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外為17時 円、ほぼ横ばい圏 113円台半ば 対ユーロは下落

配信日時:2021/10/29 17:43 配信元:QUICK
 29日の東京外国為替市場で円相場はほぼ横ばいだった。17時時点は1ドル=113円59~60銭と、前日の同時点に比べ1銭の円高・ドル安だった。28日発表された2021年7~9月期の米実質国内総生産(GDP)は前期比年率で2.0%増と、4~6月期(6.7%増)から成長が鈍化した。市場予想も下回り、東京市場では米景気の減速懸念から円買い・ドル売りが先行した。

 一方、29日は事業会社の決済が集中しやすい実質的な「5・10日(ごとおび)」で、月末にもあたる。10時前の中値決済に向けて市場では「ドル不足」(国内銀行)との声が聞かれた。国内輸入企業による円売り・ドル買いが出て、円相場の上値を抑えた。

 9~17時の円の高値は113円40銭近辺、安値は113円71銭近辺で、値幅は31銭程度だった。

 円は対ユーロでは下落した。17時時点は1ユーロ=132円56~57銭と、同69銭の円安・ユーロ高だった。28日の欧州中央銀行(ECB)理事会後の会見でラガルド総裁はインフレの状況が「想定より長引く」と指摘した。利上げの前倒し観測を否定するには不十分と受け止められ、円売り・ユーロ買いにつながった。

 ユーロは対ドルでも上昇した。17時時点は1ユーロ=1.1669~1.1670ドルと、同0.0061ドルのユーロ高・ドル安だった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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