オープニングコメントニュース一覧
オープニングコメント
やや利食い優勢ながら底堅い相場展開、金融セクターの買い戻しは継続
*08:22JST やや利食い優勢ながら底堅い相場展開、金融セクターの買い戻しは継続
20日の日本株市場は、やや利食い優勢ながら底堅い相場展開になりそうだ。19日の米国市場はNYダウが79ドル安だった半面、ナスダックは小幅に上昇した。3月の英消費者物価指数(CPI)が予想を上回り、金利上昇を警戒した売りが先行した。預金の流出が警戒されていた地銀のウエスタン・アライアンスの決算が予想を上回ったことが材料視されたが、年内の利下げ観測が弱まり戻りも鈍く、終日軟調推移だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比30円安の28550円。円相場は1ドル134円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い優勢の相場展開が見込まれる。日経225先物は一時28400円まで下げる場面が見られたものの、ボリンジャーバンドの+1σが支持線として意識される格好から、下げ渋る動きとなった。英CPIを受けた欧米の金融引き締め継続といった見方は重荷となろうが、ウエスタン・アライアンスの大幅上昇のほか、モルガンスタンレーも売り先行後はプラス圏を回復。さらに前日に予想を下回る決算が嫌気されたゴールドマン・サックスも反発するなど、米国市場は落ち着いた動きである。そのため、売り圧力が強まるといった流れにはならないだろう。VIX指数は低下傾向を継続していることからリスク選好の流れは継続している。 取引終了後に決算を発表したテスラが時間外で下落していることが重荷となろうが、本格化する決算発表のなかで仕掛け的な動きも入りづらく、日経平均は28500円辺りでの底堅さが意識されそうであり、押し目待ちの買い意欲は依然として強そうだ。また、米国ではアップルやアマゾンなど大型テック株の一角も買われており、下支えにつながりそうである。物色の流れとしては、ウエスタン・アライアンスの大幅上昇など金融セクターを買い戻す動きは継続するとみておきたい。 全体としては利食い優勢の展開が意識されるものの、底堅さがみられるなかでは、バリュエーション面での割安感がある銘柄やセクターへ資金が向かいやすいだろう。また、日経平均はこう着ながらも底堅さが意識されるなか、個人主体の資金は直近IPO銘柄やテーマ性のある材料株にシフトしやすい。ただし、IPO銘柄については一部の銘柄に資金が集中しやすいことから、流動性が高い銘柄での短期的な値幅取り狙いに向かわせそうだ。
<AK>
2023/04/20 08:22
オープニングコメント
やや利食い優勢ながら、断続的に売り方の買い戻しは入りやすい
*08:34JST やや利食い優勢ながら、断続的に売り方の買い戻しは入りやすい
19日の日本株市場は、利食い優勢ながら底堅い相場展開になりそうだ。18日の米国市場はNYダウが10ドル安だった。ゴールドマン・サックスの決算が予想を下回ったほか、ジョンソン・アンド・ジョンソンの下落が重荷となった。その後、中国の1-3月期国内総生産(GDP)が1年ぶりの伸びとなるなど、経済活動の再開の影響が明確化したため世界経済への悲観的見方が後退し下げ幅を縮小した。また、エヌビディアは同社にネガティブだったアナリストが、AI絡みの需要増加期待に投資判断を2段階引上げたため買われた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比5円高の28655円。円相場は1ドル134円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い優勢の相場展開が見込まれる。日経225先物は一時28760円まで上げる場面が見られたものの、その後は28580円まで売られた後は、こう着感の強い展開のなか、日中比変わらずだった。アトランタ連銀のボスティック総裁は、利上げはあと1回想定しているとの発言が伝わったが市場の反応は限られており、投資家の関心は主要企業の決算に向かっているようだ。国内においても主要企業の決算が本格化してくることから、積極的な売買は手控えられてきそうだ。 日経平均は3月9日に付けた28734円に接近してきており、いったんは達成感が意識されてきやすいところであり、利益確定に向かわせやすいところでもある。前日までの8営業日続伸で過熱感も警戒されやすい面もあり、調整を挟みたいところであろう。ただし、日経平均は順調に下値を切り上げてきており、押し目待ちに押し目なしの状況であるため、買い方にとっては徐々に押し目買いポイントを切り上げざるを得ないところだ。3月高値接近で達成感が意識されてきたとしても、その後の下値の堅さが意識されると、売り方の買い戻しを交えたトレンドに向かわせよう。決算を見極めつつ、押し目買い意欲は強まりそうだ。 また、VIX指数は低下傾向を継続しており、断続的に売り方の買い戻しは入りやすいだろう。ゴールドマン・サックスは決算が嫌気されたものの、売り一巡後は買い戻しの動きを見せており、センチメントは悪化しないと考えられる。金融不安で売り込まれた金融セクターへの買い戻しは継続しそうだ。また、昨日はTSMCの設備投資計画の引き下げ報道が半導体株の重荷となったが、米国では小幅に上昇していたほか、エヌビディアの上昇もあってSOX指数は小幅に上昇した。前日に売られた半導体株の一角にはショートカバーが入りやすいだろう。その他、ispace<9348>の強い動きが継続しており、直近IPO銘柄へは個人主体の値幅取り狙いの資金が向かいやすい。
<AK>
2023/04/19 08:34
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メガバンクへは買い戻しの動きが意識されやすい
*08:41JST メガバンクへは買い戻しの動きが意識されやすい
18日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうだ。17日の米国市場はNYダウが100ドル高だった。チャールズ・シュワブの決算が予想を上回ったため、投資家心理が改善した。4月のNY連銀製造業景況指数はプラス10.8とマイナス15辺りの市場予想を大きく上回ったことから、5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ観測が重荷となり、一時下落に転じる場面も見られたが、終盤にかけて買い戻された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比60円高の28590円。円相場は1ドル134円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢の相場展開が見込まれる。日経225先物は一時28430円まで下げる場面が見られたものの、その後は28500円を挟んだ底堅い値動きのなか、終盤にかけてリバウンドを強めて28600円と高値で終えていた。日経平均は前日まで7営業日続伸となり、過熱感は警戒されてくることから、3月9日の高値28734円を意識しつつも、利益確定の動きは次第に強まってくる可能性はあるだろう。そのため、買い一巡後はこう着感の強い展開を想定しておきたい。 ただし、3月高値接近での達成感やダブルトップ形成が意識されやすいとはいえ、その後の調整を狙ったショートは避けておきたいところだろう。米国ではJPモルガンなど大手銀行の決算に続いて、警戒されていたチャールズ・シュワブにおいても3月の信用リスクが高まる状況下での影響は限られていたことから、金融セクターを見直す動きが強まりやすい。3月の金融混乱の局面で、多くのファンドは世界の金融株のロングポジションを解消したとみられている。そのため、メガバンクなどへは買い戻しの動きが意識されやすいだろう。 また、FOMCでの追加利上げが織り込まれるなか、円相場は円安に振れて推移していることから、出遅れ感のある自動車株への見直しも意識されそうだ。今後本格化する主要企業の決算を控え、積極的な上値追いの流れは限られるものの、押し目待ちの買い意欲は強そうだ。また、主要企業の決算を前に手掛かり材料に欠ける面もありそうだが、テーマ性のある材料株への循環的な物色に向かわせよう。
<AK>
2023/04/18 08:41
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米大手銀行の決算評価からメガバンクなどへの資金流入が意識されてくる
*08:31JST 米大手銀行の決算評価からメガバンクなどへの資金流入が意識されてくる
