オープニングコメントニュース一覧
オープニングコメント
ハイテク株へのリバウンド機運が高まる
4日の日本株市場は、買い先行で始まり、その後も底堅い値動きを見せてきそうだ。3日の米国市場はNYダウが765ドル高だった。英国のトラス政権が最高所得税率引き下げを撤回したため世界金融市場混乱への不安が緩和し買戻しが先行。9月ISM製造業景況指数や8月建設支出が予想下回り、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペースを加速するとの懸念が和らいだ。売り方の買い戻しの動きが強まったほか、直近の大幅な下げに対する割安感から押し目待ち狙いの買いも入ったようだ。シカゴ日経225先物清算値は大阪比365円高の26595円。円相場は1ドル144円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。英国のトラス政権の減税案撤回についてはある程度昨日の強いリバウンドによって織り込まれている面はあるものの、米国市場の強い値動きによってショートカバーは強まりそうである。日経平均は9月半ば以降の調整で切り下がる5日線に上値を抑えられるトレンドを形成しているが、本日はこの抵抗を突破してくることになろう。昨日の朝方の調整で25621円まで下落してのリバウンドとなり、6月20日安値25520円とのダブルボトム形成も意識されてくるため、底入れ感も台頭しそうだ。 日経平均はマドを空けての下落が続いていたため、まずは9月26日に空けたマド(26779円~26955円)を埋めてくる動きが意識されてくる。そのため節目の27000円が目先的なターゲットになりそうだ。また、昨日は東エレク<8035>が大幅なリバウンドを見せてきた。ようやく売りが続いていたハイテク株へのリバウンド機運が高まることから、日経平均型の上昇への期待にも繋がろう。米国ではテスラが急落していることもあって自動車株は手掛けづらくさせてくる可能性があることから、結果的にはNTロング(日経平均買い、TOPIX売り)のスプレッド狙いの動きも入りやすいだろう。 とはいえ、引き続き欧米の金融政策の影響に振らされる状況は変わらないほか、米国では5日に9月のADP雇用統計、9月のISM非製造業景況指数、7日には9月の雇用統計の発表を控えていることもあり、積極的な上値追いの動きは限られやすく、値がさハイテク株など相対的に出遅れている銘柄に資金が向かいやすいだろう。そのほか、足元で底入れからリバウンドの動きを見せてきている直近IPO銘柄の一角などへも個人主体の値幅取り狙いの資金が向かいやすいと考えられる。
<AK>
2022/10/04 08:28
オープニングコメント
世界的な景気後退懸念や地政学的リスクの高まりが重荷に
3日の日本株市場は、売り先行後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。9月30日の米国市場はNYダウが500ドル安だった。9月シカゴ購買部協会景気指数(PMI)やミシガン大学消費者信頼感指数確報値が予想を下回る低調な結果となり、一時長期金利が低下したことから買われる場面も見られた。しかし、米連邦準備制度理事会(FRB)の高官が講演やイベントで時期尚早の利上げ終了を警告したため金利先高観を受けた売りに押された。また、ロシアのプーチン大統領がウクライナ4州の併合を宣言、英米が追加対ロ制裁を発表し地政学的リスクが高まったことも重荷となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比80円安の25930円。円相場は1ドル144円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。売り一巡後は先週末の日経平均構成銘柄の定期入れ替えや四半期末に伴う需給要因が通過したこともあり、先週末の下落に対する自律反発を意識させる場面もありそうだ。とはいえ、今週は米国で9月のISM製造業・非製造業景況指数、9月のADP雇用統計、9月の雇用統計の発表を控えているため、リバウンド機運は高まりづらいところだ。また、ロシア情勢に対する地政学的リスクの高まりが重荷となりやすい。ロシアの国内で、反転攻勢を強めるウクライナに対し、核兵器の使用を含めた反撃を求める声が強まっていると報じられており、リスク資産を圧縮する動きが強まりそうである。 そのため、インデックスに絡んだ商いが断続的に入る可能性もあるため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などは手掛けづらくさせそうだ。日経平均は終値ベースで7月1日以来約3カ月ぶりに26000円を割り込んで取引を終えた。インデックスイベント通過で自律反発は意識されるものの、26000円が抵抗線として意識されてくるようだと、チャート形状では6月安値の25520円が射程に入ってくるだろう。押し目買い機運が高まりづらいなか、ショートを仕掛けてくる動きが強まる局面には注意しておきたい。 物色の流れとしては値動きの強い直近IPO銘柄の一角のほか、材料の出ている銘柄での個別対応になりそうだ。米国では今後決算シーズンに入るなかで、下方修正リスクへの警戒感が高まってきており、東京市場においても業績面には過剰に反応を見せてくる可能性があるだろう。その他、10月半ばからは水際対策が解除されるため、インバウンド関連などへの物色も再燃する可能性はありそうだ。
<AK>
2022/10/03 08:32
オープニングコメント
押し目買いの動きは強まりそうになく、短期的な売買が中心に
30日の日本株市場は、売り先行後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。29日の米国市場はNYダウが458ドル安だった。新規失業保険申請件数が予想外に減少したためインフレ警戒から長期金利が上昇し、売り優勢の展開になるなど、前日の英国中銀が長期国債市場に介入発表による長期金利低下は、1日で反転した。また、アップルはアナリストの弱気見通しが嫌気され5%近く下落するなか、ハイテク株の売りを誘う格好となった。S&P500業種別指数はすべてのセクターが下落した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比165円安の26175円。円相場は1ドル144円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。ただし、昨夕の段階で米株先物や欧州市場の弱い動きから先物市場ではナイトセッションの開始時には既に下落していたこともあり、市場は織り込まれていると考えられる。そのため、売り一巡後は次第に底堅さが意識されてくる可能性はありそうだ。とはいえ、日経平均構成銘柄の定期入れ替えでは引け後にSMC<6273>とHOYA<7741>の採用と、ユニチカ<3103>、沖電気工業<6703>の除外による需給要因があるため、手掛けづらくさせるだろう。 また、東エレク<8035>は連日で年初来安値を更新しており、アップルの下落影響なども重荷となるため、センチメントを冷ますことになる。そのほか、30日の米国では8月の米個人消費支出(PCEコア・デフレーター)のほか、9月のミシガン大学消費者態度指数(確報値)の発表を控えていることもあり、底堅さは意識されるものの、押し目買いの動きは強まりそうになく、短期的な売買が中心に。 物色としては個別に材料がある銘柄のほか、需給状況は悪化していない直近IPO銘柄の一角などでの短期売買は活発になりそうである。また、政府対策への思惑なども高まりやすく、関連する銘柄を探る動きなども見られそうだ。
<AK>
2022/09/30 08:33
オープニングコメント
配当落ち分を吸収し、さらに上げ幅を広げる動きでセンチメント改善
29日の日本株市場は、ギャップアップからリバウンド基調が強まりそうだが、次第にこう着感の強い相場展開になりそうだ。28日の米国市場はNYダウが548ドル高だった。英国中銀が長期国債市場に介入し、英政府が提示した大型減税計画による影響を警戒した金融市場の混乱を鎮静化させたため、安心感から買いが先行した。米長期金利が大幅に低下するなか、消費関連は景気敏感株を中心に買われ、NYダウをけん引。シカゴ日経225先物清算値は大阪比560円高の26480円。円相場は1ドル144円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップアップで始まろう。昨日の日経平均は26200円を下回って終えていたため、9月末の配当落ちを考慮した場合、26000円を下回ってくるため、調整トレンドが一段と強まるとの警戒もあったが、欧米市場の上昇の流れを受けて配当落ち分を吸収し、さらに上げ幅を広げる動きが見込まれるなか、センチメントは改善に向わせよう。足元ではボリンジャーバンドの-2σに上値を抑えられる格好での調整が続いていただけに、-2σを上回ってくるようであれば、前日の26000円割れで、目先的な底入れとの見方にも向かわせやすく、押し目待ち狙いの買い方も動きやすくなる可能性が期待される。 月末にかけては日経平均の定期入れ替えに伴う需給が重しとなるものの、想定されている需給イベントであるため、押し目狙いの好機との見方に向かわせることも考えられよう。また、昨日の下落の一因だったアップルについては、一時5%近く下落する場面が見られたものの、その後は下落幅を縮めており、1.2%程度の下落だった。楽観視は禁物ではあるものの、昨日大きく売られていたハイテク株の一角には、自律反発狙いの買いも入りやすく、これが日経平均を支える動きにもなりそうだ。 そのほか、昨日はインバウンド関連など足元で強い動きを見せていた銘柄についても、地合い悪化から利益確定の動きが強まる局面も見られていた。テーマ株などへの物色についても仕切り直し的に資金流入が意識されやすいだろう。なお、VIX指数は低下したものの、依然として30.00を上回っているため、米国の金融引き締めが世界的な景気減速を招くとの警戒はくすぶっている。買い一巡後は短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりそうだ。
