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外為12時 円、下落し114円台前半 早期の米利上げ観測や株高で

配信日時:2021/11/11 12:27 配信元:QUICK
 11日午前の東京外国為替市場で円相場は下落した。12時時点は前日17時時点に比べ99銭の円安・ドル高の1ドル=114円08~09銭で推移している。10日発表の米消費者物価指数(CPI)を受けて早期の米利上げ観測が広がり、同日の取引で米長期金利が上昇。日米金利差の拡大を意識した円売り・ドル買いが優勢となった。11日に日経平均株価が一時200円超上昇したことも「低リスク通貨」とされる円への売りを促した。12時前には一時114円15銭近辺と、4日以来1週間ぶりの安値をつけた。

 米労働省が10日発表した10月のCPIの上昇率は前年同月比6.2%と、1990年11月以来約31年ぶりの高さとなり、市場予想も上回った。インフレ圧力が高まった状態が続けば、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを前倒しするとの見方から、円やユーロなど幅広い通貨に対してドルが買われた。10時前の中値決済で国内輸入企業による円売り・ドル買いが出たとの観測があったことも円相場を下押しした。

 円は対ユーロで小幅に下落に転じた。12時時点は同1銭の円安・ユーロ高の1ユーロ=130円84~85銭で推移している。ユーロは対ドルで下落し、12時時点は同0.0100ドルのユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.1468~69ドルだった。12時すぎには一時1.1465ドル近辺まで下落し、2020年7月以来1年4カ月ぶりのユーロ安・ドル高水準をつけた。米CPIの発表を受け、ドルがユーロを含む幅広い通貨に対して買われている。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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