オープニングコメントニュース一覧
オープニングコメント
買い一巡後は次第にこう着感の強い相場展開
30日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感の強い相場展開になりそうだ。29日の米国市場はNYダウが345ドル高だった。税金対策終了で、来年に向けた買戻しが先行した。週次新規失業保険申請件数が予想通り増加したため金利低下も手伝い、ハイテクが買い戻され相場全体を押し上げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比290円高の26270円。円相場は1ドル133円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。日経225先物は一時26330円まで買われており、前日の下落部分を埋める格好である。日経平均は前日の下落で節目の26000円を割り込んだこともあり、いったんは調整一巡からの自律反発は意識されやすい水準であるため、想定内の上昇といった見方になるだろう。そのため、買い一巡後の底堅さを見極めることになりそうだ。 米ハイテク株の上昇により、足もとで弱い値動きが目立っていたハイテク株などには買戻しが入りやすく、指数インパクトの大きい東エレク<8035>の動向が注目される。5日線に上値を抑えられる格好から前日には一時38660円まで売られる場面も見られた。5日線は39470円辺りに位置しているため、同線を上回っての推移を見せてくるようであれば、日経平均をけん引する格好になるだろう。 ただし、大納会で積極的な参加者は限られていることもあり、ポジションを傾けてくる動きはなさそうだ。そのため、自律反発の域は脱せず、リバランスが一巡した後は、次第にこう着感が強まりそうだ。個人主体の中小型株についても短期的なトレードが中心とみられるため、直近IPO銘柄などでの値幅取りに向かわせそうである。ただし、引けにかけてはポジション調整が強まる可能性には注意しておきたいところだ。
<AK>
2022/12/30 08:25
オープニングコメント
節目の26000円を試す展開が意識されやすい
29日の日本株市場は、売り一巡後は引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。28日の米国市場はNYダウが365ドル安だった。中国の「ゼロコロナ」政策終了は世界中での感染拡大につながるとの見方が投資家心理を冷やした。また、来年の景気後退入りを織り込む売りが上値を抑制したほか、長期金利が上昇し10年債利回りは11月以来の高水準となるとハイテク株の売りに押された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比200円安の26030円。円相場は1ドル134円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物は26030円とナイトセッションの安値で取引を終えていることもあり、節目の26000円を試す展開が意識されやすいだろ。市場参加者は限られていることから積極的に仕掛けてくる動きはなさそうだが、足もとで26000円水準での底堅さが見られていただけに、同水準を割り込んでくるようだと、ヘッジ対応の動きが下へのバイアスを強めてくる可能性はあるだろう。 一方で、売り一巡後の底堅さが見られるようだと、短期的には自律反発を想定した押し目拾いの動きが入りやすいと考えられる。為替市場では円相場が1ドル134円20銭台とやや円安に振れて推移していることから、ハイテク株などへは売り一巡後の底堅さを見極めたいところであろう。また、足もとで強い値動きを見せているリオープン関連については、中国発ミラノ便で乗客の半数が新型コロナウイルス検査で陽性だったと明らかにするなど、来年1月の春節への期待感が後退する可能性がある。そのため、利益確定の動きも入りやすいだろう。
<AK>
2022/12/29 08:28
オープニングコメント
利食いを交えながらもリオープン関連に物色は向かいやすい
28日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。27日の米国市場はNYダウが37ドル高だった一方で、ナスダックは144ポイント安だった。中国政府が1月8日から入国時の強制隔離撤廃を発表、規制緩和を好感したアジア、欧州市場の流れを継いで買いが先行した。ただし、長期金利の上昇を警戒した売りが重荷となったほか、年末を控えての節税対策の売りなども観測されていた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比150円安の26210円。円相場は1ドル133円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売りが先行する格好になろう。昨日はグローベックスの米株先物の上昇を手掛かりに、クリスマス明け後の米株高を期待した先回り的な動きもあったと考えられ、前日の上昇に対するリバランスの動きは入りやすいだろう。また、米国では中国の検疫緩和を手掛かりにした上昇であり、これについては前日の段階ですでに織り込まれていることから、利食いに向かわせそうである。 もっとも、ある程度は海外製のフローが意識されることから、底堅さは見られそうである。短期的にショートを仕掛けてくる動きに対しては、その後のリバウンドを狙ったスタンス。また、円相場が落ち着いた動きを見せているため、ハイテク株などへの売り圧力もそれほど強まらないと考えられる。ハイテク株については基本見送りとなろうが、値ごろ感からの買いは入りやすいところ。 なお、昨日はリオープン関連が大きく買われたが、利食いを交えながらも物色は向かいやすいと考えられる。また、本日はIPOがないため、直近IPOで比較的トレンドが上向きの銘柄などへは、短期的には値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。
<AK>
2022/12/28 08:34
オープニングコメント
こう着感の強い相場展開のなか、個人主体による中小型株が中心
27日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。26日の米国市場はクリスマスの振替で休場。日経225先物のナイトセッションは日中比変わらずの26370円だったほか、26360円~26390円での横ばいで推移していた。円相場は1ドル132円90銭台と落ち着いた値動きで推移している。欧米市場が休場のなかで市場参加者は限定的であり、クリスマス明け後の欧米市場の動向を見極めたいとする模様眺めムードが強い。 昨日の東証プライムの売買高は8億2000万株にとどまっており、そのなかで裁定買いによる動きから日経平均は反発した。短期筋によるリバランス狙いの動きもあったと考えられ、日経平均は上値を抑えられている5日線を捉えてきた。欧米市場の休場明けの動向を見極めたいとする流れから5日線を明確にクリアしてくる流れは考えづらく、反対に短期筋による前日の上昇に対するリバランスの動きを意識させそうである。 ただし、日経平均はボリンジャーバンドの切り下がる-2σと-3σに沿った調整トレンドを継続していることもあり、-2σが位置する26320円辺りでの底堅さがみられるようだと、26420円水準の5日線をクリアしてくる展開も想定されやすく、薄商いながら直近の下落に対するリバウンドを意識させてこよう。なお、日本銀行の黒田総裁は26日、経団連で講演し市場で「事実上の利上げ」と受け止められた金融緩和策の一部修正について「出口の一歩ということでは全くない」と改めて強調した。28日には20日の金融政策決定会合における「主な意見」の公表を控えているが、講演を受けた円相場は落ち着いた動きで推移していることもあり、円高を警戒していたショート筋によるカバーを誘いそうだ。 物色はこう着感の強い相場展開のなか、個人主体による中小型株が中心になりそうだ。IPOラッシュのなか、昨日は公募割れからの一段安も見られており、センチメントを冷ます場面も見られたが、セカンダリーでは調整一巡感が意識されている銘柄などを見直す動きなどもあり、成長期待のある銘柄などの押し目は狙いたいところでもあろう。
<AK>
2022/12/27 08:20
オープニングコメント
短期筋の売買が中心のなか、短期的には自律反発狙いに
