オープニングコメントニュース一覧
オープニングコメント
出遅れ感が目立っている東証グロース銘柄への物色は一段と強まりやすい
5日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、こう着ながらも底堅い相場展開になりそうだ。4日の米国市場はNYダウが103ドル高だった。ロシア軍によるウクライナの民間人虐殺疑惑を受け、欧米が対ロ制裁をさらに強化する姿勢を表明したため経済への影響を警戒し売りが先行した。一方で中国の規制当局が上場している同国ハイテク企業の監査に関し情報を開示することに前向きな姿勢を見せたため、非上場が回避されるとの期待感から買い戻しの動きが強まり、これが米ハイテク株への買いに波及。ハイテクが相場を押し上げる格好から上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比210円高の28000円。円相場は1ドル122円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。ただし、東証再編によって物色が定まらない面もあることから28000円水準では強弱感が対立しやすいと見られる。一方で、米国ではハイテク株が買われているほか、ツイッターが27%を超える上昇となったことが支援材料になると見られ、昨日の日経平均の重荷となっていた指数インパクトの大きい値がさハイテク株を見直す動きが意識されやすいところだ。 また、昨日の日経平均は前場半ばにかけて弱含んだものの、その後は前日終値を挟んだもみ合いのなか、引けにかけて買われる格好だった。新年度入りに伴う資金流入も意識されやすく、下値の堅さは見られそうだ。チャート上でも75日線が支持線として意識されやすいため、押し目買い意欲は強そうである。その他、日経平均がこう着のなか、東証グロース銘柄への物色が目立っていた。マザーズ指数は3%を超える上昇で3月前半の戻り高値を上回るとともに、上値抵抗線として意識されていた75日線を捉えてきた。同線を明確に上放れてくるようだと、相対的に出遅れ感が目立っている東証グロース銘柄への物色は一段と強まりやすいだろう。 日経平均が28000円水準でのこう着ながらも底堅さが見られるようであれば、個人主体の材料株物色なども次第に活発化しそうである。また、直近でリバウンドを見せてきており、目先的な抵抗線をクリアしてきた銘柄などへは、修正リバウンドを想定した動きにも繋がりそうである。FOMC議事要旨の公表を控え全体としては手掛けづらさはあるものの、VIX指数は18.57に低下していることもあり、リスク選好の動きから物色意欲は強そうだ。
<AK>
2022/04/05 08:29
オープニングコメント
プライム銘柄の底堅い値動きが見られるかが注目される
4日の日本株市場は、やや買い先行で始まった後は、こう着の強い相場展開になりそうだ。1日の米国市場はNYダウが139ドル高だった。3月雇用統計が労働市場の強さを新たに証明したため買い先行で始まった。その後、労働市場のひっ迫や賃金の予想を上回る伸びにより、5月連邦公開市場委員会(FOMC)での大幅利上げ観測が強まったことが警戒されたほか、長短金利の逆転で景気後退懸念も浮上し、一時下落に転じた。ただし、第2四半期入りで新規投資が下支えとなり再び上昇すると、引けにかけて上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比135円高の27795円。円相場は1ドル122円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まりそうである。日米ともに期末特有の需給要因が通過した一方で、新年度入りに伴う資金流入への思惑から下値の堅さは意識されやすいと見られる。東証の新区分移行によって見極めムードも強まりやすいだろうが、新年度入りによってプライム銘柄の底堅い値動きが見られるかが注目されそうである。 もっとも、今週はFOMC議事要旨の公表を6日に控えている。そのため、これを受けた米国市場の動向を見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすい面はありそうだ。また、引き続きロシアとウクライナを巡る停戦協議の行方なども神経質にさせる要因となろう。その他、新型コロナウイルス感染症の拡大によって中国の上海市では一部地域がロックダウンに入っていることもあり、日中はアジア市場の動向を睨みながらの相場展開を強いられる。 先週の日経平均は期末の需給影響から調整色の強い相場展開となり、3日続落で週末には一時27399.48円まで下げる場面が見られた。その後持ち直しを見せて終値では75日線が位置する27460円水準を上回っている。同線が支持線として機能するかを見極めつつ、底堅さが意識される局面においては、新年度入りによる資金流入への思惑から押し目買い意欲は強まりそうだ。 物色については「プライム市場」、「スタンダード市場」、「グロース市場」の3つの新しい市場区分へと再編されたことにより、プライム市場がメインとなろうが、マザーズ指数は当面継続することになるため、グロース市場の時価総額上位銘柄などへは個人主体の資金が向かいやすいだろう。
<AK>
2022/04/04 08:25
オープニングコメント
インデックスに振らされにくい中小型株への物色に向かわせる可能性
1日の日本株市場は、売り一巡後はこう着の強い相場展開になりそうだ。3月31日の米国市場はNYダウが550ドル安だった。米連邦準備制度理事会(FRB)が注視している2月のコアPCE価格指数が高い伸びとなったことから、インフレへの警戒が高まった。また、ロシアによるウクライナ攻撃の勢いは弱まらず停戦期待が後退したほか、景気後退入り懸念も浮上し終日軟調に推移した。その他、月末、四半期末絡みの調整売りが幅広い銘柄に出たことにより、下落幅を広げた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比255円安の27535円。円相場は1ドル121円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになりそうだ。ただし、米国市場は大幅な下落とはなったものの、月末、四半期末絡みの調整売りの影響が大きかったと見られる。期末特有の需給要因であることから、これが通過したことにより押し目狙いの動きも意識されてきそうだ。また、コアPCE価格指数の高い伸びによってインフレへの警戒が高まったものの、概ね予想された数値だった。雇用統計の発表を控えていることから積極的な売買は手控えられる可能性はあるものの、押し目待ちの買いは意識されやすい。 また、本日はオリックス<8591>の日経平均組み入れによるリバランスの動きがある。オリックスを組み入れるための資金捻出によって他の指数構成銘柄への売りが警戒されているものの、これについても予想されていることであり、短期的な売り仕掛けの動きがあったとしても、その後のショートカバーを意識させよう。また、新年度入りに伴う需給なども期待されやすく、売り一巡後の底堅さは見られそうである。シカゴ先物にサヤ寄せする格好から日経平均は27500円辺りに接近することになりそうだが、75日線が位置する27474円水準が支持線として見られるだろう。 そのため、全体としてはこう着感が強まるものの、底堅さが意識されるなかでは、インデックスに振らされにくい中小型株への物色に向かわせる可能性はある。昨日のマザーズ指数は小幅ながらも3日続伸で直近戻り高値水準と75日線を捉えてきた。短期的な値幅取り狙いが中心になりそうだが、個人主体による中小型株物色が意識されやすい。
<AK>
2022/04/01 08:29
オープニングコメント
目先的には中小型株物色の流れが強まる可能性も
31日の日本株市場は、売り一巡後はこう着ながらも底堅い相場展開になりそうだ。30日の米国市場はNYダウが65ドル安だった。ロシアとウクライナの停戦交渉を巡り、ロシア側が「事態打開の進展なし」との見解を示したほか、引き続き攻撃を継続したため停戦期待が後退した。国防省が「ロシアはキエフ周辺部隊を再編している」と発表すると、停戦への不透明感が広がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比240円安の27760円。円相場は1ドル121円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになりそうだ。ただし、前日に停戦期待から買われていた反動安の範囲にとどまろう。また、足元では期末特有の需給要因が大きく影響しており、これを手掛かりとした短期的な先物市場での動きに振らされているため、積極的にポジションを取りに行く動きではなかったと見られる。本日は年金基金による期末の株式比率修正に伴う買い需要が見込まれていることから、短期的に売り込まれる局面においては、押し目狙いのスタンスになりそうだ。 また、米雇用統計の発表を週末に控えていることもあって様子見ムードが強まる可能性はあるものの、ADP雇用統計についてはコンセンサスの範囲内だったこともあり、過度な警戒感は高まらないと見ておきたい。もっとも、前日の時間外で大きく買われていたマイクロンテクノロジーは下落するなど、米半導体株は総じて軟調だったこともあり、ややバリューシフトの動きになる可能性はありそうだ。昨日4%を超える上昇を見せたマザーズ指数も利食い先行になろう。 ただし、外部環境に振らされづらい面からIT系の中小型株などへは回避的に資金が向かう可能性はある。マザーズ指数は昨日の上昇で直近の戻り高値を捉えてきたほか、上値抵抗線として意識される75日線に接近してきている。強弱感は対立しやすいものの、この水準を明確に上放れてくるようであれば、目先的には中小型株物色の流れが強まる可能性はありそうだ。
