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外為8時30分 円、下落し113円台前半 米早期利上げ観測で

配信日時:2021/12/01 08:52 配信元:QUICK
 1日早朝の東京外国為替市場で円相場は下落した。8時30分時点は1ドル=113円28~30銭と、前日17時時点に比べ10銭の円安・ドル高だった。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の米議会証言を受け、米利上げ時期が早まるとの観測が強まり、将来の日米金利差拡大を意識した円売り・ドル買いが出た。

 FRBのパウエル議長は11月30日の議会証言で、テーパリング(量的金融緩和の縮小)について「私の見解では資産購入を数カ月早く終了することを検討するのが適切だ」と表明し、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で議論する見通しとなった。あわせて「一時的」としていたインフレについて「文言を撤回する時期に来ている」とも説明し、米金融政策の正常化が想定よりも早まるとの見方につながった。

 もっとも、円の下値は限られている。新型コロナウイルスのオミクロン型の感染拡大への懸念に加え、パウエル議長が金融政策の正常化に前向きな「タカ派」の姿勢を強めたとの観測で前日はダウ工業株30種平均が大きく下落。「低リスク通貨」とされる円には買いも入りやすく、円相場を下支えしている。

 円はユーロに対しても下落した。8時30分時点は1ユーロ=128円42~44銭と、前日17時時点に比べ21銭の円安・ユーロ高だった。ユーロの対ドル相場は小幅に上昇し、8時30分時点は1ユーロ=1.1336~37ドルと、同0.0008ドルのユーロ高・ドル安だった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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