26日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。23日の米国市場はNYダウが176ドル高だった。11月PCEコアデフレーターは連邦準備制度理事会(FRB)のタカ派姿勢を和らげるほどではなく、根強い景気後退への懸念から上値が重い展開となり売り優勢の展開。ただし、12月ミシガン大消費者信頼感指数(確報値)が改善したことは相場のサポート材料となったことから、その後上昇に転じた。シカゴ日経225先物は大阪比65円高の26215円。円相場は1ドル132円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まろう。先週は日銀の金融政策決定会合で長期金利の許容変動幅を拡大したことをきっかけに波乱の展開となったが、足もとの円相場は132円台で落ち着いた動きを見せていることもあり、ひとまず波乱の状況は通過したようである。引き続きファンドからの資金流出の動きは警戒しておく必要はあるだろうが、先週のパニック的な状況からは脱したとみておきたい。 26日は米国のほか主要な株式市場はクリスマスの振替で休場となる。そのため海外勢のフローは限られることから、短期筋の売買が中心になるなかで、積極的にショートを仕掛けてくる動きは考えづらい。反対に先週の大幅な下落に対する自律反発に向かいやすく、リバウンドを試す展開もありそうだ。指数インパクトの大きい東エレク<8035>は7営業日続落で節目の4万円を割り込んできた。底入れ感はないものの、値ごろ感からの買いは入りやすいと考えられ、底堅い値動きを見せてくるようであれば、短期筋の先物買いへもつながりそうである。 もっとも、日経平均は調整基調を継続していることからトレンド転換は期待できないため、あくまでも自律反発狙いの範囲である。そのため、上値の重さが意識される局面においてはポジション解消の動きが強まる状況には注意しておきたい。そのほか、海外勢のフローは限られるなかで、個人主体の中小型株物色に向かわせやすい。IPOについては初値形成後の弱い値動きについてはよく見る光景であり、初値については概ね高パフォーマンスを見せている。還流した資金がセカンダリーに向かうだろう。
<AK>
2022/12/26 08:26
オープニングコメント
ヘッジ対応の動きから下へのバイアスが強まる状況を警戒
23日の日本株市場は、ギャップダウンから始まり、売り一巡後もリバウンド基調は強まらないだろう。22日の米国市場は、NYダウが348ドル安だった。朝方発表された7−9月期国内総生産(GDP)確定値が改定値から上方修正され、市場予想上回ったことを受けて利上げ懸念が再燃、寄り付きから下落した。新規失業保険申請件数も小幅増で労働市場の堅調さを示し、連邦準備制度理事会(FRB)による利上げが正当化され、利上げが景気後退を招くとの警戒感が相場の重石となった。また、半導体メーカーマイクロンの冴えない決算をきっかけに半導体銘柄を中心にハイテク株が大きく売られた。シカゴ日経225先物は大阪比330円安の26110円。円相場は1ドル132円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップダウンから始まろう。マイクロンテクノロジーの予想を下回る決算が嫌気され、半導体株は軒並み売られており、SOX指数は4%を超える下落となった。指数インパクトの大きい東エレク<8035>など値がさハイテク株の重荷となる可能性が高く、日経平均を下押す格好になりそうだ。また、日経225先物はナイトセッションで一時25900円と節目の26000円を割り込む場面も見られた。節目を割り込んだことから、いったんは底入れ感も意識される可能性はあるものの、ヘッジ対応の動きから下へのバイアスが強まる状況を警戒しておきたいところであろう。 物色の流れとしては引き続きTOPIX型優位の流れになりやすい。NT倍率は低下傾向を強めてきており、日銀の大規模緩和縮小のなか、リバランスの動きは継続することが見込まれる。また、為替相場の円安修正の流れが継続するなかにおいては、NTロングには向かいづらい需給状況であろう。中小型株についても物色対象は絞られてくると考えられ、成長性の高い銘柄や円高メリットなどでの短期的な値幅取り狙いのトレードにとどまりそうだ。
<AK>
2022/12/23 08:35
オープニングコメント
米国市場に連動する格好からの強いリバウンドは期待しづらい
22日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。21日の米国市場はNYダウが526ドル高だった。ナイキとフェデックスの決算が好調だったことから、企業業績が懸念されているより良い可能性があるとの期待につながった。12月消費者信頼感指数が市場予想を上回ったことも投資家心理の改善を後押しする格好となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円高の26410円。円相場は1ドル132円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。ただし、ボリンジャーバンドの-3σを下回る売られ過ぎの水準ながらも戻りの鈍さが意識されてくるようだと、次第にこう着感を強めてくる可能性はありそうだ。日銀の大規模緩和の修正によって初動はショートを仕掛ける動きが入ったとみられるものの、その後は実需によるヘッジ対応の動きが本格化してくるなか、米国市場に連動する格好からの強いリバウンドは期待しづらいところである。 米半導体株が総じて堅調だったこともあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などへはリバランスに伴う自律反発は意識されそうであるが、あくまでもリバランスであり、ロングの動きを強めてくる可能性は低そうだ。NT倍率は14.00倍を下回り、3月以来の水準まで低下してきたことから、巻き戻しの動きは入りそうだが、14.00倍辺りでの戻りの鈍さが見られるようだと、引き続きTOPIX型優位の流れに向かわせそうだ。 また、米国では週末に個人消費支出(PCE)の発表なども控えているため、これを見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすいところである。VIX指数の低下を見る限り、米国ではクリスマス明け後の年末高が意識されやすいなか、これまで相対的に強い動きを見せてきた日本は緩和引き締めに向かうことが想定されることから、米国への資金シフトも意識しておく必要があるだろう。物色としては短期的な値がさハイテク株への自律反発狙いのほか、値動きの荒さが目立っているものの、直近IPO銘柄での短期的な値幅取り狙いに向かわせそうだ。
<AK>
2022/12/22 08:29
オープニングコメント
ヘッジ対応の動きが強まる可能性から内需系にシフトしやすい
21日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。20日の米国市場はNYダウが92ドル高だった。サプライズとなった日銀の決定を受け、寄り付きは下落。プラス圏で推移する場面でも長期金利の上昇や主要中央銀行による金融引き締めが景気後退につながるとの懸念が相場の重石となり、上値が抑制された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比195円安の26325円。円相場は1ドル131円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。前日の急落に対する自律反発の動きは意識されるものの、日銀の大規模緩和修正の影響から主要国の長期金利が上昇するなか、世界的な金融引き締めへの動きによって、戻り待ちの売り圧力が強まりそうである。日経225先物はナイトセッションで26300円~26400円辺りでの推移だったこともあり、売り一巡後も不安定な相場展開になりそうだ。日経平均は3月安値をボトムに緩やかながらも下値を切り上げてきた。ボリンジャーバンドの-3σを大きく下回り、売られ過ぎが意識されるものの、26500円辺りでの上値の重さが意識されてくるようだと、節目の26000円や10月安値の25621円辺りへのトレンドが警戒されてくる。 また、日銀の大規模緩和修正はこれから本格化してくるとの見方にも向かわせてくると考えられ、日米金利差を狙ったポジションなどのヘッジ対応の動きが強まる可能性があるため、値ごろ感からの買いは入りづらいところだ。海外勢はクリスマス休暇入りのなか、短期筋によるショートを仕掛けてくる動きなども警戒されそうである。 そのほか、昨日の急落によって中小型株などの下げも目立っていた。トレンドは崩れていないため、押し目買いの好機となる可能性はあるものの、IPOなどで還流していた資金流入は縮小することになりそうだ。また、リバウンドの局面においては、利食いの動きも入りやすいところだろう。もっとも、中小型株については物色対象が絞られてくるものの、流動性の大きい銘柄などに集中しやすくなりそうだ。そのほか、NT倍率が大きく低下していることから、TOPIX型優位の流れに向かいやすく、円高の流れもあって、内需系にシフトしやすいだろう。
<NH>
2022/12/21 08:36
オープニングコメント
27000円を意識した流れのなか、リバウンド狙いの買いの動きは期待しづらい