<AK>
2022/09/29 08:44
オープニングコメント
売り先行で始まった後は、次第にこう着感の強い相場展開に
28日の日本株市場は、やや売り先行で始まった後は、次第にこう着感の強い相場展開になりそうだ。27日の米国市場はNYダウが125ドル安だった一方でナスダックは26ポイント高と6営業日ぶりに反発した。シカゴ連銀のエバンス総裁が「利上げが経済に浸透するには時間がかかる」ため行き過ぎた利上げに懸念を表明し金利が低下、安心感から買戻しが優勢となり、NYダウは一時400ドル近く上昇する場面も見られた。ただし、長期金利が大幅上昇に転じると、警戒感から売られ下落に転じた。半導体株の一角は買い戻され、ナスダックのほか、SOX指数は上昇。シカゴ日経225先物清算値は大阪比135円安の26185円。円相場は1ドル144円80銭台で推移している。 NYダウは一時29000ドルを割り込む場面が見られ、いったんはリバウンドが意識されやすいと見られるため、売り一巡後の底堅さは意識されてきそうだ。また、日経225先物はナイトセッションで一時26040円と節目の26000円に接近しており、こちらも調整一巡感が高まる可能性はあるだろう。ただし、欧米の主要な中央銀行による大幅な利上げ観測から長期金利が上昇を続けているなか、押し目狙いの買いは入りづらいところだ。反対に日経平均の26000円割れが意識されてきており、リスク資産を圧縮させる動きに向いやすいため、戻り売りスタンスに向わせよう。 本日は9月末の権利付き最終日となることから、配当志向の物色が個別単位で入りやすいと考えられる。ただし、権利落ち分は220円程度と観測されているため、本日の日経平均がマイナス圏で推移してくるようだと、明日の権利落ちによって節目の26000円により接近することになる。26000円割れが警戒されるなかでより押し目狙いの買いは入りづらい一方で、今後は日経平均構成銘柄の定期入れ替えに伴う需給イベントも控えているため、下へのバイアスが強まる展開には警戒しておきたいところであろう。 物色としては個別に材料の出ている銘柄のほか、テーマ性のある銘柄での短期的な値幅取り狙いの動きに向わせよう。配当狙いについては高利回りの銘柄は配当落ちの影響が大きく手掛けづらい面はある。そのほか、日経平均構成銘柄の定期入れ替えに伴うリバランスを狙った先回り的な動きが入りそうだ。
<AK>
2022/09/28 08:30
オープニングコメント
配当狙いの押し目狙いの買いなどは入りやすいタイミングに
27日の日本株市場は、やや買い先行で始まった後は、次第にこう着感の強い相場展開になりそうだ。26日の米国市場はNYダウが329ドル安だった。英国政府が先週発表した大規模な経済対策によりインフレが一段と悪化、世界景気後退に繋がるとの警戒感から売り優勢の展開となった。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペース加速の思惑から米長期金利が上昇したほか、ドル指数は2002年来の高値を更新するなど、ドル高も企業収益を圧迫するとの懸念に繋がり、さらなる売り圧力となり終日軟調で推移。シカゴ日経225先物清算値は大阪比135円高の26335円。円相場は1ドル144円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。ただし、昨日の日経平均は700円超の下落で節目の26500円を割り込んだことから、大幅な下げに対する自律反発の動きにとどまりそうであり、26500円に接近する局面では戻り待ちの売りが入りやすいだろう。一方で、明日は9月末の権利付き最終日となることから、戻り売りに押される局面においては、配当狙いの押し目狙いの買いなどは入りやすいタイミングになりそうだ。 また、日経平均構成銘柄の定期入れ替えに伴う需給要因も控えているため、足元で弱い値動きを見せている日本電産<6594>、HOYA<7741>、SMC<6273>などへは、パッシブファンドの買い需給を睨んだ上昇を想定した短期的な値幅取り狙いの動きなども意識されてきそうである。もっとも、S&P500は3カ月ぶりに年初来安値を更新してきたほか、VIX指数は3カ月ぶりに終値で30.00を上回ってきたため、先安観は強いだろう。短期的にはショートを仕掛けてくる動きも強まりやすい点は注意する必要がある。
<AK>
2022/09/27 08:33
オープニングコメント
業績面など個別に材料のある銘柄での短期的な値幅取り狙いの動きが中心に
26日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。23日の米国市場はNYダウが486ドル安だった。英国政府が1972年来で最大とされる減税策を発表し、インフレ高進にさらに拍車をかけるとの懸念に欧州市場が大幅安となった流れが波及した。米長期金利も一段と上昇し景気後退懸念を受けた売りも強まった。引けにかけて世界的な株安を警戒した投資家心理の悪化で、ポジションを手仕舞う売りも巻き込み、下げ幅を拡大させた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比615円安の26415円。円相場は1ドル143円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップダウンで始まることになろう。日経平均先物は祝日取引のナイトセッションで一時26250円まで売られる場面も見られた。英国政府の減税策がトリガーとなり、米国市場への景気後退を懸念した売りが強まっていた。これによりVIX指数は一時32.31まで急伸し、6月半ば以来の水準まで上昇した。終値は29.92と30.00を下回ったものの上へのトレンドが強まってきており、リスク回避姿勢を強めることになりそうだ。 そのため、インデックスに絡んだ商いが強まりやすく、指数インパクトの大きい値がさ株などへは売りが向かいやすいところである。景気後退懸念のほか、ロシアのプーチン政権は予備役の動員に踏み切るなど、地政学リスクへの警戒もリスク回避に向わせやすい。物色はインデックスの影響を受けにくい銘柄に向かいやすく、業績面など個別に材料のある銘柄での短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりそうだ。 今週は9月末の権利付き最終日を迎えることから高配当銘柄への物色が意識されやすいところであるが、本日のギャップダウンによって売り一巡後の配当、優待狙いの動きを見せてくるかが注目されそうである。なお、日経平均は22日の下落でボリンジャーバンドの-2σまで調整してきた。本日はギャップダウンで-2σを明確に下放れてくるため、売られ過ぎシグナルが意識されてくる可能性はありそうだ。ただし、売り一巡後の戻りの鈍さが目立つ局面ではポジション圧縮の動きが強まりやすく、次第に節目の26000円や7月安値の25841.75円辺りまでの調整を警戒してくる可能性はあるだろう。短期的な値幅取り狙いの動きが中心。
<AK>
2022/09/26 08:22
オープニングコメント
インバウンドや防衛関連などの材料株での短期的な値幅取り狙い
22日の日本株市場は、売り一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。21日の米国市場はNYダウが522ドル安だった。米連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げピークを示唆する可能性などを期待した買いが先行した。その後、FOMCは市場の予想通り3会合連続で0.75%の利上げを決定。パウエルFRB議長の会見中に買い戻しの動きが強まる場面も見られた。ただし、FRBのスタッフ予測で金利見通しが大幅に引き上げられ金利先高観が強まったことで下げに転じ、景気後退リスクを受けた売りにより引けにかけて下落幅を広げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比110円安の27010円。円相場は1ドル144円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになろう。日経225先物はナイトセッションで一時26850円まで売られており、日経平均は9月7日の直近安値27268.70円を下回り、節目の27000円辺りが意識されてきそうだ。ただし、テクニカル面ではボリンジャーバンドの-2σが27107円辺りに位置している。-2σまで下落してくるようだと、売られ過ぎが意識されやすい。これまでもボリンジャーバンドの-2σまでの調整でいったんは底入れの動きを見せていたこともあり、売り一巡後の押し目狙いは意識されやすいだろう。 もっとも、3連休を前に積極的にはポジションを取りづらく、朝方の荒い値動きのほかは、こう着感の強い値動きになりそうだ。また、9月のFOMCで3会合連続となる0.75%の利上げは織り込まれていたが、9月でピークとなり次回の11月では0.50%といった見方がコンセンサスだった。しかし、政策金利の引き上げによって11月は0.75%若しくは1.00%の利上げが見込まれるなか、神経質な相場展開は継続しそうだ。 物色の流れとしては指数インパクトの大きい値がさ株などは朝方こそ下へのバイアスが強まりそうだが、売り一巡後の短期的なリバウンド狙いの動きは意識されてきそうだ。また、中小型株については急速に需給状況が悪化した銘柄も目立つなか、インバウンドや防衛関連などの材料株での短期的な値幅取り狙いの商いが中心になろう。
