オープニングコメントニュース一覧
オープニングコメント
引き続きこう着感の強い相場展開に、支持線割れでは押し目狙いのスタンス
8日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。7日の米国市場はNYダウが1ドル高だった。長期金利が低下するもののハイテク株への物色は限られるなど、景気後退懸念が高まるなかで積極的な売買は手控えられていた。需要鈍化懸念を背景としたアップルの下落が重荷となる一方で、ディフェンシブ株の一角が買われた。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)待ちのなかでポジション調整の動きにとどまっていたようだ。シカゴ日経225先物清算値は大阪比75円安の27585円。円相場は1ドル136円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。ただし、日経225先物はナイトセッションで75日線を支持線としたこう着だったこともあり、売り一巡後の底堅さは意識されよう。明日に先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えていることから、先物市場では限月交代に伴うロールオーバーの商いが中心であり、短期的に仕掛けてくる動きについても、早い段階でカバーに向かわせよう。 そのため、日経平均についても75日線水準での攻防となり、同線を割り込んでくる局面においては、その後のリバウンドを狙った押し目買いは入りそうである。物色の流れとしては足元でTOPIX型の強さが目立つなど、リバランスの動きが見られていた。昨日のNT倍率は14.30倍辺りから一気に14.20倍水準まで低下したこともあり、TOPIX型のリバランスは、いったん一巡した可能性もあることから、メジャーSQを前にしたショートカバーの動きなども想定しつつ、ハイテク株などへのリバウンドを狙った動きも想定しておきたいところだろう。 また、中小型株については利益確定の動きが目立ってはいるものの、これまでの上昇に対する調整の範囲内である直近IPO銘柄などへのリバウンドを狙った動きが意識されそうだ。米国ではナスダックが続落で25日線を下回ってきたが、同線近辺での下げ渋りが見られており、ショートの動きを強めるよりは、押し目待ちのスタンスに向かわせよう。
<AK>
2022/12/08 08:41
オープニングコメント
リバランス中心で売り一巡後の底堅さは意識されよう
7日の日本株市場は、売り優勢の展開ながら、昨日同様、売り一巡後の底堅さは意識されそうである。6日の米国市場はNYダウが350ドル安だった。利上げ長期化を懸念した売りが優勢の展開。ゴールドマンサックスの最高経営責任者(CEO)は景気後退に備え、ボーナス減額や人員削減を示唆、また、バンク・オブ・アメリカやJPモルガンなど金融各社のCEOが来年の経済に悲観的見方を示したため景気後退への懸念が強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比200円安の27660円。円相場は1ドル136円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになろう。ただし、日経225先物はナイトセッションで25日線に上値を抑えられる格好から、支持線として意識される75日線に接近していた。テクニカル的な値動きであり、週末の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えるなかでは、積極的に仕掛けてくる動きは限られよう。ロールオーバーが中心のなか、日中は支持線レベルからのショートカバーの動きも意識されそうである。 昨日の日経平均は、75日線水準からのリバウンドから5日、25日線を捉えてきた。本日は再び75日線に接近する動きとなろうが、同線での底堅さが意識される局面においては、短期的ながらもリバウンド狙いのスタンスになりそうだ。もっとも、米国では景気後退懸念が強まっているなか、ポジションを圧縮する動きが見られているため、東京市場においても海外勢のリバランスの動きにより、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などは手掛けづらくさせそうだ。そのため、物色の流れは個人主体による中小型株に向かいやすいところである。 ただし、中小型株についても足元で強いトレンドを形成していた銘柄などには利益確定の動きも見られている。来週から本格化するIPOラッシュに向けた資金確保の動きも意識されやすいところである。そのため、小型の銘柄での短期的な値幅取り狙いに向かいやすいいほか、テーマ性のある材料株の一角に資金が集中しそうだ。足元ではAI関連の一角に動意が見られているため、注目されよう。
<AK>
2022/12/07 08:30
オープニングコメント
物色の流れとしては個人主体による中小型株が中心に
6日の日本株市場は、売り優勢の展開ながら、売り一巡後の底堅さは意識されそうである。5日の米国市場はNYダウが482ドル安だった。11月サービス業PMI改定値が予想を上回ったほか、ISM非製造業景況指数が予想外に改善したため、長期金利の上昇を警戒した売りが優勢だった。米連邦準備理事会(FRB)は12月の会合で利上げペースを減速させる見通しであるが、ISM非製造業景況指数の結果を受けて、来年も金融引き締めが継続する可能性が高まったことから金利先高観が再燃した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比155円安の27685円。円相場は1ドル136円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで25日線に上値を抑えられる格好から調整し、75日線に接近しており、前日の価格水準での推移になりそうだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えた米国市場の不安定な値動きから売りを仕掛けてくる動きも想定されるため、先物主導で弱含む局面もありそうだ。ただし、週末に12月限の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えているため、限月交代に伴うロールオーバーが中心である。27500円辺りを下回ってくるようだと、ヘッジに絡んだショートの動きが強まる展開には注意しておきたい。 なお、日経平均も75日線での攻防になりそうである。昨日はファーストリテ<9983>が指数を下支えした格好だったが、本日も売り一巡後は指数インパクトの大きい値がさ株などの底堅さを見極めることになりそうだ。75日線を割り込んでくるようだと、テクニカル面では一目均衡表の雲上限が位置する27420円辺りが目先的なターゲットとして意識されてくることになりそうだ。 物色の流れとしては個人主体による中小型株が中心になりそうだが、昨日は利益確定とみられる動きも目立っていた。流動性のある銘柄などはいったん売りが集中すると大きく下押す流れにも向かいやすいため、時価総額が低い銘柄で出遅れ感のある銘柄などで、短期的に仕掛けてくる動きなども入りやすいだろう。昨日はAI関連の一角が動意づいていたため、本日もAI関連の動向が注目されそうだ。
<AK>
2022/12/06 08:39
オープニングコメント
売り優勢も先週末の大幅な下げに対するリバランスの動きが意識されやすい
