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オープニングコメント 売り一巡後の底堅さを見極めるなか、バリュー株への押し目狙いに  6日の日本株市場は、売り一巡の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。5日の米国市場はNYダウが392ドル安だった。12月ADP雇用統計が予想を大幅に上回り労働市場の強い回復が証明されたことが好感され、ダウは日中取引で史上最高値を更新した。ただし、連邦準備制度理事会(FRB)が公表した12月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の中で、従来想定していたよりも早期で速やかなペースでの利上げやバランスシート縮小の可能性を示唆するタカ派姿勢を示したため、急速な金利高を警戒し下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比270円安の29000円。円相場は1ドル116円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになり、5日、75日線水準での攻防になりそうだ。インデックス売りの影響から指数インパクトの大きい値がさ株は総じて軟調推移を見せてくる可能性が高く、日経平均の重荷となりそうだ。ナスダックは3%を超える下落となったこともハイテク株への押し目買い意欲を後退させそうである。 そのため、まずは売り一巡後の底堅さを見極めるなか、バリュー株への押し目狙いになりそうだ。もっとも、新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が国内でも急増しており、まん延防止措置の発令なども警戒されてくる可能性がある。関連する報道を受けてショートの動きも警戒されるため、短期的な値幅取り狙いの売買が中心になるだろう。 また、個人主体の中小型株についても昨日はマザーズ指数が5%を超える下落で昨年来安値を更新していることから、需給状況は悪化傾向にある。ただし、メルカリ<4385>など時価総額上位銘柄の下落影響が大きく、成長期待の大きい銘柄などへの押し目買い意欲は強そうだ。また、直近IPO銘柄についても下げ渋りを見せてきた銘柄などへは需給整理一巡後を意識したリバウンド狙いの動きが出てくる可能性もあることから、まずは底入れを見極めたいところだろう。 <AK> 2022/01/06 08:20 オープニングコメント 経済活動の正常化に向けた押し目買い意欲は強そう  5日の日本株市場は、底堅い相場展開になりそうだ。4日の米国市場はNYダウが214ドル高だった。新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)感染が急増するものの、経済の強い回復期待から買い優勢の展開。ISM製造業指数や雇用関連指標が予想を下回ったため失速したもののダウは終日堅調に推移し、連日で史上最高値を更新して終了した。一方で長期金利の上昇が重荷となり、ハイテク株の一角は売られたことから、ナスダックは下落した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比40円高の29270円。円相場は1ドル116円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まりそうである。昨日の大幅上昇の反動のほか、米国市場の流れからは指数インパクトの大きい値がさ株などは利食いに押される可能性もあるため、上値の重荷になりそうだ。一方で、円相場は1ドル116円台に乗せているなか、トヨタ<7203>などへの物色は引き続き注目されやすく、TOPIX型優位の相場展開になりそうだ。 もっとも、大発会の大幅上昇で節目の29000円、上値抵抗線として意識されていた75日線を明確に上放れてきたことにより、昨年11月下旬の急落に対するショートカバーの動きが強まりやすく、利食いに押される局面での押し目買い意欲は強そうだ。先物市場においてもクレディスイス経由でショートカバーの動きが見られていた。また、中国の不動産リスクへの警戒は根強いものの、昨日のハンセン指数は小幅に反発を見せていたこともあり、ショートは仕掛けづらくなった。 米国の動きを見ても新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)の感染者数が急増しているものの、市場はその後の強い景気回復を織り込む動きを見せている。国内においても第6波への警戒感は燻るものの、重症化リスクは低いとの見方から、経済活動の正常化に向けた押し目買い意欲は強そうである。物色の流れとしては景気敏感株に資金が向かいやすいと考えられるものの、成長期待の大きいハイテク株への押し目買い意欲は強いだろう。一方で、個人主体による中小型株についてはターゲットが絞りづらい需給状況ではあるものの、直近IPO銘柄など動意を見せてきた銘柄などには短期資金が集中しやすい。 <AK> 2022/01/05 08:20 オープニングコメント まずは75日線、29000円突破を見極めたいところ  4日大発会の日本株市場は、買い先行の相場展開になりそうだ。3日の米国市場はNYダウが246ドル高だった。新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)感染が急増するものの、「流行が短期で収束する」との専門家の見解を受け、経済の強い回復期待から買い優勢の展開。また、食品医薬品局(FDA)は製薬会社ファイザー(PFE)の新型コロナウイルスワクチンをめぐり、12-15歳にも追加接種を認める緊急使用許可を出したと発表するなど、対策強化も好感され終日堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円高の28925円。円相場は1ドル115円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まることが見込まれる。シカゴ先物は高いところで29145円まで上昇した場面も見られており、日経平均は上値抵抗線として意識されている75日線を捉えてくる可能性はありそうだ。また、米国ではアップルやAMD、エヌビディアなどが買われていることから、指数インパクトの大きい値がさ株への支援材料になりそうだ。最高値圏に位置する東エレク<8035>が高値を更新してくるようだと、センチメントを明るくさせそうだ。 一方で、国内でも新型コロナウイルスの新規感染者数が拡大傾向にあり、東京都においても3カ月ぶりに1日の感染者数が100人を超えてきた。オミクロン株について重症化リスクは低いとの見方があるものの、積極的な売買を手控えさせる一因になるだろう。日経平均の29000円水準では強弱感は対立しやすく、短期的な売り仕掛けの動きにも注意が必要だ。とはいえ、29000円を明確に上放れてくるようだと、昨年12月のもち合いレンジを上放れることからショートカバーの動きが強まる可能性もあることから、まずは75日線、29000円突破を見極めたいところだろう。 物色の流れとして指数インパクトの大きい値がさハイテク株のほか、米国ではテスラが13%超の上昇を見せていることもあり、EV関連などの材料株への物色も意識されやすい。また、昨年末のIPOラッシュが通過し、今月はIPOの空白期間ともなることから、直近IPO銘柄などへの見直しの動きなども強まると考えられる。 <AK> 2022/01/04 08:22 オープニングコメント NYダウの最高値更新を受けて底堅い相場展開が見込まれる  30日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場ながらも底堅さが意識されそうだ。29日の米国市場はNYダウが90ドル高だった。新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)感染が急増するものの、大規模な都市封鎖に繋がる可能性は少ないとの楽観的見解に景気敏感株を中心に買われた。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長や政府のファウチ首席医療顧問が2022年のパンデミック終了の可能性に言及したことも支援材料となり、NYダウは1カ月半ぶり最高値を更新し引けた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円安の28810円。円相場は1ドル114円90銭台で推移している。 大納会となる本日は、商いは膨らみづらいものの、NYダウの最高値更新を受けて底堅い相場展開が見込まれよう。また、ナスダックは小幅に続落したものの、SOX指数は上昇しているため、前日に利食いに押された東エレクなどの底堅さも意識されそうだ。一方で、中国の不動産リスクへの警戒が高まっていることから、中国、香港市場の動きに振らされやすい面はある。そのため、まずはアジア市場の動向次第の面はありそうだ。 