20日の日本株市場は、やや売り先行で始まった後は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。19日の米国市場はNYダウが162ドル安だった。米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ継続が景気を冷やすとの景気後退懸念が相場の重荷となったほか、厳しいマクロ環境への警戒から企業業績への懸念も生まれた。長期金利が上昇しハイテク株が売られた一方、原油価格の上昇でエネルギー銘柄には買いが入った。シカゴ日経225先物清算値は大阪比50円安の27170円。円相場は1ドル136円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時27070円まで売られる場面も見られていたこともあり、節目の27000円を意識した流れのなか、リバウンド狙いの買いの動きは期待しづらいところであろう。ただし、日経平均は前日の下落によってボリンジャーバンドの-3σまで調整している。バンドが拡大してくるため、バンドの切り下がりに沿った弱い値動きは警戒されるものの、売られ過ぎが意識されやすい水準でもあるため、ショート筋も仕掛けづらくさせそうだ。 また、昨日は「政府と日銀が結んだ共同声明を改定する方針を固めた」と報じられたことを手掛かりに、日経平均型が弱い動きを見せた一方で、メガバンクなどへの資金流入によって相対的にTOPIX型優位の展開だった。米長期金利が上昇傾向を見せてきていることもあり、TOPIX型への資金流入は引き続き意識されそうである。NT倍率は足もとで低下を見せてきていることもあって、NTショート(日経平均売り・TOPIX買い)によるスプレッド狙いの動きなども入りやすいだろう。 そのほか、日経平均はこう着感の強い動きが想定されるなか、物色は個人主体による中小型株物色が中心となろう。前日にIPOしたトリドリ<9337>の初値は公開価格を82.2%上回る2733円だった。その後2934円まで買われる場面も見られたが、買い一巡後は軟化し、2233円とストップ安で取引を終えた。資金回転が速いため荒い値動きにはなりやすいものの、好スタートを切ったことでセカンダリーへの資金還流も意識されやすく、マイクロ波化学<9227>など流動性の大きい中小型株への物色に向わせた可能性もありそうだ。
<AK>
2022/12/20 08:26
オープニングコメント
個人主体の資金は中小型株に
19日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。16日の米国市場はNYダウが281ドル安だった。12月の製造業・サービス業PMI速報値が想定外に11月から悪化したため景気後退を懸念した売りが先行した。また、米連邦準備制度理事会(FRB)高官がインタビューや講演で、FRBの政策金利を高水準で長期にわたり維持する姿勢を再確認したため長期金利やドルが上昇したことも更なる売り圧力となった。そのほか、4兆ドル規模と言われる大口オプションの満期日に当たり、需給面での影響も見られた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比190円安の27280円。円相場は1ドル136円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経平均は先週末にマドを空けての下落から、支持線として意識されていた75日線水準まで売られていた。75日線を明確に下回ってくるとみられ、12月8日の直近安値27415円も割り込んでくる可能性があるため、仕掛け的なショートの動きも意識されそうである。日経225先物はナイトセッションで日中比190円安の27280円であり、一時27120円まで下げる場面も見られたことから、節目の27000円を試してくる可能性はありそうだ。 そのため、センチメントの悪化が警戒されやすく、押し目を狙った買いの動きを慎重にさせそうである。一方で、テクニカル面ではボリンジャーバンドの-3σが27358円辺りに位置しており、これを一気に下回ってくることから、売られ過ぎのシグナルが意識されてくるだろう。52週線は27360円辺りに位置していることもあり、同水準での底堅さが見られる局面においては、短期的にはリバウンド狙いのトレードも入りやすい。 とはいえ、FOMCの重要イベントが通過し、クリスマス休暇入りから海外勢のフローは限られてくるとみられる。年末に向けて積極的にポジションを取りに行く動きは考えづらく、短期的な売買が中心になりそうである。先物主導の短期的な売買に振らされやすいなか、インデックスの影響を避ける流れから、個人主体の資金は中小型株に向かいそうだ。IPOは初値形成後こそ弱い動きが見られているものの、好スタートを切っていることからセカンダリーへの資金還流も中小型株物色を活発化させると考えられる。足元で強い基調を継続している銘柄などへは、一段の上昇を狙った資金が集中しやすいと考えられる。
<AK>
2022/12/19 08:23
オープニングコメント
IPOラッシュのなか、個人主体の日替わり的な物色が活発化
16日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、次第に底堅さが意識される相場展開になりそうだ。15日の米国市場はNYダウが764ドル安だった。米連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を高い水準で長期にわたり維持する計画を表明したことに続いて、欧州中央銀行(ECB)も定例理事会で当面利上げを継続する必要があるとタカ派色を強めたため警戒感から大きく売られた。また、11月の米小売売上高は前月比0.6%減と市場予想より悪化したことから、来年の景気後退局面入りに現実味が増したとの見方も売りを強める要因となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比355円安の27605円。円相場は1ドル137円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートとなろう。足元のリバウンド部分を帳消しにしてくる可能性はあるものの、昨日はFOMC通過後のリバウンドの勢いは限られていたため、積極的な売買は手控えられていた。ロングの動きも限られていたと考えられ、まずは売り一巡後の底堅さを見極める動きとなりそうだ。重要イベントが通過したことから先物主導で短期筋の仕掛け的な商いに振らされやすいとみられるものの、一方でショートカバーの動きも早いと考えられ、75日線辺りを支持線とした押し目狙いの動きも意識されてきそうだ。 物色の流れとしては米国市場の大幅な下落の影響から、指数インパクトの大きい値がさ株が指数の重荷となりそうだ。一方で、ファーストリテ<9983>の株式分割の発表を手掛かりに資金流入が強まると考えられ、日経平均を下支えすることになろう。そのほか、来週も米国では経済発表を手掛かりとした荒い値動きが想定されるため、指数連動性の高い銘柄は手掛けづらくさせそうであり、材料性のある銘柄などに短期資金が向かいやすいだろう。 そのほか、IPOラッシュのなか、個人主体の日替わり的な物色が活発化しやすい。ただし、来週には11社のIPOが控えていることもあり、次第に物色対象を絞る動きにも向かわせやすいだろう。
<AK>
2022/12/16 08:38
オープニングコメント
重要イベントの通過によって、売り一巡後は見直しの動きが意識されやすい
15日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、次第に底堅さが意識される相場展開になりそうだ。14日の米国市場はNYダウが142ドル安だった。米連邦準備制度理事会(FRB)は米連邦公開市場委員会(FOMC)で、予想通り政策金利を0.50%引き上げ、これまで4会合連続で続いていた0.75%の利上げペースを縮小した。同時に来年の政策金利見通しが予想以上に引き上げられた。 FOMCの結果前には11月のインフレ指標の改善を受けて、タカ派色が弱まるとの期待から買われていたが、FOMCの結果を受けて一気に下落に転じた。ただし、パウエルFRB議長が声明で、一段と利上げペースを減速する可能性に言及すると下げ幅を縮小して終えていた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比190円安の27890円。円相場は1ドル135円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。ただし、来年の政策金利見通しの引き上げは想定されていたこともあり、前日の上昇部分は帳消しになりそうだが、日経平均は25日線や5日線辺りが下値支持線として意識されやすいだろう。日経225先物はナイトセッションで荒い値動きも見られたものの、大きな波乱の展開とはならなかったため、重要イベントの通過によって、売り一巡後は見直しの動きが意識されやすいだろう。 また、VIX指数は21台に低下しており、足元でショートを仕掛けていた向きの巻き戻しも意識されそうである。そのため、日経平均は28000円水準での底堅さが見られてくるようだと、アク抜けを想定したリバウンド狙いの動きも見せてきそうだ。物色の流れとしてはインデックス主導で下げた後は、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などの底堅さを見極めたいところ。 個人主体の資金はIPO銘柄に集中しやすいと考えられる。昨日上場したスカイマーク<9204>は初値は1272円となり、直後に1241円まで押した後は比較的強い値動きを継続し、商いも活発だった。IPO銘柄への好調が続くようだと、利食いの資金がセカンダリーへ還流する可能性も高く、直近IPO銘柄なども含めた、個人主体の材料株物色は活発化しそうだ。
