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東証前引け 中国恒大問題の懸念後退で急反発 海運や鉱業など幅広く上昇

配信日時:2021/09/24 11:47 配信元:QUICK
 24日午前の東京株式市場で日経平均株価は大幅に反発し、前引けは前営業日比561円49銭(1.89%)高の3万0200円89銭だった。上げ幅は一時、600円を超えた。中国不動産大手、中国恒大集団の債務問題を巡る警戒感がいったん後退したことで、海外短期筋などが株価指数先物に買い戻しを膨らませた。業種別TOPIXで全33業種が上昇するなど幅広い銘柄が買われ、特に海運や鉱業の上昇が目立った。

 21~22日に米連邦準備理事会(FRB)が開催した米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が、金融市場で混乱なく受け止められたことも支えとなった。米長期金利の上昇や円安・ドル高の進行も追い風に、東京市場では景気敏感株が買いを集めた。

 中国恒大の債務問題について、市場では「懸念が払拭されたわけではない。今後は金融機関にもリスクが波及する可能性もあり、3万円を超える水準では個人を中心にいったん利益確定して様子を見る動きが出ている」(ケイ・アセットの平野憲一代表)との指摘があった。

 JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに反発した。

 前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆7799億円、売買高は7億2675万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は2064と、全体の約94%を占めた。値下がりは90、変わらずは32銘柄だった。

 ソニーGが大幅上昇した。トヨタが高かった。郵船、日本製鉄も買われた。半面、信越化、第一三共が軟調だった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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