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オープニングコメント 27000円水準での底堅さは意識され、売り一巡後の押し目狙いの動き  22日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、こう着の強い相場展開になりそうだ。21日の米国市場はNYダウが368ドル安だった。3月の景気先行指数が過去最高を記録したほか、失業保険継続受給者数が1970年来で最小となる好調な経済指標が材料視され、買い先行で始まった。また、好決算銘柄を買う動きなどからNYダウは一時300ドルを超える上昇を見せた。ただし、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は国際通貨基金(IMF)のパネル討論会に参加し、利上げペースを若干加速させる必要性に言及し、5月連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%ポイントの利上げも選択肢になることを確認すると、長期金利の上昇が嫌気される格好から下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比365円安の27155円。円相場は1ドル128円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。もっとも、パウエル議長はFOMCを控えたブラックアウト期間入りを前に、利上げ観測を補強する可能性は指摘されていた。成長期待の高いグロース株には冷や水を浴びせられる格好とはなったが、来週には大型テック株の決算が相次ぐこともあり、NYダウの直近の強いリバウンドから見ても、いったんは利食いの出やすいタイミングだったと見られる。そのため、売り先行で始まるものの、日経平均は節目の27000円水準での底堅さは意識されやすいだろう。また、5日、75日線辺りが支持線として機能するようであれば、売り一巡後の押し目狙いの動きも入りそうだ。 ギャップスタートとなることから指数インパクトの大きい値がさ株が重荷となるため、TOPIX型優位の展開が見込まれるものの、TOPIXについては月末の浮動株比率変更に伴うウエート調整の動きも意識されるところ。ウエート上昇が見込まれるソニーG<6758>、東エレク<8035>などの売り一巡後の底堅い値動きの一方で、銀行や商社などウエート低下が見込まれる銘柄の鈍さが目立つようだと、日経平均型優位に動きやすいところ。まずは売り一巡後の底堅さを見極めたいところであろう。 また、昨夕に決算を発表した日本電産<6594>に市場の関心は集まりやすいところであるが、内容としてサプライズはない。その他の決算では、コスモス電<6772>、OKK<6205>、イーグル工<6486>、エイトレッド<3969>、新日本理化<4406>、オービック<4684>、レシップHD<7213>などに個人主体の資金が向かいやすいだろう。また、グロース銘柄については、マザーズ指数の動向とメルカリ<4385>の底入れを見極める状況が続きそうである。 <AK> 2022/04/22 08:24 オープニングコメント ネットフリックスは通過材料、27000円水準での押し目買い意欲は強い  21日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い値動きが見込まれよう。20日の米国市場はNYダウが249ドル高、ナスダックは166ポイント安とまちまちの展開。金利の上昇が一段落したほか、ITサービスのIBMや消費財メーカーのプロクター・アンド・ギャンブルの好決算を材料視した買いがNYダウを押し上げた。一方で、動画配信のネットフリックスが35%を超える急落となるなか、ハイテク株への重荷となったことでナスダックは下落。シカゴ日経225先物清算値は大阪比変わらずの27180円。円相場は1ドル128円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになろう。ネットフリックスの影響は昨日の時間外の急落によって織り込まれていると見られるほか、他のハイテク株への下落についても限定的だったとの見方に向わせそうだ。一方で、電気自動車メーカーのテスラは取引終了後に1−3月期決算を発表。1株あたり利益が予想を上回り、時間外取引で買われていることが材料視されやすい。 米国市場では連邦準備制度理事会(FRB)の急速な利上げを進めたとしても米景気の底堅さは保たれるとの見方に向ってきているほか、決算発表に注目が集まっている。予想を上回る決算銘柄に資金が向かう状況であり、金利状況に大きく振らされる地合いからは変化が見られている。当然、決算を受けた荒い値動きは想定しつつもセンチメントは改善傾向にあるようだ。 そのため、朝方こそハイテク株の弱い動きが日経平均の重荷となる可能性はあるものの、ショートを強めてくる動きは入りやすいだろう。 こういった状況のなか、日経平均についても25日、75日線辺りに上値を抑えられつつも、下値を切り上げてきており、27000円水準での押し目買い意欲は高まってきていると見られる。積極的な上値追いは慎重ながらも売り込まれていた銘柄などへは修正リバウンドを狙った動きも意識されてきそうだ。また、昨日はネットフリックスの急落の影響からハイテク株の一角は弱く、日経平均の重荷となっていたが、決算通過によるアク抜けの動きも期待したいところ。 なお、昨日のマザーズ指数は2%を超える下落により25日線水準から下放れてきた。メルカリ<4385>が9%を超える下落となったことが重荷だったが、20年3月安値に接近してきており、そろそろ底入れを意識した動きも見られそうだ。 <AK> 2022/04/21 08:30 オープニングコメント 商いは膨らみづらいものの、27000円固めからのリバウンド期待へ  20日の日本株市場は、買い一巡後は底堅い値動きが見込まれよう。19日の米国市場はNYダウが499ドル高だった。連邦地裁判事が全国的なマスク着用義務化を無効と判断したことを受け運輸保安局(TSA)と疾病対策センター(CDC)が、公共交通機関でのマスク着用義務を撤回したため経済活動再開への期待が一段と強まった。連邦準備制度理事会(FRB)の急速な利上げを進めたとしても米景気の底堅さは保たれるとの見方から、金利上昇を警戒していた売り方の買い戻しを誘う格好ともなったようだ。景気敏感株などが買われたほか、金利が上昇するなかにもかかわらず、ハイテク株でも買い戻しが強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比210円高の27260円。円相場は1ドル129円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートとなろう。日経225先物はナイトセッションで27000円水準に位置している75日線を突破し、25日線水準までの上昇を見せている。この動きから日経平均においても、25日、75日線が位置している27200円水準の突破が意識されてくるだろう。25日、75日線とのゴールデンクロス示現によってテクニカル妙味も高まりやすく、ショートカバーの動きを誘いそうだ。 もっとも、決算シーズンのなかで商いは膨らみづらい面はあるため、買い一巡後は次第に上値の重さも意識される可能性はあるだろう。そのため、戻りの鈍さから弱含む局面においては、押し目狙いのスタンスになりそうだ。指数インパクトの大きい値がさ株がけん引する格好になると見られ、ファーストリテ<9983>やソフトバンクG<9984>の動向を睨みながらの展開になるものの、米国ではハイテク株への買い戻しが見られていることもあり、東エレク<8035>などの動向に市場の関心は集まりやすいところだろう。 また、マザーズ指数は続落で陰線を残す形状が続いている。本日は買い先行で始まると見られるものの、戻り待ちのショートも意識されやすいため、まずは5日線や、25日線などのテクニカルポイントをクリアしておきたところだ。また、決算については修正の動きが連日増えている状況であり、イーレックス<9517>、塩水港精糖<2112>、東テク<9960>、第一稀元素化学工業<4082>辺りの市場反応が注目される。 <AK> 2022/04/20 08:28 オープニングコメント 27000円接近では強弱感が対立もハイテクなどへの押し目狙いの動き  19日の日本株市場は、買い一巡後はこう着の強い相場展開になりそうだ。18日の米国市場はNYダウが39ドル安だった。4月の建設企業のセンチメントが悪化したほか、世銀が2022年の世界経済成長率を引き下げたことを受けて売り先行で始まった。その後も連邦準備制度理事会(FRB)が5月連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅利上げに踏み切るとの憶測が一段と強まり、金利が上昇したため下げ幅を拡大。売り一巡後は値ごろ感からの買いから上昇に転じる場面も見られたもののプラス圏を維持できず、小幅ながら続落となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比95円高の26845円。円相場は1ドル127円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。米国市場は続落とはなったものの、一時プラスに転じるなど値ごろ感から買われる場面も見られた。SOX指数は上昇していることから、半導体株にはポジティブに作用しそうだ。米長期金利上昇に対する警戒感は根強いものの、米国では決算発表が本格化するなか、長期的な利益成長に着目した物色が見られているようである。低迷していたハイテク株を見直す動きのなか、東京市場においても同様の動きに向かいそうだ。 