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東証前引け 続落し115円安 グロース株に売り、下値では押し目買い

配信日時:2021/12/10 11:46 配信元:QUICK
 10日午前の東京株式市場で日経平均株価は続落し、前引けは前日比115円63銭(0.40%)安の2万8609円84銭だった。前日の米ハイテク株安の流れを受け、東京市場でもハイテク株をはじめとしたグロース(成長)株を中心に売りが出たことが相場全体を押し下げた。下げ幅は一時200円を超えたが、下値では押し目買いも入った。

 前日の米株式市場で主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が下落し、東京市場でもアドテストなど半導体関連銘柄の一角に売りが出た。業種別ではサービスや空運の売りも目立った。

 岸田文雄首相が意欲を示してきた金融所得課税について、10日に正式に決定する2022年度与党税制改正大綱に「総合的な検討」を明記する方針が伝わっている。大和証券の林健太郎シニアストラテジストは「(首相が)トーンを落としていた金融所得課税の強化が再び意識されることは、投資家心理にとってネガティブ」とみていた。

 一方、相場全体の底堅さも目立った。市場では「日本株は米国株などと比べ、PER(株価収益率)などの割安感が強い」(ピクテ投信投資顧問の松元浩グローバル資産運用部長)との声が聞かれる。新型コロナウイルスの新たな変異型「オミクロン型」への過度な警戒感が後退していることも下支え要因となった。

 JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)もそろって続落した。

 株価指数先物・オプション12月物の特別清算指数(SQ)算出に伴う現物株売買の影響で、前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆5574億円、売買高は6億3253万株と活況だった。東証1部の値下がり銘柄数は1390と、全体の約6割超を占めた。値上がりは674、変わらずは119だった。

 リクルートやテルモが下落した。エムスリーやオリンパスも安かった。一方、ダイキンは買われた。オムロンや村田製も上昇した。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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