オープニングコメントニュース一覧

オープニングコメント ハイテク主導もアフターコロナ株を見直す動きなども意識されやすい  10日の日本株市場は、買い先行後はウクライナ情勢を睨みながらの相場展開になりそうだ。9日の米国市場ではNYダウが653ドル高だった。ロシア、ウクライナ外相会談を10日に控え停戦期待から買い先行で始まった。その後も1月JOLT求人件数が過去最高となったほか、石油輸出国機構(OPEC)の増産期待に原油価格が大きく反落すると、スタグフレーション懸念も後退し投資家心理の改善で一段高となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比645円高の25395円。円相場は1ドル115円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。米国では原油先物相場の下落を受けてリバランスの動きが強まっており、東京市場においても同様の値動きが見込まれる。そのため、インデックス連動から指数インパクトの大きい値がさハイテク株などが日経平均をけん引する格好となる一方で、商品市況の上昇を背景に買われていた資源関連株などには利益確定の動きに向かいやすいだろう。 日経平均は連日で昨年来安値を更新しているが、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から5日線(25458円水準)を捉えてくる可能性がある。これをクリアしてくるようだと、リバランスの動きは一段と強まりやすく、ショートカバーを誘う流れも意識されてくるだろう。もっとも、日中はウクライナ情勢を睨みながらの相場展開となるが、チェルノブイリ原発の電源供給がロシア軍によって遮断されたと報じられており、放射性物質が漏れる恐れもあるため、関連する報道などによって大きく振らされる点には注意をしておきたい。また、明日のメジャーSQを控えて先物市場はロールオーバー中心の商いとなることから、ヘッジの動きが一巡した後は動きづらいところである。 物色は指数インパクトの大きい値がさ株のほか、米長期金利の上昇を背景に金融セクターなどへの見直しも意識されそうだ。また、政府は9日、新型コロナウイルス対応のまん延防止等重点措置の適用下で実施している大規模イベントの人数制限について、一定の感染対策を前提に撤廃する方針を固めたと報じられている。アフターコロナ株を見直す動きなども意識されやすいだろう。 <AK> 2022/03/10 08:23 オープニングコメント 波乱警戒も米国の流れを受けて、ややグロース株優位の展開を想定  9日の日本株市場は、やや落ち着きを見せてきそうである。8日の米国市場ではNYダウが184ドル安だった。バイデン大統領によるロシア産原油禁輸計画の発表を控えた原油高を警戒し売り先行で始まったが、ウクライナのゼレンスキー大統領がNATO(北大西洋条約機構)加盟主張を断念する可能性など妥協姿勢を示したとの報道を受けて、停戦期待に一時買戻しが加速し大幅上昇に転じた。しかし、不透明感が払しょくできず、引けにかけ再び下げに転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比115円高の24805円。円相場は1ドル115円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。米国市場は続落とはなったが、NYダウは一時500ドルを超える上昇を見せていた。結局は下げに転じているものの、半導体株の一角が買われるなどリバランスの動きを見せてきており、いったんは底入れを探るなかでショートに傾いているグロース株などの買い戻しなども意識されてきやすいと見られる。 また、昨日はバイデン大統領によるロシア産原油禁輸計画を表明し、その後米国市場は切り返す動きにもなっていたため、対ロ制裁に絡んだ悪材料もいったん出尽くしたとの見方にも向かいやすいだろう。依然としてウクライナ情勢の緊迫化によって日中の報道等に振らされやすい状況は変わらないものの、徐々に市場は落ち着きを取り戻してくる可能性もあることから、ショートに傾いているポジションについては、いったんクローズの動きも意識されやすい。 昨日の日経平均は結局25000円を割り込んだものの、朝方の売り一巡後は上昇に転じる場面も見られていた。25000円割れをターゲットとした売り方のクローズの動きもあったと考えられる。物色としては米国の流れを受けて、ややグロース株優位の展開を想定。また、昨日はリバランスの動きから原油高などを背景に変われていた資源関連株の利益確定の動きが目立っていた。この動きが継続するようだと、ハイテク株などを見直す動きに向かいやすいだろう。 <AK> 2022/03/09 08:27 オープニングコメント 25000円割れ後の底堅さを見極め、短期的なリバウンド狙いとしても早めの利益確定  8日の日本株市場は、米株安の流れを受けて不安定な相場展開が続きそうである。7日の米国市場はNYダウが797ドル安だった。原油価格の高騰でインフレ高進や景気後退への懸念が強まったことから売り優勢の展開。また、ロシアとウクライナの3回目の停戦交渉で進展がなかったほか、議会超党派がロシア産原油・エネルギー製品の輸入禁止と、同国およびベラルーシとの通常の貿易関係を解消する内容を盛り込む法案で合意したとの報道で引けにかけて下げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比180円安の25030円。円相場は1ドル115円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになりそうだ。原油高騰による海外株安については、日本株市場が昨日の段階でいち早く影響を受けていたことから、NYダウが今年最大の下落幅・下落率となったものの、影響は限られそうである。ただし、日経225先物はナイトセッションで一時節目の25000円を割り込む場面も見られたことから、25000円割れは意識されやすいところであろう。25000円割れ後の底堅さを見極めつつ、底堅さが意識される局面においては、25000円を目先底とした自律反発狙いの動きも短期的には入ってくる可能性はありそうだ。 ただし、ウクライナ情勢の緊迫化のなか、ロシアに対する米欧の制裁強化によってインフレ加速は消費減退といった影響も警戒されているなか、先行きに対する慎重姿勢は崩せないだろう。短期的なリバウンド狙いとしても早めの利益確定といったトレードが中心になりやすく、全体としては先行きの波乱を想定したヘッジ対応の動きが中心になりやすい。また、先物市場ではナイトセッションで25000円割れ後に25500円を回復する場面が見られたものの、引けにかけて25000円水準まで軟化している。ナイトセッションだけで500円幅の乱高下を見せているボラティリティの高い状況のなか、ヘッジ対応によって一方向に加速しやすい点には注意する必要がありそうだ。 物色の流れとしてはインフレ懸念から内需系へも向かいづらくさせており、影響を受けづらいIT系の銘柄などでの短期的な値幅取り狙いの動きに。また、個別に材料の出ている銘柄のほか、テーマ性のある銘柄などによる短期売買が中心になりそうだ。また、3月決算期末を意識した配当志向の物色もそろそろ意識されてくる可能性はあるだろう。 <AK> 2022/03/08 08:25 オープニングコメント 引き続きウクライナ情勢を警戒しつつディフェンシブ系の物色に  7日の日本株市場は、米株安の流れを受けて不安定な相場展開が続きそうである。4日の米国市場ではNYダウが179ドル安だった。ロシアがウクライナの欧州で最大の原発を制圧したことを警戒したアジアや欧州市場の流れを継いで売りが先行した。その後、2月雇用統計の予想以上に強い結果を受けて、下げ幅を縮小する場面が見られたものの、ウクライナ戦争激化への懸念を拭えず終日軟調推移となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比230円安の25870円。円相場は1ドル114円90銭台で推移している。 シカゴ日経225先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになりそうだ。引き続きウクライナ情勢の緊迫化のなかで、関連する報道に振らされやすい相場展開になりそうだ。ロシア軍が新たに3か所目の原発に向けて進軍しているとの見方が報じられたほか、ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領は会談を行ったが、即時停戦の呼びかけに対して、強硬姿勢を崩していないことから、リスク回避姿勢は強まりやすいだろう。 また、今週は週末にメジャーSQを控えていることから、基本的には限月交代に伴うロールオーバー中心の取引となるため、大きなトレンドは出にくいタイミングである。ただし、短期のヘッジファンドなどによるウクライナ情勢に関連した報道で荒い値動きとなるようだと、ヘッジに伴う動きが強まりやすく、先物主導による荒い値動きが警戒されやすい。3カ所目の原発が制圧といったニュースフローには警戒する必要があるほか、米欧による一段の規制強化による世界経済への影響などが高まる局面においては、日経平均は2月24日安値とのダブルボトムを下回ってくる可能性も警戒しておきたいところであろう。 物色の流れとしては指数インパクトの大きい値がさ株が指数の重荷となる可能性があることから、ディフェンシブ系の物色に向かいやすいだろう。