17日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開が見込まれる。14日の米国市場はNYダウが143ドル安だった。JPモルガン・チェースは第1四半期決算で純金利収入が予想を上回ったほか、預金残高も予想外に増加したことが明らかになり大幅に上昇。シティグループの決算も金利関連のトレーディング収入や金利収入増で予想外の増益を計上し買われるなど、大手銀行の決算が評価された。ただし、米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事が一段の金融引き締めが必要との考えを示すと、5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の追加利上げ観測が重荷となり、終日軟調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円高の28490円。円相場は1ドル133円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、底堅い相場展開が見込まれる。日経225先物は先週の上昇で3月高値を突破し、節目の28500円を回復した。米国市場の下落の影響もあり、いったんは達成感から利益確定の流れに向かいやすいだろう。また、先週はファーストリテ<9983>の大幅な上昇によって日経平均をけん引したこともあり、今週も同様のインパクトを見せてくる展開は期待しづらいところであろう。 とはいえ、米大手銀行の決算評価からメガバンクなどへの資金流入が意識されてくる展開が期待されそうだ。メガバンクはシリコンバレー銀行破綻による信用不安から急落し、その後は緩やかなリバウンドを見せているものの、依然としてボトム圏での推移であり、戻りの鈍さが目立っている。メガバンクなど銀行株はリバウンドを強めてくるようだと、センチメント改善につながることになりそうだ。 日経平均は先週の上昇で一時28500円を回復し、3月9日に付けた28734.79円が射程に入ってきた。先週の大幅上昇の反動も意識されやすいなかで、本日は利食いからこう着感が強まりそうだが、ボリンジャーバンドの+2σまで上昇したため、いったんは調整が意識されやすい水準である。4月4日の戻り高値28287円辺りが支持線として機能する可能性もあるため、基本的には押し目狙いのスタンスとなろう。日経225先物が28500円辺りでの底堅さがみられるようだと、+2σを上放れる可能性もあるため、まずは寄り付き後の底堅さを見極めたい。
<AK>
2023/04/17 08:31
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ファーストリテの決算を受けた強い動きがセンチメント改善につながる
*08:28JST ファーストリテの決算を受けた強い動きがセンチメント改善につながる
14日の日本株市場は、買い優勢の相場展開が見込まれる。13日の米国市場はNYダウが383ドル高だった。3月の米卸売物価指数(PPI)が予想を下回り、インフレ鈍化傾向が新たに証明されたほか、米新規失業保険申請件数は3週間ぶりに増加し労働市場ひっ迫緩和を示したため、米連邦準備理事会(FRB)による利上げ停止期待が高まった。金利先高観の後退でハイテクが強く、相場の上昇をけん引し、終日堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比205円高の28395円。円相場は1ドル132円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買いが先行する格好となろう。日経225先物はナイトセッションで一時28440円まで買われる場面が見られ、5日に付けた直近の戻り高値28330円を突破し、3月9日の高値28480円に迫ってきた。高値更新が意識されるなか、先物主導でリバウンド基調は強まりそうだ。また、米国ではアマゾン・ドット・コムなど大型テック株の上昇が目立っていたこともあり、この流れを受けて指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均をけん引する格好になりそうだ。 特にファーストリテ<9983>の決算を受けた強い動きが見込まれる。前日には年初来高値を更新しているが、信用倍率は0.35倍と売り長の需給状況であるため、踏み上げを意識した動きにもつながりやすく、同社の強い値動きによってセンチメント改善にもつながることが期待されそうだ。一方で、米大手銀の決算発表を控えていることから、メガバンクなどは手掛けづらくさせる可能性はあるだろう。とはいえ、センチメントが改善するなかで、買い戻しの動きが強まることも考えられるため、ボトム圏で推移するメガバンクへのリバウンドも期待したい。 そのほか、個人主体による中小型株への物色も活発化しやすいと考えられ、直近IPO銘柄などへの循環的な物色が意識されそうだ。マザーズ指数は200日線が支持線として機能するなか、昨日のリバウンド局面で25日線を突破し、75日線を捉えてきている。弱いトレンドが継続しているなか、シグナル好転を見せてくるようだと、主力処の中小型株への資金流入も意識されよう。
<AK>
2023/04/14 08:28
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売り優勢の展開も割安な銘柄への物色は継続
*08:32JST 売り優勢の展開も割安な銘柄への物色は継続
13日の日本株市場は、やや売り優勢の相場展開が見込まれるものの、底堅さが意識されそうだ。12日の米国市場はNYダウが38ドル安だった。予想を下回った3月の米消費者物価指数(CPI)を受けて買いが先行した。しかし、リッチモンド連銀のバーキン総裁やサンフランシスコ連銀のデイリー総裁が依然、追加引き締めが必要との考えを示すと、相場は下落に転じた。S&P500、ナスダックは下落した。また、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した3月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、金融混乱を受けて経済が景気後退入りするとの見方を強めたことが明らかになったことも重荷となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比145円安の27945円。円相場は1ドル133円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売りが先行する格好となろう。日経225先物はナイトセッションで一時28240円まで買われる場面が見られたが、その後は米国市場の流れを受けて27900円と安値で終えた。米国市場はFOMC議事要旨で売られる格好となったものの、VIX指数は20を下回っての推移を見せていることもあり、リスク回避の流れにはならないだろう。 また、昨日はウォーレン・バフェット氏の発言が引き続き材料視され、商社株や割安な銘柄への物色が見られていた。積極的な上値追いの流れは考えづらいものの、押し目買い意欲は強そうであり、売り一巡後の底堅さが意識されそうだ。米国ではハイテク株が弱い値動きだったこともあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株は手掛けづらくさせそうだ。そのため、ややディフェンシブ系の銘柄に資金がシフトしやすいだろう。 日経平均は昨日の上昇でボリンジャーバンドの+1σを捉えてきた。いったんは跳ね返されやすい水準でもあるため、調整は想定内でもある。米CPIの鈍化によって次回の米FOMCで0.25%の追加利上げがピークとみられるなか、ショートはしかけづらいところ。週末には米大手銀の決算発表を控えていることから方向感をつかみづらくするものの、割安な銘柄への物色が期待される。また、決算発表を手掛かりとした個別物色も強まりやすく、昨夕発表した企業では、TSI HD<3608>、文教堂HD<9978>、イオンファン<4343>、NPC<6255>、CVSベイ<2687>、ABCマート<2670>、ハイデ日高<7611>、コメダHD<3543>、出前館<2484>、FFRI<3692>などの動向が注目されそうだ。
<AK>
2023/04/13 08:32
オープニングコメント
米CPI発表を前に売り仕掛け的な動きがあれば、押し目を狙いたいところ
*08:31JST 米CPI発表を前に売り仕掛け的な動きがあれば、押し目を狙いたいところ
12日の日本株市場は、やや買い優勢の相場展開が見込まれる。11日の米国市場はNYダウが98ドル高だった半面、S&P500、ナスダックは下落した。イエレン財務長官が信用縮小の兆候が見られないと金融混乱の悪化回避を示唆、国内経済が並外れて強いとの見解を示したためダウは続伸した。一方で、重要インフレ指標の発表を控えた警戒やNY連銀のウィリアムズ総裁があと1回の利上げが妥当と言及すると、金利が上昇に転じたためハイテクは終日軟調に推移。シカゴ日経225先物清算値は大阪比85円高の28025円。円相場は1ドル133円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買いが先行する格好となろう。日経225先物はナイトセッションで27870円まで売られる場面が見られたが、その後は切り返して28000円を上回っての推移を継続していた。28000円での底固めが意識されるなか、押し目買い意欲は強そうである。12日の米国では3月の消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることもあり、買い一巡後は次第にこう着感が強まる可能性はあるものの、売り仕掛け的な動きがあれば、押し目を狙いたいところだろう。 日経平均は昨日はマドを空けての上昇で抵抗線として意識されていた25日線を突破した。25日線辺りまでの調整は想定しつつ、4月4日の戻り高値水準が目先的なターゲットとなりそうだ。昨日のバフェット氏の発言によってショートは仕掛けづらく、商社株のほかバリュエーション面での割安感が意識される銘柄へは資金流入が期待されそうだ。また、為替市場では1ドル133円60銭台と円安傾向を見せていることもあり、輸出関連などへの資金流入もありそうだ。 一方で、米ハイテク株がさえないことから、昨日指数をけん引していた値がさハイテク株などへは利益確定の売りが先行しそうである。そのため、ディフェンシブ銘柄への資金シフトが意識されるほか、決算シーズンに入ってきたことから、業績面を手掛かりとした個別物色は活発になりそうだ。なお、昨夕決算を発表したところでは、パルHD<2726>、セラク<6199>、イオンモール<8905>、竹内製作<6432>、Jフロント<3086>、わらべ日洋<2918>辺りの動向が注目される。
<AK>
2023/04/12 08:31
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米マイクロンの強い動きが東エレクなど半導体株の支援材料に
