オープニングコメントニュース一覧
オープニングコメント
利食いが強まる局面では押し目狙いのスタンスに
17日の日本株市場は、売り優勢ながらも下値の堅さが意識されそうだ。16日の米国市場ではNYダウが39ドル安だった。ディスカウント小売りのターゲットが業績予想を下方修正したため、景気への警戒感から売り先行の展開。10月小売売上高は予想を上回ったためソフトランディングへの期待感が強まり下支えとなった。ただし、マイクロンテクノロジーが生産削減計画を発表したことが嫌気され、AMDなど他の半導体株に売りが波及する格好となり、SOX指数は4%を超える下落となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比120円安の27920円。円相場は1ドル139円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。ただし、NYダウは足元での強い上昇に対する利食いの範囲内であり、センチメントを冷ますことはなさそうだ。また、半導体株の下落の影響はあるものの、エヌビディアは取引終了後に発表した決算は予想を上回ったため時間外取引で買われている。そのため、売り一巡後は底堅さが意識されやすく、押し目待ちの買いが意識されやすいだろう。 日経平均は足元で28000円を挟んだこう着が継続しているが、引き続き同水準での底固めは意識しておきたいところだろう。本日は売り優勢ながら75日線が支持線として意識されやすい。直近の上昇でボリンジャーバンドの+2σを上回ったことで過熱感が警戒されていたが、前日の調整局面では+1σを下回ってきており、過熱感は和らいでいる。また、本日は直近でリバウンド基調を見せてきているハイテク株などには利益確定の動きが入りやすいものの、リバランスに伴うショートカバーの動きは継続しているとみられ、売り一巡後の底堅さは意識されそうだ。 また、中小型株についても利食いが入るとみられるが、マザーズ指数の強い動きから個人主体の需給状況は良好である。日経平均がこう着のなか、短期の値幅取り狙いの資金などは引き続き中小型株での売買を活発化させよう。値動きは荒くなるものの、強いトレンドを形成している銘柄などは、利食いが強まる局面では押し目を狙いたい。
<AK>
2022/11/17 08:36
オープニングコメント
地政学リスクが警戒されるなか、半導体株へのリバランス狙い
16日の日本株市場は、やや売り優勢ながらも底堅さが意識されそうだ。15日の米国市場ではNYダウが56ドル高だった。良好な小売決算を好感した買いやインフレ指標の改善を受けた連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ減速を期待した買いが先行。その後、ロシア軍のミサイルが北大西洋条約機構(NATO)メンバーであるポーランドに着弾し犠牲者がでたと報じたため地政学的リスク上昇を警戒した売りに、ダウは一時下落に転じる場面も見られた。ただし、小売や半導体企業の決算が評価の流れからプラス圏を回復した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比45円安の27985円。円相場は1ドル138円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢の展開から始まりそうだ。米国ではウォルマートの決算が予想を下回ったほか、アゼンタなど半導体企業の決算も評価されている。SOX指数は3%を超える上昇となったことから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になるだろう。一方で、地政学リスクを警戒しつつ積極的にはポジションを取りづらくさせそうである。ロシアのミサイルがNATO加盟国のポーランドに着弾したとの報道が事実であれば、より緊張は高まりやすく、利益確定の動きが強まる可能性はあるため、詳細な報道が明らかになるまでは手掛けづらくなりそうだ。 とはいえ、FRBが利上げペースを緩めるとの見方がさらに高まった状況のなか、相対的に出遅れていたハイテク株などにはリバランスに伴うショートカバーの動きは入りやすい需給状況であることから、下値の堅さは意識されそうだ。そのため、日経平均は28000円処での底堅い値動きのなか、ハイテク株などのリバウンド狙いの動きに向かわせよう。そのほか、指数がこう着のなか、足元で強い値動きを見せてきている中小型株への物色も活発となろう。ただし、利食いの動きが強まってきた銘柄も目立ち始めているため、より強い基調を見せている銘柄などに絞られてきそうだ。
<NH>
2022/11/16 08:45
オープニングコメント
ソフトバンクGが下げ渋る動きを見せてくるようであれば、センチメント改善に
15日の日本株市場は、売り優勢ながらも底堅さが意識されそうだ。14日の米国市場ではNYダウが211ドル安だった。米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事のタカ派発言を受けた金利上昇を警戒し売りが先行。その後、ブレイナード副議長は利上げ減速が間もなく適切となるとの見通しを示すと上昇に転じる場面も見られた。ただし、長期金利上昇を嫌気した売りが断続的に入っており、終盤にかけて下落幅を広げる展開だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比5円安の27955円。円相場は1ドル140円10銭台で推移している。 米国市場の下落の影響から、やや売り優勢の展開から始まろう。ただし、昨日の日経平均は寄り付き直後を高値に、その後はソフトバンクG<9984>の大幅な下げに押される格好から終日軟調な値動きとなり、安値で取引を終えていた。28000円割れでも押し目待ち狙いの買いが入りづらい需給状況だったため、売りの動きが強まる可能性は低そうである。日経平均は5日線が27850円辺りで推移していることから、同水準に接近する局面ではリバウンドを狙った買いが意識されやすいだろう。 また、昨日大きく下落したソフトバンクGが下げ渋る動きを見せてくるようであれば、センチメント改善にもつながりそうである。昨日はインデックスに絡んだ売りから日経平均が軟調だった半面、マザーズ指数は強い動きから52週線を上回ってきていた。個人投資家の需給状況は良好であり、中小型株へのリバウンドを狙った押し目買い意欲は強そうである。また、決算発表が一巡したことから機関投資家も動きやすくなったと考えられ、前日に日経平均の重荷だったソフトバンクGやオリンパス<7733>など大きく売り込まれた銘柄への修正リバウンドも意識されよう。 物色の流れとしては米国市場の流れからバイオ株などに短期的な資金流入がありそうだ。中国では新型コロナ感染者数の増加で北京などロックダウンが警戒されているほか、国内においても第8波への懸念が根強いなか、関連銘柄への物色も見られよう。そのほか、決算が通過したことにより、改めて業績内容を再評価した動きが意識されやすい。初動で過剰に売り込まれていた銘柄などへは見直す動きなどもありそうだ。 なお、昨日の引け後の決算では、オープンH<3288>、日本コンセプト<9386>、シチズン<7762>、日工営<1954>、マツキヨココ<3088>、ダイコク電<6430>、GMO−FG<4051>、バルテス<4442>などが注目される。
<AK>
2022/11/15 08:36
オープニングコメント
売り優勢の展開ながらも、需給状況が改善傾向のなか押し目買い意欲は強そう
14日の日本株市場は、売り優勢の展開ながらも底堅さは意識されそうだ。11日の米国市場ではNYダウが32ドル高だった。前日の10月の米消費者物価指数(CPI)を受けた上昇に対する反動や、11月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)が予想を下回ったこと、暗号資産取引所FTXが国内で破産法適用申請を明らかにしたことが警戒され一時下落に転じた。ただし、利上げペース減速の思惑が根強く金利先高観の後退でハイテク株の買いが続き市場を支え、上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比150円安の28120円。円相場は1ドル139円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。週末の取引終了後に決算を発表したソフトバンクG<9984>は、出資するFTXの破綻の影響も警戒されやすく、日経平均の重荷となる可能性がありそうだ。また、米中間選挙では民主党が上院で半数の議席を獲得することが確実になったと伝えられており、富裕層や企業への増税を警戒した動きが不安視される可能性から利食いの動きが強まろう。 ただし、今週は15日に10月の米卸売物価指数(PPI)の発表を控えているため、CPI同様に減速の動きが見られるようだと、米連邦準備理事会(FRB)による利上げペースを緩めるとの見方が高まると考えられ、押し目買い意欲は強そうである。そのため、日経平均の28000円接近の局面では押し目を狙う動きに向かわせよう。また、先週の上昇でボリンジャーバンドの+2σを突破してきたため、過熱感を警戒する流れにもなりやすく、調整については想定内といった見方に向かわせやすい。 決算については、国内では本日で一巡する。決算発表が一巡することにより、機関投資家は動きやすくなると考えられ、改めて決算を受けてイレギュラー的な動きを見せていた銘柄などを見直す動きが意識されやすい。そのほか、中小型株についてはFTXの破綻によるソフトバンクGの影響などがセンチメントを冷ます可能性はあるものの、マザーズ指数は直近の戻り高値を突破し、8月、9月高値のダブルトップ水準を捉えてきた。いったんは利食いの入りやすい水準ではあるものの、需給状況が改善傾向のなか、押し目買い意欲は強そうである。 なお、11日の取引終了後に決算を発表したところでは、三越伊勢丹<3099>、イーディーピー<7794>、すかいらーく<3197>、ラウンドワン<4680>、、古河機金<5715>、浜松ホトニク<6965>、ips<4390>、アシックス<7936>、三井松島HD<1518>、アドベンチャー<6030>、SECカーボン<5304>などが注目される。
