オープニングコメントニュース一覧

オープニングコメント リバウンド基調を引き継ぐ格好から先高観は高まりやすい  15日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開になりそうだ。15日の米国市場はNYダウが179ドル高だった。11月ミシガン大消費者信頼感指数が10年ぶり低水準に落ち込み一時上げ幅を縮小する場面が見られたものの、ハイテク株の上昇や年末商戦への期待感を受けた買いに引けにかけ上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比110円高の29710円。円相場は1ドル113円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや買い先行で始まろう。米中首脳会談がオンラインで開催される予定であり、緊張が高まっている米中関係の修復に向けたきっかけとなるかが注目されよう。また、先週末にオプションSQが通過したことで需給状況は軽くなっていると見られるほか、決算発表については先週末でピークを通過したことから、機関投資家も動きやすくなっていると考えられる。先週後半にかけてのリバウンド基調を引き継ぐ格好から先高観は高まりそうだ。 先週の日経平均は週前半こそ前週の上昇に対する利食い優勢の展開だったが、25日線を支持線として週後半はリバウンドを見せた。上値抵抗線になりつつあった5日線を突破しており、利食いはこなした格好だろう。決算発表が通過し、改めて業績評価の流れが意識されるほか、政府の経済対策への期待も週末にかけて高まりやすいと考えられ、29500円を支持線としたリバウンドを意識したスタンスに向かわせやすいと考えられる。 また、29500円を下回ったとしてもSQ値が支持線として押し目買い意欲は強いと考えられ、同水準に位置する5日線水準では底堅さが見られそうだ。物色の流れとしては米国のハイテク主導の上昇の流れを受けて、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の動向が注目されるほか、経済対策の発表を控えて、政策テーマに関連した物色も活発化しそうである。そのほか、先週末の決算では三井住友<8316>、ゆうちょ<7182>、T&DHD<8795>、PHCHD<6523>、井関農<6310>、PKSHA<3993>、ブシロード<7803>辺りが注目されよう。 <NH> 2021/11/15 08:42 オープニングコメント 来週からは改めて政策期待が高まりやすく、底堅さは意識されそう  12日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感が強まる相場展開になりそうだ。11日の米国市場はNYダウが158ドル安となる一方で、ナスダックは反発。高インフレが景気回復を損なうとの警戒感から売り優勢となったほか、ウォルトディズニーの下落がNYダウの重荷となった。ベテランズデーの祝日で債券市場が休場となるなか、ハイテク株の買戻しが目立ち、ナスダック指数は上昇した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比115円高の29415円。円相場は1ドル114円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや買い先行で始まろう。週末要因から買い一巡後はこう着感が強まりやすいほか、日中は引き続き中国や香港市場の動向を睨みながらの相場展開になりやすい。ただし、オプションSQ通過で需給は軽くなるほか、決算は本日がピークとなることで、来週からは改めて政策期待が高まりやすく、底堅さは意識されそうだ。 また、米国では半導体株が買い戻されていることから、東京市場においては指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料となりそうだ。今週は中国の不動産リスクが再燃したことからポジションは若干ショートに傾いている可能性もあるため、日経平均型へのロングの動きも意識されよう。NT倍率は14.50倍水準でのもち合いを形成しているものの、チャート上では25日、75日線とのゴールデンクロス示現により、NT倍率の上昇を意識させてくる可能性はありそうだ。 物色の流れとしては値がさハイテク株の動向を睨みつつ、決算を手掛かりとした個別対応となる。昨日の引け後の決算ではブリヂストン<5108>、シチズン時計<7762>、ホトニクス<6965>、メドピア<6095>、大真空<6962>などが注目されそうだ。また、政策絡みでは給付金の支払額などで嫌気されている面はありそうだが、そもそも政策期待でのロングポジションはそれ程積み上がっていたとは考えづらく、決算通過後は改めて押し目買いの動きに向かわせよう。 <AK> 2021/11/12 08:22 オープニングコメント 節目の29000円水準での押し目買い意欲も強まりづらいところか  11日の日本株市場は、神経質な相場展開になりそうだ。10日の米国市場はNYダウが240ドル安だった。10月消費者物価指数(CPI)が予想を上回り30年ぶり最大の伸びを記録したため、インフレ加速が警戒され売りが広がった。長期金利の上昇を受けてハイテク株も弱い値動きとなったほか、原油先物相場の下落によりエネルギー株も軟調だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比30円安の29080円。円相場は1ドル113円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや売り先行の展開になりそうだ。米国ではAMDが6%を超える下落となるなど半導体株の下げが目立っていることから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などが指数の重荷となる可能性がある。日経225先物はナイトセッションで一時29000円まで下落しているため、節目の29000円での攻防が意識されやすいところ。同水準には25日線が位置していることもあり、支持線として機能してくるようだと、いったんはリバウンドを試す展開も期待されよう。 一方で、中国恒大集団のデフォルトリスクが高まっており、日中は不安定な動きが見込まれる。報道によると猶予期間が10日に終了した社債3本の利払いが行われデフォルトは回避されたもようと報じられているほか、デフォルトした、といった報道も伝わっているため、中国や香港市場の動向に神経質にならざるを得ない状況である。様子見姿勢のなかで短期筋による売り仕掛け的な動きも出やすい需給状況であるため、節目の29000円水準での押し目買い意欲も強まりづらいところであろう。 そのため、インデックスに絡んだ売買に振らされやすい需給状況のなか、物色は決算を手掛かりとした個別物色のほか、政策期待を背景としたテーマ株の一角にとどまりそうである。昨日の引け後の決算では、NTT<9432>、セコム<9735>、凸版印<7911>などが注目されるほか、個人主体の売買としてはサンアスタリスク<4053>、グローバルW<3936>などに短期資金が集まりやすいだろう。 <AK> 2021/11/11 08:18 オープニングコメント 中国の不動産リスクへの警戒感がくすぶる  10日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。9日の米国市場はNYダウが112ドル安だった。10月生産者物価指数(PPI)が引き続き高水準となったため、インフレへの警戒が高まっており、前日にインフラ法案可決で買われたキャタピラーが2%を超える下落となるなど、利益確定の売りが優勢となった。また、テスラが11%超の下落となったこともセンチメントを冷ます格好となったようだ。シカゴ日経225先物清算値は大阪比15円安の29285円。円相場は1ドル112円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売りが先行する格好となろう。米国市場の下落警戒から前日に売られた面もあるため、米国市場の下落に対する影響は限られそうである。ただし、決算発表が本格化しているなかで積極的な売買は手控えられるほか、中国恒大はドル建て債のクーポン約170億円を期日に支払わず、デフォルト宣言されるまでの30日間の猶予期間が10日に終了する。そのため、中国の不動産リスクへの警戒感がくすぶるなか、短期筋のショートの動きは警戒されよう。 日経平均は前日の下落によって支持線として意識されていた29500円水準を割り込んでいる。11月1日の上昇でマドを空けているが、このマドの上限まで調整してきており、さらに弱い動きをみせてくるようだと、マド埋めが意識されやすく、節目の29000円のほか、25日、75日線水準までの調整も警戒されてくるだろう。