<AK>
2022/03/31 08:21
オープニングコメント
配当権利落ち分を即日吸収する動きへ
30日の日本株市場は、買い一巡後はこう着ながらも底堅い相場展開になりそうだ。29日の米国市場はNYダウが338ドル高だった。ロシアとウクライナの停戦交渉で進展が報じられ、停戦期待から買い優勢の展開となった。雇用や住宅価格関連指標が予想を上回ったほか、企業の合併、買収の報道が投資家心理の改善に繋がった。長期金利の低下でハイテク株も続伸し終日堅調な展開だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比420円高の28340円。円相場は1ドル122円90銭台で推移。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。日経平均の配当権利落ち分は230円程度と見られているが、これを考慮しても28000円を上回っての推移が見込まれるため、センチメント改善に繋がろう。買い一巡後はこう着感が強まる局面もありそうだが、配当権利落ち分を即日吸収する動きから、先高期待も高まりそうである。 ロシアとウクライナの停戦期待については楽観視できないものの、ロシア国防省がウクライナの首都キエフなどで軍事活動を縮小するとの発表も報じられるなか、リスク選好に向わせやすいだろう。配当権利落ち分を即日吸収する動きが個別で目立ってくるようだと、高配当で調整分が大きい銘柄などへはリバウンド狙いの動きが広がる可能性も期待されよう。 また、米VIX指数は18.90に低下した。19.00を下回るのは1月12日以来となる。リスクオンに向わせやすく、押し目待ちの買い方についても下値を切り上げる動きに向わせそうである。また、配当再投資に伴う先物市場への買い需要が下支えとして意識されやすい。先回り的な買いの反動も想定されるものの、利食いの動きから28000円に接近する局面においては、押し目待ち狙いのタイミングにもなろう。また、週末には米雇用統計の発表を控えていることから様子見ムードも出やすいものの、期末の株式比率修正に伴う買い需要なども意識されやすく、下値の堅さは見られそうだ。 そのほか、昨日のマザーズ指数は3%を超える上昇を見せており、25日線が支持線として機能する格好からのリバウンドを見せてきた。直近戻り高値はクリアできていないものの、ナスダックの強い動きなども支援材料になりやすく、個人主体による短期的な値幅取り狙いの動きは見られそうである。
<AK>
2022/03/30 08:32
オープニングコメント
配当再投資による需給への思惑から、配当志向の物色が一段と強まる可能性
29日の日本株市場は、買い一巡後はこう着ながらも底堅い相場展開になりそうだ。28日の米国市場はNYダウが94ドル高だった。バイデン政権が公表した予算教書で、超富裕層や企業に対する増税が明らかになり売り先行で始まった。連邦準備制度理事会(FRB)の急激な利上げで、経済が景気後退に陥るとの懸念も浮上し、NYダウの下落幅は一時300ドルを超える場面も見られた。ただし、引けにかけては原油先物相場が下落したほか、金利低下を背景に買い直された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比360円高の28010円。円相場は1ドル123円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。前日の下落部分を吸収する格好となるため、28000円水準が支持線として意識されやすく、押し目待ちの買いも切り上がりを見せてくるほか、ショートカバーの動きも意識されやすい。また、本日は3月期末配当の権利付き最終日となる。配当落ち分は230円水準と見られており、日経平均が28230円を上回っての推移を見せてくるようだと、配当落ち後も28000円が支持線として意識されやすく、その後の先高期待にも繋がりやすいだろう。配当再投資による需給への思惑も高まりやすいなか、配当志向の物色が一段と強まる可能性はありそうだ。 また、米VIX指数は19.63と2月9日以来の20.00割れとなり、1月半ば以来の水準に低下してきた。米国ではハイテク株の持ち高調整に伴う買いの動きも継続していることから、リスクオンに向わせやすいところであろう。その他、大型テック株なども年初の水準を回復してきていることも指数インパクトの大きい値がさ株ハイテク株などへの支援材料になりそうだ。買い一巡後はこう着感が強まる可能性はあるものの、弱含む局面においては押し目狙いのスタンスになりそうだ。 物色については、海運株など足元で配当落ち前の利益確定の動きも見られているが、配当落ち後の強い動きを想定した中長期観点からの配当志向の物色は見られそうである。その他、ハイテク株への物色が想定されるなか、前日に利食いに押されていた銘柄へのリバウンドも意識されやすい。一方で、マザーズ銘柄は昨日の調整の反動は期待されるものの、直近戻り高値をクリアするまでは短期的な値幅取り狙いの動きになろう。
<AK>
2022/03/29 08:23
オープニングコメント
週を通じて売り仕掛けの動きが手控えられる半面、買い戻しの動きが強まりやすい
28日の日本株市場は、膠着化ながらも底堅い相場展開になりそうだ。25日の米国市場はNYダウが153ドル高だった。買い先行で始まったが、2月中古住宅販売成約指数や3月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値が悪化したことが嫌気され伸び悩んだ。その後、サウジの石油貯蔵所がイラン支援の武装組織フーシの攻撃を受けたとの報道で警戒感が広がり下落に転じる局面もあったが、エネルギーセクターがけん引。一方で2年債や10年債の利回りが2019年来の高水準に達したことから、ハイテク株は売られた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比135円高の28045円。円相場は1ドル122円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から28000円水準でのもち合いが見込まれる。ウクライナとロシアの代表団が28-30日にトルコで会談すると報じられており、楽観視はできないものの売り仕掛け的な動きは手控えられやすいだろう。また、今週は配当再投資のほか期末の株式比率の修正に伴う買い需要が見込まれていることから週を通じて売り仕掛けの動きが手控えられる半面、買い戻しの動きが強まりやすい。また、足元での急ピッチのリバウンドから短期的な過熱感は警戒されつつも、押し目狙いの買いは切り上がりを見せてくることになりそうだ。 また、日経平均は75日線を支持線に変えているほか、切り上がる5日線に沿ったリバウンドを形成している。5日線は27670円辺りに位置しているため、現在のカイ離からは配当落ちを考慮してもトレンドは崩れない。反対に28250円を超えての推移となれば配当落ち後も28000円水準が支持線として意識されてくるため、期末に向けた一段の上昇が意識されてくる可能性はありそうだ。積極的にポジションは傾けづらいものの、ショートカバーの動きは引き続き継続すると見られることから、底堅さの意識される相場展開は継続しよう。 物色の流れとしては原油先物相場が強い動きを見せていたことから、資源関連への物色が意識されそうだ。そのほか、配当志向の物色も最終段階に入ってきているため、配当落ちを前に利食いが入る一方で、配当および、その後の上昇を想定した中長期的なポジションも入りやすいだろう。また、マザーズ指数は緩やかながらリバウンドの動きを継続している。直近の戻り高値水準を前に強弱感は対立しやすいものの、直近IPO銘柄などへは修正リバウンドを狙った押し目買い意欲は強まりそうである。
<AK>
2022/03/28 08:12
オープニングコメント
月末に向けて年初の水準をトライする期待が高まってくる
25日の日本株市場は、買い優勢の相場展開になりそうだ。24日の米国市場ではNYダウが349ドル高だった。新規失業保険申請件数が1969年以来の低水準を記録したほか、3月PMIも改善したため景気回復への期待が再燃した。また、原油先物相場が下落したことも米消費を抑えるとの警戒感を後退させた。その他、半導体のエヌビディアと、インテルは世界的な半導体不足に対処するため、協力して生産を拡大させる可能性が報じられ大幅高となるなか、他の半導体株へも買いが波及し、相場をけん引する格好となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比255円高の28095円。円相場は1ドル122円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まることになりそうだ。エヌビディアは10%近く上昇するなど半導体株の強い値動きにより、東京市場において東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になりそうだ。これにより日経平均を押し上げる格好となるため、28000円回復でいったんは達成感が意識されていたなか、ショートカバーを交えた上昇が意識されてきそうだ。28000円~28500円辺りのレンジが見込まれるなか、月末に向けて年初の水準をトライする期待も高まってくることになりそうだ。 また、週末要因から買い一巡後は次第にこう着感が強まるほか、利益確定の動きも入りやすいだろう。ただし、昨日の動きを見ても75日線を支持線とした底堅さが意識されるなか、引けにかけての強い動きが目立っていた。配当再投資のほか、期末の株式配分比率の調整による買い需要なども見込まれるなか、短期的に売り仕掛けてくる動きに対しては、その後のリバウンドを狙った動きを想定しておきたい。 物色としてはハイテク株への関心が集まりやすいほか、配当志向の物色も終盤に入ってきている。海運株などは配当落ちを嫌った利益確定の売りも目立ってきているものの、出遅れ感のある銘柄などへは配当を狙った動きは継続しそうだ。また、ハイテク株のなかで比較的配当妙味のある銘柄などは、配当落ちを考慮しつつも先高期待からの資金流入が見込まれる。そのほか、マザーズ指数は直近戻り高値を超えられていないため強弱感は対立しやすいところだろうが、直近IPO銘柄などへは修正リバウンドを狙った動きが期待される。