また、防衛関連のほか再生エネルギー関連などのテーマ株などへの短期的な値幅取り狙いの資金が向かいやすい。そのほか、中小型株については先週半ば以降の調整で手掛けづらくなったが、調整トレンドの中での自律反発の動きだったこともあり、短期的な資金が中心の中においては、押し目狙いの動きは改めて入りやすいだろう。 <AK> 2022/03/07 08:26 オープニングコメント 中小型株への押し目狙いの動きやディフェンシブ系にシフト  4日の日本株市場は、売り先行から始まり、その後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。3日の米国市場はNYダウが96ドル安だった。ロシアとウクライナによる2回目の停戦交渉への期待から買い先行で始まったが、2月ISM非製造業景況指数が予想外に悪化したほか、ロシアのプーチン大統領が軍事作戦の目的を必ず遂行すると、強硬姿勢を維持する姿勢を強調したため警戒感が再燃し下げに転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比290円安の26370円。円相場は1ドル115円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになりそうだ。ロシアとウクライナによる停戦交渉への期待は高まっていなかったものの、プーチン大統領が強硬姿勢を維持する姿勢を示していることから、警戒感が強まりやすい。欧州各国はロシアの航空機の領空への乗り入れを禁止し、ロシアは対抗して欧州の航空会社に自国の領空飛行を禁じた。これを受けてボーイングがNYダウの下押し役となるなど、経済への影響なども警戒されやすいだろう。 そのため、売り一巡後も押し目狙いの動きは強まらず、次第にこう着感を強めてきそうだ。また、先物市場では来週にメジャーSQを控えていることから、ロールオーバー中心の商いとなってきた。積極的にポジションを傾けてくる動きは考えづらいところであり、短期筋の売買が中心になりそうだ。クローズの動きも速いことから、オーバーシュート気味に動く局面においては、その後の反動狙いの動きは意識されよう。 なお、VIX指数は30.00を上回っているものの、小幅に低下している。売り方も仕掛けづらい状況と考えられ、ウクライナ情勢を警戒しつつ、インデックス売買の影響を受けづらい銘柄などへの物色は見られそうだ。昨日のマザーズ指数は続落となったが、25日線を上回っての底堅さが見られる。テクニカル面では5日線の切り上がりにより25日線との短期ゴールデンクロスを見せてきていることもあり、中小型株への押し目狙いの動きが期待されよう。その他、ナスダックが相対的に弱い動きを見せていることから、ややディフェンシブ系にシフトしやすいと考えられる。 <AK> 2022/03/04 08:20 オープニングコメント 個人主体による中小型株やテーマ株などによる、短期的な値幅取り狙いの動きが活発化  3日の日本株市場は、買い先行後は底堅い値動きが見込まれる。2日の米国市場はNYダウが596ドル高だった。ロシアとウクライナが2回目の停戦協議を計画していることが明らかになったほか、民間雇用動向を示すADP雇用統計の2月分の予想を上回る強い結果が材料視された。 また、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が下院金融サービス委員会での半期に一度の証言において、3月連邦公開市場委員会(FOMC)での25ベーシスポイントの小幅利上げを支持する姿勢を見せたほか、ウクライナ戦争を巡る不透明性が強く、注意深く利上げを実施していく方針を示したため、過剰な利上げへの警戒感が後退した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比310円高の26670円。円相場は1ドル115円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。ロシアとウクライナによる2回目の停戦協議は3日に行われる予定である。双方の隔たりが大きいことから停戦協議への進展期待は高まりづらいだろうが、停戦に向けた協議を継続すること自体はセンチメント改善に繋がる可能性がありそうだ。また、FRBのパウエル議長の議会証言において25ベーシスポイントの小幅利上げを支持する姿勢が見られたことから、50ベーシスを想定していた警戒感は和らぐことになる。ADP雇用統計が予想を上回ったことから、週末の雇用統計に対する警戒も高まりづらいところだ。 もっとも、積極的な上値追いの動きは考えづらく、足元で上値抵抗線として意識されている25日線接近では戻り待ちの売りも出やすいところだ。そのため、5日線を支持線とした25日線とのレンジ内での推移といったところに。物色の流れとしては過度な利上げへの警戒感が後退したことから、ハイテク株へはリバウンド狙いの動きになりそうだ。また、昨日のマザーズ指数は4営業日ぶりに反落となった。もっとも、急ピッチの上昇で25日線を上回ってきたことから想定内の一服といったところだろう。反対に1%弱の調整にとどまっていたことから底堅さは見られているため、自律反発狙いの押し目買い意欲の強さは窺える。 積極的にポジションは傾けづらいものの、来週末にはメジャーSQを控えていることもあり、先物主導による動きも限られてくるなか、個人主体による中小型株やテーマ株などによる、短期的な値幅取り狙いの動きが活発化しそうだ。日中はウクライナ情勢に関連した報道に振らされやすい需給状況に変化は見られないものの、大きく売り込まれる局面においては押し目狙いのスタンスになりそうだ。 <AK> 2022/03/03 08:25 オープニングコメント リスク回避で方向性が掴みづらいなか、材料株物色が中心に  2日の日本株市場は、米株安の流れを受けてギャップスタートとなろう。1日の米国市場はNYダウが597ドル安だった。ロシア軍がウクライナの首都キエフ包囲狙う準備を進めているとの報道や対ロ制裁が一段と強化される可能性など、不確実性が一段と強まったため投資家心理が悪化し幅広い銘柄が売られた。また、原油価格が100ドル超え7年ぶり高値を更新するなど燃料価格の急激な上昇で世界経済の成長率の鈍化への懸念にも繋がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比455円安の26425円。円相場は1ドル114円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートになろう。前日の上昇で節目の27000円を回復し、上値抵抗線として意識されている25日線を捉えたことから、いったんは反動安が想定されやすい水準ではある。ただし、ウクライナ情勢の悪化が背景にあることから、売り一巡後も押し目狙いの動きは限られそうである。また、対ロ制裁の強化によってロシアの信用不安も高まってきているため、リスク回避に向わせやすいだろう。 もっとも、ウクライナ情勢に振らされやすい需給状況のなか、積極的にポジションを傾けている動きは見られず、前日の東証1部の売買高は12億株台にとどまっていた。インデックスに絡んだ売り一巡後は次第に底堅さも意識されてくる可能性が期待されるところ。また、インデックスに振らされにくい銘柄への物色から、中小型株やテーマ性のある銘柄などには個人投資家主体の資金が向かいそうである。 前日に7%近く上昇したマザーズ指数はこれまで上値を抑えられていた25日線を突破してきた。3営業日続伸で反動も想定されるものの、25日線水準での底堅さが見られるようだと、リバウンドを狙った資金流入は強まりそうである。 そのほか、昨日はサイバーセキュリティ関連が軒並み上昇した。対ロ制裁の報復によるロシア側のサイバー攻撃が警戒視されていることもあり、短期資金が中心ながらも銘柄を絞り込みつつ、循環物色が意識される。また、原油先物相場の上昇が見られるなか、エネルギー関連への物色が想定される一方で、再生エネルギーなどへの対ロ関係悪化によって注目されてきている。方向性が掴みづらいなか、材料株物色が中心になろう。 <AK> 2022/03/02 08:26 オープニングコメント 不透明感は強いが、ロシアとウクライナによる停戦協議継続で押し目狙いの動きも  1日の日本株市場は、ウクライナ危機を受けた対ロ関係の悪化などを警戒しつつも、今後のロシアとウクライナ代表団との停戦に向けた協議の進展を見極めるなか、落ち着きを見せてくることが期待されよう。2月28日の米国市場はNYダウが166ドル安だった。ウクライナ危機を受け政府はロシア中銀との取引禁止を発表するなど、対ロ制裁を強化したことから先行き不透明感が強まった。ただし、NYダウは一時500ドルを超える下落となったものの、金利低下や月末のドレッシング買いによる需給要因から引けにかけて持ち直したほか、ナスダックは上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円高の26650円。円相場は1ドル115円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から小じっかりで始まりそうだ。ロシアとウクライナの初の停戦協議が開催され、近く2度目の開催で合意した。不透明感は根強いものの、協議を継続するうえでは今後の進展を見極めたいとの流れに向かいやすく、売り込みづらくさせるだろう。