そのため、上海や香港市場が始まる前場半ば辺りからは神経質な値動きとなるとともに、売り仕掛け的な動きには注意する必要があるだろう。 そのため、先物主導のインデックス売買の影響を受けやすいため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などへは仕掛け的な商いから大きく振らされる可能性はありそうだ。また、昨日10%を超える上昇を見せていたソフトバンクG<9984>の動向にも関心は集まりやすい。物色の流れとしては決算を手掛かりとした個別対応になりやすく、昨日の引け後の決算では、日産自<7201>辺りが注目されよう。 <AK> 2021/11/10 08:27 オープニングコメント ソフトバンクGや値がさハイテク株の動きを睨みつつ、決算を手掛かりとした個別物色に  9日の日本株市場は、買い先行で始まった後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。8日の米国市場はNYダウが104ドル高だった。すでに上院通過済みの超党派のインフラ案を議会下院が週末可決したことに加えて、ワクチン接種完了者などに対する入国規制の緩和で、景気回復期待が高まった。また、連邦準備理事会(FRB)のクラリダ副議長を始め高官がイベントで、高インフレがいずれ鈍化するとのハト派的な見解を繰り返したため低金利が当面継続するとの見方も手伝い、終日堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比195円高の29685円、円相場は1ドル113円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。米国市場ではインフラ法案可決を好感した流れから恩恵を受けると見られている銘柄が買われているほか、低金利政策が当面続くとの見方もあって、半導体株の一角が買われており、AMDは10%を超える上昇を見せていた。東京市場においても東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になりそうだ。 また、指数インパクトの大きい銘柄としてはソフトバンクG<9984>の動向が注目される。昨夕に第2四半期決算を発表し、純利益は前年同期比8割減だった。ビジョン・ファンドで投資する中国企業の株価下落が影響した格好であり、発表直後はPTSで売られる場面が見られていた。ただし、1兆円を上限とする自社株買いの発表もあってADRでは買われており、ボトム圏で推移する同社の反発が見られるようだと、日経平均のけん引役になろう。 もっとも、週末まで多くの企業決算が控えていることもあり、買い一巡後はこう着感が強まりやすく、ソフトバンクGや値がさハイテク株の動きを睨みつつ、決算を手掛かりとした個別物色の流れになりそうだ。また、米国のインフラ法案可決を受けて、コマツ<6301>や信越化<4063>などへの波及が見られてくるようだと、センチメントを明るくさせよう。 <AK> 2021/11/09 08:23 オープニングコメント ソフトバンクGの決算を見極め  8日の日本株市場は、買い一巡後はこう着の強い相場展開になりそうだ。5日の米国市場はNYダウが203ドル高だった。10月雇用統計が予想を上回る強い結果を好感し買い優勢の展開となった。また、ファイザーが開発中の新型コロナウイルス感染症治療の飲み薬が重症化リスクを大きく軽減することを明らかにし、専門家が来年の1月までにパンデミックが終了する可能性に言及すると、回復期待感が一段と強まり買いの動きが強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比85円高の29705円。円相場は1ドル113円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行の展開となろう。米雇用統計の結果を受けた米国市場の強い値動きのほか、長期金利は前日の1.5%台から1.4%台に低下しており、大型テック株なども買われていることも安心感に繋がりそうだ。買い一巡後はこう着感の強い相場展開となろうが、押し目買い意欲の強さは意識されよう。 また、今週は決算ピークとなり、週を通じて1700社近い企業の決算発表が予定されている。そのため、基本的には機関投資家は動きづらく、個別の決算を手掛かりとした日替わり物色が中心になりやすい。本日はソフトバンクG<9984>の決算が予定されており、指数インパクトが大きいこともあり、決算を前にしたポジション調整の動きなども指数に影響を与える可能性がありそうだ。 そのほか、米テスラのイーロン・マスクCEOは、自身が保有する同社株の10%を売却する案を示し、ツイッター上の投票で賛否を問い、過半数が支持したと報じられている。テスラ株のピークが意識されてくるようだと、新興市場の中小型株へのセンチメントに影響を与える可能性も意識しておく必要はありそうだ。 <AK> 2021/11/08 08:18 オープニングコメント 半導体株の動向に市場の関心が集まりやすい  5日の日本株市場は、利食い先行ながらも底堅い相場展開になりそうだ。4日の米国市場はNYダウが33ドル安だった。7-9月期の非農業部門労働生産性速報値が40年来の低水準に落ち込み景気回復への警戒感から売り優勢の展開で始まった。一方で金利の低下でハイテク株は買われており、ナスダック指数は連日で史上最高値を更新した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比45円安の29775円。円相場は1ドル113円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い先行で始まることになりそうだ。米国では長期金利の低下を背景に銀行が売られており、NYダウの重荷となる反面、半導体株が買われる格好である。NYダウは小幅な下げにとどまっており、短期的な利益確定の売りの影響といったところであろう。強いトレンドは引き続き継続していることから、東京市場においても売り一巡後は底堅さが意識されやすいと考えられる。 また、エヌビディアはアナリストの投資判断引き上げを受けて12%を超える上昇となったほか、クアルコム、AMD、台湾セミコンダクターなど強い値動きを見せていた。半導体不足が問題視されるなか、半導体株へは増産などへの動きも意識されやすく、市場の関心が集まりやすい。そのため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への波及も期待されるため、日経平均の下支えとなりそうだ。昨日は東京エレクトロン<8035>が一時56820円まで上昇し、9月につけた上場来高値(56840円)にあと20円に迫っていた。高値更新となればセンチメント改善に繋がり、半導体株主導の上昇が意識されよう。 そのほか、週末要因や米雇用統計を控えていることから様子見ムードが強まりやすいものの、決算を手掛かりとした個別物色は引き続き活発化しよう。もっとも、昨日の海運株など好決算ながらも利益確定に押される銘柄も目立ってきているため、中小型の好決算銘柄に短期的な値幅取り狙いの資金が集中しやすい。また、物色対象に広がりが見られないなか、強い基調が続いている銘柄に対して短期資金が集中しやすい。資金の逃げ足の速さを警戒しつつ、トレンドに乗った順張りスタンスの売買も続きそうである。 <AK> 2021/11/05 08:17 オープニングコメント 3万円の大台回復を睨んだセンチメントに  4日の日本株市場は、堅調な相場展開になりそうだ。3日の米国市場はNYダウが104ドル高だった。連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えて下落に転じる局面が見られたが、連邦準備制度理事会(FRB)がFOMCで市場の予想通り政策金利を据え置き、資産購入の縮小開始計画を発表も早期の利上げを示唆しなかったため安心感が広がり買いが再燃。引けにかけて上昇に転じ、主要株式指数は連日で史上最高値を更新した。また、10月ADP雇用統計が予想を上回る伸びとなったほか、10月ISM非製造業景況指数が過去最高を記録するなど良好な経済指標なども買い安心感に繋がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比205円高の29705円。円相場は1ドル114円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。FOMCは予想通りの内容だったこともあり、東京市場においてもイベント通過に伴う買い安心感が広がりそうである。週末には米雇用統計を控えているものの、ADP雇用統計が予想を上回ったこともあり、警戒感はそれ程強まらないだろう。日経平均は1日の急伸後は29500円水準で底堅い値動きを見せていたが、同水準を支持線として、3万円の大台回復を睨んだセンチメントに向かわせそうである。 