<AK>
2022/12/15 08:30
オープニングコメント
買い一巡後は次第に個人主体の中小型株などへの物色に向かわせやすい
14日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、次第にこう着感の強い相場展開になりそうだが、底堅さは意識されやすいだろう。13日の米国市場はNYダウが103ドル高だった。11月消費者物価指数(CPI)が予想以上に伸びが鈍化したため、金利ピークの思惑が強まり買いが加速し、NYダウは一時700ドル近く上昇する場面も見られた、ただし、買い一巡後は米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとする様子見ムードが広がり、一時下落に転じるなど不安定な相場展開だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比80円高の27970円。円相場は1ドル135円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。ただし、日経225先物はナイトセッションで一時28260円まで急伸した後に軟化するなど、米国市場の動向に過剰に反応しており、FOMCの結果待ちのなか、積極的な売買は限られるとみられ、先物主導による短期的な売買に振らされやすいだろう。ただし、FOMC通過後のアク抜けも意識されやすく、売り方にとってはポジションをニュートラルに近づける格好から、ショートカバーは入りやすいだろう。VIX指数は25を超える場面から一気に22台まで低下するなど、売り方のカバーとみられる動きによって低下している。 そのため、日経平均についても25日線辺りでの底堅さが見られるようだと、28000円固めからショートカバーの動きを強めてくる可能性はありそうだ。楽観視は禁物ではあるものの、底堅さが見られてくる局面においては、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。そのほか、物色については朝方こそインデックス主導から指数インパクトの大きい値がさ株などが指数をけん引する格好となるものの、その後は次第に個人主体の中小型株などへの物色に向かわせやすいだろう。IPO銘柄への循環的な物色が見込まれるなか、好調な結果が続くようだと、セカンダリーへの資金還流の動きも意識されてきそうだ。
<AK>
2022/12/14 08:39
オープニングコメント
持ち高調整の動きが中心、買い一巡後は次第にこう着感が強まる
13日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、次第にこう着感の強い相場展開になりそうだ。12日の米国市場はNYダウが528ドル高だった。NY連銀調査によるインフレ期待が短中期とも低下し、インフレや利上げピーク達成への期待が高まった。13日の11月の米消費者物価指数(CPI)や14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えた買い戻しの動きが強まり、終盤にかけて上げ幅を広げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比225円高の27995円。円相場は1ドル137円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで節目の28000円を回復しており、指数インパクトの大きい値がさ株が指数をけん引する格好から日経平均は25日線が位置する27930円辺りを捉えてくることが期待されそうだ。節目の28000円を明確に上放れてくるようだと、リバランスに伴うショートカバーの動きが一段と強まる可能性がありそうだ。 一方で、重要なイベントを前にした持ち高調整の動きが中心と見られ、積極的な買いの動きは限られるとみられる。そのため、リバランスが一巡した後は次第にこう着感が強まりやすく、25日線辺りでの攻防となりそうだ。指数インパクトの大きい値がさハイテク株の戻りの鈍さが意識されてくるようだと、短期的なショートの動きも意識されそうである。 また、米国市場が強いリバウンドを見せたものの、VIX指数は25台に上昇しており、買い戻しの動きが中心であることが窺え、神経質にさせてくる可能性はありそうだ。そのため、買い一巡後は個人主体の中小型株に短期的な値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。本日からIPOラッシュとなり、property technologies<5527>が東証グロースに上場する。中古住宅再生および戸建て住宅などを手掛けており、好調なスタートを切ってくるようだと、明日以降のIPO銘柄への思惑も高まりやすくなろう。
<AK>
2022/12/13 08:31
オープニングコメント
米消費者物価指数(CPI)や米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に模様眺めムード
12日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、次第にこう着感の強い相場展開になりそうだ。9日の米国市場はNYダウが305ドル安だった。11月生産者物価指数(PPI)が予想を上回ったため一部の市場関係者の間で浮上していた来年の利下げ観測が後退した。12月のミシガン大学消費者態度指数で1年先のインフレ期待が予想外に低下したため一時プラスに転じる場面も見られたが、長期金利の上昇が重荷となる格好から、終盤にかけて下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比105円安の27745円。円相場は1ドル136円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。PPIの結果を受けて13日に発表される消費者物価指数(CPI)への警戒感が高まるなか、先週末の上昇に対する反動安が意識されやすいところではある。ただし、日経平均は上値抵抗線として意識される25日線を捉えてきており、いったんは戻り売りに押される展開は想定内だろう。一方で、5日線辺りでの底堅さが意識されてくるようだと、CPIや米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に、売り方についてもポジションをニュートラルに修正しておきたいところであり、巻き戻しの動きも意識されそうだ。 基本的にこう着感の強い相場が見込まれるなか、積極的にポジションを取りに行く動きは限られるため、リバランスの動きが中心になりやすいだろう。米株安を受けて売りが優勢になるものの、売り一巡後の底堅さが見られる局面においては、短期的ながらもリバウンド狙いの動きも意識されそうだ。また、日経平均は5日線を下回ってきたとしても、75日線水準が12月のSQ値であるため、同水準を上回っての推移が継続するようだと、リバランスに伴うショートカバーの動きが下値の堅さにつながりそうである。 物色の流れとしてはこう着感の強い相場展開が継続するなか、個人主体の中小型株や材料株などに、短期的な値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。また、今週からIPOラッシュが本格化してくるため、日替わり的な商いになりやすいものの、IPO銘柄に資金が集中することになりそうだ。
<AK>
2022/12/12 08:31
オープニングコメント
日経平均は75日線を支持線としたトレンド形成は維持