昨日の日経平均は一時500円を超える下落とはなったものの、後場に入り下げ渋る動きを見せており、市場参加者が限られるなかで短期的な売り仕掛けの動きが中心だったと見られる。祝日明けで米国勢の資金流入が見込まれるなか、前日の下落に対する自律反発の動きが意識されよう。日経平均は25日線が27157円、75日線が27241円辺りに位置しているため、27000円接近では強弱感が対立しやすいと見られる。一方で、前日の売り一巡後の底堅い値動きから売りは仕掛けづらいほか、安値圏ながら東エレク<8035>の底堅さも見られてきており、ハイテク株などには押し目狙いの動きも期待されそうだ。 また、昨日のマザーズ指数は1.8%超の下落で支持線として期待されていた25日線をわずかに割り込んできた。トレンドは弱気ながら、早期に同線を回復してくるようであれば、中小型株へは修正リバウンドを狙った短期的な値幅取り狙いの資金流入が意識されそうである。 <AK> 2022/04/19 08:27 オープニングコメント 日経平均は5日線と25日線および75日線水準でのこう着感の強い相場展開に  18日の日本株市場は、こう着の強い相場展開になりそうだ。15日の米国市場はグッドフライデーの祝日で休場だった。14日の米国市場ではゴールドマン・サックスやシティグループ、モルガン・スタンレーなどの決算が評価されNYダウは一時300ドルを超える上昇を見せたものの、その後は改めて金利の先高観が警戒され下落に転じた。本格化する決算を前に方向感はつかみづらくなる一方で、金利に敏感に反応する需給状況である。日本株においては決算について今週は発表する企業は少ないため、21日の日本電産<6594>のほかは、市場の関心は集まることはなさそうであるが、業績修正の発表が増えやすい期間であることは注視しておきたい。 また、欧州市場はイースターマンデーの祝日となることから、本日においても商いは膨らみづらいだろう。中国の1-3月GDPや小売売上高の発表が予定されているため、短期的な売り仕掛け的な動きは入りそうだが、参加者が限られるなかではその後のカバーも速いと考えられる。そのため、日経平均は5日線と25日線および75日線水準でのこう着感の強い相場展開になりそうだ。なお、25日線は緩やかながら上向きで推移しているため75日線とのカイ離は縮小してきていることから、ゴールデンクロス示現が近づいている。こう着ながらも方向性としてはやや上向きを想定しておきたいところである。 日中は中国市場の動向のほか、グローベックスの米株先物の動き、さらに為替の動きを睨みながらの展開になりそうだが、また、米国では15日に発表した3月の鉱工業生産、4月のニューヨーク連銀製造業景況指数はいずれも予想を上回ったことから、金利の動向には敏感に反応しやすいところである。そのほか、先週末はファーストリテ<9983>が一時9%超急伸したことが相場を下支えする形となった。1社で日経平均を約185円支えた格好だった。このインパクトが剥がれる可能性もあるため、指数インパクトの大きい値がさ株の動向にも注意しておきたいところだ。 物色としては、決算を手掛かりとした中小型株などには短期的な値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。先週末の引け後に発表されたところでは、マルマエ<6264>、ハウスローゼ<7506>、ゲンダイAG<2411>、神戸天然物化学<6568>、住石HD<1514>、グリムス<3150>などが注目されそうだ。また、先週末のマザーズ指数は2%超の下落となったが、25日線を支持線として機能させていた。日経平均同様、25日線は緩やかながら上向きで推移しており、75日線とのゴールデンクロス示現が近づいている。25日線がサポートとして機能するようであれば、リバウンド狙いの動きが期待されそうだ。 <AK> 2022/04/18 08:29 オープニングコメント 商いが細るなかで大きなトレンドは出にくい  15日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、こう着の強い相場展開になりそうだ。14日の米国市場はNYダウが113ドル安だった。ゴールドマン・サックスやシティグループ、モルガン・スタンレーなどの決算が評価されNYダウは一時300ドルを超える上昇を見せた。ただし、NY連銀のウィリアムズ総裁が5月連邦公開市場委員会(FOMC)での0.5%の利上げが理にかなった選択とするなど、利上げ加速を支持する姿勢を見せたため改めて金利の先高観が警戒され下落に転じた。金利が一段と上昇しハイテク株も売られ、引けにかけ下げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比275円安の26915円。円相場は1ドル125円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。ただし、日経平均は前日までの強いリバウンドで27000円を回復し、75日線水準を捉えていたこともあり、自律反発としては一巡感も意識されやすいところである。米国についてもNYダウは75日線までのリバウンドを見せた後に下げに転じていることから、自律反発の範囲内といったところ。また、米国はグッドフライデーの3連休前だったことからポジション調整の動きもあったと考えられる。 もっとも月曜日はイースターマンデーで欧州市場は休場となることから、海外勢のフローは限られる。昨日の東証プライムの売買高は10億株程度と薄商いだったこともあり、より商いが細るなかで大きなトレンドは出にくいだろう。短期的にはインデックスに絡んだ商いに振らされやすいものの、オーバーウィークのポジションは取りづらいことから、その後のカバーの動きも速そうだ。また、積極的なロングの動きから上昇したというよりは裁定に絡んだ動きだったため、大きくロングに傾いているわけではなく、売り一巡後は底堅さも意識されよう。 海外勢のフローが限られるなか、物色は個人主体の中小型株に向かいやすい。また、決算を手掛かりとした個別対応にもなりそうだ。昨夕決算を発表したところでは、4℃ HD<8008>、Gunosy<6047>、JMACS<5817>、串カツ田中<3547>、ティアンドエス<4055>、ディップ<2379>などが注目される。なお、ナスダックの下落影響により指数インパクトの大きい値がさ株は日経平均の重荷となる可能性はあるものの、ファーストリテ<9983>がADR市場で強い動きを見せていたこともあり、下支えとして意識されよう。 <AK> 2022/04/15 08:31 オープニングコメント 利食い想定も底堅さが見られれば、27000円を意識したセンチメントに  14日の日本株市場は、やや買い先行で始まった後は、こう着の強い相場展開になりそうだ。13日の米国市場はNYダウが344ドル高だった。3月生産者物価指数(PPI)の伸びが予想を上回り過去最大を記録したため、やや売り優勢で始まった。ただし、インフレがピークに近いとの見解が強まり、金利が低下に転じると安心感から買戻しが強まり上昇に転じた。さらに、ハイテクも買われ相場の上昇を後押しし、引けにかけ上げ幅を拡大。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円高の26950円。円相場は1ドル125円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。昨日の日経平均は500円を超える上昇で前日の下落部分を一気に吸収して直近で上値を抑えられていた5日線を突破し、25日線を捉えてきた。26938円水準に位置する25日線での攻防が意識されるなか、前日の大幅な上昇に対する利食いも入りやすく、新たなショートの動きも想定されることから強弱感は対立しやすいだろう。ただし、前日の上昇で需給状況は改善されてきたと見られ、底堅さが見られるようであれば、27000円を意識したセンチメントに向わせそうだ。 米長期金利は低下し、VIX指数は21.82に低下してきており、リスク選好に向わせやすいと見られる。米国では半導体株が買い直されており、SOX指数の構成銘柄はすべて上昇した。大型テック株なども買われているなか、指数インパクトの大きい値がさ株の支援材料になりそうだ。また、買い一巡後はこう着感が強まる可能性はあるものの、底堅さが意識される局面においては、次第に下値を切り上げてくる展開は期待されそうだ。 そのほか、昨日のNT倍率は25日線を支持線に反発を見せており、一気に75日線を捉えてきた。達成感は意識されるものの、一方で75日線を明確にクリアしてくるようだと、NTロングの動きが強まりやすく、日経平均型優勢のなかでの上昇が意識されやすい。また、昨日のマザーズ指数は4%を超える上昇で、こちらも25日線をサポートとして上昇し、75日線を捉えてきた。日経平均が25日線水準でのこう着ながらも底堅い展開となれば、グロース市場銘柄へは個人主体の出遅れ修正を狙った資金流入が意識されよう。 <AK> 2022/04/14 08:22 オープニングコメント コアCPIが予想を下回り、ひとまず前日の大幅な下げに対する自律反発の動き  13日の日本株市場は、引き続きこう着の強い相場展開になりそうだ。12日の米国市場はNYダウが87ドル安だった。3月の米消費者物価指数(CPI)が40年ぶり最大の伸びとなったが、コア指数の伸びが予想を下回ったためインフレピークとの見方も浮上し、金利低下を受けて買い先行で始まった。ただし、燃料や食料品価格が高く、物価が当面高止まりするとの懸念も根強く、生産者物価指数(PPI)の発表を控え物価高への警戒感が再燃し、買い一巡後は下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円安の26300円。