<AK>
2022/09/22 08:28
オープニングコメント
短期的な売買の他は、様子見ムードの展開に
21日の日本株市場は、売り一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。20日の米国市場はNYダウが313ドル安だった。米連邦準備制度理事会(FRB)が2日間にわたる連邦公開市場委員会(FOMC)を開始したことにともない、大幅な利上げが警戒されるなか長期金利が一段と上昇したため、売りが先行した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比220円安の27230円。円相場は1ドル143円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになろう。昨日は75日線が支持線として機能する格好から反発となったものの、27520円辺りで推移する75日線をあっさり割り込んでくるようだと、持ち高調整の動きが強まるほか、短期的には売り仕掛け的な商いが入りやすいと見られる。また、目先的には9月7日の直近安値27268円70銭がターゲットとして意識されそうだ。 売り先行後は買い戻しの動きなども意識されそうではあるものの、戻りの鈍さが意識される場面においては短期的ながら先物主導でショートを仕掛けてくる動きには注意したいところである。また、日経平均は一目均衡表の雲上限が支持線として機能しており、雲上限は切り上がりを見せていることもあり、明確に割り込んでくるようだと、より先行きに対する慎重姿勢に繋がりそうである。 なお、注目されるFOMCでは3会合連続で0.75%の利上げを決めるとの見方がコンセンサスである。ただし、FOMC終了後のパウエルFRB議長の会見においてインフレ抑制に向け断固たる姿勢を改めて示すようだと売り圧力が強まる可能性はある。1.0%の利上げ観測が浮上するなか、0.75%の利上げでアク抜けを期待した面もあるが故に、タカ派発言によってセンチメントを悪化させることも考えられる。東京市場は週末3連休となることもあり、短期的な売買の他は、様子見ムードの展開になろう。 物色については個別に材料の出ている銘柄のほか、テーマ性のある銘柄での循環物色が継続しそうである。また、低迷する半導体株については、FOMCの結果発表を前に、いったんはニュートラルに戻す形での買い戻しの動きが意識される可能性はありそうだ。
<AK>
2022/09/21 08:30
オープニングコメント
売られ過ぎを意識したリバランスの動きも
20日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだが、底堅さは意識されよう。19日の米国市場はNYダウが197ドル高だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えた長期金利の上昇を受けて売りが先行した。ただし、バイデン米大統領がパンデミック終了を宣言したほか、中国の成都市で新型コロナ抑制の都市封鎖が解除される方針がプラス材料となり、上昇に転じた。引けにかけては、FOMCでの大幅利上げは織り込み済みとの見方が強まったほか、売り方の買戻しの動きも強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比140円高の27490円。円相場は1ドル143円20銭台で推移。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになろう。FOMC通過までは積極的な売買は手控えられるものの、16日のプライム市場の売買高は14億株に膨らんでいたこともあり、ポジション調整に伴う動きは一巡した可能性はある。日経平均は75日線水準まで下げてきたこともあり、いったんは同線を支持線としたリバウンドの動きに向わせそうである。また、FOMCは警戒視されるものの、1.00%の利上げ観測が浮上している一方で、3会合連続で0.75%の利上げがコンセンサスのなか、ショートカバーの動きも入りやすいだろう。 買い一巡後はこう着感が強まるだろうが、FOMC通過後を睨んだ押し目待ち狙いの動きも底堅さに繋がる可能性はありそうだ。先週末のNT倍率は14.25倍に低下し支持線として意識されていた75日線を下回ってきたものの、これによりボリンジャーバンドの-2σまで下げてきたため、売られ過ぎを意識したリバランスの動きも見られそうであり、やや日経平均型優位の展開を想定。そのため、足元で売られているハイテク株の動向が注目されそうである。 なお、台湾で大規模な地震が発生したものの、TSMCは今のところ大きな影響は出ていないとの報道もあることから、半導体株の弱含みの局面においては、売り一巡後のショートカバー狙った動きもありそうだ。また、先週末には強い動きが続いていたダブル・スコープ<6619>がストップ安で25日線水準まで急落した。もう一段の下落余地はありそうだが、個人投資家のセンチメントを反映する銘柄でもあるため、売り一巡後に底堅い動きを見せてくるようだと、中小型株へのリバウンド狙いの動きに向わせそうだ。
<AK>
2022/09/20 08:25
オープニングコメント
インデックスに振らされにくい銘柄などへは短期的ながらも個人主体の値幅取り狙い
16日の日本株市場は、売り一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。15日の米国市場はNYダウが173ドル安だった。小売売上高が予想を上回ったほか、先週分新規失業保険申請件数の減少を受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利上げを織り込む長期金利の上昇を警戒した売りが先行した。売り一巡後は押し目買いの動きも見られたものの、長期金利の上昇でハイテクが売られたほか、利上げ加速による景気後退懸念を受けた売りも強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比200円安の27480円。円相場は1ドル143円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。直近ではボリンジャーバンドの-1σ水準での底堅さが見られていたものの、この水準を下回ってくることから、75日線が位置する27515円辺りが次第に意識されてくる可能性はありそうだ。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちのなか、ポジション調整の動きが中心になりやすいほか、直近でリバウンド基調を見せていた中小型株についても、いったん利益を確定させる動きに向いそうである。3連休に入ることも換金の動きに向わせやすいと考えられる。 もっとも、一昨日の急落によってポジションが大きく買いに傾いているとは考えづらく、75日線に接近する局面においては、FOMC通過後のアク抜けを想定した押し目買いの動きも若干ながら入りそうである。また、インデックスに振らされにくい銘柄などへは短期的ながらも個人主体の値幅取り狙いの資金は向かいやすいだろう。個別に材料の出ている銘柄のほか、引き続き水際対策の緩和に伴うインバウンド関連のほか、昨日から開催された東京ゲームショウを手がかりとした物色。さらに冬の節電要請報道を受けて、再生エネルギー関連の一角などには循環的に資金は向かいそうである。 ただし、材料株についても連休前に換金売りが強まる可能性があるため、資金回転の速さには注意する必要はあるだろう。また、市場全体としてはこう着感が強まると見られるものの、グローベックスの米株先物は弱含みで推移しており、下へのバイアスが強まる局面には、売り一巡後の短期的なリバウンド狙いになりそうだ。
<AK>
2022/09/16 08:23
オープニングコメント
方向感はつかみづらいものの、個人主体による個別株物色は活発
