オープニングコメントニュース一覧

オープニングコメント ボトム形成は確認できていないものの、底堅さは意識されてくる可能性  31日の日本株市場は、ややリバウンドを意識した相場展開が見込まれる。28日の米国市場はNYダウが564ドル高だった。引き続きウクライナ情勢や連邦準備制度理事会(FRB)の大幅な利上げが警戒されるなか、売り先行で始まった。その後、10-12月期雇用コスト指数が予想を下回る伸びにとどまったため金利が低下し、ハイテク株買われ上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比40円安の26670円。円相場は1ドル115円30銭台で推移している。 シカゴ先物は小安いものの、米国市場の大幅反発を受けてやや買い先行の展開が意識されそうだ。先週の荒い値動きによって26000円割れに迫る下落を見せたが、米国市場が大幅な反発を見せたほか、ハイテク株などへの見直し買いも見られてきたことから、底堅さが意識されてくる可能性はありそうだ。日経平均は明確なボトム形成は確認できていないものの、目先的には26500円~27000円辺りでの底固めの動きに期待したところだ。年明け以降、上値抵抗線として機能している5日線は26923円辺りに位置しており、同水準での戻り待ちの売りを警戒しつつ、押し目狙いの動きも次第に意識されてきそうだ。 とはいえ、新型コロナウイルスの新規感染者数は全国で急増しているなか、東京都の病床使用率は48%を超えてきている。緊急事態宣言の判断を検討する50%に迫ってきているため、アルゴによる仕掛け的な売買が先物主導で入る可能性もあることから、基本的には短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりそうだが、業績面で安心感があり、下げ止まりの動きが見られている銘柄などへは、やや長期目線での物色も意識されてきやすいと考えられる。先週末に決算を発表したところでは、アルプスアル<6770>がポジティブなのに対してオムロン<6645>がネガティブな内容だった。好決算企業への評価が高まる一方で、ネガティブな決算に対しては足元の弱い値動きからアク抜け的な動きを見せてくるようだと、センチメントは改善しやすい。 物色としては決算を手掛かりとした物色が中心になりやすいことから、やや日替わり物色となろう。そのほか、北朝鮮の相次ぐミサイル発射やウクライナ情勢の緊迫化を背景に、短期資金が集中とはいえ、防衛関連への物色は続きそうだ。そのほか、新型コロナウイルスの新規感染者数の急増を背景に、巣ごもり消費やテレワーク、非接触などの関連銘柄を蒸し返す動きなども見られそうだ。 <AK> 2022/01/31 08:20 オープニングコメント 自律反発の域は脱せず、決算を手掛かりとした個別対応に  28日の日本株市場は、前日の大幅な下落に対する自律反発が見込まれるものの、買い一巡後は引き続き不安定な相場展開になりそうだ。27日の米国市場はNYダウが7ドル安だった。10−12月期国内総生産(GDP)の予想以上の高成長を好感する格好から買い先行で始まったものの、米連邦準備制度理事会(FRB)の大幅な利上げを警戒した状況のなか、終盤にかけて下落に転じた。半導体株はテラダインが20%を超える下落となったことが重荷となり、全般軟調。テスラが10%超の下落となったことでセンチメントを冷ます格好。シカゴ日経225先物清算値は大阪比330円高の26550円。円相場は1ドル115円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。ただし、日経平均は前日に840円超の大幅下落となった反動であり、自律反発の域は脱せないと考えられる。また、明確なボトム形成も見極めづらいところであるため、買い一巡後は次第にこう着が強まる相場展開が見込まれそうだ。なお、決算発表が本格化するなか、取引終了後に決算を発表したアップルは時間外で上昇していることは安心感に繋がる。国内においてもアドバンテスト<6857>の決算は評価される可能性もあることから、日経平均を下支えする格好になりそうだ。 一方で、ソフトバンクG<9984>は、クラウレ最高執行責任者(COO)が、自身の報酬や権限を巡って創業者の孫社長と衝突し、退社に向けた協議が進展した段階にあると報じられており、同社の動向が指数に影響を与える可能性はありそうだ。日経平均は昨年来安値を一気に更新したことから需給状況は悪化しているため、指数インパクトの大きい値がさ株の動向次第で荒い値動きにもなりやすい。 週末要因もあって積極的な参加者は限られており、自律反発が一巡した後は、個別の決算などを手掛かりとした物色が中心になりやすい。また、押し目買いの動きよりは戻り待ちの売りといったトレードに向かいやすいだろう。下値を売り込む流れは落ち着きそうであるが、戻りの鈍さが意識される局面においては、先物市場の動向などに注意を払いたいところだ。そのほか、中小型株については短期的なリバウンドを狙ったトレードになりやすく、本格的な買いの動きは期待しづらい。 <AK> 2022/01/28 08:25 オープニングコメント 調整トレンド継続も、ひとまずFOMC通過によって値ごろ感からの買いは意識されやすい  27日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開が見込まれる。26日の米国市場はNYダウが129ドル安となる一方で、ナスダックは小幅に上昇した。マイクロソフトの好決算などがけん引し買い先行で始まった。また、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控え買戻しが先行し、NYダウは一時34800ドルを回復する場面もあった。ただし、パウエルFRB議長の会見では、3月の利上げの可能性や各会合での利上げの可能性も除外しないと言及したほか、バランスシートの縮小も過去に比べて速やかなペースになると言及するなどタカ派姿勢を示したため売り圧力が強まり、ダウは下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円安の26920円。円相場は1ドル114円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢から始まることになりそうだ。シカゴ先物は一時27400円まで上昇した後に、26775円まで急落するなど、引き続き値動きの荒い状況が続いていることから、先物主導による短期的な仕掛け的な売買に振らされやすいだろう。また、テスラは取引終了後に四半期決算を発表し、時間外取引で下落していることも重荷となりそうだ。 一方で、ナスダックは小幅ながらプラスを維持したほか、半導体株が買われていることから、FOMC通過によるアク抜けの動きも見られているようだ。また、昨夕決算を発表したファナック<6954>、日東電工<6988>などは決算評価の動きが期待されることから、日経平均を下支えする可能性にも期待したいところであろう。そのため、日経平均は下値を探るトレンドを形成しているものの、下げ渋る動きを見せてくるようだと、押し目狙いの動きも意識されてくる可能性はあるだろう。 また、昨日はマザーズ指数、JASDAQ平均が4営業日ぶりに反発した。明確なボトム形成は確認されていないものの、ひとまずFOMC通過によって値ごろ感からの買いは意識されそうだ。また、決算発表が本格化してきたが、上方修正や配当の増額修正の動きが目立っているため、これを材料視した個別物色の動きも強まりやすい。特に足元で調整が続いていたこともあり、修正リバウンドを狙ったスタンスは強まろう。 <AK> 2022/01/27 08:22 オープニングコメント FOMC通過後のアク抜け期待も戻り待ちの売り圧力は強い  26日の日本株市場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちのなか、引き続き不安定な相場展開が見込まれる。25日の米国市場はNYダウが66ドル安だった。ウクライナを巡る緊張に加え、連邦準備制度理事会(FRB)が開催しているFOMCへの警戒感から利益確定売りが続いた。NYダウは一時上昇に転じる局面もあったものの、引けにかけてはFRBの速やかな引き締めを警戒した根強い売りに押されており、連日で日中値幅が1000ドルを超える不安定な相場展開だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円高の27130円。円相場は1ドル113円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや小じっかりのスタートとなりそうだ。前日の27000円割れで、いったんは底入れも意識されやすいほか、FOMC通過後のアク抜けを想定した押し目狙いの買いも意識されやすいだろう。もっとも、米国市場は調整トレンドが本格化しているため戻り待ちの売り圧力は強い、そのため、東京市場においても前日の大幅な下げに対する自律反発狙いの動きがあったとしても、短期的な値幅取り狙いの動きにとどまりやすいと考えられる。 