オープニングコメントニュース一覧

オープニングコメント 27000円水準での底固めから、前日の高値水準を意識  25日の日本株市場は、買い先行後はこう着感が強まるものの、底堅い相場展開が見込まれる。24日の米国市場ではNYダウが417ドル高だった。連邦準備制度理事会(FRB)が今後、利上げペースを減速するとの思惑から、米経済が深刻な景気後退を回避できるとの期待感からの買いが優勢だった。長期金利が落ち着いた動きを見せたことから、アップルやマイクロソフトなど大型テック株のほか、エヌビディアなど半導体の一角なども買われた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比185円高の27145円。円相場は1ドル148円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。昨日は中国の習近平主席3期目の政権が発足し、権力集中への警戒感からハンセン指数は6%を超える下落となったことが重荷だったが、米国市場では嫌気される動きが限られたため、仕切り直しといったところだろう。昨日の日経平均は前場半ばに27300円を回復する場面も見られたが、ハンセン指数の下落が嫌気され結局は27000円を下回るなど上げ幅を縮めていた。25日線が支持線として意識されやすく、27000円水準での底固めから、前日の高値水準が意識されそうだ。 米国では大型テック株の決算を控えていることから、結果を見極めたいとする模様眺めムードは強まりやすい。ただし、「アップルミュージック」と「TV+」などの値上げを発表したアップルが買われるなど、決算通過後のアク抜け期待なども高まりやすいだろ。足元での米決算では予想ほど悪くないといった見方から買い直される動きが目立っていた。楽観視は禁物であろうが、11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、次の12月FOMCで利上げ幅縮小を協議するといった見方により、修正リバウンドの動きを強めてくる可能性はありそうだ。 そのため、東京市場においても売り込まれていたハイテク株などへは買い戻しが入りやすい一方で、インバウンド関連など足元で強い値動きを継続していた銘柄へは利益確定の動きが入りやすく、リバランスの動きに向かわせる可能性はありそうだ。そのため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などが指数をけん引する格好から、やや強含みの相場展開に期待したいところだろう。個人主体の中小型株物色についても、主力大型株へのシフトが意識されてきそうだ。 <AK> 2022/10/25 08:35 オープニングコメント 米株高を受けて75日線が位置する27490円辺りが次第に意識されてくる  24日の日本株市場は、買い優勢の相場展開が見込まれよう。21日の米国市場ではNYダウが748ドル高だった。長期金利が2007年来の高水準となるなか、売り先行で始まった。その後、米連邦準備制度理事会(FRB)の伝達手段の一つとしても知られるウォールストリート・ジャーナル紙が、FRBは11月連邦公開市場委員会(FOMC)で0.75%利上げ後、利上げペース減速を協議する可能性を報じたため、金利が低下に転じると主要株式指数は上昇に転じた。また、サンフランシスコ連銀のデイリー総裁の「より小幅な利上げを計画し始めるべき」との発言も手伝い、引けにかけて上げ幅を広げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比210円高の27110円。円相場は1ドル148円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。市場では12月のFOMCで0.75%の利上げを織り込みにいっていたこともあり、リバランスの動きが強まりそうである。また、為替市場では政府・日銀がドルを売って円を買う市場介入に踏み切ったとみられ、急激な円安・ドル高の動きが修正されている。さすがに足元での急ビッチの円安の動きは警戒視されていただけに、ウォールストリート・ジャーナル紙の報道に合わせる格好で市場のインパクトにつながった。東京市場においてもこれを材料視する形から、押し目狙いの買いの動きも入りやすいだろう。 先週末の日経平均は25日線を下回り、終値ベースでは4日ぶりに27000円を割り込んで終えた。本日はシカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなるなか、19日の戻り高値37371.38円、6日につけた27399.19円、75日線が位置する27490円辺りを意識してきそうだ。抵抗線水準では戻り待ちの売りなどから強弱感が対立しやすいだろうが、今週は米国ではアルファベット、アップル、メタ・プラットフォームズ、アマゾン・ドット・コムなど大型テック株の決算が予定されており、決算の結果次第ではリバウンド基調が強まる可能性もあるため、仕掛け的な売りは入りづらくなるだろう。足元の決算では、予想ほど悪くないといった見方から買い戻しの動きが相次いでいることもあり、押し目狙いの買いは入りやすいと考えられる。 物色の流れとしてはギャップスタートによりインデックスに絡んだ売買が中心になりやすく、指数インパクトの大きい値がさ株などへは資金が向かいやすい。また、決算発表がピークを迎えてくることから、業績を手掛かりとした個別銘柄での短期的な値幅取り狙いの動きも活発になりそうだ。そのほか、個人主体の中小型株については、足元で調整を強めていた銘柄などへは仕切り直しからのリバウンドを狙った資金が流入しやすいだろう。 <AK> 2022/10/24 08:28 オープニングコメント 27000円を挟んだこう着も、押し目買い意欲は高まる  21日の日本株市場は、売り優勢ながらも下値の堅さは意識されやすい相場展開が見込まれよう。20日の米国市場ではNYダウが90ドル安だった。週次失業保険申請件数が依然低水準にとどまり、9月中古住宅販売件数もほぼ予想に一致したため、景気減速懸念は後退。IBMやAT&Tの決算を評価した買いも見られ、NYダウは一時400ドル近く上昇する場面が見られた。ただし、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁のタカ派発言を受けて利上げ観測が強まると、長期金利の上昇を警戒した売りに押され下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円高の27020円。円相場は1ドル150円10銭台で推移している。 米国市場の下落影響から、やや売り先行で始まりそうである。ただし、米国ではFRBによる積極的な金融引き締めへの警戒は根強いものの、予想を上回る決算を発表した銘柄が買われるなか、センチメントは改善傾向にある。また、VIX指数は30.00を下回ってきたことも、ややリスク選好に向わせやすいだろう。そのため、積極的に買いを入れてくる流れにはならないとはいえ、下値の堅さは意識されやすく、日経平均の27000円割れ水準での押し目買い意欲は強そうだ。 また、円相場が1ドル150円台に乗せてくるなか、ハイテクなど海外売上高の大きい米企業にとって収益の逆風となることから米ハイテク株の動向は気がかりとなる。ただし、前日の取引終了後に決算を発表したラムリサーチは8%近く上昇し、SOX指数は上昇していることから、東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への下支えになりそうだ。相対的に売り込まれていたハイテク株が底堅い値動きを見せてくるようだと、センチメント改善にも繋がると見られる。 物色の流れとしては決算を手がかりとした個別物色のほか、インバウンドなどテーマ性のある銘柄に短期資金は向かいやすいと考えられる。また、経済対策への期待感も高まってきていることから、国策をテーマとした循環物色も意識されよう。 <AK> 2022/10/21 08:32 オープニングコメント 経済対策への期待から売り優勢ながらも底堅い相場展開  20日の日本株市場は、売り優勢ながらも底堅い相場展開が見込まれよう。19日の米国市場ではNYダウが99ドル安だった。ネットフリックス、プロクター・アンド・ギャンブル、ユナイテッドなど決算を好感した買いが先行したものの、その後は英消費者物価指数(CPI)が高い伸びとなったことから欧米の中央銀行による積極的な金融引き締めへの警戒から利益確定の動きに向った。シカゴ日経225先物清算値は大阪比195円安の27035円。円相場は1ドル149円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。米国の主要な株価指数が下落したことから、指数インパクトの大きい値がさ株などの調整が日経平均の重荷になりそうだ。もっとも、昨日の日経平均は続伸で直近戻り高値に迫る場面も見られたが、後場はこう着感が強まっていた。東証プライムの売買高も約1カ月ぶりに10億株を下回るなど商いは低水準だったこともあり、慎重姿勢は崩していないことから嫌気売りは限られよう。 そのため、売り先行ながらもその後は底堅い値動きが意識されやすく、日経平均は25日線を支持線とした推移が想定されよう。また、米国では予想を上回る決算を発表した銘柄は買われていることもあり、長期金利の上昇を警戒しつつも冷静な動きを見せている。主要な株価指数は下落したものの、SOX指数は上昇している。