また、チャート形状では足元で一目均衡表の雲上限を突破しており、その後は雲上限を支持線としたこう着を見せている。今後雲は切り下がりを見せてくるため、これに沿った調整が警戒されるものの、本日の上昇によって雲を上放れてくるトレンド形成が期待されてくる。また、遅行スパンは実線と交差し上方シグナルを発生させてくる可能性も高まってきた。テクニカルシグナルの好転が意識されるなか、先高期待も高まろう。 もっとも、決算発表は来週末まで続くことから、商いは膨らみづらいだろう。決算を受けた株価反応に振らされやすい需給状況であるため、結果的にはインデックスに絡んだ商いの影響を受けやすい。ただし、政策期待が高まるなかでショートを積み上げる動きには向かいづらい一方、押し目買い意欲は強そうだ。決算を通過した見直しの動きのほか、政策テーマに関連した銘柄などでの循環物色が続こう。 <AK> 2021/11/04 08:23 オープニングコメント 決算を手掛かりとした日替わり物色に  2日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が見込まれる。1日の米国市場はNYダウが94ドル高だった。11月に入り新規投資や良好な企業決算を好感した買いが続いた。利益確定の売りから弱含みの場面も見られたが、テスラの上昇などが支援材料となり、主要な株価指数は連日で最高値を更新した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円高の29570円。円相場は1ドル114円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、前日比変わらずの水準から始まろう。もっとも、日経平均は前日に700円超の上昇で直近のもち合いレンジを一気に上放れてきており、利食いも意識されやすいところ。米国ではFOMCを控えていることもあり、テーパリング開始などは織り込まれているものの、市場の反応を見極めたいところだろう。また、3日は祝日で休場となることもあり、積極的な売買は手控えられやすく、利食い優勢の相場展開になりそうだ。 ただし、一気に直近戻り高値水準を突破したことから、需給状況は一変した。衆院選の結果を受けた昨日の上昇によりショートに傾いていたポジションの巻き戻しは一巡したと想定されるものの、改めてショートポジションを積み上がってくる動きは考えづらいところ。反対に29500円水準での底堅さが意識されてくるようだと、FOMC通過後のアク抜けを想定した押し目買い意欲は強まるだろう。衆院選の結果を受けた長期安定政権による政策期待も引き続き高まりやすいことから、年末高を想定したセンチメントに傾きそうである。 物色については決算を手掛かりとした日替わり物色になりやすく、前日の取引終了後の決算を発表したAGC<5201>、TDK<6762>、ヒロセ電機<6806>、マクニカ富士<3132>、京セラ<6971>などには短期的な値幅取り狙いの資金が向かいやすいと見られる。そのほか、政策期待の高まりを背景に、脱炭素に関連したテーマ株などの循環物色も活発化しそうだ。 <AK> 2021/11/02 08:27 オープニングコメント 長期安定政権による政策期待が改めて高まりやすい  1日の日本株市場は、堅調な相場展開が見込まれる。10月29日の米国市場はNYダウが89ドル高だった。9月個人消費支出(PCE)デフレーターや7-9月期の雇用コスト指数の上昇で、インフレ懸念が重しとなり売りが先行した。また、前日引け後に発表されたアップルやアマゾンの決算が予想に満たず失望感から売られ全体指数を一時押し下げた。しかし、押し目買い意欲も強く、引けにかけて回復。主要株式指数は史上最高値を更新した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比210円高の28990円。円相場は1ドル114円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。アップルとアマゾンの決算影響が限られたことは安心感に繋がろう。また、注目されていた衆院選では、自民党は追加公認を含め261議席を獲得し、国会の安定運営に必要な絶対安定多数を単独で確保した。単独過半数は微妙との見方もされていたこともあり、政治リスクの後退のほか長期安定政権による政策期待が改めて高まりやすく、インデックスに絡んだ買いが集中する可能性が高そうだ。 先週の日経平均は75日線が支持線として機能するものの、上値は29000円辺りに抑えられていた。政策期待を背景に29000円水準を上放れてくる可能性から、10月20日につけた29489.11円を捉えてくる展開が期待される。また、一目均衡表では雲下限での攻防を見せているが、雲下限突破から雲上限が位置する29500円水準を捉えてくる可能性もあり、テクニカル面のシグナルが好転する。 インデックスに絡んだ商いが先行する格好となるため、日経平均型優位の展開になりそうだ。NT倍率は小動きながらも9月相場で上値を抑えられていた75日線を突破してきており、NT倍率の上昇も意識されやすいところ。アップルとアマゾンの波乱もなかったことから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などの強い値動きが見込まれる。また、改めて政策期待が高まりやすく、脱炭素などのテーマ株を物色する流れも強まりそうである。もっとも、今週も決算発表を予定している企業は多く、インデックスに絡んだ買い一巡後は、決算を手掛かりとした個別物色が中心になりそうだ。 <AK> 2021/11/01 08:26 オープニングコメント 買い一巡後はこう着も全体としては底堅い相場展開に  29日の日本株市場は、買い先行後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。28日の米国市場はNYダウが239ドル高だった。主要ハイテク企業を中心に良好な企業決算を材料に買われており、ナスダック総合指数は史上最高値を更新。バイデン政権が1.75兆ドル規模の経済対策枠組みを発表したが、増税規模が想定内に留まったとして、終日堅調な相場展開だった。キャタピラー、メルクが決算評価から買われており、NYダウを押し上げたほか、半導体SOX指数はほぼ全面高で2%を超える上昇だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比145円高の28905円。円相場は1ドル113円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。ただし、アマゾンが取引終了後に発表した決算は、営業利益見通しが大幅に予想を下回り時間外取引で売られているため、米株高の反応は限られる可能性も。一方で、国内の決算ではソニーG<6758>やオムロン<6645>などが材料視されやすく、日経平均を下支えする可能性はある。そのため、買い先行後はこう着感が強まりそうだが、全体としては底堅さが意識されそうである。 また、31日の衆院選を控えて様子見ムードも高まりやすいものの、短期筋の売り仕掛け的な動きも手控えられやすい。昨日のTOPIX浮動株比率の定期見直しに伴う需給が通過し、反動も想定されるものの、利食いに押される局面においては押し目買い意欲の強さが見られそうだ。薄商いのなか、先物主導によるインデックス・イベントに絡んだ売買に振らされやすいだろうが、決算を手掛かりとした個別物色は活発になりやすく、昨日の決算ではソニーG、オムロンのほか、コマツ<6301>、ローム<6963>、富士電機<6504>、マクセル<6810>などに関心が集まりやすいと見られる。 そのほか、ハイテク株高を受けたナスダックの最高値更新の流れから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への物色も見られ、日経平均型優位の展開を想定。NT倍率は上値を抑えられていた75日線を捉えてきたこともあり、ややグロース寄りの物色が意識されそうである。 <AK> 2021/10/29 08:23 オープニングコメント ファナック嫌気も75日線を支持線とした底堅い展開を意識  28日の日本株市場は、売り先行後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。27日の米国市場はNYダウが266ドル安だった。クレジットカード大手ビザの10-12月期見通しが嫌気され、NYダウを押し下げる格好となった。一方でマイクロソフトやアルファベットは昨日引け後に発表した予想を上回る決算や長期金利の低下を受けて堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比360円安の28640円。