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外為10時 円、じり安 110円台前半 中値「ドル不足」の声

配信日時:2021/09/01 10:15 配信元:QUICK
 1日午前の東京外国為替市場で円相場はじりじりと下げ幅を広げている。10時時点では1ドル=110円18~19銭と前日17時時点に比べ37銭の円安・ドル高だった。日本時間1日の取引で米長期金利が一段と上昇しており、日米の金利差拡大を見込んだ円売り・ドル買いが増えた。日経平均株価が堅調に推移しているのも「低リスク通貨」とされる円の売りを促した。

 円は一時110円20銭近辺まで下げ幅を広げた。10時前の中値決済に向けて、市場では「ドル不足だった」(国内銀行の為替担当者)との声が聞かれた。国内輸入企業による円売り・ドル買いが活発になったとの観測も円相場を下押しした。

 菅義偉首相は1日午前、9月中旬に衆院解散に踏み切るとの観測を巡って「最優先は新型コロナウイルス対策だ。今のような厳しい状況では解散できる状況ではない」と語った。自民党総裁選に関しても「先送りは考えていない」と明言したが、外為市場では「影響は限定的」(国内銀行)との声もあり、今のところ円相場の反応は限られている。

 円は対ユーロでも下げ幅を広げている。10時時点では1ユーロ=130円04~05銭と同16銭の円安・ユーロ高だった。ユーロは対ドルで下げ幅を拡大し、10時時点では1ユーロ=1.1802ドル近辺と同0.0025ドルのユーロ安・ドル高だった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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