取引終了後に決算を発表したラムリサーチは1株利益が予想を上回り、時間外取引では買い優勢の動きとなっている。 そのため、低迷していたハイテク株などへはリバランスに伴う買い戻しの動きも意識されやすく、日経平均は27000円固めから押し目狙いの買いも入りそうだ。来週からは国内でも決算が本格化してくるため機関投資家などは動きづらくなるものの、良好な決算を発表した企業などへは個人主体の値幅取り狙いの資金が集中するだろう。今期増益見込みで足元での四半期業績の進捗率の高い銘柄などへは思惑的な動きもみられるだろう。そのほか、経済対策への期待感も高まってきていることも押し目買いに向わせやすい。 <NH> 2022/10/20 08:30 オープニングコメント 米ネットフリックスの決算がセンチメント改善につながる  19日の日本株市場は、前日の反動から利食い先行となりそうだが、その後は底堅い相場展開が見込まれよう。18日の米国市場ではNYダウが337ドル高だった。9月鉱工業生産・設備稼働率の予想以上の改善で景気減速懸念が後退したほか、ゴールドマン・サックスの予想を上回る決算を受けて、買い戻しの動きが広がった。一時600ドルを超える上昇を見せたNYダウは、一時110ドル高辺りまで上げ幅を縮める場面も見られたが、終盤にかけて持ち直した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比95円安の27095円。円相場は1ドル149円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い優勢で始まりそうだ。もっとも、前日の時点で米株先物の強い動きを受けて買われていた面もあるため、利益確定の範囲内であろう。引き続き米連邦準備理事会(FRB)による積極的な利上げ観測への警戒は根強いものの、米国では決算発表が本格化するなか、足元の大手金融の相次ぐ予想を上回る決算結果を受けて、景気減速懸念からの業績悪化を織り込んでいた向きの買い戻しの動きが広がりを見せてきている。 また、ネットフリックスは取引終了後に発表した決算が予想を上回り、時間外取引で一時14.0%を超える上昇を見せている。大型テック株の決算が評価される可能性から、東京市場においても押し目買い意欲は強まりそうである。日経平均は昨日の上昇で若干ながら25日線を上回ってきた。同線のほか27000円辺りでの攻防が意識されるものの、底堅さが見られる局面においては、25日線突破から6日のリバウンド局面で上値を抑えられていた75日線辺りを意識させてくる可能性はありそうだ。 物色の流れとしては指数インパクトの大きい値がさ株の動向が注目されやすく、インバウンドなどのテーマ性のある材料株などに短期的ながらも値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。また、決算などを手掛かりとした個別物色の動きも強まってくる可能性のほか、中小型株については利益確定の動きも目立ち始めてきており、やや主力処にシフトしてくることも想定しておきたい。 <AK> 2022/10/19 08:28 オープニングコメント 金融市場の混乱に対する警戒感が和らぎ、押し目買いの動きも入りやすく  18日の日本株市場は、買い優勢の相場展開が見込まれよう。17日の米国市場はNYダウが550ドル高だった。英国の財政刺激策の撤回で同国の財政悪化をきっかけにした世界金融市場混乱へのリスク警戒感が和らいだ。また、バンク・オブ・アメリカの決算が予想を上回ったことが好感されたほか、長期金利の低下も手伝い、終日堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比345円高の27075円。円相場は1ドル148円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなり、節目の27000円を捉えてくることになりそうだ。英国の財政刺激策の撤回によって金融市場の混乱に対する警戒感が和らいだことから、米国市場では決算発表に焦点が移った。決算に対する慎重姿勢は崩せないものの、業績の下振れは相当織り込まれているなか、予想ほど悪くないといった見方に向かうようであれば、修正リバウンドの流れが意識されやすいところであろう。 日経平均は25日線が27121円辺りに位置しているため、まずは同線を突破してくるかが注目されそうだ。同線を一気に上放れてくる動きを見せてくるようだと、75日線が位置する27463円辺りをターゲットとしたリバウンド機運が高まりやすい。また、27000円辺りでの底堅い値動きとなれば、リバウンド狙いの押し目買いの動きも入りやすくなりそうだ。 昨日の日経平均は前週末に大幅高で指数をけん引していたファーストリテ<9983>が一服となったことで指数の重荷となったものの、戻り高値水準での底堅い値動きだった。また、売りが先行した東エレク<8035>はプラスに転じ、指数を下支えするなど、リバランス中心ながらもボトム意識が高まってきているようである。積極的に上値を買い上がる動きは期待しづらいものの、ショート筋にとっては、いったんポジションを圧縮しておきたいところだろう。 物色の流れとしては、ややインデックス主導の値動きが見込まれるため、指数インパクトの大きい値がさ株などに値幅取り狙いの資金が向かいやすい。その他は、決算など個別材料株のほか、マイナンバー関連といったテーマ性のある銘柄などに個人主体の資金が向かうことになりそうだ。 <AK> 2022/10/18 08:27 オープニングコメント 下落は想定線も売り一巡後の押し目狙いの動きは慎重になりそう  17日の日本株市場は、売り一巡後は次第にこう着感が強まりそうである。14日の米国市場はNYダウが403ドル安だった。英国のトラス首相が財務相を交代、法人税率引上げ凍結撤回を発表したため金融市場混乱への懸念が緩和し投資家心理改善で買われる場面も見られた。ただし、10月のミシガン大消費者信頼感指数や期待インフレ率が予想を上回ると米連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利上げ観測がさらに強まり、長期金利上昇とともに利益を確定する動きから下落に転じた。また、週末でポジションを手仕舞う売りも散見され、引けにかけ下げ幅を広げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比425円安の26625円。円相場は1ドル148円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになろう。NYダウは3万ドルをキープできなかったが、前日の大幅上昇で上値抵抗の25日線を捉えてきたこともあり、ある程度の調整は想定線であろう。ただし、ナスダックの下落率は3%を超えていることから、売り一巡後の押し目狙いの動きは慎重になりそうだ。また、先週末はファーストリテ<9983>の決算を評価した動きが日経平均をけん引した格好であるため、ファーストリテのインパクトが限られることで上値の重さが意識されやすいところでもある。 また、米国では金融の決算が相次いだが、JPモルガンは予想を上回る決算が材料視されて金融を中心に買われる場面も見られたものの買いは続かず、決算が嫌気されたモルガンスタンレーの下落率が5%を超えるなど、手掛けづらさが窺えた。なにより、FRBによる金融引き締めへの警戒感は根強く、戻り待ち狙いの売り圧力が警戒されやすいことから、積極的な売買は手控えられやすい。まずは売り一巡後の下げ渋る動きを見極めつつ、個別に材料の出ている銘柄のほか、テーマ性のある銘柄での短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりやすい。 日経平均はシカゴ先物にサヤ寄せするようだと、5日線辺りまでの調整を見せてくる可能性はあるため、5日線での踏ん張りを意識しておきたい。同線を割り込んでくるようだと、先週末に空けたマド(26408円~26595円)埋めが警戒視されてくる可能性はありそうだ。インデックスに振らされやすい需給状況のなか、強い基調を継続している直近IPO銘柄などへの値幅取りに向わせよう。 <AK> 2022/10/17 08:28 オープニングコメント 市場の関心は本格化してくる決算に移る  14日の日本株市場は、ギャップスタートとなり、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうである。13日の米国市場はNYダウが827ドル高だった。9月消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったため、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペース加速観測が強まり金利高を警戒した売りにより、NYダウは一時500ドルを超える下落となった。ただし、売り一巡後に長期金利が低下に転じたことから買い戻しの動きが強まり、押し目待ち狙いの買いも加わり大幅高となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比570円高の26790円。円相場は1ドル147円20銭台で推移。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなろう。日経225先物はナイトセッションで一時25860円まで売られる場面も見られたが、10月3日の直近安値である25610円を割り込まなかったことから、いったんは底入れ期待に繋がることになりそうだ。