そのため、下値の堅さが徐々に意識されてくることから、押し目狙いの動きも見られる可能性はありそうだ。積極的な上値追いは期待しづらいものの、これまで売り込まれていた銘柄などへは自律反発を狙った値幅取り狙いの動きも意識されてきそうだ。 日経225先物はナイトセッションで一時26910円まで上昇し、上値抵抗線として意識されている25日線に迫る場面が見られた。抵抗線突破にはウクライナ危機が和らぐことが条件となるものの、地政学リスクが後退する局面においてはリバウンド基調が相当強まる可能性はありそうだ。日経平均は5日線が位置する26500円水準での底堅さを見せてくるようであれば、25日線が位置する27000円近辺を意識したスタンスからの押し目買い意欲も高まってきそうだ。 また、昨日はマザーズ指数の強い動きが目立っていた。依然として調整トレンドは継続しているものの、上値抵抗線として意識されている25日線を捉えてくるようだと、指数寄与度の大きい時価総額上位の銘柄などへは短期的な上昇を狙った資金は集中しやすいだろう。また、スタートから躓いた直近IPO銘柄などにおいても、上場後の調整で需給整理は一巡していると見られるため、底入れからの反発狙いの動きは強まりそうだ。 <AK> 2022/03/01 08:24 オープニングコメント 値がさハイテク株などが日経平均を押し上げ27000円を捉えてくる可能性  28日の日本株市場は、米株高を手掛かりにギャップスタートとなろう。25日の米国市場はNYダウが834ドル高だった。ロシアのプーチン大統領がウクライナと高官レベルの協議に前向きだとの報道を受け投資家心理が改善し、停戦交渉への期待から買い優勢の展開。さらに、1月耐久財受注や個人消費支出(PCE)、2月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値が予想を上回る経済指標の強い結果だったことも支援材料になった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比480円高の26980円。円相場は1ドル115円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートとなり、日経平均は節目の27000円を意識したトレンドが期待されそうだ。ロシアとウクライナ代表団との停戦交渉を行うことで合意したと報じられるなか、これまでウクライナ情勢の緊迫化から弱気に傾いていた需給の修正リバウンドが意識されよう。朝方はインデックス買いが集中しやすく、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などが日経平均を押し上げてくる可能性が高いため、節目の27000円を一気に捉えてくる可能性はありそうだ。 ただし、停戦合意に繋がるかは不透明であることから、合意できなければ再び攻撃が激化する動きとなることから、積極的には上値を買いづらいところ。とはいえ、結果待ちのなか、新たに売り込む流れには向かいづらいと考えられ、全体としては底堅さが意識されやすいだろう。これまで弱い値動きが目立っていたハイテク株などへはリバウンドを狙った動きが向かいやすい一方で、市況上昇などで買われていた銘柄などへは利益確定の動きが意識されやすいところだ。 そのほか、ひとまず地政学リスクは和らぐ格好となるため、個人投資家のセンチメントも改善すると見られる。依然として短期的な値幅取り狙いの動きが中心とは見られるものの、下落基調が継続していたマザーズ銘柄などには、自律反発狙いの動きが強まりそうだ。特に、需給調整が一巡していると見られる直近IPO銘柄へは見直しの動きが意識されやすいと考えられる。 <AK> 2022/02/28 08:25 オープニングコメント 中小型株の一角には短期筋の自律反発狙いの資金が集中しやすい  25日の日本株市場は、米株高を手掛かりに買い先行も、引き続きウクライナ情勢を睨みながらの相場展開になりそうだ。24日の米国市場はNYダウが92ドル高だった。ロシアによるウクライナ侵攻を受けて朝方は大きく売られる場面が見られた。その後、バイデン大統領が発表した対ロ制裁第2弾はプーチン大統領個人を対象とした制裁やSWIFTシステム、エネルギー関連の制裁が含まれず、厳しいものにならず買戻しが加速。引けにかけて下げを消し、プラスに転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比330円高の26260円。円相場は1ドル115円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まることになりそうだ。日経平均は直近5営業日で1500円程度下落し昨年来安値を更新していたこともあり、自律反発を狙った動きが意識されやすいだろう。特に米国では半導体株が強い値動きを見せていたこともあり、指数インパクトの大きい値がさ株などが日経平均をけん引する格好になりそうだ。ただし、ウクライナ侵攻をターゲットとしたショートカバー一巡後は次第にこう着感が強まりやすいと考えられ、買い一巡後は引き続きウクライナ情勢に関連したニュースフローによって値動きの荒さが警戒されるところであろう。 また、大きく切り返したとはいえ、シカゴ先物は安いところで一時25545円まで売られる場面が見られていた。そこからの切り返しでカバーが一巡している可能性もあるため、新たなロングが積み上がってくるようだと、戻り待ちの売り圧力も徐々に強まってくる可能性も意識しておきたいところだ。まずは日経平均の上値抵抗線として機能している5日、25日線辺りをクリアしてくるまでは、慎重姿勢は崩せないだろう。 物色の流れとしてはインデックス売買主導から値がさハイテク株のほか、低迷が続いているマザーズの中小型株の一角には短期筋の自律反発狙いの資金が集中しやすいと考えられる。一方でリバランスの動きからバリュー株は利食いに押される可能性がありそうだ。もっとも、今後3月期末を意識した物色が想定されるなか、バリュー株への押し目買い意欲は強そうである。 <AK> 2022/02/25 08:24 オープニングコメント ウクライナ情勢を睨みながらの相場展開、個別での自律反発を狙った短期売買に  24日の日本株市場は、売り優勢のなか、ウクライナ情勢を睨みながらの相場展開になりそうだ。23日の米国市場ではNYダウが464ドル安だった。欧米の対ロ制裁がそれほど厳しいものではなく、ウクライナ対立が地域的なリスクにとどまるとの見方もあって買われる場面が見られた。ただし、ウクライナが非常事態宣言を発令する計画が明らかになると、警戒感を受けた売りが再燃し、引けにかけて下げ幅を広げていた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比100円安の26330円。円相場は1ドル115円00台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り優勢の展開になりそうだ。ただし、日経225先物は一時26920円まで切り返す場面が見られるなど、ウクライナ情勢を睨みながらの相場展開のなか、ロシアによるウクライナ侵攻が始まった時点でのショック安を警戒しつつも、いったんはアク抜けも意識されやすく、売り一巡後は底堅い値動きを見せてくる可能性はありそうだ。日経平均は1月27日の直近安値26044.52円が意識されるものの、一方でダブルボトム形成も意識されやすく、売り方も積極的には仕掛けづらくなりそうだ。 とはいえ、米ロ外相会談が中止となるなど事態は緊迫化していることからリバウンド機運は高まらず、中長期タームでの資金流入が期待しづらいなかでは、短期的な先物主導による売買に大きく振らされやすい需給状況である。そのため、日中の荒い値動きには注意しつつ、レンジ推移のなかでイレギュラー的に下押す局面ではその後の自律反発狙いとなり、リバウンド局面においては戻り売りスタンスといったところだろう。 物色の流れとしてはインデックスに影響を受けやすい値がさハイテク株は手掛けづらい一方で、バリューに向わせやすい。祝日前にはいったんポジションをニュートラルに向かわせる動きから海運株などには利益確定の動きが目立っていたが、調整をみせる場面における押し目買い意欲は強そうである。また、地政学リスクの高まりから米国ではエネルギーセクターのみが上昇していた。東京市場においても資源株のほか、商社や海運、防衛関連などへの短期的な値幅取り狙いの動きが見られそうだ。 そのほか、マザーズ指数は昨年来安値を更新しているが、個別では自律反発を狙った動きが徐々に見られてきた。調整が続くものの、業績面で安心感のある銘柄のほか、指数インパクトの大きい時価総額上位の銘柄などには、自律反発を狙った短期的な値幅取り狙いの動きは見られそうである。 <AK> 2022/02/24 08:26 オープニングコメント リスク回避のなか、強いトレンドを継続しているバリュー株の押し目を狙うスタンス  22日の日本株市場は、売り一巡後も押し目買いを入れづらい不安定な相場展開になりそうだ。21日の米国市場はプレジデントデーの祝日により休場だった。昨日は米ロ首脳会談が開かれるとの報道を受けて、日経平均は売り一巡後、急速に下げ幅を縮める動きを見せていた。グローベックスの米株先物についても、昨夕の時点ではNYダウ先物は300ドル程度の上昇で推移していた。 ただし、ロシアがウクライナ東部で親ロシア派が実効支配する地域の独立を承認。