円相場は1ドル125円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から小動きで始まろう。コアCPIが予想を下回ったこともあり、ひとまず前日の大幅な下げに対する自律反発の動きは意識されやすいところだろう。心理的な節目である26500円辺りまでのリバウンドは想定しておきたいところではある。一方で、米国市場では買い一巡後は結局下げに転じており、金融引き締め加速に対する警戒感は強く、積極的なリバウンド機運は高まりづらいところではある。 テクニカル面では5日、25日線によるデッドクロス接近によって短期シグナルは陰転してきている。同水準に接近する局面においては、戻り待ちの売り圧力が警戒されやすいと考えられ、戻りの鈍さが意識されてくるようだと、インデックスに絡んだ売り仕掛け的な動きも入りそうである。そのため、自律反発は意識されるものの、積極的にリバウンドを狙った動きにはなりづらく、スタンスとしては戻り売りとなろう。次第に26000円水準が意識されてくる可能性には注意しておきたい。 また、マザーズ指数は続落とはなったものの、25日線を支持線として意識される形状だった。同線を支持線とした底堅さが見られるようだと、短期的なリバウンド狙いの資金はグロース市場銘柄に向かいやすいだろう。そのほか、昨日は原発関連として物色されていた東電力HD<9501>は475円まで急伸した後は、下落に転じていた。回転の速い資金が中心と見られるため、材料株などへの物色には資金の逃げ足の速さに注意する必要がありそうだ。そのほか、決算では昨日の引け後に発表した日置電<6866>、Jフロント<3086>、ビックカメラ<3048>、ニッケ<3201>、ボードルア<4413>、近鉄百貨店<8244>などが注目されよう。 <AK> 2022/04/13 08:26 オープニングコメント 売り一巡後の底堅さが意識されるかを見極めたいところ  12日の日本株市場は、やや売り先行で始まった後は、引き続きこう着の強い相場展開になりそうだ。11日の米国市場はNYダウが413ドル安だった。3月の米消費者物価指数(CPI)の発表や金融決算を控え、警戒感から売り先行の展開。中国で新型コロナ感染拡大による都市封鎖が継続していることなどがさらなる景気やインフレ懸念に繋がり終日軟調推移となった。金利高でハイテクも売られ、引けにかけて主要株式指数は下げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円安の26730円。円相場は1ドル125円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。昨日の日経平均は25日線水準での下げ渋る動きを見せていたものの、ナスダックはマドを空けて25日線を明確に下回ってきており、米ハイテク株の弱い値動きの影響もあって指数インパクトの大きい値がさ株などへは売り仕掛け的な商いも入りやすい。ただし、米CPI待ちのなかで積極的なリバウンド狙いの買いは入りづらいものの、売り方も仕掛けづらい状況と見られ、早い段階でショートカバーも意識されやすい。売り一巡後の底堅さが意識されるかを見極めたいところだ。 また、昨日はアジア市場の下落の影響を受けて、前場半ば辺りから弱含む展開だった。昨日はハンセン指数の下落率が3%を超えたほか、上海指数の下落率は2.6%だった。中国の上海市ではロックダウンが続いていることもあり、中国景気への懸念やサプライヤー問題などへの影響も警戒されていることからも、アジア市場の動向には引き続き注視する必要があるだろう。 物色としてはインデックスに絡んだ商いから指数インパクトの大きい値がさ株には仕掛け的な商いが入りやすいほか、米国では金融決算を控えていることもあり、長期金利の上昇なども手掛かりに銀行株は思惑的な動きを見せそうだ。また、決算発表が徐々に増えてきており、個別では決算を手掛かりとした物色も見込まれる。もっとも、昨日の安川電<6506>が買い先行で始まったものの、結局は3%を超える下落で終えていたこともあり、短期的な値幅取り狙いの動きにとどまろう。 なお、昨日の引け後の決算ではローツェ<6323>、ヒトコムHD<4433>、技研製作所<6289>、三和油化工業<4125>、プロパスト<3236>、アークランド<9842>辺りが注目される。そのほか、マザーズ指数は75日線を割り込み、25日線水準まで下げてきた。同線が支持線として底堅さを見せられないと、グロース銘柄の需給懸念に繋がりやすく、利益確定の動きに向わせやすいだろう。 <AK> 2022/04/12 08:20 オープニングコメント こう着感の強い相場展開のなか、安川電の決算を受けたセンチメント改善に期待  11日の日本株市場は、やや売り先行で始まった後は、引き続きこう着の強い相場展開になりそうだ。8日の米国市場はNYダウが137ドル高だった半面、ナスダックは186ポイント安だった。10年債利回りが3年ぶり高水準に達し、金利高を警戒した売りにより下落して始まった。その後、景気に不透明感が広がるなか、ディフェンシブ銘柄に投資資金が向かい、ダウは上昇に転じた一方で、ハイテク株は終日軟調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比50円安の26990円。円相場は1ドル124円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まりそうだ。8日の米国市場では金利上昇が嫌気され半導体株の弱さが目立っていたこともあり、指数インパクトの大きい値がさ株への重荷となる可能性はある。ただし、日経平均は27000円辺りでの底固めの動きが見込まれそうであるほか、先週末に決算を発表した安川電<6506>の今期見通しはコンセンサスを上回っていることもあり、同社が底堅い値動きを見せてくるようであれば、センチメント改善に繋がりそうだ。 また、日経平均は25日線が支持線として意識されており、同線での底堅さが見られるようであれば、次第に押し目狙いの動きが見込まれる。米半導体株の弱さから短期的には売り仕掛け的な動きも警戒されるものの、VIX指数は21.16に低下しているため、米国での金融引き締め加速に対する警戒はあるものの、市場は徐々に織り込んできていると見られる。VIX指数は直近のボトム圏で推移していることもあり、リスク回避ムードは高まらないと見ておきたい。 また、米国の流れからディフェンシブ株に向かいやすいものの、先週末にはTOPIXの浮動株比率の変更が発表されたことから、ウエート差を狙った動きなども見られていた。ウエート上昇が見込まれるソニーG<6758>、東エレク<8035>が底堅い値動きを見せてくるようであれば、売り方も仕掛けづらくなりそうだ。 そのほか、日経平均が27000円水準でのこう着感の強い相場展開となるようだと、個人主体によるグロース市場への物色に向かいやすい。マザーズ指数は75日線水準での攻防を見せており、同線を再び上回って推移するようだと、グロース市場での商いが活発化しよう。そのほか、決算を手掛かりとした個別物色のほか、テーマ性のある銘柄などに短期資金がシフトしやすい。 <AK> 2022/04/11 08:24 オープニングコメント 個人主体も決算を手掛かりとした限られた物色にとどまる可能性  8日の日本株市場は、やや買い先行で始まった後は、引き続きこう着の強い相場展開になりそうだ。7日の米国市場はNYダウが87ドル高だった。連邦準備制度理事会(FRB)による急激な利上げを警戒した売りが継続し売り先行で始まった。ただし、雇用関連指標の強い結果や一部長短金利の逆転が解消したため景気後退入り懸念も緩和したほか、値ごろ感からの買いが下値を支え、引けにかけてプラス圏に回復した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比155円高の27055円。円相場は1ドル124円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。昨日の日経平均はマドを空けての下落から27000円を割り込んだものの、25日線が支持線として機能する格好から下げ渋りを見せていた。NYダウも一時300ドルを超える下落を見せたものの25日線が支持線として機能する格好から切り返しとなった。テクニカル的な見方ではあるものの、底堅さは意識されそうだ。 また、今年の連邦公開市場委員会(FOMC)投票権を有するセントルイス連銀のブラード総裁は、年内に政策金利を3%-3.25%まで引き上げることが望ましいとの見解を示した。金融引き締めの加速による景気への影響は警戒されるものの、市場は徐々に織り込んできていると見られる。逆イールドの解消も見られてきていることから、リスク回避姿勢はそれほど強まらないと見ておきたい。 もっともウクライナ情勢の緊迫化のほか、新型コロナウイルス感染症による新規感染者数は高止まりするなか、外部環境において積極的にポジションを取りに行く動きにはなりづらい。新年度入り後の東証プライムの出来高は12億株を下回った状態が継続していることから機関投資家の動きは慎重であろう。 そのため、物色としては裁定に絡んだインデックス売買のほかは、個人主体による材料株物色が中心になりやすい。ただし、昨日のマザーズ指数は4%を超える下落で75日線を割り込んできた。早い段階で75日線を超える動きを見せられないと短期需給は再び悪化傾向を見せてきそうだ。決算を手掛かりとした限られた物色にとどまる可能性はありそうだ。 <AK> 2022/04/08 08:29 オープニングコメント 外部環境の影響を受けにくいゲーム株やIT系の銘柄などは総じて堅調に推移  7日の日本株市場は、売り一巡後はこう着の強い相場展開になりそうだ。6日の米国市場はNYダウが144ドル安だった。