円相場は1ドル113円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。決算が本格化するなか、国内でもファナック<6954>の下方修正を嫌気した流れに向かいやすく、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷となる可能性はありそうだ。日経平均は直近では小動きの中で25日線が支持線として底堅さを見せていたが、米株安の流れや主要企業の決算を受けた値動きにより、25日線を割り込んでくるだろう。ただし、75日線が28550円辺りに位置しているため、同線での底堅さを見せてくるかが注目される。 また、本日はTOPIX浮動株比率の定期見直しに伴う、TOPIXパッシブ連動資金のリバランス需給が発生する。この需給を見込んだ先回り的な物色が見込まれるため、売り一巡後はこう着感が強まりやすくなりそうだ。75日線水準での底堅さが見られるほか、ファナックが売り一巡後に下げ渋る動きを見せてくれば、押し目買いの動きも出てくる可能性はあるだろう。 また、米国の下げについても決算を嫌気した下落であり、一方で好決算を発表した銘柄は買われている。米長期金利の低下を背景にハイテク株の一角も物色されているため、センチメントを悪化させる下落ではないだろう。そのため短期的には売り仕掛けの動きも出やすいものの、業績に安心感のある銘柄や調整一巡感が見られている銘柄などへは押し目買いに向かわせそうだ。 その他、31日に投票日を迎える衆院選挙では、自民党が議席を減らすものの、単独で過半数を獲得するといった報道もある。結果判明の前でショートポジションを積み上げる動きも考えづらく、売り仕掛け的な動きに対しては、その後のカバーを狙った押し目買いスタンスになりそうである。 <AK> 2021/10/28 08:27 オープニングコメント 政策期待が高まりやすいなか押し目買い意欲は強い  27日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開が見込まれる。26日の米国市場はNYダウが15ドル高だった。良好な企業決算を好感した買いが見られたほか、10月消費者信頼感指数の改善で、第4四半期の景気回復を期待した買いも入った。ただし、過熱感からの利益確定の動きのほか、主要ハイテク企業の決算を見極めたいムードもあって上値は抑えられていた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比155円安の28975円。円相場は1ドル114円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まりそうだ。もっとも前日の500円を超える上昇に対する反動も意識されているとみられ、センチメントの悪化には繋がらないだろう。反対に25日線が位置する28900円水準での押し目買い意欲は強そうであり、売り一巡後は底堅い値動きが見込まれる。また、アルファベット、マイクロソフトは取引終了後に決算を発表しており、内容は概ね予想を上回ったことから、それぞれ時間外取引で上昇していることは安心感に繋がる。 もっとも、国内でも主要企業の決算発表が本格化しており、昨日取引終了後に決算を発表した日東電<6988>はADR(米国預託証券)市場で買われる一方で、キヤノン<7751>は売られている。決算発表を見極めたいとの模様眺めムードも強まりやすく、積極的な売買は手控えられやすい。また、昨日の東証1部の売買高は日経平均が500円を超える上昇ながらも11億株台にとどまっており、先物主導によるインデックス売買が中心のようである。決算シーズンで機関投資家は積極的に動けないこともあり、先物に振らされやすい需給状況に。 とはいえ、31日に投票日を迎える衆院選挙では、自民党が議席を減らすものの、単独で過半数を獲得するといった報道もある。政策期待が高まりやすいなか、テーマ性のある銘柄などへは個人主体の値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。また、先高期待から既に決算を発表した銘柄などへは見直し買いの動きも意識されそうである。 <AK> 2021/10/27 08:26 オープニングコメント 米株高好感も決算を手掛かりとした日替わり物色に  26日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開が見込まれる。25日の米国市場はNYダウが64ドル高だった。主要ハイテク企業の決算期待から買い先行で始まった。その後、歳出案を巡り、規模が大き過ぎるとして今まで反対姿勢を示していた民主党の穏健派マンチン上院議員が今週中の合意の可能性に言及したため期待感から終日堅調に推移した。 テスラはモルガンスタンレーの目標株価引き上げを受けて大幅上昇し時価総額1兆ドルを突破。取引終了後に決算を発表したフェイスブックは、収入や月間アクティブユーザー数、第4四半期見通しも予想を下回ったが、自社株買い拡大計画が好感され時間外で上昇。シカゴ日経225先物清算値は大阪比190円高の28810円。円相場は1ドル113円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。昨日は日経平均型の売りが朝方から集中し一時28500円を下回る場面が見られたものの、75日線が支持線として機能する格好から、その後は下げ渋る展開だった。本日は同線を支持線に上値抵抗線として意識されている25日線水準での攻防が見込まれる。 米国では決算に対する期待感が高まっており、買い意欲の強さが窺える。また、歳出案が成立するようだと、1兆ドル規模のインフラ投資計画も進むといった楽観ムードも広がろう。VIX指数はボトム圏での推移を続けており、リスクオンムードは継続。米国との連動性は薄れているものの、東京市場においても底堅さは意識されやすいと見ておきたい。また、昨日は衆院選の前哨戦となる参議院補欠選挙の結果が売りに繋がったと見られているが、31日の衆院選に向けてポジションを大きく傾ける動きは考えづらく、昨日の下落に対するリバランスも意識させそうだ。 物色の流れとしては決算を手掛かりとした日替わり物色になりやすいほか、強い値動きを見せている中小型株などに短期資金が集中する格好だろう。その他、政策に関連したテーマ株への物色も意識されそうだ。 <AK> 2021/10/26 08:25 オープニングコメント 決算内容を見極めたいとする模様眺めムード強まる  25日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が見込まれる。22日の米国市場はNYダウが73ドル高だった。中国恒大のドル建て債利払い実施で短期的な破たんリスク後退で安心感が広がった。また、10月PMIの上昇も手伝いNYダウは最高値を更新。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が討論会でインフレのリスクに言及すると早期の利上げ観測が強まり、下落に転じる場面も見られたものの、引けにかけては好決算を受けた買いから上昇に転じていた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比140円安の28730円。円相場は1ドル113円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢の展開になりそうだ。NYダウは最高値を更新したものの、早期利上げ観測から半導体株は弱い値動きを見せたほか、インテルは決算が嫌気され大幅に下落しており、神経質にさせる要因であろう。米国ではIBMやインテルなどハイテクセクターの決算反応は弱く、コンセンサスは相当高い位置にあったと見られる。国内においても主要ハイテク企業の決算を控えていることもあり、決算内容を見極めたいとする模様眺めムードは強まりそうだ。 日経平均は75日線が足元で支持線として意識される一方で、25日線辺りが上値抵抗線となりそうであり、28500円~29000円水準でのもち合いを続けそうだ。また、衆院選の前哨戦とされた参院補選は1勝1敗といった結果であり、31日の衆院選を控えた様子見ムードも強まりやすいところである。積極的にはポジションを傾けづらいなか、短期的な値幅取り狙いの売買が中心になりやすく、決算など個別に材料のある銘柄のほか、足元で強い値動きを継続させている中小型株などには、個人主体の短期資金が集中しやすいと考えられる。その他、日本郵政<6178>の政府保有株売却に伴う資金手当てやヘッジ対応の動き等による影響も動きづらくさせよう。 もっとも、VIX指数はボトム圏での推移を続けており、米国においてはリスクオンムードが広がっている。国内では新型コロナウイルスの新規感染者数は減少傾向を続けており、経済活動が正常化に向かうなか、ショートを仕掛けてくる動きは考えづらい面はある。