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外為8時30分 円、上昇し114円台前半 対ユーロは下落

配信日時:2021/11/02 08:55 配信元:QUICK
 2日早朝の東京外国為替市場で、円相場は上昇している。8時30分時点は1ドル=114円08~09銭と前日17時時点と比べて34銭の円高・ドル安だった。1日の米市場でダウ工業株30種平均など主要な株価指数が連日で過去最高値を更新し、投資資金の調達通貨とされる円とドルはともに売られた。米経済指標の改善が一服したのも円買い・ドル売りにつながった。

 1日発表された9月の米建設支出が前月比で市場予想に反して減少した。10月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数は市場予想を小幅に上回ったものの前月からは低下したほか、「新規受注」など主要項目も落ち込んでおり円買い・ドル売りを誘った。

 もっとも、円の上値は限られている。米連邦準備理事会(FRB)は2~3日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)でテーパリング(量的金融緩和の縮小)開始を決める見通しで、米金利の先高観が根強い。衆院選で与党の自民党が絶対安定多数を確保し、政策運営が安定するとの思惑も円相場の重荷となった。

 円は対ユーロで下落している。8時30分時点は1ユーロ=132円35~36銭と、同4銭の円安・ユーロ高だった。欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁が早期利上げを否定したが、市場ではインフレ率の高止まりで利上げ時期を早めざるを得ないとの見方が根強く円売り・ユーロ買いが出た。

 ユーロの対ドル相場は上昇している。8時30分時点は1ユーロ=1.1600~01ドルと同0.0037ドルのユーロ高・ドル安だった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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