<AK>
2022/03/25 08:26
オープニングコメント
過熱を冷ます調整といった見方、押し目待ちの買いの動きは意識されやすい
24日の日本株市場は、売り優勢ながらも底堅い相場展開になりそうだ。23日の米国市場ではNYダウが448ドル安だった。高インフレや利上げを懸念した売りが再燃したほか、2月の新築住宅販売件数が予想以上に減少したことが嫌気された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比475円安の27385円。円相場は1ドル121円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになろう。もっとも米国同様、日本も急ピッチでの上昇を見せていたこともあり、いったんは調整が望まれている水準と見られるため、過熱を冷ます調整といった見方に向わせそうである。そのため、いったんは利食いを出しやすい水準であるものの、押し目待ちの買いの動きも意識されやすいところだ。 日経平均は前日まで7営業日続伸で2877円上昇した。ボリンジャーバンドでは+2σを超えてきたところであり、テクニカル面でも過熱感が見られているほか、節目の28000円を回復してきたことから達成感も意識されやすいだろう。75日線は27483円に位置しており、この水準までの調整を想定しつつ、押し目狙いのスタンスになりそうだ。配当再投資のほか、期末の株式配分比率の調整による買い需要なども見込まれるなか、下値の堅さは意識されやすく、短期的に売り仕掛けてくる動きに対しては、その後のリバウンドを狙った動きを想定しておきたい。 また、直近のリバウンドでは指数インパクトの大きい値がさ株がけん引する格好だったが、本日のところは利食い優勢となる可能性から、ややバリューシフトが見込まれるほか、原油先物相場が大幅に上昇しているなか、資源関連へのシフトも意識されそうだ。また、昨日はマザーズ指数も3%を超える反発を見せていた。3月前半の直近戻り高値は超えられていないため、戻り売り圧力は警戒されるものの、累積出来高の積み上がっていた価格帯を上回ってきていることから、リバウンド狙いの資金シフトは意識されやすい。直近IPO銘柄の見直しの動きも広がりを見せてきそうだ。
<AK>
2022/03/24 08:10
オープニングコメント
日経平均は75日線突破でリバウンド基調が強まる
23日の日本株市場は、買い一巡後はこう着ながらも底堅い相場展開になりそうだ。22日の米国市場ではNYダウが254ドル高だった。長期金利の上昇を受けて金融株が上昇をけん引したほか、ナイキの好決算を好感した動きから消費関連なども堅調。また、米連邦準備制度理事会(FRB)が引き締めペース加速の必要性を主張し、高インフレへの対応を強化する方針を示したことが中銀への信頼回復に繋がったことも買い材料になり、終日堅調に推移。シカゴ日経225先物清算値は大阪比380円高の27450円。円相場は1ドル120円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなり、日経平均は上値抵抗線として意識される75日線を上放れてくることになりそうだ。米国では金利が上昇するものの、ハイテク株の買いが継続していることもあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均をけん引する格好になろう。また、原油先物相場は下落しているため、エネルギー関連は利食いに押される格好になりそうだが、流れとしては足元での原油急伸で起こったリバランスの動きとなる。 日経平均の75日線突破によって、リバランスの動きが一段と強まりやすく、買い一巡後はこう着感が強まる可能性はあるものの押し目買い意欲は強そうである。指数インパクトの大きいソフトバンクG<9984>は昨日の上昇で25日線を上回ってきたほか、ファーストリテ<9983>は25日線を捉えてきている。これらが一段の上昇を見せてくるようだと、指数を押し上げる格好となり、先物市場でのショートカバーの動きが強まりやすいだろう。 物色の流れとしては指数連動となりやすく、値がさハイテク株などが中心になろうが、金利上昇を背景に金融株などへも資金が向かいやすい。また、期末要因から配当志向の物色も意識されるほか、今後の配当再投資のほか、年金資金による株式比率の修正に伴う買い需要などを見込んだ動きが強まりやすいだろう。一方で、インデックスに絡んだ商いのなか、中小型株などは手掛けづらくなりそうだ。ただし、昨日のマザーズ指数は下落となったが、25日線を支持線に変えてくる動きを見せてくるようだと、出遅れ修正を意識したリバウンド狙いの買いも入りやすいだろう。
<AK>
2022/03/23 08:18
オープニングコメント
利食いは意識されるものの、日経平均は75日線水準が目先的なターゲットへ
22日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感が強まりやすい相場展開になりそうだ。21日の米国市場ではNYダウが201ドル安だった。ロシア、ウクライナ停戦交渉への期待から買い先行で始まったものの、中国での旅客機墜落事故を受けたボーイングの下げがダウを押し下げ下落に転じた。さらに、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が全米企業エコノミスト協会(NABE)で講演し、インフレ高進を抑制するため必要とあれば大幅な利上げも辞さないとするタカ派姿勢を再表明したため金利上昇が警戒視された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比330円高の27060円。円相場は1ドル119円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。21日の米国市場は下落となったものの、シカゴ先物は18日の水準をキープしていることから、節目の27000円を意識したトレンド形成になりそうだ。日経225先物はナイトセッションで75日線水準までのリバウンドを見せており、日経平均についても同線が位置する27500円水準が目先的なターゲットとして意識されやすいだろう。ADR市場では指数インパクトの大きい値がさ株が総じて堅調だったこともあり、日経平均をけん引する格好になりそうだ。 75日線が上値抵抗線として意識されやすく、同線接近では先週の強いリバウンドに対する利益確定の動きも意識されやすいところではある。ただし、先週の上昇については概ね買い戻しが中心と見られるほか、裁定買いが日経平均を押し上げた格好だろう。先高期待からの積極的な買いの動きはみられていないことから、買い戻しの入りやすい需給状況の動きは継続しそうである。一方で、先週の25日線突破から75日線水準を捉えてくるなか、トレンド転換を想定した押し目買い意欲が強まりやすく、下値を徐々に切り上げてくる可能性はありそうだ。 また、新型コロナ対策のまん延防止等重点措置は、21日の期限をもってすべての地域で解除されたことから、経済活動正常化に向けたセンチメントに向かいやすいだろう。ウクライナとロシアの停戦協議の行方など引き続き不透明要因はあるものの、外部環境に振らされにくいIT関連など中小型株への物色も意識されそうだ。マザーズ指数は前週のリバウンドで25日線を突破してきており、3月前半の戻り高値水準に接近してきた。現在の水準から直近戻り高値水準を捉えてくるようだと、累積出来高の薄い価格帯に入ってくることから、出遅れ修正の動きにも向かいやすいだろう。出だしから調整が続いていた直近IPO銘柄を見直す動きなども意識されてくる可能性がありそうだ。
<AK>
2022/03/22 08:26
オープニングコメント
まずは25日線での底固めを経て、ウクライナ情勢の進展を待ちたいところか