そのため、短期的に売りを仕掛けてくる局面においては、その後のリバウンドを意識した押し目買いのスタンスとなりそうだ。 <AK> 2021/10/25 08:29 オープニングコメント 材料のある個別銘柄での短期的な値幅取り狙いの商いが中心に  22日の日本株市場は、こう着の強い相場展開が見込まれる。21日の米国市場はNYダウが6ドル安だった。IBMが大きく下げており、これがNYダウの重荷となった。ただし、小幅な下落にとどまっており、押し目買い意欲の強さが窺えた。中国の不動産会社の破たん懸念や高インフレの長期化への脅威も良好な企業決算が相殺する格好。また、米長期金利は上昇したもののハイテク株は買われており、センチメントを改善させた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比105円安の29625円。円相場は1ドル113円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになりそうだ。IBMの下落影響を決算期待から吸収している状況は安心感に繋がるものの、取引終了後に決算を発表したインテルは、予想がコンセンサスを下回ったことから時間外で売られていることもあり、米国においても次第に慎重姿勢が高まってくる可能性はありそうだ。そのため、米ハイテク株が買われた影響も限られることになろう。 日経平均は昨日の500円を超える大幅下落よって25日線をあっさり割り込み、75日線水準まで下げてきた。75日線が位置する28534円水準を支持線として意識してくるかが注目されよう。同水準で下げ渋る動きを見せてくるようであれば、ひとまず調整一巡感も高まりやすいところだ。ただし、この水準を割り込んでくるようだと、28000円水準までは商いの薄い価格帯であるため、利益確定の動きが強まる可能性はあるだろう。 週末要因から積極的な売買は手控えられやすく、目先的には75日線を支持線としたリバウンドを想定するものの、積極的に上値を追う流れは期待しづらいところか。また、来週から決算発表が本格化するため、主要企業の決算内容を見極めたいとする模様眺めムードも強まる。日本郵政<6178>の政府保有株の売り出しに伴う需給への影響も警戒されやすいため、材料のある個別銘柄での短期的な値幅取り狙いの商いが中心。特に個人主体の新興市場の中小型株などでは、一部の強い銘柄に短期資金が集中しやすい需給状況だろう。 <AK> 2021/10/22 08:21 オープニングコメント こう着ながらも底堅い展開が見込まれる  21日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い展開が見込まれる。20日の米国市場はNYダウが152ドル高だった。企業の好決算を好感した買いが続き、NYダウは一時8月16日につけた最高値を更新。暗号資産(仮想通貨)のビットコインの最高値更新を受けて、投資家心理を強気に向かわせた。一方で、米長期金利は5月以来の水準に上昇したことから、ハイテク株の重荷となっており、ナスダックは小幅に下落した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円高の29300円。円相場は1ドル114円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から前日比変わらず水準から始まることになりそうだ。昨日の日経平均は一時29500円に接近する局面が見られたものの、結果的には跳ね返される格好から小幅な上昇にとどまっていた。25日線が支持線として意識されるものの、上値追いは慎重にさせそうだ。とはいえ、NYダウが一時最高値を更新するなか、ショートは振りづらい需給状況であるため、25日線水準では押し目買い意欲は強そうであり、短期的な売り仕掛けの局面ではリバウンド狙いのロングスタンスとなろう。 また、29500円接近で跳ね返されたものの、9月下旬のマドを空けて下落した下限レベルであり、いったんは戻り売りに押されやすい水準である。改めて29500円を捉え、支持線に変えてくる動きを見せてくる局面においては、マド埋めを意識した3万円回復を想定したリバウンドが期待されてくるだろう。もっとも、選挙戦のなか、自民党の単独過半数は厳しいとの見方も出始めてきており、政策期待はやや後退。次第に結果待ちのセンチメントに傾きやすいほか、10月最終週から決算発表がピークを迎えるため。決算が通過する11月3週までは積極的な売買は手控えられる可能性がありそうだ。 なお、東京都は、飲食店への営業や酒類提供時間の短縮要請について、都が感染対策の徹底を確認した「認証店」では25日以降、要請を解除する方向で調整に入ったと報じられている。経済活動正常化への期待から、外食産業などへの物色を見直す動きが意識されやすい。また、政策期待はやや後退する可能性があるものの、カーボンニュートラルといったグローバルのテーマ銘柄については、循環物色が続こう。 <AK> 2021/10/21 08:24 オープニングコメント 9月下旬の下落局面で空けたマド下限水準である29500円辺りを次のターゲットに  20日の日本株市場は、底堅い展開が見込まれる。19日の米国市場はNYダウが198ドル高だった。製薬会社のジョンソン・アンド・ジョンソンは第3四半期決算で主力事業が好調で利益が予想を上回ったほか、2021年の見通し引き上げが好感され上昇するなど、主要企業の好決算が相次ぎセンチメント改善に繋がった。NYダウは終値ベースで最高値をつけた8月16日以来の水準を回復している。シカゴ日経225先物清算値は大阪比130円高の29390円。円相場は1ドル114円30銭台で推移。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。日経平均は25日線を上回って始まると見られ、同線を支持線としたリバウンド機運が高まりやすい。目先的には9月下旬の下落局面で空けたマド下限水準である29500円辺りを次のターゲットとして意識されやすく、下値は25日線水準での押し目買い意欲が強まろう。先物市場ではBofAのTOPIX先物買いが継続しているほか、昨日はJPモルガンが日経225先物を大幅に買い越していた。海外勢の買い越し基調が再開されるなか、先高期待が高まりやすい。 もっとも、東証1部の売買高は8月27日以来の10億株を下回るなど、市場参加者が限られており、本格化する決算を前に慎重姿勢は続きそうである。そのため、先物主導によるインデックスに絡んだ商いが指数を押し上げる格好になりやすく、指数インパクトの大きい値がさ株などの動向が注目されそうだ。とはいえ衆院選が公示され政策期待が高まるなか、押し目買い意欲は強いだろう。政策に絡んだ銘柄などへの循環的な物色が続きそうである。 その他、個人主体の売買は中小型株に向かいやすいだろうが、昨日のマザーズ指数は反発し、25日、75日線を突破してきた。短期的な商いが中心とはいえ、マザーズ銘柄などには値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。市場全体がこう着感を強めてくる局面においては、より材料株での循環物色が強まりやすく、調整局面においては押し目狙いのスタンスになりそうだ。 <AK> 2021/10/20 08:20 オープニングコメント 積極的に上値は追いづらいものの、先高期待は強い  19日の日本株市場は、底堅い展開が見込まれる。18日の米国市場はNYダウが36ドル安だった。中国の経済成長の鈍化や鉱工業生産が予想を下回ったため売りが先行した。ただし、売り一巡後は下げ渋りを見せたほか、ナスダック、S&P500は上昇。決算期待からの押し目買い意欲の強さが窺え、大型テック株のほか、半導体株の一角には買いが入っていた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比180円高の29090円。円相場は1ドル114円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや買い先行で始まることになりそうだ。昨日の日経平均は先週の上昇に対する利益確定の動きが優勢となり、一時29000円を下回る場面があったものの、終値では29000円をキープした。1000円超の上昇を見せた先週の反動と見れば、相当底堅さが意識されており、押し目買い意欲の強さが窺える。 本日も29000円固めから、こう着感の強い相場展開になりそうだが、25日線が位置する29270円水準の突破を想定したタイミング待ちといったところだろう。また、米国市場では先週末に決算評価で買われたゴールドマン・サックスが引き続き買われたほか、AMDなど半導体株の一角が強い動きを見せていることもあり、支援材料になりそうだ。中国関連などは手控えられやすいものの、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が底堅い値動きを見せてくるようであれば、日経平均の25日線突破を意識させよう。 