5日の日本株市場は、やや売り優勢の展開ながら、先週末の大幅な下落に対する自律反発も意識されやすく、底堅い展開が意識されそうだ。2日の米国市場はNYダウが34ドル高と小幅に上昇した一方で、ナスダックは20ポイント安と小幅に下落。11月雇用統計は、非農業部門雇用者数や賃金が想定以上の伸びとなり、長期金利の上昇を警戒した流れから売り先行で始まった。その後は、雇用統計の結果を受けても、米連邦準備理事会(FRB)は12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げペースを減速させるとの見方から買い直されており、NYダウはプラスに転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比50円安の27710円。円相場は1ドル134円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。米雇用統計の結果を受けて、政策金利が高い水準にとどまり続けるとの懸念につながったことから、日経225先物はナイトセッションで一時27480円まで売られる場面が見られたものの、終盤にかけて買い戻されており、27700円で終えていた。先週末の日経平均は一時500円を超える下げで75日線水準まで調整しており、本日は同線での攻防が意識されるほか、節目の27500円辺りを仕掛けてくる動きもありそうだ。 為替市場では1ドル134円30銭台で推移しており、急ピッチの円高をきっかけとした先物主導での売り仕掛け的な動きも想定される。ファーストリテ<9983>が2日に発表した11月のユニクロの既存店売上高は、5カ月ぶりに前年実績を下回ったことなども、指数の重荷となる可能性があるだろう。ただし、 今週は週末に12月限の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)のほか、来週にはFOMCを控えていることもあり、積極的に仕掛けてくる動きは限られそうであり、先週末の大幅な下げに対するリバランスの動きも意識されやすい。 そのため、売り一巡後に仕掛け的な売りが強まる局面においては、その後のリバウンド狙いに向かわせよう。VIX指数は一時18.95まで低下する場面も見られるなどリスク選好の流れは継続。円高をきっかけとした短期的なショートの動きを警戒しつつも押し目狙いのスタンスに。また、日経平均がこう着を強めてくるようだと、直近IPO銘柄や材料性のある中小型株などに個人主体の資金が向かいやすいだろう。
<AK>
2022/12/05 08:33
オープニングコメント
こう着感が強まる局面においては、個人主体の中小型株に資金がシフト
2日の日本株市場は、売り先行で始まることになりそうだが、売り一巡後の底堅さは意識されそうだ。1日の米国市場ではNYダウが194ドル安だった。11月のISM製造業景況指数がパンデミック以降で最低水準に落ち込んだため景気後退入りを懸念した売りが先行した。ただし、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ減速の思惑から長期金利がさらに低下したため、ハイテクの一角が買い戻されており、相場の下値を支えた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比240円安の28010円。円相場は1ドル135円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。円相場は円高傾向を見せていることから輸出関連などは利益確定の動きが優勢になりやすいところである。一方で、米国市場の下げについては前日の大幅な上昇に対する反動といった範囲であり、東京市場においても売り一巡後は底堅さが意識されやすいだろう。日経平均は切り上がる25日線を支持線としたトレンドを形成しているなか、調整局面における押し目待ちの買い意欲は強そうだ。 また、米雇用統計の発表を控えていることから積極的な売買は手控えられるものの、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げペースの減速が見込まれるなか、ショートも仕掛けづらいところであろう。そのため28000円辺りでの底堅さは意識されやすく、リバランスに伴うショートカバーの動きは継続するとみておきたい。そのほか、VIX指数は20を下回ってきており、リスク選好の動きは継続している。 物色の流れとしては米長期金利の低下を背景にハイテク株のリバウンド狙いのほか、こう着感が強まる局面においては、個人主体の中小型株に資金がシフトしやすい。特にIPO銘柄の好調が目立っていることもあって、個人の需給状況は良好と見られる。資金回転が効きやすく、直近IPO銘柄などへも資金が広がる可能性はありそうだ。
<AK>
2022/12/02 08:37
オープニングコメント
28500円を目先のターゲットとしたトレンドに向かわせる
12月1日の日本株市場は、ギャップスタートから始まり、日経平均は直近高値水準を意識させそうだ。11月30日の米国市場はNYダウが737ドル高だった。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議場の講演前には、積極的な利上げを継続するとの警戒感から、一時250ドルを超える下落の場面もあった。ただし、その後行われた講演でパウエル議長は、利上げ減速の時期に来たとし早くて12月の次回会合で利上げ減速の可能性を示唆した。これを受けて米長期金利は低下するなか、買戻しの動きが強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比330円高の28370円。円相場は1ドル137円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートとなろう。日経平均は28500円回復後の調整を継続していたが、昨日までの下落で上昇トレンドの下限となる25日線まで下げていた。テクニカル的にもリバウンドが意識されやすい水準からの上昇によって、センチメントは大きく改善することになりそうだ。買い一巡後は次第にこう着感が強まる可能性はあるものの、直近で割り込んだ5日線を回復してくる可能性が高く、28500円を目先のターゲットとしたトレンドに向かわせやすいだろう。 また、米国では相対的に弱い値動きが続いていたナスダックが、25日線を支持線としたリバウンドによって抵抗線だった75日線を突破してきた。これにより不安定な値動きを継続していた指数インパクトの大きい値がさハイテク株などへの支援材料になりやすく、日経平均型の強い動きが期待される。本日はインデックス主導の相場展開に向かいやすく、中小型株などは反対に利益確定の動きが出てくるとみられるが、センチメントが改善するなか、押し目買い意欲は強そうだ。 そのほか、足元ではTOPIX型優位の展開からNT倍率は11月28日に一時14.00倍を下回っていた。日経平均型優位の相場展開が見込まれるなか、リバランスに伴うNTロングの動きも強まる可能性があるため、より指数インパクトの大きい値がさ株に資金が向かいやすくなりそうだ。また、米国では1日に個人消費支出、2日に雇用統計の発表を控えている。重要な経済指標の発表を控えるなか、利益確定の動きも入りやすいだろう。とはいえ、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げペースの減速が確実となるなか、押し目待ちの買い意欲は強そうだ。
<AK>
2022/12/01 08:34
オープニングコメント
こう着感の強い相場展開のなか、個人主体の中小型株などへの物色は引き続き活発
30日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が継続しそうだ。29日の米国市場はNYダウが3ドル高だった一方で、ナスダックは65ポイント安とまちまちの展開。中国政府が高齢者対象にワクチン接種を強化する計画を発表したため経済再開への期待から、買い戻す動きが見られた。ただし、30日に米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の発言を控えていることから買い戻しの動きも限られた。米長期金利の上昇からハイテク株は売られ、ナスダックは支持線として意識されている25日線での攻防。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円安の27990円。円相場は1ドル138円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢の相場展開となり、日経平均は28000円を挟んでのこう着になりそうだ。日経225先物は足元で調整を継続しており、支持線として意識されている25日線に接近してきている。パウエルFRB議長の発言を受けた米国市場の動向を見極めたいとする様子見姿勢から積極的にポジションを傾けてくる動きはなさそうだが、短期的には25日線辺りを狙ったショートの動きは入りやすく、先物に振らされやすくなろう。また、パウエルFRB議長の発言が通過した後も、個人消費支出や雇用統計といった重要な指標の発表を控えていることもあり、ショートを仕掛けやすくしそうだ。 もっとも、足元での調整で押し目狙いの動きも限られているため、イベント通過後の押し目を狙ったスタンスであろう。FRB高官らのタカ派発言によりセンチメントを冷ます面はあるものの、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げペースを緩めるとの見方は根強いため、日経平均の25日線に接近する局面においては、その後のリバウンド狙いの押し目買いが強まろう。 本日はこう着感の強い相場展開のなか、下値の堅さも意識されやすく、個人主体の中小型株などへの物色は引き続き活発となろう。12月のIPOラッシュを控えるなか、IPO銘柄のほか、直近IPOなどへの短期的な値幅取り狙いの資金が集中しやすいとみられる。その他は、テーマ性のある銘柄へ物色といったところだろう。