18日の日本株市場は、直近の大幅なリバウンドの反動も意識されやすく、こう着感の強い相場展開になりそうだ。17日の米国市場ではNYダウが417ドル高と続伸した。ロシアがウクライナとの停戦交渉が進展したとの報道は誤りであると表明したため、失望感から売りが先行。ただし、良好な雇用や住宅関連指標を好感した買いに上昇に転じた。さらに、ロシアのドル建て債利払いが完了し債権者に分配されたことが関係筋の話で明らかになり、ロシア債務不履行(デフォルト)懸念の後退も投資家の安心感に繋がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比35円高の26475円。円相場は1ドル118円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小じっかりなスタートになりそうだ。ロシアのデフォルトリスクがひとまず後退したことから、買い安心感に繋がる可能性はありそうだ。前日までの上昇で上値抵抗線として意識されていた25日線を上回ってきたことから同線が支持線として意識されやすく、依然不透明ながらもウクライナとロシアの停戦交渉への期待などもあって売り込みづらくなったと考えられる。急ピッチのリバウンドに対する利食いの動きも意識されやすいものの、25日線水準での押し目買い意欲も高まってきていると考えられる。 一方で、直近のリバウンド局面では累積出来高が積み上がっていない水準であった。27000円接近では商いが積み上がってくるため、利食いも出やすく強弱感が対立しやすい水準であろう。もっとも75日線が位置する27500円水準を上回ってくると再び商いの薄い価格帯に入ってくるため、75日線を明確にクリアしてくる局面においては積極的なロングの動きになりやすいだろう。まずは25日線での底固めを経て、ウクライナ情勢の進展を待ちたいところか。 一方で、昨日は指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均をけん引する格好となったが、ソフトバンクG<9984>は25日線に上値を抑えられていたほか、ファーストリテ<9983>は25日線まで届かず、自律反発の域は脱していない。東エレク<8035>は25日線を突破したものの、直近のボックスレンジの上限レベルであり、ここからの一段の上昇を見せられるかが相場反転のシグナルになりそうだ。また、マザーズ指数は25日線までのリバウンドを見せてきたが、こちらも一段高とならないとリバウンド機運は高まりづらい。強弱感が対立しやすい水準であるほか、3連休前では積極的には手掛けづらいところであろう。
<AK>
2022/03/18 08:22
オープニングコメント
FOMC通過でアク抜け、年初からの抵抗線突破を試す展開に
17日の日本株市場は、買い先行で始まろう。16日の米国市場ではNYダウが518ドル高と大幅に続伸した。ロシアとウクライナの停戦交渉に進展があったとの報道を好感した。また、連邦準備制度理事会(FRB)は連邦公開市場委員会(FOMC)で市場の予想通り0.25%の利上げを決定した。ブラード・セントルイス連銀総裁が0.5%の利上げを主張したほか、スタッフ予測で本年平均7回の利上げ予想が明らかになると、積極的な引き締めによる景気後退懸念から売りが加速し、ダウは一時下落に転じた。 ただし、パウエル議長が政策の柔軟性や経済の強さを強調し、景気後退のリスクが特に高まっていないと言及すると、買いが再燃し引けにかけて上昇幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比525円高の26125円。円相場は1ドル118円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなろう。日経225先物は25日線を捉えてきており、日経平均においても同線を意識した上昇が見込まれよう。ただし、これまで上値を抑えられていた抵抗線であることから、当然、強弱感は対立しやすいところである。そのため、買い一巡後はこう着感が高まりやすいところだ。また、FOMC通過後のアク抜けの動きについてもある程度は想定されていたことから、積極的な上値追いの動きを手控えさせる可能性はありそうだ。 とはいえ、ロシアとウクライナの停戦交渉への期待感からショートを仕掛けてくる動きは限られる一方、押し目買い意欲は強まると見られ、底堅さが意識される局面においては短期的なリバウンド狙いの買いは入りやすい。また、25日線を明確に上放れてくるようだと、ショートカバーの動きが強まりそうだ。累積出来高では27000円水準までは商いの薄いところであり、上へのバイアスも強まりやすいだろう。そのほか、ソフトバンクG<9984>はADR市場で買われていることから、日経平均をけん引する格好になると見られる。 足元での荒い値動きからロングもそれ程積み上がっていないため、割安感の強い銘柄などへは見直し余地は大きいだろう。もっとも、米国では週末にSQ期日となることもあり、強弱感は対立しやすいほか、引き続きウクライナ情勢の動向や中国、香港市場の動向に注意する必要がある。また、昨夜の地震による経済への影響なども神経質にさせそうだ。物色としては指数インパクトの大きい値がさ株などグロース優位の展開。地震の影響から建設株などの復興関連の一角などにも、短期的な値幅取り狙いの動きが入りそうだ。
<AK>
2022/03/17 08:24
オープニングコメント
SQ値突破でセンチメントは改善も買い一巡後の上値の重さが意識されるか
16日の日本株市場は、米株高を受けて買い先行で始まり、その後は次第にこう着感が強まりそうである。15日の米国市場はNYダウが599ドル高だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちのなか、2月の卸売物価指数(PPI)が予想を下回る伸びにとどまったことから、インフレ懸念が和らいだ。ロシアのプーチン大統領が攻撃を継続する強硬姿勢を示したため、一時軟化する場面もあったものの、原油先物価格の下落も支援材料となり、経済の正常化を期待した動きから引けにかけて上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比245円高の25375円。円相場は1ドル118円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。米国ではハイテク株が上昇をけん引する格好となっており、SOX指数の構成銘柄はすべて上昇している。この流れを受けて指数インパクトの大きい値がさ株が指数をけん引する格好となり、3月のSQ値である25457.94円を上回ってくると見られ、センチメント改善に繋がりそうである。ただし、積極的にポジションを取ってくる動きというよりは、リバランスの動きが中心と見られる。FOMCでの結果を前にポジションをいったんニュートラルにする動きであろう。 そのため、買い一巡後は次第にこう着感が強まりやすく、日中はウクライナ情勢の動向のほか、足元で下落基調が強まっている上海指数やハンセン指数の動向に注視するなかで、短期的なトレードが中心になりやすい。また、指数インパクトの大きい値がさ株がリバウンドを見せてきたとしても、例えば東エレク<8035>は25日線突破を見極める必要があるほか、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>などは自律反発の域は脱せないと見られる。買い一巡後の上値の重さが意識される局面においては、戻り売りも出やすい。 また、ナスダックの強い動きからマザーズ銘柄への物色も意識されやすい。ただし、短期的な売買が中心のなかでは、資金の逃げ足の速さには注意する必要がありそうだ。全体としてはややグロース優位となりそうだが、3月期末に向けた配当志向の物色は継続しやすく、基本的にはバリュエーション面での割安感のある銘柄などに注目しておきたいところであろう。
<AK>
2022/03/16 08:20
オープニングコメント
ややバリューシフトが意識されやすいほか、材料株での短期的な値幅取り狙いの動き
15日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。14日の米国市場はNYダウが1ドル高、ナスダックは262ポイント安だった。ロシアとウクライナの第4回目の停戦交渉を控えて買い先行で始まったものの、交渉が15日まで中断されたほか、連邦準備制度理事会(FRB)による連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げを警戒し下落に転じた。長期金利の上昇を受けてハイテク株が売られるなか、中国の一部地域が新型コロナ流行拡大で経済封鎖されたため世界経済の鈍化懸念も再燃した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比10円安の25040円。円相場は1ドル118円20銭台で推移。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から小動きで始まることになりそうだが、ロシアとウクライナの停戦協議の行方やFOMC待ちのなか、積極的な売買は手控えられそうである。また、中国の深センがロックダウンに入ったことから、世界経済への影響なども警戒視されることになろう。日経平均は5日線水準での底堅さが意識されると見られるものの、リバウンド狙いの動きは限られる一方で、米ハイテク株安の影響から指数インパクトの大きい値がさハイテク株は買い手控えられる可能性があるため、下へのバイアスが強まる動きは警戒されそうだ。 そのため、5日線を割り込んでくる局面では、25000円をターゲットとした先物主導での売り仕掛け的な動きには注意する必要がありそうだ。物色の流れとしては米長期金利の上昇を手掛かりにハイテク株は軟調に推移する一方で、金融株は買われる可能性があるため、ややバリューシフトが意識されやすいと見られる。また、中国のロックダウンを受けて、コロナ対策関連への物色も見られよう。もっとも、国内においてはまん延防止措置の解除が近づいているほか、新規感染者数の減少傾向のなか、経済活動の正常化を想定した物色に向わせよう。 また、マザーズ指数については調整基調が継続しているものの、足元では底固めの動きを見せてきている。物色の方向性が定まらない状況ではあるが、業績面で安心感のある銘柄の他、直近IPO銘柄で需給整理が一巡し下値の堅さが見られてきた銘柄については、見直しの動きが意識されてくる可能性はありそうだ。こう着感が強まる局面においては、材料系の銘柄での短期的な値幅取り狙いの動きも活発化しそうである。
