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外為17時 円、反落 114円台前半 一時3年11カ月ぶり安値

配信日時:2021/10/20 17:31 配信元:QUICK
 20日の東京外国為替市場で円相場は反落した。17時時点では前日の同時点に比べ32銭の円安・ドル高の1ドル=114円33~35銭で推移している。米連邦準備理事会(FRB)による金融政策の正常化が早まるとの見方から19日の米長期金利が上昇し、日米の金利差拡大を意識した円売り・ドル買いが優勢だった。20日の日経平均株価が上げ幅を広げる場面では「低リスク通貨」とされる円に売りが増え、一時114円69銭近辺と2017年11月以来、3年11カ月ぶりの円安・ドル高水準をつけた。

 財務省が20日発表した9月の貿易統計(速報、通関ベース)で、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支が2カ月連続の赤字となり、市場予想を上回る赤字幅だった。自動車の輸出が大幅に減少し、資源価格の上昇で貿易赤字が長引くとの見方も円売り・ドル買いを誘った。

 円売り・ドル買い一巡後は円相場は下げ渋った。急ピッチで円安・ドル高が進んできたため、目先の利益を確定する目的の円買い・ドル売りも入った。9~17時時点の円の高値は114円29銭近辺で、値幅は40銭程度だった。

 円は対ユーロで9日続落した。17時時点では同6銭の円安・ユーロ高の1ユーロ=132円92~94銭だった。日米の株高を受け、対ユーロでも円を売る動きが広がり、一時は133円48銭近辺と6月中旬以来、約4カ月ぶりの円安・ユーロ高水準をつけた。

 ユーロは対ドルで反落した。17時時点は同0.0028ドルのユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.1625~26ドルで推移している。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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