*08:28JST 米マイクロンの強い動きが東エレクなど半導体株の支援材料に
11日の日本株市場は、やや買い優勢の相場展開が見込まれる。10日の米国市場はNYダウが101ドル高だった。前週末発表の3月の雇用統計で労働市場が堅調な新たな証拠となったため、金利上昇を嫌気した売りが先行した。ただし、国内経済の見通しが改善したほか、金融システムへの不安も一段と後退し上昇に転じた。また、米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測が強まり金利先高観にハイテクは終日軟調に推移したが、半導体株の一角が買われ、ナスダックは小幅な下げにとどまった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比195円高の27865円。円相場は1ドル133円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買いが先行する格好となろう。日経225先物はナイトセッションで一時27630円まで売られる場面が見られたが、その後は切り返して高値圏で取引を終えた。25日線を支持線とした底堅い値動きから上放れを見せてきており、センチメント改善につながろう。また、米国ではマイクロンテクノロジーが8%を超える上昇となるなど半導体株が堅調だったことから、東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への手掛かり材料になるだろう。 もっとも、米国では12日にCPIの発表を控えているほか、週末には米大手銀行の決算も予定されているため、全体としては上値の重さが意識されていた。そのため、買い一巡後は次第にこう着感が強まる可能性があるため、押し目狙いでのスタンスになりそうだ。物色の流れとしては値がさハイテク株のリバウンド期待のほか、為替市場ではドル円が円安に振れて推移していることもあり、輸出関連に資金が向かいそうである。 一方で、メガバンク等金融株は緩やかなリバウンドを見せてきているものの、米大手銀の決算を控えるなか、結果を見極めたいとする手控えムードが強まりやすく、三菱UFJ<8306>、三井住友<8316>など25日線の突破を見極めつつ、75日線辺りを狙った短期的なトレードに向かわせそうである。そのほか、決算などを手掛かりとした個別対応になりそうだが、昨夕の決算ではシリコンスタ<3907>、松竹<9601>、北興化<4992>、ライフコーポ<8194>、富士急<9010>などが注目されよう。また、直近IPO銘柄での短期的な値幅取り狙いの動きも活発になりそうだ。
<AK>
2023/04/11 08:28
オープニングコメント
決算など個別の材料を手掛かりとした物色が中心
*08:27JST 決算など個別の材料を手掛かりとした物色が中心
10日の日本株市場は、やや買い優勢の相場展開が見込まれる。7日の米国市場はグッドフライデーの祝日で休場だった。3月の米雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比23万6000人増と予想の範囲内だったほか、失業率は3.5%に低下した(前月3.6%)。米連邦公開市場委員会(FOMC)は、次回会合で利上げするとの見方となり、為替市場ではやや円安に振れた。ただし、グローベックスの米株先物は小幅ながらプラス圏で推移していたこともあり、アク抜けを意識されそうだ。シカゴ日経225先物清算値(時間外)は大阪比90円高の27630円。円相場は1ドル132円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買いが先行する格好となろう。日経225先物はナイトセッションで一時27480円まで売られる場面が見られたが、その後は切り返しており、25日線を支持線とした底堅い値動きだった。週明けの欧州市場はイースターマンデーで休場となるなかで商いは膨らみづらいものの、先週の大幅な下げに対する自律反発狙いの買いが意識されそうだ。週明けの米国市場の反応を見極めたいとする模様眺めムードは強まりやすいものの、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。 日経平均はマドを空けての下落で一気に25日線を割り込み、200日線に接近しており、ひとまず同線が支持線として意識されやすく、マド埋めを意識した動きが期待されそうだ。また、決算シーズンに入ることから、次第に決算を手掛かりとした個別対応に向かいやすい。先週末に決算を発表したところでは、安川電<6506>の2024年2月計画はコンセンサスを上回っており、材料視されそうだ。そのほか、ドトル日レス<3087>、KG情報<2408>、エコーTD<7427>、ジャステック<9717>などの決算がポジティブだった。 なお、今週末には米国でJPモルガンなど銀行株の決算発表が予定されており、シリコンバレー銀行破綻などによる影響を見極めたいとする模様眺めムードが次第に強まってくるほか、米CPIの発表も予定されていることもあり、積極的には手掛けづらいところでもある。そのため、決算など個別の材料を手掛かりとした物色が中心となろう。
<AK>
2023/04/10 08:27
オープニングコメント
商いは膨らみづらいものの、自律反発狙いの流れに
*08:32JST 商いは膨らみづらいものの、自律反発狙いの流れに
7日の日本株市場は、やや買い優勢の相場展開が見込まれる。6日の米国市場はNYダウが2ドル高だった。週次失業保険申請件数が予想を上回ったほか、国際通貨基金(IMF)が今後5年の世界経済成長見通しが1990年来の低い伸びになると警告したため景気減速懸念を受けた売りが先行した。セントルイス連銀のブラード総裁が利上げ継続支持を表明したことも重荷となった。ただし、下げは限定的であり、その後は祝日を前に買い戻しの動きとなった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比100円高の27630円。円相場は1ドル131円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買いが先行する格好となろう。日経225先物はナイトセッションで一時27510円まで売られる場面が見られたが、その後は25日線を支持線した底堅い値動きだった。週末の欧米市場は聖金曜日で休場となるなかで商いは膨らみづらいものの、直近の大幅な下げに対する売り方の買い戻しが意識されそうだ。積極的に仕掛けてくる動きは考えづらく、オーバーウィークのポジションを避けることから、早めの資金回転になろう。 また、日経平均はマドを空けての下落で一気に25日線を割り込み、200日線に接近しており、同線のほか75日線辺りが意識されてくるものの、まずは両線を支持線とした自律反発狙いの動きに期待したいところだ。米雇用統計の発表を控えて様子見姿勢が強まることになりそうだが、雇用統計通過後のアク抜けが期待が高まる可能性はあるだろう。 物色の流れとしては断続的なインデックス売りを警戒しつつ、底堅さが見られてくるようだと、足もとで調整が強まっているハイテク株のリバウンド狙い。また、こう着感が強まるなかで、個人主体の資金は材料株や中小型株での短期的な値幅取り狙いの動きに向かわせやすいだろう。直近IPO銘柄で強いトレンドを形成している銘柄へは、資金が集中するとみられる。ただし、資金の逃げ足は速い点には注意が必要だ。
<AK>
2023/04/07 08:32
オープニングコメント
断続的なインデックス売りを警戒しつつ、材料性のある銘柄に短期資金が向かいやすい
*08:24JST 断続的なインデックス売りを警戒しつつ、材料性のある銘柄に短期資金が向かいやすい
6日の日本株市場は、やや利食い優勢の相場展開が見込まれる。5日の米国市場はNYダウが80ドル高だった一方で、ナスダックは129ポイント安だった。ADP雇用統計やISM非製造業景況指数が予想を下回る内容だったことから、米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測の後退と同時に、米景気後退懸念が強まり、売りが広がった。また、クリーブランド連銀のメスター総裁が利上げ軌道維持を支持する姿勢を示したことも重荷となった。景気減速に備えたデイフェンシブ銘柄の買いが下支えとなり、NYダウはプラス圏を回復。シカゴ日経225先物清算値は大阪比125円安の27695円。円相場は1ドル131円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売りが先行する格好となろう。日経225先物はナイトセッションで一時27560円まで売られる場面が見られたが、25日線が支持線として機能する格好から下げ渋る展開だった。昨日の日経平均は500円に迫る大幅下落で25日線に接近しており、本日は同線を下回ってくる可能性が高い。累積出来高が積み上がっている27500円辺りを意識した神経質な展開になりそうだ。 ただし、ISM非製造業景況指数などの弱い内容を予想した動きでもあったと考えられ、売り一巡後は底堅さが意識されてくる可能性はあるだろう。25日線を挟んだこう着となれば、ショートカバーの動きも入りそうである。そのため、売り一巡後の底堅さを見極めつつ、短期的なリバウンド狙いのスタンスに向かわせそうだ。VIX指数は19台と20を下回っての推移を見せており、米国においてそれ程リスク回避姿勢は強まっていないとみられる。 物色としては前日のような断続的なインデックス売りを警戒しつつ、材料性のある銘柄に短期資金が向かいやすいだろう。また、需給がそれほど悪化していない直近IPO銘柄での短期的な値幅取り狙いのトレードも意識されやすい。また、週末には欧米市場が祝日となることから商いは膨らみづらいほか、積極的に仕掛けてくる動きは限られるとみられる。昨日は東証プライムの9割超の銘柄が下落していたこともあり、薄商いのなかで大きく売り込まれた銘柄などへは自律反発狙いの動きも意識されそうだ。