9日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、次第にこう着感の強い相場展開になりそうだ。8日の米国市場はNYダウが183ドル高だった。中国政府によるコロナ規制を緩和する兆しを好感したほか、週次失業保険申請件数が増加したことから来年の利上げ観測の緩和期待につながった。NYダウは最近の調整で800ドル超下落していたこともあり、押し目買いの動きも見られた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比195円高の27685円。円相場は1ドル136円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。SQに絡んだ売買も加わることから、日経平均の5日線水準までのリバウンドが意識されやすく、75日線を支持線としたトレンド形成は維持されそうだ。ただし、9日の米国市場では卸売物価指数(PPI)の発表が予定されている。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)の判断材料の一つでもあるため、結果を見極めたいとする模様眺めムードが次第に強まってくる可能性はあることから、買い一巡後はこう着感を強めてきそうだ。 とはいえ、直近の調整でショートに傾いていると考えられ、PPIを前にショートカバーの動きは継続するとみられるため、下値の堅さは意識される。足元で弱い値動きを見せていた半導体株などへはポジションをニュートラル水準に修正するなかで、買い戻しの動きが意識されそうである。また、中国のゼロコロナ政策緩和の動きにより、中国関連の一角などにも見直す動きがみられる可能性も意識しておきたい。 中小型株については直近で換金売り圧力も意識されていることから物色に広がりは期待できないものの、流動性の高い銘柄などへは、短期的な値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。需給状況は悪化しているとは考えづらく、値動きが弱含む局面においては、押し目狙いのスタンスになりそうだ。
<AK>
2022/12/09 08:43
オープニングコメント
引き続きこう着感の強い相場展開に、支持線割れでは押し目狙いのスタンス
8日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。7日の米国市場はNYダウが1ドル高だった。長期金利が低下するもののハイテク株への物色は限られるなど、景気後退懸念が高まるなかで積極的な売買は手控えられていた。需要鈍化懸念を背景としたアップルの下落が重荷となる一方で、ディフェンシブ株の一角が買われた。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)待ちのなかでポジション調整の動きにとどまっていたようだ。シカゴ日経225先物清算値は大阪比75円安の27585円。円相場は1ドル136円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。ただし、日経225先物はナイトセッションで75日線を支持線としたこう着だったこともあり、売り一巡後の底堅さは意識されよう。明日に先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えていることから、先物市場では限月交代に伴うロールオーバーの商いが中心であり、短期的に仕掛けてくる動きについても、早い段階でカバーに向かわせよう。 そのため、日経平均についても75日線水準での攻防となり、同線を割り込んでくる局面においては、その後のリバウンドを狙った押し目買いは入りそうである。物色の流れとしては足元でTOPIX型の強さが目立つなど、リバランスの動きが見られていた。昨日のNT倍率は14.30倍辺りから一気に14.20倍水準まで低下したこともあり、TOPIX型のリバランスは、いったん一巡した可能性もあることから、メジャーSQを前にしたショートカバーの動きなども想定しつつ、ハイテク株などへのリバウンドを狙った動きも想定しておきたいところだろう。 また、中小型株については利益確定の動きが目立ってはいるものの、これまでの上昇に対する調整の範囲内である直近IPO銘柄などへのリバウンドを狙った動きが意識されそうだ。米国ではナスダックが続落で25日線を下回ってきたが、同線近辺での下げ渋りが見られており、ショートの動きを強めるよりは、押し目待ちのスタンスに向かわせよう。
<AK>
2022/12/08 08:41
オープニングコメント
リバランス中心で売り一巡後の底堅さは意識されよう
7日の日本株市場は、売り優勢の展開ながら、昨日同様、売り一巡後の底堅さは意識されそうである。6日の米国市場はNYダウが350ドル安だった。利上げ長期化を懸念した売りが優勢の展開。ゴールドマンサックスの最高経営責任者(CEO)は景気後退に備え、ボーナス減額や人員削減を示唆、また、バンク・オブ・アメリカやJPモルガンなど金融各社のCEOが来年の経済に悲観的見方を示したため景気後退への懸念が強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比200円安の27660円。円相場は1ドル136円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになろう。ただし、日経225先物はナイトセッションで25日線に上値を抑えられる格好から、支持線として意識される75日線に接近していた。テクニカル的な値動きであり、週末の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えるなかでは、積極的に仕掛けてくる動きは限られよう。ロールオーバーが中心のなか、日中は支持線レベルからのショートカバーの動きも意識されそうである。 昨日の日経平均は、75日線水準からのリバウンドから5日、25日線を捉えてきた。本日は再び75日線に接近する動きとなろうが、同線での底堅さが意識される局面においては、短期的ながらもリバウンド狙いのスタンスになりそうだ。もっとも、米国では景気後退懸念が強まっているなか、ポジションを圧縮する動きが見られているため、東京市場においても海外勢のリバランスの動きにより、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などは手掛けづらくさせそうだ。そのため、物色の流れは個人主体による中小型株に向かいやすいところである。 ただし、中小型株についても足元で強いトレンドを形成していた銘柄などには利益確定の動きも見られている。来週から本格化するIPOラッシュに向けた資金確保の動きも意識されやすいところである。そのため、小型の銘柄での短期的な値幅取り狙いに向かいやすいいほか、テーマ性のある材料株の一角に資金が集中しそうだ。足元ではAI関連の一角に動意が見られているため、注目されよう。
<AK>
2022/12/07 08:30
オープニングコメント
物色の流れとしては個人主体による中小型株が中心に
6日の日本株市場は、売り優勢の展開ながら、売り一巡後の底堅さは意識されそうである。5日の米国市場はNYダウが482ドル安だった。11月サービス業PMI改定値が予想を上回ったほか、ISM非製造業景況指数が予想外に改善したため、長期金利の上昇を警戒した売りが優勢だった。米連邦準備理事会(FRB)は12月の会合で利上げペースを減速させる見通しであるが、ISM非製造業景況指数の結果を受けて、来年も金融引き締めが継続する可能性が高まったことから金利先高観が再燃した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比155円安の27685円。円相場は1ドル136円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで25日線に上値を抑えられる格好から調整し、75日線に接近しており、前日の価格水準での推移になりそうだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えた米国市場の不安定な値動きから売りを仕掛けてくる動きも想定されるため、先物主導で弱含む局面もありそうだ。ただし、週末に12月限の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えているため、限月交代に伴うロールオーバーが中心である。27500円辺りを下回ってくるようだと、ヘッジに絡んだショートの動きが強まる展開には注意しておきたい。 なお、日経平均も75日線での攻防になりそうである。昨日はファーストリテ<9983>が指数を下支えした格好だったが、本日も売り一巡後は指数インパクトの大きい値がさ株などの底堅さを見極めることになりそうだ。75日線を割り込んでくるようだと、テクニカル面では一目均衡表の雲上限が位置する27420円辺りが目先的なターゲットとして意識されてくることになりそうだ。 物色の流れとしては個人主体による中小型株が中心になりそうだが、昨日は利益確定とみられる動きも目立っていた。流動性のある銘柄などはいったん売りが集中すると大きく下押す流れにも向かいやすいため、時価総額が低い銘柄で出遅れ感のある銘柄などで、短期的に仕掛けてくる動きなども入りやすいだろう。昨日はAI関連の一角が動意づいていたため、本日もAI関連の動向が注目されそうだ。
<AK>
2022/12/06 08:39
オープニングコメント
売り優勢も先週末の大幅な下げに対するリバランスの動きが意識されやすい