<AK>
2022/03/15 08:20
オープニングコメント
3月期末を意識した配当志向の物色やセキュリティ関連に注目か
14日の日本株市場は、売り一巡後はこう着感が強まりやすい相場展開になりそうだ。11日の米国市場ではNYダウが229ドル安だった。ロシアのプーチン大統領がウクライナとの停戦交渉で前向きな動きがあると発言したとの報道を受けて買い先行で始まった。ただし、3月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値が予想を下回ったほか、欧州訪問中のハリス副大統領やウクライナ外相は、プーチン大統領が外交手段に前向きな姿勢は見られないと報道を否定したため停戦期待が後退し上げ幅を縮小。バイデン大統領が追加制裁を発表したほか、3月FOMCでの利上げを警戒した売りも強まり、引けにかけて下げに転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比185円安の24905円。円相場は1ドル117円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになりそうだ。ウクライナ情勢に関しては、ロシアとの次回の停戦協議で一定の進展が見られる可能性が報じられていることから、下値の堅さは意識されてくる可能性はある。一方でロシアはウクライナ侵攻を開始して以来、中国に軍事装備やその他の支援を要請してきたとの報道やロシア軍銃撃でアメリカ人ジャーナリストが死亡したと伝えられるなか、リバウンドの動きも期待しづらいところである。 11日の東証1部の売買高はメジャーSQにもかかわらず、14億株台にとどまっていた。積極的にポジションを取ってくる動きは期待しづらく、先物主導による短期的な売買に振らされやすい需給状況は継続しそうである。ただし、短期的な売買が中心であることから、大きく振らされる局面においては、その後の反動を狙った値幅取りに向かいやすいだろう。日経平均は調整トレンドを継続しているが、基本的には25000円を中心とした24500円~25500円辺りでのレンジを想定しておきたい。 物色についてはディフェンシブ系にシフトしやすいと見られるほか、3月期末を意識した配当志向の物色に向かいやすいだろう。また、テーマ性のある銘柄については、再生エネルギーや防衛関連のほか、デンソー<6902>は、ドイツの現地法人がサイバー攻撃を受けたことを明らかにしたと報じられており、セキュリティ関連などへ短期資金が向かいやすいだろう。
<AK>
2022/03/14 08:17
オープニングコメント
3月期末に向けた配当志向の物色に向かいやすい
11日の日本株市場は、売り一巡後はこう着感が強まりやすい相場展開になりそうだ。10日の米国市場ではNYダウが112ドル安だった。ロシアとウクライナ外相の停戦交渉で進展はなく、さらに2月消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回る上昇だったことから、インフレへの警戒感が改めて強まった。連邦準備制度理事会(FRB)の利上げを警戒した売りも再燃し、終日軟調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比440円安の25060円。円相場は1ドル116円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。ただし、前日には上昇幅が一時1000円を超える場面も見られていただけに、反動安も意識されていたとも見られる。日経平均の5日線は25281円辺りに位置しているため、売り一巡後に同線辺りでの底堅さが見られるようであれば、次第に押し目狙いの動きも意識されてくる可能性はありそうだ。予想を上回るCPIを受けてハイテク株などは手掛けづらくなりそうだが、来週開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%の利上げに対する見方は変わらないと考えられ、仕掛け的な売りに押される局面においては、短期的なリバウンド狙いになりそうだ。 また、SQ通過によって市場の関心は3月期末に向けた配当志向の物色に向かいやすいと考えられる。昨日は日本郵船<9101>の強いリバウンドが目立っていたが、6%を超える上昇を見せたものの、予想配当利回りは依然として10%を超えている。流動性があり時価総額がある程度大きい好配当銘柄などへは権利取り最終日直前までのキャピタルゲインを狙った動きも意識されやすいだろう。 また、米VIX指数は30.23に低下した、2月半ば以降の上昇基調は継続しているものの、ややトレンドを割り込みつつあるため、リスク回避姿勢はそれ程強まらないと考えられる。もっとも、ウクライナ情勢を巡り不確実性の高い外部環境であり、関連する報道によっては荒い値動きは警戒しておきたいところ。ロシアとウクライナ外相会談での進展への期待は高まってはいなかったと見られるが、ロシアは軍事作戦の続行を表明するなか、明確なリスクオンの状態には時間を要することになりそうだ。 物色としては配当志向のほか、外部環境の影響を受けづらいIT関連のほか、再生エネルギーなどテーマ性のある銘柄などに短期的な値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。
<AK>
2022/03/11 08:34
オープニングコメント
ハイテク主導もアフターコロナ株を見直す動きなども意識されやすい
10日の日本株市場は、買い先行後はウクライナ情勢を睨みながらの相場展開になりそうだ。9日の米国市場ではNYダウが653ドル高だった。ロシア、ウクライナ外相会談を10日に控え停戦期待から買い先行で始まった。その後も1月JOLT求人件数が過去最高となったほか、石油輸出国機構(OPEC)の増産期待に原油価格が大きく反落すると、スタグフレーション懸念も後退し投資家心理の改善で一段高となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比645円高の25395円。円相場は1ドル115円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。米国では原油先物相場の下落を受けてリバランスの動きが強まっており、東京市場においても同様の値動きが見込まれる。そのため、インデックス連動から指数インパクトの大きい値がさハイテク株などが日経平均をけん引する格好となる一方で、商品市況の上昇を背景に買われていた資源関連株などには利益確定の動きに向かいやすいだろう。 日経平均は連日で昨年来安値を更新しているが、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から5日線(25458円水準)を捉えてくる可能性がある。これをクリアしてくるようだと、リバランスの動きは一段と強まりやすく、ショートカバーを誘う流れも意識されてくるだろう。もっとも、日中はウクライナ情勢を睨みながらの相場展開となるが、チェルノブイリ原発の電源供給がロシア軍によって遮断されたと報じられており、放射性物質が漏れる恐れもあるため、関連する報道などによって大きく振らされる点には注意をしておきたい。また、明日のメジャーSQを控えて先物市場はロールオーバー中心の商いとなることから、ヘッジの動きが一巡した後は動きづらいところである。 物色は指数インパクトの大きい値がさ株のほか、米長期金利の上昇を背景に金融セクターなどへの見直しも意識されそうだ。また、政府は9日、新型コロナウイルス対応のまん延防止等重点措置の適用下で実施している大規模イベントの人数制限について、一定の感染対策を前提に撤廃する方針を固めたと報じられている。アフターコロナ株を見直す動きなども意識されやすいだろう。
<AK>
2022/03/10 08:23
オープニングコメント
波乱警戒も米国の流れを受けて、ややグロース株優位の展開を想定
9日の日本株市場は、やや落ち着きを見せてきそうである。8日の米国市場ではNYダウが184ドル安だった。バイデン大統領によるロシア産原油禁輸計画の発表を控えた原油高を警戒し売り先行で始まったが、ウクライナのゼレンスキー大統領がNATO(北大西洋条約機構)加盟主張を断念する可能性など妥協姿勢を示したとの報道を受けて、停戦期待に一時買戻しが加速し大幅上昇に転じた。しかし、不透明感が払しょくできず、引けにかけ再び下げに転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比115円高の24805円。円相場は1ドル115円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。米国市場は続落とはなったが、NYダウは一時500ドルを超える上昇を見せていた。結局は下げに転じているものの、半導体株の一角が買われるなどリバランスの動きを見せてきており、いったんは底入れを探るなかでショートに傾いているグロース株などの買い戻しなども意識されてきやすいと見られる。 また、昨日はバイデン大統領によるロシア産原油禁輸計画を表明し、その後米国市場は切り返す動きにもなっていたため、対ロ制裁に絡んだ悪材料もいったん出尽くしたとの見方にも向かいやすいだろう。依然としてウクライナ情勢の緊迫化によって日中の報道等に振らされやすい状況は変わらないものの、徐々に市場は落ち着きを取り戻してくる可能性もあることから、ショートに傾いているポジションについては、いったんクローズの動きも意識されやすい。 昨日の日経平均は結局25000円を割り込んだものの、朝方の売り一巡後は上昇に転じる場面も見られていた。25000円割れをターゲットとした売り方のクローズの動きもあったと考えられる。物色としては米国の流れを受けて、ややグロース株優位の展開を想定。また、昨日はリバランスの動きから原油高などを背景に変われていた資源関連株の利益確定の動きが目立っていた。この動きが継続するようだと、ハイテク株などを見直す動きに向かいやすいだろう。