<AK>
2023/04/06 08:24
オープニングコメント
売り一巡後の底堅さを見極めつつ、押し目狙いのスタンスに
*08:21JST 売り一巡後の底堅さを見極めつつ、押し目狙いのスタンスに
5日の日本株市場は、やや利食い優勢の相場展開が見込まれる。4日の米国市場はNYダウが198ドル安だった。2月のJOLT求人件数が予想を下回り、2021年5月来で最低となったため、米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測の後退と同時に、米景気後退懸念が強まり、売りが広がった。また、JPモルガンのダイモン最高経営責任者(CEO)が株主宛て年次書簡で、金融危機は進行中として影響が長期化する可能性を警告したことも売りに向かわせた。シカゴ日経225先物は大阪比170円安の28090円。円相場は1ドル131円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売りが先行する格好となるものの、日経225先物はナイトセッションで28000円を割り込まなかったことから、同水準での底堅さは意識されそうだ。また、日経平均は足もとのリバウンドでボリンジャーバンドの+1σを上回ってきた。+1σは28180円辺りに位置しているため、同水準での底堅さをみせてくるようだと、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。 一方で、米国では足もとで弱い経済指標の発表が続いており、FRBによる利上げ停止観測に向かわせる一方で、米景気後退懸念が再燃している。ただし、NYダウは直近で1200ドル程度上昇していたこともあり、利益確定の売りが出やすいところでもあるだろう。VIX指数は20を下回った水準で推移していることからリスク回避には向かわせない。日経平均は足もとで3営業日続伸だが、先物では8営業日続伸で短期的な過熱感は警戒されており、調整については想定内といったところである。 物色としてはメガバンクのリバウンドの持続性とハイテク株の買い戻しの動きを睨みながら、材料株に短期資金はシフトとなるほか、直近IPO銘柄などでの短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりそうだ。特に日経平均が28000円近辺でのこう着を強めてくるようだと、より材料株への物色に向かいやすいだろう。 また、調整が意識されるものの、金融システム不安が和らぐなか、日経平均は3月の急落前水準を回復していないこともあり、出遅れ感が意識されている。銀行の戻りの鈍さからショートカバーも強まっていないため、ポジションとしてはショートに傾いている状況と考えられる。そのため、売り一巡後の底堅さを見極めつつ、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。
<AK>
2023/04/05 08:21
オープニングコメント
ファーストリテや半導体関連株の動向を睨みながらの展開に
*08:25JST ファーストリテや半導体関連株の動向を睨みながらの展開に
4日の日本株市場は、やや利食い優勢の相場展開が見込まれる。3日の米国市場はNYダウが327ドル高だった。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」が予想外の追加減産を決定し、原油高を背景に資源関連株が買われた。一方で、テスラは値下げにもかかわらず、1-3月期の納車台数が前四半期に比べわずかな伸びにとどまったため失望感から売られたほか、マイクロン・テクノロジーなど半導体株の一角の弱い値動きが重荷となった。シカゴ日経225先物は大阪比45円安の28205円。円相場は1ドル132円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売りが先行することになりそうだ。米国市場では資源関連株が買われ、NYダウは上値抵抗線として意識されていた75日線を上放れてきた。一方で、ナスダックは小幅ながらも下落となるなど、米中対立が再燃するなかで半導体株の一角が弱い値動きのなか、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷となりそうだ。全体としては底堅い値動きが見込まれるものの、ハイテク株への物色が手控えられるなか、指数としてはこう着感が強まろう。 昨日は値がさハイテク株の下落をファーストリテ<9983>の上昇が吸収する格好だった。ファーストリテは前日までの上昇で3月9日に付けた戻り高値に接近しており、強弱感が対立しやすい水準である。戻り高値を一気に上放れてくるようだとショートカバーの動きが強まる可能性はありそうだが、ダブルトップ形成となれば神経質にさせそうだ。一方で、アドバンテスト<6857>やSCREENホールディングス<7735>は昨日の大幅な下落により、支持線として意識される25日線水準まで調整してきた。25日線がサポートとして機能してくるようだと、センチメント改善につながりそうだ。 そのため、ファーストリテや半導体関連株の動向を睨みながらの展開になろう。また、金融システム不安が和らぐなか、メガバンクのリバウンドの強さも見極める必要がありそうだ。物色としては米国市場の流れを受けて、資源関連株に資金が向かいやすいだろう。そのほか、新年度相場は順調なスタートを切るなか、個人主体の売買も活発になりやすく、流動性のある中小型株への物色も意識されそうである。
<AK>
2023/04/04 08:25
オープニングコメント
買い優勢の展開も半導体株の動向が気掛かりに
*08:25JST 買い優勢の展開も半導体株の動向が気掛かりに
3日の日本株市場は、買い優勢の相場展開が見込まれる。3月31日の米国市場はNYダウが415ドル高だった。米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として注視しているコアPCE価格指数が予想外に前月から伸びが鈍化したため、早期の利上げ停止を見込んだ買いが先行した。その後も長期金利が低下を続けハイテクを支援し、相場全体を一段と押し上げた。シカゴ日経225先物は大阪比115円高の28205円。円相場は1ドル133円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買いが先行することになりそうだ。金融システム不安が和らぐなか、VIX指数は18.70に低下し、一時18.52まで下げる場面も見られており、金融システム不安が強まった急伸前の水準まで低下した。リスク選好の流れに向かわせるなか、日経225先物は28000円を支持線にリバウンドを見せており、ショートカバーを交えた上昇が意識されそうだ。 また、為替市場ではドル円が1ドル133円台と円高修正の流れが継続しており、輸出関連への買い戻しに向かわせそうだ。一方で、日本政府は先週、先端半導体の製造装置23品目について、輸出規制を強化すると発表した。中国を念頭に置いているとみられるが、中国当局は31日、米マイクロン・テクノロジーをサイバーセキュリティーの観点で調査すると発表した。米中間の緊張が高まる中、半導体関連などは神経質にさせてきそうだ。そのため、指数インパクトの大きい東エレク<8035>などへは短期筋による売り仕掛け的な動きも入りやすく、日経平均の重荷になる。 半導体関連が軟調推移となるようだと、日経平均も次第にこう着感が強まる可能性はあるだろう。また、金融システム不安が和らぐ中、メガバンクの戻りの鈍さも目立つ。国内証券ではメガバンクの格下げも観測されていることから、こちらも相場の重荷になりそうだ。そのため輸出関連の一角が相場の下支えになる展開を想定。また、日経平均がこう着感を強めたとしても、28000円水準での底堅さが意識される局面においては押し目狙のスタンスに向かわせよう。また、こう着ながらも底堅さが見られてくるようだと、個人主体による材料株や中小型株への物色が活発になりそうだ。そのほか、東証の政策に絡んだ流れから、低PBR銘柄への物色も強まるだろう。
<AK>
2023/04/03 08:25
オープニングコメント
日経平均の入れ替えに伴う需給要因を意識しつつ、先高期待から押し目狙いのスタンス
*08:26JST 日経平均の入れ替えに伴う需給要因を意識しつつ、先高期待から押し目狙いのスタンス
31日の日本株市場は、買い優勢の相場展開が見込まれる。30日の米国市場はNYダウが141ドル高だった。金融システム不安が和らぐなかで買い戻す動きが継続。連邦準備制度理事会(FRB)高官が引き続き追加利上げを支持する姿勢を示したため、金融セクターが売られ、ダウは一時下落に転じる場面も見られた。ただし、金利が低下に転じるとハイテク株への買戻しが強まり、相場全体を押し上げた。シカゴ日経225先物は大阪比140円高の27940円。円相場は1ドル132円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買いが先行することになりそうだ。金融システム不安が和らぐなか、VIX指数は19.02に低下し、一時18.85まで下げる場面も見られており、金融システム不安が強まった急伸前の水準まで低下。リスク選好の流れに向かわせるなか、米ハイテク株主導の上昇が指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になりそうだ。 本日は日経平均の入れ替えに伴う需給要因から、新規組み入れのための資金捻出により既存の構成銘柄へは幅広く売りが入るとみられている。そのため、指数の重荷となる可能性から、日経平均は28000円を目前にこう着感が強まろう。とはいえ、金融システム不安が和らぐなかでハイテク株を買い戻す動きが意識されやすく、ショートカバーを交えた底堅い値動きが期待される。3月13日の下落局面で空けたマド(27906-28118円)埋めも意識されてくるため、押し目狙いのスタンスになろう。 また、米国ではFRBがインフレ指標として重視する米個人消費支出(PCE)物価指数の発表を控えているため、積極的な上値追いは手控えられそうだが、次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の追加利上げは想定内である。この利上げによって2023年末の金利見通しの水準に到達するため、利上げ打ち止め観測によって押し目買いに向かわせそうだ。
