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東証前引け 続伸 緊急宣言の解除観測で 景気敏感株が高い

配信日時:2021/09/27 11:54 配信元:QUICK
 27日午前の東京株式市場で日経平均株価は続伸し、前週末比109円81銭(0.36%)高の3万0358円62銭で前場を終えた。政府が緊急事態宣言を解除するとの観測が強まり、経済が再開するとの期待から景気敏感株を中心に買いが優勢となった。9月末の配当取りに絡んだ動きも支えとなり、上げ幅は一時160円を超えた。

 27日付の日本経済新聞朝刊などは「政府は19都道府県へ30日を期限に発令中の新型コロナウイルスの緊急事態宣言について、28日に解除の可否を決定する」と伝えた。ワクチン接種の進展で、国内の新型コロナの新規感染者数は減少傾向にある。市場では「オーバーナイトで海外勢の買いがみられた」(国内金融機関)との声があった。

 外国為替市場で前週末に比べて円安・ドル高が進んだことで、輸出関連株には追い風となった。今週に投開票を迎える自民党総裁選を前に、政策期待が高まっていることも支援材料となった。

 日経平均は下げに転じる場面もあった。コロナ禍で買われた巣ごもり関連や医療関連の銘柄の一部には売りが出て、上値を抑えた。前週末に日本株が急騰したため、利益確定の売りも出やすかった。

 JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆6226億円、売買高は6億7145万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は966と、全体の4割強にとどまった。値下がりは1126、変わらずは95銘柄だった。

 ソフトバンクグループ(SBG)やソニーGが買われた。米長期金利の上昇を背景に三菱UFJなど銀行株も高い。一方、このところ堅調に推移していた郵船など海運株は朝高後に下げに転じた。レーザーテクも安い。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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