昨日の日経平均は前場半ば辺りからショートの動きが強まっていたこともあり、中国、香港市場が落ち着きを見せてくるようであれば、ショートカバーの動きに向かわせる可能性はある。そのため、5日線を支持線として意識しつつ、12月以降、上値抵抗線として意識されている75日線を捉えてくる可能性もあるだろう。薄商いながらも抵抗線を捉えてくるようだと、ショートカバーの動きが強まることも想定しておきたいところである。 また、VIX指数は16.95に低下している。オミクロン株の感染拡大においても、リスク選好ムードは継続しているため、押し目買い意欲は強い。物色の流れとしてはハイテク株の押し目狙いのほか、景気敏感株への物色。そのほか、個人主体による中小型株についても短期的な売買は活発化しやすいほか、来年のテーマなどを意識した押し目狙いの動きも強まる可能性はありそうだ。 <AK> 2021/12/30 08:24 オープニングコメント 一段のリバウンドを想定した押し目買い意欲は強い  29日の日本株市場は、こう着感の強い相場ながらも底堅さが意識されそうだ。28日の米国市場はNYダウが95ドル高だった。新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)感染が急増するなか、比較的重症化リスクが低いとの見方が引き続き安心感に繋がった。また、疾病対策センター(CDC)は、新型コロナウイルスに感染した無症状の国民に対する隔離推奨期間を従来の10日間から5日間に短縮したことも、景気回復への楽観的な見方に向かわせた。景気敏感株が買われる一方で、半導体株は利食いに押された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比25円高の28965円。円相場は1ドル114円80銭台で推移している。 米国では半導体株が利食いに押されたこともあり、連日で最高値を更新している東エレクなどは利食いが出やすいだろう。ただし、米国の強いリバウンドに対する反動は想定されていたこともあり、前日の29000円回復で目先的な達成感も意識されやすいところであろう。とはいえ、ピーク感はなく、上値抵抗線として意識されている75日線水準での底堅さが見られてくるようだと、一段のリバウンドを想定した押し目買い意欲は強まりそうだ。 また、75日線を突破してくるようだと、11月下旬の急落に対するショートカバーも意識されやすいところ。米国では半導体株の利食いからナスダック、SOX指数は反落となったものの、VIX指数は17.54に低下しているため、リスク選好ムードは継続。ショートを仕掛けてくる動きは強まらず、利食いに押される局面においては、その後のリバウンドを想定した押し目狙いのスタンスとなろう。 物色については値動きの強い中小型株の一角に資金が集中しやすいほか、利食い想定の半導体株については、底堅さが見られるようだとリバウンド狙いの動きを強めてくる可能性はありそうだ。とはいえ、年末要因から参加者は限られており、短期的な売買が中心となることから、資金の逃げ足の速さには注意しておきたい。 <AK> 2021/12/29 08:23 オープニングコメント 祝日明け後の米株高を好感、日経平均は29000円を捉える  28日の日本株市場は、薄商いながらも堅調な相場展開が期待される。27日の米国市場は続伸となり、NYダウは351ドル高だった。マスターカードがまとめた今年の年末商戦の小売売上高が17年ぶり最大の伸びを示す強い結果が明らかになったほか、新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)の入院リスクが他のコロナ株に比べ低いとの最新研究結果も手伝い景気回復が続くとの期待に終日堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比320円高の28970円。円相場は1ドル114円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなり、節目の29000円を捉えてくることになりそうだ。米国市場は祝日明け後もリバウンドの動きを見せており、S&P500は連日で最高値を更新した。SOX指数についても最高値を更新しており、連日で最高値を更新している東エレクなど指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料となりそうだ。 日経平均は75日線が29072円、直近戻り高値は29070円水準であることから、まずはこれを明確にクリアしてくるかが注目されるところだ。祝日明けで海外勢のフローは膨らむとは考えられるものの、低水準であることには変わらないため、29000円接近では強弱感が対立しやすいところであり、ギャップスタート後はこう着感が強まる可能性はありそうだ。ただし、これら抵抗線をクリアしてくるようだと、センチメントは改善するほか、11月下旬以降の急落に対するショートカバーの動きも強まる可能性があるため、冷静に押し目を狙いたいところだろう。 また、マザーズ指数は再び1000ポイントを割り込んでいるが、昨日のIPOは2銘柄ともに好スタートを切った。米株高の流れからセンチメント改善に繋がる可能性もあるため、直近IPO銘柄のほか、時価総額上位の銘柄などでの短期的な値幅取り狙いの動きは活発化しそうである。 <AK> 2021/12/28 08:19 オープニングコメント 薄商いながらも押し目買い意欲は強い  27日の日本株市場は、こう着ながらも底堅さは意識されやすいだろう。24日の米国市場はクリスマスの祝日で休場だった。祝日明け後の米国市場の動向を見極めたいとする模様眺めムードから本日も商いは膨らみづらいと見られる。日経225先物はナイトセッションで40円安の28670円だったが、出来高は960枚と薄商いであり影響はなさそうだ。一方で祝日明け後の米国市場の年末ラリーへの期待は高まりやすいなか、押し目買い意欲は強そうである。 新型コロナ変異株(オミクロン株)の国内での市中感染が増えていることから、積極的に上値を買う流れにはなりづらいと考えられるものの、市場参加者が限られるなかで売り圧力も限られることになるだろう。日経平均は先週のリバウンドで25日線を突破してきており、同線を支持線とした押し目買い意欲は強そうである。 また、米国市場は祝日前にリバウンドを強めてきており、11月半ば以降のショートに対するカバーの動きを見せていた。S&P500は最高値を更新してきていることもあり、祝日明け後の動向に注目が集まりやすい。そのためグローベックスの米株先物が強い動きを見せてくるようであれば、参加者は限られているとはいえ、リバウンド機運は高まりやすく、節目の29000円を意識した先高期待に繋がる可能性はあるだろう。先週末には東エレク<8035>が最高値を更新するなど指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が日経平均を下支えした。先高期待が高まる局面においてはハイテク株に関心が集まりやすいと見られる。 そのほか、中小型株については先週のIPOラッシュが通過したことで、需給面では落ち着きを見せてくる可能性はありそうだ。幅広い銘柄が物色される可能性は低いものの、直近IPO銘柄で値動きの強い銘柄へは短期筋の値幅取り狙いの資金が集中しやすい。特に直近IPOは初値が弱かったこともあり、見直し余地は大きいとの見方に向かわせやすい面もありそうだ。そのほか、マザーズ指数の下押し役だった時価総額上位の銘柄についても、換金後の資金流入を意識した物色が見られる可能性はあるだろう。 <AK> 2021/12/27 08:21 オープニングコメント 年末高を意識した短期的な商いは活発化  24日の日本株市場は、買い一巡後はこう着ながらも、底堅さは意識されやすいだろう。23日の米国市場はNYダウが196ドル高だった。新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)の入院リスクはデルタ株に比べ50%から70%低いといった英国の調査結果が示されたほか、食品医薬品局(FDA)がファイザーに次いでメルクの新型コロナ経口薬の緊急使用を承認したことを受けて安心感が広がった。また、12月のミシガン大消費者信頼感指数確定値が予想外に上方修正されたほか、11月新築住宅販売の増加など良好な経済指標の結果を受けて景気回復期待感も根強く終日堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比105円高の28815円。円相場は1ドル114円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。海外投資家はクリスマス休暇入りで引き続き商いは膨らみづらいものの、売り圧力も強まりづらく、底堅さは意識されやすい。日経平均は昨日の上昇で25日線を突破しており、節目の29000円を意識したトレンド形成が期待されてきそうだ。12月16日のリバウンド局面で跳ね返された75日線を捉えてくるようだと、ショートカバーの動きが強まる可能性はあるだろう。 