<AK>
2022/11/30 08:36
オープニングコメント
こう着感の強い相場展開のなか、ソニーGの動向に注目
29日の日本株市場は、28000円を支持線としたこう着感の強い相場展開が継続しそうだ。28日の米国市場はNYダウが497ドル安だった。中国政府のゼロコロナ政策に対する市民の抗議行動が広がり、サプライチェーン混乱を懸念した売りが強まった。また、NY連銀のウィリアムズ総裁が利上げを継続する必要性に言及したほか、セントルイス連銀のブラード総裁も24年も利上げ継続する可能性に言及するなど、タカ派発言が重荷となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円安の28090円。円相場は1ドル138円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。連銀総裁によるタカ派発言は想定されていたこともあり、嫌気売りが強まる流れにはならないだろう。売り一巡後は底堅さが意識されるとみられるが、アジア市場の動向を見極めたいところであり、前場半ばまでは手掛けづらそうだ。上海やハンセン指数が大きく売られるようだと、先物主導で売りを仕掛けてくる動きにも向かいやすいだろう。 ただし、米国では重要な経済指標の発表を控えているため、内容次第ではインフレピークへの思惑なども高まりやすく、売り方にとっても積極的には仕掛けづらく、反対にショートカバーに向かわせる可能性はある。そのため、短期的なショートの動きにとどまると見られ、28000円に接近する局面においては、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。また、米国では半導体株などの弱い値動きが目立っているため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などは手掛けづらく、相対的にはTOPIX型優位の展開は想定される。 とはいえ、昨日のNT倍率は一時13.97倍と14.00倍を下回る場面も見られており、いったんはリバランスの動きも意識しておきたいところである。そのため、ハイテク株の押し目を狙う動きも入りそうであるが、ソニーG<6758>は米アップルに新型の画像センサーを納入すると報じられている。ソニーGへの物色が強まるようだと、半導体関連などへ物色が広がる展開が期待されよう。
<AK>
2022/11/29 08:36
オープニングコメント
こう着感の強い相場展開が継続、ややTOPIX型優位の相場展開に
28日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が継続しそうだ。25日の米国市場はNYダウが152ドル高だった一方で、ナスダックは58ポイント安だった。年末商戦への期待から、消費関連株を中心に買われたものの、アップルの下落がハイテク株へ広がる格好となった。もっとも、感謝祭翌日で短縮取引だったこともあり、商いは低水準だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比10円高の28340円。円相場は1ドル139円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになりそうだ。米国市場ではNYダウが4月以来の水準まで上昇したものの、ナスダックは75日線に上値を抑えられる形状を継続しており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株は手掛けづらくさせそうだ。そのため、先週同様、ややTOPIX型優位の相場展開になりそうであり、日経平均は28300円を挟んだ狭いレンジでの推移が見込まれる。 また、今週の米国では週末の雇用統計など重要な経済指標のほか、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見のほか、FRB高官の講演などが相次ぐことから、これらの結果を受けた米国市場の反応を見極めたいところであるため、積極的な売買は手控えられそうだ。FRBは利上げペースを緩めるとの期待から売りを仕掛けてくる動きは限られることから、下値の堅さは意識されるものの、積極的なリバウンド狙いの動きも限られそうである。 そのため、日経平均は利益確定の流れから5日線辺りまでの調整を見せてくる局面においては、押し目狙いのスタンスで対応する格好になりそうだ。積極的な売買が手控えられるなかでは先物主導の商いに振らされやすいものの、リバランスに伴うショートカバーの動きは継続しやすいなか、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。物色の流れとしては、主力銘柄は手掛けづらく、個人主体の中小型株での短期的な値幅取り狙いの動きに向いやすく、直近IPO銘柄など需給状況は悪化していない銘柄などでの物色は活発であろう。また、米国ではサイバーマンデーへの期待も根強いことから、東京市場においても消費関連などの内需系に向かいやすいと考えられる。
<AK>
2022/11/28 08:27
オープニングコメント
押し目待ち狙いの買い意欲は高まりやすく、下値の堅さは意識される
25日の日本株市場は、前日の上昇に対する利益確定の動きは入りやすいものの、底堅さが意識される相場展開になりそうだ。24日の米国市場は感謝祭の祝日で休場。シカゴ日経225先物清算値は大阪比10円高の28380円と薄商いのなかで小動き。円相場は1ドル138円60銭台で推移している。米国市場が休場のため海外勢のフローは限られることから、大きなトレンドは出にくいことから、短期的な先物市場の動向に振らされやすい面はありそうだ。また、ハンセン指数などアジア株の動向を手掛かりとした仕掛け的な動きも入りやすいだろう。 ただし、基本的には短期中心の商いとみられるため、売り買いともに大きく振らされる局面においては、その後のカバーを狙った動きになりそうだ。感謝祭明け後に本格化するクリスマス商戦への期待感はそれほど高まっていないと考えられ、期待感からの買いは積み上がっていないだろう。一方で、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、大半の当局者が利上げペースを緩める必要があるとの認識を示していたことが明らかになったことが引き続き材料視されやすく、リバランスに伴うショートカバーの動きは継続しやすい。 また、欧州中央銀行(ECB)の10月の政策決定会合議事要旨において、12月会合で0.75%の利上げ支持が大半だが、少数ではあるものの0.50%利上げの主張があったようだ。ECBにおいても利上げペースの減速への思惑が高まる可能性があることから、押し目待ち狙いの買い意欲は高まりやすく、下値の堅さは意識されそうだ。 昨日の日経平均は取引開始直後に28500円を回復した後は、こう着感が強まったものの、ボリンジャーバンドの+2σを上回ってきたことから、短期的には過熱感が警戒されやすい水準だった。本日は海外勢のフローが限られるほか、週末要因もあって利益を確定させる動きが優勢になりそうだが、リバウンド基調が継続するなかでは過熱を冷ます調整との見方に向かわせそうだ。物色の流れとしてはこう着の中で個人主体の資金が中心になりやすく、中小型株のほか材料性のある銘柄での短期的な値幅取り狙いの動きに向わせよう。
<AK>
2022/11/25 08:29
オープニングコメント
インデックス買い先行も、買い一巡後は中国市場の動向を見極めたいところ
