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外為8時30分 円、上昇 109円台後半 米雇用の回復鈍化で

配信日時:2021/09/06 08:42 配信元:QUICK
 6日早朝の東京外国為替市場で円相場は上昇している。8時30分時点は1ドル=109円74銭近辺と前週末17時時点に比べ29銭の円高・ドル安だった。3日発表の8月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数が市場予想を大幅に下回った。米景気の回復ペースが鈍化しているとの見方から円など主要通貨に対するドル売りが優勢となっている。

 米雇用統計では平均時給が市場予想以上に伸び、米国でのインフレ懸念は残っている。3日の米長期金利は上昇しており、日米金利差の拡大に着目した円売り・ドル買いも出ている。

 円はユーロに対しても上昇している。8時30分時点は1ユーロ=130円41~43銭と同24銭の円高・ユーロ安だった。ユーロは対ドルでは上昇しており、8時30分時点は1ユーロ=1.1884~85ドルと同0.0010ドルのユーロ高・ドル安だった。米景気の回復鈍化を意識したドル売りが対ユーロでも出ている。

 ユーロ買いの勢いも限られる。欧州中央銀行(ECB)の緩和縮小観測の高まりで、このところ急ピッチでユーロ高が進行した。このため「9日のECB理事会を前に利益を確定するユーロ売りが出やすい」(国内シンクタンクのエコノミスト)という。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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