<AK>
2023/03/31 08:26
オープニングコメント
配当落ち分を早い段階で埋めてくると、よりショートカバーを交えた強い基調に
*08:20JST 配当落ち分を早い段階で埋めてくると、よりショートカバーを交えた強い基調に
30日の日本株市場は、買い優勢の相場展開が見込まれる。29日の米国市場はNYダウが323ドル高だった。金融システム不安が和らぐなかで銀行を買い戻す動きが継続。また、ヨガアパレルのルルレモンや半導体のマイクロン・テクノロジーの決算を受けて投資家心理がさらに改善し、終日堅調に推移。利上げ停止も視野に入ったため特にハイテクの買戻しが目立ち、相場の上昇をけん引した。シカゴ日経225先物は大阪比215円高の27805円。円相場は1ドル132円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買いが先行することになりそうだ。金融システム不安が和らぐなか、VIX指数は20.00を下回ってきており、金融システム不安が強まった急伸前の水準まで低下してきたため、リスク選好の流れに向かわせそうだ。日経225先物は日中取引で25日線を突破し、ナイトセッションで一段高となったことから、ショートカバーの流れが強まる可能性はあるだろう。 本日は配当落ちとなり、日経平均で約250円程度のディスカウントとなる。これを考慮しても前日の水準が意識されやすく、3月13日の下落局面で空けたマド(27906-28118円)埋めを狙ったセンチメントに向かわせそうだ。配当落ち分を早い段階で埋めてくる動きともなれば、よりショートカバーを交えた強い基調が期待されそうである。また、配当再投資による特殊要因があるものの、前日の予想以上の強い上昇において買い遅れていた向きの資金流入も期待される。 買い一巡後はこう着感が強まる可能性はあるものの、米国ではハイテク株の買い戻しの動きが目立っていることから、足もとで利食い対象となっていた値がさハイテク株への物色により、日経平均を押し上げる展開も想定しておきたいところだ。そのため、こう着感が強まる場面では押し目狙いでのロングスタンスに向かわせよう。
<AK>
2023/03/30 08:20
オープニングコメント
配当再投資による需給が意識されやすく、押し目買い意欲は強そう
*08:29JST 配当再投資による需給が意識されやすく、押し目買い意欲は強そう
29日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開が見込まれる。28日の米国市場はNYダウが37ドル安だった。3月の消費者信頼感指数が予想外に上昇したためNYダウは一時プラス圏を回復した。一方、長期金利の上昇を嫌気しハイテクは終日軟調に推移。また、終盤にかけて、一時上昇していた地銀セクターが下落に転じ相場全体を押し下げ、主要株式指数は下落で終了した。シカゴ日経225先物は大阪比60円安の27230円。円相場は1ドル130円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売りが先行することになりそうだ。ただし、金融システム不安がくすぶるなかVIX指数は20.00を下回ってきており、過度な警戒感は和らいだとみられ、相場全体の底堅さは意識されやすいだろう。日経225先物はナイトセッションで25日線に上値を抑えられたものの、徐々に下値を切り上げてきており、ショートは仕掛けづらいところである。本日は配当権利付き最終日となるが、明日の配当落ちを考慮しても足もとの水準であれば75日線が支持線として機能し、25日線とのレンジ内での推移は維持できそうだ。 また、配当再投資による需給が意識されやすく、押し目買い意欲は強そうである。本日は日経平均の200日線をサポートに25日線との狭いレンジ推移が見込まれるが、短期的には25日線が位置する27600円辺りを試してくる動きも想定しておきたいところだろう。足もとのこう着で配当志向の物色が強まりやすいほか、週末に控えた日経平均入れ替えによるリバランスが意識されるなか、先回り的な動きを狙ったトレードも入りやすいだろう。 また、こう着感の強い相場展開ではあるが、相場全体の底堅さが意識されてきたことから、個人主体による中小型株への物色も活発化しやすい。値動きの荒さは目立ってきているが、IPOの好調などもセンチメントを改善させている。ただし、IPOに資金が集中するなかで他の中小型株には資金がシフトしづらい面もあるため、IPO銘柄に絞った短期的な値幅取り狙いが中心になりそうだ。
<AK>
2023/03/29 08:29
オープニングコメント
銀行株を買い戻す動きに期待、低PBR銘柄は思惑的な動きも
*08:23JST 銀行株を買い戻す動きに期待、低PBR銘柄は思惑的な動きも
28日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開が見込まれる。27日の米国市場はNYダウが194ドル高だった。地銀ファースト・シチズンが経営破綻したシリコンバレー銀行のローンや預金買収で合意したとの報道で過度な金融不安が和らいだ。一方で、米長期金利の上昇を背景にハイテク株は売られ、ナスダックは下落。シカゴ日経225先物は大阪比55円高の27325円。円相場は1ドル131円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買いが先行することになりそうだ。米銀行株を買い戻す動きが強まったほか、欧州市場ではドイツ銀行が大幅に反発したこともあり、東京市場においてもメガバンクを中心に銀行株を買い戻す動きが強まりやすく、景気敏感株などへの広がりが期待されよう。また、米長期金利の上昇を受けて円相場が1ドル131円50銭台とやや円安に振れて推移していることもあり、輸出関連などへの買い戻しも意識されやすい。 半面、足もとでリバウンド基調を見せていたハイテク株には、リバランスに伴う売りが優勢になることから、指数の重荷となる可能性はありそうだ。もっとも、銀行への買い戻しが強まることで他のセクターへ物色が広がる可能性もあることから、全体としてはセンチメント改善につながることになりそうだ。 日経225先物はナイトセッションで一時27350円まで買われ、同水準に位置する25日線を捉えてきた。同線を上放れてくるようだと、ショートカバーを交えたロングは入りやすいと考えられる。日経平均の25日線は27598円に位置しているため、これをクリアしてくるようだと14日の下落で空けたマド(27455~27631円)埋めが意識され、13日の下落でのマド(27906~28118円)についても射程に入ってくるだろう。そのため、ショートは振りづらく、戻り待ちの売りに押される場面では押し目狙いのスタンスに向かわせよう。 センチメント改善のなか、配当志向の物色が強まりやすいほか、足もとで低PBR企業による株価対策の動きも見られるなか、PRB1倍割れの銘柄へは思惑的な買いが入りやすいと考えられる。中小型株については、好調なIPOが継続するなかで需給状況は良好とみられ、流動性のある銘柄へは短期的ながらも値幅取り狙いの資金が向かいやすいと考えられる。
<AK>
2023/03/28 08:23
オープニングコメント
相場全体の底堅さが意識されるなか、個人主体の資金はIPOなどにシフト
*08:21JST 相場全体の底堅さが意識されるなか、個人主体の資金はIPOなどにシフト
27日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開が見込まれる。24日の米国市場はNYダウが132ドル高だった。ドイツ銀行のデフォルト(債務不履行)保証料の上昇をきっかけとした欧州金融不安再燃が国内金融への懸念に波及し、NYダウは一時300ドルほど下落する場面も見られた。その後、複数のアナリストがドイツ銀行はクレディ・スイスと違い過去8四半期黒字を計上しており柔軟性があると楽観的なレポートを発表したため懸念が緩和、相場は上昇に転じた。終盤にかけて金融混乱が制御可能と楽観的な見方も広がり、上昇幅を拡大し終了。シカゴ日経225先物は大阪比65円安の27115円。円相場は1ドル130円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売りが先行することになりそうだ。ただし、イエレン米財務長官は金融安定監視評議会(FSOC)の緊急会合を招集。会合後に発表した声明で、「一部銀行はストレス下にあるが、米銀システムは引き続き堅調で柔軟性がある」と表明した。過度な金融システム不安が和らぐなか、押し目待ち狙いの買いは入りやすいだろう。 日経225先物はナイトセッションで一時26850円まで売られる場面が見られたが、その後は75日、200日線水準で下げ渋る動きを見せ、売り一巡後は27000円を上回っての推移を継続しており、底堅さは意識されそうだ。また、金融システム不安が重荷となることから金融セクターは手掛けづらくさせそうだが、足もとで見直しの動きが強まっているハイテク株などへの資金流入は継続すると考えられ、日経平均を下支えする格好になろう。 また、日経平均は75日線が支持線として機能する格好から、200日線を挟んでの推移を見せている。下値の堅さが意識されるなか、25日線が位置する27607円辺りを試す動きも想定しておきたいところであろう。また、相場全体の底堅さが意識されるなか、個人主体の資金はIPOなどにシフトしている。先週のIPOは総じて好スタートを切っていた。今週は11社のIPOが控えているため、資金が分散してしまう可能性はあるものの、好スタートが継続するようだと、センチメント改善につながるだろう。また、配当志向の物色が強まる可能性はあるものの、短期的な値幅取り狙いとしては、IPO銘柄のほか、流動性のある中小型株に資金が集中しそうだ。