また、米国では大型テック株や半導体株の弱い値動きが目立っていた。取引終了後に決算を発表したマイクロソフトは、予想を上回る内容だったものの時間外取引では5%下落して推移していることも神経質にさせるだろう。また、NYダウは連日で日中値幅が1000ドルを超える状況のなか、東京市場においても日中値幅が大きい展開が続いているため、腰の据わった資金流入は期待しづらい。反対に荒い値動きによってヘッジ対応の動きが強まることから、先物市場や米株先物市場の動向を睨みながら、短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりそうだ。 そのほか、VIX指数は終値で30.00を超えてきている。不安心理が高まっているなか、FOMC通過後もウクライナを巡るロシア情勢に対する緊迫化が重荷となる。さらに日米ともに決算発表が本格化することも手掛けづらくさせるだろう。そのため、決算を手掛かりとした個別での日替わり的な物色に向わせやすい。中小型株については短期的なリバウンド狙いの動きはその都度入りやすいと考えられるものの、持続性は皆無であり、資金の逃げ足の速さについては注意する必要があるだろう。 <AK> 2022/01/26 08:25 オープニングコメント 売り一巡後のリバウンドを狙った動きに向かいやすいところ  25日の日本株市場は、売り一巡後の出直り基調が意識されそうだ。24日の米国市場はNYダウが99ドル高だった。ウクライナ情勢の緊迫化が高まったほか、今週予定されている連邦公開市場委員会(FOMC)での連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締めへの警戒から売りが強まった。特に米国に続き英国やドイツもウクライナの大使館職員や家族の退避を決定したとの報道でさらに警戒感が強まり急落。NYダウの下落幅は一時1100ドルを超えた。ただし、午後に入ると売られ過ぎとの見方から買い戻しの動きが加速し、主要な株価指数は上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比305円安の27275円。円相場は1ドル113円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになろう。ただし、シカゴ先物は一時26690円まで急落した後に切り返しているほか、米国市場も上昇に転じたこともあり、いったんは売り一巡感は意識されやすくなる。そのため、売り先行ながら、売り一巡後のリバウンドを狙った動きに向かいやすいところであろう。ただし、日経平均は切り下がる5日線に上値を抑えられる形状が続いていることから、同線を明確に突破してくるかを見極めたいところでもある。上値を抑えられる形状が続くようだと、同線水準では新たなショートの動きも入りやすいだろう。 また、売り一巡ながらも結局はFOMC後の声明を確認したいところである。米マイクロソフトは上昇に転じたものの、アップルやテスラなどは下落幅を縮めたもののマイナスで終えており、決算後の反応を見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすいと考えられる。VIX指数は一時38.94まで上昇し、その後は上げ幅を縮め29.90で終えたものの、依然として不安心理が高まる水準であることも神経質にさせやすい。米国市場がプラスに転じるなか、シカゴ先物はプラスに転じることができなかったこともあり、日本株の戻りの鈍さも意識されやすいだろう。 物色の流れとしては売り一巡後の出直りを想定しつつも、インデックスに絡んだ商いが中心になりやすことから、指数インパクトの大きい値がさ株などには値幅取り狙いの動きも入りやすいと見られる。また、ウクライナ情勢の緊迫から足元で強いリバウンドを見せてきている防衛関連などへは、個人主体による短期的な値幅取り狙いの資金が集中しやすいだろう。 <AK> 2022/01/25 08:20 オープニングコメント 指数連動性の低い銘柄などでの短期的な売買が中心に  24日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開が見込まれる。21日の米国市場はNYダウが450ドル安だった。ロシアによるウクライナ侵攻が警戒されるなか、政府がウクライナ駐留外交官の家族に対し国外退避を検討していると報じられ、地政学リスクが高まった。ネットフリックスが前日引け後に発表した決算で第1四半期契約者数の予想を下回る見通しを示したことを受けて20%を超える下落となった流れを受けて、主要なハイテク株が売られた。また、金融引き締めへの根強い警戒感から景気敏感も冴えない展開に。シカゴ日経225先物清算値は大阪比295円安の27225円。円相場は1ドル113円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢の展開から始まろう。節目の27000円が意識されるなか、同水準での底堅さを見極める展開になりそうだ。ネットフリックスの下落については織り込まれているため、売り一巡後は下げ渋りを見せてくる可能性もあるだろう。寄り付き後早い段階で底堅い値動きを見せてくるようであれば、短期的にはリバウンド狙いの動きを見せてくる可能性はありそうだ。 もっとも、米国では1月のFOMC待ちの流れとなるため、3月以降の利上げ姿勢を改めて確認する流れのなか、積極的にはポジションを傾けづらい需給状況である。日経平均はチャート上では切り下がる5日線に上値を抑えられるトレンドを形成している。下値の堅さが意識されたとしても、戻りの鈍さが見られる局面においては、戻り待ちの売り圧力が警戒されてくる。ポジションを傾けづらいなか、短期的な売買に振らされやすい需給状況は続きそうだ。 また、ネットフリックスの決算を受けて、今週決算発表が予定されているアップルやテスラなど主力企業の決算への警戒なども高まりやすい。そのほか、ロシアの地政学リスクもリスクオフに向かわせそうだ。VIX指数は直近戻り高値を突破し、30に近づいていることも手掛けづらくさせるだろう。そのため、個別に材料のある銘柄のほか、指数連動性の低い銘柄などでの短期的な売買が中心になりそうだ。低位材料株などではより短期資金が向かいやすいとみられる。 <AK> 2022/01/24 08:23 オープニングコメント ネットフリックスの時間外の急落がセンチメントを冷ます  21の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開が見込まれる。20日の米国市場はNYダウが313ドル安だった。中国人民銀行による1年物ローンプライムレートの引き下げや国内金利の上昇も一段落したためハイテクの買戻しも目立ち買い先行で始まった。しかし、終盤にかけて来週に連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、連邦準備制度理事会(FRB)の積極的引き締め政策への根強い懸念にともなう利益確定売りが強まり、下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比290円安の27500円。円相場は1ドル114円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。シカゴ先物は一時27940まで上昇する場面も見られたものの、終盤にかけて売られる格好であり、まずは売り一巡後の底堅さを見極めたいところであろう。もっとも、取引終了後に決算を発表したネットフリックスは、会員数の伸びが予想に届かなかったことから、時間外で20%超の下落を見せている。来週にはアップルやテスラの決算を控えていることもあり、押し目買いの動きも強まりづらいセンチメントになりそうだ。 日経平均はテクニカル面では週足の一目均衡表の雲の中での推移である。足元では雲上限レベルでの攻防を見せていたものの、今週の弱い値動きによって下へのバイアスが強まっており、雲下限を意識したトレンド形成に向かっている。遅行スパンは実線と交差し、下方シグナルの発生が近づいている。2月に入ると実線の切り上がりによって下方シグナルの発生確度は高まりやすく、テクニカル面からの先安観が警戒されよう。 また、VIX指数は25.59に上昇してきた。より不安心理が高まりやすいなか、米国市場の動向により敏感に反応しやすくなるだろう。短期的な売買が中心となるため、値動きの荒さには警戒しておきたい。特に先物市場ではここ数日は荒い値動きを見せていることもあり、短期的な仕掛け的な商いが入りやすいだろう。個別では中小型株の一角に底堅さが見られてきていることから、大きく売り込まれていた銘柄などへはリバウンド狙いの動きも意識されそうだ。 <AK> 2022/01/21 08:26 オープニングコメント 指数に振らされにくい材料株などでの短期的な値幅取り狙いの動き  20日の日本株市場は、いったんは自律反発が意識されるものの、引き続き不安定な相場展開が続きそうだ。19日の米国市場はNYダウが339ドル安だった。