24日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、次第にこう着感が強まりそうである。23の米国市場ではNYダウが95ドル高だった。週次新規失業保険申請件数が予想以上に増え、11月製造業PMI速報値が予想外に活動縮小域に悪化したため長期金利が低下し、これを手掛かりに買い優勢の展開となった。その後、感謝祭を控えた手仕舞い売りにダウは一時下落に転じる場面も見られた。ただし、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した11月連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の中で参加者による利上げ減速支持が明らかになり、金利先高観の後退でハイテク主導で再び買われた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比225円高の28345円。円相場は1ドル139円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることから、11月半ばにつけた直近戻り高値水準を捉えてくることになりそうだ。FOMC議事要旨の公表を前にヘッジに絡んだショートの動きも見られていたこともあり、ヘッジを緩める形でのショートカバーに伴うインデックス買いが先行する格好となろう。ただし、ボリンジャーバンドの+2σは28347円辺りに位置していることから、同水準に接近する局面においては、過熱感が警戒されてくる可能性はありそうだ。そのため、買い一巡後は利益確定の動きも意識されてきそうである。 また、中国では新型コロナウイルス感染拡大によってロックダウンの動きが広がっており、上海指数やハンセン指数の動きを見極めたいところである。さらに、米国市場は休場となることから海外勢のフローが限られるほか、感謝祭明け後に本格化するクリスマス商戦の動向も確認したいところであり、積極的にはボジションを傾けづらく、短期的な売買が中心になりやすい面はありそうだ。 そのため、インデックス主導で上昇した後は、次第に個人主体による中小型株での値幅取り狙いの動きに向わせそうだ。米国市場ではナスダックが25日線を支持線としたリバウンドから、上値抵抗線として意識されている75日線に接近してきている。同線突破が期待されるなか、ハイテクセクターへのリバウンド狙いの動きも入りやすいだろう。
<AK>
2022/11/24 08:34
オープニングコメント
日経平均は28000円固めの動き、調整局面での押し目を狙いたいところ
22日の日本株市場は、28000円での底固めの動きが継続しそうだ。21日の米国市場ではNYダウが45ドル安だった。新型コロナ感染急拡大で中国各地で都市封鎖が再開されたため、世界経済への影響を懸念した流れから売り優勢の展開。米連邦準備制度理事会(FRB)がタカ派姿勢を弱めておらず、積極的な利上げを継続する断固とした姿勢を背景とした金利先高観からハイテク株へは利益確定の動きが強まった。その後、サンフランシスコ連銀のデイリー総裁が行き過ぎた利上げに慎重な姿勢を見せたため、下げ幅を縮小して取引を終えている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比75円高の28045円。円相場は1ドル142円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。ただし、祝日を前に積極的な売買は手控えられることから、買い一巡後は次第にこう着感が強まりやすいだろう。また、昨日はハンセン指数の弱い値動きから中国のロックダウンの影響は織り込まれているとみられるものの、アジア市場が弱い動きを見せてくるようだと、ポジションを圧縮する動きに向わせやすく、ハンセン指数の動きを見極めたいところであろう。 そのため、買い一巡後はこう着感が強まるものの、ハンセン指数が下げ一服を見せてくるようだと、前場半ば辺りからは自律反発狙いの動きやショートカバーを誘う可能性はありそうだ。グローベックスの米株先物は小幅ながらプラス圏で推移していることも押し目待ち狙いの動きに向わせやすいだろう。また、祝日前のため利益確定の動きに向わせやすいものの、米国では24日が感謝祭、25日が半日取引となることから、海外市場の波乱展開の可能性も低く、利食いを強めてくる流れにはならないだろう。 中小型株などは個人主体の利益確定に向かわせそうであるが、これまで強い基調を継続している銘柄などへは調整局面での押し目を狙いたいところであろう。また、米国市場では大型テック株の一角が売られており、相対的にナスダックの弱さが目立っている。東京市場においてもTOPIXが強いため、ヘッジ対応の流れからNTショートによるTOPIX優位の展開も意識されそうだ。為替相場は円安に振れていることもあり、自動車株の動向なども注目されよう。
<AK>
2022/11/22 08:37
オープニングコメント
日経平均は28000円を挟んだこう着のなか、冷静に押し目を狙いたいところ
21日の日本株市場は、引き続き28000円辺りでのこう着感の強い相場展開になりそうだ。18日の米国市場ではNYダウが199ドル高だった。衣料品小売のギャップの決算が予想を上回ったことが好材料視され買い先行で始まった。その後、ボストン連銀のコリンズ総裁のタカ派発言を受けて米長期金利が一段と上昇すると、金利高を警戒した売りに押され下落に転じる場面も見られたが、ディフェンシブ株への買いが継続したほか、来週に感謝祭の連休を控えた買戻しも強まったことでプラスに転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比85円高の27965円。円相場は1ドル140円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まろう。ただし、ボストン連銀のコリンズ総裁の発言を受けて、足元で利上げペースの減速を先取して低下傾向を見せていた米長期金利の修正リバウンドが意識されやすく、上値の重荷となりそうである。また、アプライドマテリアルズは一時5%を超える上昇を見せたものの、結局は小幅な上昇にとどまっており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株のリバウンドは限られそうである。年末商戦への期待からファーストリテ<9983>が下支えとして意識されそうだが、全体としてはこう着感の強い相場展開が見込まれよう。 また、今週は日米ともに祝日を挟むことから、週を通じて商いは膨らみづらい。23日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表や米国の感謝祭明け後から本格化する年末商戦の行方などに関心が集まりやすくなるため、これらを見極めたいとする模様眺めムードは強まりやすい。積極的にポジションを傾ける動きは限られることから、リバランス中心の取引に向かいそうだ。 そのため、足元で活発な取引が継続していた中小型株については、全体として利益確定の動きへ向かいやすく、一部の強い銘柄などに短期的な値幅取り狙いの資金が集中することが見込まれる。もっとも、利食いに押される銘柄においても、良好な決算を発表した銘柄への押し目買い意欲は強いとみられる。マザーズ指数は足元で過熱感が意識されていることもあり、いったんは調整を入れておきたい水準であるため、冷静に押し目を狙いたいところであろう。
<AK>
2022/11/21 08:22
オープニングコメント
下値の堅さは意識されやすく、押し目狙いのスタンスは継続
18日の日本株市場は、引き続き28000円辺りでのこう着感の強い相場展開になりそうだ。17日の米国市場ではNYダウが7ドル安だった。セントルイス連銀のブラード総裁のタカ派発言を受けた長期金利の上昇が嫌気され、売り優勢の展開となった。失業保険申請件数も減少し労働市場の強さを証明、利上げを後押しする結果を受けて下落幅を広げる場面も見られた。ただし、シスコシステムズが5%近く上昇するなど好決算を発表した銘柄が買われるなか、終盤にかけて下落幅を縮めた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比15円安の27965円。円相場は1ドル140円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになろう。前日の取引終了後に決算を発表したエヌビディアは小幅に下落していることもあり、ハイテク株への支援材料にはなりづらく、大きく売られた自律反発の動きにとどまりそうである。また、米国ではFRB高官によるタカ派発言が相次いでいることからリバウンド狙いの買いも入れづらいところである。ただし、長期金利のピークアウト期待は根強いなか、売りも仕掛けづらい需給状況と考えられるため、日経平均は28000円近辺での底堅さは意識されそうである。 日経平均は切り上がる25日線を支持線としたリバウンド基調を継続しているほか、直近では75日線が支持線として機能している。このところのこう着相場でボリンジャーバンドの+1σまで調整したこともあって過熱感は和らいでいる。そのため、下値の堅さは意識されやすく、押し目狙いのスタンスは継続。昨日はレーザーテック<6920>の下げが目立っていたが、これまでの上昇でボリンジャーバンドの+3σまで上昇していたこともあり、過熱感からの調整は想定内であろう。もう一段の調整は想定されるものの、過熱感が和らぐ局面においては、押し目狙いの買いは入りやすいと考えられる。 投資主体別売買動向では、足元のリバウンド基調のなかで個人投資家の売り越しが継続しており、資金回転が効いてきているとみられる。海外勢のリバランスに伴う買い越し基調も継続している。こう着感の強いなかでディフェンシブに向かわせそうだが、相対的に出遅れているハイテク株へは引き続き関心が集まりやすいだろう。
