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外為12時 円、横ばい圏 113円台後半 対ユーロは安い

配信日時:2021/10/29 12:26 配信元:QUICK
 29日午前の東京外国為替市場で、円相場は横ばい圏だった。12時時点は1ドル=113円61銭近辺と前日17時時点と比べて1銭の円安・ドル高だった。米景気減速への警戒感や欧州中央銀行(ECB)の早期利上げ観測で、円など主要通貨に対してドルが売られた。ただ、東京市場では国内輸入企業による円売り・ドル買い観測もあり、円の上値は限られた。

 28日発表された2021年7~9月期の米実質国内総生産(GDP)速報値では伸び率が市場予想に届かず、景気の先行き不透明感が意識された。ラガルドECB総裁は28日の理事会後の記者会見で、物価上昇について「想定よりも長く続く」との認識を示した。インフレが加速すればECBも利上げに踏み切らざるを得ないとの見方は強く、円やユーロなどに対してドル売りが活発となった。

 朝方は円が113円71銭近辺まで下落する場面もあった。事業会社の決済が集中しやすい実質的な「5・10日(ごとおび)」で、月末にもあたる。国内輸入企業によるドル資金調達が活発になるとの思惑から円売り・ドル買いが増えて相場を下押しした。

 9~12時の円の安値は113円71銭近辺、高値は113円40銭近辺で、値幅は31銭程度だった。

 円は対ユーロでも下落した。12時時点は1ユーロ=132円62~64銭と、同75銭の円安・ユーロ高だった。ユーロは対ドルで上昇し、12時時点は1ユーロ=1.1674~75ドルと同0.0066ドルのユーロ高・ドル安だった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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