3月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表を控えた金利高に伴うハイテク株の下落影響から売り先行で始まった。公表された議事要旨では、保有資産縮小計画で削減ペースが明らかになり、さらに、年内数回0.5%の利上げが実施される可能性が示唆された。想定通りの内容でほぼ織り込み済みと見られ、引けにかけては押し目買いに下げ幅を縮小した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比320円安の27110円。円相場は1ドル123円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。昨日の下落で日経平均は支持線として期待されていた75日線を割り込むなか、先物市場での弱い動きを受けて指数インパクトの大きい値がさ株が指数を押し下げる格好になりそうだ。節目の27000円での攻防が長引くと25日線が位置する26740円辺りが意識されるため、売り一巡後の底堅さを見極めることになりそうだ。 ナスダックは連日で大幅な下落となり、ハイテク株の重荷になりやすい。ただし、ナスダックは25日線までの調整を見せていることから、同線が支持線として意識される可能性はある。FOMC議事要旨も想定されていた内容だったことから、材料出尽くしといったムードも高まりそうである。短期的な売り仕掛けの動きは意識されやすいものの、ここ数日は後場に入り底堅さが見られ、引けにかけてやや強含みの動きを続けている。節目の27000円での攻防から売り込まれる局面においては、押し目狙いの買いも入りやすいだろう。 物色としては薄商いの中をインデックスに絡んだ商いに振らされやすく、ハイテク株は避けられると見られ、ややバリュー株に向かいそうである。また、昨日のグロース銘柄は利食いに押される格好となり、本日もナスダックの下落などが嫌気されやすいものの、マザーズ指数は直近で上放れた75日線を上回っての推移を継続しているため、押し目狙いの動きが意識されよう。また、外部環境の影響を受けにくいゲーム株やIT系の銘柄などは総じて堅調に推移しているため、順張り投資の動きが続きそうだ。 <AK> 2022/04/07 08:24 オープニングコメント インデックス売買に振らされにくい材料株などに個人主体の資金は向かいやすい  6日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、底堅さを見極める相場展開になりそうだ。5日の米国市場はNYダウが280ドル安だった。ウクライナのゼレンスキー大統領が国連安保理で演説を行いロシアの行動を非難、米、欧州連合(EU)が6日に対ロ制裁強化を発表する計画が明らかになり、景気などへの影響を警戒した売りに押された。また、米連邦準備制度理事会(FRB)の副議長指名のブレイナード理事が早くて5月連邦公開市場委員会(FOMC)で、保有資産縮小を開始する可能性を示唆し金利が急伸したためハイテク株が大きく売られた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比280円安の27520円。円相場は1ドル123円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。日経平均の75日線は27439円辺りに位置していることから、同線での底堅さを見極める動きになりそうだ。1日の下落局面では、いったんは同線を下回ったものの、支持線として意識されていたこともあり、底堅さが見られるようであれば、押し目狙いのスタンスに向わせそうである。また、本日は指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均の重荷となる可能性はあるものの、このところは後場に入り底堅さが見られており、新年度入りに伴う資金流入との見方もされるなか、積極的には売り込みづらい需給状況でもある。 また、VIX指数は再び20を上回ってきたものの、これまでのボトム水準であることから、米国市場の下落に対して市場は冷静に見ていると見られる。本日はFOMC議事要旨の公表を控えて様子見ムードは強そうだが、ブレイナード理事のタカ派発言についても、これまでもパウエルFRB議長なども述べてきたことであり、過度な警戒感には繋がらないと考えられる。そのため、売り一巡後は次第に底堅さが見られてくる可能性はあるだろう。 物色としては指数がこう着感を強めるなか、インデックス売買に振らされにくい材料株などに個人主体の資金は向かいやすい。また、マザーズ指数は足元でリバウンド基調を強めており、昨日は75日線を明確に上放れてきた。ナスダックの下落影響から売りが先行すると見られるものの、相対的な出遅れ感が意識されている東証グロース銘柄への修正リバウンドを狙った押し目狙いの動きは引き続き継続する可能性はありそうだ。 <AK> 2022/04/06 08:27 オープニングコメント 出遅れ感が目立っている東証グロース銘柄への物色は一段と強まりやすい  5日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、こう着ながらも底堅い相場展開になりそうだ。4日の米国市場はNYダウが103ドル高だった。ロシア軍によるウクライナの民間人虐殺疑惑を受け、欧米が対ロ制裁をさらに強化する姿勢を表明したため経済への影響を警戒し売りが先行した。一方で中国の規制当局が上場している同国ハイテク企業の監査に関し情報を開示することに前向きな姿勢を見せたため、非上場が回避されるとの期待感から買い戻しの動きが強まり、これが米ハイテク株への買いに波及。ハイテクが相場を押し上げる格好から上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比210円高の28000円。円相場は1ドル122円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。ただし、東証再編によって物色が定まらない面もあることから28000円水準では強弱感が対立しやすいと見られる。一方で、米国ではハイテク株が買われているほか、ツイッターが27%を超える上昇となったことが支援材料になると見られ、昨日の日経平均の重荷となっていた指数インパクトの大きい値がさハイテク株を見直す動きが意識されやすいところだ。 また、昨日の日経平均は前場半ばにかけて弱含んだものの、その後は前日終値を挟んだもみ合いのなか、引けにかけて買われる格好だった。新年度入りに伴う資金流入も意識されやすく、下値の堅さは見られそうだ。チャート上でも75日線が支持線として意識されやすいため、押し目買い意欲は強そうである。その他、日経平均がこう着のなか、東証グロース銘柄への物色が目立っていた。マザーズ指数は3%を超える上昇で3月前半の戻り高値を上回るとともに、上値抵抗線として意識されていた75日線を捉えてきた。同線を明確に上放れてくるようだと、相対的に出遅れ感が目立っている東証グロース銘柄への物色は一段と強まりやすいだろう。 日経平均が28000円水準でのこう着ながらも底堅さが見られるようであれば、個人主体の材料株物色なども次第に活発化しそうである。また、直近でリバウンドを見せてきており、目先的な抵抗線をクリアしてきた銘柄などへは、修正リバウンドを想定した動きにも繋がりそうである。FOMC議事要旨の公表を控え全体としては手掛けづらさはあるものの、VIX指数は18.57に低下していることもあり、リスク選好の動きから物色意欲は強そうだ。 <AK> 2022/04/05 08:29 オープニングコメント プライム銘柄の底堅い値動きが見られるかが注目される  4日の日本株市場は、やや買い先行で始まった後は、こう着の強い相場展開になりそうだ。1日の米国市場はNYダウが139ドル高だった。3月雇用統計が労働市場の強さを新たに証明したため買い先行で始まった。その後、労働市場のひっ迫や賃金の予想を上回る伸びにより、5月連邦公開市場委員会(FOMC)での大幅利上げ観測が強まったことが警戒されたほか、長短金利の逆転で景気後退懸念も浮上し、一時下落に転じた。ただし、第2四半期入りで新規投資が下支えとなり再び上昇すると、引けにかけて上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比135円高の27795円。円相場は1ドル122円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まりそうである。日米ともに期末特有の需給要因が通過した一方で、新年度入りに伴う資金流入への思惑から下値の堅さは意識されやすいと見られる。東証の新区分移行によって見極めムードも強まりやすいだろうが、新年度入りによってプライム銘柄の底堅い値動きが見られるかが注目されそうである。 もっとも、今週はFOMC議事要旨の公表を6日に控えている。そのため、これを受けた米国市場の動向を見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすい面はありそうだ。また、引き続きロシアとウクライナを巡る停戦協議の行方なども神経質にさせる要因となろう。その他、新型コロナウイルス感染症の拡大によって中国の上海市では一部地域がロックダウンに入っていることもあり、日中はアジア市場の動向を睨みながらの相場展開を強いられる。 先週の日経平均は期末の需給影響から調整色の強い相場展開となり、3日続落で週末には一時27399.48円まで下げる場面が見られた。その後持ち直しを見せて終値では75日線が位置する27460円水準を上回っている。同線が支持線として機能するかを見極めつつ、底堅さが意識される局面においては、新年度入りによる資金流入への思惑から押し目買い意欲は強まりそうだ。 