これを受けてバイデン米政権は、経済制裁を発動すると発表しており、米国とロシアの対立が高まった。これが嫌気されNYダウ先物は下げに転じており、下落幅は300ドルを超えている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比345円安の26595円。円相場は1ドル114円70銭台で推移している。 日経225先物はナイトセッションで一時26490円と節目の26500円を下回る場面も見られている。昨日は朝方の売り一巡後は下げ幅縮めていたものの、再び安値水準まで下押してくる可能性はありそうだ。東京市場は祝日を控えているほか、米国市場の祝日の影響から海外勢の資金流入も限られるため、売り一巡後の押し目を拾う動きも限定的だろう。祝日明けの米国市場の動向やウクライナ情勢が警戒されるなかでポジションを持ち越す動きは手控えられると考えられるため、切り返しを見せたとしても短期筋のショートカバーなどにとどまりそうである。 物色の流れとしては先物主導でのギャップスタートが想定されるため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などは弱い動きとなりそうであり、リスク回避のなかではバリュー株にシフトしやすい。そのため、ややTOPIX型優位の流れになりやすいだろう。また、指数の影響を受けづらい低位の材料株のほか、テーマ株の一角にも短期的な値幅取り狙いの資金が向かいやすいところ。また、安値を更新しているマザーズ指数から、指数に影響を与える時価総額の大きい中小型株については、ショートを仕掛けてくる動きが意識されやすいところである。 ポジションを持ち越す動きは考えづらいため、大きく下押す場面においては、若干のショートカバーを狙った動きもありそうだが、あくまでも短期的なリバウンド狙いのスタンスであろう。また、日経平均は1月27日につけた26044.52円が射程に入ってきていると見られるため、売り込まれている銘柄のリバウンドよりは、強いトレンドを継続しているバリュー銘柄などの押し目を狙うスタンスだろう。 <AK> 2022/02/22 08:24 オープニングコメント 先物主導による短期的な売買に振らされやすい需給状況に  21日の日本株市場は、売り一巡後はこう着感が強まる相場展開になりそうだ。18日の米国市場ではNYダウが232ドル安だった。米ロ外相が来週会談を予定していると報じられるなか、一時上昇に転じる場面が見られた。ただし、ウクライナ東部の親ロ派指導者が一部住人をロシアに避難させたとの報道や、ウクライナ分離主義者がドネツクで車が爆破されたと報じられるなか、3連休を控えた持ち高調整の動きが強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比245円安の26845円。円相場は1ドル114円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。ただし、21日の米国市場はプレジデントデーの祝日で休場となることから、海外勢のフローは限られることになり、引き続き薄商いのなかで、先物主導による短期的な売買に振らされやすい需給状況になりそうである。引き続きウクライナ情勢を巡る報道などには敏感に反応することが見込まれる。 また、北京オリンピックが閉会したことから、一段とロシアによるウクライナ侵攻への警戒感が強まりやすいと考えられるため、短期筋の仕掛け的な動きも強まりやすい面はある。ただし、今週末にも米ロ外相会談が行われる予定であることから、ショートカバーの動きも速そうである。また、日本は23日が天皇誕生日の祝日となることから、積極的にはポジションを取りづらいほか、オーバーナイトのポジションは限られるだろう。そのため、大きく売られる場面においては、その後のショートカバーを想定した押し目狙いのスタンスといったところか。 物色の流れとしては、材料株中心となりやすく、個別に材料の出ている銘柄のほか、好決算ながらも需給面から大きく調整している銘柄などへは、打診的な買いも入りやすいだろう。また、地政学リスクへの警戒から、指数の影響を受けづらい銘柄のほか、バリューシフトも意識されるところ。また、地政学リスクに対しては、これまでの防衛関連とされる銘柄への物色よりも、防衛関連の一角との見方から商社や海運株など配当妙味も備えた銘柄などにシフトする動きが強まりやすいだろう。 <AK> 2022/02/21 08:27 オープニングコメント イレギュラー的に売り込まれた銘柄などへは、長期目線で下値を拾う動きも意識  18日の日本株市場は、ギャップスタート後はこう着感が強まる相場展開になりそうだ。17日の米国市場ではNYダウが622ドル安だった。政府がウクライナ国境のロシア軍が増強されていると発表したことをうけて売り先行で始まった。週次失業保険申請件数が予想外に増加したほか、1月住宅着工件数が予想を下回ったことも重荷となるなか、バイデン大統領はロシアがウクライナ侵攻する確率が非常に高いと記者団に述べると、警戒感がさらに強まり、引けにかけて下げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比280円安の26880円。円相場は1ドル114円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。先物市場では再び27000円を下回ってきたことから、センチメントを冷ます格好になりそうだ。日経平均は25日線に上値を抑えられる形状を見せているなか、再び27000円を割り込むことで、15日の安値(26724円)水準が意識されてくる。この水準に接近する局面においては、仕掛け的な動きも出てくる可能性はありそうだ。もっとも、東証1部の売買代金は連日で3兆円を下回る薄商いのなか、短期的な資金が中心であるため、ショートカバーも速いだろう。寄り付き後に大きく下押す局面においては、売り一巡後のカバーを狙った押し目買いも一考だろう。 また、VIX指数は上昇したものの、30.00には届いていないため、大幅下落のなかでもリスクオフの動きはそれ程強まっていないように映る。地政学リスクに対して乱高下は警戒されるものの、市場は冷静に見ていると考えられ、イレギュラー的に売り込まれた銘柄などへは、長期目線で下値を拾う動きも意識されそうである。 日経平均は直近のリバウンド部分を帳消しにしてくるため、ややバリューシフトに向かいやすい。NT倍率も足元でリバウンドを見せていたこともあり、本日のところは、リバウンドに対するリバランスの動きといったところか。ウクライナ情勢はすぐさま解決する問題でもないため、積極的に参加する投資家は限られるものの、指数に振らされにくい銘柄などには資金が集中しやすい需給状況になりそうだ。 <AK> 2022/02/18 08:28 オープニングコメント FOMC議事要旨を通過したことにより、実需買いも入りやすくなった  17日の日本株市場は、こう着感が強まるものの底堅さが意識される相場展開になりそうだ。16日の米国市場ではNYダウが54ドル安だった。ウクライナ情勢でブリンケン国務長官はロシア軍が撤収している確認がとれないとしたほか、NATOのストルテンベルグ事務総長もむしろ増強しているように見えると警告し東欧の防衛強化を決定したため、ウクライナ情勢への懸念が再燃する格好となった。一方で、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、タカ派色が強まらなかったため金利の低下が好感され、引けにかけて下げ幅を大幅に縮小した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比30円高の27460円。円相場は1ドル115円40銭台で推移している。 米国市場は弱い動きではあったが、ウクライナ情勢についてはすぐさま解決する問題ではないことから、前日の大幅上昇に対する反動はあるものの、改めて嫌気する動きが強まるといった流れにはならないだろう。一方で、FOMC議事要旨では新たに金融引き締めを加速させる内容ではなかったことから、安心感に繋がりそうである。また、1月の米小売売上高が高い伸びだったことも材料視される可能性はありそうだ。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から前日比変わらず水準から始まることになりそうだが、日経225先物はナイトセッションで25日線水準を捉えてきている。上値抵抗線として意識されている25日線を明確に上回ってくるようだと、センチメント改善にも繋がることが期待されてくる。昨日の東証1部の売買高は低水準であったが、FOMC議事要旨を通過したことにより、実需買いも入りやすくなったと考えられる。また、25日線水準では強弱感が対立しやすいと見られるものの、押し目買い意欲は次第に高まってくると見ておきたい。 物色の流れとしては前日に強い動きを見せていた指数インパクトの大きい値がさ株などは利食いも入りやすいものの、米長期金利の低下を受けて押し目狙いのスタンスになりそうだ。また、米小売売上高の高い伸びを受けて、消費関連など内需系への物色も意識されやすい。また、中小型株についても地合いの落ち着きとともに見直しの動きが徐々に広がりを見せてくる展開に期待したいところだろう。 <AK> 2022/02/17 08:29 オープニングコメント まずは27500円水準を超えられるかを見極めたい  16日の日本株市場は、地政学リスクが和らいだことを受けて、買い優勢の相場展開になりそうだ。