また、米国市場は理想的なリバウンドからクリスマスに入っており、祝日明け後の年末ラリーへの期待は高まりやすい。テスラはイーロン・マスクCEOがテスラ株の売却はほぼ完了したとツイッターに投稿。需給悪化が一巡したとみた投資家が買いを入れ5%を超える上昇を見せていた。米投資家のセンチメントも改善傾向にあるなか、東京市場においても押し目買い意欲は強そうだ。 中小型株についてはIPOラッシュによって需給は読みづらい状況ではある。ただし、公開価格割れの動きが相次いでいるものの、早い段階で寄り付くことによって他の銘柄に投資資金が還流する動きも見られているようである。値動きの強い銘柄などに集中しやすいものの、個人投資家においても年末高を意識した短期的な商いは活発化してくることになりそうだ。 <AK> 2021/12/24 08:26 オープニングコメント 年末ラリーへの期待から流動性の高い中小型株には個人主体の値幅取り狙いの動きも  23日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだが、底堅さは意識されやすいだろう。22日の米国市場はNYダウが261ドル高だった。7-9月期国内総生産(GDP)確定値が予想外に上方修正されたほか、12月の消費者信頼感指数も予想以上に上昇したことがセンチメント改善に繋がった。また、食品医薬品局(FDA)が製薬会社ファイザー(PFE)の新型コロナ経口薬の緊急使用を承認したため、変異株(オミクロン株)への脅威も後退する格好となり、引けにかけて一段高となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比230円高の28670円。円相場は1ドル114円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。昨日の東証1部の売買代金は7月27日以来の2兆円を下回るなど市場参加者が限られていることもあり、買い一巡後はこう着感が強まりやすいだろう。ただし、ノババックスは取引終了後に、同社製ワクチンの追加接種が変異株(オミクロン株)に対し有効であると発表。これを受けて時間外で上昇していることも材料視されやすく、短期筋にとって売りを仕掛けてくる動きは限られそうである。そのため、底堅さは意識されやすいだろう。 また、昨日の日経平均は25日線に上値を抑えられる一方で、5日線水準での底堅さが見られていた。シカゴ先物にサヤ寄せする格好から25日線を捉えてくる可能性が高く、節目の29000円や75日線を意識したスタンスに向かわせそうだ。また、SOX指数は上昇したほか、VIX指数は18.63に低下していることも安心感に繋がりやすい。そのため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などが日経平均をけん引する格好になるだろう。一方でエーザイ<4523>がADR市場で5%近く下落していることから、指数の重荷となりそうだ。 物色の流れとしては薄商いのなかでインデックスに絡んだ商いに振らされやすいほか、中小型株については、引き続きIPOラッシュのなかで需給は読みづらいところである。ただし、IPOが不調ななか、マザーズ指数へのインパクトの大きい時価総額上位銘柄の一角が値ごろ感から物色されている動きも見られている。年末ラリーへの期待も高まりやすいなか、これまで調整を続けており、流動性の高い銘柄などへは個人主体の値幅取り狙いの動きが強まりそうだ。 <AK> 2021/12/23 08:29 オープニングコメント 米株先物などの動きを睨みながら押し目狙いのスタンス  22日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだが、底堅さは意識されやすいだろう。21日の米国市場はNYダウが560ドル高だった。新型コロナの変異株(オミクロン株)に対し、製薬会社が追加接種の有効性を確認したほか、いくつかの経口薬について当局の承認が近いとの報道が材料視され、景気敏感株を中心に買われた。また、マイクロンテクノロジーが10%を超える上昇となり、AMD、エヌビディアなど他の半導体株も軒並み上昇した。バイデン大統領はパンデミック発生当初とは違うとし、経済封鎖を否定したため景気回復の鈍化懸念が後退。シカゴ日経225先物清算値は大阪比135円高の28635円。円相場は1ドル114円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。マイクロンテクノロジーの上昇については織り込まれているものの、SOX指数は構成銘柄すべてが上昇しており、引き続き東京エレクトロン<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になりそうだ。また、バイデン大統領は歳出法案に関して何らかの進展の可能性を示唆したことから売り方は仕掛けづらくなるだろう。市場参加者が限られており商いは細ってくるなか、リバウンド機運が高まる可能性はありそうだ。 日経平均は昨日のリバウンドで前日の下落部分を吸収してきたが、本日は一段高で先週末の下落部分を埋めてくる動きが意識されやすく、まずは25日線が位置する28720円辺りがターゲットとなろう。同水準では強弱感は対立することになるものの、新型コロナの経口薬の承認や歳出法案成立への期待感などから押し目買い意欲は強まりやすく、29000円を意識したスタンスに向かいやすい。インデックスに絡んだ商いに振らされやすいだろうが、グローベックスの米株先物などの動きを睨みながら押し目狙いのスタンスとなろう。 一方で、個人主体の需給状況は厳しいところ。本日はIPOが6社予定されている。THECOO<4255>、サインド<4256>、網屋<4258>、Finatextホールディングス<4419>、サクシード<9256>、リニューアブル・ジャパン<9522>のいずれも初値予想が大きく上振れるとの見方はなく、センチメント悪化の影響が窺える。初値形成後の資金還流についても、やや期待しづらいところであろう。 <AK> 2021/12/22 08:24 オープニングコメント 一部の銘柄に短期資金が集中する流れとなり、方向性は掴みづらい  21日の日本株市場は、昨日の大幅な下落に対する自律反発の動きが意識されるものの、買い一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。20日の米国市場はNYダウが433ドル安だった。世界中で新型コロナ感染者数が急増しているほか、規制強化が発表されるなか、景気回復鈍化への懸念が引き続き重しとなった。また、来年1月にスイスで開催される予定だったダボス会議の延期が伝わると、投資家心理がさらに悪化。さらに、バイデン政権が推し進めている大規模歳出案の早期成立の見込みがたたず、エコノミストが成長見通しを引き下げたことも売りに繋がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比315円高の28215円。円相場は1ドル113円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。昨日はバイデン政権の大規模歳出案成立への不透明感から米株先物は大きく下落していたことを嫌気して先物主導で下落していたこともあり、大幅な下げに対する反動が意識されやすいところ。日経平均は節目の28000円を割り込んだことから、いったんは底入れを想定した押し目狙いの動きも見られよう。もっとも、自律反発の域は脱せず、再び28000円を割り込んでくるようだと短期筋のショートの動きに振らされる可能性はある。 薄商いのなかで先物主導の動きから裁定解消売りに繋がり、指数インパクトの大きい値がさ株などへの売りに波及する格好から指数を下押す可能性もあるため、先物市場の動向には注意しておきたい。また、IPOラッシュが始まったが、一部の銘柄に短期資金が集中する流れとなり、方向性は掴みづらい。とはいえ、他の中小型株への波及は限られ、IPO銘柄のみに資金が集中する需給状況に映る。 本日のIPOはライフドリンク カンパニー<2585>、湖北工業<6524>、ラバブルマーケティンググループ<9254>、YCPホールディングス(グローバル)リミテッド<9257>の4社が上場する。昨日の3社とともに短期資金の物色対象になりそうだ。人気のIPO銘柄も公開価格をあっさり割り込むなど需給状況は厳しいだろう。しかしながら、公開価格から何倍にも上昇して高値掴みとなるよりは、中長期目線では押し目買い妙味はありそうだ。 <AK> 2021/12/21 08:23 オープニングコメント 全般こう着のなか、IPO銘柄に資金が集中  20日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。17日の米国市場はNYダウが532ドル安だった。米国内でも新型コロナ変異株(オミクロン株)感染が急増し、景気回復を抑制するとの警戒感から売り先行の展開。