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外為17時 円、反落し111円台後半 ユーロは20年7月以来の安値

配信日時:2021/10/06 17:25 配信元:QUICK
 6日の東京外国為替市場で、円相場は4営業日ぶりに反落した。17時時点では前日の同時点に比べ57銭円安・ドル高の1ドル=111円66~67銭で推移している。原油などエネルギー価格が騰勢を強め、インフレ加速への警戒が高まった。米長期金利の上昇が続き、日米の金利差拡大を見込んだ円売り・ドル買いが優勢となった。国内輸入企業によるドル資金調達が活発だったとの観測も、円相場を下押しした。

 5日はニューヨーク原油先物相場が一時1バレル79ドル台に乗せて約7年ぶりの高値をつけたほか、欧州では天然ガス価格が急騰するなど世界的にエネルギー価格の上昇が続いた。インフレ懸念が高まりが米連邦準備理事会(FRB)による金融政策の正常化を早めるとの見方が広がった。5日発表された9月の米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数が市場予想に反して改善したのも、円売り・ドル買いを促した。

 9~17時時点の円の安値は111円79銭近辺、高値は111円49銭近辺で、値幅は30銭程度だった。

 円は対ユーロで反落した。17時時点では同19銭の円安・ユーロ高の1ユーロ=129円02~04銭で推移している。

 ユーロは対ドルで続落した。17時時点は同0.0042ドルのユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.1555ドル近辺で推移している。米長期金利の上昇を材料に円など主要通貨に対するドル高が進み、対ユーロでもドルを買う動きが広がった。6日の欧州主要国の株価指数が総じて下落して始まるとリスク回避的に流動性の高いドルを買う動きも強まり、17時すぎにユーロは一時1.1553ドル程度と2020年7月下旬以来の安値をつけた。

 ニュージーランド(NZ)ドルは下落した。17時時点では対円で前日比30銭のNZドル安・円高の1NZドル=76円90~96銭で推移している。NZ準備銀行(中央銀行)は6日、約7年ぶりの利上げに踏み切った。発表直後はNZドルが買われたものの、利上げは市場予想に沿った結果だったほか、日経平均株価などが下げて投資家心理が悪化し、次第にNZドルを売る動きが優勢となった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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