15日の日本株市場は、買い一巡後の底堅さを見極める相場展開が見込まれよう。14日の米国市場はNYダウが30ドル高だった。昨日の大幅下落の反動を狙った買いが先行した。また、8月生産者物価指数(PPI)で若干改善が見られたため、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペース加速懸念がやや緩和したことも材料視された。FRBの大幅利上げ計画は変わらずとの見方から長期金利が続伸すると売りに転じる場面も見られたが、その後は長期金利の落ち着きからハイテク株が下支えする格好からプラスに転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円高の27720円。円相場は1ドル143円00銭で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢の展開になりそうだ。昨日の800円近い下落に対する自律反発が意識されるところではある。ただし、日経225先物のナイトセッションでの反発力は鈍く、買い一巡後は次第にこう着感が強まる可能性はありそうだ。日経平均については28000円辺りが心理的な抵抗線として意識されやすいところであろう。 とはいえ、昨日の下落はインデックスに絡んだ動きによる影響が大きく、指数インパクトの大きい値がさ株などが指数を下押した格好である。CPIショックとはなったものの、ポジションが大きく買いに傾いていたわけではないほか、中小型株などインデックスの影響が限られている銘柄などはプラス圏で推移する銘柄も見られ、売り一巡後は下げ幅を縮める動きもあり、センチメントは日経平均の下落ほど悪化していないと見られる。 そのため、本日も全体の方向感はつかみづらいものの、個人主体による個別株物色は活発であろう。強いトレンドを継続するなか、CPIショックの影響を受けた銘柄などへは仕切り直しの動きは期待されそうだ。また、インバウンド関連のほか、今日から開催される東京ゲームショウを手がかりとした物色のほか、北米自動車ショーが開幕しており、EV関連などへの物色も意識されよう。
<AK>
2022/09/15 08:15
オープニングコメント
テーマ株物色のなか、ゲーム株などにはリバウンド狙いの動きが向かいやすい
14日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開が見込まれよう。13日の米国市場はNYダウが1276ドル安だった。8月消費者物価指数(CPI)が予想を上回る伸びとなったため、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペース加速への懸念から幅広く売られた。米連邦公開市場委員会(FOMC)では3会合連続で0.75%の利上げは織り込まれたが、一部で1.0%の利上げ観測も浮上したことから、短期筋の処分売りが強まったようだ。シカゴ日経225先物清算値は大阪比770円安の27630円。円相場は1ドル144円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップダウンでのスタートとなろう。NYダウは直近のリバウンド部分を帳消しにしており、センチメントを冷ます格好である。エヌビディアなど半導体株は大きく下落していることから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などへの重荷となるため、インデックスに絡んだ売りによって下へのバイアスが強まりやすいだろう。 ただし、昨日の日経平均は狭いレンジでのこう着であり、CPI発表を前に利益確定の動きも見られていた。いったんはポジションを圧縮する動きもあったとみられ、ギャップダウンで始まった後は次第に落ち着きを見せてくる可能性はありそうだ。日経225先物はボリンジャーバンドの-1σ水準まで売られており、日経平均についても-1σが位置する27800円辺りが意識されそうであるが、まずは28000円水準での底堅さを見極めたいところである。 また、米国では午後に入り一段安となったが、「米政府は中国による台湾侵攻を阻止するため、対中制裁を検討する」との報道が伝わったことが嫌気されたと見られる。そのため、半導体関連へは警戒感が強まりやすく、日経平均からの重荷となりそうだ。物色の流れとしては個別に材料の出ている銘柄のほか、テーマ性のある銘柄などに短期資金が向かいやすいだろう。インバウンド関連は直近の強い値動きによって利食いは出やすいだろうが、押し目狙いのスタンス。明日から東京ゲームショウが開催されることもあり、ゲーム株などにはリバウンド狙いの動きが向かいやすいだろう。
<AK>
2022/09/14 08:28
オープニングコメント
いったんは利益確定の動きにも向かわせやすい水準
13日の日本株市場は、買い先行後はこう着感の強い相場展開が見込まれよう。12日の米国市場はNYダウが229ドル高だった。8月消費者物価指数(CPI)の発表を控え、インフレ鎮静化を期待した買いが先行した。また、NY連銀の8月期待インフレが大幅低下したことも投資家心理改善に繋がり相場をさらに押し上げた。ただし、連邦公開市場委員会(FOMC)の大幅利上げ観測は根強く、午後に入り長期金利が大きく上昇に転じると、主要株式指数は上げ幅を縮小した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円高の28330円。円相場は1ドル142円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。ただし、FOMCでの0.75%の利上げは織り込むものの、CPIの結果を受けた米国市場の反応を見極めたいとのムードは高まりやすいだろう。直近の上昇で日経平均は節目の28500円を突破してきたこともあり、いったんは利益確定の動きにも向かわせやすい水準と考えられる。 ただし、センチメントは改善傾向に向かうなか、押し目待ちの買い意欲は強そうであり、下値の堅さは意識されやすいだろう。一目均衡表では雲上限を支持線としたリバウンドにより、昨日は基準線をクリアしている。基準線や25日線は28250円辺りに位置しており、この水準までの調整は考えづらいなか、押し目待ち狙いの買い方にとってはエントリータイミングを切り上げてくる可能性はある。また、ショートカバーの動きなども意識されてくるだろう。 米国ではアップルが強い動きとなり、NYダウをけん引する格好だった。新型「iPhone14」の需要は強いとのアナリストの見解が相次いだようであり、指数インパクトの大きい値がさ株などへの手掛かり材料になりそうである。円相場は黒田総裁発言以降、1ドル142円台での落ち着いた動きを見せており、輸出関連などへは利食いは出やすいものの、足元で売り込まれていたハイテク株が底堅い値動きを見せてくるようだと、センチメントを改善させることになりそうだ。中小型株については強い基調が続いている銘柄へは良好な需給状況によって資金回転が効いているため、過熱感を警戒しつつも資金が向かいやすいと考えられる。
<AK>
2022/09/13 08:23
オープニングコメント
米国の利上げ織り込みを受けて買い優勢の展開に
12日の日本株市場は、買い優勢のなか、底堅い相場展開が見込まれよう。9日の米国市場はNYダウが377ドル高だった。週末でショートカバーが強まったほか、来週発表の消費者物価指数(CPI)の改善を期待した長期金利の低下でハイテクが買われ、相場全体をけん引する格好となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比195円高の28195円。円相場は1ドル142円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まることになりそうだ。12月物の先物は配当分がディスカウントされているため、これを考慮すると28400円辺りが意識されてくることになろう。先週末は9月限のメジャーSQとなり、寄り付き直後にSQ値はクリアしたものの、その後はSQ値を下回っての推移だった。本日はSQ値を明確に上放れてくることから、センチメントの改善に繋がる可能性がありそうだ。 また、米国市場では連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事が9月連邦公開市場委員会(FOMC)で再度の大幅利上げを支持すると表明したものの反応は限られており、市場はFOMCでの0.75%の利上げを織り込んだようだ。8月半ば以降の下落局面によってショートが積み上がっているとの見方もされているなか、ショートカバーの動きが強まる可能性もあるため、東京市場への支援材料になるだろう。 そのほか、為替市場では黒田日銀総裁が、加速する円安について「急激な為替の変動は好ましくない」と述べ、先週末に円が買い戻された。発言の効果は長続きしないとの見方もあるようだが、急激な円安の動きが落ち着きを見せてきたこともセンチメントの改善に繋がるだろう。 今週は米国市場でCPIのほか、小売売上高やミシガン大学消費者態度指数などの発表を控えているため、これらの結果を受けた米国市場の動向を見極めたいとする模様眺めムードは強まりやすいところ。基本的には来週のFOMC通過までは積極的にポジションを傾けづらいなか、低迷していたハイテク株などの買い直す動きが強まるかが注目されそうだ。NT倍率は足元でリバウンドを見せてきていることもあり、日経平均型優位の展開を想定。 そのほか、センチメントが改善するなか、個人主体の中小型株物色のほか、インバウンドや15日からの東京ゲームショウを手がかりとしたテーマ株物色が活発化しそうだ。
