027年度までに20%まで削減する方針であり、その売却資金をM&Aを含む戦略投資や株主還元にバランスよく活用する考えである。
株主還元については、従来の配当金50円以上から80円以上へと方針を引き上げ、機動的な自己株式取得によりROE向上を目指すことを基本方針としている。2025年3月期の年間配当金は80.0円(配当性向37.2%)を実施し、2026年3月期についても同額の80.0円(同124.5%)を予定している。自己株式取得については、2025年10月までに約10億円を実施済みである。
株価は上昇傾向にあるものの、PBRは0.6倍程度にとどまっている。同社は、公共性の高い安定基盤を持ちながら、資本収益性を重視する経営へと舵を切っており、投資妙味を提示している。
<NH>
事業は、砂糖事業を中核に、飼料事業、農業資材事業、食品事業などから構成される循環型ビジネスモデルを確立している。売上構成比は砂糖事業が約7割を占め、農家から購入したてん菜を原料として砂糖を製造し、「スズラン印」ブランドで販売している。飼料事業は2割弱で、製糖過程で発生する副産物を加工し、酪農家向けに販売している。食品事業においても副産物を活用しており、日本で唯一の国産ドライイーストやオリゴ糖の製造・販売を行っている。
砂糖事業は、てん菜の作柄に加え、主要生産国であるブラジルやインドなどによる砂糖供給量に左右される海外砂糖相場の影響を受ける。海外産は価格が安く競争環境は厳しいことから、国は農家及び製糖業者に補助金を支給し、北海道農家の所得確保と食料自給率の向上を図っている。てん菜は直接食べられないため加工が必須だが、同社はてん菜から砂糖を製造することで国の農業政策において重要な役割を担っており、国内の年間砂糖需要量175万トンのうち約1割を市場で販売している。一方で、製糖業者への補助金は損失とならないレベルにとどまるため、同社では、飼料、農業資材、食品などによって収益を確保する構造となっている。てん菜糖事業で培った研究開発力及び生産技術の強みを生かし、独自の商品開発を通じて収益源の多角化を進めている。
2025年3月期は、売上高64,796百万円(前期比6.5%減)、営業利益535百万円(同41.2%減)、経常利益1,124百万円(同37.6%減)、当期純利益2,703百万円(同49.2%増)となった。売上高は、2023年の猛暑の影響により原料てん菜の糖分が低下し、砂糖生産量が減少したことで販売数量が落ち込み、減収となった。利益面では、製造原価の高止まりに加え、原価率の高い原料糖在庫に係る棚卸資産評価損の増加が影響し、営業利益及び経常利益は減益となった。一方、当期純利益については、本社ビル売却に伴う固定資産売却益の計上により、ビート糖関連施設の減損損失を吸収し、増益を確保した。
2026年3月期中間期は、売上高32,978百万円(前年同期比13.0%増)、営業損失148百万円(前年同期は502百万円の利益)、経常利益271百万円(同64.2%減)、中間純利益1,184百万円(同79.6%減)となった。売上高は、砂糖生産量の回復を背景に販売量が増加し、砂糖事業が牽引して増収を確保した。一方、利益面では、海外粗糖相場の下落に伴う販売価格の低下に加えて、砂糖生産量回復に伴う保管費用や物流費、さらに人件費の増加により、営業損失となった。経常利益は受取配当金の計上により黒字を維持し、中間純利益も投資有価証券売却益の計上によって黒字を確保した。ただし、前年同期に固定資産売却益を計上していた反動から、前年同期比では減益となった。
2026年3月期通期では、売上高69,000百万円(前期比6.5%増)、営業損失600百万円(前期は535百万円の利益)、経常利益100百万円(同91.1%減)、当期純利益900百万円(同66.7%減)を予想している。売上高は、砂糖事業における販売量増加により増収を見込む。一方、利益面では、てん菜の糖分が低下傾向にあるなか、製糖諸資材価格や人件費の上昇により製造コストが高止まりしている。加えて、海外粗糖相場の影響による販売価格の下落が砂糖部門の収益を圧迫し、通期でも営業損失となる見通しである。経常利益及び当期純利益では黒字確保を見込むものの、前期比では減益となる見込みである
同社は、異常気象等の要因により、2023年の記録的不作といった事業環境の変化を踏まえ、2025年5月に中期経営計画を見直した。「てん菜糖業」から「てん菜産業」への飛躍をありたい姿として掲げ、収益体質の改善と資本財務戦略の見直しに取り組んでいる。中計最終年度となる2028年3月期には、営業利益30億円、ROE 5%以上などの目標を設定している。収益体質の改善に向けては、牛のメタン排出抑制効果が期待される飼料の量産体制構築に向けた準備や、牛や豚の産後におけるカルシウム不足や幼齢動物の出生後の免疫力低下の回復を助けるオリゴ糖の海外展開を進めている。資本財務戦略の見直しでは、純資産の約36%を占める政策保有株式を、2027年度までに20%まで削減する方針であり、その売却資金をM&Aを含む戦略投資や株主還元にバランスよく活用する考えである。
株主還元については、従来の配当金50円以上から80円以上へと方針を引き上げ、機動的な自己株式取得によりROE向上を目指すことを基本方針としている。2025年3月期の年間配当金は80.0円(配当性向37.2%)を実施し、2026年3月期についても同額の80.0円(同124.5%)を予定している。自己株式取得については、2025年10月までに約10億円を実施済みである。
株価は上昇傾向にあるものの、PBRは0.6倍程度にとどまっている。同社は、公共性の高い安定基盤を持ちながら、資本収益性を重視する経営へと舵を切っており、投資妙味を提示している。
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