15日の米国市場ではNYダウが422ドル高だった。ロシアが軍の一部撤収開始を発表したため、ウクライナ侵攻懸念が和らいだ。プーチン大統領がドイツのショルツ首相と会談し引き続き外交的解決に前向きである姿勢を強調したことやブリンケン国務長官とラブロフ露外相の電話会談などもプラス材料となり、終日堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比605円高の27445円。円相場は1ドル115円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートとなろう。米国では幅広い銘柄に押し目買いが入っているほか、半導体株の強い動きも目立ったことから、昨日弱い動きが目立っていた指数インパクトの大きい値がさ株などは買い直され、指数をけん引する格好になりそうだ。日経225先物は2%を超える上昇で25日線水準まで上昇してきており、同線を上回り、27500円処を捉えてくるかが注目されそうだ。反対に買い一巡後の戻りの鈍さが意識されてしまうと、次第に戻り待ちの売り圧力が警戒されてくるだろう。日経平均の25日線は27500円水準に位置していることもあり、まずは同水準を超えられるかを見極める格好になりそうだ。 また、ウクライナ情勢の緊張が和らいだことから米国では買い戻しの動きとなったが、朝方に発表された1月の米卸売物価指数(PPI)は市場予想を上回っており、インフレ加速を受けて米長期金利は2.00%を超えてきている。米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締め観測がくすぶるなか、買い一巡後の上値の重荷となる可能性はありそうだ。そのため、日中はグローベックスの米株先物の動向を睨みながらの相場展開になりやすく、米株先物が弱い動きを見せているようだと、先物主導による短期的なショートの動きが入りやすい点には注意しておきたいところだ。 また、本日は値がさ株が日経平均をけん引してくると見られるが、米長期金利を受けてグロース株物色を積極化させてくる動きも期待しづらいところ。直近のグロース株の弱い値動きからは買い戻しの動きが入りやすいものの、リバランス一巡後はバリューシフトも想定しておきたいところだ。また、BofAによる調査では、ファンドマネージャーはテクノロジー株の「アンダーウエート」を約16年で最も大きくしているようである。ハイテク株へは買い一巡後の利食いの動きが警戒されやすい面もありそうだ。そのため、マザーズ銘柄なども朝方は買い先行となるものの、戻りの鈍さが意識されてくるようだと、資金の逃げ足は早まることになろう。 <AK> 2022/02/16 08:27 オープニングコメント 決算ピーク通過、好決算ながらもイレギュラー的に売られた銘柄などへは再評価の動き  15日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。14日の米国市場ではNYダウが171ドル安だった。セントルイス連銀のブラード総裁がTVインタビューで、金融引き締め計画を前倒しで実施する必要性を強調したほか、ロシアが近くウクライナ侵攻に踏み切るとの警戒感がくすぶり、売り優勢の相場展開となった。連日の大幅な下げに対する自律反発狙いの動きから下げ渋る場面も見られたが、米政府がキエフのウクライナ大使館の移転計画を明らかにすると、再び売りが強まるなど終日軟調推移となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比45円安の27055円。円相場は1ドル115円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢の相場展開になりそうだ。ただし、27000円を上回って取引を終えていることもあり、昨日同様、27000円水準での底堅さは意識される可能性はあるだろう。大幅下落に対する自律反発を狙った動きなども見られそうであり、短期的には前日に弱い値動きが目立っていた指数インパクトの大きい値がさ株などへは、いったんリバウンドの動きも意識されやすいと考えられる。もっとも、明確な底入れは見極めづらく、ウクライナ情勢の行方を警戒しつつ、短期的な値幅取り狙いの売買が中心になりそうだ。 また、VIX指数は32.04まで上昇する場面も見られるなど、ボラティリティの高い状態であることから、積極的にはポジションを傾ける動きは考えづらい。NT倍率は低下傾向を見せていることもあり、リバランスの動きがあったとしても、当面はNT倍率の低下を想定したバリュー株優位の需給状況とみておきたい。そのほか、決算発表は昨日でピークを通過したため、今後は好決算ながらもイレギュラー的に売られた銘柄などへは再評価の動きが出てくる可能性はあるだろう。足元で決算を評価された銘柄についても積極的なトレードは限られていたと見られる。 また、昨日のマザーズ指数は4%を超える下落となった。調整トレンドは継続しているものの、2月8日につけた安値736.54をキープしてくるようだと、短期的にはリバウンドの動きを見せてくる展開も期待されやすいところだ。指数へのインパクトが大きい時価総額上位の銘柄の一角には自律反発を狙った動きも意識されよう。 <AK> 2022/02/15 08:27 オープニングコメント リスク回避から中小型株の好業績銘柄やバリュー株などへの物色に  14日の日本株市場は、ギャップダウンで始まった後は、売り一巡後の底堅さを見極める展開になりそうだ。11日の米国市場ではNYダウが503ドル安だった。2月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値が予想を下回ったため景気回復懸念が高まったほか、米国政府が早くて今週末にもロシアがウクライナ侵攻に踏み切る可能性を警告したため地政学リスクが高まった。前日には1月消費者物価指数(CPI)が40年ぶり最大の伸びを記録したほか、セントルイス連銀のブラード総裁が3月連邦公開市場委員会(FOMC)での大幅な利上げ支持を表明すると、金利高を嫌った売りが広がり、NYダウは526ドル安だったため、2日間で1000ドルを超える下落となった。 シカゴ日経225先物清算値は大阪比770円安の26930円。円相場は1ドル115円40銭台で推移している。まずはシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売りが先行することになりそうであり、指数インパクトの大きい値がさ株が指数を押し下げる格好になるだろう。ただし、3連休だったほか、米CPIへの警戒から積極的にはポジションを取っていないと考えられるため、27000円近辺では押し目狙いの買いは入りやすいと考えられる。 また、楽観視はできないものの、地政学リスクに伴う急落に対しては短期的なものになるとの見方もあることから、急落局面は押し目買いの好機との見方にも繋がりやすいところだろう。とはいえ、今週にもロシアがウクライナに侵攻する可能性があると報じられていることもあり、積極的な上値追いの動きは考えづらく、リスク回避からバリュー株などへの物色にとどまりそうである。 そのほか、本日で決算ピークが通過することから、決算を手掛かりとした個別物色の流れに向かいやすい。好業績ながらインデックスに絡んだ売りに押される銘柄などには、その後の業績を評価した動きに期待。さらに、リスク回避の動きから中小型株の好業績銘柄など、インデックスの影響を受けづらい銘柄への押し目買い意欲も強まる可能性はありそうだ。 <AK> 2022/02/14 08:16 オープニングコメント 投資家のセンチメントは改善傾向  10日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、次第にこう着感が強まる可能性はあるものの、底堅い相場展開が見込まれる。9日の米国市場ではNYダウが305ドル高だった。NY州が屋内でのマスク着用義務化を撤廃、英国でもコロナ規制全廃を計画しているなど、世界経済の回復期待が高まった。また、長期金利の落ち着きにより、ハイテク株を見直す動きも強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比275円高の27825円。円相場は1ドル115円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになろう。日経225先物はナイトセッションで27500円を固める動きからの強い値動きによって、心理的な上値抵抗線として意識されていた25日線を突破してきている。これにより27000円~27500円のレンジから27500円~28000円へレンジが移行する可能性が高まることから、ショート筋のカバーの動きが強まる可能性がありそうだ。本日はオプションSQとなることから、SQに絡んだ買いも意識されやすく、指数インパクトの大きい値がさ株などが日経平均をけん引する格好になりそうだ。 もっとも、国内では3連休に入るほか、米国では1月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることもあり、買い一巡後は次第にこう着感が強まる可能性はあるだろう。ただし、米国のテック株やハイテク株が買い直されている動きから、市場は金利上昇を徐々に織り込んできていると考えられる。