<AK>
2022/11/14 08:23
オープニングコメント
ギャップスタート後は東エレクの株価推移を見極め
11日の日本株市場は、ギャップスタートとなり、買い一巡後も底堅さが見られそうだ。10日の米国市場ではNYダウが1201ドル高だった。10月の米消費者物価指数(CPI)は予想以上に伸びが鈍化したため金利先高観が後退。米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げペースを緩めるとの思惑が強まり、米長期金利が大幅に低下したため、ハイテク株を中心に幅広い銘柄が買われた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比545円高の27975円。円相場は1ドル141円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートとなろう。昨日は米中間選挙を手掛かりとした先回り筋のクローズの動きのほか、米CPIの発表を控えたヘッジ対応の動きがあったとみられる。これまでCPIショックから波乱の相場展開が続いていたこともあり、ショート気味に傾いていたと考えられ、朝方は先物主導によるショートカバーの動きが強まりそうだ。日経平均は前日に割り込んだ75日線を再び突破してくるほか、節目の28000円を回復が試されそうだ。 ただし、米長期金利の低下によって日米金利差が縮小するとの見方に向かわせやすいほか、一気に円高に振れたことにより、円安の恩恵を受けた輸出企業には下期のサプライズ感が後退する可能性もあるため、買い一巡後は強弱感が対立する可能性はありそうだ。また、東エレク<8035>の下方修正による指数への影響を見極めたいところでもあろう。東エレクが指数の重荷となるようだと、次第に相場全体への利益確定につながる。 もっとも、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)でFRBは利上げペースを緩める可能性が高まったことにより、押し目買い意欲は強そうである。VIX指数は23.53と9月半ば以来の水準に低下しており、リスク選好に向かわせやすい。物色の流れとしてはインデックス主導となるものの、買い一巡後は決算を手掛かりとした個別対応になりそうだ。昨夕の引け後の決算では、マツダ<7261>、日揮HD<1963>、西武HD<9024>、コスモエネHD<5021>、アンビス<7071>、クレセゾン<8253>、バンナムHD<7832>などが注目されよう。
<AK>
2022/11/11 08:27
オープニングコメント
売り一巡後の底堅さを見極め、物色は決算を手掛かりとした個別対応に
10日の日本株市場は、売り優勢の相場展開ながら、底堅さが見られそうだ。9日の米国市場ではNYダウが646ドル安だった。中間選挙で下院での共和党勝利の勢いが期待された程ではなく、想定されたほどねじれ議会にならないとの見方から、利益確定の動きが優勢となった。また、10日に発表予定の10月の米消費者物価指数(CPI)を控えていることもクローズの動きに向かわせたほか、暗号資産(仮想通貨)の下落による金融市場への影響なども警戒された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比130円安の27520円。円相場は1ドル146円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになろう。ただし、米CPIの発表を控えるなか、米中間選挙後のクローズの動きはある程度想定されていた動きであろう。昨日の東京市場においても日経平均は寄り付き直後の27926.52円を高値に軟調推移が続いていた。28000円を捉えることができなかったが、足元のリバウンドによって短期的には過熱感も警戒されてきたため、想定内の一服だった。本日は支持線として意識される5日、75日線での底堅さを見せられるかが注目されるが、同線を下回ったとしても心理的な支持線である27500円辺りでは押し目狙いの動きも入りそうだ。また、一目均衡表では雲上限が27420円辺りに位置しており、サポートとして意識されやすい。 朝方はショートを仕掛けてくる動きも入りやすいだろうが、売り一巡後の底堅さが見られる局面においては、短期的ながらもリバウンド狙いになろう。物色としては引き続き決算を手掛かりとした物色のほか、新型コロナウイルス感染症の第8波が警戒されてきており、感染予防やPCR検査に関連した銘柄への物色も意識されそうだ。なお、昨日引け後の決算では、LIFULL<2120>、サイバー・バズ<7069>、タナベコンサルティングG<9644>、共立メンテ<9616>、三井金<5706>、クレハ<4023>、日空ビル<9706>、鴻池運輸<9025>、リゾートトラ<4681>、サトーHD<6287>、フジクラ<5803>、ホシザキ<6465>辺りの動向が注目されそうだ。
<AK>
2022/11/10 08:32
オープニングコメント
イベント通過によってクローズの動きが強まる可能性には注意しておく必要
9日の日本株市場は、こう着ながらもやや強含みの相場展開が見込まれよう。8日の米国市場はNYダウが333ドル高だった。中間選挙で下院での共和党躍進による「ねじれ」議会により、政府の過激な政策への傾斜が回避できるとの期待感が買い材料となった。また、ドル安や長期金利の低下が投資家の安心感につながった。NYダウは直近戻り高値を突破し、終値では8月25日以来の33000ドルを回復した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比10円安の27880円。円相場は1ドル145円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになりそうだ。日中は米中間選挙の開票結果に関する報道の影響を受けることになり、グローベックスの米株先物の動向に振らされやすいだろう。また、米中間選挙の「ねじれ」のほか、過去の中間選挙時の上昇といったアノマリーから先回り的な買いも入っていたため、イベント通過によってクローズの動きが強まる可能性には注意しておく必要がありそうだ。 また、日経225先物はナイトセッションで一時28000円を回復したこともあり、日中においても仕掛け的な買いの動きから日経平均の28000円回復は意識されそうだ。ただし、ボリンジャーバンドの+2σは27970円辺りで推移しているため、過熱感が警戒されてくる可能性もある。目先的な達成感も高まるほか、米中間選挙から市場の関心は10日発表の米消費者物価指数(CPI)に関心が向かっていることから、利益を確定させてくる動きも考えられるため、押し目狙いのスタンスとなりそうだ。引き続き12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げペースを緩めるといった見方から、リバランスに伴うショートカバーの動きは継続すると見られ、押し目を狙いたい。 物色の流れとしては引き続き、決算を手掛かりとした動きとなりやすいだろう。昨日の引け後に決算を発表したところでは、リンコー<9355>、セイコーG<8050>、フクシマガリ<6420>、日電子<6951>、高千穂交<2676>、ジャムコ<7408>、日金銭<6418>、尾家産<7481>、古河電工<5801>、ips<4390>、出光興産<5019>、テーオーシー<8841>、スズキ<7269>辺りが注目されよう。
<NH>
2022/11/09 08:41
オープニングコメント
中小型株の良好な決算へは個人投資家主体の資金が集中
8日の日本株市場は、買い先行後はこう着感の強い相場展開が見込まれよう。7日の米国市場ではNYダウが423ドル高だった。8日に米中間選挙を控えるなか、下院で共和党優勢の思惑から、株式市場への逆風となる増税などの法案成立が難しくなるといった見方から、先回り的な買いが優勢だった。長期金利の上昇から朝方伸び悩んでいたハイテク株は引けにかけて買われる格好。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円高の27620円。円相場は1ドル146円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。NYダウは75日線を支持線にリバウンドを見せており、11月2日につけた高値水準を捉えるなど、理想的なリバウンドの動きを見せている。VIX指数は低下傾向を継続しており、リスク選好に向かわせやすいだろう。とはいえ、米中間選挙の結果を受けた市場の反応を見極めたいとの見方や決算発表が本格化するなかで積極的な売買は手控えられやすく、買い一巡後は次第にこう着感が強まりやすい。 ただし、日経225先物はナイトセッションで75日線をサポートとした値動きだったこともあり、日経平均についても前日に上値を抑えられていた75日線を捉えてくる可能性はありそうだ。同線を上回ってくるようだと、リバランスに伴うショートカバーの動きは強まりやすいだろう。昨日は指数インパクトの大きい東エレク<8035>がリバウンドの動きを見せていたが、決算を控えるなかでアク抜け期待というよりは、ショートカバーの動きであろう。相対的に出遅れているハイテク株への修正リバウンドとなれば、こう着ながらもセンチメントを明るくさせそうだ。 物色の流れとしては引き続き決算を手掛かりとした物色は強まりやすく、特に中小型株の良好な決算へは個人投資家主体の資金が集中することによって強いリバウンドにつながっている。なお、昨夕に発表した決算では、三谷商<8066>、アイペットHD<7339>、ニチアス<5393>、JCU<4975>、宮入バル<6495>、マルハニチロ<1333>、いであ<9768>、三信電気<8150>、GMOTECH<6026>、GMOリサーチ<3695>、SANKYO<6417>、ニチコン<6996>、住友精化<4008>、ポート<7047>、ヤマハ発<7272>などが注目されそうだ。
