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外為17時 円、3日続落 113円台前半 対ユーロも安い

配信日時:2021/10/12 17:27 配信元:QUICK
 12日の東京外国為替市場で円相場は3日続落した。17時時点は1ドル=113円31~32銭と、前日の同時点に比べ53銭の円安・ドル高だった。原油などエネルギー価格の上昇が日本の貿易赤字拡大につながるとの見方から円売り・ドル買いが優勢だった。国内輸入企業による円売り・ドル買いが出たとの観測もあり、円は一時113円49銭近辺と2018年12月以来2年10カ月ぶりの安値をつけた。日本時間12日の取引で、休場明けとなる米長期金利が上昇したのも日米金利差の拡大を意識した円売り・ドル買いにつながった。

 もっとも、円売り・ドル買い一巡後は下げ渋った。日本時間12日の取引では米原油先物の上昇が一服し、目先の利益を確定する目的の円買い・ドル売りが入った。12日の日経平均株価が下落したのも、「低リスク通貨」とされる円の買いを誘った。9~17時の円の高値は113円ちょうど近辺で、値幅は49銭程度だった。

 円は対ユーロでも3日続落した。17時時点は1ユーロ=130円94~96銭と、前日の17時時点に比べ41銭の円安・ユーロ高だった。インフレ懸念からドイツなど欧州主要国の国債利回りも上昇が続いており、円売り・ユーロ買いが優勢だった。

 ユーロは対ドルで反落した。17時時点は1ユーロ=1.1556~57ドルと、同0.0018ドルのユーロ安・ドル高だった。欧州中央銀行(ECB)のレーン専務理事は11日、サービス価格や賃金の伸びが鈍いため物価上昇率の高止まりは金融政策を変更するきっかけにならないとの認識を示した。米国に比べ欧州は金融正常化のペースは遅くなるとの見方から、対ドルではユーロ売りが優勢だった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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