プロクター・アンド・ギャンブルやバンク・オブ・アメリカ、モルガンスタンレーなどの好決算を好感し買い先行で始まったものの、連邦準備制度理事会(FRB)の早期の急激な金融引き締めへの警戒感がくすぶり、下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円高の27575円。円相場は1ドル114円30銭台で推移している。 米国市場は弱い値動きとはなったものの、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、前日の大幅な下落に対する自律反発は意識されやすいところだろう。昨日の日経平均は一時900円を超える下落から昨年12月の直近安値を下回り、10月以来の水準まで下落した。下値のめどは見極めづらくなったものの、いったんは10月安値とのボトム形成を見せられるかが注目されそうだ。 とはいえ、米国ではS&P500が上昇トレンドラインの下値支持線として機能していた100日線を割り込んだことから、コロナバブルは終焉したとの見方もされてきた。先行き不透明感から押し目狙いの買いは入りづらく、ヘッジ対応に伴う先物市場でのショートの動きに振らされやすくなるだろう。そのため、指数に振らされにくい材料株などでの短期的な値幅取り狙いの動きのほか、昨日急落したソニーGなどの短期的なリバウンドを狙った商いにとどまりそうである。 また、中小型株については主要な時価総額上位銘柄の弱い値動きが続いているものの、業績面のほか直近IPO銘柄など需給整理が一巡した銘柄などは下げ渋りを見せていることもあり、こちらも目先的なリバウンドを狙った動きは意識されそうだ。金融引き締めのなかで長期的なロング資金の巻き戻しの動きであり、当面は相場の落ち着きどころを探る相場展開は想定しておきたいところだろう。 <AK> 2022/01/20 08:21 オープニングコメント 指数に振らされにくい個別物色で冷静に対応したいところ  19日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開が見込まれる。18日の米国市場はNYダウが543ドル安だった。ゴールドマン・サックスの決算内容に失望した売りや、国債利回りが2年ぶり高水準に達し金利高を警戒した売りから大幅に下落。また、著名投資家のアックマン氏が3月連邦公開市場委員会(FOMC)での50ベーシスポイントの利上げの可能性などを指摘するなど、連邦準備制度理事会(FRB)の急激な金融引き締めを警戒した売りが続き、終日軟調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比245円安の28005円。円相場は1ドル114円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、28000円での攻防になりそうだ。米国市場の下落については米株先物の弱い動きのほか、長期金利上昇、原油先物相場の上昇によって前日の段階である程度は織り込まれているだろう。ゴールドマン・サックスの決算についても、先週末のJPモルガンの決算を受けた下落によって警戒されていたこともあり、売り一巡後は底堅さが意識されてきそうだ。 ただし、3月のFOMCで25ベーシスの利上げは広く織り込まれていたものの、ここにきて50ベーシスの利上げが予想されてきたことから、ポジションを圧縮する動きのほか、ヘッジに伴う先物市場でのショートの動きが強まりやすい面はありそうだ。短期筋の仕掛け的な動きも警戒されやすく、押し目買いの動きも慎重にさせよう。日経平均は14日の下落局面で27889円まで下げており、まずはこの水準を割り込まずに踏ん張りを見せられるか注目したいところ。 また、米国では半導体株の弱い動きが目立ったものの、金融株も全般売られているため、グロース株売りに対してバリュー株への資金シフトは限られていた。基本的には全体のポジション圧縮を意識させてくることから、物色の流れとしては材料性の個別物色に向かいやすい。また、マザーズ指数は調整トレンドが継続しているものの、昨日は反発を見せたほか、個別ではリバウンドを見せてきた銘柄も散見されていた。弱い基調が続いている直近IPO銘柄なども割安感を指摘する声も聞かれており、指数に振らされにくい個別物色で冷静に対応したいところであろう。 <AK> 2022/01/19 08:21 オープニングコメント 低位材料株などによる短期的な値幅取り狙いの動きが中心  18日の日本株市場は、一進一退の相場展開が見込まれる。17日の米国市場はキング牧師の誕生日の祝日で休場だった。グローベックスの米株先物は小動きでの推移だったほか、欧州市場は上昇。シカゴ日経225先物清算値(時間外)は大阪比50円高の28390円。円相場は1ドル114円60銭台とやや円安に振れている。米連邦準備理事会(FRB)の引き締め計画は相場にすでに織り込まれているとの見方が広がる中でも、ドルを保有し続ける動きが出ているようだ。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、底堅い展開が見込まれる。日経平均は引き続き1月SQ値での底堅さが見られる一方で、5日線水準では強弱感が対立しやすいものの、5日線を捉えてくるようだと節目の28500円及び25日線が位置する28635円辺りが目先的なターゲットとして意識されてくる可能性はある。 また、新型コロナウイルスの新規感染者数が急増するなか、東京都など1都3県、「まん延防止等重点措置」の適用を国に要請する方針を決定した。これを受けてショートの動きが強まりやすいものの、一方で米ファイザーCEOは、間もなく以前の日常が戻ってくる可能性があると述べている。ショートを仕掛けてくる動きに対しては、その後のショートカバーを想定した押し目買いの動きに向かいそうである。 また、祝日明け後の米国市場ではゴールドマンサックスなど金融株の決算発表が予定されている。先週末はJPモルガンが決算を受けて急落したこともあり、ポジション調整の動きにより、バリュー株からグロース株へのリバランスの動きも意識されやすいだろう。なお、弱い基調が継続しているマザーズ指数であるが、明確なボトム形成を見せてくるまでは押し目狙いの動きは期待しづらいところ。ただし、個別ではリバウンドを見せてくる動きも散見されてきており、FRONTEO<2158>など時価総額上位の中小型株辺りがリバウンドを見せてくるかを見極めたいところである。 そのほか、個人投資家の需給状況が悪化傾向にあるなかでは、テーマ性のある銘柄のほか、低位材料株などによる短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりやすいだろう。 <AK> 2022/01/18 08:23 オープニングコメント 1月のSQ値を捉えるようだと、ややセンチメントは改善  17日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感の強い相場展開が見込まれる。14日の米国市場ではNYダウが201ドル安だった。12月小売売上高や1月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値が予想を下回ったほか、大手銀の決算を受けた金融株の弱い動きなどもあって終日軟調に推移した。一方で、3連休を控え持ち高調整の動きが広がる格好となり、足元で軟調推移を見せていた半導体株などは買い戻され、ナスダックは上昇した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比110円高の28300円。円相場は1ドル114円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。ただし、17日の米国市場はキング牧師の誕生日の祝日で休場となることから海外勢の商いは限られるだろう。そのため、先週末の大幅な下げに対する自律反発にとどまると見られる。とはいえ、シカゴ先物にサヤ寄せすることで先週末に幻のSQとなった1月のSQ値である28266.57円を捉えてくることが考えられ、センチメントは改善することが見込まれる。 また、米国では半導体株が買い戻されている一方で、JPモルガンが好調な決算ながらも大きく下落していた。今週はゴールドマンサックスなど金融株の決算発表が相次ぐこともあり、神経質にさせてくるだろう。足元では金融引き締めへの警戒からグロースからバリュー株への資金シフトが見られていたが、いったんは巻き戻しの動きも意識されてくる可能性はありそうだ。先週末はファーストリテ<9983>が日経平均を下支えする半面、他の指数インパクトの大きい値がさ株などは総じて軟調だったことから、まずはリバランスの動きを見せてくるかを見極めたいところだろう。 また、マザーズ指数は昨年来安値を更新するなど弱いトレンドを形成している。テクニカル面では月足の一目均衡表の雲を下放れ、遅行スパンは実線を割り込む、下方シグナルを発生してきた。