<AK>
2022/09/12 08:51
オープニングコメント
28000円固めから25日線が位置する28260円辺りを意識
9日の日本株市場は、やや買い優勢のなか、底堅い相場展開が見込まれよう。8日の米国市場はNYダウが193ドル高だった。週次の失業保険申請件数が予想外に減少し強い労働市場が証明されたほか、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がインフレを目標値まで引き下げるまで力強く行動すると公約したため金利高を警戒した売りが先行した。欧州中央銀行(ECB)が過去最大規模の利上げを実施したほか、追加利上げの可能性を示唆したことも重荷となった。ただし、短期的に売られ過ぎといった見方から買い戻しの動きが強まり、引けにかけて上げ幅を広げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円高の27865円。円相場は1ドル143円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。米国市場ではNYダウが朝方に250ドル超の下落を見せた後に200ドル近くの上昇に転じていることもあり、短期的な買い戻しの動きとはいえ、センチメントを明るくさせそうだ。この流れもあって、SQに絡んだ商いは買い越しが見込まれる。日経平均は昨日の大幅上昇で28000円を回復し、利益確定の売りも入りやすいと考えられるものの、28000円固めから25日線が位置する28260円辺りを意識させてきそうだ。 また、米国では来週に8月の消費者物価指数(CPI)、翌週には米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えていることから積極的なポジションは取りづらいものの、日経平均はボリンジャーバンドの-2σまでの調整を経て売られ過ぎによる修正の動きが意識されるため、押し目狙いの買いは入りやすくなりそうだ。物色としてはインデックスに絡んだ商いが中心になりやすく、年初来安値水準まで調整を見せてきた東エレク<8035>などハイテク株の見直しが意識されやすいだろう。 また、こう着感を強めたとしても日経平均が28000円処での底堅さが意識されるなか、中小型株などへ個人主体の資金が向かいやすいと考えられる。もっとも、物色対象にはまだ拡がりが見られていないため、昨日のインバウンド関連など、テーマ性のある銘柄などに資金が集中する可能性はありそうだ。
<AK>
2022/09/09 08:31
オープニングコメント
アップル関連やゲーム関連の一角に注目
8日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まる相場展開になりそうだ。7日の米国市場はNYダウが435ドル高だった。NY原油先物が1月以来の安値を更新したほか、長期金利の低下を受け、物価を巡る警戒感の緩和に伴い買戻しの動きが強まった。また、米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード副議長が過剰な利上げリスクに言及したほか、地区連銀経済報告(ベージュブック)は7月以降の経済活動が横ばいと下方修正され、物価上昇ペースも鈍化が報告されたため、金利がさらに低下し相場を押し上げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比250円高の27710円。円相場は1ドル143円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢の動きから始まりそうである。ただし、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)での0.75%の利上げ確率が上昇していることから、金融引き締めへの警戒は変わらず。また、欧州中央銀行(ECB)理事会では0.75%の利上げ案も浮上しているなか、模様眺めムードも次第に強まってくるだろう。 もっとも、日経平均は昨日の調整で75日線を下回り、200日線水準まで下げてきた。ボリンジャーバンドの-2σまでの調整を見せてきたため、いったんは売られ過ぎが意識される水準まで下げたことになり、買い戻しの動きが入りやすいところである。米国市場についてもNYダウ、S&P500、ナスダックともにボリンジャーバンドの-2σまでの調整を見せていたことから、売られ過ぎによる買い戻しと見られる。そのため、下値の堅さは意識されやすく、押し目待ちの買いも入りやすいところだろう。 ただし、先物市場では週末の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)に絡んだ限月交代に伴うロールオーバーの商いが中心であり、積極的にリスクを取りに行く動きは限られる。VIX指数は25.00を下回ったことからショートは仕掛けにくくなったものの、短期的なリバウンド狙いも限られるため、戻りの鈍さが意識される局面においては、資金の逃げ足の速さに注意しておきたいところだ。 物色については、米国市場の上昇の流れを受けて指数インパクトの大きい値がさハイテク株などが日経平均をけん引する格好になりそうだ。そのため、買い一巡後の東エレク<8035>などの動きを横目で睨みながらの展開。また、アップルの新製品発表会を受けて、アップル関連の一角などへも短期資金が向かいそうだ。そのほか、来週には東京ゲームショウが開催されることから、ゲーム関連の一角などへの押し目買いの動きが意識されよう。
<AK>
2022/09/08 08:18
オープニングコメント
物色は個別材料株や中小型株での短期的な値幅取り狙いの動きに
7日の日本株市場は、こう着ながらも底堅さが意識される相場展開になりそうだ。6日の米国市場はNYダウが173ドル安だった。連休明けの買戻しが先行したものの、8月ISM非製造業景況指数が予想外に改善し、連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利上げを支持する結果を受けて金利上昇を警戒した売りが強まった。また、中国の都市封鎖の拡大、ロシアが欧米の経済制裁が解除されない限りノルドストリームを通じた欧州への天然ガスの供給を停止する可能性を示唆したことなどが世界経済へのリスクになるとの懸念に繋がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円安の27580円。円相場は1ドル143円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢の動きから始まりそうである。昨日はグローベックスの米株先物の強い動きなどを手掛かりに買われていた面もあることから、失望売りも出やすいところであろう。ただし、先物市場では週末に9月物の先物オプション特別清算(メジャーSQ)を控えていることからロール中心のなか、大きなトレンドは出にくいと考えられる。先物市場ではナイトセッションでやや荒い値動きも見られたものの、27500円~27750円辺りでのレンジ推移であり、本日も狭いレンジでの推移が続こう。 また、日経平均は明確な底打ちは見られておらず、リバウンド機運は高まりづらいと見られるものの、75日線、200日線辺りを仕掛けてくる動きもなく、外部環境が不透明な状況ではあるが底堅さが意識されやすいと考えられる。日経平均はこう着のなか、物色は個別に材料の出ている銘柄や中小型株での短期的な値幅取り狙いの動きに向わせそうである。こう着ながらも日経平均が27500円辺りでの底堅い値動きを継続しているなかでは、個人主体の中小型株物色も活発化しそうだ。 為替市場では円安が進んでおり、1ドル143円台をつけてきている。足元での急速な円安によって業績への影響が警戒されやすく、これを避ける狙いからIT系の銘柄などへ向かいやすい面もあろう。また、短期的にはアップルの新製品発表会を手掛かりとした物色のほか、東京ゲームショウも控えているため、ゲーム関連などへの物色にも向わせそうである。
<AK>
2022/09/07 08:34
オープニングコメント
祝日明けの米国市場の反発を睨んだ動きも、積極的な売買は手控えられる