<AK>
2023/03/27 08:21
オープニングコメント
値がさハイテク株の底堅い値動きにより、指数を下支えする可能性
*08:29JST 値がさハイテク株の底堅い値動きにより、指数を下支えする可能性
24日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開が見込まれる。23日の米国市場はNYダウが75ドル高だった。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けて利上げ停止が近いとの期待から買い先行で始まった。その後イエレン米財務長官の下院小委員会での証言を控え一時下落に転じる場面も見られたが、イエレン氏は必要であれば預金保護で追加支援の用意があるとの政府の方針を示すと、安心感が強まり買い戻された。シカゴ日経225先物は大阪比95円安の27025円。円相場は1ドル130円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まろう。日経225先物はナイトセッションで一時27370円まで買われ、25日線を捉える場面も見られたが、前日同様に上値を抑えられる格好だった。その後26930円まで売られたものの、75日、200日線水準で下げ渋る動きを見せて27000円を上回っており、底堅さは意識されそうだ。 また、米国では金融システム不安がくすぶるなか、利上げ停止が近いとの見方からハイテク株への買戻しが見られており、東京市場においても前日に強い値動きが目立っていたハイテク株への資金流入が意識されそうだ。指数インパクトの大きい値がさハイテク株の底堅い値動きにより、指数を下支えする可能性はあるだろう。そのため、押し目狙いのスタンスのなか、日経平均は27500円突破を試す流れのなか、25日線辺りを意識させそうである。 また、全体としては不安定な状況が継続するほか、週末要因もあって積極的な売買は手控えられやすいものの、底堅さが見られるなか個人主体による中小型株への物色は活発だろう。ただし、週末要因から資金の逃げ足は速いと考えられるため、フットワークは軽くしておきたいところだ。そのほか、期末接近において、配当志向の物色が意識されやすいほか、低PBRや高ROE銘柄などへの物色も意識されやすいだろう。
<AK>
2023/03/24 08:29
オープニングコメント
不安定な相場ながら、FOMC通過によるアク抜けも意識されやすい
*08:27JST 不安定な相場ながら、FOMC通過によるアク抜けも意識されやすい
23日の日本株市場は、売り一巡後は底堅さを見極める展開になりそうだ。22日の米国市場はNYダウが530ドル安だった。米連邦準備制度理事会(FRB)は米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場の予想通り0.25%の利上げを決定した。最近の金融危機を受けた不透明感を考慮し声明の文言を変更するハト派姿勢を好感し、一時上昇に転じる場面も見られた。ただし、パウエル議長は会見で、必要となれば想定以上の利上げを実施する姿勢を見せたほか、イエレン米財務長官が上院小委員会での証言で、政府は預金保護拡大を検討していないと言及すると、地銀を含め金融の下げが加速し、終盤にかけ下落幅を拡大した。シカゴ日経225先物は大阪比250円安の26980円。円相場は1ドル131円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。日経225先物はナイトセッションで一時27360円まで買われ、25日線を捉える場面も見られた。終盤にかけて売られる格好となったが、75日、200日線水準で下げ渋る動きを見せており、売り一巡後の底堅さを見極めたいところだろう。米国では、いったん利上げを停止するといった期待もあったとみられ、失望売りも入ったと考えられる。イエレン米財務長官の発言を受けて売られる格好とはなったが、直近のリバウンドに対する反動の流れであり、改めて売り直す流れにはなりづらいと考えられる。また、FOMCでの0.25%の利上げは予想通りであり、売り一巡後はアク抜け的な動きも意識されそうだ。 日経平均は200日線が27363円、75日線が27235円辺りに位置しており、売り先行で200日線は下回ってくるだろうが、75日線辺りでの底堅さが見られるようだと、次第に押し目狙いの動きがみられよう。米国市場の流れから金融株は手掛けづらく、米系証券では一部の銀行の格下げも観測されている。為替市場では1ドル131円30銭台と円高に振れて推移していることから、輸出関連なども手掛けづらくさせそうだ。そのため、相対的にTOPIX型の弱い値動きが想定されるため、NTロングでのスプレッド狙いに向かわせよう。 また、マザーズなど中小型株についても朝方は売り優勢の展開になろうが、FOMC通過によるアク抜けも意識されやすく、売り一巡後の短期的なリバウンド狙いはありそうだ。また、期末接近で積極的な売買は限られるだろうが、日柄的には配当志向の物色が強まりやすいほか、PBR1倍割れや高ROE銘柄などへは押し目を拾う動きが見られそうである。
<AK>
2023/03/23 08:27
オープニングコメント
銀行株の戻りが限られるようだと、次第に持ち高調整の流れに向かわせる可能性
*08:31JST 銀行株の戻りが限られるようだと、次第に持ち高調整の流れに向かわせる可能性
22日の日本株市場は、買い一巡後は底堅さを見極める展開になりそうだ。21日の米国市場はNYダウが316ドル高だった。イエレン米財務長官が講演で、金融システムにも影響しかねない中小銀行保護で、必要なら再び介入する方針を表明したため、銀行株が買い戻された。22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとする様子見ムードの中で上げ幅を縮める場面も見られたが、NYダウは続伸で上値を抑えられていた200日線を突破した。シカゴ日経225先物は大阪比440円高の27110円。円相場は1ドル132円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。日経225先物は20日の日中取引終了後のナイトセッションで一時26390円まで売られたものの、祝日取引で節目の27000円を回復し、ナイトセッションで一時27150円まで買われる場面も見られた。直近で上値を抑えられている水準まで回復してきたことから、日経平均についても20日の下落部分を埋めてくる動きを見せてきそうだ。ただし、同水準に位置する75日、200日線が上値抵抗線として意識されやすいため、買い一巡後は支持線に変えてくる底堅さを見せてくるかが注目される。 またイエレン米財務長官の発言によって金融システム不安が和らぐ格好となるなか、足もとで下落基調が強まっていたメガバンクなど銀行株への自律反発狙いの動きが意識されやすいだろう。UBSによるクレディスイス救済発表でもメガバンクは弱い値動きを見せていたこともあり、ポジションはショートに傾いていると考えられる。強いリバウンドを見せてくるようだと、ショートカバーを誘う動きに向かわせ、センチメント改善につながろう。 もっとも、FOMCの結果を見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすく、銀行株の戻りが限られるようだと、次第に持ち高調整の流れに向かわせる可能性はありそうだ。そのため、メガバンクのリバウンドの強さを見極めつつ、20日の下落場面でイレギュラー的な下げとなった中小型株の自律反発を狙った短期的な物色にも向かわせそうだ。まずは、買い一巡後の底堅さを見極めたいところである。
<AK>
2023/03/22 08:31
オープニングコメント
UBSによるクレディ・スイス買収を受け、銀行株への買戻しが強まればセンチメント改善に
*08:28JST UBSによるクレディ・スイス買収を受け、銀行株への買戻しが強まればセンチメント改善に
20日の日本株市場は、売り一巡後は底堅さが意識されそうだ。17日の米国市場はNYダウが384ドル安だった。米当局の監督下におかれたシリコンバレー銀行の親会社だったSVBファイナンシャルがニューヨーク連邦破産法11条の適用を申請し経営破綻したことから、金融システムへの不安が再燃した。トリプルウィッチングにあたり先物やオプション満了に絡んだ売りも加速した可能性もあった。シカゴ日経225先物は大阪比320円安の26710円。円相場は1ドル132円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。日経225先物は開始直後に27150円まで買われる場面が見られたものの、米国市場の取引開始後は軟調推移となり、75日、200日線が位置する27000円水準が上値抵抗線として意識されている。一方で、スイスの金融大手クレディ・スイスについて、同じくスイスの金融大手であるUBSが買収することで合意したと発表した。買収総額は約4200億円になると報じられている。これを受けて金融システム不安が和らぐ格好となり、売り一巡後は買い戻しの動きをみせてくる可能性はありそうだ。 ただし、先物市場では27000円水準が上値抵抗として意識されていることもあり、同水準を捉えてくるかを見極めることになりそうだ。また、UBSによるクレディ・スイス買収を受けて、メガバンクなど金融株を買い戻す動きが強まるかが注目される。メガバンクへのショートカバーが強まるようだと、これが先物市場での買い戻しの動きに向かわせる可能性はあるだろう。また、日経平均においても27300円前後に位置する75日、200日線が抵抗線として意識されているため、売り一巡後に同水準をクリアしてくるようだと、センチメント改善につながる。 祝日を前に積極的な売買は手控えられやすいものの、グローベックスの米株先物が強い動きをみせてくるようだと、リバランスの動きは強まりやすいだろう。祝日明けの米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとする模様眺めムードが強まる可能性はあるものの、センチメント改善が見込まれるなか、足もとで強い動きが目立ってきた中小型株などへは、個人主体による値幅取り狙いの動きが強まりそうだ。