物色については「プライム市場」、「スタンダード市場」、「グロース市場」の3つの新しい市場区分へと再編されたことにより、プライム市場がメインとなろうが、マザーズ指数は当面継続することになるため、グロース市場の時価総額上位銘柄などへは個人主体の資金が向かいやすいだろう。 <AK> 2022/04/04 08:25 オープニングコメント インデックスに振らされにくい中小型株への物色に向かわせる可能性  1日の日本株市場は、売り一巡後はこう着の強い相場展開になりそうだ。3月31日の米国市場はNYダウが550ドル安だった。米連邦準備制度理事会(FRB)が注視している2月のコアPCE価格指数が高い伸びとなったことから、インフレへの警戒が高まった。また、ロシアによるウクライナ攻撃の勢いは弱まらず停戦期待が後退したほか、景気後退入り懸念も浮上し終日軟調に推移した。その他、月末、四半期末絡みの調整売りが幅広い銘柄に出たことにより、下落幅を広げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比255円安の27535円。円相場は1ドル121円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになりそうだ。ただし、米国市場は大幅な下落とはなったものの、月末、四半期末絡みの調整売りの影響が大きかったと見られる。期末特有の需給要因であることから、これが通過したことにより押し目狙いの動きも意識されてきそうだ。また、コアPCE価格指数の高い伸びによってインフレへの警戒が高まったものの、概ね予想された数値だった。雇用統計の発表を控えていることから積極的な売買は手控えられる可能性はあるものの、押し目待ちの買いは意識されやすい。 また、本日はオリックス<8591>の日経平均組み入れによるリバランスの動きがある。オリックスを組み入れるための資金捻出によって他の指数構成銘柄への売りが警戒されているものの、これについても予想されていることであり、短期的な売り仕掛けの動きがあったとしても、その後のショートカバーを意識させよう。また、新年度入りに伴う需給なども期待されやすく、売り一巡後の底堅さは見られそうである。シカゴ先物にサヤ寄せする格好から日経平均は27500円辺りに接近することになりそうだが、75日線が位置する27474円水準が支持線として見られるだろう。 そのため、全体としてはこう着感が強まるものの、底堅さが意識されるなかでは、インデックスに振らされにくい中小型株への物色に向かわせる可能性はある。昨日のマザーズ指数は小幅ながらも3日続伸で直近戻り高値水準と75日線を捉えてきた。短期的な値幅取り狙いが中心になりそうだが、個人主体による中小型株物色が意識されやすい。 <AK> 2022/04/01 08:29 オープニングコメント 目先的には中小型株物色の流れが強まる可能性も  31日の日本株市場は、売り一巡後はこう着ながらも底堅い相場展開になりそうだ。30日の米国市場はNYダウが65ドル安だった。ロシアとウクライナの停戦交渉を巡り、ロシア側が「事態打開の進展なし」との見解を示したほか、引き続き攻撃を継続したため停戦期待が後退した。国防省が「ロシアはキエフ周辺部隊を再編している」と発表すると、停戦への不透明感が広がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比240円安の27760円。円相場は1ドル121円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになりそうだ。ただし、前日に停戦期待から買われていた反動安の範囲にとどまろう。また、足元では期末特有の需給要因が大きく影響しており、これを手掛かりとした短期的な先物市場での動きに振らされているため、積極的にポジションを取りに行く動きではなかったと見られる。本日は年金基金による期末の株式比率修正に伴う買い需要が見込まれていることから、短期的に売り込まれる局面においては、押し目狙いのスタンスになりそうだ。 また、米雇用統計の発表を週末に控えていることもあって様子見ムードが強まる可能性はあるものの、ADP雇用統計についてはコンセンサスの範囲内だったこともあり、過度な警戒感は高まらないと見ておきたい。もっとも、前日の時間外で大きく買われていたマイクロンテクノロジーは下落するなど、米半導体株は総じて軟調だったこともあり、ややバリューシフトの動きになる可能性はありそうだ。昨日4%を超える上昇を見せたマザーズ指数も利食い先行になろう。 ただし、外部環境に振らされづらい面からIT系の中小型株などへは回避的に資金が向かう可能性はある。マザーズ指数は昨日の上昇で直近の戻り高値を捉えてきたほか、上値抵抗線として意識される75日線に接近してきている。強弱感は対立しやすいものの、この水準を明確に上放れてくるようであれば、目先的には中小型株物色の流れが強まる可能性はありそうだ。 <AK> 2022/03/31 08:21 オープニングコメント 配当権利落ち分を即日吸収する動きへ  30日の日本株市場は、買い一巡後はこう着ながらも底堅い相場展開になりそうだ。29日の米国市場はNYダウが338ドル高だった。ロシアとウクライナの停戦交渉で進展が報じられ、停戦期待から買い優勢の展開となった。雇用や住宅価格関連指標が予想を上回ったほか、企業の合併、買収の報道が投資家心理の改善に繋がった。長期金利の低下でハイテク株も続伸し終日堅調な展開だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比420円高の28340円。円相場は1ドル122円90銭台で推移。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。日経平均の配当権利落ち分は230円程度と見られているが、これを考慮しても28000円を上回っての推移が見込まれるため、センチメント改善に繋がろう。買い一巡後はこう着感が強まる局面もありそうだが、配当権利落ち分を即日吸収する動きから、先高期待も高まりそうである。 ロシアとウクライナの停戦期待については楽観視できないものの、ロシア国防省がウクライナの首都キエフなどで軍事活動を縮小するとの発表も報じられるなか、リスク選好に向わせやすいだろう。配当権利落ち分を即日吸収する動きが個別で目立ってくるようだと、高配当で調整分が大きい銘柄などへはリバウンド狙いの動きが広がる可能性も期待されよう。 また、米VIX指数は18.90に低下した。19.00を下回るのは1月12日以来となる。リスクオンに向わせやすく、押し目待ちの買い方についても下値を切り上げる動きに向わせそうである。また、配当再投資に伴う先物市場への買い需要が下支えとして意識されやすい。先回り的な買いの反動も想定されるものの、利食いの動きから28000円に接近する局面においては、押し目待ち狙いのタイミングにもなろう。また、週末には米雇用統計の発表を控えていることから様子見ムードも出やすいものの、期末の株式比率修正に伴う買い需要なども意識されやすく、下値の堅さは見られそうだ。 そのほか、昨日のマザーズ指数は3%を超える上昇を見せており、25日線が支持線として機能する格好からのリバウンドを見せてきた。直近戻り高値はクリアできていないものの、ナスダックの強い動きなども支援材料になりやすく、個人主体による短期的な値幅取り狙いの動きは見られそうである。 <AK> 2022/03/30 08:32 オープニングコメント 配当再投資による需給への思惑から、配当志向の物色が一段と強まる可能性  29日の日本株市場は、買い一巡後はこう着ながらも底堅い相場展開になりそうだ。28日の米国市場はNYダウが94ドル高だった。バイデン政権が公表した予算教書で、超富裕層や企業に対する増税が明らかになり売り先行で始まった。連邦準備制度理事会(FRB)の急激な利上げで、経済が景気後退に陥るとの懸念も浮上し、NYダウの下落幅は一時300ドルを超える場面も見られた。ただし、引けにかけては原油先物相場が下落したほか、金利低下を背景に買い直された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比360円高の28010円。円相場は1ドル123円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。前日の下落部分を吸収する格好となるため、28000円水準が支持線として意識されやすく、押し目待ちの買いも切り上がりを見せてくるほか、ショートカバーの動きも意識されやすい。また、本日は3月期末配当の権利付き最終日となる。配当落ち分は230円水準と見られており、日経平均が28230円を上回っての推移を見せてくるようだと、配当落ち後も28000円が支持線として意識されやすく、その後の先高期待にも繋がりやすいだろう。配当再投資による需給への思惑も高まりやすいなか、配当志向の物色が一段と強まる可能性はありそうだ。 また、米VIX指数は19.63と2月9日以来の20.00割れとなり、1月半ば以来の水準に低下してきた。米国ではハイテク株の持ち高調整に伴う買いの動きも継続していることから、リスクオンに向わせやすいところであろう。その他、大型テック株なども年初の水準を回復してきていることも指数インパクトの大きい値がさ株ハイテク株などへの支援材料になりそうだ。買い一巡後はこう着感が強まる可能性はあるものの、弱含む局面においては押し目狙いのスタンスになりそうだ。 物色については、海運株など足元で配当落ち前の利益確定の動きも見られているが、配当落ち後の強い動きを想定した中長期観点からの配当志向の物色は見られそうである。その他、ハイテク株への物色が想定されるなか、前日に利食いに押されていた銘柄へのリバウンドも意識されやすい。