6日の日本株市場は、こう着ながらも底堅さが意識される相場展開になりそうだ。5日の米国市場はレイバーデーの祝日で休場だった。シカゴ先物は時間外で小幅な上昇だったこともあり、若干ながら買いが先行する形になりそうだ。また、グローベックスの米株先物はNYダウが140ドル高程度で推移していることもあり、祝日明け後の反発を睨んだ買い戻しの動きなども意識されやすいだろう。 ただし、欧州ではロシアのガスプロムが「ノルドストリーム1」稼働停止を継続すると発表したことを受けてエネルギー価格が急伸しており、これを嫌気した流れからドイツDAXは2%を超える下落となった。エネルギー株の指数インパクトが大きい英FTSE100は上昇したものの、欧州の景気悪化に対する警戒感が重荷となる可能性がある。祝日明けの米国市場も欧州の景気悪化を懸念した動きとなる可能性もあることから、積極的な売買は手控えられそうである。 そのため、日経平均は27500円水準での底堅さは意識されるものの、上値抵抗線として機能している5日線を超えてくる動きは考えづらく、指数連動の銘柄は避け、値動きの軽い中小型株での短期的な値幅取り狙いの動きに向わせそうだ。また、日経平均は75日線が支持線となろうが、いったん同水準までの調整を見せてくる動きとならないと、押し目待ちの買いも入りづらいところだろう。また、先物市場では週末の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)に伴う期先への限月交代によるロールオーバーが中心となっていることから、仕掛け的な動きも限られそうだ。 なお、日経平均株価の構成銘柄の定期見直しで3銘柄を入れ替えると発表された。新規に採用されたのはSMC<6273>、日本電産<6594>、HOYA<7741>。一方で、マルハニチロ<1333>、ユニチカ<3103>、OKI<6703>が除外となった。新規採用となった銘柄に対してはパッシブファンド経由の資金流入が見込まれるものの、除外銘柄と新規採用の調整株価の差が大きいため、リバランスに伴う動きから、他の日経平均採用銘柄へは換金売りが意識されやすいだろう。商いが膨らむメジャーSQで調整してくると見られ、月末のインパクトは限定的と見られる。
<AK>
2022/09/06 08:28
オープニングコメント
オーバーシュート気味に下落する局面においては、自律反発を想定した押し目狙いも
5日の日本株市場は、売り先行で始まった後は次第に底堅さが意識される相場展開になりそうだ。2日の米国市場はNYダウが337ドル安だった。8月雇用統計で労働市場の健全性が証明されたほか、賃金の伸びも安定する良好な結果となったため、ハードランティング回避を期待した買いが先行した。ただし、ロシアのガスプロムが「ノルドストリーム1」の稼働停止を継続すると発表すると、欧州発の燃料危機を警戒した売りに下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比145円安の27515円。円相場は1ドル140円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売りが先行することになろう。週明けの米国市場はレイバーデーの祝日で休場となることから海外勢のフローは限られているため、短期筋の仕掛け的な売買に振らされやすいだろう。NYダウ、ナスダックともに朝方の上昇で75日線を捉える場面が見られたものの、その後の弱い値動きによって75日線が上値抵抗線として意識されてきた。日経平均についても75日線が意識されてきたことから、同線が位置する27380円辺りを試す動きもありそうだ。 ただし、今週は週末に先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えているため、基本的には限月交代に伴うロールオーバーの動きが中心となる。先物主導での仕掛け的な動きについても短期的な動きが中心になるだろう。また、75日線水準にはボリンジャーバンドの-2σが位置しているため、同水準までの調整によって、売られ過ぎも意識されてくる可能性はありそうだ。オーバーシュート気味に下落する局面においては、その後の自律反発を想定した押し目狙いのロングを想定しておきたいところ。 とはいえ、積極的にトレンドを取りに行く動きも限られることから、自律反発狙いについても短期的な商いが中心になろう。物色については引き続き個別に材料の出ている銘柄のほか、個人主体の資金は流動性の低い銘柄での値幅取りを狙った動きや指数連動性の低い銘柄などでの短期的な動きに向わせよう。ただし、流動性の低い銘柄については資金の逃げ足も速いことから、フットワークの速さが求められそうだ。そのほか、ロシアのガスプロムが「ノルドストリーム1」の稼働停止を継続することで、足元で調整が継続している資源関連などへは短期的なリバウンドを狙った動きもあるだろう。
<AK>
2022/09/05 08:24
オープニングコメント
買い一巡後は次第にこう着感の強い相場展開に
2日の日本株市場は、買い先行で始まった後は神経質な相場展開になりそうだ。1日の米国市場はNYダウが145ドル高だった一方で、ナスダックは5営業日続落。新規失業保険申請件数が予想外に前回から減少したほか、8月ISM製造業景況指数も予想を上回ったため米連邦準備制度理事会(FRB)の力強い利上げが続くとの警戒感から売り先行で始まった。中国が四川省成都市の都市封鎖を実施したため世界経済の減速懸念も重荷となった。その後は雇用統計の発表を控えた買戻しが強まり、引けにかけてダウは上昇に転じた。長期金利の上昇でハイテク株は引き続き売られ、ナスダックの重荷に。シカゴ日経225先物清算値は大阪比155円高の27785円。円相場は1ドル140円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、前日の大幅下落に対する自律反発の動きが先行しそうだ。ただし、日経平均は52週線を下回り、13週線水準まで下げてきたため、いったんは下げ止まりが意識されやすい水準でもあるものの、押し目買いの動きが強まる需給状況ではないことから、リバランス中心になりそうだ。そのため、買い一巡後は次第にこう着感の強い相場展開になりやすいだろう。 また、米半導体大手エヌビディアが人工知能(AI)向けの主力半導体について、中国への輸出を停止するよう米当局から通知があったことを明らかにしたため、7%を超える下落となった。米中両国の対立が再び鮮明になるのではないかとの懸念から他の半導体株も軒並み売られているなか、指数インパクトの大きい東エレク<8035>などへの重荷になりそうだ。日経平均は売られ過ぎ感が意識されてきているものの、75日線が位置する27370円辺りが射程に入っているため、様子見ムードは強く、短期的な値幅取り狙いの動きが中心。 そのため、物色については個別に材料の出ている銘柄のほか、円安メリットのある銘柄などに短期的な資金が向かう格好だろう。米雇用統計を控えた週末となることから、持ち越しのポジションは取りづらく、引けにかけてはリバランスの動きが強まりそうである。
<AK>
2022/09/02 08:27
オープニングコメント
個人主体の資金は個別に材料のある銘柄のほか、テーマ性のある銘柄などに
1日の日本株市場は、売り先行で始まった後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。8月31日の米国市場はNYダウが280ドル安だった。8月ADP雇用統計が予想を下回る伸びにとどまったため大幅利上げ観測がいったん後退し、買われる場面も見られた。ただし、クリーブランド連銀のメスター総裁が2023年に政策金利を4%以上に引き上げ、その後も据え置くべきとタカ派姿勢を表明し、これを受けて長期金利が一段と上昇すると、金融引き締めを警戒した売りが強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比265円安の27855円。円相場は1ドル139円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。日経平均は25日線に上値を抑えられているほか、5日、25日線とのデッドクロス示現などシグナルは悪化傾向にある。朝方はインデックスに絡んだ商いが集中することから、まずは直近安値27788円辺りをキープできるかが注目されよう。一目均衡表では雲を上回って推移しているものの、足元の調整で転換線、基準線を下回ってきたほか、遅行スパンの下方シグナル発生が警戒されてきている。積極的な売買は手控えられるなかでインデックスに絡んだ商いの影響を受けやすく、一段と押し目買い意欲を後退させそうだ。 また、米国ではFRB高官によるタカ派発言が連日のように聞かれ、米国市場ではリスクポジションを圧縮する動きが継続している。NYダウは75日線を下放れる形状となったほか、ナスダックも75日線を割り込むなか、東京市場においてもヘッジ対応の動きが強まりやすいところである。そのため、売り一巡後の底堅さが見られたとしても、積極的にリバウンドを狙いに行く動きは限られると考えられ、短期的な値幅取り狙いが中心になりそうだ。指数インパクトの大きい値がさ株への物色は避けられる一方で、個人主体の資金は個別に材料のある銘柄のほか、テーマ性のある銘柄などに向わせそうだ。 もっとも、VIX指数は25.00を上回ってはいるものの、小幅に低下した。積極的にショートを仕掛けてくる動きにも向かわせづらいほか、円安傾向が続くなか、日米金利差を狙った資金流入も意識されやすいと考えられる。そのため、仕掛け的な動きから下へのバイアスが強まる局面においては、短期的なリバウンド狙いの動きも入りそうだ。
<AK>
2022/09/01 08:26
オープニングコメント
リスクポジションを圧縮する動き、相対的にTOPIX優位の状況か