5日の日本株市場は、やや売り優勢の展開ながら、先週末の大幅な下落に対する自律反発も意識されやすく、底堅い展開が意識されそうだ。2日の米国市場はNYダウが34ドル高と小幅に上昇した一方で、ナスダックは20ポイント安と小幅に下落。11月雇用統計は、非農業部門雇用者数や賃金が想定以上の伸びとなり、長期金利の上昇を警戒した流れから売り先行で始まった。その後は、雇用統計の結果を受けても、米連邦準備理事会(FRB)は12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げペースを減速させるとの見方から買い直されており、NYダウはプラスに転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比50円安の27710円。円相場は1ドル134円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。米雇用統計の結果を受けて、政策金利が高い水準にとどまり続けるとの懸念につながったことから、日経225先物はナイトセッションで一時27480円まで売られる場面が見られたものの、終盤にかけて買い戻されており、27700円で終えていた。先週末の日経平均は一時500円を超える下げで75日線水準まで調整しており、本日は同線での攻防が意識されるほか、節目の27500円辺りを仕掛けてくる動きもありそうだ。 為替市場では1ドル134円30銭台で推移しており、急ピッチの円高をきっかけとした先物主導での売り仕掛け的な動きも想定される。ファーストリテ<9983>が2日に発表した11月のユニクロの既存店売上高は、5カ月ぶりに前年実績を下回ったことなども、指数の重荷となる可能性があるだろう。ただし、 今週は週末に12月限の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)のほか、来週にはFOMCを控えていることもあり、積極的に仕掛けてくる動きは限られそうであり、先週末の大幅な下げに対するリバランスの動きも意識されやすい。 そのため、売り一巡後に仕掛け的な売りが強まる局面においては、その後のリバウンド狙いに向かわせよう。VIX指数は一時18.95まで低下する場面も見られるなどリスク選好の流れは継続。円高をきっかけとした短期的なショートの動きを警戒しつつも押し目狙いのスタンスに。また、日経平均がこう着を強めてくるようだと、直近IPO銘柄や材料性のある中小型株などに個人主体の資金が向かいやすいだろう。
<AK>
2022/12/05 08:33
オープニングコメント
こう着感が強まる局面においては、個人主体の中小型株に資金がシフト
2日の日本株市場は、売り先行で始まることになりそうだが、売り一巡後の底堅さは意識されそうだ。1日の米国市場ではNYダウが194ドル安だった。11月のISM製造業景況指数がパンデミック以降で最低水準に落ち込んだため景気後退入りを懸念した売りが先行した。ただし、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ減速の思惑から長期金利がさらに低下したため、ハイテクの一角が買い戻されており、相場の下値を支えた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比240円安の28010円。円相場は1ドル135円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。円相場は円高傾向を見せていることから輸出関連などは利益確定の動きが優勢になりやすいところである。一方で、米国市場の下げについては前日の大幅な上昇に対する反動といった範囲であり、東京市場においても売り一巡後は底堅さが意識されやすいだろう。日経平均は切り上がる25日線を支持線としたトレンドを形成しているなか、調整局面における押し目待ちの買い意欲は強そうだ。 また、米雇用統計の発表を控えていることから積極的な売買は手控えられるものの、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げペースの減速が見込まれるなか、ショートも仕掛けづらいところであろう。そのため28000円辺りでの底堅さは意識されやすく、リバランスに伴うショートカバーの動きは継続するとみておきたい。そのほか、VIX指数は20を下回ってきており、リスク選好の動きは継続している。 物色の流れとしては米長期金利の低下を背景にハイテク株のリバウンド狙いのほか、こう着感が強まる局面においては、個人主体の中小型株に資金がシフトしやすい。特にIPO銘柄の好調が目立っていることもあって、個人の需給状況は良好と見られる。資金回転が効きやすく、直近IPO銘柄などへも資金が広がる可能性はありそうだ。
<AK>
2022/12/02 08:37
オープニングコメント
28500円を目先のターゲットとしたトレンドに向かわせる
12月1日の日本株市場は、ギャップスタートから始まり、日経平均は直近高値水準を意識させそうだ。11月30日の米国市場はNYダウが737ドル高だった。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議場の講演前には、積極的な利上げを継続するとの警戒感から、一時250ドルを超える下落の場面もあった。ただし、その後行われた講演でパウエル議長は、利上げ減速の時期に来たとし早くて12月の次回会合で利上げ減速の可能性を示唆した。これを受けて米長期金利は低下するなか、買戻しの動きが強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比330円高の28370円。円相場は1ドル137円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートとなろう。日経平均は28500円回復後の調整を継続していたが、昨日までの下落で上昇トレンドの下限となる25日線まで下げていた。テクニカル的にもリバウンドが意識されやすい水準からの上昇によって、センチメントは大きく改善することになりそうだ。買い一巡後は次第にこう着感が強まる可能性はあるものの、直近で割り込んだ5日線を回復してくる可能性が高く、28500円を目先のターゲットとしたトレンドに向かわせやすいだろう。 また、米国では相対的に弱い値動きが続いていたナスダックが、25日線を支持線としたリバウンドによって抵抗線だった75日線を突破してきた。これにより不安定な値動きを継続していた指数インパクトの大きい値がさハイテク株などへの支援材料になりやすく、日経平均型の強い動きが期待される。本日はインデックス主導の相場展開に向かいやすく、中小型株などは反対に利益確定の動きが出てくるとみられるが、センチメントが改善するなか、押し目買い意欲は強そうだ。 そのほか、足元ではTOPIX型優位の展開からNT倍率は11月28日に一時14.00倍を下回っていた。日経平均型優位の相場展開が見込まれるなか、リバランスに伴うNTロングの動きも強まる可能性があるため、より指数インパクトの大きい値がさ株に資金が向かいやすくなりそうだ。また、米国では1日に個人消費支出、2日に雇用統計の発表を控えている。重要な経済指標の発表を控えるなか、利益確定の動きも入りやすいだろう。とはいえ、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げペースの減速が確実となるなか、押し目待ちの買い意欲は強そうだ。
<AK>
2022/12/01 08:34
オープニングコメント
こう着感の強い相場展開のなか、個人主体の中小型株などへの物色は引き続き活発
30日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が継続しそうだ。29日の米国市場はNYダウが3ドル高だった一方で、ナスダックは65ポイント安とまちまちの展開。中国政府が高齢者対象にワクチン接種を強化する計画を発表したため経済再開への期待から、買い戻す動きが見られた。ただし、30日に米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の発言を控えていることから買い戻しの動きも限られた。米長期金利の上昇からハイテク株は売られ、ナスダックは支持線として意識されている25日線での攻防。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円安の27990円。円相場は1ドル138円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢の相場展開となり、日経平均は28000円を挟んでのこう着になりそうだ。日経225先物は足元で調整を継続しており、支持線として意識されている25日線に接近してきている。パウエルFRB議長の発言を受けた米国市場の動向を見極めたいとする様子見姿勢から積極的にポジションを傾けてくる動きはなさそうだが、短期的には25日線辺りを狙ったショートの動きは入りやすく、先物に振らされやすくなろう。また、パウエルFRB議長の発言が通過した後も、個人消費支出や雇用統計といった重要な指標の発表を控えていることもあり、ショートを仕掛けやすくしそうだ。 もっとも、足元での調整で押し目狙いの動きも限られているため、イベント通過後の押し目を狙ったスタンスであろう。FRB高官らのタカ派発言によりセンチメントを冷ます面はあるものの、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げペースを緩めるとの見方は根強いため、日経平均の25日線に接近する局面においては、その後のリバウンド狙いの押し目買いが強まろう。 本日はこう着感の強い相場展開のなか、下値の堅さも意識されやすく、個人主体の中小型株などへの物色は引き続き活発となろう。12月のIPOラッシュを控えるなか、IPO銘柄のほか、直近IPOなどへの短期的な値幅取り狙いの資金が集中しやすいとみられる。その他は、テーマ性のある銘柄へ物色といったところだろう。
