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東証前引け 続落、半導体関連に売り目立つ 日産自は大幅高

配信日時:2021/11/10 11:55 配信元:QUICK
 10日午前の東京株式市場で日経平均株価は続落し、前日比88円46銭(0.30%)安の2万9197円00銭で前場を終えた。前日の米株式相場で主要3指数がそろって下落。東京市場でも主力銘柄を中心に売りが先行した。下げ幅は一時100円を超えた。半面、前日までの3営業日で日経平均は500円超下落していることから値ごろ感に着目した買いも入った。

 日本時間10日午前の取引で米株価指数先物が軟調に推移したことも投資家心理を冷やした。9日に経済対策の柱として18歳以下の子どもに10万円相当を給付する方針が自民、公明両党の間で固まったが、「給付対象の年齢層が限定され、残り5万円は来春ごろに原則使途を限ったクーポンという形式だった。経済政策への期待がやや後退しているのも日本株の重荷とみている」(みずほ証券の中村克彦マーケットストラテジスト)との声も聞かれた。

 日経平均は上げに転じる場面があった。値ごろ感から主力銘柄に買いが入ったほか、前日の決算発表を受けて、個別銘柄の材料をみた売買が活発だった。9日に連結利益予想を大幅に上方修正した日産自や、好決算を発表したNTTデータやバンナムHDなどが大幅に上昇し、相場を支えた。

 JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに続落した。

 前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆2841億円、売買高は5億9222万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1068だった。値上がりは977、変わらずは126だった。

 東エレクやアドテストなど半導体関連銘柄の下げが目立った。ソフトバンクグループも下落した。一方、ネクソンやファナックは上昇した。郵船、商船三井などの海運株も買われた。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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