31日の日本株市場は、売り先行で始まった後も不安定な相場展開になりそうだ。30日の米国市場はNYダウが308ドル安だった。値ごろ感からの買いによって上昇する場面も見られたが、8月消費者信頼感指数や7月JOLT求人件数の予想を上回る良好な結果を受けて大幅利上げ観測が強まり、長期金利の上昇に連れて売られる展開に。さらに、台湾が中国のものとされるドローンに初の威嚇射撃を行ったとの報道を受け、地政学的リスクに対する警戒感も高まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比275円安の27925円。円相場は1ドル138円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。昨日の上昇で28000円を回復したものの、チャート上では25日線辺りに上値を抑えられる格好となり、再び28000円を下回ってくることから慎重姿勢が強まりそうである。また、米国においてもNYダウは支持線として期待されていた75日線を割り込んだほか、ナスダックも75日線水準での攻防。さらにS&P500は1カ月ぶりに節目の4000を下回ってきたため、リスク回避の動きが強まりそうである。 米国ではFRB高官による金融引き締めの長期化を支持する発言が相次いでおり、週末の雇用統計の発表も控えているため、リスクポジションを圧縮する動きに向わせよう。一方で、円相場は円安傾向にあるなか、日米金利差を狙った資金流入は意識される可能性がある。相対的にTOPIX優位の状況に向かいやすいため、NTショートによるスプレッド狙いの動きは入りやすいところである。そのほか、インデックスに絡んだ商いが指数の重しとなると見られ、個別に材料の出ている銘柄のほか、値動きの軽い中小型株での短期的な値幅取り狙いの動き、さらにテーマ性のある銘柄での循環的な物色が強まりそうだ。 なお、日経平均は5日、25日線が上値抵抗として意識される一方で、下値はボリンジャーバンドの-1σ水準での下げ渋る動きを見せている。上値抵抗線の突破を試す買いの動きは期待しづらいなか、ボリバン-1σ割れを狙った売り仕掛け的な動きには注意する必要があるだろう。そのほか、日中はグローベックスの米株先物の動きなどを睨みながらの相場展開になりそうである。
<AK>
2022/08/31 08:29
オープニングコメント
自律反発も戻りは限定的、28000円水準では強弱感が対立しやすい
30日の日本株市場は、前日の大幅な下落に対する自律反発の動きが意識されやすいものの、不安定な相場展開になりそうだ。29日の米国市場はNYダウが184ドル安だった。連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長のジャクソンホール会議でのタカ派発言を受けて、利上げペース加速を警戒した売りが継続した。その後、値ごろ感からの買いにダウは一時上昇に転じる局面もあったが、長期金利の上昇を受けてハイテク株の売りが相場を再び押し下げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比125円高の28035円。円相場は1ドル138円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになろう。ただし、昨日の大幅下落で支持線として意識されていた25日線を明確に下放れたことからセンチメントは悪化しているため、自律反発も戻りは限定的になりそうだ。28000円水準では強弱感が対立しやすく、25日線が位置する28245円辺りを捉えてくるまではリバウンド期待の動きは限られそうだ。反対に戻りの鈍さが意識される局面においては、短期的に売りを仕掛けてくる動きなども入りやすいだろう。 また、米国市場では原油先物相場の上昇を受けて石油株が買われる一方で、長期金利の上昇が重荷となったハイテク株の弱い値動きが目立っていた。指数インパクトの大きい値がさハイテク株の戻りの鈍さが目立ってくると、先物主導による売りも入りやすいと考えられる。まずは28000円辺りでの底堅さを見せたいところであり、マイナス圏での推移となるようだと、75日線辺りが意識されてくることで戻り待ちの売り圧力が強まる可能性はありそうだ。 昨日は自動車株の一角が底堅い値動きを見せていたが、為替市場では円安基調が継続しているため、引き続き資金が向かいやすいだろう。また、日米金利差を狙った動きも意識されてきているなか、ハイテク株が手掛けづらい状況においてはリバランス的な動きも入りやすいと見られる。そのほか、個別で材料のある銘柄などに短期資金が向かいやすいと見られ、前日に大きく売られた中小型株などへは、需給整理一巡とした短期的な値幅取り狙いの資金も入りやすいだろう。
<AK>
2022/08/30 08:30
オープニングコメント
売り一巡後の28000円近辺での底堅さを見極め
29日の日本株市場は、ギャップダウンから始まることになりそうだ。26日の米国市場は大幅に下落し、NYダウの下落幅は1000ドルを超えた。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長によるジャクソンホール会合での講演では、想定以上にタカ派的となったため、金利高警戒に投資家心理が悪化し売りが加速した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比390円安の28220円。円相場は1ドル137円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売りが先行する格好となり、25日線が位置する28246円辺りを一気に捉えてくることになりそうだ。インデックスに絡んだ商いが集中することから、指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均を押し下げる格好となり、節目の28000円辺りを意識させてくる可能性もありそうだ。パウエル議長の講演を受けて9月のFOMCでの0.75%の利上げ観測が高まったほか、FRBによる金融引き締めが長期化するとの警戒も強まっているため、押し目狙いの動きは限られそうである。 7月下旬から8月上旬辺りでもち合いを見せていた28000円水準を下回ってくるようだと、一気にセンチメントを悪化させてくる可能性が高まることから、まずは売り一巡後の28000円近辺での底堅さを見極めることになりそうだ。一方で、改めて日米金利差を狙った動きも意識されてくる可能性もあることから、節目の28000円接近では押し目狙いの動きが見られることも考えられそうだ。また、ダブルインバースで下落を想定していた向きにとってはカバーを入れやすくなるため、その点では需給状況が大きく悪化することはなさそうである。 物色の流れとしてはインデックスに絡んだ商いが中心のなか、指数連動性の高い銘柄などは避けられそうであり、個別に材料のある銘柄などに短期的な値幅取り狙いの資金が向かいやすい。また、政策に絡んだテーマ性のある銘柄などへの断続的な物色も意識されやすいところである。中小型株についてはナスダックの下落などが嫌気されるものの、売り一巡後は短期資金が向かいやすいだろう。
<AK>
2022/08/29 08:25
オープニングコメント
買い一巡後はこう着も、エヌビディアの上昇に安心感も
26日の日本株市場は、買い先行で始まるものの、次第にこう着感が強まりそうだ。25日の米国市場はNYダウが322ドル高だった。ジャクソンホール会議を控えた警戒感は根強いものの、パウエルFRB議長の講演を目前に控え、積み上がった売りポジションを買い戻す動きとなった。週次の失業保険申請件数が予想外に減少し労働市場の強さが証明されたほか、4-6月期国内総生産(GDP)改定値も予想外に上方修正される強い経済指標を受けて、景気減速懸念が緩和。長期金利の低下を受けてハイテク株が買われた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比170円高の28680円。円相場は1ドル136円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。米国の主要な株価指数は25日線までの調整を経て、リバウンドの動きとなった。テクニカル的な上昇の面もあることから、底打ち感からの強いリバウンドには繋がらないだろう。基本的にはパウエルFRB議長の講演を受けた米国市場の反応を見極めたいとする流れは変わらないことから、リバランスの動きにとどまりそうである。 ただし、決算を受けて前日に4%超下落していたエヌビディアは売り先行後に買い直されており、4%を超える上昇で終えていたことは、ハイテク株への安心材料に繋がるだろう。値がさハイテク株へは買い戻しの動きが強まる可能性があることから、東エレク<8035>などがリバウンドの動きを見せてくるようだと、日経平均をけん引する動きになりそうだ。 日経平均は米国の主要な株価指数同様に25日線からのリバウンドが意識され、その後はこう着感が強まるとしても、5日線辺りでの底堅さが意識されるようであれば、センチメント改善に向かわせよう。個人主体による中小型株などでの短期的な値幅取り狙いの動きが活発化しやすい。また、政府の水際対策緩和などを手掛かりに、リオープン銘柄などテーマ性のある銘柄などへの物色に向わせよう。
<AK>
2022/08/26 08:22
オープニングコメント
エヌビディアの時間外の下落が重荷も、買い戻しが入りやすいタイミングか
