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東証前引け 続伸し318円高 値がさ成長株が上昇けん引

配信日時:2021/12/08 11:46 配信元:QUICK
 8日午前の東京株式市場で日経平均株価は続伸し、前引けは前日比318円45銭(1.12%)高の2万8774円05銭だった。新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」への警戒感が和らいで、投資家心理が上向いた。

 オミクロン型を巡っては7日、バイデン米政権のファウチ首席医療顧問が従来型より重症化しにくい可能性があると指摘。初期データに基づいた見解でリスクの検証にはまだ時間がかかるものの、大幅に経済活動が抑制されて景気に深刻な影響を与えるとの懸念はいったん後退した。東京市場でも「オミクロン型の発見をきっかけにした売りがもともと過剰反応だった面もあり、買い戻しが進んだ」(国内証券ストラテジスト)

 7日の米株式市場ではハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数が前日比3%高と大幅に上昇しており、東京市場でもハイテク株をはじめグロース(成長)株への買いが目立った。東エレクやエムスリーなど値がさ株が上昇して日経平均を押し上げた。

 一方、日経平均が200日移動平均(7日時点、2万8909円)の水準に近づくと、戻り待ちの売りも出た。ひとまず過度な懸念は後退したが、オミクロン型の特性を見極めるまでは積極的に上値を追えないとの雰囲気も根強い。

 JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続伸した。

 前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆5521億円、売買高は5億9788万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1199、値下がりは844、変わらずは139だった。

 中外薬やオムロンが買われている。ZHDや楽天グループ、サイバーも高い。半面、郵船や商船三井が下落。三井不や住友不も安い。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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