一方で、マザーズ銘柄は昨日の調整の反動は期待されるものの、直近戻り高値をクリアするまでは短期的な値幅取り狙いの動きになろう。 <AK> 2022/03/29 08:23 オープニングコメント 週を通じて売り仕掛けの動きが手控えられる半面、買い戻しの動きが強まりやすい  28日の日本株市場は、膠着化ながらも底堅い相場展開になりそうだ。25日の米国市場はNYダウが153ドル高だった。買い先行で始まったが、2月中古住宅販売成約指数や3月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値が悪化したことが嫌気され伸び悩んだ。その後、サウジの石油貯蔵所がイラン支援の武装組織フーシの攻撃を受けたとの報道で警戒感が広がり下落に転じる局面もあったが、エネルギーセクターがけん引。一方で2年債や10年債の利回りが2019年来の高水準に達したことから、ハイテク株は売られた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比135円高の28045円。円相場は1ドル122円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から28000円水準でのもち合いが見込まれる。ウクライナとロシアの代表団が28-30日にトルコで会談すると報じられており、楽観視はできないものの売り仕掛け的な動きは手控えられやすいだろう。また、今週は配当再投資のほか期末の株式比率の修正に伴う買い需要が見込まれていることから週を通じて売り仕掛けの動きが手控えられる半面、買い戻しの動きが強まりやすい。また、足元での急ピッチのリバウンドから短期的な過熱感は警戒されつつも、押し目狙いの買いは切り上がりを見せてくることになりそうだ。 また、日経平均は75日線を支持線に変えているほか、切り上がる5日線に沿ったリバウンドを形成している。5日線は27670円辺りに位置しているため、現在のカイ離からは配当落ちを考慮してもトレンドは崩れない。反対に28250円を超えての推移となれば配当落ち後も28000円水準が支持線として意識されてくるため、期末に向けた一段の上昇が意識されてくる可能性はありそうだ。積極的にポジションは傾けづらいものの、ショートカバーの動きは引き続き継続すると見られることから、底堅さの意識される相場展開は継続しよう。 物色の流れとしては原油先物相場が強い動きを見せていたことから、資源関連への物色が意識されそうだ。そのほか、配当志向の物色も最終段階に入ってきているため、配当落ちを前に利食いが入る一方で、配当および、その後の上昇を想定した中長期的なポジションも入りやすいだろう。また、マザーズ指数は緩やかながらリバウンドの動きを継続している。直近の戻り高値水準を前に強弱感は対立しやすいものの、直近IPO銘柄などへは修正リバウンドを狙った押し目買い意欲は強まりそうである。 <AK> 2022/03/28 08:12 オープニングコメント 月末に向けて年初の水準をトライする期待が高まってくる  25日の日本株市場は、買い優勢の相場展開になりそうだ。24日の米国市場ではNYダウが349ドル高だった。新規失業保険申請件数が1969年以来の低水準を記録したほか、3月PMIも改善したため景気回復への期待が再燃した。また、原油先物相場が下落したことも米消費を抑えるとの警戒感を後退させた。その他、半導体のエヌビディアと、インテルは世界的な半導体不足に対処するため、協力して生産を拡大させる可能性が報じられ大幅高となるなか、他の半導体株へも買いが波及し、相場をけん引する格好となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比255円高の28095円。円相場は1ドル122円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まることになりそうだ。エヌビディアは10%近く上昇するなど半導体株の強い値動きにより、東京市場において東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になりそうだ。これにより日経平均を押し上げる格好となるため、28000円回復でいったんは達成感が意識されていたなか、ショートカバーを交えた上昇が意識されてきそうだ。28000円~28500円辺りのレンジが見込まれるなか、月末に向けて年初の水準をトライする期待も高まってくることになりそうだ。 また、週末要因から買い一巡後は次第にこう着感が強まるほか、利益確定の動きも入りやすいだろう。ただし、昨日の動きを見ても75日線を支持線とした底堅さが意識されるなか、引けにかけての強い動きが目立っていた。配当再投資のほか、期末の株式配分比率の調整による買い需要なども見込まれるなか、短期的に売り仕掛けてくる動きに対しては、その後のリバウンドを狙った動きを想定しておきたい。 物色としてはハイテク株への関心が集まりやすいほか、配当志向の物色も終盤に入ってきている。海運株などは配当落ちを嫌った利益確定の売りも目立ってきているものの、出遅れ感のある銘柄などへは配当を狙った動きは継続しそうだ。また、ハイテク株のなかで比較的配当妙味のある銘柄などは、配当落ちを考慮しつつも先高期待からの資金流入が見込まれる。そのほか、マザーズ指数は直近戻り高値を超えられていないため強弱感は対立しやすいところだろうが、直近IPO銘柄などへは修正リバウンドを狙った動きが期待される。 <AK> 2022/03/25 08:26 オープニングコメント 過熱を冷ます調整といった見方、押し目待ちの買いの動きは意識されやすい  24日の日本株市場は、売り優勢ながらも底堅い相場展開になりそうだ。23日の米国市場ではNYダウが448ドル安だった。高インフレや利上げを懸念した売りが再燃したほか、2月の新築住宅販売件数が予想以上に減少したことが嫌気された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比475円安の27385円。円相場は1ドル121円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになろう。もっとも米国同様、日本も急ピッチでの上昇を見せていたこともあり、いったんは調整が望まれている水準と見られるため、過熱を冷ます調整といった見方に向わせそうである。そのため、いったんは利食いを出しやすい水準であるものの、押し目待ちの買いの動きも意識されやすいところだ。 日経平均は前日まで7営業日続伸で2877円上昇した。ボリンジャーバンドでは+2σを超えてきたところであり、テクニカル面でも過熱感が見られているほか、節目の28000円を回復してきたことから達成感も意識されやすいだろう。75日線は27483円に位置しており、この水準までの調整を想定しつつ、押し目狙いのスタンスになりそうだ。配当再投資のほか、期末の株式配分比率の調整による買い需要なども見込まれるなか、下値の堅さは意識されやすく、短期的に売り仕掛けてくる動きに対しては、その後のリバウンドを狙った動きを想定しておきたい。 また、直近のリバウンドでは指数インパクトの大きい値がさ株がけん引する格好だったが、本日のところは利食い優勢となる可能性から、ややバリューシフトが見込まれるほか、原油先物相場が大幅に上昇しているなか、資源関連へのシフトも意識されそうだ。また、昨日はマザーズ指数も3%を超える反発を見せていた。3月前半の直近戻り高値は超えられていないため、戻り売り圧力は警戒されるものの、累積出来高の積み上がっていた価格帯を上回ってきていることから、リバウンド狙いの資金シフトは意識されやすい。直近IPO銘柄の見直しの動きも広がりを見せてきそうだ。 <AK> 2022/03/24 08:10 オープニングコメント 日経平均は75日線突破でリバウンド基調が強まる  23日の日本株市場は、買い一巡後はこう着ながらも底堅い相場展開になりそうだ。22日の米国市場ではNYダウが254ドル高だった。長期金利の上昇を受けて金融株が上昇をけん引したほか、ナイキの好決算を好感した動きから消費関連なども堅調。また、米連邦準備制度理事会(FRB)が引き締めペース加速の必要性を主張し、高インフレへの対応を強化する方針を示したことが中銀への信頼回復に繋がったことも買い材料になり、終日堅調に推移。シカゴ日経225先物清算値は大阪比380円高の27450円。円相場は1ドル120円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなり、日経平均は上値抵抗線として意識される75日線を上放れてくることになりそうだ。米国では金利が上昇するものの、ハイテク株の買いが継続していることもあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均をけん引する格好になろう。また、原油先物相場は下落しているため、エネルギー関連は利食いに押される格好になりそうだが、流れとしては足元での原油急伸で起こったリバランスの動きとなる。 日経平均の75日線突破によって、リバランスの動きが一段と強まりやすく、買い一巡後はこう着感が強まる可能性はあるものの押し目買い意欲は強そうである。指数インパクトの大きいソフトバンクG<9984>は昨日の上昇で25日線を上回ってきたほか、ファーストリテ<9983>は25日線を捉えてきている。これらが一段の上昇を見せてくるようだと、指数を押し上げる格好となり、先物市場でのショートカバーの動きが強まりやすいだろう。 物色の流れとしては指数連動となりやすく、値がさハイテク株などが中心になろうが、金利上昇を背景に金融株などへも資金が向かいやすい。また、期末要因から配当志向の物色も意識されるほか、今後の配当再投資のほか、年金資金による株式比率の修正に伴う買い需要などを見込んだ動きが強まりやすいだろう。