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東証前引け 大幅続伸 政治の不透明感薄らぐ 8割の銘柄上昇

配信日時:2021/11/01 11:43 配信元:QUICK
 1日午前の東京株式市場で日経平均株価は大幅続伸し、前引けは前週末比645円46銭(2.23%)高の2万9538円15銭だった。10月31日投開票の衆院選で自民党が単独で絶対安定多数を確保し、政治の先行き不透明感が薄らいだ。短期筋に加えて衆院選前に売買を手控えていた中長期の投資家の資金も入り、上げ幅は一時700円を超えた。

 事前には自民党が単独過半数(233議席)を維持することに懐疑的な見方があったが、安定的に国会運営できる絶対安定多数にあたる261議席を獲得し、市場に安心感が広がった。政治の安定とともに今後の財政出動など政策への期待が高まり、景気敏感株をはじめ幅広い銘柄が買われた。

 市場では「原油高など気がかりな材料はあるものの、新型コロナウイルス禍からの経済活動の正常化が進んで企業業績の改善傾向が続く公算が大きく、業績相場による株高が見込めそう」(国内証券ストラテジスト)との見方があった。

 買い一巡後は戻り待ちの売りなどで伸び悩む場面もあった。景気減速の懸念が強まる中国の株式相場が下落し、東京市場でも重荷と受け止める向きがあった。

 JPX日経インデックス400は反発。東証株価指数(TOPIX)は続伸した。

 前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆6416億円、売買高は6億5095万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1745と、全体の8割を占めた。値下がりは359、変わらずは76銘柄だった。

 アドテストやスクリンが買われている。ソニーGやオムロンが大幅高。半面、野村が大幅に下落し、NECや日本郵政も安い。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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