<AK>
2022/11/08 08:34
オープニングコメント
米株高を受けた買い一巡後は、決算を手掛かりとした個別対応に
7日の日本株市場は、買い先行で始まった後は次第にこう着感が強まるものの、底堅い相場展開が見込まれよう。4日の米国市場ではNYダウが401ドル高だった。中国当局の「ゼロコロナ」政策の緩和期待から買い先行で始まった。10月の米雇用統計では依然健全な労働市場が証明された一方で失業率は上昇した。米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ幅縮小の観測を支える内容と捉えられたほか、FRB高官の発言を受け利上げ減速観測も再燃し、長期金利が一時低下すると一段高となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比315円高の27505円。円相場は1ドル147円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで5日、75日線水準を回復してきており、週末に下げのきつかった指数インパクトの大きい値がさハイテク株などにはリバランスの動きが意識されそうだ。日経平均は週末の下げで25日線水準まで下げていたが、同線を支持線としたリバウンドによって、75日線水準を捉えてくる展開が期待されよう。 今週は8日に米中間選挙の投開票のほか、10日には10月の消費者物価指数(CPI)の発表を控えているため、積極的な売買は手控えられやすいところではある。ただし、先高期待から買いが積み上がっている需給状況とは考えづらく、リバランスに伴うショートカバーの動きが需給面での下支えになりそうだ。米国では12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げペースを緩める可能性が高いなか、短期的に売り仕掛けられる局面においては、押し目狙いの好機となる場面は想定しておきたいところであろう。VIX指数が25.00を下回ってきていることもリスク選好に向かわせやすい。 物色の流れとしては決算発表が本格化するなかにおいて、決算を手掛かりとした個別対応に向かわせやすい。4日引け後に決算を発表したところでは、インソース<6200>、シミックHD<2309>、サンリオ<8136>、トラスト<3347>、三井倉庫HD<9302>、サンケン電<6707>、ヤマシンF<6240>、イリソ電子<6908>、りらいあ<4708>、日曹達<4041>辺りが注目されそうである。
<AK>
2022/11/07 08:18
オープニングコメント
売り一巡後は底堅い相場展開、押し目狙いのスタンスに
4日の日本株市場は、売り一巡後は底堅い相場展開が見込まれよう。3日の米国市場ではNYダウが146ドル安だった。2日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、予想通り4会合連続で0.75%の利上げを決定した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が会見でインフレ抑制の道のりが長く、最終的な金利も従来の予想を上回ると言及すると、2日の米国市場は大きく売られる格好となった。ただし、3日は続落となったものの、週次失業保険申請件数が依然低水準で労働市場の健全性を証明したほか、押し目買いや一部企業の予想を上回った決算を好感した買いに一時プラス圏を回復する場面も見られた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比385円安の27255円。円相場は1ドル148円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートになるだろう。パウエルFRB議長の声明では、予想通りではあるが利上げペース減速の可能性を示唆したことから、下へのバイアスは強まらないと考えられ、引き続きリバランスに伴うショートカバーの動きが入りやすい需給状況であると考えられよう。そのため、弱含む局面においては、押し目狙いのスタンスを想定しておきたいところである。VIX指数はFOMC後の米国市場が下落する局面においても低下傾向を継続していることから、リスクオフの流れには向かわないと見られる。 米雇用統計の発表を控えてリバウンドの動きは強まりづらく、インデックスに絡んだ商いによって指数インパクトの大きい値がさ株が重荷となる可能性はありそうだ。一方で、ファーストリテ<9983>が発表した「ユニクロ」の10月の国内既存店売上高は、前年同月比12.8%増だった。増加は4カ月連続となり、これを手掛かりとしたファーストリテの底堅い値動きが日経平均を下支えする可能性はある。 また、決算発表が本格化しているなか、良好な決算を評価した物色も見られているため、需給状況は悪くないだろう。日経平均は足元のリバウンドで75日線を回復してきたが、本日は同線を割り込み、5日線を下回ってくる可能性はある。ただし、25日線が支持線として機能している状況は継続することから、冷静に押し目を狙いたいところである。
<AK>
2022/11/04 08:30
オープニングコメント
リバランスの動きは継続、ハイテク株の底堅さを見極め
2日の日本株市場は、売り優勢ながらも下値の堅さは意識されやすい相場展開が見込まれよう。1日の米国市場ではNYダウが79ドル安だった。中国がゼロ・コロナ政策を緩和するとの思惑で上昇したアジア、欧州市場の流れを受けて買い先行で始まった。ただし、10月ISM製造業景況指数やJOLT求人件数などの経済指標が予想を上回ったほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)開始にともない大幅追加利上げを織り込む形で長期金利が上昇に転じると警戒感が強まり下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比100円安の27590円。円相場は1ドル148円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。ただし、FOMCを前に積極的な売買は手控えられるほか、祝日前とあってポジション調整の動きも意識されるため、調整の動きは想定内であろう。一方でリバランスに伴うショートカバーの動きは引き続き意識されやすく、底堅さは見られそうだ。日経平均は10月3日安値25621.96円をボトムに下値切り上げのトレンドを継続しており、上値を抑えられていた75日線を突破してきた。三角もち合いを上放れつつある形状のため、FOMC通過後にトレンドが強まる可能性のなか、ショートカバーは入りやすいだろう。 また、米国の主要な株価指数は下落したものの、SOX指数は上昇している。半導体株へはリバランスに伴う買い戻しの動きが続いていると見られ、東京市場においても同様の流れが意識されやすいだろう。また、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は取引終了後に決算を発表。1株利益が予想を下回り第4四半期の弱い見通しを示したが、警戒されたほど悪化しなかったとの見方からか、時間外取引で買戻しが先行していることも手掛かり材料になりそうだ。 さらに、昨日決算を発表したソニーG<6758>、TDK<6762>へは評価した買いが向かう可能性があるため、指数を下支えする可能性があるだろう。そのため、日経平均は売り一巡後は底堅い値動きを見せてくると考えられ、短期的に弱含む局面においては、押し目狙いのスタンスで臨みたいところ。中小型株については祝日前ということもあり、いったんはポジションをクローズする動きに向かわせそうだが、こちらも調整が強まる局面では、中期スタンスで押し目を拾いたいところだろう。
<AK>
2022/11/02 08:34
オープニングコメント
良好な決算を発表した企業へは、個人主体の資金流入は活発