しばらくは明確なボトム形成を見極める必要はあるものの、足元では売り込まれていた直近IPO銘柄の一角には自律反発の動きも見られてきており、物色対象は広がりづらいものの、個別では押し目狙いの動きも見られてきそうである。 <AK> 2022/01/17 08:18 オープニングコメント 売り一巡後の底堅さを見極める動きに  14日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める動きになりそうだ。13日の米国市場ではNYダウが176ドル安だった。連邦準備制度理事会(FRB)の数人の高官が年内数回の利上げを支持する発言をしたため早期金融引き締めへの警戒感は強く、ハイテク株への売りに繋がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比275円安の28275円。円相場は1ドル114円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。米長期金利は落ち着いた動きを見せたものの、株買いには繋がらなかったことから、週末要因もあって手掛けづらくさせそうだ。また、予想を上回る決算を発表した台湾セミコン(TSMC)は米国で5%超の上昇とはなったものの、エヌビディアやAMDといった他の半導体株への反応は見られず、東京市場においても、東エレク<8035>などへの波及効果は期待しづらいところだろう。 一方で、良好な第1四半期決算を発表したファーストリテ<9983>はADR市場で強い値動きを見せていたこともあり、日経平均の下支えとなる可能性はある。ただし、昨夕の私設取引で大きく上昇していたこともあり、先回り的な動きから反応が限られるようだとセンチメントを冷ます格好にも繋がるため、注意する必要はありそうだ。 まずは売り一巡後の東エレクなどの底堅さを見極めたいところ。ハイテク株の弱い動きが続くようだとグロース売りへの流れが一段と強まる可能性はあるだろう。そうなると、不安定な値動きを続けている時価総額上位の中小型株などへの戻り売り圧力なども強まる状況になりやすい。そのため、個別に材料のある銘柄のほか、新型コロナウイルスの新規感染者数が急増するなか、コロナ関連への見直しの動き。また、低位材料株などには短期的な値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。 <AK> 2022/01/14 08:21 オープニングコメント 利食い先行も押し目買い意欲は徐々に高まる  13日の日本株市場は、前日の大幅上昇の反動は意識されやすく、利食い先行の動きとなりそうだが、押し目買い意欲は強そうだ。12日の米国市場ではNYダウが38ドル高だった。12月消費者物価指数(CPI)が前年比で40年ぶり最大の伸びを記録したが、一部で物価上昇ペースの鈍化も見られ、金利の上昇が一段落したことからハイテク株が買われた。ただし、連邦準備制度理事会(FRB)が公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)で全米の経済活動の緩やかな拡大継続が確認されたものの、見通しに鈍化の兆しが報告されたことから、引けにかけては上げ幅を縮小した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円安の28650円。円相場は1ドル114円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から利食い先行となろうが、米国についてはパウエルFRB議長の公聴会や12月CPIと無難に通過してきており、インフレ加速から先回り的に上昇していた長期金利は落ち着きを見せている。引き続き米国の経済指標の発表は続くものの、これらを通過することでアク抜けの動きも意識されてくる展開が期待されてくる可能性はありそうだ。VIX指数は17.62に低下しており、リスクオンの動きとしてショートは仕掛けづらい一方で、押し目買い意欲は高まってくることが見込まれる。 また、日経平均は一気に25日線を突破し、75日線を捉えてきた。75日線水準では強弱感が対立しそうだが、この抵抗線をクリアしてくるようだと、直近の大幅下落に対するショートカバーの動きが一段と強まる可能性はありそうだ。一方で、25日線水準での底固めを意識しつつ、28500円水準に接近する場面においては、その後のカバーを想定した押し目狙いのスタンスと見ておきたい。 そのほか、ようやくマザーズ指数は底入れ感が意識されてきた。トレンドは弱いものの直近IPO銘柄などを見直す動きも見られてきており、需給整理は一巡した可能性はありそうだ。過剰に売り込まれている銘柄は多く、慎重姿勢は崩せないものの、リバウンド余地は大きくなりそうである。 <AK> 2022/01/13 08:28 オープニングコメント パウエル議長の公聴会通過でショートカバーの動きに  12日の日本株市場は、買い一巡後の底堅さを見極める展開になりそうだ。11日の米国市場ではNYダウが183ドル高だった。上院銀行委の再任承認公聴会で、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が速やかな金融引き締めを強調するとの見方に金利が上昇し、売り先行で始まった。ただし、証言では議長が段階的な引き締め軌道を示唆したため警戒感が後退。金利も低下に転じたため買戻しの動きが強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比305円高の28455円。円相場は1ドル115円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。昨日の日経平均は寄り付き直後に切り返す場面も見られたが、28500円が心理的な上値抵抗線として意識され、反対に28000円水準まで下落幅を拡大させる場面も見られた。本日は買い先行から節目の28500円から25日線が位置する28620円辺りを試す展開が見込まれそうである。足元で弱い値動きを見せていた値がさハイテク株は、いったん自律反発の動きも見られそうだ。 楽観視は禁物ながら、ひとまずパウエル議長の公聴会が通過したことから、足元で積み上がっていたショートカバーの動きも意識される。また、東証再編でプライム市場の銘柄が公表された。プライムが1800社超と再編とは言えないものの、ひとまず銘柄が決まったことから、インデックスに絡んだ資金は入りやすくなった面はあると考えられるため、底堅さは意識されてきそうだ。 また、マザーズ指数は小幅ながら続伸となるなど、ようやく底入れ感が高まってきた。個別では押し目狙いの動きも見られてきているため、需給整理一巡からの見直しの動きも徐々に高まってくる可能性はありそうだ。昨年12月のIPO銘柄は出だしが振るわなかったこともあり、見直し余地は大きそうである。 <AK> 2022/01/12 08:21 オープニングコメント 次第に押し目狙いの動きも意識されてくる可能性  11日の日本株市場は、売り一巡後の下げ渋る動きを見極める展開になりそうだ。10日の米国市場ではNYダウが162ドル安だった。連邦準備制度理事会(FRB)は市場が予想していたよりも早いペースで金融緩和引き締めを進めるとの警戒感から売り優勢の動きとなり、NYダウは一時600ドル近く下落する場面が見られた。 その後、ニューヨーク市のオミクロン感染がピークを打った兆候が見られるとの報道やJPモルガンのダイモンCEOが消費は強く、経済もここ数十年で最も強い成長を予想しているとの楽観的見解を明らかにすると、ダウは下げ幅を縮小。長期金利の上昇一服からハイテク株の一角が買い戻され、ナスダックはプラスに転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比265円安の28185円。円相場は1ドル115円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートになろう。日経平均は先週後半の下げで25日線を割り込んだが、節目の28000円や昨年12月20日の直近安値である27893円水準が意識されてくる可能性はありそうだ。シカゴ先物は安いところで27860円まで売られていることもあり、先物主導によるショートの動きも警戒されやすく、指数インパクトの大きい値がさ株への重荷になりそうだ。 一方で、NYダウは引けにかけて下げ渋る格好だったこともあり、FRBによる金融引き締めに関しては相当織り込まれた可能性はあると考えられる。ハイテク株は高安まちまちながら、ナスダックやSOX指数は上昇した。VIX指数は一時23.33まで急伸した後は19.40と25日、75日線水準まで上昇幅を縮めていた。楽観視はできないものの、次第に押し目狙いの動きも意識されてくる可能性がありそうだ。 物色の流れとしては指数インパクトの大きい値がさハイテク株の売り一巡後の底堅さを見極めつつ、バリュー株物色が続くかを確認したいところ。また、個人主体の資金は中小型株に向かいやすいものの、やや低位材料株での短期的な値幅取り狙いの動きが中心である。時価総額上位の銘柄や直近IPO銘柄を見直す動きにシフトするかを見極めたい。 <AK> 2022/01/11 08:30 オープニングコメント 自律反発も個別材料株での短期的な値幅取り狙い  7日の日本株市場は、前日の大幅な下落に対する自律反発が意識されるも、次第にこう着感が強まりそうである。6日の米国市場はNYダウが170ドル安だった。週次失業保険申請件数が増加したほか、12月ISM非製造業景況指数が予想を大幅に下回ったことが嫌気された。また、連邦準備制度理事会(FRB)による速やかな金融引き締めへの警戒感もくすぶり終日軟調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比205円高の28705円。円相場は1ドル115円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、昨日の大幅下落に対する自律反発の動きが意識されそうだ。日経平均は800円を超える急落で一気に25日線を割り込んだこともあり、いったんは反発を試すタイミングであろう。また、新型コロナウイルスの新規感染者数が拡大するなか、政府は沖縄県などで、まん延防止等重点措置を適用する方針である。警戒感は高まる一方で、これを手掛かりとしたショート筋については、材料出尽くしからカバーの動きも意識されそうだ。 もっとも、米国では雇用統計の発表を控えているほか、3連休前で積極的にポジションを取る動きは限られると見られるため、自律反発の域は脱せないだろう。米国では大型テック株の一角が売られていることもあり、金利上昇懸念なども戻り待ちの売り圧力に繋がりそうである。そのため、物色の流れとしてはSOX指数の上昇を受けた半導体株の短期的なリバウンド狙いのほか、個別材料株での短期的な値幅取り狙いとなろう。 中小型株についてはマザーズ指数の安値更新で需給状況は悪化しているものの、直近IPO銘柄の一角では下げ渋りからリバウンドを見せてくる銘柄も散見されていた。打診的な動きとはいえ、業績面で安心感のある直近IPO銘柄などへは大幅下落に対する見直し余地は大きそうであり、次第に落ち着きを見せてくる可能性はありそうだ。 <AK> 2022/01/07 08:23 オープニングコメント 売り一巡後の底堅さを見極めるなか、バリュー株への押し目狙いに  6日の日本株市場は、売り一巡の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。5日の米国市場はNYダウが392ドル安だった。12月ADP雇用統計が予想を大幅に上回り労働市場の強い回復が証明されたことが好感され、ダウは日中取引で史上最高値を更新した。ただし、連邦準備制度理事会(FRB)が公表した12月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の中で、従来想定していたよりも早期で速やかなペースでの利上げやバランスシート縮小の可能性を示唆するタカ派姿勢を示したため、急速な金利高を警戒し下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比270円安の29000円。円相場は1ドル116円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになり、5日、75日線水準での攻防になりそうだ。インデックス売りの影響から指数インパクトの大きい値がさ株は総じて軟調推移を見せてくる可能性が高く、日経平均の重荷となりそうだ。ナスダックは3%を超える下落となったこともハイテク株への押し目買い意欲を後退させそうである。 そのため、まずは売り一巡後の底堅さを見極めるなか、バリュー株への押し目狙いになりそうだ。もっとも、新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が国内でも急増しており、まん延防止措置の発令なども警戒されてくる可能性がある。関連する報道を受けてショートの動きも警戒されるため、短期的な値幅取り狙いの売買が中心になるだろう。 また、個人主体の中小型株についても昨日はマザーズ指数が5%を超える下落で昨年来安値を更新していることから、需給状況は悪化傾向にある。ただし、メルカリ<4385>など時価総額上位銘柄の下落影響が大きく、成長期待の大きい銘柄などへの押し目買い意欲は強そうだ。また、直近IPO銘柄についても下げ渋りを見せてきた銘柄などへは需給整理一巡後を意識したリバウンド狙いの動きが出てくる可能性もあることから、まずは底入れを見極めたいところだろう。 <AK> 2022/01/06 08:20 オープニングコメント 経済活動の正常化に向けた押し目買い意欲は強そう  5日の日本株市場は、底堅い相場展開になりそうだ。4日の米国市場はNYダウが214ドル高だった。新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)感染が急増するものの、経済の強い回復期待から買い優勢の展開。ISM製造業指数や雇用関連指標が予想を下回ったため失速したもののダウは終日堅調に推移し、連日で史上最高値を更新して終了した。一方で長期金利の上昇が重荷となり、ハイテク株の一角は売られたことから、ナスダックは下落した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比40円高の29270円。円相場は1ドル116円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まりそうである。昨日の大幅上昇の反動のほか、米国市場の流れからは指数インパクトの大きい値がさ株などは利食いに押される可能性もあるため、上値の重荷になりそうだ。一方で、円相場は1ドル116円台に乗せているなか、トヨタ<7203>などへの物色は引き続き注目されやすく、TOPIX型優位の相場展開になりそうだ。 もっとも、大発会の大幅上昇で節目の29000円、上値抵抗線として意識されていた75日線を明確に上放れてきたことにより、昨年11月下旬の急落に対するショートカバーの動きが強まりやすく、利食いに押される局面での押し目買い意欲は強そうだ。先物市場においてもクレディスイス経由でショートカバーの動きが見られていた。また、中国の不動産リスクへの警戒は根強いものの、昨日のハンセン指数は小幅に反発を見せていたこともあり、ショートは仕掛けづらくなった。 米国の動きを見ても新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)の感染者数が急増しているものの、市場はその後の強い景気回復を織り込む動きを見せている。国内においても第6波への警戒感は燻るものの、重症化リスクは低いとの見方から、経済活動の正常化に向けた押し目買い意欲は強そうである。物色の流れとしては景気敏感株に資金が向かいやすいと考えられるものの、成長期待の大きいハイテク株への押し目買い意欲は強いだろう。一方で、個人主体による中小型株についてはターゲットが絞りづらい需給状況ではあるものの、直近IPO銘柄など動意を見せてきた銘柄などには短期資金が集中しやすい。 <AK> 2022/01/05 08:20 オープニングコメント まずは75日線、29000円突破を見極めたいところ  4日大発会の日本株市場は、買い先行の相場展開になりそうだ。3日の米国市場はNYダウが246ドル高だった。新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)感染が急増するものの、「流行が短期で収束する」との専門家の見解を受け、経済の強い回復期待から買い優勢の展開。また、食品医薬品局(FDA)は製薬会社ファイザー(PFE)の新型コロナウイルスワクチンをめぐり、12-15歳にも追加接種を認める緊急使用許可を出したと発表するなど、対策強化も好感され終日堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円高の28925円。円相場は1ドル115円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まることが見込まれる。シカゴ先物は高いところで29145円まで上昇した場面も見られており、日経平均は上値抵抗線として意識されている75日線を捉えてくる可能性はありそうだ。また、米国ではアップルやAMD、エヌビディアなどが買われていることから、指数インパクトの大きい値がさ株への支援材料になりそうだ。最高値圏に位置する東エレク<8035>が高値を更新してくるようだと、センチメントを明るくさせそうだ。 一方で、国内でも新型コロナウイルスの新規感染者数が拡大傾向にあり、東京都においても3カ月ぶりに1日の感染者数が100人を超えてきた。オミクロン株について重症化リスクは低いとの見方があるものの、積極的な売買を手控えさせる一因になるだろう。日経平均の29000円水準では強弱感は対立しやすく、短期的な売り仕掛けの動きにも注意が必要だ。とはいえ、29000円を明確に上放れてくるようだと、昨年12月のもち合いレンジを上放れることからショートカバーの動きが強まる可能性もあることから、まずは75日線、29000円突破を見極めたいところだろう。 