もっとも、東証1部の売買高は10億株台と低水準である。先物主導による短期的な売買の影響を受けやすいほか、物色については商品市況の上昇を背景とした資源株などに短期資金が集中している状況であり、限られた資金が一極集中している状況でもある。そのため積極的に上値は追いづらいものの、来週から決算が本格化することもあり、成長銘柄などの押し目を狙う動きになろう。また、引き続き政策期待が高まるなか、関連する銘柄での循環物色が意識されやすいところである。 <AK> 2021/10/19 08:29 オープニングコメント 29000円固めから25日線が位置する29310円辺りを目先のターゲットに  18日の日本株市場は、堅調な展開が見込まれる。15日の米国市場はNYダウが382ドル高だった。9月小売売上高が予想外に2カ月連続の増加となったため景気回復期待が強まった。金融のゴールドマンサックスは第3四半期決算で、トレーディング収入が予想外に増加、助言業務も好調で決算の内容が予想を上回り上昇するなど、主要企業の好調な決算が目立っており、強い企業決算がインフレ懸念を相殺し、引けにかけて上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比65円高の29185円。円相場は1ドル114円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。先週の日経平均は1000円超の上昇となり、上値抵抗として意識されていた75日線を突破し、節目の29000円を回復した。大幅上昇に対する反動も想定されるものの、米国市場の強い値動きによってセンチメントは改善していると考えられ、29000円固めから25日線が位置する29310円辺りを目先のターゲットとした値動きが見込まれそうだ。 また、今週は国内の決算発表は限られ、米国では300社以上の決算発表が予定されている。そのため、米国市場の動向に影響を受けやすいと見られる。NYダウは75日線を突破しシグナルは好転しているほか、米政府は11月8日から外国人の陸路・空路による入国について、新型コロナウイルスワクチンの接種を条件に全面的に解禁すると発表しており、先高期待は高まりやすいだろう。 また、中国の不動産市場を巡る不透明要因については、恒大地産集団は19日に償還を迎えている人民元建て債の利払いを実施すると発表している。不安要因は払しょくされていないものの、売り圧力はひとまず和らぐ可能性はありそうだ。そのため、積極的に売り仕掛けてくる流れには向かいづらい一方で、押し目買い意欲は強まりやすいだろう。日経平均の25日線を意識しつつ、同線を捉えてくる局面においては、国内政策期待の高まりも支援材料になりそうだ。 <AK> 2021/10/18 08:33 オープニングコメント 米国同様、半導体株が指数をけん引する可能性  15日の日本株市場は、堅調な相場展開が見込まれる。14日の米国市場はNYダウが534ドル高だった。先週分新規失業保険申請件数がパンデミック以降で最小となったため労働市場の回復期待が高まったほか、9月生産者物価指数(PPI)の伸びが予想を下回りインフレ警戒感も後退した。長期金利の低下でハイテク株が強い値動きとなったほか、企業の好決算を好感した買いも強まり、引けにかけて上げ幅を拡大。シカゴ日経225先物清算値は大阪比160円高の28730円。円相場は1ドル113円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。ファーストリテ<9983>が今期見通しを嫌気される格好から日経平均の重荷となる可能性はあるものの、米国同様、半導体株が指数をけん引する可能性から、センチメント改善に繋がりそうだ。また、日経平均は足元で75日線水準での攻防を見せているが、この抵抗線を明確に突破してくると見られ、75日線が位置する28500円水準が支持線として意識され、リバウンド基調が強まる可能性がある。 衆院解散によって改めて政策期待が高まるものの、総裁選後の下落に対するリバウンドは鈍く、出遅れ感は意識されやすい。また、特に調整が目立っていたハイテク株などへの見直す動きが強まるようだと、リバウンド基調は一段と強まりやすい。決算発表が本格化するなかで積極的にポジションを取りづらい局面ではあるものの、薄商いのなか、インデックスに絡んだ売買が指数を押し上げる格好となり、これが裁定買いに繋がるほか、ショートカバーを巻き込むことが意識されやすいだろう。 また、VIX指数は9月上旬以来の水準まで低下しているため、リスク選好姿勢のなか、売り方にとっては仕掛けづらい状況か。週末要因から買い一巡後はこう着感が強まる可能性があるものの、底堅さは意識されるため、次第に下値を切り上げてくる展開に期待。物色としてはハイテク株などグロース株のほか、政策期待が高まるなかにおいてはテーマ性のある銘柄などでの値幅取り狙いの動き。また、決算を手掛かりとした個別物色は活発になろう。また、戻りの鈍さが見られるマザーズ指数のリバウンドが強まるようだと、個人投資家のセンチメントを明るくさせそうだ。 <AK> 2021/10/15 08:28 オープニングコメント 改めて政策期待が高まる相場展開が意識されやすい  14日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開が見込まれる。13日の米国市場はNYダウが0.53ドル安だった。9月の米CPIが予想を上回りインフレ懸念が高まったほか、金利先高感に加えて、年末商戦に向けたサプライチェーン混乱が浮き彫りとなり企業の業績に影響するとの懸念に下げ幅を拡大した。その後、長期金利の低下を受けたハイテク株の上昇が下支えとなり、引けにかけてダウは下げ幅を縮小した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円高の28195円。円相場は1ドル113円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。警戒されていた米CPIは予想を上回ったものの、長期金利は低下したことからNYダウは持ち直している。FOMC議事要旨についても予想の範囲内との見方から市場の反応は限られていた。ハイテク株の一角が買われている流れを受けて、指数インパクトの大きい値がさ株などが日経平均をけん引しそうである。 もっとも、JPモルガン・チェースは良好な決算だったものの、2%を超える下落となった。国内においても決算後の市場反応はまちまちであり、決算内容を見極めたいとする模様眺めムードが次第に強まってくる可能性はありそうだ。そのため商いは膨らみづらく、値動きの強い銘柄などに短期資金が集中しやすい需給状況は続きそうである。ただし、米国市場で警戒されていたCPIの発表やFOMC議事録の公表を波乱なく通過したこともあり、買いを手控えていた向きにとっては押し目買いを入れやすいところか。 日経225先物は28000円水準での底堅さが意識されており、心理的な上値抵抗となる75日線水準での煮詰まり感が台頭。日経平均も5日線を支持線に75日線との攻防を見せている。決算に対する不透明感から積極的な上値追いの動きは限られるものの、本日の衆院解散によって、改めて政策期待が高まる可能性も意識されやすく、押し目買い意欲の強さから、75日線突破を試す動きも期待されてきそうだ。また、指数はこう着ながらも政策期待が高まるなかにおいては、政策テーマに関連する材料株などへは個人主体の資金が向かいやすいだろう。 <AK> 2021/10/14 08:27 オープニングコメント 値ごろ感よりも、需給が集まっているセクターや銘柄などにより注目が向かいやすい  13日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が見込まれる。12日の米国市場はNYダウが117ドル安だった。8月求人件数が年初来初めて減少したため雇用回復への懸念に繋がった。また、インフレ指標発表を今週控えていることや、連邦準備制度理事会(FRB)のクラリダ副議長やボスティック米アトランタ連銀総裁が11月の資産購入縮小を支持する考えを示したため金利先高感が重しとなり、引けにかけて下げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円高の28160円。円相場は1ドル113円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや買い先行で始まろう。昨日の日経平均は75日線に上値を抑えられる格好から売り優勢の展開となったが、足元でリバウンド基調を見せているなか、いったんは利食いも出やすい水準だろう。一方で、日経225先物はナイトセッションで28000円をキープしていた。