<AK>
2023/03/20 08:28
オープニングコメント
メガバンクなどへの買い戻しの動きや半導体株への物色を想定
*08:25JST メガバンクなどへの買い戻しの動きや半導体株への物色を想定
17日の日本株市場は、買い一巡後の底堅さを見極める展開になりそうだ。16日の米国市場はNYダウが371ドル高だった。預金流出が懸念され投資不適格級に格下げされたファースト・リパブリック銀行の行方を警戒した金融不安から売りが先行した。欧州中央銀行(ECB)が計画通り大幅利上げを決定すると、米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測も再燃し、金融セクターのさらなる混乱につながるとの警戒感が強まった。その後、複数の銀行がファースト・リパブリック銀行への支援を協議していると報じられると、安心感から買戻しが加速。金融混乱への懸念が和らぎ、上昇に転じた。シカゴ日経225先物は大阪比275円高の27015円。円相場は1ドル133円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。日経225先物は75日、200日線が位置する27000円を上回って終えており、日経平均においても同線が位置する水準へのギャップスタートになりそうだ。金融システム不安は拭えていないものの、ファースト・リパブリック銀行への支援を受けて不安が和らいだことから、メガバンクなどへの買い戻しの動きが強まりそうである。また、米国では半導体株の上昇が目立っていることから、指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均をけん引する展開が見込まれる。 ただし、75日、200日線での戻りの鈍さが意識されてくるようだと、次第に戻り待ちの売り圧力が強まりやすい。週末要因もあって積極的な売買は手控えられやすいほか、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えていることも神経質にさせそうである。そのため、買い一巡後は次第にこう着感が強まる可能性があるため、まずは75日、200日線突破後の底堅さを見極めることになりそうだ。 物色としてはメガバンクのリバウンド狙いのほか、為替市場の落ち着きにより輸出関連へもリバウンドを狙った動きが見込まれる。また、半導体株の動向も注目されやすく、個人主体の商いが活発なレーザーテック<6920>辺りの動向が注目されそうだ。そのほか、中小型株についても、短期的な値幅取り狙いが中心となろうが、物色が強まりそうだ。決算ではサンリオ<8136>、MacbeeP<7095>、NATTY<7674>などが注目される。
<AK>
2023/03/17 08:25
オープニングコメント
金融や輸出関連は手掛けづらいなか、ハイテク株などの一角に買い戻しの動きも
*08:18JST 金融や輸出関連は手掛けづらいなか、ハイテク株などの一角に買い戻しの動きも
16日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める展開になりそうだ。15日の米国市場はNYダウが280ドル安だった。スイスの金融大手クレディ・スイスの経営難を警戒した欧州市場の下落の流れを受けて、金融システム不安から金融株を中心に売りが先行した。終盤にかけてスイス当局が声明で、必要ならクレディ・スイスに流動性を供給するなど、安定化に向け支援する姿勢を示したため下げ幅を縮小。長期金利の大幅低下でハイテクは底堅く推移し、ナスダックは小幅に上昇した。シカゴ日経225先物は大阪比560円安の26490円。円相場は1ドル133円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。日経225先物は75日、200日線が位置する27000円を維持できず、下へのバイアスが強まるなか、一時26190円まで急落する場面が見られた。その後はショートカバーから下落幅を縮めたものの、節目の26500円辺りでの攻防となった。世界的な金融システム不安によってリバウンド機運は高まりづらいなか、まずは売り一巡後の底堅さを見極めたいところであろう。 日経225先物は26190円まで急落する局面において、ボリンジャーバンドの-3σ水準まで下げてきた。+3σに沿った上昇から9日には28480円(6月物)まで買われたが、その後5営業日で一気に-3σまで調整したことにより、売られ過ぎが意識されてきそうだ。積極的な買いは入りづらいものの、短期的にはリバウンドを想定した押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。もっとも、2月24日に付けた直近安値の26680円を割り込んだことからトレンドは悪化し、方向性としては1月4日安値25340円が次第に意識されてくることは警戒しておきたい。 物色の流れとしては、金融株は手掛けづらく、為替相場が円高に振れて推移するなかで輸出関連も売られやすいため、リバランスの流れとしてはハイテク株などの一角に買い戻しの動きが入りそうだ。そのため、スプレッド狙いの動きとしてNTロングに向かわせよう。また、配当志向の物色については、インデックスに絡んだ売りの影響から冷静に押し目を狙いたいところ。また、インデックスに絡んだ売買を避ける流れから、中小型株の一角には短期的な値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。ただし、中小型株については、押し目狙いというよりは、強いトレンドを継続し需給状況が良好な銘柄に向かわせよう。
<AK>
2023/03/16 08:18
オープニングコメント
日経平均の27300円辺りを支持線とした押し目狙いのスタンス
*08:27JST 日経平均の27300円辺りを支持線とした押し目狙いのスタンス
15日の日本株市場は、買い一巡後の底堅さを見極める展開になりそうだ。14日の米国市場はNYダウが336ドル高だった。2月の消費者物価指数(CPI)が想定通りの内容だったことから、インフレ警戒が和らいだ。また、米財務省高官が当局の保証額以上の預金も含め全預金の安全性を確認する発言を受け、連鎖的な破綻への懸念が後退した。その後、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ観測再燃で金利が上昇したため伸び悩んだものの、主要な株価指数はプラス圏で終了。シカゴ日経225先物は大阪比310円高の27210円。円相場は1ドル134円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。日経225先物は前日の下落で27000円辺りに位置する75日、200日線を割り込んだが、ナイトセッションで上回ってきたことから、27000円での底堅さが意識されそうだ。日経平均では27300円辺りが支持線となる。米国では銀行株を買い戻す動きが強まったことが全体のセンチメント改善につながっていたが、日本のメガバンクについても前日には7~8%を超える急落を見せていたこともあり、自律反発狙いの買いは入りやすいだろう。 もっとも、米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは、米国の銀行システム全体の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更した。金融システムへの不安は解消されたわけではないため、買い一巡後は次第にこう着感が強まりやすいだろう。戻りの鈍さが意識される局面においては、売り仕掛け的な商いも入りやすいところだ。とはいえ、足もとで出来高を伴った下落により、ヘッジ対応などの動きは一巡した感はある。そのため、日経平均の27300円辺りを支持線とした押し目狙いのスタンスに向かわせよう。 そのほか、足もとで幅広い銘柄が売られるなか、配当志向で物色されていた銘柄の弱い値動きも目立っていた。改めて配当狙いの動きが意識されやすいほか、低PBR銘柄などへの押し目狙いの買いもはいりやすいだろう。また、13日に一時30.81まで上昇したVIX指数は、23.73に低下した。値動きの荒い状況ではあるが、いったんはリスク選好に向かわせることになりそうだ。
<AK>
2023/03/15 08:27
オープニングコメント
リスク回避姿勢強まるも、低PBR銘柄など冷静に押し目を拾いたいところ
*08:27JST リスク回避姿勢強まるも、低PBR銘柄など冷静に押し目を拾いたいところ