物色の流れとして指数インパクトの大きい値がさハイテク株のほか、米国ではテスラが13%超の上昇を見せていることもあり、EV関連などの材料株への物色も意識されやすい。また、昨年末のIPOラッシュが通過し、今月はIPOの空白期間ともなることから、直近IPO銘柄などへの見直しの動きなども強まると考えられる。 <AK> 2022/01/04 08:22 オープニングコメント NYダウの最高値更新を受けて底堅い相場展開が見込まれる  30日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場ながらも底堅さが意識されそうだ。29日の米国市場はNYダウが90ドル高だった。新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)感染が急増するものの、大規模な都市封鎖に繋がる可能性は少ないとの楽観的見解に景気敏感株を中心に買われた。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長や政府のファウチ首席医療顧問が2022年のパンデミック終了の可能性に言及したことも支援材料となり、NYダウは1カ月半ぶり最高値を更新し引けた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円安の28810円。円相場は1ドル114円90銭台で推移している。 大納会となる本日は、商いは膨らみづらいものの、NYダウの最高値更新を受けて底堅い相場展開が見込まれよう。また、ナスダックは小幅に続落したものの、SOX指数は上昇しているため、前日に利食いに押された東エレクなどの底堅さも意識されそうだ。一方で、中国の不動産リスクへの警戒が高まっていることから、中国、香港市場の動きに振らされやすい面はある。そのため、まずはアジア市場の動向次第の面はありそうだ。 昨日の日経平均は前場半ば辺りからショートの動きが強まっていたこともあり、中国、香港市場が落ち着きを見せてくるようであれば、ショートカバーの動きに向かわせる可能性はある。そのため、5日線を支持線として意識しつつ、12月以降、上値抵抗線として意識されている75日線を捉えてくる可能性もあるだろう。薄商いながらも抵抗線を捉えてくるようだと、ショートカバーの動きが強まることも想定しておきたいところである。 また、VIX指数は16.95に低下している。オミクロン株の感染拡大においても、リスク選好ムードは継続しているため、押し目買い意欲は強い。物色の流れとしてはハイテク株の押し目狙いのほか、景気敏感株への物色。そのほか、個人主体による中小型株についても短期的な売買は活発化しやすいほか、来年のテーマなどを意識した押し目狙いの動きも強まる可能性はありそうだ。 <AK> 2021/12/30 08:24 オープニングコメント 一段のリバウンドを想定した押し目買い意欲は強い  29日の日本株市場は、こう着感の強い相場ながらも底堅さが意識されそうだ。28日の米国市場はNYダウが95ドル高だった。新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)感染が急増するなか、比較的重症化リスクが低いとの見方が引き続き安心感に繋がった。また、疾病対策センター(CDC)は、新型コロナウイルスに感染した無症状の国民に対する隔離推奨期間を従来の10日間から5日間に短縮したことも、景気回復への楽観的な見方に向かわせた。景気敏感株が買われる一方で、半導体株は利食いに押された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比25円高の28965円。円相場は1ドル114円80銭台で推移している。 米国では半導体株が利食いに押されたこともあり、連日で最高値を更新している東エレクなどは利食いが出やすいだろう。ただし、米国の強いリバウンドに対する反動は想定されていたこともあり、前日の29000円回復で目先的な達成感も意識されやすいところであろう。とはいえ、ピーク感はなく、上値抵抗線として意識されている75日線水準での底堅さが見られてくるようだと、一段のリバウンドを想定した押し目買い意欲は強まりそうだ。 また、75日線を突破してくるようだと、11月下旬の急落に対するショートカバーも意識されやすいところ。米国では半導体株の利食いからナスダック、SOX指数は反落となったものの、VIX指数は17.54に低下しているため、リスク選好ムードは継続。ショートを仕掛けてくる動きは強まらず、利食いに押される局面においては、その後のリバウンドを想定した押し目狙いのスタンスとなろう。 物色については値動きの強い中小型株の一角に資金が集中しやすいほか、利食い想定の半導体株については、底堅さが見られるようだとリバウンド狙いの動きを強めてくる可能性はありそうだ。とはいえ、年末要因から参加者は限られており、短期的な売買が中心となることから、資金の逃げ足の速さには注意しておきたい。 <AK> 2021/12/29 08:23 オープニングコメント 祝日明け後の米株高を好感、日経平均は29000円を捉える  28日の日本株市場は、薄商いながらも堅調な相場展開が期待される。27日の米国市場は続伸となり、NYダウは351ドル高だった。マスターカードがまとめた今年の年末商戦の小売売上高が17年ぶり最大の伸びを示す強い結果が明らかになったほか、新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)の入院リスクが他のコロナ株に比べ低いとの最新研究結果も手伝い景気回復が続くとの期待に終日堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比320円高の28970円。円相場は1ドル114円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなり、節目の29000円を捉えてくることになりそうだ。米国市場は祝日明け後もリバウンドの動きを見せており、S&P500は連日で最高値を更新した。SOX指数についても最高値を更新しており、連日で最高値を更新している東エレクなど指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料となりそうだ。 日経平均は75日線が29072円、直近戻り高値は29070円水準であることから、まずはこれを明確にクリアしてくるかが注目されるところだ。祝日明けで海外勢のフローは膨らむとは考えられるものの、低水準であることには変わらないため、29000円接近では強弱感が対立しやすいところであり、ギャップスタート後はこう着感が強まる可能性はありそうだ。ただし、これら抵抗線をクリアしてくるようだと、センチメントは改善するほか、11月下旬以降の急落に対するショートカバーの動きも強まる可能性があるため、冷静に押し目を狙いたいところだろう。 また、マザーズ指数は再び1000ポイントを割り込んでいるが、昨日のIPOは2銘柄ともに好スタートを切った。米株高の流れからセンチメント改善に繋がる可能性もあるため、直近IPO銘柄のほか、時価総額上位の銘柄などでの短期的な値幅取り狙いの動きは活発化しそうである。 <AK> 2021/12/28 08:19 オープニングコメント 薄商いながらも押し目買い意欲は強い  27日の日本株市場は、こう着ながらも底堅さは意識されやすいだろう。24日の米国市場はクリスマスの祝日で休場だった。祝日明け後の米国市場の動向を見極めたいとする模様眺めムードから本日も商いは膨らみづらいと見られる。日経225先物はナイトセッションで40円安の28670円だったが、出来高は960枚と薄商いであり影響はなさそうだ。一方で祝日明け後の米国市場の年末ラリーへの期待は高まりやすいなか、押し目買い意欲は強そうである。 新型コロナ変異株(オミクロン株)の国内での市中感染が増えていることから、積極的に上値を買う流れにはなりづらいと考えられるものの、市場参加者が限られるなかで売り圧力も限られることになるだろう。日経平均は先週のリバウンドで25日線を突破してきており、同線を支持線とした押し目買い意欲は強そうである。 また、米国市場は祝日前にリバウンドを強めてきており、11月半ば以降のショートに対するカバーの動きを見せていた。S&P500は最高値を更新してきていることもあり、祝日明け後の動向に注目が集まりやすい。そのためグローベックスの米株先物が強い動きを見せてくるようであれば、参加者は限られているとはいえ、リバウンド機運は高まりやすく、節目の29000円を意識した先高期待に繋がる可能性はあるだろう。先週末には東エレク<8035>が最高値を更新するなど指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が日経平均を下支えした。先高期待が高まる局面においてはハイテク株に関心が集まりやすいと見られる。 