<AK>
2022/11/30 08:36
オープニングコメント
こう着感の強い相場展開のなか、ソニーGの動向に注目
29日の日本株市場は、28000円を支持線としたこう着感の強い相場展開が継続しそうだ。28日の米国市場はNYダウが497ドル安だった。中国政府のゼロコロナ政策に対する市民の抗議行動が広がり、サプライチェーン混乱を懸念した売りが強まった。また、NY連銀のウィリアムズ総裁が利上げを継続する必要性に言及したほか、セントルイス連銀のブラード総裁も24年も利上げ継続する可能性に言及するなど、タカ派発言が重荷となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円安の28090円。円相場は1ドル138円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。連銀総裁によるタカ派発言は想定されていたこともあり、嫌気売りが強まる流れにはならないだろう。売り一巡後は底堅さが意識されるとみられるが、アジア市場の動向を見極めたいところであり、前場半ばまでは手掛けづらそうだ。上海やハンセン指数が大きく売られるようだと、先物主導で売りを仕掛けてくる動きにも向かいやすいだろう。 ただし、米国では重要な経済指標の発表を控えているため、内容次第ではインフレピークへの思惑なども高まりやすく、売り方にとっても積極的には仕掛けづらく、反対にショートカバーに向かわせる可能性はある。そのため、短期的なショートの動きにとどまると見られ、28000円に接近する局面においては、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。また、米国では半導体株などの弱い値動きが目立っているため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などは手掛けづらく、相対的にはTOPIX型優位の展開は想定される。 とはいえ、昨日のNT倍率は一時13.97倍と14.00倍を下回る場面も見られており、いったんはリバランスの動きも意識しておきたいところである。そのため、ハイテク株の押し目を狙う動きも入りそうであるが、ソニーG<6758>は米アップルに新型の画像センサーを納入すると報じられている。ソニーGへの物色が強まるようだと、半導体関連などへ物色が広がる展開が期待されよう。
<AK>
2022/11/29 08:36
オープニングコメント
こう着感の強い相場展開が継続、ややTOPIX型優位の相場展開に
28日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が継続しそうだ。25日の米国市場はNYダウが152ドル高だった一方で、ナスダックは58ポイント安だった。年末商戦への期待から、消費関連株を中心に買われたものの、アップルの下落がハイテク株へ広がる格好となった。もっとも、感謝祭翌日で短縮取引だったこともあり、商いは低水準だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比10円高の28340円。円相場は1ドル139円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになりそうだ。米国市場ではNYダウが4月以来の水準まで上昇したものの、ナスダックは75日線に上値を抑えられる形状を継続しており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株は手掛けづらくさせそうだ。そのため、先週同様、ややTOPIX型優位の相場展開になりそうであり、日経平均は28300円を挟んだ狭いレンジでの推移が見込まれる。 また、今週の米国では週末の雇用統計など重要な経済指標のほか、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見のほか、FRB高官の講演などが相次ぐことから、これらの結果を受けた米国市場の反応を見極めたいところであるため、積極的な売買は手控えられそうだ。FRBは利上げペースを緩めるとの期待から売りを仕掛けてくる動きは限られることから、下値の堅さは意識されるものの、積極的なリバウンド狙いの動きも限られそうである。 そのため、日経平均は利益確定の流れから5日線辺りまでの調整を見せてくる局面においては、押し目狙いのスタンスで対応する格好になりそうだ。積極的な売買が手控えられるなかでは先物主導の商いに振らされやすいものの、リバランスに伴うショートカバーの動きは継続しやすいなか、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。物色の流れとしては、主力銘柄は手掛けづらく、個人主体の中小型株での短期的な値幅取り狙いの動きに向いやすく、直近IPO銘柄など需給状況は悪化していない銘柄などでの物色は活発であろう。また、米国ではサイバーマンデーへの期待も根強いことから、東京市場においても消費関連などの内需系に向かいやすいと考えられる。
<AK>
2022/11/28 08:27
オープニングコメント
押し目待ち狙いの買い意欲は高まりやすく、下値の堅さは意識される
25日の日本株市場は、前日の上昇に対する利益確定の動きは入りやすいものの、底堅さが意識される相場展開になりそうだ。24日の米国市場は感謝祭の祝日で休場。シカゴ日経225先物清算値は大阪比10円高の28380円と薄商いのなかで小動き。円相場は1ドル138円60銭台で推移している。米国市場が休場のため海外勢のフローは限られることから、大きなトレンドは出にくいことから、短期的な先物市場の動向に振らされやすい面はありそうだ。また、ハンセン指数などアジア株の動向を手掛かりとした仕掛け的な動きも入りやすいだろう。 ただし、基本的には短期中心の商いとみられるため、売り買いともに大きく振らされる局面においては、その後のカバーを狙った動きになりそうだ。感謝祭明け後に本格化するクリスマス商戦への期待感はそれほど高まっていないと考えられ、期待感からの買いは積み上がっていないだろう。一方で、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、大半の当局者が利上げペースを緩める必要があるとの認識を示していたことが明らかになったことが引き続き材料視されやすく、リバランスに伴うショートカバーの動きは継続しやすい。 また、欧州中央銀行(ECB)の10月の政策決定会合議事要旨において、12月会合で0.75%の利上げ支持が大半だが、少数ではあるものの0.50%利上げの主張があったようだ。ECBにおいても利上げペースの減速への思惑が高まる可能性があることから、押し目待ち狙いの買い意欲は高まりやすく、下値の堅さは意識されそうだ。 昨日の日経平均は取引開始直後に28500円を回復した後は、こう着感が強まったものの、ボリンジャーバンドの+2σを上回ってきたことから、短期的には過熱感が警戒されやすい水準だった。本日は海外勢のフローが限られるほか、週末要因もあって利益を確定させる動きが優勢になりそうだが、リバウンド基調が継続するなかでは過熱を冷ます調整との見方に向かわせそうだ。物色の流れとしてはこう着の中で個人主体の資金が中心になりやすく、中小型株のほか材料性のある銘柄での短期的な値幅取り狙いの動きに向わせよう。
<AK>
2022/11/25 08:29
オープニングコメント
インデックス買い先行も、買い一巡後は中国市場の動向を見極めたいところ