また、株価指数の先物やオプション、個別株オプションなど4つの取引期限が重なるクアドルプル・ウィッチングでテクニカルな売りも重しとなった。さらに、連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事の「3月連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げも選択肢となる」とのタカ派発言も売り材料となり終日軟調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比95円安の28425円。円相場は1ドル113円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。ただし、米国の下落についてはクアドルプル・ウィッチングによる需給要因が大きかったと考えられるため、嫌気売りはそれ程波及しないだろう。ウォラー理事の発言についても先週末の日銀会合におけるコロナ禍に対応した緩和策の縮小において、各国のタカ派的な動きは織り込まれている面もあると考えられる。そのため売り一巡後は次第に底堅さが意識されてくる可能性はありそうだ。 もっとも、今週末に海外市場はクリスマスの祝日で休場となる。FOMCやクアドルプル・ウィッチングといったイベントが通過したことにより、海外勢はクリスマス休暇入りとなることから商いは細ると見られる。参加者が限られるなか、短期筋による売り仕掛けの動きには大きく反応しやすいため、先物の動きのほか、指数インパクトの大きい値がさ株などの動向には注意する必要はあるだろう。 そのため、物色の流れとしては個人主体の中小型株に向かいやすいところ。しかしながら、今週はIPOラッシュを迎えるため、IPO銘柄に資金が集中しやすく、他の中小型株などへは資金が広がりづらい需給となる。IPOが好調であれば利確資金の還流も期待されるものの、週を通じてIPOが続くことから物色対象は広がりづらいだろう。ただし、来週に入るとクリスマス休暇明け、IPO通過により改めて来年の相場を意識した物色に向かうと考えられるため、イレギュラー的に売られている銘柄などへは押し目狙いのスタンスになりそうだ。 <AK> 2021/12/20 08:25 オープニングコメント 売り一巡後の底堅さを見極める相場展開に  17日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。16日の米国市場はNYダウが29ドル安だった。連邦準備制度理事会(FRB)による高インフレへの対応を好感、さらに、金融緩和解除の軌道が段階的となるとの安心感から買い先行で始まった。ただし、英国中銀の予想外の利上げに加えて、予想を下回った12月フィラデルフィア連銀製造業景況指数や製造業PMIを受け景気回復への警戒感も高まる格好から下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比255円安の28745円。円相場は1ドル113円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。英国中銀の予想外の利上げが嫌気された格好だが、前日のFOMC通過後の買い戻し主導の上昇に対する一巡感もあったと考えられる。米国ではハイテク株を中心に売られていることもあり、東京市場においても前日の主要な大型株主導の上昇に対するリバランスの動きが意識されやすいと考えられる。 もっとも、昨日の日経平均はマドを空けての上昇から25日線を一気に突破し、75日線水準までのリバウンドをみせ、節目の29000円を回復した。いったんは達成感も意識されやすい水準であることから、利食いについては想定線であろう。25日線水準での底堅さが意識される局面においては、押し目狙いのスタンスになりそうだ。FOMCが通過し海外勢のフローは減少傾向に向かうと考えられるが、25日線と75日線水準での底堅さが見られるようだとショートカバーを誘い込みやすい。 物色の流れとしては前日に指数をけん引した指数インパクトの大きい値がさ株などは利食い対象になりやすく、ややTOPIX型優位の展開になりそうである。中小型株については、物色対象は広がりづらく、足元でリバウンド基調を強めてきた銘柄などへの短期的な値幅取り狙いにとどまりそうである。来週のIPOラッシュを前に市場への資金流入は限られており、ある程度IPOが通過してこないと、市場への利確の資金還流も期待しづらいところであろう。 <AK> 2021/12/17 08:13 オープニングコメント FOMCの結果は想定内との見方からアク抜け感が強まりやすい  16日の日本株市場は、堅調な相場展開になりそうだ。15日の米国市場はNYダウが383ドル高だった。11月小売売上高が予想以上に鈍化したことが嫌気されて売りが先行したものの、バイデン大統領の首席医療顧問で米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のファウチ所長は「オミクロン株に特化したワクチンは今のところ必要ない」との発言を受け、警戒感が後退し下げ止まった。その後、米連邦準備制度理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)でゼロ金利据え置きや量的緩和縮小規模を2倍とする想定通りの結果が好感され、上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比395円高の28865円。円相場は1ドル114円00銭水準で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなろう。FOMCの結果は想定内との見方からアク抜け感が強まりやすい。日経平均は足元で上値を抑えられていた25日線を捉え、29000円水準に位置する75日線を意識したトレンド形成が期待されそうだ。また、直近の調整ではFOMCへの警戒からグロース株が売られており、TOPIX型優位の展開だったが、米ハイテク株の強い動きなどから日経平均型へのリバランスの動きが意識されよう。 もっとも、FOMC通過で海外勢のフローは減少すると見られており、買い一巡後はこう着感が強まる可能性はありそうだ。ただ、これについては予想されていることもあり、利食いに押される局面においては押し目狙いのスタンスとなろう。年内の重要イベント通過により、改めて来年を意識したポジションを取りに行く動きも出てきやすいと考えられる。 また、海外勢のフローが減少する一方で、個人主体の物色に関心が集まりやすい。IPOラッシュによる資金確保のための換金売りも一巡した感はあり、イレギュラー的に売られている銘柄などへのリバウンドを狙った短期的な商いも増えてくると見られる。また、来週はIPOが集中することになるが、これが通過すれば利確資金の還流なども意識されてくるため、足元の弱い値動きを見せている銘柄などへは、より押し目を意識したポジションを取りに行く動きも出やすいだろう。 <AK> 2021/12/16 08:22 オープニングコメント 売り一巡後の押し目狙いの動きも限られそう  15日の日本株市場は、こう着の強い相場展開になりそうだ。14日の米国市場はNYダウが106ドル安だった。製薬会社ファイザーやジョンソン・エンド・ジョンソン製の新型コロナウィルスワクチンがオミクロン株感染における重症化を防いでいるとの南ア調査結果に加え、ファイザーのコロナ経口治療薬も入院や死亡リスクを大幅に低減させるとの治験結果を好感する場面も見られた。しかし、11月生産者物価指数(PPI)が予想を上回り、連邦公開市場委員会(FOMC)がよりタカ派に傾斜することが警戒され下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円安の28270円。円相場は1ドル113円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行の展開になりそうだ。FOMCではテーパリングの加速を決める公算が大きく、これ自体は相当織り込まれていると考えられる。ただし、パウエルFRB議長の記者会見とともに内容を見極めたいとのムードは強く、売り一巡後の押し目狙いの動きも限られそうである。日経225先物はナイトセッションで一時28110円まで売られる場面も見られており、薄商いのなかで短期的には売りを仕掛けてくる動きも意識しておく必要はありそうだ。 もっとも、売り方にとってもオーバーナイトでのショートは避けてくると考えられるため、大きく調整する場面においては、押し目狙いのスタンスに。また、これまで相当織り込んだ格好であることから、FOMC通過後のアク抜けへの思惑から下値を拾う動きも意識されそうである。 また、中小型株の弱い値動きが目立っている。マザーズ指数は節目の1000ポイントを割り込んできており、個人投資家の需給状況は思わしくない。短期的なリバウンドを想定したとしてもIPOラッシュのなかでは資金流入は広がりづらいため、一部の強い銘柄に短期資金が集中しやすい需給だろう。