5日線が位置する26590円を突破してきたことから、25日線水準の27000円辺りを目先的なターゲットとしたトレンド形成が期待されそうだ。 ただし、米国についても買い戻しが中心と見られ、先高観からの買いの動きは見極めが必要だろうVIX指数は5%近く低下したものの、30を上回っているため、センチメントが大きく改善したとは考えづらいところでもある。米CPIが予想を上回ったことから11月のFOMCでの0.75%の利上げは織り込まれたが、12月で0.50%に鈍化させる可能性は低く、先行きに対する警戒感は依然根強い。 とはいえ、CPIで荒い値動きとはなったものの、大幅高となったこともあり、市場の関心は本格化してくる決算に移るだろう。米金融セクターの決算への期待から東京市場においても金融株を見直す動きが意識されるほか、昨夕決算を発表したファーストリテ<9983>の市場反応が注目される。2023年8月期の計画はコンセンサスを上回っていることもあり、日経平均のけん引役になろう。 その他、物色としてはインデックス主導になりやすく、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などにはリバウンド期待の動きが強まりそうだ。もっとも、週末要因もあって買い一巡後は次第にこう着感が強まりやすいと考えられ、買い一巡後は材料株のほか、直近で強いトレンドを継続している直近IPO銘柄などの短期的な値幅取り狙いに向わせよう。 <AK> 2022/10/14 08:27 オープニングコメント CPIショック警戒から主力処は避けられ、材料株での短期的な売買に  13日の日本株市場は、昨日同様、こう着感が強まりそうである。12日の米国市場はNYダウが28ドル安だった。9月卸売物価指数(PPI)が予想を上回ったため連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利上げを警戒した売りが先行した。その後、長期金利が低下に転じたため安心感から買戻しが目立ち、一時上昇に転じる場面も見られた。しかし、連邦準備制度理事会(FRB)が公表した9月開催分の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が利上げ継続を公約したほか、9月消費者物価指数(CPI)の発表を控えた警戒感から引けにかけて下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比30円安の26360円。円相場は1ドル146円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まりそうだ。CPIの発表待ちのなかでポジションを圧縮する動きが中心になりやすく、方向感に欠ける動きになりそうだ。また、アプライド・マテリアルズは取引終了後、業績見通しを下方修正し、時間外取引で売られていることから、半導体株への重荷になるだろう。ただし、東エレク<8035>は昨日の年初来安値更新で調整一巡感も意識されてくる可能性が期待されるため、下げ渋る動きを見せてくるようであれば、日経平均も底堅さが見られそうだ。 昨日の日経平均は一時26313.41円まで下落し、10月4日に空けたマド下限(26223.84円)に接近してきた。マド埋めから調整一巡が意識される一方で、マドを埋めずにCPIショックでマドを空けて下落してしまうと、9月半ばの時のように、アイランドリバーサル形状を見せてくる可能性も警戒されやすく、底堅さが見られたとしてもリバウンド狙いの買いは入りづらいだろう。 そのため、物色として主力処は避けられ、インバウンドなどテーマ株などでの短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりやすい。また、米政権はロシア産アルミニウムの完全禁輸を検討していると報じられており、アルミ関連などは思惑的な動きを見せてきそうだ。そのほか、直近IPO銘柄への物色も活発になりそうだが、足元では物色対象が絞られてきている動きも見られており、より強い銘柄に値幅取り狙いの資金が集中することになりそうだ。 <AK> 2022/10/13 08:26 オープニングコメント 様子見ムードのなか、イベント関連など内需系にシフトしやすい需給状況  12日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、こう着感が強まりそうである。11日の米国市場はNYダウが36ドル高だった一方で、ナスダックは115ポイント安だった。NY連銀の9月1年期待インフレ率の低下で大幅利上げ観測が緩和し、買戻しが強まる場面も見られた。ただし、国際通貨基金(IMF)による世界国内総生産見通し下方修正に加え、重要インフレ指標の発表を控え長期金利が最近の高水準付近に再び近づき警戒感から売り優勢の展開。英中銀のベイリー総裁が市場機能回復のために実施していた緊急国債購入を計画通り今週で終了することを表明すると金融市場混乱への警戒感に伴う売りからNYダウは上げ幅を縮め、ナスダックは下落した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比80円安の26350円。円相場は1ドル145円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。日経225先物はナイトセッションで一時26280円まで売られた後に26620円まで切り返したものの、終盤にかけて戻り売りに押されていた。米国の重要インフレ指標の発表を控えるなか、様子見ムードは強まりやすいほか、ポジションを圧縮する動きに向わせそうだ。 日経225先物は前日の大幅な下落でボリンジャーバンドの-1σ水準まで下げており、いったんは反発を見せたいタイミングではあるが、-1σを明確に下回ってくるようだと再び-2σまでの調整が警戒されやすく、26000円割れが射程に入ってくる。また、日経平均は昨日の大幅下落によって4日に空けたマド(26223円~26633円)埋めが意識されやすく、マド埋め辺りまでは押し目狙いの買いも入りづらいだろう。 物色の流れとして主力銘柄は手掛けづらく、指数インパクトの大きい値がさ株などには売りが向かいやすく、リスク回避的にもTOPIX型が優位になりそうだ。昨日から「全国旅行割」や「イベント割」が開始され、旅行の予約状況は活況である。また、ディズニーランドなども「イベント割」が適用されることになったため、イベント関連などへの物色も意識されやすいだろう。そのほか、水際対策として実施してきた入国者数の上限が撤廃され、入国者も増えていることから、インバウンド関連への物色にも向かわせよう。 主力株が手控えられるなか、外部要因の影響を避ける狙いから、直近IPO銘柄などへの循環物色も継続しそうだ。強いトレンドを継続している直近IPO銘柄には利食いをこなしつつも、押し目待ち狙いの買い意欲の強さが窺える。 <AK> 2022/10/12 08:32 オープニングコメント リスク資産を圧縮する動きに向わせるなか、テーマ株や直近IPO銘柄などに絞られる  11日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、こう着感が強まりそうである。10日の米国市場はNYダウが93ドル安だった。朝方は先週までの下落に対する自律反発狙いの買いが先行して始まったが、シカゴ連銀のエバンス総裁のタカ派発言を受け、11月連邦公開市場委員会(FOMC)での大幅利上げ観測が一段と強まり売りが再燃し下落に転じた。さらに、高インフレを受けた主要企業の低調な四半期企業決算を警戒した売りや、ロシアがウクライナのキーウなどへの都市攻撃を再び激化させたことによる地政学的リスク上昇も更なる売り圧力となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比435円安の26665円。円相場は1ドル145円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。日経平均は4日に空けたマド(26223円~26633円)埋めが意識されやすく、慎重姿勢が強まりやすいだろう。7日の米国市場では雇用統計の結果を受けて米連邦準備理事会(FRB)による積極的な利上げ観測が強まったが、10日はコロンブスデーの祝日で債券市場は休場だったものの、シカゴ連銀のエバンス総裁のタカ派発言を受けて利上げへの警戒が高まっていた。 また、バイデン政権が7日に、半導体関連製品の中国への輸出規制を強化する新たな措置を発表したことから半導体株は弱い値動きだったこともあり、東京市場においても指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均の重荷になりそうだ。そのほか、ロシアとウクライナによる戦争激化によって地政学的リスクが高まりやすく、リスク資産を圧縮する動きに向わせよう。今週は9月消費者物価指数(CPI)や卸売物価指数(PPI)などの重要インフレ指標の発表を控えていることも手掛けづらくさせるため、指数連動性の高い主力処の物色は手控えられそうだ。 物色は10月11日から「全国旅行割」や「イベント割」が開始されるほか、水際対策として実施してきた入国者数の上限が撤廃されるなか、旅行や小売、イベント関連などに個人主体の資金が向かいそうだ。また、足元で強い値動きを継続している直近IPO銘柄などは利益確定の動きが強まる可能性はあるものの、需給状況は良好であることから、押し目買いの動きも強まりやすいと考えられ、利食い一巡後の底堅さを見極めたいところだろう。 <AK> 2022/10/11 08:28 オープニングコメント 米雇用統計待ちで手掛けづらい中、AMDの下落がセンチメントを冷ます  7日の日本株市場は、売り先行で始まった後は日経平均の27000円を挟んでの、こう着感が強まりそうである。6日の米国市場はNYダウが346ドル安だった。米失業保険申請件数が予想以上に増加したことから長期金利が低下し、買われる場面も見られた。ただし、米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁、シカゴ連銀のエバンス総裁による「利上げを継続していく必要がある」といった発言が相次いだことから、利上げを警戒した売りに押された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比265円安の27025円。円相場は145円00銭辺りで推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。日経平均は前日までの強いリバウンドから抵抗線として意識される25日、75日線水準を捉えてきたこともあり、いったんは達成感が意識されやすいため、当然の一服との見方に向わせよう。また、米国では7日に9月の雇用統計の発表を控えていることから積極的に買いを入れる動きは限られていたと見られ、米株安を受けて嫌気売りが強まる動きになりづらいだろう。 もっとも、米国の時間外では半導体メーカーのアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が下落している。2022年7-9月期の決算速報値で、売上高や売上高総利益率が従来示していた見通しを下回ったことが嫌気されており、ようやくリバウンドを見せてきた東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷になりやすい。今後本格化する米決算に対する慎重姿勢も強まりやすく、押し目買いの動きも手控えられそうである。 そのため、売り買いともに手控えられやすく、日経平均は27000円を挟んだこう着が見込まれる。また、中小型株については足元で強いリバウンドを見せていた銘柄に対しては、週末要因もあって利益を確定させる動きに向わせやすいだろう。物色としては個別に材料の出ている銘柄のほか、10月11日から「全国旅行割」や「イベント割」が開始されるほか、水際対策として実施してきた入国者数の上限が撤廃されることから、関連するテーマ株などが注目されよう。 <AK> 2022/10/07 08:26 オープニングコメント こう着のなかで、個人主体の中小型株への物色は活発化  6日の日本株市場は、日経平均の27000円を挟んでの、こう着感が強まりそうである。5日の米国市場はNYダウが42ドル安だった。9月の米ISM非製造業景況指数が予想を上回ったことから、前日までの米連邦準備制度理事会(FRB)の急速な利上げ観測が緩まるといった期待が後退し、長期金利の上昇を受けて利益確定の売りが優勢となった。また、FRB高官が依然タカ派姿勢を維持し来年の利下げといった市場の憶測を否定したため売りが再燃した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比60円安の27020円。円相場は1ドル144円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から利食い先行で始まりそうだ。ISM非製造業景況指数を受けて売りが優勢となるなど、引き続き経済指標の結果に振らされやすい需給状況のなか、7日の米雇用統計の結果を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすいだろう。そのため、短期的な売買が中心になりやすく、直近で強いリバウンドを見せていた銘柄などには、いったん利益を確定する動きに向いやすいと考えられる。 ただし、NYダウは3万ドル割れの局面では押し目買いの動きが見られており、売り方にとってはポジションを圧縮する動きが意識されよう。また、日経225先物は一時26840円まで売られる場面が見られたものの、終値は日中比10円安の27070円と27000円を上回っている。日経平均は27000円水準での底堅さが見込まれ、同水準を下回る局面においては押し目待ち狙いの買いが意識されそうだ。 また、米国では主要な株価指数は下落となったものの、半導体SOX指数は上昇しており、足元で売り込まれていたハイテク株などを見直す動きが入りやすく、日経平均の下支えになりそうだ。そのほか、日経平均は25日、75日線が抵抗線として意識される一方で、マザーズ指数は一昨日のマドを空けての上昇で75日線を突破し、昨日は25日線をクリアしてきており、個人主体の中小型株への物色は活発化してきそうだ。また、直近IPO銘柄の出直りも目立ってきており、高値更新で需給が大きく改善している銘柄などへは、引き続き値幅取り狙いの動きを強めよう。 <AK> 2022/10/06 08:22 オープニングコメント 27000円辺りでの底堅さが見られるようだと、25日、75日線を捉えてくる可能性  5日の日本株市場は、買い先行で始まり、その後はこう着感が強まりそうである。4日の米国市場はNYダウが825ドル高だった。債務健全性への懐疑的な見方から売られていた金融のクレディスイスが持ち直したため、市場混乱への警戒感が後退した。また、8月のJOLT求人件数が予想を下回り、7月から大幅に減少したことを受けて労働市場の需要鈍化を見込み、大幅利上げ継続への観測が和らいだ。長期金利が一段と低下すると幅広い銘柄が買われ、指数を押し上げる格好となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比260円高の27170円。円相場は1ドル144円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートになりそうだ。ただし、節目の27000円を回復し、25日、75日線が位置する27400円辺りに接近してくることから、いったんは戻り一巡感も高まりやすいところであろう。また、9月7日の直近安値だった27268円辺りでは戻り待ちの売りも意識されそうである。そのため、買い一巡後は27000円水準での底固めから、抵抗線水準までの短期的な値幅取り狙いの動きに向いやすいだろ。 とはいえ、クレディスイスのデフォルト懸念が和らいだこともあり、ショートカバーの動きは強まりやすく、27000円辺りでの底堅さが見られるようだと、25日、75日線を捉えてくる可能性はありそうだ。同線を明確にクリアしてくると、リバウンド基調が本格化してきそうだ。また、VIX指数は7営業日ぶりに30.00を下回ってきており、依然としてトレンドは上向きではあるものの、売り方にとってはショートポジションを圧縮しておきたいところ。 その他、5日の米国では9月のADP雇用統計、9月のISM非製造業景況指数、7日には9月の雇用統計の発表を控えているため、積極的には手掛けづらい面はある。ただし、足元では予想に反して減速の結果が相次いでいるため、FRBによる積極的な金融引き締め姿勢が和らぐとの見方にも向かわせやすいだろう。楽観視はできないものの、ショートカバーに向かわせるとともに、慎重な買い方においても押し目待ち狙いの動きに向わせよう。物色としてはハイテク株のリバウンドのほか、金融株へも資金が向かいそうだ。また、直近IPO銘柄の一角なども需給改善によって資金が集中しやすいだろう。 <AK> 2022/10/05 08:22 オープニングコメント ハイテク株へのリバウンド機運が高まる  4日の日本株市場は、買い先行で始まり、その後も底堅い値動きを見せてきそうだ。3日の米国市場はNYダウが765ドル高だった。英国のトラス政権が最高所得税率引き下げを撤回したため世界金融市場混乱への不安が緩和し買戻しが先行。9月ISM製造業景況指数や8月建設支出が予想下回り、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペースを加速するとの懸念が和らいだ。売り方の買い戻しの動きが強まったほか、直近の大幅な下げに対する割安感から押し目待ち狙いの買いも入ったようだ。シカゴ日経225先物清算値は大阪比365円高の26595円。円相場は1ドル144円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。英国のトラス政権の減税案撤回についてはある程度昨日の強いリバウンドによって織り込まれている面はあるものの、米国市場の強い値動きによってショートカバーは強まりそうである。日経平均は9月半ば以降の調整で切り下がる5日線に上値を抑えられるトレンドを形成しているが、本日はこの抵抗を突破してくることになろう。昨日の朝方の調整で25621円まで下落してのリバウンドとなり、6月20日安値25520円とのダブルボトム形成も意識されてくるため、底入れ感も台頭しそうだ。 日経平均はマドを空けての下落が続いていたため、まずは9月26日に空けたマド(26779円~26955円)を埋めてくる動きが意識されてくる。そのため節目の27000円が目先的なターゲットになりそうだ。また、昨日は東エレク<8035>が大幅なリバウンドを見せてきた。ようやく売りが続いていたハイテク株へのリバウンド機運が高まることから、日経平均型の上昇への期待にも繋がろう。