3月のFOMCでの利上げ開始や年5回の利上げなどもこれまで伝えられていることもあり、ショートに傾いていたポジションを徐々にニュートラルに戻す動きも意識されてきそうだ。 また、引き続き決算発表を見極める動きから積極的には手掛けづらいものの、決算を受けて急落したオリンパス<7733>は昨日リバウンドを見せており、イレギュラー的に売られた銘柄への修正リバウンドは意識されやすい。そのほか、好決算ながら利食いに押されていた銘柄などを見直す動きも見られてきそうだ。マザーズ指数については依然として調整トレンドのなかでの自律反発ではあるものの、昨日のIPOは順調なスタートだったことも安心感に繋がる。 <AK> 2022/02/10 08:24 オープニングコメント 節目の27500円に接近でリバウンド機運は高まりやすい  9日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、こう着ながらも底堅い相場展開が見込まれる。8日の米国市場はNYダウが371ドル高だった。企業決算を好感した買いが先行したほか、新型コロナ変異株「オミクロン」はピークをつけた可能性などから春に向けて経済活動の再開が一段と進むとの期待に、引けにかけて上げ幅を拡大した。セクター別では半導体・同製造装置、ヘルスケア機器・サービスが上昇した一方、エネルギーが下落した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比115円高の27395円。円相場は1ドル115円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。米国ではバイオ薬のアムジェンが大幅高でNYダウをけん引する格好となったが、米長期金利が上昇するなかにおいてもハイテク株が買い直されていることは、指数インパクトの大きい値がさ株の反発に繋がりそうだ。また、ソフトバンクG<9984>は決算を受けてPTSでは弱い動きを見せていたものの、ADR市場では小じっかりだったこともあり、指数の下支えとなる可能性も期待されるところ。 ただし、1月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることから積極的に上値を買う動きは限られると見られ、売り方のポジション調整に伴う動きが中心になりそうだ。とはいえ、足元で日経平均の27000円水準での底堅さが目立つ一方で、節目の27500円に接近してくることにより、リバウンド機運は高まりやすく、押し目買い意欲は強そうだ。マーケットが落ち着きを見せてくるようだと、良好な決算ながらも売り込まれていた銘柄などへは見直す動きも意識されよう。 また、調整が続くマザーズなど新興市場の中小型株についても、米ハイテク株の上昇が支援材料になる可能性もあり、調整トレンドは脱せないとしても自律反発の動きは意識されそうだ。もっとも、足元でNT倍率は低下傾向にあるため、基本的にはグロースからバリューへのシフトの可能性が高いほか、3月期末を見越した配当志向の物色も引き続き強まりやすいこともバリューに向わせやすいだろう。 <AK> 2022/02/09 08:22 オープニングコメント グロースからバリューへの意識を強めてくる可能性も  8日の日本株市場は、やや売り先行となりそうだが、引き続き底堅い相場展開が見込まれる。7日の米国市場はNYダウが1ドル高だった。金利の上昇やウクライナ情勢を警戒し売り先行の展開。その後中国のPMIサービス業が予想を上回るなど、連休明けの同国市場が堅調で世界経済への回復期待も根強く、NYダウは上昇に転じたが、ハイテクの売りが上値を抑制した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円安の27200円。円相場は1ドル115円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売りが先行することになりそうだ。米国では大型テック株の一角が売られていることもあり、指数インパクトの大きい値がさ株などへの重荷となる可能性がありそうだ。ただし、先物市場ではシカゴ先物の安値は27070円であり、引き続き27000円接近では下値の堅さが意識されているとみられる。積極的なリバウンド狙いの動きは期待しづらいところではあるが、27000円に接近する局面では押し目狙いのスタンスとなろう。 また、NT倍率(現物)は昨日14.13倍まで低下し、昨年10月6日の14.15倍を下回ってきた。支持線レベルを割り込んだほか、米ハイテク株の弱い動きの流れからはNT倍率の低下を想定したトレードに向かいやすいところである。そのため、TOPIX型が買われやすいと考えられ、グロースからバリューへの意識を強めてくる可能性はありそうだ。 そのほかは、決算を手掛かりとした個別対応になるだろう。昨日はオリンパス<7733>が決算内容を嫌気して大幅な下落となった。イレギュラー的な動きとも見られるものの、先回り的な動きがなかった分、決算をきっかけに大きく明暗を分ける動きが目立っており、寄り付き後に強いトレンドを見せている銘柄などへは、短期筋の値幅取り狙いの資金が集中しやすいだろう。また、材料系では地政学リスクがくすぶっている状況であることから、防衛関連などへは断続的な物色が続きそうである。 <AK> 2022/02/08 08:48 オープニングコメント 押し目買い意欲は徐々に高まってくると考えられる  7日の日本株市場は、売り一巡後は底堅い相場展開が見込まれる。4日の米国市場はNYダウが21ドル安となる一方で、ナスダックは219ポイント高だった。1月雇用統計の予想外に強い結果を受けて、年内の利上げ観測が一段と強まり、金利の上昇が嫌気された。その後、雇用の改善で消費拡大期待も強まりダウは一時上昇に転じるも引けにかけては再び失速した。また、米長期金利が上昇するなか、金融株の一角が買われたほか、金利上昇が嫌気されやすいハイテク株はアマゾン・ドット・コムの急伸が追い風となって買われた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比120円安の27290円。円相場は1ドル115円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢の展開になりそうだ。米雇用統計の発表が通過したこともあり、アク抜け感が意識されやすいほか、米長期金利が上昇するなかでハイテク株の強い値動きは安心感に繋がるだろう。米国の金融引き締めの行方に対する警戒感はくすぶるものの、1月相場のような波乱含みの相場からは市場は相当落ち着きを見せてきており、反対に決算を受けた要因に振らされやすい状況から、金融市場は正常化に向かっていると考えられる。 そのため、売り先行ながらも5日線が位置する27259円水準や27000円辺りでの底堅さは意識されやすいと見られ、同水準では押し目狙いの動きも出やすい。決算発表がピークを迎えるなか、積極的な上値追いの動きが限られるものの、既に決算を発表した銘柄などを見直す動きは意識されると見ておきたい。そのほか、中小型株についてはマザーズ指数が明確なボトムを形成しておらず打診的な動きとはなるものの、これまで売り込まれていた銘柄などで需給整理は一巡していると考えられる。物色対象は絞られるものの、流動性の高い銘柄などの一角には自律反発を狙った短期的な値幅取り狙いの動きが活発化してきそうだ。 また、政府はワクチン接触を加速させなければ参院選は戦えないとして、岸田首相は足元で1日50万ほどの接種回数のペースを速めて100万回に引き上げる目標を表明すると報じられている。また、山際新型コロナ対策担当大臣は水際対策の緩和に向け前向き検討するとの見解を示しており、経済活動の正常化への期待感が高まりやすく、押し目買い意欲は徐々に高まってくると考えられる。 <AK> 2022/02/07 08:25 オープニングコメント 決算評価の動きを見せてくるようであれば、センチメント改善に繋がる  4日の日本株市場は、売り一巡後は底堅い相場展開が見込まれる。3日の米国市場はNYダウが518ドル安だった。メタ・プラットフォームズが低調な決算を受けて26%超の急落となったほか、オミクロンの影響を受けた1月雇用統計の悪化を警戒した利食いの動きが強まった。また、主要企業決算の強弱混合の結果や金利の上昇を受け投資家心理がさらに悪化し、引けにかけて下げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比255円安の26945円。円相場は1ドル114円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートとなりそうだ。日経225先物はナイトセッションで27000円を割り込んでおり、5日線を割り込んできた。日経平均もギャップスタートから同線を下回ってくる可能性があることから、センチメントを冷ます格好になりそうだ。ただし、メタ・プラットフォームズの急落は前日の段階で織り込まれているほか、日経平均は足元のリバウンドで節目の27500円回復によって、いったんは目先的な達成感も意識されていただけに、売り一巡後は底堅さも見られてきそうだ。 また、東京都は新型コロナウイルスの新規感染者数が急増するなか、緊急事態宣言の発出を要請するに当たって新たな指標を発表した。