そのほか、FOMC通過後はいずれにせよ個人主体の売買に向かうと見られるため、長期目線であれば政策テーマなどに関連する銘柄への押し目狙いになりそうだ。 <AK> 2021/12/15 08:17 オープニングコメント 薄商いのなかインデックスに絡んだ売買に振らされやすい  14日の日本株市場は、売り先行後はこう着の強い相場展開になりそうだ。13日の米国市場ではNYダウが320ドル安だった。新型コロナウイルスの変異株(オミクロン株)を巡り英国で初の死者が報告され、感染を抑制する規制強化も懸念されるなど、感染拡大による経済回復への懸念が再燃した。また、連邦準備制度理事会(FRB)が今週開催する連邦公開市場委員会(FOMC)で緩和縮小ペースを加速する可能性も警戒され、終日軟調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比225円安の28425円。円相場は1ドル113円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。再び12月のSQ値を下回ってくることから、センチメントを悪化させそうだ。また、オミクロン株について重症化リスクは低いとの見方もされていただけに、売り方による仕掛け的な商いが警戒されやすい。昨日の東証1部の売買高は10億株を下回る低水準だったこともあり、指値状況の薄いなかでは、よりインデックスに絡んだ売りのインパクトが大きくなりそうだ。そのため、指数インパクトの大きい値がさ株などをターゲットとした売り仕掛けの動きも意識されやすいだろう。 もっとも、FOMCを控え、売り方にとっても積極的には仕掛けづらく、売り一巡後のカバーの動きも比較的早いと考えられる。日経平均は結果的に前日のリバウンド部分を帳消しにする格好となろうが、さらに売り込む流れにはなりづらく、28500円を挟んだ狭いレンジ推移になりそうである。25日、75日線とのデッドクロス示現、一目均衡表では薄い雲を突破できずにいるなどシグナルは悪化傾向にあるものの、28500円を下回る局面においては押し目狙いのスタンスとなろう。 一方で、マザーズ指数は1000ポイントを支持線にいったんリバウンドを見せたものの、再び安値に接近している。指数インパクトの大きいメルカリ<4385>は足元で調整を見せているものの、75日線を支持線としたトレンドを形成している。75日線を下回ってくるようだとショートの動きが強まりやすく、マザーズ指数の下振れにも繋がることから注視する必要はありそうだ。 <AK> 2021/12/14 08:25 オープニングコメント FOMC通過後のアク抜けを想定した押し目狙いのスタンスに  13日の日本株市場は、底堅い相場展開になりそうだ。10日の米国市場ではNYダウが216ドル高だった。注目された11月消費者物価指数(CPI)は39年ぶりの伸びを記録したことを受けて、いったん売られる局面も見られた。ただし、概ね予想の範囲内との見方から買い優勢の展開となったほか、疾病管理予防センター(CDC)が初期の調査で、オミクロン株によるワクチン接種完了者に対する影響は緩やかとの結果を発表したことも安心感に繋がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比180円高の28560円。円相場は1ドル113円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。今週は連邦準備制度理事会(FRB)が14日、15日に本年最後となる連邦公開市場委員会(FOMC)を開催する予定であり、すでにパウエル議長が言及しているとおり、インフレが「一過性」との文言が削除される公算。高インフレが2022年まで続く可能性があるとの判断に基づき、この会合で資産購入規模縮小の加速を協議する計画だ。 そのためFOMC通過までは方向感を掴みづらくさせる可能性がある。もっとも、11月消費者物価指数(CPI)の結果を受けて相当織り込まれたと考えられ、FOMC通過後のアク抜けを想定した押し目買い意欲は高まりそうである。シカゴ先物にサヤ寄せする格好から28500円水準が支持線として意識されやすいほか、12月のSQ値である28523.30円も心理的なサポートとなることも考えられる。商いは膨らみづらい需給状況ではあるものの、短期的に売り仕掛けてくる局面においては押し目狙いのスタンスになりそうだ。 物色の流れとしてはアップルが上場来高値を更新するなど大型テック株の一角が買われていることや米長期金利の低下を背景に、ハイテク株には買いが入りやすく、日経平均を下支えする可能性はある。また、個人主体の売買は活発化しやすく、IPOラッシュを迎えるなかでIPOの好調が続くようだと、センチメント改善に繋がる。利食い資金などが還流することから、足元で大きく売られていた銘柄などへは値ごろ感からの物色も意識されてくる可能性はありそうだ。 <AK> 2021/12/13 08:24 オープニングコメント 米国同様、CPI待ちといったところ  10日の日本株市場は、こう着の強い相場展開になりそうだ。9日の米国市場ではNYダウが0.06ドル安、ナスダックは269ポイントの下落だった。新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)の感染拡大を受けて英国政府は規制強化に踏み切るなど、世界での感染拡大が懸念された。週次失業保険申請件数が52年ぶり低水準を記録し労働市場の強い回復を受けて強含む場面も見られたものの、翌日に消費者信物価指数(CPI)の発表を控えていることもあり、ハイテク株などの重荷となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比110円安の28570円。円相場は1ドル113円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。海外株安の影響からSQ値は低めに決まると考えられ、寄り付き後はSQ値が支持線として意識される可能性はありそうだ。もっとも、昨日の東証1部の売買高は10営業日ぶりに10億株を下回っていた。SQ通過後は薄商いのなか、米国同様、CPI待ちといったところであり、先物主導による短期的な動きにとどまりそうである。 また、中国恒大は6日に猶予期間を終了したドル建て債の利払い不履行によって、フィッチ・レーティングスが長期発行体デフォルト格付けを「一部債務不履行(RD)」に引き下げている。そのため中国の不動産リスクへの警戒感も高まりやすく、より積極的な売買は手控えられやすいだろう。 一方で国内においてはコロナ感染を抑え込めているほか、経済対策への期待感から売り込む流れにはなりづらい面はある。外部環境の影響から仕掛け的な動きによって振らされる局面においては、その後のリバウンドを狙ったトレードになりそうだ。また、来週からIPOラッシュとなることから、IPO銘柄での日替わり物色となろうが、好調なIPOが続くようだと、利食いの換金資金が還流することにもつながるため、直近IPOなどへの注目も高まる可能性はありそうだ。 <AK> 2021/12/10 08:13 オープニングコメント VIX指数は20割れでセンチメントは大きく改善  9日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開になりそうだ。8日の米国市場ではNYダウが35ドル高だった。製薬会社のファイザ—とバイオのバイオンテックが試験の暫定結果として、同社製ワクチンの3回目の投与で新型コロナの変異株(オミクロン株)に効力がある可能性を指摘したため投資家心理が改善し、景気敏感株を中心に買われた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比5円安の28885円。円相場は1ドル113円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から前日終値水準から始まることになりそうだ。もっとも日経平均は2日間で1000円近くリバウンドをみせ、節目の29000円に迫る局面も見られたことから、短期的なリバウンドにおいて達成感は意識されやすい。また、29000円水準には25日、75日線が位置していることから、これを明確に上放れてくるには来週のFOMCのイベント通過後といったところか。 とはいえ、オミクロン株への過度な警戒感は後退していることから物色意欲は回復してきそうである。明日のメジャーSQを控えて先物市場ではロールオーバー中心となり、インデックスに絡んだ商いに振らされやすい需給状況ではあるものの、改めてショートを仕掛けてくる動きは考えづらいところ。中国の不動産リスクに対する警戒から楽観的な見方には向かいづらいだろうが、押し目狙いの動きは意識されてきそうだ。 また、VIX指数は19.90に低下した。3日には35.32まで急伸する場面があったこともあり、センチメントは大きく改善している。来週のFOMCでのテーパリング加速は相当織り込まれていると考えられるため、売り仕掛け的な動きが強まる局面においては、その後のリバウンドを狙ったロングスタンスといったところか。