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東証前引け 大幅続落 香港株の急落など重荷

配信日時:2021/10/04 11:46 配信元:QUICK
 4日午前の東京株式市場で日経平均株価は大幅続落し、前引けは前週末比273円50銭(0.95%)安の2万8497円57銭だった。上昇して始まったが、米国の債務上限問題や中国の不動産問題など海外の悪材料が拭えず、買い一巡後は投資家が運用リスクを回避する姿勢を次第に強めた。下げ幅は一時400円に迫った。

 前週末の米株式相場が新型コロナウイルスの治療薬への期待で上昇したのを背景に東京市場も買いが先行したが続かなかった。このところ市場に影を落としてきた米債務上限問題は解決のめどが立っておらず、18日にも米国債が債務不履行(デフォルト)に陥りかねないとの見方が改めて相場の重荷になっている。

 経営不安が高まっている中国不動産大手の中国恒大集団について、香港取引所が4日に株式の売買を停止すると発表したのも投資家の不安心理を強めた。4日の香港ハンセン指数は急落している。

 きょう午後に発足する岸田文雄内閣を巡っては、事前に伝わった顔ぶれに新鮮味がなく、改革期待が後退するとの声が一部で聞かれた。

 JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続落した。

 前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆7512億円、売買高は7億659万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1175、値上がりは922、変わらずは81だった。

 郵船はじめ海運大手が一斉に大幅安となったほか、ファナックやアドテスト、キーエンスなど安い。半面、三越伊勢丹やJフロントが上昇。東電HDやIHIも買われた。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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