米国市場ではインフレ指標の発表や金融機関の決算発表を控えていることもあり、様子見姿勢は強そうだが、5日線が位置する28000円水準での底堅さは意識されやすい。 そのため、積極的な上値追いは限られそうであるが、28000円に接近する局面においては、押し目買い意欲は強そうだ。とはいえ、物色対象は定まらず、足元での円安基調を受けた輸出関連や商品市況の上昇を背景とした資源関連銘柄への物色にとどまっている。一方で、半導体株などの弱さが目立っており、グロース株は手掛けづらい。NT倍率も14.30倍を挟んだ直近ボトム水準での推移である。NTスプレッドのトレードも厳しい状況であり、先物市場においては短期的な売買が中心。そのため、短期的な売買に振らされやすい需給状況であることから、値ごろ感からの買いというよりは、需給が集まっているセクターや銘柄などにより注目が向かいやすいだろう。 その他、米国では決算発表が本格化する。国内においても小売企業を中心に決算発表が行われているが、小売については巣ごもり消費などの反動からコンセンサスに届かない内容が目立ってきているため、やや神経質にさせそうだ。そのため、期待されている政策テーマなどの材料株での循環物色に向かわせやすいところである。 <AK> 2021/10/13 08:18 オープニングコメント 政策テーマに関連した循環物色や業績面を手掛りとした個別物色に  12日の日本株市場は、やや売り優勢ながらも底堅い相場展開が見込まれる。11日の米国市場はNYダウが250ドル安だった。買い先行で始まったものの、コロンバスデーの祝日で債券市場が休場で買いが続かず、さらに、金融機関による2021年、22年度の成長率見通し引き下げが嫌気され下落に転じた。NY原油先物が7年ぶり高値で引け、商品価格の上昇を背景としたインフレ懸念も根強く、引けにかけて下げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比25円安の28475円。円相場は1ドル113円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや売り先行で始まることになろう。ただし、前日までのリバウンドで日経平均は上値抵抗の75日線を捉えており、いったんは戻り売りも意識されやすい水準。また、米国では金融機関による2021年、22年度の成長率見通し引き下げが嫌気されたものの、既に昨日の時点で伝わっていたこともあり、売り圧力が強まる展開にはならないだろう。そのため、売り一巡後の底堅さは意識されそうである。 また、昨日の東証1部の売買高は11億株台に減少していた。市場参加者が限られるなかで先物主導による短期的な売買に振らされやすい需給状況になりそうだが、先週までの下落で需給調整は一巡していると考えられるほか、8月下旬からの上昇部分を帳消しにしたことで仕切り直しのスタンスに向かわせやすい。今回の下落局面では「岸田ショック」とも言われているものの、改めて政策期待が高まる可能性があるだろう。 そのため、日経平均は75日線水準での強弱感が対立しやすいと考えられるものの、利食いに押される局面においては押し目狙いのスタンス。NT倍率は14.30倍水準でやや荒い動きを見せており、グロース、バリューといった物色の動きは定まっていないものの、こう着ながらも底堅さが意識されるなか、政策テーマに関連した循環物色は見られそうだ。また、今後本格化する決算に向けて、業績面を手掛りとした個別物色の動きも強まってくる可能性はありそうだ。 <AK> 2021/10/12 08:18 オープニングコメント 改めて政策期待が高まる可能性  11日の日本株市場は、底堅い相場展開が見込まれる。8日の米国市場はNYダウが8ドル安だった。9月雇用統計で雇用の伸びが2カ月連続で予想を大幅に下回ったため失望感から売り優勢の展開。ただ、債務不履行懸念が後退したため押し目では景気循環株の買いが再燃し、ダウは一時上昇に転じる局面もあった。しかし、金利先高感などが重しとなり買いが続かず結局は小幅な下落で終了した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比45円安の28075円。円相場は1ドル112円30銭台で推移している。 シカゴ先物は小幅に下落したものの、28000円を上回って取引を終えており、28000円を支持線とした底堅さは意識されそうである。一方で、改めて政策期待が高まる可能性があることから、自律反発の動きが期待されやすいだろう。岸田首相は、先の自民党総裁選で言及した、富裕層の金融所得への課税の在り方について、民間企業の従業員の賃金引き上げなどに優先して取り組む必要があるとして、当面、見直しは考えていないという認識を示した。 今回の下落局面においては金融所得課税を嫌気した場面もあったことから、目先的にはこれを手掛りとした物色意欲は高まりそうである。日経平均は先週までの下落で8月下旬からの上昇部分を完全に帳消しにしているほか、海外勢の売買動向についてもロング部分は解消していると考えられ、仕切り直しの観点から押し目買い意欲は強そうである。日経平均は75日線辺りが目先的な抵抗として意識されやすく、中国の不動産リスクへの警戒から積極的には上値を追いづらい需給状況と考えられるものの、調整局面での押し目買い意欲の強さは意識されやすいと見られる。 また、米国では米債務上限問題は、いったん後退した一方で、今後本格化する決算への期待感が高まっている。VIX指数は直近のボトムレンジまで低下していることもあり、売り仕掛け的な動きに対しては押し目狙いのセンチメントに向かわせやすいだろう。物色としては、インデックスに絡んだ商いが優勢となりやすく、足元で弱い値動きが続いていた日経平均型の修正リバウンドが意識される。そのほか、改めて政策期待が高まる可能性があるなか、政策に絡んだテーマ株などへの循環物色の動きが強まりそうだ。 <AK> 2021/10/11 08:33 オープニングコメント リバランスの動きが継続するかを見極め  8日の日本株市場は、買い先行で始まり、その後はこう着の強い相場展開になりそうだ。7日の米国市場はNYダウが337ドル高だった。失業保険申請件数が予想以上に減少したため雇用回復期待が高まった。また、民主党のシューマー上院院内総務は、債務上限問題において12月までの延長で合意したことを明らかにしたため、債務不履行は当面回避できるとの安心感に上げ幅を拡大。シカゴ日経225先物清算値は大阪比230円高の28050円。円相場は1ドル111円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。また、日経225先物は28000円を上回って終えていることもあり、買い一巡後は同水準での底堅さを見極める展開になりそうだ。米債務上限問題については、債務不履行は当面回避できることから安心感に繋がるものの、前日の報道である程度は想定されていたことであり、市場へのインパクトは限られそうである。 一方で、中国の不動産市場を巡る信用不安は根強く、国慶節明けの中国市場の動向に対する注目度は高いだろう。中国恒大のほか、多くの不動産大手についても簿外債務が数十億ドル規模抱えていると伝えられていることもあり、積極的な上値追いの動きは期待しづらいところ。もっとも、オプションSQが通過することにより、足元での荒い値動きについては落ち着きを見せてくる可能性はある。28000円処での底堅さが意識されてくるようであれば、次第に押し目狙いの動きも強まってきそうだ。 物色の流れとしては、寄り付きはインデックス主導となり、その後は昨日のリバランスの動きが継続するかを見極めたいところ。ハイテクや海運など直近で売られていた銘柄のリバウンドが目立っていたものの、自律反発の域は脱していない。リバランスが一巡しているようだと、戻り待ちの売りに押されやすいと考えられる。そのため、物色の流れとしては個別に材料の出ている銘柄のほか、改めて政策に関連した銘柄への物色に向かわせそうだ。 <AK> 2021/10/08 08:26 オープニングコメント 買い一巡後は先物市場の動向を睨みながらの状況に  7日の日本株市場は、買い先行で始まり、その後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。6日の米国市場はNYダウが102ドル高だった。インフレ懸念や債務不履行への警戒感から売りが先行し、金融アナリストによる企業の見通し引き下げが相次いだことも失望感に繋がった。ただし、こう着状態だった債務上限協議において、共和党が妥協案を提示したとの報道で警戒感が和らぐ格好となり、引けにかけて買い直され上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比320円高の27730円。円相場は1ドル111円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。