1日の日本株市場は、利食い売り優勢ながらも下値の堅さは意識されやすい相場展開が見込まれよう。10月31日の米国市場ではNYダウが128ドル安だった。月末の調整や利上げ減速期待を受けた買いにダウは一時プラス圏を回復する場面もみられたが、翌日から開催される連邦公開市場委員会(FOMC)を警戒した売りが優勢となった。また、オン・セミコンダクターが先行きに慎重な見通しを示したことが嫌気され大きく売られるなど、半導体株の弱い値動きが重荷となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比変わらずの27550円。円相場は1ドル148円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い優勢の展開となりそうだ。米国同様にFOMCを前に積極的な売買は手控えられやすいほか、日経225先物はナイトセッションで終値を挟んでの狭いレンジ推移が継続していたこともあり、積極的に仕掛けてくる動きも考えづらいところだろう。米半導体株の弱い値動きから指数インパクトの大きい値がさハイテク株などへは短期的なショートも意識されるものの、足元でリバランスに伴う商いが中心のなかでは、押し目では買い戻しの動きになりそうだ。 また、米国市場は下落したとはいえ、NYダウは直近6営業日で2500ドルほど上昇したこともあり、FOMCを前に当然の一服といったところであろう。VIX指数は小幅な反発にとどまっており、リスク回避姿勢が強まることはなさそうだ。そのため、積極的なリバウンド狙いの動きは考えづらいものの、リバランスに伴うショートカバーによって、下値の堅さが意識されやすく、短期的に下を仕掛けてくる局面においては、その後のカバーの動きを想定した押し目狙いになろう。 物色としては絞られてくると見られるが、決算発表が本格化するなか、良好な決算を発表した企業へは、個人主体の資金流入は活発となろう。昨日の取引終了後に決算を発表したところでは、WSCOPE<6619>、メルカリ<4385>、JT<2914>、ウェルネット<2428>、コマツ<6301>、ANA<9202>、Jパワー<9513>、宮地エンジ<3431>、NTN<6472>、オークマ<6103>、虹技<5603>、NSD<9759>、フクダ電子<6960>、中国塗料<4617>、JVCKW<6632>、テクノクオーツ<5217>、クイック<4318>辺りが注目される。
<AK>
2022/11/01 08:33
オープニングコメント
ギャップスタート後は次第にこう着感が強まるものの、押し目狙いのスタンスで対応
31日の日本株市場は、ギャップスタートで始まった後は、次第にこう着感が強まりそうだ。28日の米国市場ではNYダウが828ドル高だった。米連邦準備制度理事会(FRB)の金利がピークに接近したとの見方から買い優勢の展開。アップルは第3四半期決算で、予想を上回る増収増益を発表したことが材料視され大きく買われるなか、センチメントを強気に傾けた。また、インテルの決算も予想を上回るなか、他の半導体株に買いが波及した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比495円高の27505円。円相場は1ドル147円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まることになり、指数インパクトの大きい値がさ株がけん引する格好になろう。日経平均は75日線が27550円辺りに位置しているため、同線接近では強弱感が対立しやすいだろう。これまでのリバウンド局面では75日線に上値を抑えられてきたこともあり、買い一巡後は同線突破を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすい。 また、決算発表が本格化するなかでは積極的な売買は手控えられやすく、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えていることから、短期筋の仕掛け的な商いも限られそうである。また、ロシアは黒海艦隊への大規模な攻撃を理由に、黒海に面した港からウクライナ産の穀物を輸出する国際合意への参加を停止すると発表。地政学的リスクも高まるなか、商いは膨らみづらいところであろう。 もっとも、FOMCを前にリバランスの動きは入りやすい。日経平均は昨年2月高値をピークに調整基調が継続しており、長期的なポジションの修正の動きは意識されてくるなか、これまでショート優勢で調整してきたセクターや銘柄へはリバランスに伴う修正リバウンドの動きは意識されよう。FOMCを前に警戒感から低迷する局面においては、押し目狙いのスタンスで対応したい。 そのほかは、決算を手掛かりとした個別物色に向かいやすく、28日の取引終了後に決算を発表したところでは、ストライク<6196>、アルプスアル<6770>、エンプラス<6961>、田中化研<4080>、タカトリ<6338>、スターティアH<3393>、エレマテック<2715>、ソネック<1768>、多木化学<4025>、ジーダット<3841>、ジェイテクト<6473>、M&A総合研究所<9552>などが注目されよう。
<AK>
2022/10/31 08:25
オープニングコメント
積極的なポジションは取りづらいものの、押し目は狙いたいところ
28日の日本株市場は、売り優勢ながらも下値の堅さは意識されやすい相場展開が見込まれよう。27日の米国市場ではNYダウが194ドル高だった。7-9月期国内総生産(GDP)速報値は3四半期ぶりプラス成長に回復したため、リセッション懸念が後退し買い先行で始まった。キャタピラーなど良好な主要企業決算を好感した買いのほか、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ減速期待も根強く、NYダウは終日堅調に推移した。一方でメタプラットフォームズの下落が他のハイテク株へ売りが波及する格好となり、ナスダックは続落。シカゴ日経225先物清算値は大阪比225円安の27075円。円相場は1ドル146円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになろう。メタプラットフォームズの下落は昨日の時点で織り込まれているが、アマゾン・ドット・コムは10-12月期の見通しが市場予想に届かず、時間外取引で急落している。大型テック株の予想を下回る決算を受けた急落が相次ぐなか、相場全体の重荷になりそうだ。 とはいえ、キャタピラーが8%近く上昇するなど、予想を上回った決算を評価した動きは見られている。大型テック株は弱いものの、その他では予想ほど悪くないといった見方から買われており、センチメントは改善傾向にあると考えられる。 また、VIX指数は低下傾向を継続しており、FRBが利上げペースを鈍化させるとの見方からリバランスの動きが見られている。昨日の東京市場においてもメタプラットフォームズが下落するなか、指数インパクトの大きい値がさハイテク株を中心に底堅い値動きを見せており、リバランスに伴う買い戻しの動きが見られていた。そのため、売り先行ながらも、売り一巡後は底堅さが意識されそうだ。 日経平均は75日線に上値を抑えられる格好となったものの、下値の堅さは意識されやすく、27000円に接近する局面においては押し目狙いの買いは入りやすいとみておきたい。物色の流れとしては、相対的に出遅れている銘柄やセクターの修正リバウンドを狙った動きになりそうだ。不透明感はあり、週末要因から積極的なポジションは取りづらいものの、押し目は狙いたいところだろう。
<AK>
2022/10/28 08:29
オープニングコメント
FRBが利上げペースを緩めるとの見方から、押し目狙いのスタンス
27日の日本株市場は、売り優勢ながらも下値の堅さは意識されやすい相場展開が見込まれよう。26日の米国市場ではNYダウが2ドル高だった。9月の卸売在庫の伸びの鈍化や新築住宅販売件数の減少を受け景気減速を懸念した流れから売り先行で始まった。その後、カナダ銀行(中央銀行)が予想外の利上げペースを縮小したことから、米連邦準備理事会(FRB)も利上げペースを緩めるとの期待が高まり長期金利が低下すると、NYダウは一時300ドルを超える上昇を見せた。ただし、アルファベットやマイクロソフトの決算を嫌気した売りのほか、大型テック株が総じて軟調ななか売りが広がる格好となり、NYダウは小幅な上昇にとどまり、ナスダックは大幅に下落した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比60円安の27380円。円相場は1ドル146円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや売り先行で始まろう。アルファベットの下落などは前日の時点で織り込まれているものの、メタプラットフォームズが弱気な見通しが嫌気されて時間外で20%近く急落しており、これが重荷になりそうだ。米国では足元の決算で、予想ほど悪くないといった見方から買われる動きを見せていたが、期待されていた大型テック株の決算後の急落が相次ぐなか、手掛けづらくさせそうである。 もっとも、VIX指数は27.28に低下しており、ほぼ1か月ぶりの水準まで下げてきている。決算への警戒はあるものの、FRBが利上げペースを緩めるとの見方から、全体としてはリスク選好に向かわせそうである。軟調な地合いながらもショートは仕掛けづらく、一方でリバランスに伴う買い戻しの動きは意識されてくるだろう。また、日経225先物はナイトセッションで一時27370円まで下げる場面も見られたが、同水準に位置している75日線が支持線として機能していた。同線がサポートに変わるなか、短期的に売られる局面においては押し目狙いのスタンスで対応したいところだ。 物色としては、主力ハイテク株は手掛けづらくさせるだろうが、インデックスに絡んだ商いが主導するなか、決算を手掛かりとした個別物色になりそうだ。昨日の決算及び業績修正では、日ギア<6356>、NTTDIM<3850>、カプコン<9697>、日立建機<6305>、オムロン<6645>、フィンテック<8789>、シモジマ<7482>、日新薬<4516>などが注目される。
<AK>
2022/10/27 08:32
オープニングコメント
アルファベット決算が重荷も利食いが強まる局面においては押し目狙いのスタンスに