米国ではテスラが急落していることもあって自動車株は手掛けづらくさせてくる可能性があることから、結果的にはNTロング(日経平均買い、TOPIX売り)のスプレッド狙いの動きも入りやすいだろう。 とはいえ、引き続き欧米の金融政策の影響に振らされる状況は変わらないほか、米国では5日に9月のADP雇用統計、9月のISM非製造業景況指数、7日には9月の雇用統計の発表を控えていることもあり、積極的な上値追いの動きは限られやすく、値がさハイテク株など相対的に出遅れている銘柄に資金が向かいやすいだろう。そのほか、足元で底入れからリバウンドの動きを見せてきている直近IPO銘柄の一角などへも個人主体の値幅取り狙いの資金が向かいやすいと考えられる。 <AK> 2022/10/04 08:28 オープニングコメント 世界的な景気後退懸念や地政学的リスクの高まりが重荷に  3日の日本株市場は、売り先行後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。9月30日の米国市場はNYダウが500ドル安だった。9月シカゴ購買部協会景気指数(PMI)やミシガン大学消費者信頼感指数確報値が予想を下回る低調な結果となり、一時長期金利が低下したことから買われる場面も見られた。しかし、米連邦準備制度理事会(FRB)の高官が講演やイベントで時期尚早の利上げ終了を警告したため金利先高観を受けた売りに押された。また、ロシアのプーチン大統領がウクライナ4州の併合を宣言、英米が追加対ロ制裁を発表し地政学的リスクが高まったことも重荷となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比80円安の25930円。円相場は1ドル144円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。売り一巡後は先週末の日経平均構成銘柄の定期入れ替えや四半期末に伴う需給要因が通過したこともあり、先週末の下落に対する自律反発を意識させる場面もありそうだ。とはいえ、今週は米国で9月のISM製造業・非製造業景況指数、9月のADP雇用統計、9月の雇用統計の発表を控えているため、リバウンド機運は高まりづらいところだ。また、ロシア情勢に対する地政学的リスクの高まりが重荷となりやすい。ロシアの国内で、反転攻勢を強めるウクライナに対し、核兵器の使用を含めた反撃を求める声が強まっていると報じられており、リスク資産を圧縮する動きが強まりそうである。 そのため、インデックスに絡んだ商いが断続的に入る可能性もあるため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などは手掛けづらくさせそうだ。日経平均は終値ベースで7月1日以来約3カ月ぶりに26000円を割り込んで取引を終えた。インデックスイベント通過で自律反発は意識されるものの、26000円が抵抗線として意識されてくるようだと、チャート形状では6月安値の25520円が射程に入ってくるだろう。押し目買い機運が高まりづらいなか、ショートを仕掛けてくる動きが強まる局面には注意しておきたい。 物色の流れとしては値動きの強い直近IPO銘柄の一角のほか、材料の出ている銘柄での個別対応になりそうだ。米国では今後決算シーズンに入るなかで、下方修正リスクへの警戒感が高まってきており、東京市場においても業績面には過剰に反応を見せてくる可能性があるだろう。その他、10月半ばからは水際対策が解除されるため、インバウンド関連などへの物色も再燃する可能性はありそうだ。 <AK> 2022/10/03 08:32 オープニングコメント 押し目買いの動きは強まりそうになく、短期的な売買が中心に  30日の日本株市場は、売り先行後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。29日の米国市場はNYダウが458ドル安だった。新規失業保険申請件数が予想外に減少したためインフレ警戒から長期金利が上昇し、売り優勢の展開になるなど、前日の英国中銀が長期国債市場に介入発表による長期金利低下は、1日で反転した。また、アップルはアナリストの弱気見通しが嫌気され5%近く下落するなか、ハイテク株の売りを誘う格好となった。S&P500業種別指数はすべてのセクターが下落した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比165円安の26175円。円相場は1ドル144円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。ただし、昨夕の段階で米株先物や欧州市場の弱い動きから先物市場ではナイトセッションの開始時には既に下落していたこともあり、市場は織り込まれていると考えられる。そのため、売り一巡後は次第に底堅さが意識されてくる可能性はありそうだ。とはいえ、日経平均構成銘柄の定期入れ替えでは引け後にSMC<6273>とHOYA<7741>の採用と、ユニチカ<3103>、沖電気工業<6703>の除外による需給要因があるため、手掛けづらくさせるだろう。 また、東エレク<8035>は連日で年初来安値を更新しており、アップルの下落影響なども重荷となるため、センチメントを冷ますことになる。そのほか、30日の米国では8月の米個人消費支出(PCEコア・デフレーター)のほか、9月のミシガン大学消費者態度指数(確報値)の発表を控えていることもあり、底堅さは意識されるものの、押し目買いの動きは強まりそうになく、短期的な売買が中心に。 物色としては個別に材料がある銘柄のほか、需給状況は悪化していない直近IPO銘柄の一角などでの短期売買は活発になりそうである。また、政府対策への思惑なども高まりやすく、関連する銘柄を探る動きなども見られそうだ。 <AK> 2022/09/30 08:33 オープニングコメント 配当落ち分を吸収し、さらに上げ幅を広げる動きでセンチメント改善  29日の日本株市場は、ギャップアップからリバウンド基調が強まりそうだが、次第にこう着感の強い相場展開になりそうだ。28日の米国市場はNYダウが548ドル高だった。英国中銀が長期国債市場に介入し、英政府が提示した大型減税計画による影響を警戒した金融市場の混乱を鎮静化させたため、安心感から買いが先行した。米長期金利が大幅に低下するなか、消費関連は景気敏感株を中心に買われ、NYダウをけん引。シカゴ日経225先物清算値は大阪比560円高の26480円。円相場は1ドル144円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップアップで始まろう。昨日の日経平均は26200円を下回って終えていたため、9月末の配当落ちを考慮した場合、26000円を下回ってくるため、調整トレンドが一段と強まるとの警戒もあったが、欧米市場の上昇の流れを受けて配当落ち分を吸収し、さらに上げ幅を広げる動きが見込まれるなか、センチメントは改善に向わせよう。足元ではボリンジャーバンドの-2σに上値を抑えられる格好での調整が続いていただけに、-2σを上回ってくるようであれば、前日の26000円割れで、目先的な底入れとの見方にも向かわせやすく、押し目待ち狙いの買い方も動きやすくなる可能性が期待される。 月末にかけては日経平均の定期入れ替えに伴う需給が重しとなるものの、想定されている需給イベントであるため、押し目狙いの好機との見方に向かわせることも考えられよう。また、昨日の下落の一因だったアップルについては、一時5%近く下落する場面が見られたものの、その後は下落幅を縮めており、1.2%程度の下落だった。楽観視は禁物ではあるものの、昨日大きく売られていたハイテク株の一角には、自律反発狙いの買いも入りやすく、これが日経平均を支える動きにもなりそうだ。 そのほか、昨日はインバウンド関連など足元で強い動きを見せていた銘柄についても、地合い悪化から利益確定の動きが強まる局面も見られていた。テーマ株などへの物色についても仕切り直し的に資金流入が意識されやすいだろう。なお、VIX指数は低下したものの、依然として30.00を上回っているため、米国の金融引き締めが世界的な景気減速を招くとの警戒はくすぶっている。買い一巡後は短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりそうだ。 <AK> 2022/09/29 08:44 オープニングコメント 売り先行で始まった後は、次第にこう着感の強い相場展開に  28日の日本株市場は、やや売り先行で始まった後は、次第にこう着感の強い相場展開になりそうだ。27日の米国市場はNYダウが125ドル安だった一方でナスダックは26ポイント高と6営業日ぶりに反発した。シカゴ連銀のエバンス総裁が「利上げが経済に浸透するには時間がかかる」ため行き過ぎた利上げに懸念を表明し金利が低下、安心感から買戻しが優勢となり、NYダウは一時400ドル近く上昇する場面も見られた。ただし、長期金利が大幅上昇に転じると、警戒感から売られ下落に転じた。半導体株の一角は買い戻され、ナスダックのほか、SOX指数は上昇。シカゴ日経225先物清算値は大阪比135円安の26185円。円相場は1ドル144円80銭台で推移している。 NYダウは一時29000ドルを割り込む場面が見られ、いったんはリバウンドが意識されやすいと見られるため、売り一巡後の底堅さは意識されてきそうだ。また、日経225先物はナイトセッションで一時26040円と節目の26000円に接近しており、こちらも調整一巡感が高まる可能性はあるだろう。