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東証前引け 反落、下げ幅一時300円超 原油高を警戒

配信日時:2021/10/12 11:47 配信元:QUICK
 12日午前の東京株式市場で日経平均株価は反落し、前日比265円88銭(0.93%)安の2万8232円32銭で前場を終えた。前日の米株式市場で主要株価指数が下落し、投資家心理が悪化。東京市場でも売りが優勢となった。原油高によるインフレ懸念で米長期金利の先高観が強まり、成長(グロース)株を中心に売りを誘った。

 米原油先物は11日に一時1バレル82ドル台に乗せ、約7年ぶりの高値を付けた。原油高による国内企業のコスト増の懸念も日本株の売りにつながった。空運や陸運、ガスの下げが目立った。

 午前の中ごろに日経平均は下げ幅を拡大した。米株価指数先物が日本時間12日午前の取引で軟調に推移。海外投機筋による日経平均先物への売りに波及し、指数を押し下げた。中国・上海株式相場が続落して始まったことも日本株の重荷となり、日経平均の下げ幅は一時300円を超えた。

 一方、トヨタなど輸出関連株には買いも入り、相場全体を下支えした。外国為替市場で円相場が1ドル=113円台前半と前日夕に比べて円安・ドル高で推移し、輸出採算の改善期待が高まった。原油高を背景にINPEXや石油元売りといった資源関連も買われた。

 JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに反落した。前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆3836億円、売買高は5億9740万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1709と、全体の約8割を占めた。値上がりは401、変わらずは73銘柄だった。

 ファストリやソフトバンクグループ(SBG)など主力の値がさ株が売られた。一方、トヨタやSUBARUなど自動車は上昇した。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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