26日の日本株市場は、買い先行後は次第にこう着感が強まりやすいものの、押し目買い意欲は高まりそうだ。25日の米国市場ではNYダウが337ドル高だった。予想を下回った住宅関連指標を受け景気後退懸念が強まり弱含む場面も見られたが、10月消費者信頼感指数も悪化したため長期金利が大幅に低下すると買いが強まり上昇に転じた。また、金利低下に加えてドル安、さらに決算への期待を受けてハイテク株も強く、相場全体を押し上げる格好となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比295円高の27555円。円相場は1ドル148円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。日経平均は直近戻り高値水準を捉えてくることにより、27513円辺りに位置している75日線を意識してきそうである。ただし、決算発表が本格化するなか、米国市場ではアルファベットやマイクロソフトが決算の初動で売られており、アルファベットについては時間外取引で6%を超える下落を見せている。そのため、買い一巡後は26日の米国市場の反応を見極めたいとして、手控えムードを強めてくる可能性はありそうだ。 日中は米株先物の動きなどに振らされやすく、利益確定の動きが強まる局面には注意しておきたいところであろう。ただし、米連邦準備理事会(FRB)が12月以降に利上げペースを緩めるとの見方から、売りを仕掛けてくる流れにはなりづらいと考えられ、利食いが強まる局面においては押し目狙いのスタンスに向かわせよう。また、日経225先物はナイトセッションで上値抵抗線として意識されていた75日線を突破し、10月6日につけた戻り高値27400円をクリアしている。買い一巡後に利食いに押されたとしても75日線辺りでの底堅さがみられるようであれば、その後のショートカバーにつながる可能性はあるだろう。 物色としては決算を手掛かりとした個別物色のほか、足元でようやくリバウンドの動きを見せてきた値がさハイテク株については、押し目狙いのスタンスで対応したいところ。また、中小型株については、足元で調整一巡感がみられている銘柄などへのリバウンド狙いのスタンスになりそうだ。そのほか、期待感はそれほど高まっていないとはいえ、経済対策を手掛かりとしたテーマ性のある銘柄などにも資金を向かわせよう。そのほか、足元で強い値動きを継続している通信株などにも注目しておきたい。
<NH>
2022/10/26 08:50
オープニングコメント
27000円水準での底固めから、前日の高値水準を意識
25日の日本株市場は、買い先行後はこう着感が強まるものの、底堅い相場展開が見込まれる。24日の米国市場ではNYダウが417ドル高だった。連邦準備制度理事会(FRB)が今後、利上げペースを減速するとの思惑から、米経済が深刻な景気後退を回避できるとの期待感からの買いが優勢だった。長期金利が落ち着いた動きを見せたことから、アップルやマイクロソフトなど大型テック株のほか、エヌビディアなど半導体の一角なども買われた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比185円高の27145円。円相場は1ドル148円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。昨日は中国の習近平主席3期目の政権が発足し、権力集中への警戒感からハンセン指数は6%を超える下落となったことが重荷だったが、米国市場では嫌気される動きが限られたため、仕切り直しといったところだろう。昨日の日経平均は前場半ばに27300円を回復する場面も見られたが、ハンセン指数の下落が嫌気され結局は27000円を下回るなど上げ幅を縮めていた。25日線が支持線として意識されやすく、27000円水準での底固めから、前日の高値水準が意識されそうだ。 米国では大型テック株の決算を控えていることから、結果を見極めたいとする模様眺めムードは強まりやすい。ただし、「アップルミュージック」と「TV+」などの値上げを発表したアップルが買われるなど、決算通過後のアク抜け期待なども高まりやすいだろ。足元での米決算では予想ほど悪くないといった見方から買い直される動きが目立っていた。楽観視は禁物であろうが、11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、次の12月FOMCで利上げ幅縮小を協議するといった見方により、修正リバウンドの動きを強めてくる可能性はありそうだ。 そのため、東京市場においても売り込まれていたハイテク株などへは買い戻しが入りやすい一方で、インバウンド関連など足元で強い値動きを継続していた銘柄へは利益確定の動きが入りやすく、リバランスの動きに向かわせる可能性はありそうだ。そのため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などが指数をけん引する格好から、やや強含みの相場展開に期待したいところだろう。個人主体の中小型株物色についても、主力大型株へのシフトが意識されてきそうだ。
<AK>
2022/10/25 08:35
オープニングコメント
米株高を受けて75日線が位置する27490円辺りが次第に意識されてくる
24日の日本株市場は、買い優勢の相場展開が見込まれよう。21日の米国市場ではNYダウが748ドル高だった。長期金利が2007年来の高水準となるなか、売り先行で始まった。その後、米連邦準備制度理事会(FRB)の伝達手段の一つとしても知られるウォールストリート・ジャーナル紙が、FRBは11月連邦公開市場委員会(FOMC)で0.75%利上げ後、利上げペース減速を協議する可能性を報じたため、金利が低下に転じると主要株式指数は上昇に転じた。また、サンフランシスコ連銀のデイリー総裁の「より小幅な利上げを計画し始めるべき」との発言も手伝い、引けにかけて上げ幅を広げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比210円高の27110円。円相場は1ドル148円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。市場では12月のFOMCで0.75%の利上げを織り込みにいっていたこともあり、リバランスの動きが強まりそうである。また、為替市場では政府・日銀がドルを売って円を買う市場介入に踏み切ったとみられ、急激な円安・ドル高の動きが修正されている。さすがに足元での急ビッチの円安の動きは警戒視されていただけに、ウォールストリート・ジャーナル紙の報道に合わせる格好で市場のインパクトにつながった。東京市場においてもこれを材料視する形から、押し目狙いの買いの動きも入りやすいだろう。 先週末の日経平均は25日線を下回り、終値ベースでは4日ぶりに27000円を割り込んで終えた。本日はシカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなるなか、19日の戻り高値37371.38円、6日につけた27399.19円、75日線が位置する27490円辺りを意識してきそうだ。抵抗線水準では戻り待ちの売りなどから強弱感が対立しやすいだろうが、今週は米国ではアルファベット、アップル、メタ・プラットフォームズ、アマゾン・ドット・コムなど大型テック株の決算が予定されており、決算の結果次第ではリバウンド基調が強まる可能性もあるため、仕掛け的な売りは入りづらくなるだろう。足元の決算では、予想ほど悪くないといった見方から買い戻しの動きが相次いでいることもあり、押し目狙いの買いは入りやすいと考えられる。 物色の流れとしてはギャップスタートによりインデックスに絡んだ売買が中心になりやすく、指数インパクトの大きい値がさ株などへは資金が向かいやすい。また、決算発表がピークを迎えてくることから、業績を手掛かりとした個別銘柄での短期的な値幅取り狙いの動きも活発になりそうだ。そのほか、個人主体の中小型株については、足元で調整を強めていた銘柄などへは仕切り直しからのリバウンドを狙った資金が流入しやすいだろう。
<AK>
2022/10/24 08:28
オープニングコメント
27000円を挟んだこう着も、押し目買い意欲は高まる
21日の日本株市場は、売り優勢ながらも下値の堅さは意識されやすい相場展開が見込まれよう。20日の米国市場ではNYダウが90ドル安だった。週次失業保険申請件数が依然低水準にとどまり、9月中古住宅販売件数もほぼ予想に一致したため、景気減速懸念は後退。IBMやAT&Tの決算を評価した買いも見られ、NYダウは一時400ドル近く上昇する場面が見られた。ただし、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁のタカ派発言を受けて利上げ観測が強まると、長期金利の上昇を警戒した売りに押され下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円高の27020円。円相場は1ドル150円10銭台で推移している。 米国市場の下落影響から、やや売り先行で始まりそうである。ただし、米国ではFRBによる積極的な金融引き締めへの警戒は根強いものの、予想を上回る決算を発表した銘柄が買われるなか、センチメントは改善傾向にある。また、VIX指数は30.00を下回ってきたことも、ややリスク選好に向わせやすいだろう。そのため、積極的に買いを入れてくる流れにはならないとはいえ、下値の堅さは意識されやすく、日経平均の27000円割れ水準での押し目買い意欲は強そうだ。 また、円相場が1ドル150円台に乗せてくるなか、ハイテクなど海外売上高の大きい米企業にとって収益の逆風となることから米ハイテク株の動向は気がかりとなる。ただし、前日の取引終了後に決算を発表したラムリサーチは8%近く上昇し、SOX指数は上昇していることから、東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への下支えになりそうだ。相対的に売り込まれていたハイテク株が底堅い値動きを見せてくるようだと、センチメント改善にも繋がると見られる。 物色の流れとしては決算を手がかりとした個別物色のほか、インバウンドなどテーマ性のある銘柄に短期資金は向かいやすいと考えられる。また、経済対策への期待感も高まってきていることから、国策をテーマとした循環物色も意識されよう。