<AK>
2022/11/18 08:31
オープニングコメント
利食いが強まる局面では押し目狙いのスタンスに
17日の日本株市場は、売り優勢ながらも下値の堅さが意識されそうだ。16日の米国市場ではNYダウが39ドル安だった。ディスカウント小売りのターゲットが業績予想を下方修正したため、景気への警戒感から売り先行の展開。10月小売売上高は予想を上回ったためソフトランディングへの期待感が強まり下支えとなった。ただし、マイクロンテクノロジーが生産削減計画を発表したことが嫌気され、AMDなど他の半導体株に売りが波及する格好となり、SOX指数は4%を超える下落となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比120円安の27920円。円相場は1ドル139円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まろう。ただし、NYダウは足元での強い上昇に対する利食いの範囲内であり、センチメントを冷ますことはなさそうだ。また、半導体株の下落の影響はあるものの、エヌビディアは取引終了後に発表した決算は予想を上回ったため時間外取引で買われている。そのため、売り一巡後は底堅さが意識されやすく、押し目待ちの買いが意識されやすいだろう。 日経平均は足元で28000円を挟んだこう着が継続しているが、引き続き同水準での底固めは意識しておきたいところだろう。本日は売り優勢ながら75日線が支持線として意識されやすい。直近の上昇でボリンジャーバンドの+2σを上回ったことで過熱感が警戒されていたが、前日の調整局面では+1σを下回ってきており、過熱感は和らいでいる。また、本日は直近でリバウンド基調を見せてきているハイテク株などには利益確定の動きが入りやすいものの、リバランスに伴うショートカバーの動きは継続しているとみられ、売り一巡後の底堅さは意識されそうだ。 また、中小型株についても利食いが入るとみられるが、マザーズ指数の強い動きから個人主体の需給状況は良好である。日経平均がこう着のなか、短期の値幅取り狙いの資金などは引き続き中小型株での売買を活発化させよう。値動きは荒くなるものの、強いトレンドを形成している銘柄などは、利食いが強まる局面では押し目を狙いたい。
<AK>
2022/11/17 08:36
オープニングコメント
地政学リスクが警戒されるなか、半導体株へのリバランス狙い
16日の日本株市場は、やや売り優勢ながらも底堅さが意識されそうだ。15日の米国市場ではNYダウが56ドル高だった。良好な小売決算を好感した買いやインフレ指標の改善を受けた連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ減速を期待した買いが先行。その後、ロシア軍のミサイルが北大西洋条約機構(NATO)メンバーであるポーランドに着弾し犠牲者がでたと報じたため地政学的リスク上昇を警戒した売りに、ダウは一時下落に転じる場面も見られた。ただし、小売や半導体企業の決算が評価の流れからプラス圏を回復した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比45円安の27985円。円相場は1ドル138円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢の展開から始まりそうだ。米国ではウォルマートの決算が予想を下回ったほか、アゼンタなど半導体企業の決算も評価されている。SOX指数は3%を超える上昇となったことから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になるだろう。一方で、地政学リスクを警戒しつつ積極的にはポジションを取りづらくさせそうである。ロシアのミサイルがNATO加盟国のポーランドに着弾したとの報道が事実であれば、より緊張は高まりやすく、利益確定の動きが強まる可能性はあるため、詳細な報道が明らかになるまでは手掛けづらくなりそうだ。 とはいえ、FRBが利上げペースを緩めるとの見方がさらに高まった状況のなか、相対的に出遅れていたハイテク株などにはリバランスに伴うショートカバーの動きは入りやすい需給状況であることから、下値の堅さは意識されそうだ。そのため、日経平均は28000円処での底堅い値動きのなか、ハイテク株などのリバウンド狙いの動きに向かわせよう。そのほか、指数がこう着のなか、足元で強い値動きを見せてきている中小型株への物色も活発となろう。ただし、利食いの動きが強まってきた銘柄も目立ち始めているため、より強い基調を見せている銘柄などに絞られてきそうだ。
<NH>
2022/11/16 08:45
オープニングコメント
ソフトバンクGが下げ渋る動きを見せてくるようであれば、センチメント改善に
15日の日本株市場は、売り優勢ながらも底堅さが意識されそうだ。14日の米国市場ではNYダウが211ドル安だった。米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事のタカ派発言を受けた金利上昇を警戒し売りが先行。その後、ブレイナード副議長は利上げ減速が間もなく適切となるとの見通しを示すと上昇に転じる場面も見られた。ただし、長期金利上昇を嫌気した売りが断続的に入っており、終盤にかけて下落幅を広げる展開だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比5円安の27955円。円相場は1ドル140円10銭台で推移している。 米国市場の下落の影響から、やや売り優勢の展開から始まろう。ただし、昨日の日経平均は寄り付き直後を高値に、その後はソフトバンクG<9984>の大幅な下げに押される格好から終日軟調な値動きとなり、安値で取引を終えていた。28000円割れでも押し目待ち狙いの買いが入りづらい需給状況だったため、売りの動きが強まる可能性は低そうである。日経平均は5日線が27850円辺りで推移していることから、同水準に接近する局面ではリバウンドを狙った買いが意識されやすいだろう。 また、昨日大きく下落したソフトバンクGが下げ渋る動きを見せてくるようであれば、センチメント改善にもつながりそうである。昨日はインデックスに絡んだ売りから日経平均が軟調だった半面、マザーズ指数は強い動きから52週線を上回ってきていた。個人投資家の需給状況は良好であり、中小型株へのリバウンドを狙った押し目買い意欲は強そうである。また、決算発表が一巡したことから機関投資家も動きやすくなったと考えられ、前日に日経平均の重荷だったソフトバンクGやオリンパス<7733>など大きく売り込まれた銘柄への修正リバウンドも意識されよう。 物色の流れとしては米国市場の流れからバイオ株などに短期的な資金流入がありそうだ。中国では新型コロナ感染者数の増加で北京などロックダウンが警戒されているほか、国内においても第8波への懸念が根強いなか、関連銘柄への物色も見られよう。そのほか、決算が通過したことにより、改めて業績内容を再評価した動きが意識されやすい。初動で過剰に売り込まれていた銘柄などへは見直す動きなどもありそうだ。 なお、昨日の引け後の決算では、オープンH<3288>、日本コンセプト<9386>、シチズン<7762>、日工営<1954>、マツキヨココ<3088>、ダイコク電<6430>、GMO−FG<4051>、バルテス<4442>などが注目される。
<AK>
2022/11/15 08:36
オープニングコメント
売り優勢の展開ながらも、需給状況が改善傾向のなか押し目買い意欲は強そう