<AK>
2022/03/09 08:27
オープニングコメント
25000円割れ後の底堅さを見極め、短期的なリバウンド狙いとしても早めの利益確定
8日の日本株市場は、米株安の流れを受けて不安定な相場展開が続きそうである。7日の米国市場はNYダウが797ドル安だった。原油価格の高騰でインフレ高進や景気後退への懸念が強まったことから売り優勢の展開。また、ロシアとウクライナの3回目の停戦交渉で進展がなかったほか、議会超党派がロシア産原油・エネルギー製品の輸入禁止と、同国およびベラルーシとの通常の貿易関係を解消する内容を盛り込む法案で合意したとの報道で引けにかけて下げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比180円安の25030円。円相場は1ドル115円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになりそうだ。原油高騰による海外株安については、日本株市場が昨日の段階でいち早く影響を受けていたことから、NYダウが今年最大の下落幅・下落率となったものの、影響は限られそうである。ただし、日経225先物はナイトセッションで一時節目の25000円を割り込む場面も見られたことから、25000円割れは意識されやすいところであろう。25000円割れ後の底堅さを見極めつつ、底堅さが意識される局面においては、25000円を目先底とした自律反発狙いの動きも短期的には入ってくる可能性はありそうだ。 ただし、ウクライナ情勢の緊迫化のなか、ロシアに対する米欧の制裁強化によってインフレ加速は消費減退といった影響も警戒されているなか、先行きに対する慎重姿勢は崩せないだろう。短期的なリバウンド狙いとしても早めの利益確定といったトレードが中心になりやすく、全体としては先行きの波乱を想定したヘッジ対応の動きが中心になりやすい。また、先物市場ではナイトセッションで25000円割れ後に25500円を回復する場面が見られたものの、引けにかけて25000円水準まで軟化している。ナイトセッションだけで500円幅の乱高下を見せているボラティリティの高い状況のなか、ヘッジ対応によって一方向に加速しやすい点には注意する必要がありそうだ。 物色の流れとしてはインフレ懸念から内需系へも向かいづらくさせており、影響を受けづらいIT系の銘柄などでの短期的な値幅取り狙いの動きに。また、個別に材料の出ている銘柄のほか、テーマ性のある銘柄などによる短期売買が中心になりそうだ。また、3月決算期末を意識した配当志向の物色もそろそろ意識されてくる可能性はあるだろう。
<AK>
2022/03/08 08:25
オープニングコメント
引き続きウクライナ情勢を警戒しつつディフェンシブ系の物色に
7日の日本株市場は、米株安の流れを受けて不安定な相場展開が続きそうである。4日の米国市場ではNYダウが179ドル安だった。ロシアがウクライナの欧州で最大の原発を制圧したことを警戒したアジアや欧州市場の流れを継いで売りが先行した。その後、2月雇用統計の予想以上に強い結果を受けて、下げ幅を縮小する場面が見られたものの、ウクライナ戦争激化への懸念を拭えず終日軟調推移となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比230円安の25870円。円相場は1ドル114円90銭台で推移している。 シカゴ日経225先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになりそうだ。引き続きウクライナ情勢の緊迫化のなかで、関連する報道に振らされやすい相場展開になりそうだ。ロシア軍が新たに3か所目の原発に向けて進軍しているとの見方が報じられたほか、ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領は会談を行ったが、即時停戦の呼びかけに対して、強硬姿勢を崩していないことから、リスク回避姿勢は強まりやすいだろう。 また、今週は週末にメジャーSQを控えていることから、基本的には限月交代に伴うロールオーバー中心の取引となるため、大きなトレンドは出にくいタイミングである。ただし、短期のヘッジファンドなどによるウクライナ情勢に関連した報道で荒い値動きとなるようだと、ヘッジに伴う動きが強まりやすく、先物主導による荒い値動きが警戒されやすい。3カ所目の原発が制圧といったニュースフローには警戒する必要があるほか、米欧による一段の規制強化による世界経済への影響などが高まる局面においては、日経平均は2月24日安値とのダブルボトムを下回ってくる可能性も警戒しておきたいところであろう。 物色の流れとしては指数インパクトの大きい値がさ株が指数の重荷となる可能性があることから、ディフェンシブ系の物色に向かいやすいだろう。また、防衛関連のほか再生エネルギー関連などのテーマ株などへの短期的な値幅取り狙いの資金が向かいやすい。そのほか、中小型株については先週半ば以降の調整で手掛けづらくなったが、調整トレンドの中での自律反発の動きだったこともあり、短期的な資金が中心の中においては、押し目狙いの動きは改めて入りやすいだろう。
<AK>
2022/03/07 08:26
オープニングコメント
中小型株への押し目狙いの動きやディフェンシブ系にシフト
4日の日本株市場は、売り先行から始まり、その後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。3日の米国市場はNYダウが96ドル安だった。ロシアとウクライナによる2回目の停戦交渉への期待から買い先行で始まったが、2月ISM非製造業景況指数が予想外に悪化したほか、ロシアのプーチン大統領が軍事作戦の目的を必ず遂行すると、強硬姿勢を維持する姿勢を強調したため警戒感が再燃し下げに転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比290円安の26370円。円相場は1ドル115円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになりそうだ。ロシアとウクライナによる停戦交渉への期待は高まっていなかったものの、プーチン大統領が強硬姿勢を維持する姿勢を示していることから、警戒感が強まりやすい。欧州各国はロシアの航空機の領空への乗り入れを禁止し、ロシアは対抗して欧州の航空会社に自国の領空飛行を禁じた。これを受けてボーイングがNYダウの下押し役となるなど、経済への影響なども警戒されやすいだろう。 そのため、売り一巡後も押し目狙いの動きは強まらず、次第にこう着感を強めてきそうだ。また、先物市場では来週にメジャーSQを控えていることから、ロールオーバー中心の商いとなってきた。積極的にポジションを傾けてくる動きは考えづらいところであり、短期筋の売買が中心になりそうだ。クローズの動きも速いことから、オーバーシュート気味に動く局面においては、その後の反動狙いの動きは意識されよう。 なお、VIX指数は30.00を上回っているものの、小幅に低下している。売り方も仕掛けづらい状況と考えられ、ウクライナ情勢を警戒しつつ、インデックス売買の影響を受けづらい銘柄などへの物色は見られそうだ。昨日のマザーズ指数は続落となったが、25日線を上回っての底堅さが見られる。テクニカル面では5日線の切り上がりにより25日線との短期ゴールデンクロスを見せてきていることもあり、中小型株への押し目狙いの動きが期待されよう。その他、ナスダックが相対的に弱い動きを見せていることから、ややディフェンシブ系にシフトしやすいと考えられる。
<AK>
2022/03/04 08:20
オープニングコメント
個人主体による中小型株やテーマ株などによる、短期的な値幅取り狙いの動きが活発化
