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東証前引け 反落、成長株に売り 半導体関連も下落

配信日時:2021/10/21 11:53 配信元:QUICK
 21日午前の東京株式市場で日経平均株価は反落し、前日比93円84銭(0.32%)安の2万9161円71銭で前場を終えた。前日の米株式市場で米長期金利の上昇を背景にハイテク株が下がり、東京市場でもグロース(成長)株を中心に売りが優勢となった。寄り付き直後に下げ幅は一時200円を超えた。

 20日の米株式市場では決算を発表したオランダの半導体回路の露光装置大手であるASMLホールディングの株価が下落した。この流れを受けて、レーザテクなど日本の半導体関連銘柄も売られ、投資家心理の悪化につながった。

 21日の香港株式市場では、不動産の中国恒大集団が3週間ぶりに売買を再開した。売買開始直後に13%を超える下げとなった。中国不動産市場をめぐる信用不安への懸念は根強く、日本株全体の重荷となった。

 午前の中ごろに日経平均は下げ渋る場面もあった。日経平均の下値が堅いとみた海外短期筋による先物買いが入り、相場全体を下支えした。「きょうは2万9000円前後が下値メドとして意識される」(国内証券の情報担当者)との見方が支えとなった。

 JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も下落した。前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆1096億円、売買高は4億7043万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1080と、全体の5割弱を占めた。値上がりは957、変わらずは143だった。

 東エレクやアドテストが下落した。ファストリも安い。一方、通信や電力といったディフェンシブ株は上昇が目立った。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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