24日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、次第にこう着感が強まりそうである。23の米国市場ではNYダウが95ドル高だった。週次新規失業保険申請件数が予想以上に増え、11月製造業PMI速報値が予想外に活動縮小域に悪化したため長期金利が低下し、これを手掛かりに買い優勢の展開となった。その後、感謝祭を控えた手仕舞い売りにダウは一時下落に転じる場面も見られた。ただし、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した11月連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の中で参加者による利上げ減速支持が明らかになり、金利先高観の後退でハイテク主導で再び買われた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比225円高の28345円。円相場は1ドル139円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることから、11月半ばにつけた直近戻り高値水準を捉えてくることになりそうだ。FOMC議事要旨の公表を前にヘッジに絡んだショートの動きも見られていたこともあり、ヘッジを緩める形でのショートカバーに伴うインデックス買いが先行する格好となろう。ただし、ボリンジャーバンドの+2σは28347円辺りに位置していることから、同水準に接近する局面においては、過熱感が警戒されてくる可能性はありそうだ。そのため、買い一巡後は利益確定の動きも意識されてきそうである。 また、中国では新型コロナウイルス感染拡大によってロックダウンの動きが広がっており、上海指数やハンセン指数の動きを見極めたいところである。さらに、米国市場は休場となることから海外勢のフローが限られるほか、感謝祭明け後に本格化するクリスマス商戦の動向も確認したいところであり、積極的にはボジションを傾けづらく、短期的な売買が中心になりやすい面はありそうだ。 そのため、インデックス主導で上昇した後は、次第に個人主体による中小型株での値幅取り狙いの動きに向わせそうだ。米国市場ではナスダックが25日線を支持線としたリバウンドから、上値抵抗線として意識されている75日線に接近してきている。同線突破が期待されるなか、ハイテクセクターへのリバウンド狙いの動きも入りやすいだろう。
<AK>
2022/11/24 08:34
オープニングコメント
日経平均は28000円固めの動き、調整局面での押し目を狙いたいところ
22日の日本株市場は、28000円での底固めの動きが継続しそうだ。21日の米国市場ではNYダウが45ドル安だった。新型コロナ感染急拡大で中国各地で都市封鎖が再開されたため、世界経済への影響を懸念した流れから売り優勢の展開。米連邦準備制度理事会(FRB)がタカ派姿勢を弱めておらず、積極的な利上げを継続する断固とした姿勢を背景とした金利先高観からハイテク株へは利益確定の動きが強まった。その後、サンフランシスコ連銀のデイリー総裁が行き過ぎた利上げに慎重な姿勢を見せたため、下げ幅を縮小して取引を終えている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比75円高の28045円。円相場は1ドル142円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。ただし、祝日を前に積極的な売買は手控えられることから、買い一巡後は次第にこう着感が強まりやすいだろう。また、昨日はハンセン指数の弱い値動きから中国のロックダウンの影響は織り込まれているとみられるものの、アジア市場が弱い動きを見せてくるようだと、ポジションを圧縮する動きに向わせやすく、ハンセン指数の動きを見極めたいところであろう。 そのため、買い一巡後はこう着感が強まるものの、ハンセン指数が下げ一服を見せてくるようだと、前場半ば辺りからは自律反発狙いの動きやショートカバーを誘う可能性はありそうだ。グローベックスの米株先物は小幅ながらプラス圏で推移していることも押し目待ち狙いの動きに向わせやすいだろう。また、祝日前のため利益確定の動きに向わせやすいものの、米国では24日が感謝祭、25日が半日取引となることから、海外市場の波乱展開の可能性も低く、利食いを強めてくる流れにはならないだろう。 中小型株などは個人主体の利益確定に向かわせそうであるが、これまで強い基調を継続している銘柄などへは調整局面での押し目を狙いたいところであろう。また、米国市場では大型テック株の一角が売られており、相対的にナスダックの弱さが目立っている。東京市場においてもTOPIXが強いため、ヘッジ対応の流れからNTショートによるTOPIX優位の展開も意識されそうだ。為替相場は円安に振れていることもあり、自動車株の動向なども注目されよう。
<AK>
2022/11/22 08:37
オープニングコメント
日経平均は28000円を挟んだこう着のなか、冷静に押し目を狙いたいところ
21日の日本株市場は、引き続き28000円辺りでのこう着感の強い相場展開になりそうだ。18日の米国市場ではNYダウが199ドル高だった。衣料品小売のギャップの決算が予想を上回ったことが好材料視され買い先行で始まった。その後、ボストン連銀のコリンズ総裁のタカ派発言を受けて米長期金利が一段と上昇すると、金利高を警戒した売りに押され下落に転じる場面も見られたが、ディフェンシブ株への買いが継続したほか、来週に感謝祭の連休を控えた買戻しも強まったことでプラスに転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比85円高の27965円。円相場は1ドル140円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まろう。ただし、ボストン連銀のコリンズ総裁の発言を受けて、足元で利上げペースの減速を先取して低下傾向を見せていた米長期金利の修正リバウンドが意識されやすく、上値の重荷となりそうである。また、アプライドマテリアルズは一時5%を超える上昇を見せたものの、結局は小幅な上昇にとどまっており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株のリバウンドは限られそうである。年末商戦への期待からファーストリテ<9983>が下支えとして意識されそうだが、全体としてはこう着感の強い相場展開が見込まれよう。 また、今週は日米ともに祝日を挟むことから、週を通じて商いは膨らみづらい。23日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表や米国の感謝祭明け後から本格化する年末商戦の行方などに関心が集まりやすくなるため、これらを見極めたいとする模様眺めムードは強まりやすい。積極的にポジションを傾ける動きは限られることから、リバランス中心の取引に向かいそうだ。 そのため、足元で活発な取引が継続していた中小型株については、全体として利益確定の動きへ向かいやすく、一部の強い銘柄などに短期的な値幅取り狙いの資金が集中することが見込まれる。もっとも、利食いに押される銘柄においても、良好な決算を発表した銘柄への押し目買い意欲は強いとみられる。マザーズ指数は足元で過熱感が意識されていることもあり、いったんは調整を入れておきたい水準であるため、冷静に押し目を狙いたいところであろう。
<AK>
2022/11/21 08:22
オープニングコメント
下値の堅さは意識されやすく、押し目狙いのスタンスは継続
18日の日本株市場は、引き続き28000円辺りでのこう着感の強い相場展開になりそうだ。17日の米国市場ではNYダウが7ドル安だった。セントルイス連銀のブラード総裁のタカ派発言を受けた長期金利の上昇が嫌気され、売り優勢の展開となった。失業保険申請件数も減少し労働市場の強さを証明、利上げを後押しする結果を受けて下落幅を広げる場面も見られた。ただし、シスコシステムズが5%近く上昇するなど好決算を発表した銘柄が買われるなか、終盤にかけて下落幅を縮めた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比15円安の27965円。円相場は1ドル140円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになろう。前日の取引終了後に決算を発表したエヌビディアは小幅に下落していることもあり、ハイテク株への支援材料にはなりづらく、大きく売られた自律反発の動きにとどまりそうである。また、米国ではFRB高官によるタカ派発言が相次いでいることからリバウンド狙いの買いも入れづらいところである。ただし、長期金利のピークアウト期待は根強いなか、売りも仕掛けづらい需給状況と考えられるため、日経平均は28000円近辺での底堅さは意識されそうである。 日経平均は切り上がる25日線を支持線としたリバウンド基調を継続しているほか、直近では75日線が支持線として機能している。このところのこう着相場でボリンジャーバンドの+1σまで調整したこともあって過熱感は和らいでいる。そのため、下値の堅さは意識されやすく、押し目狙いのスタンスは継続。昨日はレーザーテック<6920>の下げが目立っていたが、これまでの上昇でボリンジャーバンドの+3σまで上昇していたこともあり、過熱感からの調整は想定内であろう。もう一段の調整は想定されるものの、過熱感が和らぐ局面においては、押し目狙いの買いは入りやすいと考えられる。 投資主体別売買動向では、足元のリバウンド基調のなかで個人投資家の売り越しが継続しており、資金回転が効いてきているとみられる。海外勢のリバランスに伴う買い越し基調も継続している。こう着感の強いなかでディフェンシブに向かわせそうだが、相対的に出遅れているハイテク株へは引き続き関心が集まりやすいだろう。
<AK>
2022/11/18 08:31