もっとも、中小型株については来週から本格化するIPOラッシュを前に換金売りが意識されやすいほか、短期的な値幅取り狙いの商いが中心になりそうである。値動きの強い銘柄などにピンポイントで資金が集中しやすいだろう。 <AK> 2021/12/09 08:27 オープニングコメント 節目の29000円が目先的なターゲットに  8日の日本株市場は、米株高を受けて買い先行の展開になろう。7日の米国市場ではNYダウが492ドル高だった。新型コロナの変異株(オミクロン株)による経済への影響が限定的といった見方から景気回復期待が再燃し買い優勢の展開。金利動向の安定でハイテク株の買いも強く、ナスダックの上昇率は3%を超えた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比295円高の28815円。円相場は1ドル113円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。米国市場ではファウチ首席医療顧問が7日の会見でオミクロン株について、従来型に比べ重症化しにくい可能性があるとの見解を示したことで、投資家心理が改善している。景気敏感株は引き続き物色されていたほか、ハイテク株への物色が強まっており、指数インパクトの大きい値がさ株などへの支援材料となって、指数を押し上げる格好となりそうだ。 また、昨日の日経平均は大幅反発で一気に28000円から28500円の水準に上昇した。メジャーSQを控えていることから先物市場ではロールオーバー中心の商いであるものの、急ピッチの上昇に対するヘッジ対応の動きが強まったようだ。シカゴ先物にサヤ寄せする格好から一段高が見込まれるなか、節目の29000円が意識されてくることになろう。テクニカル面では75日線が28989円、25日線が29100円辺りに位置していることから、より目先的なターゲットとして意識されやすい。 ただし、今回の11月下旬の急落局面においては出来高をこなしていないことから、29000円~29500円は真空地帯でもある。そのため、一気にリバウンド基調が強まる可能性はあるほか、それに伴うヘッジ対応が加速する動きもある程度は想定しておきたいところ。VIX指数は21.89に低下したこともリスク選好ムードに向かわせやすいだろう。インデックスに絡んだ商いが中心となることから指数連動性の高い銘柄にはインデックス買いを想定した短期的な値幅取り狙いの動きに向かいそうだ。 なお、中小型株についてはリバウンド狙いの動きは意識されるものの、来週以降のIPOラッシュを控えて換金売りの動きも見られ、一部の銘柄に資金が集中する動きにとどまりそうだ。 <AK> 2021/12/08 08:31 オープニングコメント 28000円を固めてくるかが注目されよう  7日の日本株市場は、米株高を受けて買い先行ながら、次第にこう着感が強まりそうである。6日の米国市場ではNYダウが646ドル高だった。バイデン大統領の首席医療顧問の国立アレルギー感染症研究所ファウチ所長が週末のインタビューで、時期尚早としながらも、新型コロナの新たな変異株(オミクロン株)の重症度を巡り、楽観的な見解を示したため経済封鎖への警戒感が後退し景気回復期待から買い優勢の展開となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比245円高の28095円。円相場は1ドル113円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まり、28000円を固めてくるかが注目されよう。もっとも、オミクロン株についての重症化リスクについてはこれまでも伝えられていた情報の範囲内であり、楽観的な見方には向かいづらく、買い一巡後は次第にこう着感の強い相場展開になりそうである。また、先物市場では週末にメジャーSQを控えているため、手口動向を見ても限月交代に伴うロールオーバー中心の売買である。積極的にトレンドを取りに行く動きは限られると見られ、仕掛け的な動きが見られたとしても、その後のカバーの動きは速そうである。 また、米国では景気敏感株を中心に買われており、一方でハイテク株は高安まちまちだった。SOX指数は小幅な下落にとどまっており、構成銘柄についてもまちまちだったこともあり、指数インパクトの大きい値がさ株やハイテク株の動向を見極めたいところではある。また、ソフトバンクG<9984>が連日で年初来安値を更新している点も指数の重荷となる。ソフトバンクGはADR市場で反発を見せていることから本日は上昇が見込まれるものの、戻りの鈍さが意識されてくるようだと、次第に戻り待ちの売りに押される格好となり、日経平均の重荷となろう。 そのため、物色の流れとしては個別に材料のある銘柄での、短期的な値幅取り狙いの売買となりそうだ。また、マザーズ指数は4%近い下落で節目の1000ポイントに接近してきた。8月安値とのダブルボトム形成も意識されやすい水準となるため、足元で利食いの動きが強まっている中小型株の一角については、短期的なリバウンド狙いの動きも意識されやすいと見られる。 <AK> 2021/12/07 08:26 オープニングコメント 売り一巡後はこう着感の強い相場展開に  6日の日本株市場は、米株安を受けて売り先行ながら、次第にこう着感が強まりそうである。3日の米国市場ではNYダウが59ドル安、ナスダックは295ポイント安だった。米議会がつなぎ予算案を可決、政府機関閉鎖が回避されたため安心感から買い先行で始まったものの、国内で変異株(オミクロン株)感染が拡大、さらに、11月雇用統計で雇用者数が予想の半分の伸びにとどまり失望感から下落に転じた。また、連邦準備制度理事会(FRB)の金融緩和解消の軌道に変わりはなく、金融緩和解除への警戒感も重荷となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比280円安の27790円。円相場は1ドル112円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。ただし、週末の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えていることから先物市場ではロール中心の売買となる。短期筋の売買のほかは積極的にトレンドを取りに行く動きは限られると考えられ、売り一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。先週の日経平均は27500円~28000円辺りでのもち合いを見せていたこともあり、引き続き同水準でのレンジ推移になりそうだ。 また、変異株(オミクロン株)については、世界各地で感染が広がっているものの、重症化の動きは見られていないなど、楽観的な見方は禁物ながらも過度な警戒感は収まる可能性はありそうだ。今来週にもファイザーの既存のワクチン効果が発表される可能性もあることから、センチメントの改善に繋がる可能性あるため、売り方にとっても仕掛けづらい状況だろう。 もっとも、VIX指数は1月の年初来高値水準に接近していることからリスクオフに向かいやすく、リバウンド機運もたかまりづらいところである。そのため、物色の流れとしては個別に材料のある銘柄などでの短期的な値幅取り狙いの売買が中心になりそうだ。また、ナスダックのトレンドが悪化を見せてきているため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などの動向には引き続き注視する必要があるだろう。 <AK> 2021/12/06 08:19 オープニングコメント 買い先行も日経平均はトレンドの出にくい状況  3日の日本株市場は、米株高を受けて買い先行ながら、次第にこう着感が強まりそうである。2日の米国市場ではNYダウが617ドル高と今年最大の上げ幅となった。連日の下落で値ごろ感からの買いが優勢となるなか、ファイザーが同社の新型コロナウイルスワクチンが新たなオミクロン変異株に対しても効果があると楽観的な見通しを示したことも買い材料となった。さらに、バイデン大統領が3日に政府機関閉鎖に陥ることは予想していないと発言すると一段高に。シカゴ日経225先物清算値は大阪比145円高の27895円。円相場は1ドル113円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。ただし、ここ数日は日中の値振れが大きい需給状況であることから、積極的にはポジションを傾けづらいところである。日経平均は27500円水準での底堅さは意識されているものの、マザーズ指数は7営業日続落で昨日の下落率は3%を超えていた。IPOラッシュを今後迎えるなかで換金売りの動きもあるだろうが、これまで強い値動きを見せていた銘柄などで大きく調整を見せているものも目立っていることから、個人投資家の需給状況は悪化している。 また、週末要因から積極的な売買は手控えられやすいほか、週末の米雇用統計を受けた米国市場の反応も見極めたいとするムードにも傾きやすいところである。