<AK>
2022/10/21 08:32
オープニングコメント
経済対策への期待から売り優勢ながらも底堅い相場展開
20日の日本株市場は、売り優勢ながらも底堅い相場展開が見込まれよう。19日の米国市場ではNYダウが99ドル安だった。ネットフリックス、プロクター・アンド・ギャンブル、ユナイテッドなど決算を好感した買いが先行したものの、その後は英消費者物価指数(CPI)が高い伸びとなったことから欧米の中央銀行による積極的な金融引き締めへの警戒から利益確定の動きに向った。シカゴ日経225先物清算値は大阪比195円安の27035円。円相場は1ドル149円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。米国の主要な株価指数が下落したことから、指数インパクトの大きい値がさ株などの調整が日経平均の重荷になりそうだ。もっとも、昨日の日経平均は続伸で直近戻り高値に迫る場面も見られたが、後場はこう着感が強まっていた。東証プライムの売買高も約1カ月ぶりに10億株を下回るなど商いは低水準だったこともあり、慎重姿勢は崩していないことから嫌気売りは限られよう。 そのため、売り先行ながらもその後は底堅い値動きが意識されやすく、日経平均は25日線を支持線とした推移が想定されよう。また、米国では予想を上回る決算を発表した銘柄は買われていることもあり、長期金利の上昇を警戒しつつも冷静な動きを見せている。主要な株価指数は下落したものの、SOX指数は上昇している。取引終了後に決算を発表したラムリサーチは1株利益が予想を上回り、時間外取引では買い優勢の動きとなっている。 そのため、低迷していたハイテク株などへはリバランスに伴う買い戻しの動きも意識されやすく、日経平均は27000円固めから押し目狙いの買いも入りそうだ。来週からは国内でも決算が本格化してくるため機関投資家などは動きづらくなるものの、良好な決算を発表した企業などへは個人主体の値幅取り狙いの資金が集中するだろう。今期増益見込みで足元での四半期業績の進捗率の高い銘柄などへは思惑的な動きもみられるだろう。そのほか、経済対策への期待感も高まってきていることも押し目買いに向わせやすい。
<NH>
2022/10/20 08:30
オープニングコメント
米ネットフリックスの決算がセンチメント改善につながる
19日の日本株市場は、前日の反動から利食い先行となりそうだが、その後は底堅い相場展開が見込まれよう。18日の米国市場ではNYダウが337ドル高だった。9月鉱工業生産・設備稼働率の予想以上の改善で景気減速懸念が後退したほか、ゴールドマン・サックスの予想を上回る決算を受けて、買い戻しの動きが広がった。一時600ドルを超える上昇を見せたNYダウは、一時110ドル高辺りまで上げ幅を縮める場面も見られたが、終盤にかけて持ち直した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比95円安の27095円。円相場は1ドル149円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い優勢で始まりそうだ。もっとも、前日の時点で米株先物の強い動きを受けて買われていた面もあるため、利益確定の範囲内であろう。引き続き米連邦準備理事会(FRB)による積極的な利上げ観測への警戒は根強いものの、米国では決算発表が本格化するなか、足元の大手金融の相次ぐ予想を上回る決算結果を受けて、景気減速懸念からの業績悪化を織り込んでいた向きの買い戻しの動きが広がりを見せてきている。 また、ネットフリックスは取引終了後に発表した決算が予想を上回り、時間外取引で一時14.0%を超える上昇を見せている。大型テック株の決算が評価される可能性から、東京市場においても押し目買い意欲は強まりそうである。日経平均は昨日の上昇で若干ながら25日線を上回ってきた。同線のほか27000円辺りでの攻防が意識されるものの、底堅さが見られる局面においては、25日線突破から6日のリバウンド局面で上値を抑えられていた75日線辺りを意識させてくる可能性はありそうだ。 物色の流れとしては指数インパクトの大きい値がさ株の動向が注目されやすく、インバウンドなどのテーマ性のある材料株などに短期的ながらも値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。また、決算などを手掛かりとした個別物色の動きも強まってくる可能性のほか、中小型株については利益確定の動きも目立ち始めてきており、やや主力処にシフトしてくることも想定しておきたい。
<AK>
2022/10/19 08:28
オープニングコメント
金融市場の混乱に対する警戒感が和らぎ、押し目買いの動きも入りやすく
18日の日本株市場は、買い優勢の相場展開が見込まれよう。17日の米国市場はNYダウが550ドル高だった。英国の財政刺激策の撤回で同国の財政悪化をきっかけにした世界金融市場混乱へのリスク警戒感が和らいだ。また、バンク・オブ・アメリカの決算が予想を上回ったことが好感されたほか、長期金利の低下も手伝い、終日堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比345円高の27075円。円相場は1ドル148円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなり、節目の27000円を捉えてくることになりそうだ。英国の財政刺激策の撤回によって金融市場の混乱に対する警戒感が和らいだことから、米国市場では決算発表に焦点が移った。決算に対する慎重姿勢は崩せないものの、業績の下振れは相当織り込まれているなか、予想ほど悪くないといった見方に向かうようであれば、修正リバウンドの流れが意識されやすいところであろう。 日経平均は25日線が27121円辺りに位置しているため、まずは同線を突破してくるかが注目されそうだ。同線を一気に上放れてくる動きを見せてくるようだと、75日線が位置する27463円辺りをターゲットとしたリバウンド機運が高まりやすい。また、27000円辺りでの底堅い値動きとなれば、リバウンド狙いの押し目買いの動きも入りやすくなりそうだ。 昨日の日経平均は前週末に大幅高で指数をけん引していたファーストリテ<9983>が一服となったことで指数の重荷となったものの、戻り高値水準での底堅い値動きだった。また、売りが先行した東エレク<8035>はプラスに転じ、指数を下支えするなど、リバランス中心ながらもボトム意識が高まってきているようである。積極的に上値を買い上がる動きは期待しづらいものの、ショート筋にとっては、いったんポジションを圧縮しておきたいところだろう。 物色の流れとしては、ややインデックス主導の値動きが見込まれるため、指数インパクトの大きい値がさ株などに値幅取り狙いの資金が向かいやすい。その他は、決算など個別材料株のほか、マイナンバー関連といったテーマ性のある銘柄などに個人主体の資金が向かうことになりそうだ。
<AK>
2022/10/18 08:27
オープニングコメント
下落は想定線も売り一巡後の押し目狙いの動きは慎重になりそう
17日の日本株市場は、売り一巡後は次第にこう着感が強まりそうである。14日の米国市場はNYダウが403ドル安だった。英国のトラス首相が財務相を交代、法人税率引上げ凍結撤回を発表したため金融市場混乱への懸念が緩和し投資家心理改善で買われる場面も見られた。ただし、10月のミシガン大消費者信頼感指数や期待インフレ率が予想を上回ると米連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利上げ観測がさらに強まり、長期金利上昇とともに利益を確定する動きから下落に転じた。また、週末でポジションを手仕舞う売りも散見され、引けにかけ下げ幅を広げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比425円安の26625円。円相場は1ドル148円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになろう。NYダウは3万ドルをキープできなかったが、前日の大幅上昇で上値抵抗の25日線を捉えてきたこともあり、ある程度の調整は想定線であろう。ただし、ナスダックの下落率は3%を超えていることから、売り一巡後の押し目狙いの動きは慎重になりそうだ。また、先週末はファーストリテ<9983>の決算を評価した動きが日経平均をけん引した格好であるため、ファーストリテのインパクトが限られることで上値の重さが意識されやすいところでもある。 また、米国では金融の決算が相次いだが、JPモルガンは予想を上回る決算が材料視されて金融を中心に買われる場面も見られたものの買いは続かず、決算が嫌気されたモルガンスタンレーの下落率が5%を超えるなど、手掛けづらさが窺えた。なにより、FRBによる金融引き締めへの警戒感は根強く、戻り待ち狙いの売り圧力が警戒されやすいことから、積極的な売買は手控えられやすい。まずは売り一巡後の下げ渋る動きを見極めつつ、個別に材料の出ている銘柄のほか、テーマ性のある銘柄での短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりやすい。 日経平均はシカゴ先物にサヤ寄せするようだと、5日線辺りまでの調整を見せてくる可能性はあるため、5日線での踏ん張りを意識しておきたい。同線を割り込んでくるようだと、先週末に空けたマド(26408円~26595円)埋めが警戒視されてくる可能性はありそうだ。インデックスに振らされやすい需給状況のなか、強い基調を継続している直近IPO銘柄などへの値幅取りに向わせよう。