14日の日本株市場は、売り優勢の展開ながらも底堅さは意識されそうだ。11日の米国市場ではNYダウが32ドル高だった。前日の10月の米消費者物価指数(CPI)を受けた上昇に対する反動や、11月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)が予想を下回ったこと、暗号資産取引所FTXが国内で破産法適用申請を明らかにしたことが警戒され一時下落に転じた。ただし、利上げペース減速の思惑が根強く金利先高観の後退でハイテク株の買いが続き市場を支え、上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比150円安の28120円。円相場は1ドル139円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。週末の取引終了後に決算を発表したソフトバンクG<9984>は、出資するFTXの破綻の影響も警戒されやすく、日経平均の重荷となる可能性がありそうだ。また、米中間選挙では民主党が上院で半数の議席を獲得することが確実になったと伝えられており、富裕層や企業への増税を警戒した動きが不安視される可能性から利食いの動きが強まろう。 ただし、今週は15日に10月の米卸売物価指数(PPI)の発表を控えているため、CPI同様に減速の動きが見られるようだと、米連邦準備理事会(FRB)による利上げペースを緩めるとの見方が高まると考えられ、押し目買い意欲は強そうである。そのため、日経平均の28000円接近の局面では押し目を狙う動きに向かわせよう。また、先週の上昇でボリンジャーバンドの+2σを突破してきたため、過熱感を警戒する流れにもなりやすく、調整については想定内といった見方に向かわせやすい。 決算については、国内では本日で一巡する。決算発表が一巡することにより、機関投資家は動きやすくなると考えられ、改めて決算を受けてイレギュラー的な動きを見せていた銘柄などを見直す動きが意識されやすい。そのほか、中小型株についてはFTXの破綻によるソフトバンクGの影響などがセンチメントを冷ます可能性はあるものの、マザーズ指数は直近の戻り高値を突破し、8月、9月高値のダブルトップ水準を捉えてきた。いったんは利食いの入りやすい水準ではあるものの、需給状況が改善傾向のなか、押し目買い意欲は強そうである。 なお、11日の取引終了後に決算を発表したところでは、三越伊勢丹<3099>、イーディーピー<7794>、すかいらーく<3197>、ラウンドワン<4680>、、古河機金<5715>、浜松ホトニク<6965>、ips<4390>、アシックス<7936>、三井松島HD<1518>、アドベンチャー<6030>、SECカーボン<5304>などが注目される。
<AK>
2022/11/14 08:23
オープニングコメント
ギャップスタート後は東エレクの株価推移を見極め
11日の日本株市場は、ギャップスタートとなり、買い一巡後も底堅さが見られそうだ。10日の米国市場ではNYダウが1201ドル高だった。10月の米消費者物価指数(CPI)は予想以上に伸びが鈍化したため金利先高観が後退。米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げペースを緩めるとの思惑が強まり、米長期金利が大幅に低下したため、ハイテク株を中心に幅広い銘柄が買われた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比545円高の27975円。円相場は1ドル141円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートとなろう。昨日は米中間選挙を手掛かりとした先回り筋のクローズの動きのほか、米CPIの発表を控えたヘッジ対応の動きがあったとみられる。これまでCPIショックから波乱の相場展開が続いていたこともあり、ショート気味に傾いていたと考えられ、朝方は先物主導によるショートカバーの動きが強まりそうだ。日経平均は前日に割り込んだ75日線を再び突破してくるほか、節目の28000円を回復が試されそうだ。 ただし、米長期金利の低下によって日米金利差が縮小するとの見方に向かわせやすいほか、一気に円高に振れたことにより、円安の恩恵を受けた輸出企業には下期のサプライズ感が後退する可能性もあるため、買い一巡後は強弱感が対立する可能性はありそうだ。また、東エレク<8035>の下方修正による指数への影響を見極めたいところでもあろう。東エレクが指数の重荷となるようだと、次第に相場全体への利益確定につながる。 もっとも、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)でFRBは利上げペースを緩める可能性が高まったことにより、押し目買い意欲は強そうである。VIX指数は23.53と9月半ば以来の水準に低下しており、リスク選好に向かわせやすい。物色の流れとしてはインデックス主導となるものの、買い一巡後は決算を手掛かりとした個別対応になりそうだ。昨夕の引け後の決算では、マツダ<7261>、日揮HD<1963>、西武HD<9024>、コスモエネHD<5021>、アンビス<7071>、クレセゾン<8253>、バンナムHD<7832>などが注目されよう。
<AK>
2022/11/11 08:27
オープニングコメント
売り一巡後の底堅さを見極め、物色は決算を手掛かりとした個別対応に
10日の日本株市場は、売り優勢の相場展開ながら、底堅さが見られそうだ。9日の米国市場ではNYダウが646ドル安だった。中間選挙で下院での共和党勝利の勢いが期待された程ではなく、想定されたほどねじれ議会にならないとの見方から、利益確定の動きが優勢となった。また、10日に発表予定の10月の米消費者物価指数(CPI)を控えていることもクローズの動きに向かわせたほか、暗号資産(仮想通貨)の下落による金融市場への影響なども警戒された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比130円安の27520円。円相場は1ドル146円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになろう。ただし、米CPIの発表を控えるなか、米中間選挙後のクローズの動きはある程度想定されていた動きであろう。昨日の東京市場においても日経平均は寄り付き直後の27926.52円を高値に軟調推移が続いていた。28000円を捉えることができなかったが、足元のリバウンドによって短期的には過熱感も警戒されてきたため、想定内の一服だった。本日は支持線として意識される5日、75日線での底堅さを見せられるかが注目されるが、同線を下回ったとしても心理的な支持線である27500円辺りでは押し目狙いの動きも入りそうだ。また、一目均衡表では雲上限が27420円辺りに位置しており、サポートとして意識されやすい。 朝方はショートを仕掛けてくる動きも入りやすいだろうが、売り一巡後の底堅さが見られる局面においては、短期的ながらもリバウンド狙いになろう。物色としては引き続き決算を手掛かりとした物色のほか、新型コロナウイルス感染症の第8波が警戒されてきており、感染予防やPCR検査に関連した銘柄への物色も意識されそうだ。なお、昨日引け後の決算では、LIFULL<2120>、サイバー・バズ<7069>、タナベコンサルティングG<9644>、共立メンテ<9616>、三井金<5706>、クレハ<4023>、日空ビル<9706>、鴻池運輸<9025>、リゾートトラ<4681>、サトーHD<6287>、フジクラ<5803>、ホシザキ<6465>辺りの動向が注目されそうだ。
<AK>
2022/11/10 08:32
オープニングコメント
イベント通過によってクローズの動きが強まる可能性には注意しておく必要
9日の日本株市場は、こう着ながらもやや強含みの相場展開が見込まれよう。8日の米国市場はNYダウが333ドル高だった。中間選挙で下院での共和党躍進による「ねじれ」議会により、政府の過激な政策への傾斜が回避できるとの期待感が買い材料となった。また、ドル安や長期金利の低下が投資家の安心感につながった。NYダウは直近戻り高値を突破し、終値では8月25日以来の33000ドルを回復した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比10円安の27880円。円相場は1ドル145円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになりそうだ。日中は米中間選挙の開票結果に関する報道の影響を受けることになり、グローベックスの米株先物の動向に振らされやすいだろう。また、米中間選挙の「ねじれ」のほか、過去の中間選挙時の上昇といったアノマリーから先回り的な買いも入っていたため、イベント通過によってクローズの動きが強まる可能性には注意しておく必要がありそうだ。 また、日経225先物はナイトセッションで一時28000円を回復したこともあり、日中においても仕掛け的な買いの動きから日経平均の28000円回復は意識されそうだ。ただし、ボリンジャーバンドの+2σは27970円辺りで推移しているため、過熱感が警戒されてくる可能性もある。目先的な達成感も高まるほか、米中間選挙から市場の関心は10日発表の米消費者物価指数(CPI)に関心が向かっていることから、利益を確定させてくる動きも考えられるため、押し目狙いのスタンスとなりそうだ。引き続き12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げペースを緩めるといった見方から、リバランスに伴うショートカバーの動きは継続すると見られ、押し目を狙いたい。 物色の流れとしては引き続き、決算を手掛かりとした動きとなりやすいだろう。昨日の引け後に決算を発表したところでは、リンコー<9355>、セイコーG<8050>、フクシマガリ<6420>、日電子<6951>、高千穂交<2676>、ジャムコ<7408>、日金銭<6418>、尾家産<7481>、古河電工<5801>、ips<4390>、出光興産<5019>、テーオーシー<8841>、スズキ<7269>辺りが注目されよう。