3日の日本株市場は、買い先行後は底堅い値動きが見込まれる。2日の米国市場はNYダウが596ドル高だった。ロシアとウクライナが2回目の停戦協議を計画していることが明らかになったほか、民間雇用動向を示すADP雇用統計の2月分の予想を上回る強い結果が材料視された。 また、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が下院金融サービス委員会での半期に一度の証言において、3月連邦公開市場委員会(FOMC)での25ベーシスポイントの小幅利上げを支持する姿勢を見せたほか、ウクライナ戦争を巡る不透明性が強く、注意深く利上げを実施していく方針を示したため、過剰な利上げへの警戒感が後退した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比310円高の26670円。円相場は1ドル115円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。ロシアとウクライナによる2回目の停戦協議は3日に行われる予定である。双方の隔たりが大きいことから停戦協議への進展期待は高まりづらいだろうが、停戦に向けた協議を継続すること自体はセンチメント改善に繋がる可能性がありそうだ。また、FRBのパウエル議長の議会証言において25ベーシスポイントの小幅利上げを支持する姿勢が見られたことから、50ベーシスを想定していた警戒感は和らぐことになる。ADP雇用統計が予想を上回ったことから、週末の雇用統計に対する警戒も高まりづらいところだ。 もっとも、積極的な上値追いの動きは考えづらく、足元で上値抵抗線として意識されている25日線接近では戻り待ちの売りも出やすいところだ。そのため、5日線を支持線とした25日線とのレンジ内での推移といったところに。物色の流れとしては過度な利上げへの警戒感が後退したことから、ハイテク株へはリバウンド狙いの動きになりそうだ。また、昨日のマザーズ指数は4営業日ぶりに反落となった。もっとも、急ピッチの上昇で25日線を上回ってきたことから想定内の一服といったところだろう。反対に1%弱の調整にとどまっていたことから底堅さは見られているため、自律反発狙いの押し目買い意欲の強さは窺える。 積極的にポジションは傾けづらいものの、来週末にはメジャーSQを控えていることもあり、先物主導による動きも限られてくるなか、個人主体による中小型株やテーマ株などによる、短期的な値幅取り狙いの動きが活発化しそうだ。日中はウクライナ情勢に関連した報道に振らされやすい需給状況に変化は見られないものの、大きく売り込まれる局面においては押し目狙いのスタンスになりそうだ。
<AK>
2022/03/03 08:25
オープニングコメント
リスク回避で方向性が掴みづらいなか、材料株物色が中心に
2日の日本株市場は、米株安の流れを受けてギャップスタートとなろう。1日の米国市場はNYダウが597ドル安だった。ロシア軍がウクライナの首都キエフ包囲狙う準備を進めているとの報道や対ロ制裁が一段と強化される可能性など、不確実性が一段と強まったため投資家心理が悪化し幅広い銘柄が売られた。また、原油価格が100ドル超え7年ぶり高値を更新するなど燃料価格の急激な上昇で世界経済の成長率の鈍化への懸念にも繋がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比455円安の26425円。円相場は1ドル114円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートになろう。前日の上昇で節目の27000円を回復し、上値抵抗線として意識されている25日線を捉えたことから、いったんは反動安が想定されやすい水準ではある。ただし、ウクライナ情勢の悪化が背景にあることから、売り一巡後も押し目狙いの動きは限られそうである。また、対ロ制裁の強化によってロシアの信用不安も高まってきているため、リスク回避に向わせやすいだろう。 もっとも、ウクライナ情勢に振らされやすい需給状況のなか、積極的にポジションを傾けている動きは見られず、前日の東証1部の売買高は12億株台にとどまっていた。インデックスに絡んだ売り一巡後は次第に底堅さも意識されてくる可能性が期待されるところ。また、インデックスに振らされにくい銘柄への物色から、中小型株やテーマ性のある銘柄などには個人投資家主体の資金が向かいそうである。 前日に7%近く上昇したマザーズ指数はこれまで上値を抑えられていた25日線を突破してきた。3営業日続伸で反動も想定されるものの、25日線水準での底堅さが見られるようだと、リバウンドを狙った資金流入は強まりそうである。 そのほか、昨日はサイバーセキュリティ関連が軒並み上昇した。対ロ制裁の報復によるロシア側のサイバー攻撃が警戒視されていることもあり、短期資金が中心ながらも銘柄を絞り込みつつ、循環物色が意識される。また、原油先物相場の上昇が見られるなか、エネルギー関連への物色が想定される一方で、再生エネルギーなどへの対ロ関係悪化によって注目されてきている。方向性が掴みづらいなか、材料株物色が中心になろう。
<AK>
2022/03/02 08:26
オープニングコメント
不透明感は強いが、ロシアとウクライナによる停戦協議継続で押し目狙いの動きも
1日の日本株市場は、ウクライナ危機を受けた対ロ関係の悪化などを警戒しつつも、今後のロシアとウクライナ代表団との停戦に向けた協議の進展を見極めるなか、落ち着きを見せてくることが期待されよう。2月28日の米国市場はNYダウが166ドル安だった。ウクライナ危機を受け政府はロシア中銀との取引禁止を発表するなど、対ロ制裁を強化したことから先行き不透明感が強まった。ただし、NYダウは一時500ドルを超える下落となったものの、金利低下や月末のドレッシング買いによる需給要因から引けにかけて持ち直したほか、ナスダックは上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円高の26650円。円相場は1ドル115円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から小じっかりで始まりそうだ。ロシアとウクライナの初の停戦協議が開催され、近く2度目の開催で合意した。不透明感は根強いものの、協議を継続するうえでは今後の進展を見極めたいとの流れに向かいやすく、売り込みづらくさせるだろう。そのため、下値の堅さが徐々に意識されてくることから、押し目狙いの動きも見られる可能性はありそうだ。積極的な上値追いは期待しづらいものの、これまで売り込まれていた銘柄などへは自律反発を狙った値幅取り狙いの動きも意識されてきそうだ。 日経225先物はナイトセッションで一時26910円まで上昇し、上値抵抗線として意識されている25日線に迫る場面が見られた。抵抗線突破にはウクライナ危機が和らぐことが条件となるものの、地政学リスクが後退する局面においてはリバウンド基調が相当強まる可能性はありそうだ。日経平均は5日線が位置する26500円水準での底堅さを見せてくるようであれば、25日線が位置する27000円近辺を意識したスタンスからの押し目買い意欲も高まってきそうだ。 また、昨日はマザーズ指数の強い動きが目立っていた。依然として調整トレンドは継続しているものの、上値抵抗線として意識されている25日線を捉えてくるようだと、指数寄与度の大きい時価総額上位の銘柄などへは短期的な上昇を狙った資金は集中しやすいだろう。また、スタートから躓いた直近IPO銘柄などにおいても、上場後の調整で需給整理は一巡していると見られるため、底入れからの反発狙いの動きは強まりそうだ。
<AK>
2022/03/01 08:24
オープニングコメント
値がさハイテク株などが日経平均を押し上げ27000円を捉えてくる可能性
28日の日本株市場は、米株高を手掛かりにギャップスタートとなろう。25日の米国市場はNYダウが834ドル高だった。ロシアのプーチン大統領がウクライナと高官レベルの協議に前向きだとの報道を受け投資家心理が改善し、停戦交渉への期待から買い優勢の展開。さらに、1月耐久財受注や個人消費支出(PCE)、2月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値が予想を上回る経済指標の強い結果だったことも支援材料になった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比480円高の26980円。円相場は1ドル115円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートとなり、日経平均は節目の27000円を意識したトレンドが期待されそうだ。ロシアとウクライナ代表団との停戦交渉を行うことで合意したと報じられるなか、これまでウクライナ情勢の緊迫化から弱気に傾いていた需給の修正リバウンドが意識されよう。朝方はインデックス買いが集中しやすく、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などが日経平均を押し上げてくる可能性が高いため、節目の27000円を一気に捉えてくる可能性はありそうだ。 ただし、停戦合意に繋がるかは不透明であることから、合意できなければ再び攻撃が激化する動きとなることから、積極的には上値を買いづらいところ。とはいえ、結果待ちのなか、新たに売り込む流れには向かいづらいと考えられ、全体としては底堅さが意識されやすいだろう。これまで弱い値動きが目立っていたハイテク株などへはリバウンドを狙った動きが向かいやすい一方で、市況上昇などで買われていた銘柄などへは利益確定の動きが意識されやすいところだ。 そのほか、ひとまず地政学リスクは和らぐ格好となるため、個人投資家のセンチメントも改善すると見られる。依然として短期的な値幅取り狙いの動きが中心とは見られるものの、下落基調が継続していたマザーズ銘柄などには、自律反発狙いの動きが強まりそうだ。特に、需給調整が一巡していると見られる直近IPO銘柄へは見直しの動きが意識されやすいと考えられる。
<AK>
2022/02/28 08:25
オープニングコメント
中小型株の一角には短期筋の自律反発狙いの資金が集中しやすい