<AK>
2022/10/17 08:28
オープニングコメント
市場の関心は本格化してくる決算に移る
14日の日本株市場は、ギャップスタートとなり、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうである。13日の米国市場はNYダウが827ドル高だった。9月消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったため、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペース加速観測が強まり金利高を警戒した売りにより、NYダウは一時500ドルを超える下落となった。ただし、売り一巡後に長期金利が低下に転じたことから買い戻しの動きが強まり、押し目待ち狙いの買いも加わり大幅高となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比570円高の26790円。円相場は1ドル147円20銭台で推移。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなろう。日経225先物はナイトセッションで一時25860円まで売られる場面も見られたが、10月3日の直近安値である25610円を割り込まなかったことから、いったんは底入れ期待に繋がることになりそうだ。5日線が位置する26590円を突破してきたことから、25日線水準の27000円辺りを目先的なターゲットとしたトレンド形成が期待されそうだ。 ただし、米国についても買い戻しが中心と見られ、先高観からの買いの動きは見極めが必要だろうVIX指数は5%近く低下したものの、30を上回っているため、センチメントが大きく改善したとは考えづらいところでもある。米CPIが予想を上回ったことから11月のFOMCでの0.75%の利上げは織り込まれたが、12月で0.50%に鈍化させる可能性は低く、先行きに対する警戒感は依然根強い。 とはいえ、CPIで荒い値動きとはなったものの、大幅高となったこともあり、市場の関心は本格化してくる決算に移るだろう。米金融セクターの決算への期待から東京市場においても金融株を見直す動きが意識されるほか、昨夕決算を発表したファーストリテ<9983>の市場反応が注目される。2023年8月期の計画はコンセンサスを上回っていることもあり、日経平均のけん引役になろう。 その他、物色としてはインデックス主導になりやすく、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などにはリバウンド期待の動きが強まりそうだ。もっとも、週末要因もあって買い一巡後は次第にこう着感が強まりやすいと考えられ、買い一巡後は材料株のほか、直近で強いトレンドを継続している直近IPO銘柄などの短期的な値幅取り狙いに向わせよう。
<AK>
2022/10/14 08:27
オープニングコメント
CPIショック警戒から主力処は避けられ、材料株での短期的な売買に
13日の日本株市場は、昨日同様、こう着感が強まりそうである。12日の米国市場はNYダウが28ドル安だった。9月卸売物価指数(PPI)が予想を上回ったため連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利上げを警戒した売りが先行した。その後、長期金利が低下に転じたため安心感から買戻しが目立ち、一時上昇に転じる場面も見られた。しかし、連邦準備制度理事会(FRB)が公表した9月開催分の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が利上げ継続を公約したほか、9月消費者物価指数(CPI)の発表を控えた警戒感から引けにかけて下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比30円安の26360円。円相場は1ドル146円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まりそうだ。CPIの発表待ちのなかでポジションを圧縮する動きが中心になりやすく、方向感に欠ける動きになりそうだ。また、アプライド・マテリアルズは取引終了後、業績見通しを下方修正し、時間外取引で売られていることから、半導体株への重荷になるだろう。ただし、東エレク<8035>は昨日の年初来安値更新で調整一巡感も意識されてくる可能性が期待されるため、下げ渋る動きを見せてくるようであれば、日経平均も底堅さが見られそうだ。 昨日の日経平均は一時26313.41円まで下落し、10月4日に空けたマド下限(26223.84円)に接近してきた。マド埋めから調整一巡が意識される一方で、マドを埋めずにCPIショックでマドを空けて下落してしまうと、9月半ばの時のように、アイランドリバーサル形状を見せてくる可能性も警戒されやすく、底堅さが見られたとしてもリバウンド狙いの買いは入りづらいだろう。 そのため、物色として主力処は避けられ、インバウンドなどテーマ株などでの短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりやすい。また、米政権はロシア産アルミニウムの完全禁輸を検討していると報じられており、アルミ関連などは思惑的な動きを見せてきそうだ。そのほか、直近IPO銘柄への物色も活発になりそうだが、足元では物色対象が絞られてきている動きも見られており、より強い銘柄に値幅取り狙いの資金が集中することになりそうだ。
<AK>
2022/10/13 08:26
オープニングコメント
様子見ムードのなか、イベント関連など内需系にシフトしやすい需給状況
12日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、こう着感が強まりそうである。11日の米国市場はNYダウが36ドル高だった一方で、ナスダックは115ポイント安だった。NY連銀の9月1年期待インフレ率の低下で大幅利上げ観測が緩和し、買戻しが強まる場面も見られた。ただし、国際通貨基金(IMF)による世界国内総生産見通し下方修正に加え、重要インフレ指標の発表を控え長期金利が最近の高水準付近に再び近づき警戒感から売り優勢の展開。英中銀のベイリー総裁が市場機能回復のために実施していた緊急国債購入を計画通り今週で終了することを表明すると金融市場混乱への警戒感に伴う売りからNYダウは上げ幅を縮め、ナスダックは下落した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比80円安の26350円。円相場は1ドル145円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。日経225先物はナイトセッションで一時26280円まで売られた後に26620円まで切り返したものの、終盤にかけて戻り売りに押されていた。米国の重要インフレ指標の発表を控えるなか、様子見ムードは強まりやすいほか、ポジションを圧縮する動きに向わせそうだ。 日経225先物は前日の大幅な下落でボリンジャーバンドの-1σ水準まで下げており、いったんは反発を見せたいタイミングではあるが、-1σを明確に下回ってくるようだと再び-2σまでの調整が警戒されやすく、26000円割れが射程に入ってくる。また、日経平均は昨日の大幅下落によって4日に空けたマド(26223円~26633円)埋めが意識されやすく、マド埋め辺りまでは押し目狙いの買いも入りづらいだろう。 物色の流れとして主力銘柄は手掛けづらく、指数インパクトの大きい値がさ株などには売りが向かいやすく、リスク回避的にもTOPIX型が優位になりそうだ。昨日から「全国旅行割」や「イベント割」が開始され、旅行の予約状況は活況である。また、ディズニーランドなども「イベント割」が適用されることになったため、イベント関連などへの物色も意識されやすいだろう。そのほか、水際対策として実施してきた入国者数の上限が撤廃され、入国者も増えていることから、インバウンド関連への物色にも向かわせよう。 主力株が手控えられるなか、外部要因の影響を避ける狙いから、直近IPO銘柄などへの循環物色も継続しそうだ。強いトレンドを継続している直近IPO銘柄には利食いをこなしつつも、押し目待ち狙いの買い意欲の強さが窺える。
<AK>
2022/10/12 08:32
オープニングコメント
リスク資産を圧縮する動きに向わせるなか、テーマ株や直近IPO銘柄などに絞られる