重症患者用の病床使用率、酸素投与が必要な患者の割合、新規陽性者(7日間平均)などであり、現状では緊急事態宣言がすぐさま発出される水準ではないことから、経済活動の正常化が遅れるといった不安感は和らぐ格好だろう。 また、米国市場の急落は業績面によるところが大きく、ある意味正常な動きともとれる。決算が本格化するなか業績重視の相場展開であるため、これまでの金融引き締めへの警戒などで混乱したマーケットからは変化が見られている。国内においても昨夕決算を発表した任天堂<7974>、資生堂<4911>、ニコン<7731>などはコンセンサスを上回る内容だったため、決算評価の動きを見せてくるようであれば、センチメント改善に繋がると見ておきたい。そのほか、米国では決算を発表したアマゾンが時間外で買われていることも材料視されそうだ。 <AK> 2022/02/04 08:19 オープニングコメント メタ・プラットフォームズの時間外での急落が重荷、ソニーGの底堅さを見極め  3日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が見込まれる。2日の米国市場はNYダウが224ドル高だった。前日引け後に発表された検索大手グーグルを運営するアルファベットの好決算で投資家心理が改善し買い先行で始まった。その後、1月の民間雇用統計が予想外の減少となったため景気回復懸念に一時下落に転じる局面もあったものの、強い企業決算への期待から再び上昇し、引けにかけて上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円安の27450円。円相場は1ドル114円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢の展開になりそうだ。もっとも、日経平均は足元では4日続伸で節目の27500円を回復してきたため、いったんは戻り一巡感も意識されやすく、利食いの動きは想定内だろう。ただし、昨夕決算を発表したソニーG<6758>はADR市場で弱い動きだったほか、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>など指数インパクトの大きい値がさ株の弱さが目立っており、日経平均の重荷となる。また、米国市場では取引終了後に決算を発表したメタ・プラットフォームズは予想を下回る内容だったとして時間外取引で20%を超える急落となっており、ハイテク株の重荷となりそうだ。 そのため、利食いは想定線ながらも戻りの鈍さは意識されやすく、短期筋のショートの動きも入りやすいだろう。下値の堅さを見極めつつ、押し目狙いのスタンスになると考えられる。また、VIX指数は22.09とわずかに上昇した。直近4営業日で低下傾向が強まり、75日線水準まで低下してきたことから、いったんは調整一巡も意識されやすいところであるため、引き続きリスク選好に向わせるものの、神経質にさせそうである。 物色の流れは決算を手掛かりとした個別対応になりやすく、まずはソニーGの動向に注目。内容は概ね順調なほか、通期の上方修正については営業利益でコンセンサスを上回る修正であることから、売りが先行したとしても底堅さが意識され押し目狙いの動きに向かうようだと、センチメント改善に繋がる。また、足元でリバウンドを強めてきた中小型株の一角については自律反発の動きであり、一巡感が強まったとしても押し目狙いの動きを見せてくるようだと、先行きのシグナル好転への見方にも繋がりそうだ。 <AK> 2022/02/03 08:29 オープニングコメント 27000円固めもリスク選好に向わせやすく、押し目買い意欲は強まりそう  2日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開が見込まれる。1日の米国市場はNYダウが273ドル高だった。良好な企業決算に加え、予想を上回った1月ISM製造業景況指数や12月JOLT求人件数が材料視された。いったん、弱含む場面も見られたが、全国34州でコロナ入院患者が減少したとの統計を受け景気回復期待が強まるなか、景気敏感株がけん引する格好から切り返しを見せており、引けにかけて上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比135円高の27165円。円相場は1ドル114円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まろう。米国市場は年金基金による月末高の反動が警戒されていたものの、引き続き強い動きを見せてきたことから買い安心感に繋がりそうである。また、大型テック株への物色が見られているほか、時間外取引ではアルファベットが決算評価から買われていることも材料視されるだろう。そのほか、VIX指数は21.96に低下したこともリスク選好に向わせやすく、押し目買い意欲は強まりそうである。 昨日の日経平均は3営業日続伸で一時27400円を回復した。買い一巡後はこう着感を強めたものの27000円水準での底堅さは意識されていた。本日も27000円固めからリバウンドを意識したスタンスに向いやすく、押し目待ちの買い意欲は次第に高まってくることが期待されそうだ。また、決算発表が本格化するなか、上方修正を発表する企業が意外と多く、センチメント改善に繋がる。一方で、昨日はレーザーテック<6920>が強いリバウンドを見せて始まったものの、その後は戻り待ちの売りに押される格好から7%超の下落となっていた。ただし、調整トレンドが継続している状況であるため、引き続きボトム形成を確認する動きであろう。全体へのセンチメント悪化への影響は限られそうだ。 そのほか、中小型株の一角がリバウンドを見せてきている。個人主体の商いながらも大きく売り込まれてきた銘柄などへは修正リバウンドの動きが強まってきている。ただし、トレンドとしては依然として調整のなかでの反発といったところであり、いったん動きが鈍るようだと資金の逃げ足は速く、売り仕掛け的な動きも出やすいと考えられる。そのため、積極的な上値追いというよりは、押し目狙いのスタンスになりそうだ。 <AK> 2022/02/02 08:29 オープニングコメント 好決算銘柄などへはよりリバウンド狙いの資金が集中する可能性  1日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感の強い相場展開が見込まれる。1月31日の米国市場はNYダウが406ドル高だった。引き続き連邦準備制度理事会(FRB)の大幅な利上げが警戒されるなか、売り先行で始まった。その後、1月シカゴ購買部協会景気指数が予想外に上昇したことが材料視され、間もなく上昇に転じた。ハイテクやエネルギー関連株の上昇がけん引したほか、ボーイングの上昇も手伝い、終日堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比260円高の27310円。円相場は1ドル115円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。米国では大型テック株やハイテク株が強い値動きを見せており、センチメント改善に繋がりそうだ。また、テスラが証券会社による格上げの動きから10%を超える上昇となったことも、材料視されよう。日経平均は前日の上昇で5日線を突破し、27000円を回復した。利食いも意識されるものの、27000円を固める動きに向わせ、5日線水準までの調整があれば、押し目狙いの動きも意識されそうだ。 一方で、米国の上昇については、月末要因が大きいと見られる。1月の下落相場によって年金のリバランスに伴う大幅な買い需要があったと考えられ、年金の買いによってヘッジファンドなどは買い戻しを迫られる格好だったと見られる。大きく売り込まれていたハイテク株が上昇をけん引していた点を見ても、リバランス要因であったであろう。そのため、ここからの一段の上昇に対しては見極めムードも高まりやすいところであり、先物主導によるインデックスに絡んだ商いに振らされやすい需給状況ではある。 また、昨日はマザーズ指数が3%を超える上昇となり、幅広い中小型株が買われていた。依然として調整トレンドは継続しているものの、物色が継続するようだと修正リバウンドへの見方が高まりやすく、リバウンド狙いの動きが活発化しそうだ。また、決算発表が本格化するなか、好決算銘柄などへはよりリバウンド狙いの資金が集中する可能性が高そうだ。 <AK> 2022/02/01 08:17 オープニングコメント ボトム形成は確認できていないものの、底堅さは意識されてくる可能性  31日の日本株市場は、ややリバウンドを意識した相場展開が見込まれる。28日の米国市場はNYダウが564ドル高だった。引き続きウクライナ情勢や連邦準備制度理事会(FRB)の大幅な利上げが警戒されるなか、売り先行で始まった。その後、10-12月期雇用コスト指数が予想を下回る伸びにとどまったため金利が低下し、ハイテク株買われ上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比40円安の26670円。円相場は1ドル115円30銭台で推移している。 シカゴ先物は小安いものの、米国市場の大幅反発を受けてやや買い先行の展開が意識されそうだ。先週の荒い値動きによって26000円割れに迫る下落を見せたが、米国市場が大幅な反発を見せたほか、ハイテク株などへの見直し買いも見られてきたことから、底堅さが意識されてくる可能性はありそうだ。