25日の日本株市場は、米株高を手掛かりに買い先行も、引き続きウクライナ情勢を睨みながらの相場展開になりそうだ。24日の米国市場はNYダウが92ドル高だった。ロシアによるウクライナ侵攻を受けて朝方は大きく売られる場面が見られた。その後、バイデン大統領が発表した対ロ制裁第2弾はプーチン大統領個人を対象とした制裁やSWIFTシステム、エネルギー関連の制裁が含まれず、厳しいものにならず買戻しが加速。引けにかけて下げを消し、プラスに転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比330円高の26260円。円相場は1ドル115円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まることになりそうだ。日経平均は直近5営業日で1500円程度下落し昨年来安値を更新していたこともあり、自律反発を狙った動きが意識されやすいだろう。特に米国では半導体株が強い値動きを見せていたこともあり、指数インパクトの大きい値がさ株などが日経平均をけん引する格好になりそうだ。ただし、ウクライナ侵攻をターゲットとしたショートカバー一巡後は次第にこう着感が強まりやすいと考えられ、買い一巡後は引き続きウクライナ情勢に関連したニュースフローによって値動きの荒さが警戒されるところであろう。 また、大きく切り返したとはいえ、シカゴ先物は安いところで一時25545円まで売られる場面が見られていた。そこからの切り返しでカバーが一巡している可能性もあるため、新たなロングが積み上がってくるようだと、戻り待ちの売り圧力も徐々に強まってくる可能性も意識しておきたいところだ。まずは日経平均の上値抵抗線として機能している5日、25日線辺りをクリアしてくるまでは、慎重姿勢は崩せないだろう。 物色の流れとしてはインデックス売買主導から値がさハイテク株のほか、低迷が続いているマザーズの中小型株の一角には短期筋の自律反発狙いの資金が集中しやすいと考えられる。一方でリバランスの動きからバリュー株は利食いに押される可能性がありそうだ。もっとも、今後3月期末を意識した物色が想定されるなか、バリュー株への押し目買い意欲は強そうである。
<AK>
2022/02/25 08:24
オープニングコメント
ウクライナ情勢を睨みながらの相場展開、個別での自律反発を狙った短期売買に
24日の日本株市場は、売り優勢のなか、ウクライナ情勢を睨みながらの相場展開になりそうだ。23日の米国市場ではNYダウが464ドル安だった。欧米の対ロ制裁がそれほど厳しいものではなく、ウクライナ対立が地域的なリスクにとどまるとの見方もあって買われる場面が見られた。ただし、ウクライナが非常事態宣言を発令する計画が明らかになると、警戒感を受けた売りが再燃し、引けにかけて下げ幅を広げていた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比100円安の26330円。円相場は1ドル115円00台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り優勢の展開になりそうだ。ただし、日経225先物は一時26920円まで切り返す場面が見られるなど、ウクライナ情勢を睨みながらの相場展開のなか、ロシアによるウクライナ侵攻が始まった時点でのショック安を警戒しつつも、いったんはアク抜けも意識されやすく、売り一巡後は底堅い値動きを見せてくる可能性はありそうだ。日経平均は1月27日の直近安値26044.52円が意識されるものの、一方でダブルボトム形成も意識されやすく、売り方も積極的には仕掛けづらくなりそうだ。 とはいえ、米ロ外相会談が中止となるなど事態は緊迫化していることからリバウンド機運は高まらず、中長期タームでの資金流入が期待しづらいなかでは、短期的な先物主導による売買に大きく振らされやすい需給状況である。そのため、日中の荒い値動きには注意しつつ、レンジ推移のなかでイレギュラー的に下押す局面ではその後の自律反発狙いとなり、リバウンド局面においては戻り売りスタンスといったところだろう。 物色の流れとしてはインデックスに影響を受けやすい値がさハイテク株は手掛けづらい一方で、バリューに向わせやすい。祝日前にはいったんポジションをニュートラルに向かわせる動きから海運株などには利益確定の動きが目立っていたが、調整をみせる場面における押し目買い意欲は強そうである。また、地政学リスクの高まりから米国ではエネルギーセクターのみが上昇していた。東京市場においても資源株のほか、商社や海運、防衛関連などへの短期的な値幅取り狙いの動きが見られそうだ。 そのほか、マザーズ指数は昨年来安値を更新しているが、個別では自律反発を狙った動きが徐々に見られてきた。調整が続くものの、業績面で安心感のある銘柄のほか、指数インパクトの大きい時価総額上位の銘柄などには、自律反発を狙った短期的な値幅取り狙いの動きは見られそうである。
<AK>
2022/02/24 08:26
オープニングコメント
リスク回避のなか、強いトレンドを継続しているバリュー株の押し目を狙うスタンス
22日の日本株市場は、売り一巡後も押し目買いを入れづらい不安定な相場展開になりそうだ。21日の米国市場はプレジデントデーの祝日により休場だった。昨日は米ロ首脳会談が開かれるとの報道を受けて、日経平均は売り一巡後、急速に下げ幅を縮める動きを見せていた。グローベックスの米株先物についても、昨夕の時点ではNYダウ先物は300ドル程度の上昇で推移していた。 ただし、ロシアがウクライナ東部で親ロシア派が実効支配する地域の独立を承認。これを受けてバイデン米政権は、経済制裁を発動すると発表しており、米国とロシアの対立が高まった。これが嫌気されNYダウ先物は下げに転じており、下落幅は300ドルを超えている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比345円安の26595円。円相場は1ドル114円70銭台で推移している。 日経225先物はナイトセッションで一時26490円と節目の26500円を下回る場面も見られている。昨日は朝方の売り一巡後は下げ幅縮めていたものの、再び安値水準まで下押してくる可能性はありそうだ。東京市場は祝日を控えているほか、米国市場の祝日の影響から海外勢の資金流入も限られるため、売り一巡後の押し目を拾う動きも限定的だろう。祝日明けの米国市場の動向やウクライナ情勢が警戒されるなかでポジションを持ち越す動きは手控えられると考えられるため、切り返しを見せたとしても短期筋のショートカバーなどにとどまりそうである。 物色の流れとしては先物主導でのギャップスタートが想定されるため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などは弱い動きとなりそうであり、リスク回避のなかではバリュー株にシフトしやすい。そのため、ややTOPIX型優位の流れになりやすいだろう。また、指数の影響を受けづらい低位の材料株のほか、テーマ株の一角にも短期的な値幅取り狙いの資金が向かいやすいところ。また、安値を更新しているマザーズ指数から、指数に影響を与える時価総額の大きい中小型株については、ショートを仕掛けてくる動きが意識されやすいところである。 ポジションを持ち越す動きは考えづらいため、大きく下押す場面においては、若干のショートカバーを狙った動きもありそうだが、あくまでも短期的なリバウンド狙いのスタンスであろう。また、日経平均は1月27日につけた26044.52円が射程に入ってきていると見られるため、売り込まれている銘柄のリバウンドよりは、強いトレンドを継続しているバリュー銘柄などの押し目を狙うスタンスだろう。
<AK>
2022/02/22 08:24
オープニングコメント
先物主導による短期的な売買に振らされやすい需給状況に
21日の日本株市場は、売り一巡後はこう着感が強まる相場展開になりそうだ。18日の米国市場ではNYダウが232ドル安だった。米ロ外相が来週会談を予定していると報じられるなか、一時上昇に転じる場面が見られた。ただし、ウクライナ東部の親ロ派指導者が一部住人をロシアに避難させたとの報道や、ウクライナ分離主義者がドネツクで車が爆破されたと報じられるなか、3連休を控えた持ち高調整の動きが強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比245円安の26845円。円相場は1ドル114円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。ただし、21日の米国市場はプレジデントデーの祝日で休場となることから、海外勢のフローは限られることになり、引き続き薄商いのなかで、先物主導による短期的な売買に振らされやすい需給状況になりそうである。引き続きウクライナ情勢を巡る報道などには敏感に反応することが見込まれる。 また、北京オリンピックが閉会したことから、一段とロシアによるウクライナ侵攻への警戒感が強まりやすいと考えられるため、短期筋の仕掛け的な動きも強まりやすい面はある。ただし、今週末にも米ロ外相会談が行われる予定であることから、ショートカバーの動きも速そうである。また、日本は23日が天皇誕生日の祝日となることから、積極的にはポジションを取りづらいほか、オーバーナイトのポジションは限られるだろう。そのため、大きく売られる場面においては、その後のショートカバーを想定した押し目狙いのスタンスといったところか。 物色の流れとしては、材料株中心となりやすく、個別に材料の出ている銘柄のほか、好決算ながらも需給面から大きく調整している銘柄などへは、打診的な買いも入りやすいだろう。また、地政学リスクへの警戒から、指数の影響を受けづらい銘柄のほか、バリューシフトも意識されるところ。また、地政学リスクに対しては、これまでの防衛関連とされる銘柄への物色よりも、防衛関連の一角との見方から商社や海運株など配当妙味も備えた銘柄などにシフトする動きが強まりやすいだろう。
<AK>
2022/02/21 08:27