一方で、インデックスに絡んだ商いのなか、中小型株などは手掛けづらくなりそうだ。ただし、昨日のマザーズ指数は下落となったが、25日線を支持線に変えてくる動きを見せてくるようだと、出遅れ修正を意識したリバウンド狙いの買いも入りやすいだろう。 <AK> 2022/03/23 08:18 オープニングコメント 利食いは意識されるものの、日経平均は75日線水準が目先的なターゲットへ  22日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感が強まりやすい相場展開になりそうだ。21日の米国市場ではNYダウが201ドル安だった。ロシア、ウクライナ停戦交渉への期待から買い先行で始まったものの、中国での旅客機墜落事故を受けたボーイングの下げがダウを押し下げ下落に転じた。さらに、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が全米企業エコノミスト協会(NABE)で講演し、インフレ高進を抑制するため必要とあれば大幅な利上げも辞さないとするタカ派姿勢を再表明したため金利上昇が警戒視された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比330円高の27060円。円相場は1ドル119円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。21日の米国市場は下落となったものの、シカゴ先物は18日の水準をキープしていることから、節目の27000円を意識したトレンド形成になりそうだ。日経225先物はナイトセッションで75日線水準までのリバウンドを見せており、日経平均についても同線が位置する27500円水準が目先的なターゲットとして意識されやすいだろう。ADR市場では指数インパクトの大きい値がさ株が総じて堅調だったこともあり、日経平均をけん引する格好になりそうだ。 75日線が上値抵抗線として意識されやすく、同線接近では先週の強いリバウンドに対する利益確定の動きも意識されやすいところではある。ただし、先週の上昇については概ね買い戻しが中心と見られるほか、裁定買いが日経平均を押し上げた格好だろう。先高期待からの積極的な買いの動きはみられていないことから、買い戻しの入りやすい需給状況の動きは継続しそうである。一方で、先週の25日線突破から75日線水準を捉えてくるなか、トレンド転換を想定した押し目買い意欲が強まりやすく、下値を徐々に切り上げてくる可能性はありそうだ。 また、新型コロナ対策のまん延防止等重点措置は、21日の期限をもってすべての地域で解除されたことから、経済活動正常化に向けたセンチメントに向かいやすいだろう。ウクライナとロシアの停戦協議の行方など引き続き不透明要因はあるものの、外部環境に振らされにくいIT関連など中小型株への物色も意識されそうだ。マザーズ指数は前週のリバウンドで25日線を突破してきており、3月前半の戻り高値水準に接近してきた。現在の水準から直近戻り高値水準を捉えてくるようだと、累積出来高の薄い価格帯に入ってくることから、出遅れ修正の動きにも向かいやすいだろう。出だしから調整が続いていた直近IPO銘柄を見直す動きなども意識されてくる可能性がありそうだ。 <AK> 2022/03/22 08:26 オープニングコメント まずは25日線での底固めを経て、ウクライナ情勢の進展を待ちたいところか  18日の日本株市場は、直近の大幅なリバウンドの反動も意識されやすく、こう着感の強い相場展開になりそうだ。17日の米国市場ではNYダウが417ドル高と続伸した。ロシアがウクライナとの停戦交渉が進展したとの報道は誤りであると表明したため、失望感から売りが先行。ただし、良好な雇用や住宅関連指標を好感した買いに上昇に転じた。さらに、ロシアのドル建て債利払いが完了し債権者に分配されたことが関係筋の話で明らかになり、ロシア債務不履行(デフォルト)懸念の後退も投資家の安心感に繋がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比35円高の26475円。円相場は1ドル118円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小じっかりなスタートになりそうだ。ロシアのデフォルトリスクがひとまず後退したことから、買い安心感に繋がる可能性はありそうだ。前日までの上昇で上値抵抗線として意識されていた25日線を上回ってきたことから同線が支持線として意識されやすく、依然不透明ながらもウクライナとロシアの停戦交渉への期待などもあって売り込みづらくなったと考えられる。急ピッチのリバウンドに対する利食いの動きも意識されやすいものの、25日線水準での押し目買い意欲も高まってきていると考えられる。 一方で、直近のリバウンド局面では累積出来高が積み上がっていない水準であった。27000円接近では商いが積み上がってくるため、利食いも出やすく強弱感が対立しやすい水準であろう。もっとも75日線が位置する27500円水準を上回ってくると再び商いの薄い価格帯に入ってくるため、75日線を明確にクリアしてくる局面においては積極的なロングの動きになりやすいだろう。まずは25日線での底固めを経て、ウクライナ情勢の進展を待ちたいところか。 一方で、昨日は指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均をけん引する格好となったが、ソフトバンクG<9984>は25日線に上値を抑えられていたほか、ファーストリテ<9983>は25日線まで届かず、自律反発の域は脱していない。東エレク<8035>は25日線を突破したものの、直近のボックスレンジの上限レベルであり、ここからの一段の上昇を見せられるかが相場反転のシグナルになりそうだ。また、マザーズ指数は25日線までのリバウンドを見せてきたが、こちらも一段高とならないとリバウンド機運は高まりづらい。強弱感が対立しやすい水準であるほか、3連休前では積極的には手掛けづらいところであろう。 <AK> 2022/03/18 08:22 オープニングコメント FOMC通過でアク抜け、年初からの抵抗線突破を試す展開に  17日の日本株市場は、買い先行で始まろう。16日の米国市場ではNYダウが518ドル高と大幅に続伸した。ロシアとウクライナの停戦交渉に進展があったとの報道を好感した。また、連邦準備制度理事会(FRB)は連邦公開市場委員会(FOMC)で市場の予想通り0.25%の利上げを決定した。ブラード・セントルイス連銀総裁が0.5%の利上げを主張したほか、スタッフ予測で本年平均7回の利上げ予想が明らかになると、積極的な引き締めによる景気後退懸念から売りが加速し、ダウは一時下落に転じた。 ただし、パウエル議長が政策の柔軟性や経済の強さを強調し、景気後退のリスクが特に高まっていないと言及すると、買いが再燃し引けにかけて上昇幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比525円高の26125円。円相場は1ドル118円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなろう。日経225先物は25日線を捉えてきており、日経平均においても同線を意識した上昇が見込まれよう。ただし、これまで上値を抑えられていた抵抗線であることから、当然、強弱感は対立しやすいところである。そのため、買い一巡後はこう着感が高まりやすいところだ。また、FOMC通過後のアク抜けの動きについてもある程度は想定されていたことから、積極的な上値追いの動きを手控えさせる可能性はありそうだ。 とはいえ、ロシアとウクライナの停戦交渉への期待感からショートを仕掛けてくる動きは限られる一方、押し目買い意欲は強まると見られ、底堅さが意識される局面においては短期的なリバウンド狙いの買いは入りやすい。また、25日線を明確に上放れてくるようだと、ショートカバーの動きが強まりそうだ。累積出来高では27000円水準までは商いの薄いところであり、上へのバイアスも強まりやすいだろう。そのほか、ソフトバンクG<9984>はADR市場で買われていることから、日経平均をけん引する格好になると見られる。 足元での荒い値動きからロングもそれ程積み上がっていないため、割安感の強い銘柄などへは見直し余地は大きいだろう。もっとも、米国では週末にSQ期日となることもあり、強弱感は対立しやすいほか、引き続きウクライナ情勢の動向や中国、香港市場の動向に注意する必要がある。また、昨夜の地震による経済への影響なども神経質にさせそうだ。物色としては指数インパクトの大きい値がさ株などグロース優位の展開。地震の影響から建設株などの復興関連の一角などにも、短期的な値幅取り狙いの動きが入りそうだ。 <AK> 2022/03/17 08:24 オープニングコメント SQ値突破でセンチメントは改善も買い一巡後の上値の重さが意識されるか  16日の日本株市場は、米株高を受けて買い先行で始まり、その後は次第にこう着感が強まりそうである。15日の米国市場はNYダウが599ドル高だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちのなか、2月の卸売物価指数(PPI)が予想を下回る伸びにとどまったことから、インフレ懸念が和らいだ。ロシアのプーチン大統領が攻撃を継続する強硬姿勢を示したため、一時軟化する場面もあったものの、原油先物価格の下落も支援材料となり、経済の正常化を期待した動きから引けにかけて上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比245円高の25375円。円相場は1ドル118円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。