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東証前引け 続落、石油・素材関連が下げ 香港株安も重荷

配信日時:2021/11/18 11:48 配信元:QUICK
 18日午前の東京株式市場で日経平均株価は続落し、前日比236円92銭(0.80%)安の2万9451円41銭で終えた。前日の米株式相場が下げた流れを受け、東京市場でも運用リスクを回避したい投資家の売りが先行した。アジア市場で香港や上海の株式相場が下げて始まると、日経平均先物に短期筋の売りが出て、指数は下げ幅を広げた。

 前日の米株式市場では、主な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が下落した。東京市場でも上昇が目立っていた値がさの半導体関連銘柄の一角が売られ、指数を下押しした。

 バイデン米大統領が17日に日本や中国などに石油の戦略備蓄の放出を要請したと伝わった。この報道を受けて原油先物価格が下げており、鉱業や石油元売りのほか、ゴムや繊維といった素材関連の売りに波及した。資源価格の下落や米国の港湾混雑の解消に向けた動きなどもあって、海運株は大きく下げた。

 足元では国内主要企業の決算発表がほぼ終わったうえ、株価に影響を与えそうな目先のイベントは少ない。市場では「海外投資家の日本株買いが戻らない中、信用買いを増やしていた個人投資家による売りに押されやすくなっている」(T&Dアセットマネジメントの浪岡宏チーフ・ストラテジスト兼ファンドマネージャー)との見方があった。

 JPX日経インデックス400は続落した。東証株価指数(TOPIX)も続落し、午前終値は0.52%安だった。

 前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆3362億円、売買高は5億7146万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1524と、全体の約7割を占めた。値上がりは536、変わらずは118だった。

 エーザイは8%超下落。ファストリやソフトバンクグループも売られた。東エレク、ブリヂストン、川崎汽も安かった。一方、サイバーや楽天グループ、TDKは上昇した。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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