そのほか、中小型株については先週のIPOラッシュが通過したことで、需給面では落ち着きを見せてくる可能性はありそうだ。幅広い銘柄が物色される可能性は低いものの、直近IPO銘柄で値動きの強い銘柄へは短期筋の値幅取り狙いの資金が集中しやすい。特に直近IPOは初値が弱かったこともあり、見直し余地は大きいとの見方に向かわせやすい面もありそうだ。そのほか、マザーズ指数の下押し役だった時価総額上位の銘柄についても、換金後の資金流入を意識した物色が見られる可能性はあるだろう。 <AK> 2021/12/27 08:21 オープニングコメント 年末高を意識した短期的な商いは活発化  24日の日本株市場は、買い一巡後はこう着ながらも、底堅さは意識されやすいだろう。23日の米国市場はNYダウが196ドル高だった。新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)の入院リスクはデルタ株に比べ50%から70%低いといった英国の調査結果が示されたほか、食品医薬品局(FDA)がファイザーに次いでメルクの新型コロナ経口薬の緊急使用を承認したことを受けて安心感が広がった。また、12月のミシガン大消費者信頼感指数確定値が予想外に上方修正されたほか、11月新築住宅販売の増加など良好な経済指標の結果を受けて景気回復期待感も根強く終日堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比105円高の28815円。円相場は1ドル114円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。海外投資家はクリスマス休暇入りで引き続き商いは膨らみづらいものの、売り圧力も強まりづらく、底堅さは意識されやすい。日経平均は昨日の上昇で25日線を突破しており、節目の29000円を意識したトレンド形成が期待されてきそうだ。12月16日のリバウンド局面で跳ね返された75日線を捉えてくるようだと、ショートカバーの動きが強まる可能性はあるだろう。 また、米国市場は理想的なリバウンドからクリスマスに入っており、祝日明け後の年末ラリーへの期待は高まりやすい。テスラはイーロン・マスクCEOがテスラ株の売却はほぼ完了したとツイッターに投稿。需給悪化が一巡したとみた投資家が買いを入れ5%を超える上昇を見せていた。米投資家のセンチメントも改善傾向にあるなか、東京市場においても押し目買い意欲は強そうだ。 中小型株についてはIPOラッシュによって需給は読みづらい状況ではある。ただし、公開価格割れの動きが相次いでいるものの、早い段階で寄り付くことによって他の銘柄に投資資金が還流する動きも見られているようである。値動きの強い銘柄などに集中しやすいものの、個人投資家においても年末高を意識した短期的な商いは活発化してくることになりそうだ。 <AK> 2021/12/24 08:26 オープニングコメント 年末ラリーへの期待から流動性の高い中小型株には個人主体の値幅取り狙いの動きも  23日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだが、底堅さは意識されやすいだろう。22日の米国市場はNYダウが261ドル高だった。7-9月期国内総生産(GDP)確定値が予想外に上方修正されたほか、12月の消費者信頼感指数も予想以上に上昇したことがセンチメント改善に繋がった。また、食品医薬品局(FDA)が製薬会社ファイザー(PFE)の新型コロナ経口薬の緊急使用を承認したため、変異株(オミクロン株)への脅威も後退する格好となり、引けにかけて一段高となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比230円高の28670円。円相場は1ドル114円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。昨日の東証1部の売買代金は7月27日以来の2兆円を下回るなど市場参加者が限られていることもあり、買い一巡後はこう着感が強まりやすいだろう。ただし、ノババックスは取引終了後に、同社製ワクチンの追加接種が変異株(オミクロン株)に対し有効であると発表。これを受けて時間外で上昇していることも材料視されやすく、短期筋にとって売りを仕掛けてくる動きは限られそうである。そのため、底堅さは意識されやすいだろう。 また、昨日の日経平均は25日線に上値を抑えられる一方で、5日線水準での底堅さが見られていた。シカゴ先物にサヤ寄せする格好から25日線を捉えてくる可能性が高く、節目の29000円や75日線を意識したスタンスに向かわせそうだ。また、SOX指数は上昇したほか、VIX指数は18.63に低下していることも安心感に繋がりやすい。そのため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などが日経平均をけん引する格好になるだろう。一方でエーザイ<4523>がADR市場で5%近く下落していることから、指数の重荷となりそうだ。 物色の流れとしては薄商いのなかでインデックスに絡んだ商いに振らされやすいほか、中小型株については、引き続きIPOラッシュのなかで需給は読みづらいところである。ただし、IPOが不調ななか、マザーズ指数へのインパクトの大きい時価総額上位銘柄の一角が値ごろ感から物色されている動きも見られている。年末ラリーへの期待も高まりやすいなか、これまで調整を続けており、流動性の高い銘柄などへは個人主体の値幅取り狙いの動きが強まりそうだ。 <AK> 2021/12/23 08:29 オープニングコメント 米株先物などの動きを睨みながら押し目狙いのスタンス  22日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだが、底堅さは意識されやすいだろう。21日の米国市場はNYダウが560ドル高だった。新型コロナの変異株(オミクロン株)に対し、製薬会社が追加接種の有効性を確認したほか、いくつかの経口薬について当局の承認が近いとの報道が材料視され、景気敏感株を中心に買われた。また、マイクロンテクノロジーが10%を超える上昇となり、AMD、エヌビディアなど他の半導体株も軒並み上昇した。バイデン大統領はパンデミック発生当初とは違うとし、経済封鎖を否定したため景気回復の鈍化懸念が後退。シカゴ日経225先物清算値は大阪比135円高の28635円。円相場は1ドル114円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。マイクロンテクノロジーの上昇については織り込まれているものの、SOX指数は構成銘柄すべてが上昇しており、引き続き東京エレクトロン<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になりそうだ。また、バイデン大統領は歳出法案に関して何らかの進展の可能性を示唆したことから売り方は仕掛けづらくなるだろう。市場参加者が限られており商いは細ってくるなか、リバウンド機運が高まる可能性はありそうだ。 日経平均は昨日のリバウンドで前日の下落部分を吸収してきたが、本日は一段高で先週末の下落部分を埋めてくる動きが意識されやすく、まずは25日線が位置する28720円辺りがターゲットとなろう。同水準では強弱感は対立することになるものの、新型コロナの経口薬の承認や歳出法案成立への期待感などから押し目買い意欲は強まりやすく、29000円を意識したスタンスに向かいやすい。インデックスに絡んだ商いに振らされやすいだろうが、グローベックスの米株先物などの動きを睨みながら押し目狙いのスタンスとなろう。 一方で、個人主体の需給状況は厳しいところ。本日はIPOが6社予定されている。THECOO<4255>、サインド<4256>、網屋<4258>、Finatextホールディングス<4419>、サクシード<9256>、リニューアブル・ジャパン<9522>のいずれも初値予想が大きく上振れるとの見方はなく、センチメント悪化の影響が窺える。初値形成後の資金還流についても、やや期待しづらいところであろう。 <AK> 2021/12/22 08:24 オープニングコメント 一部の銘柄に短期資金が集中する流れとなり、方向性は掴みづらい  21日の日本株市場は、昨日の大幅な下落に対する自律反発の動きが意識されるものの、買い一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。20日の米国市場はNYダウが433ドル安だった。世界中で新型コロナ感染者数が急増しているほか、規制強化が発表されるなか、景気回復鈍化への懸念が引き続き重しとなった。また、来年1月にスイスで開催される予定だったダボス会議の延期が伝わると、投資家心理がさらに悪化。さらに、バイデン政権が推し進めている大規模歳出案の早期成立の見込みがたたず、エコノミストが成長見通しを引き下げたことも売りに繋がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比315円高の28215円。