ただし、欧米の主要な中央銀行による大幅な利上げ観測から長期金利が上昇を続けているなか、押し目狙いの買いは入りづらいところだ。反対に日経平均の26000円割れが意識されてきており、リスク資産を圧縮させる動きに向いやすいため、戻り売りスタンスに向わせよう。 本日は9月末の権利付き最終日となることから、配当志向の物色が個別単位で入りやすいと考えられる。ただし、権利落ち分は220円程度と観測されているため、本日の日経平均がマイナス圏で推移してくるようだと、明日の権利落ちによって節目の26000円により接近することになる。26000円割れが警戒されるなかでより押し目狙いの買いは入りづらい一方で、今後は日経平均構成銘柄の定期入れ替えに伴う需給イベントも控えているため、下へのバイアスが強まる展開には警戒しておきたいところであろう。 物色としては個別に材料の出ている銘柄のほか、テーマ性のある銘柄での短期的な値幅取り狙いの動きに向わせよう。配当狙いについては高利回りの銘柄は配当落ちの影響が大きく手掛けづらい面はある。そのほか、日経平均構成銘柄の定期入れ替えに伴うリバランスを狙った先回り的な動きが入りそうだ。 <AK> 2022/09/28 08:30 オープニングコメント 配当狙いの押し目狙いの買いなどは入りやすいタイミングに  27日の日本株市場は、やや買い先行で始まった後は、次第にこう着感の強い相場展開になりそうだ。26日の米国市場はNYダウが329ドル安だった。英国政府が先週発表した大規模な経済対策によりインフレが一段と悪化、世界景気後退に繋がるとの警戒感から売り優勢の展開となった。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペース加速の思惑から米長期金利が上昇したほか、ドル指数は2002年来の高値を更新するなど、ドル高も企業収益を圧迫するとの懸念に繋がり、さらなる売り圧力となり終日軟調で推移。シカゴ日経225先物清算値は大阪比135円高の26335円。円相場は1ドル144円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。ただし、昨日の日経平均は700円超の下落で節目の26500円を割り込んだことから、大幅な下げに対する自律反発の動きにとどまりそうであり、26500円に接近する局面では戻り待ちの売りが入りやすいだろう。一方で、明日は9月末の権利付き最終日となることから、戻り売りに押される局面においては、配当狙いの押し目狙いの買いなどは入りやすいタイミングになりそうだ。 また、日経平均構成銘柄の定期入れ替えに伴う需給要因も控えているため、足元で弱い値動きを見せている日本電産<6594>、HOYA<7741>、SMC<6273>などへは、パッシブファンドの買い需給を睨んだ上昇を想定した短期的な値幅取り狙いの動きなども意識されてきそうである。もっとも、S&P500は3カ月ぶりに年初来安値を更新してきたほか、VIX指数は3カ月ぶりに終値で30.00を上回ってきたため、先安観は強いだろう。短期的にはショートを仕掛けてくる動きも強まりやすい点は注意する必要がある。 <AK> 2022/09/27 08:33 オープニングコメント 業績面など個別に材料のある銘柄での短期的な値幅取り狙いの動きが中心に  26日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。23日の米国市場はNYダウが486ドル安だった。英国政府が1972年来で最大とされる減税策を発表し、インフレ高進にさらに拍車をかけるとの懸念に欧州市場が大幅安となった流れが波及した。米長期金利も一段と上昇し景気後退懸念を受けた売りも強まった。引けにかけて世界的な株安を警戒した投資家心理の悪化で、ポジションを手仕舞う売りも巻き込み、下げ幅を拡大させた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比615円安の26415円。円相場は1ドル143円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップダウンで始まることになろう。日経平均先物は祝日取引のナイトセッションで一時26250円まで売られる場面も見られた。英国政府の減税策がトリガーとなり、米国市場への景気後退を懸念した売りが強まっていた。これによりVIX指数は一時32.31まで急伸し、6月半ば以来の水準まで上昇した。終値は29.92と30.00を下回ったものの上へのトレンドが強まってきており、リスク回避姿勢を強めることになりそうだ。 そのため、インデックスに絡んだ商いが強まりやすく、指数インパクトの大きい値がさ株などへは売りが向かいやすいところである。景気後退懸念のほか、ロシアのプーチン政権は予備役の動員に踏み切るなど、地政学リスクへの警戒もリスク回避に向わせやすい。物色はインデックスの影響を受けにくい銘柄に向かいやすく、業績面など個別に材料のある銘柄での短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりそうだ。 今週は9月末の権利付き最終日を迎えることから高配当銘柄への物色が意識されやすいところであるが、本日のギャップダウンによって売り一巡後の配当、優待狙いの動きを見せてくるかが注目されそうである。なお、日経平均は22日の下落でボリンジャーバンドの-2σまで調整してきた。本日はギャップダウンで-2σを明確に下放れてくるため、売られ過ぎシグナルが意識されてくる可能性はありそうだ。ただし、売り一巡後の戻りの鈍さが目立つ局面ではポジション圧縮の動きが強まりやすく、次第に節目の26000円や7月安値の25841.75円辺りまでの調整を警戒してくる可能性はあるだろう。短期的な値幅取り狙いの動きが中心。 <AK> 2022/09/26 08:22 オープニングコメント インバウンドや防衛関連などの材料株での短期的な値幅取り狙い  22日の日本株市場は、売り一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。21日の米国市場はNYダウが522ドル安だった。米連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げピークを示唆する可能性などを期待した買いが先行した。その後、FOMCは市場の予想通り3会合連続で0.75%の利上げを決定。パウエルFRB議長の会見中に買い戻しの動きが強まる場面も見られた。ただし、FRBのスタッフ予測で金利見通しが大幅に引き上げられ金利先高観が強まったことで下げに転じ、景気後退リスクを受けた売りにより引けにかけて下落幅を広げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比110円安の27010円。円相場は1ドル144円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになろう。日経225先物はナイトセッションで一時26850円まで売られており、日経平均は9月7日の直近安値27268.70円を下回り、節目の27000円辺りが意識されてきそうだ。ただし、テクニカル面ではボリンジャーバンドの-2σが27107円辺りに位置している。-2σまで下落してくるようだと、売られ過ぎが意識されやすい。これまでもボリンジャーバンドの-2σまでの調整でいったんは底入れの動きを見せていたこともあり、売り一巡後の押し目狙いは意識されやすいだろう。 もっとも、3連休を前に積極的にはポジションを取りづらく、朝方の荒い値動きのほかは、こう着感の強い値動きになりそうだ。また、9月のFOMCで3会合連続となる0.75%の利上げは織り込まれていたが、9月でピークとなり次回の11月では0.50%といった見方がコンセンサスだった。しかし、政策金利の引き上げによって11月は0.75%若しくは1.00%の利上げが見込まれるなか、神経質な相場展開は継続しそうだ。 物色の流れとしては指数インパクトの大きい値がさ株などは朝方こそ下へのバイアスが強まりそうだが、売り一巡後の短期的なリバウンド狙いの動きは意識されてきそうだ。また、中小型株については急速に需給状況が悪化した銘柄も目立つなか、インバウンドや防衛関連などの材料株での短期的な値幅取り狙いの商いが中心になろう。 <AK> 2022/09/22 08:28 オープニングコメント 短期的な売買の他は、様子見ムードの展開に  21日の日本株市場は、売り一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。20日の米国市場はNYダウが313ドル安だった。米連邦準備制度理事会(FRB)が2日間にわたる連邦公開市場委員会(FOMC)を開始したことにともない、大幅な利上げが警戒されるなか長期金利が一段と上昇したため、売りが先行した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比220円安の27230円。円相場は1ドル143円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになろう。昨日は75日線が支持線として機能する格好から反発となったものの、27520円辺りで推移する75日線をあっさり割り込んでくるようだと、持ち高調整の動きが強まるほか、短期的には売り仕掛け的な商いが入りやすいと見られる。また、目先的には9月7日の直近安値27268円70銭がターゲットとして意識されそうだ。 