日経平均は明確なボトム形成は確認できていないものの、目先的には26500円~27000円辺りでの底固めの動きに期待したところだ。年明け以降、上値抵抗線として機能している5日線は26923円辺りに位置しており、同水準での戻り待ちの売りを警戒しつつ、押し目狙いの動きも次第に意識されてきそうだ。 とはいえ、新型コロナウイルスの新規感染者数は全国で急増しているなか、東京都の病床使用率は48%を超えてきている。緊急事態宣言の判断を検討する50%に迫ってきているため、アルゴによる仕掛け的な売買が先物主導で入る可能性もあることから、基本的には短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりそうだが、業績面で安心感があり、下げ止まりの動きが見られている銘柄などへは、やや長期目線での物色も意識されてきやすいと考えられる。先週末に決算を発表したところでは、アルプスアル<6770>がポジティブなのに対してオムロン<6645>がネガティブな内容だった。好決算企業への評価が高まる一方で、ネガティブな決算に対しては足元の弱い値動きからアク抜け的な動きを見せてくるようだと、センチメントは改善しやすい。 物色としては決算を手掛かりとした物色が中心になりやすいことから、やや日替わり物色となろう。そのほか、北朝鮮の相次ぐミサイル発射やウクライナ情勢の緊迫化を背景に、短期資金が集中とはいえ、防衛関連への物色は続きそうだ。そのほか、新型コロナウイルスの新規感染者数の急増を背景に、巣ごもり消費やテレワーク、非接触などの関連銘柄を蒸し返す動きなども見られそうだ。 <AK> 2022/01/31 08:20 オープニングコメント 自律反発の域は脱せず、決算を手掛かりとした個別対応に  28日の日本株市場は、前日の大幅な下落に対する自律反発が見込まれるものの、買い一巡後は引き続き不安定な相場展開になりそうだ。27日の米国市場はNYダウが7ドル安だった。10−12月期国内総生産(GDP)の予想以上の高成長を好感する格好から買い先行で始まったものの、米連邦準備制度理事会(FRB)の大幅な利上げを警戒した状況のなか、終盤にかけて下落に転じた。半導体株はテラダインが20%を超える下落となったことが重荷となり、全般軟調。テスラが10%超の下落となったことでセンチメントを冷ます格好。シカゴ日経225先物清算値は大阪比330円高の26550円。円相場は1ドル115円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。ただし、日経平均は前日に840円超の大幅下落となった反動であり、自律反発の域は脱せないと考えられる。また、明確なボトム形成も見極めづらいところであるため、買い一巡後は次第にこう着が強まる相場展開が見込まれそうだ。なお、決算発表が本格化するなか、取引終了後に決算を発表したアップルは時間外で上昇していることは安心感に繋がる。国内においてもアドバンテスト<6857>の決算は評価される可能性もあることから、日経平均を下支えする格好になりそうだ。 一方で、ソフトバンクG<9984>は、クラウレ最高執行責任者(COO)が、自身の報酬や権限を巡って創業者の孫社長と衝突し、退社に向けた協議が進展した段階にあると報じられており、同社の動向が指数に影響を与える可能性はありそうだ。日経平均は昨年来安値を一気に更新したことから需給状況は悪化しているため、指数インパクトの大きい値がさ株の動向次第で荒い値動きにもなりやすい。 週末要因もあって積極的な参加者は限られており、自律反発が一巡した後は、個別の決算などを手掛かりとした物色が中心になりやすい。また、押し目買いの動きよりは戻り待ちの売りといったトレードに向かいやすいだろう。下値を売り込む流れは落ち着きそうであるが、戻りの鈍さが意識される局面においては、先物市場の動向などに注意を払いたいところだ。そのほか、中小型株については短期的なリバウンドを狙ったトレードになりやすく、本格的な買いの動きは期待しづらい。 <AK> 2022/01/28 08:25 オープニングコメント 調整トレンド継続も、ひとまずFOMC通過によって値ごろ感からの買いは意識されやすい  27日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開が見込まれる。26日の米国市場はNYダウが129ドル安となる一方で、ナスダックは小幅に上昇した。マイクロソフトの好決算などがけん引し買い先行で始まった。また、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控え買戻しが先行し、NYダウは一時34800ドルを回復する場面もあった。ただし、パウエルFRB議長の会見では、3月の利上げの可能性や各会合での利上げの可能性も除外しないと言及したほか、バランスシートの縮小も過去に比べて速やかなペースになると言及するなどタカ派姿勢を示したため売り圧力が強まり、ダウは下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円安の26920円。円相場は1ドル114円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢から始まることになりそうだ。シカゴ先物は一時27400円まで上昇した後に、26775円まで急落するなど、引き続き値動きの荒い状況が続いていることから、先物主導による短期的な仕掛け的な売買に振らされやすいだろう。また、テスラは取引終了後に四半期決算を発表し、時間外取引で下落していることも重荷となりそうだ。 一方で、ナスダックは小幅ながらプラスを維持したほか、半導体株が買われていることから、FOMC通過によるアク抜けの動きも見られているようだ。また、昨夕決算を発表したファナック<6954>、日東電工<6988>などは決算評価の動きが期待されることから、日経平均を下支えする可能性にも期待したいところであろう。そのため、日経平均は下値を探るトレンドを形成しているものの、下げ渋る動きを見せてくるようだと、押し目狙いの動きも意識されてくる可能性はあるだろう。 また、昨日はマザーズ指数、JASDAQ平均が4営業日ぶりに反発した。明確なボトム形成は確認されていないものの、ひとまずFOMC通過によって値ごろ感からの買いは意識されそうだ。また、決算発表が本格化してきたが、上方修正や配当の増額修正の動きが目立っているため、これを材料視した個別物色の動きも強まりやすい。特に足元で調整が続いていたこともあり、修正リバウンドを狙ったスタンスは強まろう。 <AK> 2022/01/27 08:22 オープニングコメント FOMC通過後のアク抜け期待も戻り待ちの売り圧力は強い  26日の日本株市場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちのなか、引き続き不安定な相場展開が見込まれる。25日の米国市場はNYダウが66ドル安だった。ウクライナを巡る緊張に加え、連邦準備制度理事会(FRB)が開催しているFOMCへの警戒感から利益確定売りが続いた。NYダウは一時上昇に転じる局面もあったものの、引けにかけてはFRBの速やかな引き締めを警戒した根強い売りに押されており、連日で日中値幅が1000ドルを超える不安定な相場展開だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円高の27130円。円相場は1ドル113円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや小じっかりのスタートとなりそうだ。前日の27000円割れで、いったんは底入れも意識されやすいほか、FOMC通過後のアク抜けを想定した押し目狙いの買いも意識されやすいだろう。もっとも、米国市場は調整トレンドが本格化しているため戻り待ちの売り圧力は強い、そのため、東京市場においても前日の大幅な下げに対する自律反発狙いの動きがあったとしても、短期的な値幅取り狙いの動きにとどまりやすいと考えられる。 また、米国では大型テック株や半導体株の弱い値動きが目立っていた。取引終了後に決算を発表したマイクロソフトは、予想を上回る内容だったものの時間外取引では5%下落して推移していることも神経質にさせるだろう。また、NYダウは連日で日中値幅が1000ドルを超える状況のなか、東京市場においても日中値幅が大きい展開が続いているため、腰の据わった資金流入は期待しづらい。反対に荒い値動きによってヘッジ対応の動きが強まることから、先物市場や米株先物市場の動向を睨みながら、短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりそうだ。 そのほか、VIX指数は終値で30.00を超えてきている。不安心理が高まっているなか、FOMC通過後もウクライナを巡るロシア情勢に対する緊迫化が重荷となる。さらに日米ともに決算発表が本格化することも手掛けづらくさせるだろう。そのため、決算を手掛かりとした個別での日替わり的な物色に向わせやすい。中小型株については短期的なリバウンド狙いの動きはその都度入りやすいと考えられるものの、持続性は皆無であり、資金の逃げ足の速さについては注意する必要があるだろう。 <AK> 2022/01/26 08:25

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