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外為8時30分 円、上昇し113円台後半 リスク回避の買い続く

配信日時:2021/10/22 08:48 配信元:QUICK
 22日早朝の東京外国為替市場で、円相場は上昇している。8時30分時点は1ドル=113円95~96銭と前日17時時点と比べて16銭の円高・ドル安だった。21日の米ダウ工業株30種平均がIT(情報技術)のIBMの急落を背景に反落。投資家心理が悪化し「低リスク通貨」とされる円の買いが増えた。中国不動産大手、中国恒大集団のデフォルト(債務不履行)への懸念も改めて意識され、円の買い材料となっている。

 もっとも円の上値は重い。21日に公表された週間の米新規失業保険の申請件数は29万件と市場予想(30万件)を下回り、3週連続で減少した。雇用改善でインフレ圧力が強まるとの見方から同日の米長期金利が1.7%まで上昇。日米金利差の拡大で円売り・ドル買いも出た。

 総務省が発表した9月の全国消費者物価指数(CPI)は生鮮食品を除く総合指数が前年同月比で0.1%上昇した。QUICKがまとめた市場予想の中央値と一致しており、円相場への影響は乏しかった。

 円は対ユーロでも上昇している。8時30分時点は1ユーロ=132円46~48銭と、同37銭の円高・ユーロ安だった。ドルに対する円買いが対ユーロにも波及している。ユーロは対ドルで下落している。8時30分時点は1ユーロ=1.1624~25ドルと同0.0016ドルのユーロ安・ドル高だった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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