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東証前引け 反発、一時350円高 上値で利益確定、短観は重荷

配信日時:2021/12/13 11:47 配信元:QUICK
 13日午前の東京株式市場で日経平均株価は反発し、前引けは前週末比258円91銭(0.91%)高の2万8696円68銭だった。前週末の米株式相場が上昇し、東京市場でも運用リスクをとる動きが出た。上げ幅は一時350円まで拡大したが、200日移動平均(10日時点、2万8885円)が視野に入ると伸び悩んだ。

 前週末に発表された11月の米消費者物価指数(CPI)は大幅に上昇したが、ほぼ想定の範囲と受け止められ、米株式市場ではハイテク株を中心に買いが入った。多くの機関投資家が運用指標とする米S&P500種株価指数は最高値を更新。東京市場でも値がさのグロース(成長)株などが物色された。

 日本時間13日午前の米株価指数先物や、香港などアジアの株式相場が高く推移したことも支援材料となった。

 買い一巡後は利益確定や戻り待ちの売りも出た。みずほ証券の三浦豊シニアテクニカルアナリストは日銀が13日の取引開始前に発表した12月の全国企業短期経済観測調査(短観)について「企業の先行き見通しが慎重であることが確認され、相場の上値を抑える材料として意識されやすい」とみていた。

 JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発した。

 前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆556億円、売買高は4億3455万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は876と、全体の4割にとどまった。値下がりは1184、変わらずは123銘柄だった。

 村田製やアドテストが買われたほか、第一生命HDや東京海上が上昇。サイバー、ファストリも高い。半面、リクルートが売られた。トヨタやIHIも下落した。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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