<NH>
2022/11/09 08:41
オープニングコメント
中小型株の良好な決算へは個人投資家主体の資金が集中
8日の日本株市場は、買い先行後はこう着感の強い相場展開が見込まれよう。7日の米国市場ではNYダウが423ドル高だった。8日に米中間選挙を控えるなか、下院で共和党優勢の思惑から、株式市場への逆風となる増税などの法案成立が難しくなるといった見方から、先回り的な買いが優勢だった。長期金利の上昇から朝方伸び悩んでいたハイテク株は引けにかけて買われる格好。シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円高の27620円。円相場は1ドル146円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。NYダウは75日線を支持線にリバウンドを見せており、11月2日につけた高値水準を捉えるなど、理想的なリバウンドの動きを見せている。VIX指数は低下傾向を継続しており、リスク選好に向かわせやすいだろう。とはいえ、米中間選挙の結果を受けた市場の反応を見極めたいとの見方や決算発表が本格化するなかで積極的な売買は手控えられやすく、買い一巡後は次第にこう着感が強まりやすい。 ただし、日経225先物はナイトセッションで75日線をサポートとした値動きだったこともあり、日経平均についても前日に上値を抑えられていた75日線を捉えてくる可能性はありそうだ。同線を上回ってくるようだと、リバランスに伴うショートカバーの動きは強まりやすいだろう。昨日は指数インパクトの大きい東エレク<8035>がリバウンドの動きを見せていたが、決算を控えるなかでアク抜け期待というよりは、ショートカバーの動きであろう。相対的に出遅れているハイテク株への修正リバウンドとなれば、こう着ながらもセンチメントを明るくさせそうだ。 物色の流れとしては引き続き決算を手掛かりとした物色は強まりやすく、特に中小型株の良好な決算へは個人投資家主体の資金が集中することによって強いリバウンドにつながっている。なお、昨夕に発表した決算では、三谷商<8066>、アイペットHD<7339>、ニチアス<5393>、JCU<4975>、宮入バル<6495>、マルハニチロ<1333>、いであ<9768>、三信電気<8150>、GMOTECH<6026>、GMOリサーチ<3695>、SANKYO<6417>、ニチコン<6996>、住友精化<4008>、ポート<7047>、ヤマハ発<7272>などが注目されそうだ。
<AK>
2022/11/08 08:34
オープニングコメント
米株高を受けた買い一巡後は、決算を手掛かりとした個別対応に
7日の日本株市場は、買い先行で始まった後は次第にこう着感が強まるものの、底堅い相場展開が見込まれよう。4日の米国市場ではNYダウが401ドル高だった。中国当局の「ゼロコロナ」政策の緩和期待から買い先行で始まった。10月の米雇用統計では依然健全な労働市場が証明された一方で失業率は上昇した。米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ幅縮小の観測を支える内容と捉えられたほか、FRB高官の発言を受け利上げ減速観測も再燃し、長期金利が一時低下すると一段高となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比315円高の27505円。円相場は1ドル147円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで5日、75日線水準を回復してきており、週末に下げのきつかった指数インパクトの大きい値がさハイテク株などにはリバランスの動きが意識されそうだ。日経平均は週末の下げで25日線水準まで下げていたが、同線を支持線としたリバウンドによって、75日線水準を捉えてくる展開が期待されよう。 今週は8日に米中間選挙の投開票のほか、10日には10月の消費者物価指数(CPI)の発表を控えているため、積極的な売買は手控えられやすいところではある。ただし、先高期待から買いが積み上がっている需給状況とは考えづらく、リバランスに伴うショートカバーの動きが需給面での下支えになりそうだ。米国では12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げペースを緩める可能性が高いなか、短期的に売り仕掛けられる局面においては、押し目狙いの好機となる場面は想定しておきたいところであろう。VIX指数が25.00を下回ってきていることもリスク選好に向かわせやすい。 物色の流れとしては決算発表が本格化するなかにおいて、決算を手掛かりとした個別対応に向かわせやすい。4日引け後に決算を発表したところでは、インソース<6200>、シミックHD<2309>、サンリオ<8136>、トラスト<3347>、三井倉庫HD<9302>、サンケン電<6707>、ヤマシンF<6240>、イリソ電子<6908>、りらいあ<4708>、日曹達<4041>辺りが注目されそうである。
<AK>
2022/11/07 08:18
オープニングコメント
売り一巡後は底堅い相場展開、押し目狙いのスタンスに
4日の日本株市場は、売り一巡後は底堅い相場展開が見込まれよう。3日の米国市場ではNYダウが146ドル安だった。2日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、予想通り4会合連続で0.75%の利上げを決定した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が会見でインフレ抑制の道のりが長く、最終的な金利も従来の予想を上回ると言及すると、2日の米国市場は大きく売られる格好となった。ただし、3日は続落となったものの、週次失業保険申請件数が依然低水準で労働市場の健全性を証明したほか、押し目買いや一部企業の予想を上回った決算を好感した買いに一時プラス圏を回復する場面も見られた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比385円安の27255円。円相場は1ドル148円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップスタートになるだろう。パウエルFRB議長の声明では、予想通りではあるが利上げペース減速の可能性を示唆したことから、下へのバイアスは強まらないと考えられ、引き続きリバランスに伴うショートカバーの動きが入りやすい需給状況であると考えられよう。そのため、弱含む局面においては、押し目狙いのスタンスを想定しておきたいところである。VIX指数はFOMC後の米国市場が下落する局面においても低下傾向を継続していることから、リスクオフの流れには向かわないと見られる。 米雇用統計の発表を控えてリバウンドの動きは強まりづらく、インデックスに絡んだ商いによって指数インパクトの大きい値がさ株が重荷となる可能性はありそうだ。一方で、ファーストリテ<9983>が発表した「ユニクロ」の10月の国内既存店売上高は、前年同月比12.8%増だった。増加は4カ月連続となり、これを手掛かりとしたファーストリテの底堅い値動きが日経平均を下支えする可能性はある。 また、決算発表が本格化しているなか、良好な決算を評価した物色も見られているため、需給状況は悪くないだろう。日経平均は足元のリバウンドで75日線を回復してきたが、本日は同線を割り込み、5日線を下回ってくる可能性はある。ただし、25日線が支持線として機能している状況は継続することから、冷静に押し目を狙いたいところである。
<AK>
2022/11/04 08:30
オープニングコメント
リバランスの動きは継続、ハイテク株の底堅さを見極め