米国ではハイテク株が上昇をけん引する格好となっており、SOX指数の構成銘柄はすべて上昇している。この流れを受けて指数インパクトの大きい値がさ株が指数をけん引する格好となり、3月のSQ値である25457.94円を上回ってくると見られ、センチメント改善に繋がりそうである。ただし、積極的にポジションを取ってくる動きというよりは、リバランスの動きが中心と見られる。FOMCでの結果を前にポジションをいったんニュートラルにする動きであろう。 そのため、買い一巡後は次第にこう着感が強まりやすく、日中はウクライナ情勢の動向のほか、足元で下落基調が強まっている上海指数やハンセン指数の動向に注視するなかで、短期的なトレードが中心になりやすい。また、指数インパクトの大きい値がさ株がリバウンドを見せてきたとしても、例えば東エレク<8035>は25日線突破を見極める必要があるほか、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>などは自律反発の域は脱せないと見られる。買い一巡後の上値の重さが意識される局面においては、戻り売りも出やすい。 また、ナスダックの強い動きからマザーズ銘柄への物色も意識されやすい。ただし、短期的な売買が中心のなかでは、資金の逃げ足の速さには注意する必要がありそうだ。全体としてはややグロース優位となりそうだが、3月期末に向けた配当志向の物色は継続しやすく、基本的にはバリュエーション面での割安感のある銘柄などに注目しておきたいところであろう。 <AK> 2022/03/16 08:20 オープニングコメント ややバリューシフトが意識されやすいほか、材料株での短期的な値幅取り狙いの動き  15日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。14日の米国市場はNYダウが1ドル高、ナスダックは262ポイント安だった。ロシアとウクライナの第4回目の停戦交渉を控えて買い先行で始まったものの、交渉が15日まで中断されたほか、連邦準備制度理事会(FRB)による連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げを警戒し下落に転じた。長期金利の上昇を受けてハイテク株が売られるなか、中国の一部地域が新型コロナ流行拡大で経済封鎖されたため世界経済の鈍化懸念も再燃した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比10円安の25040円。円相場は1ドル118円20銭台で推移。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から小動きで始まることになりそうだが、ロシアとウクライナの停戦協議の行方やFOMC待ちのなか、積極的な売買は手控えられそうである。また、中国の深センがロックダウンに入ったことから、世界経済への影響なども警戒視されることになろう。日経平均は5日線水準での底堅さが意識されると見られるものの、リバウンド狙いの動きは限られる一方で、米ハイテク株安の影響から指数インパクトの大きい値がさハイテク株は買い手控えられる可能性があるため、下へのバイアスが強まる動きは警戒されそうだ。 そのため、5日線を割り込んでくる局面では、25000円をターゲットとした先物主導での売り仕掛け的な動きには注意する必要がありそうだ。物色の流れとしては米長期金利の上昇を手掛かりにハイテク株は軟調に推移する一方で、金融株は買われる可能性があるため、ややバリューシフトが意識されやすいと見られる。また、中国のロックダウンを受けて、コロナ対策関連への物色も見られよう。もっとも、国内においてはまん延防止措置の解除が近づいているほか、新規感染者数の減少傾向のなか、経済活動の正常化を想定した物色に向わせよう。 また、マザーズ指数については調整基調が継続しているものの、足元では底固めの動きを見せてきている。物色の方向性が定まらない状況ではあるが、業績面で安心感のある銘柄の他、直近IPO銘柄で需給整理が一巡し下値の堅さが見られてきた銘柄については、見直しの動きが意識されてくる可能性はありそうだ。こう着感が強まる局面においては、材料系の銘柄での短期的な値幅取り狙いの動きも活発化しそうである。 <AK> 2022/03/15 08:20 オープニングコメント 3月期末を意識した配当志向の物色やセキュリティ関連に注目か  14日の日本株市場は、売り一巡後はこう着感が強まりやすい相場展開になりそうだ。11日の米国市場ではNYダウが229ドル安だった。ロシアのプーチン大統領がウクライナとの停戦交渉で前向きな動きがあると発言したとの報道を受けて買い先行で始まった。ただし、3月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値が予想を下回ったほか、欧州訪問中のハリス副大統領やウクライナ外相は、プーチン大統領が外交手段に前向きな姿勢は見られないと報道を否定したため停戦期待が後退し上げ幅を縮小。バイデン大統領が追加制裁を発表したほか、3月FOMCでの利上げを警戒した売りも強まり、引けにかけて下げに転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比185円安の24905円。円相場は1ドル117円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになりそうだ。ウクライナ情勢に関しては、ロシアとの次回の停戦協議で一定の進展が見られる可能性が報じられていることから、下値の堅さは意識されてくる可能性はある。一方でロシアはウクライナ侵攻を開始して以来、中国に軍事装備やその他の支援を要請してきたとの報道やロシア軍銃撃でアメリカ人ジャーナリストが死亡したと伝えられるなか、リバウンドの動きも期待しづらいところである。 11日の東証1部の売買高はメジャーSQにもかかわらず、14億株台にとどまっていた。積極的にポジションを取ってくる動きは期待しづらく、先物主導による短期的な売買に振らされやすい需給状況は継続しそうである。ただし、短期的な売買が中心であることから、大きく振らされる局面においては、その後の反動を狙った値幅取りに向かいやすいだろう。日経平均は調整トレンドを継続しているが、基本的には25000円を中心とした24500円~25500円辺りでのレンジを想定しておきたい。 物色についてはディフェンシブ系にシフトしやすいと見られるほか、3月期末を意識した配当志向の物色に向かいやすいだろう。また、テーマ性のある銘柄については、再生エネルギーや防衛関連のほか、デンソー<6902>は、ドイツの現地法人がサイバー攻撃を受けたことを明らかにしたと報じられており、セキュリティ関連などへ短期資金が向かいやすいだろう。 <AK> 2022/03/14 08:17 オープニングコメント 3月期末に向けた配当志向の物色に向かいやすい  11日の日本株市場は、売り一巡後はこう着感が強まりやすい相場展開になりそうだ。10日の米国市場ではNYダウが112ドル安だった。ロシアとウクライナ外相の停戦交渉で進展はなく、さらに2月消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回る上昇だったことから、インフレへの警戒感が改めて強まった。連邦準備制度理事会(FRB)の利上げを警戒した売りも再燃し、終日軟調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比440円安の25060円。円相場は1ドル116円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。ただし、前日には上昇幅が一時1000円を超える場面も見られていただけに、反動安も意識されていたとも見られる。日経平均の5日線は25281円辺りに位置しているため、売り一巡後に同線辺りでの底堅さが見られるようであれば、次第に押し目狙いの動きも意識されてくる可能性はありそうだ。予想を上回るCPIを受けてハイテク株などは手掛けづらくなりそうだが、来週開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%の利上げに対する見方は変わらないと考えられ、仕掛け的な売りに押される局面においては、短期的なリバウンド狙いになりそうだ。 また、SQ通過によって市場の関心は3月期末に向けた配当志向の物色に向かいやすいと考えられる。昨日は日本郵船<9101>の強いリバウンドが目立っていたが、6%を超える上昇を見せたものの、予想配当利回りは依然として10%を超えている。流動性があり時価総額がある程度大きい好配当銘柄などへは権利取り最終日直前までのキャピタルゲインを狙った動きも意識されやすいだろう。 また、米VIX指数は30.23に低下した、2月半ば以降の上昇基調は継続しているものの、ややトレンドを割り込みつつあるため、リスク回避姿勢はそれ程強まらないと考えられる。もっとも、ウクライナ情勢を巡り不確実性の高い外部環境であり、関連する報道によっては荒い値動きは警戒しておきたいところ。ロシアとウクライナ外相会談での進展への期待は高まってはいなかったと見られるが、ロシアは軍事作戦の続行を表明するなか、明確なリスクオンの状態には時間を要することになりそうだ。 物色としては配当志向のほか、外部環境の影響を受けづらいIT関連のほか、再生エネルギーなどテーマ性のある銘柄などに短期的な値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。 <AK> 2022/03/11 08:34

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