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東証前引け 続落、持ち高調整の売りも ファナックが大幅安

配信日時:2021/10/28 11:53 配信元:QUICK
 28日午前の東京株式市場で日経平均株価は続落し、前日比272円62銭(0.94%)安の2万8825円62銭で終えた。主要企業の決算発表を受け、市場の期待に届かなかった銘柄を中心に売りが出た。前日の米株式市場でダウ工業株30種平均が下げたことも重荷となった。下げ幅は400円を超える場面があった。

 27日に決算を発表した企業では大日本住友や富士通、エムスリーの下げが目立った。通期見通しを引き下げたファナックも大幅安となった。市場には「供給網の混乱に伴う部品不足が解消に向かっているとの見方があるなかで、電機や機械、自動車などほかの製造業にも影響があるのかを見極めたいというムードが出てきた」(りそなアセットマネジメントの黒瀬浩一運用戦略部チーフ・ストラテジスト)との見方があった。

 来週以降も主要企業の決算発表が相次ぐほか、31日には衆院選の投開票を控え、持ち高を手じまう動きもある。前週末時点の信用買い残高が高水準だったことから、「個人投資家を中心に買い残を解消する動きも出ているのではないか」(国内運用会社のストラテジスト)との指摘があった。

 もっとも、売り一巡後は幅広い銘柄に押し目買いが入り、下げ幅を縮めた。前日に決算を発表したスクリンや信越化が上昇。アドテストや東エレクといった値がさの半導体関連が高く推移し、指数を下支えした。

 JPX日経インデックス400は続落。東証株価指数(TOPIX)も続落し、午前終値は前日比0.69%安だった。

 前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆5959億円、売買高は6億8131万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1330と、全体の約6割を占めた。値上がりは734、変わらずは115だった。

 ダイキンやファストリ、KDDI、ソフトバンクGが下落した。一方、任天堂や資生堂、リコーが上昇した。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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