そのため、強いトレンドが継続している銘柄や個別に材料の出ている銘柄などでの短期的な値幅取り狙いの商いが中心となろう。米ボーイングは中国が737マックス機の運行再開を承認したことが好感され7%を超える上昇でNYダウをけん引する格好となっており、東レ<3402>などの関連銘柄に買いが波及するかが注目される。 一方でiPhone13の需要が鈍化していると伝わったアップルが冴えない値動きだったほか、SOX指数は小幅な上昇にとどまっており、構成銘柄は高安まちまちだった。そのため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などは方向感を掴みづらくさせる。さらに、年初来安値を更新しているソフトバンクG<9984>の動向も気掛かりとなることから、日経平均はトレンドの出にくい状況だろう。 <AK> 2021/12/03 08:20 オープニングコメント 波乱含みの展開を警戒しつつも徐々に底入れを想定した動きも意識  2日の日本株市場は、波乱含みの展開を警戒しつつも徐々に底入れを想定した動きも意識されそうだ。1日の米国市場ではNYダウが461ドル安だった。朝方こそ前日の大幅な下落に対する自律反発狙いの買いが先行する格好となり、NYダウの上昇幅は一時500ドルを超える場面も見られた。その後、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が下院金融サービス委での証言で量的緩和(QE)縮小を早める可能性を再表明し上げ幅を縮小。疾病管理予防センター(CDC)が国内初の変異株(オミクロン株)感染を確認したと発表、投資家心理が悪化し大きく下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比760円安の27420円。円相場は1ドル112円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャッダウンで始まることになろう。米国では変異株(オミクロン株)感染を確認したことが景気回復を遅らせるとの懸念に繋がったようである。ただし、欧州各国で感染が広がるなかで米国内での感染は想定線であったとも考えられ、パニック的な売りの影響が大きいだろう。一方で、世界保健機関(WHO)の主任科学者がワクチンで重症化を防げる公算大との考えを示していることもあり、冷静さを取り戻しそうだ。 VIX指数は10カ月ぶりに30台に上昇してきたことから、一段の株安を想定したリスク回避姿勢が強まりやすいところ。一方で、市場のセンチメントは完全に悲観に傾いたと見られるため、格言を用いれば、悲観の中での買いとなる。楽観的な見方ではないものの、連日で値幅の大きい荒い値動きが続くなかで、次第に底入れのタイミングを見極めたいとする動きが意識されそうだ。日経平均は10月安値に接近してきており、ダブルボトム形成への期待も出てくるだろう。NYダウについても52週線に接近してきたことから、底入れを想定したセンチメントに向かいそうだ。 物色の流れとしては指数インパクトの大きい値がさ株はインデックス売りの影響を受けようが、SOX指数は下落したものの高安まちまちであり、ハイテク株への押し目狙いのスタンス。また、中小型株についてはマザーズ指数の下落を見る限り個人投資家の需給状況は悪化している可能性が高いものの、底堅い値動きを見せている銘柄などへは順張り投資での値幅取り狙いとなろう。 <AK> 2021/12/02 08:19 オープニングコメント 米株先物の動向をチェックしながらの短期的な値幅取り狙いの商い  1日の日本株市場は、前日の大幅な下げに対する自律反発後は、引き続き方向感の掴みづらい相場展開になりそうだ。11月30日の米国市場ではNYダウが652ドル安だった。11月シカゴ購買部協会景気指数(PMI)や11月消費者信頼感指数が予想以上に悪化したことから売り優勢の展開。その後、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が上院銀行委証言での質疑応答でインフレ高進が持続する可能性を警告し、12月連邦公開市場委員会(FOMC)で資産購入縮小ペース加速の選択肢を協議することが妥当との考えを示したため売りが広がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比205円高の27675円。円相場は1ドル113円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになろう。昨日の日経平均は、新型コロナの変異株(オミクロン株)について、米モデルナCEOによる既存ワクチンの効果は弱いとの見通しが伝わったことがトリガーとなり、後場半ば辺りから先物主導で大きく売られていた。朝方は、過剰反応に対する修正リバウンドの動きが先行する格好だろう。また、MSCIのリバランスによる需給通過に伴う反動も意識されやすいところであろう。 もっとも、NYダウの大幅な下落の影響から主力大型株などが日経平均の重荷になりやすく、需給調整一巡後は神経質な相場展開となりそうだ。また、米国ではパウエルFRB議長発言が売りを誘った格好となったものの、テーパリングについては既定路線であることから過剰に反応した面はあるだろう。需給状況が不安定ななかで積極的な売買は手控えられそうだが、米株先物の動向をチェックしながらの短期的な値幅取り狙いの商いが中心になりそうだ。 その他、チャート上では日経平均は大陰線をつけて28000円を割り込んだ。10月6日につけた安値27293.62円が目先的にはターゲットとされるため、この水準までの調整を想定しつつ、底入れを見極める格好となろう。物色については足元で強いトレンドを形成している銘柄のほか、リバウンドから25日線など抵抗線を突破し、テクニカル妙味のある銘柄に値幅取り狙いの資金は向かいやすいと見られる。 <AK> 2021/12/01 08:24 オープニングコメント 買い一巡後は引き続きこう着感の強い相場展開に  30日の日本株市場は、買い一巡後は引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。29日の米国市場はNYダウが236ドル高だった。先週の下げが行き過ぎとの見方も手伝い買い先行の展開となった。また、バイデン大統領が新型コロナの新たな変異株(オミクロン株)を巡り、経済封鎖の必要性を否定すると警戒感が後退し上げ幅を拡大している。ハイテク主導の上昇となり、ナスダックは291ポイント高で先週末の下落部分をほぼ吸収する格好となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比110円高の28330円。円相場は1ドル113円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや買い先行で始まることになりそうだ。米ハイテク株の強い動きにより、指数インパクトの大きい値がさハイテク株に波及する格好となるようだと、日経平均を押し上げる動きとなろう。ただし、オミクロン株を巡る報道には引き続き振らされやすい状況であるほか、先物主導によるインデックスに絡んだ商いが中心であるため、方向感を掴みづらくさせそうだ。日経平均は75日線が目先的な上値抵抗線となっているほか、NYダウについても75日線に上値を抑えられる格好だった。日中はグローベックスの米先物の動向なども注意する必要があるだろう。 また、米国ではバイデン大統領の発言によって米経済の先行きに対する過度な懸念が後退した格好となったが、国内においては、政府は水際対策を巡り全世界からの外国人の新規入国を原則停止すると発表した。経済活動の正常化への期待が後退する格好となるなか、積極的な売買は手控えられることになりそうだ。そのため、物色の流れとしては先物主導によるインデックスに絡んだ値がさハイテク株のほか、巣ごもり消費といったコロナ感染時に物色されていたテーマ株などへの物色が再燃する可能性はありそうだ。 もっとも、マザーズ指数は昨日の下落で支持線として意識されていた75日線を割り込んでいる。需給状況は悪化傾向にあることから、強いトレンドを形成している銘柄への順張りスタンスに向かいやすく、出遅れ感のある銘柄などを見直す流れには、中々向かいづらいところだろう。 <AK> 2021/11/30 08:22 オープニングコメント 巣ごもり消費やテレワークなどの関連銘柄への物色が再燃  29日の日本株市場は、引き続き波乱含みの相場展開になりそうだ。26日の米国市場は感謝祭の祝日明けで午後1時までの短縮取引だった。南アフリカで新たにみつかった変異株が世界経済の回復を損ねるとの懸念に、アジアや欧州市場の流れを引き継ぐ格好から大きく下落した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比635円安の28155円。円相場は1ドル113円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなろう。26日の段階で米国市場の下落は相当織り込まれていると見られるものの、日経225先物はナイトセッションで一時27510円まで下落する場面も見られており、朝方はヘッジ対応の動きなどから波乱含みのスタートが見込まれそうだ。日経平均は先週末の急落で75日線を割り込んでおり、もう一段安となれば10月6日につけた安値27293.62円が意識されてくる可能性があるため、押し目買いも入りづらい状況だろう。 ただし、世界の金融市場はパニック的に売られている面もあり、イレギュラー的な価格形成に対する修正リバウンドの動きが意識されてくる可能性はあるとみておきたい。南アでみつかった変異株についてはファイザーやモデルナなどが既存のワクチンが効果を示すかの試験を行っており、2週間以内に試験結果が明らかになると報じられている。この結果待ちのなかで、買い戻しの動きが意識されてくることも想定されよう。 そのため、売り一巡後はこう着感が強まるものの、アジア市場は底堅い動きを見せてくるほか、グローベックスの米株先物が落ち着いた動きを見せてくるようであれば、短期的にはリバウンドを狙った動きが強まりやすいだろう。物色としては主力銘柄については先物の動向を睨みながらの展開となり、その他は個人主体の中小型株などの材料性のある銘柄に資金が向かいやすいだろう。また、行動制限などへの警戒感が高まってくる可能性もあり、巣ごもり消費やテレワークなどの関連銘柄への物色も再燃する展開も想定しておきたいところであろう。 <AK> 2021/11/29 08:20 オープニングコメント こう着感の強い相場展開のなか直近IPOへの物色に  26日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。25日の米国市場はサンクスギビング(感謝祭)の祝日で休場だった。海外勢のフローは限られるため、商いは盛り上がらないだろう。日経225先物のナイトセッションは日中比10円安の29510円で終えており、29450円~29520円辺りでの狭いレンジ推移だった。円相場は1ドル115円30銭台で推移している。方向感に欠けるなか、日経平均は29500円を挟んだ狭いレンジ取引が見込まれよう。英国やドイツの主要な株価指数は小幅に上昇している。 インフレ懸念のほか、欧州での新型コロナウイルス感染症の再拡大による経済回復の遅れ、中国の不動産リスクへの警戒も根強く、先高期待は高まりづらい。米国では感謝祭明け後から年末商戦が始まるが、コロナによる物流機能に障害が見られていることから楽観的な見方には向かいづらい面はある。一方で政府はきょう、今年度の補正予算案を閣議決定する。18歳以下の子どもがいる世帯に一人当たり10万円を配る給付金や中小企業に配る事業復活支援金などコロナ対策のほか、経済活動の正常化に向けた動きが改めて意識されやすいため、下値を売り込む流れにはなりづらいところ。 そのため、薄商いのなかで先物主導によるインデックスに絡んだ売買のほかは、個別の材料株などによる短期的な値幅取り狙いの動きとなろう。昨日は断続的なインデックス売買によってグロース株が堅調だったことから、日経平均は反発を見せた。本日も方向感に欠けるとはいえ、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などの動向を見極めたいところであろう。そのほか、足元では中小型株の一角に資金が集中する動きも見られているため、強いトレンドを継続している銘柄への物色も継続。また、直近IPOへの物色も強いことから、個人主体の短期的な値幅取り狙いの動きとなりそうだ。 特に来月はIPOラッシュとなることから、よりIPO銘柄に投資家の関心が集まりやすい。外部環境の不透明感から相場全体として商いは膨らまず、こう着感の強い相場展開となる一方で、需給不安の少ないIPO銘柄には日替わり的に資金が流入することになりそうだ。 <AK> 2021/11/26 08:21 オープニングコメント 海外勢のフロー限られ、材料株での短期的な値幅取り狙いに  25日の日本株市場は、買い先行ながら引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。24日の米国市場はNYダウが9ドル安だった。週次失業保険申請件数が52年ぶり低水準となったほか、10月PCEコアデフレーターが31年ぶりの大幅な伸びとなり早期の利上げ観測が強まったため売り優勢の展開に。また、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した11月開催分の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨は数人の高官が量的緩和(QE)縮小ペースの加速を支持したことが明らかになり、終日軟調に推移した。ただし、引けにかけては感謝祭の祝日を控えた買戻しなどにダウは下げ幅を縮小したほか、金利上昇が一段落したためハイテク株が買われ、ナスダックは上昇した。 シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円高の29460円。円相場は1ドル115円40銭台で推移している。まずはシカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや買い先行で始まることになりそうだ。米半導体の一角に買い戻しの動きが見られているため、指数寄与度の大きい値がさハイテク株などを買い戻す動きも意識されそうである。 日経平均は昨日の下落で25日線を割り込んできた。ただし、許容範囲内であるため、引き続き25日線が位置する29340円近辺での底堅さを見せられるかが注目される。米国では感謝祭の祝日に入ることから海外勢のフローは限られるため商いは膨らみづらいだろう。薄商いのなかを短期筋の仕掛け的な売買に振らされやすい需給状況ではあるものの、追随する動きも限られやすいと見られ、イレギュラー的な動きに対してはリバウンドを狙ったスタンスになりそうだ。 物色としてはハイテク株のリバランスの動きが意識されそうであるが、昨日の下げでトレンドを悪化させている銘柄もあるため、戻りの鈍さが見られるようだと神経質にさせる。また、中小型株についても大きく下げていた銘柄が目立っていたこともあり、底堅さを見極めつつ、押し目を狙うスタンスといったところか。その他は、政策に絡んだテーマ株など材料性のあるところに短期の値幅取り狙いの資金は向かいやすいだろう。 <AK> 2021/11/25 08:22 オープニングコメント 個人主体による材料株での短期値幅取り狙いの動きが中心に  24日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。23日の米国市場はNYダウが194ドル高だった。11月サービス業PMI速報値が予想外に低下し下落に転じる場面が見られたが、前日に米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が続投する見通しとなったことから米長期金利が上昇しており、ゴールドマン・サックスなど金融株が買われNYダウをけん引する格好。半面、金利の上昇を嫌いハイテク株は売られたことから、ナスダックは続落となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比45円安の29745円。円相場は1ドル115円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや売り先行で始まろう。ナスダックの下落影響から指数インパクトの大きい値がさ株などが重荷となりやすいと見られる。ただし、パウエル議長続投でアク抜けも意識されやすく、売り一巡後は底堅さは意識されよう。日経平均は足元でこう着が続いているものの、29500円処や11月SQ値などは支持線として意識されやすいことから、3万円接近での戻り売り圧力は警戒される一方で、押し目買い意欲は強そうである。 欧州の新型コロナウイルスの感染拡大によるロックダウンへの警戒はあるものの、相対的に抑え込みが見られている日本株へのリスク回避的な資金流入の可能性なども売り込みづらくさせると見ておきたい。米国は週後半に祝日を控えていることもあり、海外勢の商いは細りそうなため、短期的な売買に振らされやすいと見られるものの、売り一巡後は押し目狙いのスタンスとなろう。 物色としては、主力ハイテク株などは手掛けづらくなりそうだが、こう着感の強い相場展開のなか、個人主体による材料株での短期値幅取り狙いの動きが中心になりやすい。また、資金の逃げ足は速いものの、新興市場の中小型株などには資金が向かいやすく、強いトレンドを形成している銘柄での値幅取りは活発となろう。国内では追加経済対策が閣議決定したが、材料出尽くしといった動きも意識されやすいものの、改めて評価する動きもありそうだ。英国では新築住宅にEV充電設備を義務化する動きも出てきており、脱炭素に関連した物色は活発化しそうだ。 <AK> 2021/11/24 08:23

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