14日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める展開になりそうだ。13日の米国市場はNYダウが90ドル安だった。シリコンバレー銀行やシグネチャー銀行の破綻を受け、金融危機への警戒感から売りが先行した。米当局が連鎖的な破綻リスクを軽減するため週末に全預金者を保護する救済策を発表したことに続き、バイデン大統領が国民に向けた演説でシステムや預金の安全性を強調したため警戒感が後退し、売り一巡後は買戻しが優勢となった。また、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを停止するとの思惑も浮上し、長期金利が大幅に低下したことも材料視された。ただし、金融システム不安は拭えず、NYダウは下落に転じた。シカゴ日経225先物は大阪比490円安の27160円。円相場は1ドル133円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。シリコンバレー銀行に続いて、シグネチャー銀行の破綻による金融システム不安から、朝方は下へのバイアスが強まる可能性はありそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時27000円まで売られており、同水準に位置する75日、200日線まで下げた。3月の上昇部分を帳消しにしたことから、いったんは売り一巡感が意識されそうなほか、売り方にとっても買戻しを入れやすい水準だろう。そのため、需給状況は悪化しているものの、押し目狙いのスタンスに向かわせそうである。 また、予想はされていたが、FRBによる利上げ停止観測が浮上してきたことから、米長期金利は大幅に低下した。相対的に日経平均型優位の展開が意識されやすく、NTロングでのスプレッド狙いの動きは入りやすいだろう。日経平均は75日、200日線が27300円台に位置しているため、この水準に接近する局面においては、押し目狙いを意識しておきたいところ。もっとも、VIX指数は一時30を超える場面も見られるなど、リスク回避姿勢のなかでは積極的なポジションは取りづらく、短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりそうだ。 指数に振らされにくい銘柄のほか、期末を意識した配当志向の物色になりそうだ。好業績銘柄においてもインデックスに絡んだ売りからイレギュラー的な下げとなった銘柄もあるため、冷静に押し目を拾いたいところ。そのほか、東証は4月にも、株価が1株あたり純資産の何倍に当たるかを示すPBRが低い企業に対し、改善策などの開示拡充を求めるとみられ、低PBR銘柄への押し目買い意欲は強そうだ。
<AK>
2023/03/14 08:27
オープニングコメント
売り一巡後の底堅さを見極め、期末要因を意識した配当志向の物色に
*08:22JST 売り一巡後の底堅さを見極め、期末要因を意識した配当志向の物色に
13日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める展開になりそうだ。10日の米国市場はNYダウが345ドル安だった。2月の米雇用統計で賃金の伸びが予想を下回ったため、米連邦準備理事会(FRB)の大幅利上げ観測が後退し、長期金利が大幅に低下したことから買われる場面も見られた。ただし、SVBファイナンシャル・グループ傘下のシリコンバレー銀行の破綻が報じられると、金融セクターを中心に売られ大幅続落となった。シカゴ日経225先物は大阪比335円安の27525円。円相場は1ドル134円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。シリコンバレー銀行の破綻による金融システム不安から、朝方は下へのバイアスが強まる可能性はありそうだ。ただし、日経225先物は先週末に510円安、ナイトセッションで330円安と大幅に下落する格好から織り込んでいる面がある。27500円辺りには25日線が位置しており、これが支持線として機能する可能性もあることから、売り一巡後は買戻しに向かわせる展開も意識しておきたいところだ。 なお、米財務省とFRB、米連邦預金保険公社(FDIC)は、シリコンバレー銀行の破綻について共同声明を公表した。イエレン米財務長官はFDICがすべての預金者を完全に保護する方法で破綻処理を完了するための措置を承認したと表明したと報じられており、買戻しに向かわせそうだ。ただし、明確な底打ちには見極めが必要であり、他の銀行においても金融リスク不安が広がる可能性もあるため、リバランス中心で積極的な買いに転じる流れは期待しづらい。 日経平均は6日にマド(27961-28153円辺り)を空けての上昇を見せており、10日の下落で、マド上限まで下げていた。売り先行からマドを埋めてくるようだと、いったんは調整一巡感が意識されてきそうだ。一方で、マドを空けての下落で戻りの鈍さが見られてくるようだと、チャート上では上にアイランドリバーサル形状を残す可能性もあり、その場合には25日線が位置する27700円辺りがターゲットとして意識されてきそうだ。まずは売り一巡後の底堅さを見極めたい。物色としては期末要因を意識した配当志向の物色に向かわせよう。
<AK>
2023/03/13 08:22
オープニングコメント
売り一巡後の底堅さを見極め、相対的な日本株の強さが意識される可能性も
*08:34JST 売り一巡後の底堅さを見極め、相対的な日本株の強さが意識される可能性も
10日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める展開になりそうだ。9日の米国市場はNYダウが543ドル安だった。新規失業保険申請件数が増加したため、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ長期化懸念が後退し買いが先行した。その後、バイデン米大統領が24年会計年度(23年10-24年9月)の6.9兆ドル規模の予算案を発表、富裕層や法人の増税が含まれることを嫌気して売りに転じた。さらに、暗号資産関連のシルバーゲートキャピタルに続き、商業銀行サービスを提供するSVBファイナンシャル・グループの急落で、地銀などの含み損拡大が明らかになりつつあり、金融株を中心に下げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物は大阪比370円安の28000円。円相場は1ドル136円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。SQに絡んだ商いも加わることから、朝方は下へのバイアスが強まる可能性はありそうだ。ただし、SQ値は下で決まることから、売り一巡後はSQ値が支持線として機能する格好から、幻のSQといった形での下げ渋りが見られるかが注目されよう。そのため、まずは売り一巡後の底堅さを見極めるなか、様子見姿勢が強まりそうである。 また、米国では雇用統計の発表を控え、FRBによる利上げ加速への警戒は根強いだろう。ただし、昨日の米国市場の下落はSVBファイナンシャル・グループが60%を超える急落となるなど、金融株の下落が相場全体のセンチメントを冷ます格好だった。日本の金融株へも売りが波及する流れが警戒されることから、相対的にTOPIX型の弱さが意識されそうである。そのため、全般弱含みながらも、ハイテク株などの底堅さが意識される可能性はありそうだ。 そのほか、SQ通過後は期末を意識した配当志向の物色に向かわせやすい。米VIX指数の上昇で積極的な売買は手控えられやすいものの、金融株が総じて軟調ななかで底堅さがみられてくるようだと、相対的な日本株の強さが意識される展開も期待したいところだ。日経平均は売り先行ながらも、ボリンジャーバンドの+2σ辺りでの底堅さが見られるようだと、足もとのリバウンド基調は継続するだろう。
<AK>
2023/03/10 08:34
オープニングコメント
29000円が次第に意識されてくる予想外の強い動き
*08:25JST 29000円が次第に意識されてくる予想外の強い動き
9日の日本株市場は、買い優勢の相場展開が見込まれそうだ。8日の米国市場はNYダウが58ドル安だった一方で、ナスダックは45ポイント高とまちまちの展開。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が下院での証言で、3月連邦公開市場委員会(FOMC)での大幅利上げも除外しない姿勢を示したことから長期金利が上昇に転じたことが重荷となった。また雇用関連指標が予想を上回り、ピーク金利引上げや利上げペース加速への思惑も高まった。ただし、パウエルFRB議長の発言は織り込み済みとの見方もあり、押し目を拾う動きも見られた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比200円高の28620円。円相場は1ドル137円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。パウエルFRB議長の下院での議会証言については、前日の発言を踏襲した格好であり、織り込み済みだろう。週末の米雇用統計の結果を見極めたいとの模様眺めムードが次第に高まる可能性はあるものの、先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えたロール中心の商いのなかで、節目の28500円を上回ったことから、ショートカバーが強まりそうだ。インデックスに絡んだ商いが指数を押し上げる格好になろう。 ロールオーバーが中心の商いのなか、狭いレンジでの推移になりやすいなか、日経225先物は先週末からの上昇によって27500円辺りから1000円超の上昇をとなった。29000円が次第に意識されてくる予想外の強い動きによって、ヘッジ対応ができていない面もあると考えられ、買い一巡後のこう着感が強まる局面があったとしても、ショートは避けておきたいところである。 また、米国では3月のFOMCでの0.50%の利上げを織り込むなか、米ハイテク株の強い動きが見られており、この流れからグロース優位の展開になりそうだ。TOPIXと比較して相対的に日経平均型の出遅れが意識されていることもあり、グロース株への見直しの動きが期待される。もっとも、SQ通過後は期末を意識した配当志向の物色に向かいやすいと考えられ、バリュー株物色に回帰することになりそうだ。
<AK>
2023/03/09 08:25