25日の日本株市場は、値ごろ感からの買いが見込まれるものの、次第にこう着感が強まりそうだ。24日の米国市場はNYダウが59ドル高だった。金利上昇を警戒した売りが先行したものの、7月耐久財受注統計でコア資本財の受注や出荷が予想を上回る伸びとなったため景気減速懸念が後退。さらに、7月中古住宅販売成約指数も予想を上回ったことなども材料視され上昇に転じた。その他、バイデン大統領が学生ローン減免を発表、消費を助けるとの期待が広がっていた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比140円高の28460円。円相場は1ドル136円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。一方で、取引終了後に決算を発表したエヌビディアが時間外で売られており、指数インパクトの大きい値がさ株などへの重荷となることから、上値は限られそうである。また、米国の主要な株価指数は概ね25日線水準での底堅い値動きだったこともあり、テクニカル面で押し目買いが入りやすい水準だったと見られる。日経225先物はナイトセッションで一時28240円まで売られる場面が見られたが、25日線を支持線として意識した格好からのリバウンドを見せていた。 いったんは調整一巡感が意識されるものの、底打ち感は強まらず、積極的なリバウンド狙いの動きは限られそうである。そのため、買い一巡後はこう着感が強まりやすく、狭いレンジでの推移になろう。とはいえ、押し目待ちの買い方にとっては日経平均の25日線水準までの調整によって買いを入れやすくなったと見られる。また、7月下旬以降の強い相場の中で日経平均の下落を想定したポジションが積み上がっていたが、ショートカバーを入れやすい水準まで下がってきたであろう。この水準からポジションを積み増すというよりは、カバーが中心になると考えられ、結果的には下支えとして意識されやすい。 また、エヌビディアが時間外で5%近く下落しているものの、25日の米国市場でアク抜け的な動きを見せてくる可能性も期待される。26日の米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の講演を前に、いったんはショートカバーも意識されそうであり、直近で売り込まれていた銘柄などへは短期的なリバウンドを想定した動きも入りそうである。また、マザーズ指数は25日線からのリバウンドを見せてきたこともあり、中小型株へは値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。
<AK>
2022/08/25 08:23
オープニングコメント
積極的な売買は手控えられるものの、買い戻しの動きも入りやすいところ
24日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開になりそうだ。23日の米国市場はNYダウが154ドル安だった。8月製造業・サービス業PMIが予想以上に悪化したため景気減速懸念が高まり売り優勢の展開。7月新築住宅販売件数も2016年来で最低となる低調な経済指標がさらなる売り圧力となった。ただし、原油相場の上昇からエネルギー株が買われたほか、長期金利が一時低下するなかでハイテク株を買い戻す動きも見られており、下げ渋る動きだった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円高の28460円。円相場は1ドル136円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小じっかりで始まりそうである。NYダウは続落ながらも25日線までの調整で、いったんは一巡したとの見方に向わせそうである。日経平均は前日までの下げで節目の28500円を割り込んだことから、こちらも売りは一巡したとの見方に向わせそうである。ジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演を前に積極的な売買は手控えられるものの、買い戻しの動きも入りやすいところであろう。 また、ナスダックは小幅な下げだったほか、SOX指数は小幅ながら上昇していることもあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などへの買い直す動きに向わせることが期待されよう。もっとも、エヌビディアの決算を控えていることもあり、積極的な上値追いの動きは期待しづらく、押し目狙いのスタンスといったところだ。また、VIX指数は前日の高値水準で推移しており、リスクオフとはいかないまでも、神経質にさせるだろう。 先物主導での仕掛け的な動きも入りづらいと考えられるが、短期的に仕掛けてくる局面においてはその後の反動を狙ったスタンス。物色としては米国市場の流れを受けてエネルギーやハイテク株などの短期的なリバウンド狙いのほかは、個別の材料株での値幅取り狙いの動きにとどまりそうである。また、マザーズ指数は25日線水準まで調整したこともあり、中小型株の一角には短期的なリバウンドを狙った資金が向かいやすいだろう。
<AK>
2022/08/24 08:26
オープニングコメント
基本的には様子見ムードの中で、断続的なインデックス売買の影響を受ける
23日の日本株市場は、売り先行で始まった後もリバウンド機運は高まらず、神経質な相場展開になりそうだ。22日の米国市場はNYダウが643ドル安だった。ジャクソンホール会議を控え連邦準備制度理事会(FRB)のタカ派姿勢を警戒した売りが継続した。また、長期金利が1カ月ぶり高水準で推移したこともハイテク株への重荷となり、引けにかけ主要株式指数は下げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比245円安の28465円。円相場は1ドル137円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。米国市場は7月以降の上昇に対する利益確定の動きであり、明確なリスクオフといった動きではないだろう。NYダウは25日線水準まで調整してきたことから、調整一巡感も意識されやすいところである。もっとも、ジャクソンホール会議を控えてポジションを圧縮する動きが優勢となるなかでリバウンド狙いの動きも限られそうであり、基本的には様子見ムードの中で、断続的なインデックス売買の影響を受けることになりそうだ。 朝方はインデックスに絡んだ売りが先行することになるため、いったんはリバウンドを狙ったトレードチャンスはありそうだ。ただし、上値追いは慎重になりやすく、戻りの鈍さが意識される局面においては売りを仕掛けてくる動きに向いやすいため、短期的なリバウンド狙いにとどまりそうだ。また、VIX指数はボトム圏からの上昇によって52週線を上回ってきた。リスクオフというところまでの上昇ではないものの、こちらも買いを手控えさせる要因になりそうだ。 とはいえ、ジャクソンホール会議に備えた米国市場の動きにより、通過後のアク抜け的な動きは意識されやすいところであろう。そのため、イレギュラー的な調整の局面においては、押し目待ち狙いの買いも入りやすいと考えられる。日中はグローベックスの米株先物の動きを睨みながらの展開になりそうだが、NYダウは調整一巡が意識される水準まで下げてきことから、先物市場で底堅さが見られるようだと、東京市場においてもややリバウンド狙いの動きに向わせよう。
<AK>
2022/08/23 08:26
オープニングコメント
イベント控えややTOPIX型にシフトしやすい需給状況に
22日の日本株市場は、売り先行で始まった後も神経質な相場展開になりそうだ。19日の米国市場はNYダウが292ドル安だった。連邦準備制度理事会(FRB)高官のタカ派発言を受けて大幅利上げを警戒する売りが再燃した。長期金利が1カ月ぶりの水準に上昇するなか、ハイテク株主導で売られた。また、来週予定されているジャクソンホール会議を前にポジションを圧縮する動きも意識されていた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比205円安の28725円。円相場は1ドル136円90銭台と円安に振れて推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。日経平均は17日に29222.77円まで上昇し1月高値に接近してきたこともあり、利食いの動きは意識されやすいところであろう。日経225先物はナイトセッションで一時28670円まで売られる場面も見られており、ギャップスタートからインデックスに絡んだ売りが出やすいため、指数インパクトの大きい値がさ株の調整が日経平均の重荷になりそうだ。 ただし、米国についてもNYダウは52週線を捉えるなど、いったんは利食いが意識される水準まで上昇していたこともあり、目先的にはピーク感も意識されやすいところである。ジャクソンホール会議を前に神経質になりやすいこともあり、利食いの動きについては想定線であろう。とはいえ、日経平均は節目の29000円固めの動きとはならなかったことから、短期的には売り仕掛けの動きが意識されやすい。 また、今週はエヌビディアの決算を控えており、足元での下方修正から弱い決算内容については織り込まれているものの、決算内容を受けて格下げの動きが警戒されやすい。そのため、指数インパクトの大きい東エレク<8035>などハイテク株への物色は手掛けづらくさせることも日経平均の重荷となりやすいだろう。そのため、ややTOPIX型にシフトしやすい面はありそうだ。まずは、売り一巡後の底堅さを見極めつつ、押し目狙いのタイミングを探る動きとなろう。
<AK>
2022/08/22 08:24