円相場は1ドル113円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。昨日はバイデン政権の大規模歳出案成立への不透明感から米株先物は大きく下落していたことを嫌気して先物主導で下落していたこともあり、大幅な下げに対する反動が意識されやすいところ。日経平均は節目の28000円を割り込んだことから、いったんは底入れを想定した押し目狙いの動きも見られよう。もっとも、自律反発の域は脱せず、再び28000円を割り込んでくるようだと短期筋のショートの動きに振らされる可能性はある。 薄商いのなかで先物主導の動きから裁定解消売りに繋がり、指数インパクトの大きい値がさ株などへの売りに波及する格好から指数を下押す可能性もあるため、先物市場の動向には注意しておきたい。また、IPOラッシュが始まったが、一部の銘柄に短期資金が集中する流れとなり、方向性は掴みづらい。とはいえ、他の中小型株への波及は限られ、IPO銘柄のみに資金が集中する需給状況に映る。 本日のIPOはライフドリンク カンパニー<2585>、湖北工業<6524>、ラバブルマーケティンググループ<9254>、YCPホールディングス(グローバル)リミテッド<9257>の4社が上場する。昨日の3社とともに短期資金の物色対象になりそうだ。人気のIPO銘柄も公開価格をあっさり割り込むなど需給状況は厳しいだろう。しかしながら、公開価格から何倍にも上昇して高値掴みとなるよりは、中長期目線では押し目買い妙味はありそうだ。 <AK> 2021/12/21 08:23 オープニングコメント 全般こう着のなか、IPO銘柄に資金が集中  20日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。17日の米国市場はNYダウが532ドル安だった。米国内でも新型コロナ変異株(オミクロン株)感染が急増し、景気回復を抑制するとの警戒感から売り先行の展開。また、株価指数の先物やオプション、個別株オプションなど4つの取引期限が重なるクアドルプル・ウィッチングでテクニカルな売りも重しとなった。さらに、連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事の「3月連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げも選択肢となる」とのタカ派発言も売り材料となり終日軟調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比95円安の28425円。円相場は1ドル113円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。ただし、米国の下落についてはクアドルプル・ウィッチングによる需給要因が大きかったと考えられるため、嫌気売りはそれ程波及しないだろう。ウォラー理事の発言についても先週末の日銀会合におけるコロナ禍に対応した緩和策の縮小において、各国のタカ派的な動きは織り込まれている面もあると考えられる。そのため売り一巡後は次第に底堅さが意識されてくる可能性はありそうだ。 もっとも、今週末に海外市場はクリスマスの祝日で休場となる。FOMCやクアドルプル・ウィッチングといったイベントが通過したことにより、海外勢はクリスマス休暇入りとなることから商いは細ると見られる。参加者が限られるなか、短期筋による売り仕掛けの動きには大きく反応しやすいため、先物の動きのほか、指数インパクトの大きい値がさ株などの動向には注意する必要はあるだろう。 そのため、物色の流れとしては個人主体の中小型株に向かいやすいところ。しかしながら、今週はIPOラッシュを迎えるため、IPO銘柄に資金が集中しやすく、他の中小型株などへは資金が広がりづらい需給となる。IPOが好調であれば利確資金の還流も期待されるものの、週を通じてIPOが続くことから物色対象は広がりづらいだろう。ただし、来週に入るとクリスマス休暇明け、IPO通過により改めて来年の相場を意識した物色に向かうと考えられるため、イレギュラー的に売られている銘柄などへは押し目狙いのスタンスになりそうだ。 <AK> 2021/12/20 08:25 オープニングコメント 売り一巡後の底堅さを見極める相場展開に  17日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。16日の米国市場はNYダウが29ドル安だった。連邦準備制度理事会(FRB)による高インフレへの対応を好感、さらに、金融緩和解除の軌道が段階的となるとの安心感から買い先行で始まった。ただし、英国中銀の予想外の利上げに加えて、予想を下回った12月フィラデルフィア連銀製造業景況指数や製造業PMIを受け景気回復への警戒感も高まる格好から下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比255円安の28745円。円相場は1ドル113円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。英国中銀の予想外の利上げが嫌気された格好だが、前日のFOMC通過後の買い戻し主導の上昇に対する一巡感もあったと考えられる。米国ではハイテク株を中心に売られていることもあり、東京市場においても前日の主要な大型株主導の上昇に対するリバランスの動きが意識されやすいと考えられる。 もっとも、昨日の日経平均はマドを空けての上昇から25日線を一気に突破し、75日線水準までのリバウンドをみせ、節目の29000円を回復した。いったんは達成感も意識されやすい水準であることから、利食いについては想定線であろう。25日線水準での底堅さが意識される局面においては、押し目狙いのスタンスになりそうだ。FOMCが通過し海外勢のフローは減少傾向に向かうと考えられるが、25日線と75日線水準での底堅さが見られるようだとショートカバーを誘い込みやすい。 物色の流れとしては前日に指数をけん引した指数インパクトの大きい値がさ株などは利食い対象になりやすく、ややTOPIX型優位の展開になりそうである。中小型株については、物色対象は広がりづらく、足元でリバウンド基調を強めてきた銘柄などへの短期的な値幅取り狙いにとどまりそうである。来週のIPOラッシュを前に市場への資金流入は限られており、ある程度IPOが通過してこないと、市場への利確の資金還流も期待しづらいところであろう。 <AK> 2021/12/17 08:13 オープニングコメント FOMCの結果は想定内との見方からアク抜け感が強まりやすい  16日の日本株市場は、堅調な相場展開になりそうだ。15日の米国市場はNYダウが383ドル高だった。11月小売売上高が予想以上に鈍化したことが嫌気されて売りが先行したものの、バイデン大統領の首席医療顧問で米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のファウチ所長は「オミクロン株に特化したワクチンは今のところ必要ない」との発言を受け、警戒感が後退し下げ止まった。その後、米連邦準備制度理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)でゼロ金利据え置きや量的緩和縮小規模を2倍とする想定通りの結果が好感され、上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比395円高の28865円。円相場は1ドル114円00銭水準で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなろう。FOMCの結果は想定内との見方からアク抜け感が強まりやすい。日経平均は足元で上値を抑えられていた25日線を捉え、29000円水準に位置する75日線を意識したトレンド形成が期待されそうだ。また、直近の調整ではFOMCへの警戒からグロース株が売られており、TOPIX型優位の展開だったが、米ハイテク株の強い動きなどから日経平均型へのリバランスの動きが意識されよう。 もっとも、FOMC通過で海外勢のフローは減少すると見られており、買い一巡後はこう着感が強まる可能性はありそうだ。ただ、これについては予想されていることもあり、利食いに押される局面においては押し目狙いのスタンスとなろう。年内の重要イベント通過により、改めて来年を意識したポジションを取りに行く動きも出てきやすいと考えられる。 また、海外勢のフローが減少する一方で、個人主体の物色に関心が集まりやすい。IPOラッシュによる資金確保のための換金売りも一巡した感はあり、イレギュラー的に売られている銘柄などへのリバウンドを狙った短期的な商いも増えてくると見られる。また、来週はIPOが集中することになるが、これが通過すれば利確資金の還流なども意識されてくるため、足元の弱い値動きを見せている銘柄などへは、より押し目を意識したポジションを取りに行く動きも出やすいだろう。 <AK> 2021/12/16 08:22

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