先物のナイトセッションでは一時27000円を割り込んだこともあり、いったんは調整一巡感が意識される可能性がある一方で、売りが本格化する動きも警戒されやすい。そのため、買い一巡後はこう着感の強い相場展開が見込まれ、様子見ムードも強そうなことから、先物市場の動向を睨みながらの状況になろう。 また、指数インパクトの大きい値がさ株などはファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>のトレンドは悪化しているほか、東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>なども支持線を割り込んできている。ボトム水準まで下げてきたことから自律反発を期待したいところであるが、需給懸念から戻りの鈍さが意識されてくるようだと、戻り待ちの売り圧力に押される可能性はある。 また、郵船<9101>や商船三井<9104>など海運についても75日線の攻防でいったんはリバウンド狙いの動きも期待されるものの、積極的には手掛けづらいだろう。その他、原油相場の上昇などから物色が続いている資源株についても、原油先物相場の落ち着きから利益確定の動きに向かうようだと、センチメントを冷ます流れに向かいそうである。昨年3月の新型コロナ拡大でつけた安値からの上昇トレンドも、コロナ感染者数の減少からの経済活動の正常化により、需給変化の動きが一段と強まる可能性も想定しておく必要がありそうだ。 <AK> 2021/10/07 08:26 オープニングコメント 日経平均は52週線まで下落し、仕切り直しのタイミングとなるか注目  6日の日本株市場は、買い先行で始まり、その後はこう着の強い相場展開になりそうだ。5日の米国市場はNYダウが311ドル高だった。良好な9月ISM非製造業景況指数の結果を受け、景気回復期待が再燃。バイデン大統領の経済政策課題の多くを盛り込む税制・支出法案を巡り反対姿勢を示していた民主党穏健派のマンチン上院議員が規模で妥協する姿勢を示すと、上昇幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比435円高の28175円。円相場は1ドル111円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップアップで始まろう。引き続き米債務上限問題のほか、中国恒大を巡る金融不安が重荷となる可能性はあるものの、日経平均は52週線まで下落しており、いったんは売り一巡感も意識されよう。日経平均は8月の年初来安値をつけた下落局面において、52週線水準が支持線として機能したこともあり、今回も同水準からのリバウンドが期待されよう。直近の下落で政策期待から買われていた上昇部分は帳消しとなっており、仕切り直しのタイミングとなるかが注目されそうだ。 もっとも、戻りの鈍さが意識される局面においては、短期筋のショートに振らされやすい需給状況でもある。積極的には上値を追いづらいなか、押し目狙いのスタンスといったところである。また、日中については引き続き中国恒大に関連した報道などによっては仕掛け的な動きも警戒されやすいところであろう。一方で、政策期待から上昇した部分を帳消しにしており、概ねポジション整理やヘッジ対応は一巡していると考えられる。そのため、現在のポジションはロングには傾いていない状況でもあることから、改めて政策期待からの買いも期待されるところ。 物色としては米国では半導体株主導の上昇を見せていることから、足元で大きく調整しているハイテク株にはリバウンド狙いの動きに期待。また、同様に海運株の調整も強まっているが、郵船<9101>、商船三井<9104>などは75日線水準まで下げてきたことにより、テクニカルリバウンドを見せてくるかが注目されよう。そのほか、政策テーマに絡んだ材料株での短期的な値幅取り狙い動きが見込まれる。 <AK> 2021/10/06 08:22 オープニングコメント 需給悪化も改めて政策期待を背景とした押し目狙いの動きを想定  5日の日本株市場は、売り先行で始まり、その後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。4日の米国市場はNYダウが323ドル安だった。中国の不動産開発大手、中国恒大集団と傘下の不動産サービス部門の株式取引が香港市場で停止との報道が嫌気されたほか、セントルイス連銀のブラード総裁は高インフレが2022年まで続く可能性を示唆し、インフレ警戒感も売り材料となった。そのほか、バイデン大統領が債務上限突破のリスクを警告したことも嫌気された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比330円安の27900円。円相場は1ドル110円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り優勢の展開から始まろう。中国恒大の香港市場での売買停止は織り込まれているものの、デフォルトリスクは払しょくされていないため、織り込み済みといった見方にはなりづらく、引き続き不安要因となる。また、米国では債務上限問題への警戒からポジションを圧縮する動きが強まっているほか、金利上昇から大型テック株は総じて軟調となるなど、需給状況は悪化している。 日経平均は昨日の下落で75日、13週、26週線を割り込んできた。シカゴ先物は28000円を割り込んできていることから52週線(28063円辺り)での攻防になりそうだ。年初来安値をつけた8月の下落局面では52週線水準が支持線として機能していた。そのため、直近の下落に対する自律反発は意識されるものの、戻り売り圧力を警戒した慎重姿勢になりそうだ。同線での踏ん張りが見られるかが注目されやすいだろう。ただし、8月下旬からのリバウンド部分をほぼ帳消しにしていることから、需給状況は悪化。昨日の下落でポジション解消の動きは一巡している可能性はあるものの、支持線を割り込んでくるようだと、一段と需給を悪化させそうだ。 一方で、岸田政権による政策を意識した押し目買い意欲は期待されよう。総裁選で選出された後の市場反応はマイナスイメージがあるようだが、衆院選の日程を10月19日公示・31日投開票を表明した。8月下旬以降の上昇部分を帳消しにしたものの、改めて政策期待を背景とした押し目狙いの動きも想定しておきたいところであろう。政策に関連したテーマ株など個人主体の材料株物色に向かいそうだ。 <AK> 2021/10/05 08:29 オープニングコメント 買い先行後はこう着の強い相場展開に  4日の日本株市場は、買い先行後はこう着の強い相場展開になりそうだ。1日の米国市場はNYダウが482ドル高だった。9月ISM製造業景況指数や消費者信頼感指数が予想外に改善を示したことが材料視された。その後、格付け会社フィッチが債務上限問題の解決が遅れた場合格付けを圧迫すると警告したため、一時下落に転じる局面もあったが、新型コロナ感染の沈静化や新たな治療薬などへの期待に景気循環株に買いが向かい再び上昇。長期金利の低下を受けてハイテク株が下げ止まったことも手伝い、引けにかけダウは上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比230円高の29050円。円相場は1ドル110円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。日経平均は先週の下落で25日線を割り込み、75日線、26週線水準まで急落した。8月下旬からの上昇で警戒されていた過熱感は後退したこともあり、押し目狙いの買いが強まる可能性はありそうだ。ただし、先週末の大幅な下げによって少なからず需給状況は悪化していると考えられ、戻りの鈍さが意識される局面においては、短期筋の売り仕掛け的な売買が警戒されよう。また、岸田内閣発足によって改めて政策期待が高まりやすい半面、金融所得課税強化を警戒する声も聞かれていることから強弱感が対立しやすいと考えられる。 とはいえ、米国については債務上限問題から不安定な相場が見込まれており、政策期待が高まりやすい日本株が相対的に優位な状況だろう。中国の不動産市場を巡る金融不安については、国慶節で中国は休場となるため日中のリスク警戒もひとまず和らぐと考えられる。そのため、短期的な売り仕掛けの動きに対しては、その後のショートカバーを想定した押し目狙いのスタンスになりそうだ。 物色の流れとしては買い一巡後のこう着を想定し、政策テーマに絡んだ物色が見込まれる。足元では岸田氏のこれまでの発言から想定されるテーマ株への物色から、今後は岸田政権による政策をテーマとした物色に向かわせよう。そのほか、緊急事態宣言解除を狙ったトレードは一巡したものの、改めて経済活動の正常化による業績回復を想定した物色が意識されてくるだろう。 <AK> 2021/10/04 08:25

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