売り先行後は買い戻しの動きなども意識されそうではあるものの、戻りの鈍さが意識される場面においては短期的ながら先物主導でショートを仕掛けてくる動きには注意したいところである。また、日経平均は一目均衡表の雲上限が支持線として機能しており、雲上限は切り上がりを見せていることもあり、明確に割り込んでくるようだと、より先行きに対する慎重姿勢に繋がりそうである。 なお、注目されるFOMCでは3会合連続で0.75%の利上げを決めるとの見方がコンセンサスである。ただし、FOMC終了後のパウエルFRB議長の会見においてインフレ抑制に向け断固たる姿勢を改めて示すようだと売り圧力が強まる可能性はある。1.0%の利上げ観測が浮上するなか、0.75%の利上げでアク抜けを期待した面もあるが故に、タカ派発言によってセンチメントを悪化させることも考えられる。東京市場は週末3連休となることもあり、短期的な売買の他は、様子見ムードの展開になろう。 物色については個別に材料の出ている銘柄のほか、テーマ性のある銘柄での循環物色が継続しそうである。また、低迷する半導体株については、FOMCの結果発表を前に、いったんはニュートラルに戻す形での買い戻しの動きが意識される可能性はありそうだ。 <AK> 2022/09/21 08:30 オープニングコメント 売られ過ぎを意識したリバランスの動きも  20日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだが、底堅さは意識されよう。19日の米国市場はNYダウが197ドル高だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えた長期金利の上昇を受けて売りが先行した。ただし、バイデン米大統領がパンデミック終了を宣言したほか、中国の成都市で新型コロナ抑制の都市封鎖が解除される方針がプラス材料となり、上昇に転じた。引けにかけては、FOMCでの大幅利上げは織り込み済みとの見方が強まったほか、売り方の買戻しの動きも強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比140円高の27490円。円相場は1ドル143円20銭台で推移。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになろう。FOMC通過までは積極的な売買は手控えられるものの、16日のプライム市場の売買高は14億株に膨らんでいたこともあり、ポジション調整に伴う動きは一巡した可能性はある。日経平均は75日線水準まで下げてきたこともあり、いったんは同線を支持線としたリバウンドの動きに向わせそうである。また、FOMCは警戒視されるものの、1.00%の利上げ観測が浮上している一方で、3会合連続で0.75%の利上げがコンセンサスのなか、ショートカバーの動きも入りやすいだろう。 買い一巡後はこう着感が強まるだろうが、FOMC通過後を睨んだ押し目待ち狙いの動きも底堅さに繋がる可能性はありそうだ。先週末のNT倍率は14.25倍に低下し支持線として意識されていた75日線を下回ってきたものの、これによりボリンジャーバンドの-2σまで下げてきたため、売られ過ぎを意識したリバランスの動きも見られそうであり、やや日経平均型優位の展開を想定。そのため、足元で売られているハイテク株の動向が注目されそうである。 なお、台湾で大規模な地震が発生したものの、TSMCは今のところ大きな影響は出ていないとの報道もあることから、半導体株の弱含みの局面においては、売り一巡後のショートカバー狙った動きもありそうだ。また、先週末には強い動きが続いていたダブル・スコープ<6619>がストップ安で25日線水準まで急落した。もう一段の下落余地はありそうだが、個人投資家のセンチメントを反映する銘柄でもあるため、売り一巡後に底堅い動きを見せてくるようだと、中小型株へのリバウンド狙いの動きに向わせそうだ。 <AK> 2022/09/20 08:25 オープニングコメント インデックスに振らされにくい銘柄などへは短期的ながらも個人主体の値幅取り狙い  16日の日本株市場は、売り一巡後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。15日の米国市場はNYダウが173ドル安だった。小売売上高が予想を上回ったほか、先週分新規失業保険申請件数の減少を受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利上げを織り込む長期金利の上昇を警戒した売りが先行した。売り一巡後は押し目買いの動きも見られたものの、長期金利の上昇でハイテクが売られたほか、利上げ加速による景気後退懸念を受けた売りも強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比200円安の27480円。円相場は1ドル143円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。直近ではボリンジャーバンドの-1σ水準での底堅さが見られていたものの、この水準を下回ってくることから、75日線が位置する27515円辺りが次第に意識されてくる可能性はありそうだ。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちのなか、ポジション調整の動きが中心になりやすいほか、直近でリバウンド基調を見せていた中小型株についても、いったん利益を確定させる動きに向いそうである。3連休に入ることも換金の動きに向わせやすいと考えられる。 もっとも、一昨日の急落によってポジションが大きく買いに傾いているとは考えづらく、75日線に接近する局面においては、FOMC通過後のアク抜けを想定した押し目買いの動きも若干ながら入りそうである。また、インデックスに振らされにくい銘柄などへは短期的ながらも個人主体の値幅取り狙いの資金は向かいやすいだろう。個別に材料の出ている銘柄のほか、引き続き水際対策の緩和に伴うインバウンド関連のほか、昨日から開催された東京ゲームショウを手がかりとした物色。さらに冬の節電要請報道を受けて、再生エネルギー関連の一角などには循環的に資金は向かいそうである。 ただし、材料株についても連休前に換金売りが強まる可能性があるため、資金回転の速さには注意する必要はあるだろう。また、市場全体としてはこう着感が強まると見られるものの、グローベックスの米株先物は弱含みで推移しており、下へのバイアスが強まる局面には、売り一巡後の短期的なリバウンド狙いになりそうだ。 <AK> 2022/09/16 08:23 オープニングコメント 方向感はつかみづらいものの、個人主体による個別株物色は活発  15日の日本株市場は、買い一巡後の底堅さを見極める相場展開が見込まれよう。14日の米国市場はNYダウが30ドル高だった。昨日の大幅下落の反動を狙った買いが先行した。また、8月生産者物価指数(PPI)で若干改善が見られたため、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペース加速懸念がやや緩和したことも材料視された。FRBの大幅利上げ計画は変わらずとの見方から長期金利が続伸すると売りに転じる場面も見られたが、その後は長期金利の落ち着きからハイテク株が下支えする格好からプラスに転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円高の27720円。円相場は1ドル143円00銭で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢の展開になりそうだ。昨日の800円近い下落に対する自律反発が意識されるところではある。ただし、日経225先物のナイトセッションでの反発力は鈍く、買い一巡後は次第にこう着感が強まる可能性はありそうだ。日経平均については28000円辺りが心理的な抵抗線として意識されやすいところであろう。 とはいえ、昨日の下落はインデックスに絡んだ動きによる影響が大きく、指数インパクトの大きい値がさ株などが指数を下押した格好である。CPIショックとはなったものの、ポジションが大きく買いに傾いていたわけではないほか、中小型株などインデックスの影響が限られている銘柄などはプラス圏で推移する銘柄も見られ、売り一巡後は下げ幅を縮める動きもあり、センチメントは日経平均の下落ほど悪化していないと見られる。 そのため、本日も全体の方向感はつかみづらいものの、個人主体による個別株物色は活発であろう。強いトレンドを継続するなか、CPIショックの影響を受けた銘柄などへは仕切り直しの動きは期待されそうだ。また、インバウンド関連のほか、今日から開催される東京ゲームショウを手がかりとした物色のほか、北米自動車ショーが開幕しており、EV関連などへの物色も意識されよう。 <AK> 2022/09/15 08:15 オープニングコメント テーマ株物色のなか、ゲーム株などにはリバウンド狙いの動きが向かいやすい  14日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開が見込まれよう。13日の米国市場はNYダウが1276ドル安だった。8月消費者物価指数(CPI)が予想を上回る伸びとなったため、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペース加速への懸念から幅広く売られた。