11日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、こう着感が強まりそうである。10日の米国市場はNYダウが93ドル安だった。朝方は先週までの下落に対する自律反発狙いの買いが先行して始まったが、シカゴ連銀のエバンス総裁のタカ派発言を受け、11月連邦公開市場委員会(FOMC)での大幅利上げ観測が一段と強まり売りが再燃し下落に転じた。さらに、高インフレを受けた主要企業の低調な四半期企業決算を警戒した売りや、ロシアがウクライナのキーウなどへの都市攻撃を再び激化させたことによる地政学的リスク上昇も更なる売り圧力となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比435円安の26665円。円相場は1ドル145円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。日経平均は4日に空けたマド(26223円~26633円)埋めが意識されやすく、慎重姿勢が強まりやすいだろう。7日の米国市場では雇用統計の結果を受けて米連邦準備理事会(FRB)による積極的な利上げ観測が強まったが、10日はコロンブスデーの祝日で債券市場は休場だったものの、シカゴ連銀のエバンス総裁のタカ派発言を受けて利上げへの警戒が高まっていた。 また、バイデン政権が7日に、半導体関連製品の中国への輸出規制を強化する新たな措置を発表したことから半導体株は弱い値動きだったこともあり、東京市場においても指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均の重荷になりそうだ。そのほか、ロシアとウクライナによる戦争激化によって地政学的リスクが高まりやすく、リスク資産を圧縮する動きに向わせよう。今週は9月消費者物価指数(CPI)や卸売物価指数(PPI)などの重要インフレ指標の発表を控えていることも手掛けづらくさせるため、指数連動性の高い主力処の物色は手控えられそうだ。 物色は10月11日から「全国旅行割」や「イベント割」が開始されるほか、水際対策として実施してきた入国者数の上限が撤廃されるなか、旅行や小売、イベント関連などに個人主体の資金が向かいそうだ。また、足元で強い値動きを継続している直近IPO銘柄などは利益確定の動きが強まる可能性はあるものの、需給状況は良好であることから、押し目買いの動きも強まりやすいと考えられ、利食い一巡後の底堅さを見極めたいところだろう。
<AK>
2022/10/11 08:28
オープニングコメント
米雇用統計待ちで手掛けづらい中、AMDの下落がセンチメントを冷ます
7日の日本株市場は、売り先行で始まった後は日経平均の27000円を挟んでの、こう着感が強まりそうである。6日の米国市場はNYダウが346ドル安だった。米失業保険申請件数が予想以上に増加したことから長期金利が低下し、買われる場面も見られた。ただし、米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁、シカゴ連銀のエバンス総裁による「利上げを継続していく必要がある」といった発言が相次いだことから、利上げを警戒した売りに押された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比265円安の27025円。円相場は145円00銭辺りで推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。日経平均は前日までの強いリバウンドから抵抗線として意識される25日、75日線水準を捉えてきたこともあり、いったんは達成感が意識されやすいため、当然の一服との見方に向わせよう。また、米国では7日に9月の雇用統計の発表を控えていることから積極的に買いを入れる動きは限られていたと見られ、米株安を受けて嫌気売りが強まる動きになりづらいだろう。 もっとも、米国の時間外では半導体メーカーのアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が下落している。2022年7-9月期の決算速報値で、売上高や売上高総利益率が従来示していた見通しを下回ったことが嫌気されており、ようやくリバウンドを見せてきた東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷になりやすい。今後本格化する米決算に対する慎重姿勢も強まりやすく、押し目買いの動きも手控えられそうである。 そのため、売り買いともに手控えられやすく、日経平均は27000円を挟んだこう着が見込まれる。また、中小型株については足元で強いリバウンドを見せていた銘柄に対しては、週末要因もあって利益を確定させる動きに向わせやすいだろう。物色としては個別に材料の出ている銘柄のほか、10月11日から「全国旅行割」や「イベント割」が開始されるほか、水際対策として実施してきた入国者数の上限が撤廃されることから、関連するテーマ株などが注目されよう。
<AK>
2022/10/07 08:26
オープニングコメント
こう着のなかで、個人主体の中小型株への物色は活発化
6日の日本株市場は、日経平均の27000円を挟んでの、こう着感が強まりそうである。5日の米国市場はNYダウが42ドル安だった。9月の米ISM非製造業景況指数が予想を上回ったことから、前日までの米連邦準備制度理事会(FRB)の急速な利上げ観測が緩まるといった期待が後退し、長期金利の上昇を受けて利益確定の売りが優勢となった。また、FRB高官が依然タカ派姿勢を維持し来年の利下げといった市場の憶測を否定したため売りが再燃した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比60円安の27020円。円相場は1ドル144円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から利食い先行で始まりそうだ。ISM非製造業景況指数を受けて売りが優勢となるなど、引き続き経済指標の結果に振らされやすい需給状況のなか、7日の米雇用統計の結果を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすいだろう。そのため、短期的な売買が中心になりやすく、直近で強いリバウンドを見せていた銘柄などには、いったん利益を確定する動きに向いやすいと考えられる。 ただし、NYダウは3万ドル割れの局面では押し目買いの動きが見られており、売り方にとってはポジションを圧縮する動きが意識されよう。また、日経225先物は一時26840円まで売られる場面が見られたものの、終値は日中比10円安の27070円と27000円を上回っている。日経平均は27000円水準での底堅さが見込まれ、同水準を下回る局面においては押し目待ち狙いの買いが意識されそうだ。 また、米国では主要な株価指数は下落となったものの、半導体SOX指数は上昇しており、足元で売り込まれていたハイテク株などを見直す動きが入りやすく、日経平均の下支えになりそうだ。そのほか、日経平均は25日、75日線が抵抗線として意識される一方で、マザーズ指数は一昨日のマドを空けての上昇で75日線を突破し、昨日は25日線をクリアしてきており、個人主体の中小型株への物色は活発化してきそうだ。また、直近IPO銘柄の出直りも目立ってきており、高値更新で需給が大きく改善している銘柄などへは、引き続き値幅取り狙いの動きを強めよう。
<AK>
2022/10/06 08:22
オープニングコメント
27000円辺りでの底堅さが見られるようだと、25日、75日線を捉えてくる可能性
5日の日本株市場は、買い先行で始まり、その後はこう着感が強まりそうである。4日の米国市場はNYダウが825ドル高だった。債務健全性への懐疑的な見方から売られていた金融のクレディスイスが持ち直したため、市場混乱への警戒感が後退した。また、8月のJOLT求人件数が予想を下回り、7月から大幅に減少したことを受けて労働市場の需要鈍化を見込み、大幅利上げ継続への観測が和らいだ。長期金利が一段と低下すると幅広い銘柄が買われ、指数を押し上げる格好となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比260円高の27170円。円相場は1ドル144円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートになりそうだ。ただし、節目の27000円を回復し、25日、75日線が位置する27400円辺りに接近してくることから、いったんは戻り一巡感も高まりやすいところであろう。また、9月7日の直近安値だった27268円辺りでは戻り待ちの売りも意識されそうである。そのため、買い一巡後は27000円水準での底固めから、抵抗線水準までの短期的な値幅取り狙いの動きに向いやすいだろ。 とはいえ、クレディスイスのデフォルト懸念が和らいだこともあり、ショートカバーの動きは強まりやすく、27000円辺りでの底堅さが見られるようだと、25日、75日線を捉えてくる可能性はありそうだ。同線を明確にクリアしてくると、リバウンド基調が本格化してきそうだ。また、VIX指数は7営業日ぶりに30.00を下回ってきており、依然としてトレンドは上向きではあるものの、売り方にとってはショートポジションを圧縮しておきたいところ。 その他、5日の米国では9月のADP雇用統計、9月のISM非製造業景況指数、7日には9月の雇用統計の発表を控えているため、積極的には手掛けづらい面はある。ただし、足元では予想に反して減速の結果が相次いでいるため、FRBによる積極的な金融引き締め姿勢が和らぐとの見方にも向かわせやすいだろう。楽観視はできないものの、ショートカバーに向かわせるとともに、慎重な買い方においても押し目待ち狙いの動きに向わせよう。物色としてはハイテク株のリバウンドのほか、金融株へも資金が向かいそうだ。また、直近IPO銘柄の一角なども需給改善によって資金が集中しやすいだろう。
<AK>
2022/10/05 08:22