米連邦公開市場委員会(FOMC)では3会合連続で0.75%の利上げは織り込まれたが、一部で1.0%の利上げ観測も浮上したことから、短期筋の処分売りが強まったようだ。シカゴ日経225先物清算値は大阪比770円安の27630円。円相場は1ドル144円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップダウンでのスタートとなろう。NYダウは直近のリバウンド部分を帳消しにしており、センチメントを冷ます格好である。エヌビディアなど半導体株は大きく下落していることから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などへの重荷となるため、インデックスに絡んだ売りによって下へのバイアスが強まりやすいだろう。 ただし、昨日の日経平均は狭いレンジでのこう着であり、CPI発表を前に利益確定の動きも見られていた。いったんはポジションを圧縮する動きもあったとみられ、ギャップダウンで始まった後は次第に落ち着きを見せてくる可能性はありそうだ。日経225先物はボリンジャーバンドの-1σ水準まで売られており、日経平均についても-1σが位置する27800円辺りが意識されそうであるが、まずは28000円水準での底堅さを見極めたいところである。 また、米国では午後に入り一段安となったが、「米政府は中国による台湾侵攻を阻止するため、対中制裁を検討する」との報道が伝わったことが嫌気されたと見られる。そのため、半導体関連へは警戒感が強まりやすく、日経平均からの重荷となりそうだ。物色の流れとしては個別に材料の出ている銘柄のほか、テーマ性のある銘柄などに短期資金が向かいやすいだろう。インバウンド関連は直近の強い値動きによって利食いは出やすいだろうが、押し目狙いのスタンス。明日から東京ゲームショウが開催されることもあり、ゲーム株などにはリバウンド狙いの動きが向かいやすいだろう。 <AK> 2022/09/14 08:28 オープニングコメント いったんは利益確定の動きにも向かわせやすい水準  13日の日本株市場は、買い先行後はこう着感の強い相場展開が見込まれよう。12日の米国市場はNYダウが229ドル高だった。8月消費者物価指数(CPI)の発表を控え、インフレ鎮静化を期待した買いが先行した。また、NY連銀の8月期待インフレが大幅低下したことも投資家心理改善に繋がり相場をさらに押し上げた。ただし、連邦公開市場委員会(FOMC)の大幅利上げ観測は根強く、午後に入り長期金利が大きく上昇に転じると、主要株式指数は上げ幅を縮小した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円高の28330円。円相場は1ドル142円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。ただし、FOMCでの0.75%の利上げは織り込むものの、CPIの結果を受けた米国市場の反応を見極めたいとのムードは高まりやすいだろう。直近の上昇で日経平均は節目の28500円を突破してきたこともあり、いったんは利益確定の動きにも向かわせやすい水準と考えられる。 ただし、センチメントは改善傾向に向かうなか、押し目待ちの買い意欲は強そうであり、下値の堅さは意識されやすいだろう。一目均衡表では雲上限を支持線としたリバウンドにより、昨日は基準線をクリアしている。基準線や25日線は28250円辺りに位置しており、この水準までの調整は考えづらいなか、押し目待ち狙いの買い方にとってはエントリータイミングを切り上げてくる可能性はある。また、ショートカバーの動きなども意識されてくるだろう。 米国ではアップルが強い動きとなり、NYダウをけん引する格好だった。新型「iPhone14」の需要は強いとのアナリストの見解が相次いだようであり、指数インパクトの大きい値がさ株などへの手掛かり材料になりそうである。円相場は黒田総裁発言以降、1ドル142円台での落ち着いた動きを見せており、輸出関連などへは利食いは出やすいものの、足元で売り込まれていたハイテク株が底堅い値動きを見せてくるようだと、センチメントを改善させることになりそうだ。中小型株については強い基調が続いている銘柄へは良好な需給状況によって資金回転が効いているため、過熱感を警戒しつつも資金が向かいやすいと考えられる。 <AK> 2022/09/13 08:23 オープニングコメント 米国の利上げ織り込みを受けて買い優勢の展開に  12日の日本株市場は、買い優勢のなか、底堅い相場展開が見込まれよう。9日の米国市場はNYダウが377ドル高だった。週末でショートカバーが強まったほか、来週発表の消費者物価指数(CPI)の改善を期待した長期金利の低下でハイテクが買われ、相場全体をけん引する格好となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比195円高の28195円。円相場は1ドル142円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まることになりそうだ。12月物の先物は配当分がディスカウントされているため、これを考慮すると28400円辺りが意識されてくることになろう。先週末は9月限のメジャーSQとなり、寄り付き直後にSQ値はクリアしたものの、その後はSQ値を下回っての推移だった。本日はSQ値を明確に上放れてくることから、センチメントの改善に繋がる可能性がありそうだ。 また、米国市場では連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事が9月連邦公開市場委員会(FOMC)で再度の大幅利上げを支持すると表明したものの反応は限られており、市場はFOMCでの0.75%の利上げを織り込んだようだ。8月半ば以降の下落局面によってショートが積み上がっているとの見方もされているなか、ショートカバーの動きが強まる可能性もあるため、東京市場への支援材料になるだろう。 そのほか、為替市場では黒田日銀総裁が、加速する円安について「急激な為替の変動は好ましくない」と述べ、先週末に円が買い戻された。発言の効果は長続きしないとの見方もあるようだが、急激な円安の動きが落ち着きを見せてきたこともセンチメントの改善に繋がるだろう。 今週は米国市場でCPIのほか、小売売上高やミシガン大学消費者態度指数などの発表を控えているため、これらの結果を受けた米国市場の動向を見極めたいとする模様眺めムードは強まりやすいところ。基本的には来週のFOMC通過までは積極的にポジションを傾けづらいなか、低迷していたハイテク株などの買い直す動きが強まるかが注目されそうだ。NT倍率は足元でリバウンドを見せてきていることもあり、日経平均型優位の展開を想定。 そのほか、センチメントが改善するなか、個人主体の中小型株物色のほか、インバウンドや15日からの東京ゲームショウを手がかりとしたテーマ株物色が活発化しそうだ。 <AK> 2022/09/12 08:51 オープニングコメント 28000円固めから25日線が位置する28260円辺りを意識  9日の日本株市場は、やや買い優勢のなか、底堅い相場展開が見込まれよう。8日の米国市場はNYダウが193ドル高だった。週次の失業保険申請件数が予想外に減少し強い労働市場が証明されたほか、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がインフレを目標値まで引き下げるまで力強く行動すると公約したため金利高を警戒した売りが先行した。欧州中央銀行(ECB)が過去最大規模の利上げを実施したほか、追加利上げの可能性を示唆したことも重荷となった。ただし、短期的に売られ過ぎといった見方から買い戻しの動きが強まり、引けにかけて上げ幅を広げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円高の27865円。円相場は1ドル143円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。米国市場ではNYダウが朝方に250ドル超の下落を見せた後に200ドル近くの上昇に転じていることもあり、短期的な買い戻しの動きとはいえ、センチメントを明るくさせそうだ。この流れもあって、SQに絡んだ商いは買い越しが見込まれる。日経平均は昨日の大幅上昇で28000円を回復し、利益確定の売りも入りやすいと考えられるものの、28000円固めから25日線が位置する28260円辺りを意識させてきそうだ。 また、米国では来週に8月の消費者物価指数(CPI)、翌週には米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えていることから積極的なポジションは取りづらいものの、日経平均はボリンジャーバンドの-2σまでの調整を経て売られ過ぎによる修正の動きが意識されるため、押し目狙いの買いは入りやすくなりそうだ。物色としてはインデックスに絡んだ商いが中心になりやすく、年初来安値水準まで調整を見せてきた東エレク<8035>などハイテク株の見直しが意識されやすいだろう。 また、こう着感を強めたとしても日経平均が28000円処での底堅さが意識されるなか、中小型株などへ個人主体の資金が向かいやすいと考えられる。もっとも、物色対象にはまだ拡がりが見られていないため、昨日のインバウンド関連など、テーマ性のある銘柄などに資金が集中する可能性はありそうだ。 <AK> 2022/09/09 08:31

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