2日の日本株市場は、売り優勢ながらも下値の堅さは意識されやすい相場展開が見込まれよう。1日の米国市場ではNYダウが79ドル安だった。中国がゼロ・コロナ政策を緩和するとの思惑で上昇したアジア、欧州市場の流れを受けて買い先行で始まった。ただし、10月ISM製造業景況指数やJOLT求人件数などの経済指標が予想を上回ったほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)開始にともない大幅追加利上げを織り込む形で長期金利が上昇に転じると警戒感が強まり下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比100円安の27590円。円相場は1ドル148円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。ただし、FOMCを前に積極的な売買は手控えられるほか、祝日前とあってポジション調整の動きも意識されるため、調整の動きは想定内であろう。一方でリバランスに伴うショートカバーの動きは引き続き意識されやすく、底堅さは見られそうだ。日経平均は10月3日安値25621.96円をボトムに下値切り上げのトレンドを継続しており、上値を抑えられていた75日線を突破してきた。三角もち合いを上放れつつある形状のため、FOMC通過後にトレンドが強まる可能性のなか、ショートカバーは入りやすいだろう。 また、米国の主要な株価指数は下落したものの、SOX指数は上昇している。半導体株へはリバランスに伴う買い戻しの動きが続いていると見られ、東京市場においても同様の流れが意識されやすいだろう。また、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は取引終了後に決算を発表。1株利益が予想を下回り第4四半期の弱い見通しを示したが、警戒されたほど悪化しなかったとの見方からか、時間外取引で買戻しが先行していることも手掛かり材料になりそうだ。 さらに、昨日決算を発表したソニーG<6758>、TDK<6762>へは評価した買いが向かう可能性があるため、指数を下支えする可能性があるだろう。そのため、日経平均は売り一巡後は底堅い値動きを見せてくると考えられ、短期的に弱含む局面においては、押し目狙いのスタンスで臨みたいところ。中小型株については祝日前ということもあり、いったんはポジションをクローズする動きに向かわせそうだが、こちらも調整が強まる局面では、中期スタンスで押し目を拾いたいところだろう。
<AK>
2022/11/02 08:34
オープニングコメント
良好な決算を発表した企業へは、個人主体の資金流入は活発
1日の日本株市場は、利食い売り優勢ながらも下値の堅さは意識されやすい相場展開が見込まれよう。10月31日の米国市場ではNYダウが128ドル安だった。月末の調整や利上げ減速期待を受けた買いにダウは一時プラス圏を回復する場面もみられたが、翌日から開催される連邦公開市場委員会(FOMC)を警戒した売りが優勢となった。また、オン・セミコンダクターが先行きに慎重な見通しを示したことが嫌気され大きく売られるなど、半導体株の弱い値動きが重荷となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比変わらずの27550円。円相場は1ドル148円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い優勢の展開となりそうだ。米国同様にFOMCを前に積極的な売買は手控えられやすいほか、日経225先物はナイトセッションで終値を挟んでの狭いレンジ推移が継続していたこともあり、積極的に仕掛けてくる動きも考えづらいところだろう。米半導体株の弱い値動きから指数インパクトの大きい値がさハイテク株などへは短期的なショートも意識されるものの、足元でリバランスに伴う商いが中心のなかでは、押し目では買い戻しの動きになりそうだ。 また、米国市場は下落したとはいえ、NYダウは直近6営業日で2500ドルほど上昇したこともあり、FOMCを前に当然の一服といったところであろう。VIX指数は小幅な反発にとどまっており、リスク回避姿勢が強まることはなさそうだ。そのため、積極的なリバウンド狙いの動きは考えづらいものの、リバランスに伴うショートカバーによって、下値の堅さが意識されやすく、短期的に下を仕掛けてくる局面においては、その後のカバーの動きを想定した押し目狙いになろう。 物色としては絞られてくると見られるが、決算発表が本格化するなか、良好な決算を発表した企業へは、個人主体の資金流入は活発となろう。昨日の取引終了後に決算を発表したところでは、WSCOPE<6619>、メルカリ<4385>、JT<2914>、ウェルネット<2428>、コマツ<6301>、ANA<9202>、Jパワー<9513>、宮地エンジ<3431>、NTN<6472>、オークマ<6103>、虹技<5603>、NSD<9759>、フクダ電子<6960>、中国塗料<4617>、JVCKW<6632>、テクノクオーツ<5217>、クイック<4318>辺りが注目される。
<AK>
2022/11/01 08:33
オープニングコメント
ギャップスタート後は次第にこう着感が強まるものの、押し目狙いのスタンスで対応
31日の日本株市場は、ギャップスタートで始まった後は、次第にこう着感が強まりそうだ。28日の米国市場ではNYダウが828ドル高だった。米連邦準備制度理事会(FRB)の金利がピークに接近したとの見方から買い優勢の展開。アップルは第3四半期決算で、予想を上回る増収増益を発表したことが材料視され大きく買われるなか、センチメントを強気に傾けた。また、インテルの決算も予想を上回るなか、他の半導体株に買いが波及した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比495円高の27505円。円相場は1ドル147円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まることになり、指数インパクトの大きい値がさ株がけん引する格好になろう。日経平均は75日線が27550円辺りに位置しているため、同線接近では強弱感が対立しやすいだろう。これまでのリバウンド局面では75日線に上値を抑えられてきたこともあり、買い一巡後は同線突破を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすい。 また、決算発表が本格化するなかでは積極的な売買は手控えられやすく、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えていることから、短期筋の仕掛け的な商いも限られそうである。また、ロシアは黒海艦隊への大規模な攻撃を理由に、黒海に面した港からウクライナ産の穀物を輸出する国際合意への参加を停止すると発表。地政学的リスクも高まるなか、商いは膨らみづらいところであろう。 もっとも、FOMCを前にリバランスの動きは入りやすい。日経平均は昨年2月高値をピークに調整基調が継続しており、長期的なポジションの修正の動きは意識されてくるなか、これまでショート優勢で調整してきたセクターや銘柄へはリバランスに伴う修正リバウンドの動きは意識されよう。FOMCを前に警戒感から低迷する局面においては、押し目狙いのスタンスで対応したい。 そのほかは、決算を手掛かりとした個別物色に向かいやすく、28日の取引終了後に決算を発表したところでは、ストライク<6196>、アルプスアル<6770>、エンプラス<6961>、田中化研<4080>、タカトリ<6338>、スターティアH<3393>、エレマテック<2715>、ソネック<1768>、多木化学<4025>、ジーダット<3841>、ジェイテクト<6473>、M&A総合研究所<9552>などが注目されよう。
<AK>
2022/10/31 08:25
オープニングコメント
積極的なポジションは取りづらいものの、押し目は狙いたいところ
28日の日本株市場は、売り優勢ながらも下値の堅さは意識されやすい相場展開が見込まれよう。27日の米国市場ではNYダウが194ドル高だった。7-9月期国内総生産(GDP)速報値は3四半期ぶりプラス成長に回復したため、リセッション懸念が後退し買い先行で始まった。キャタピラーなど良好な主要企業決算を好感した買いのほか、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ減速期待も根強く、NYダウは終日堅調に推移した。一方でメタプラットフォームズの下落が他のハイテク株へ売りが波及する格好となり、ナスダックは続落。シカゴ日経225先物清算値は大阪比225円安の27075円。円相場は1ドル146円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになろう。メタプラットフォームズの下落は昨日の時点で織り込まれているが、アマゾン・ドット・コムは10-12月期の見通しが市場予想に届かず、時間外取引で急落している。大型テック株の予想を下回る決算を受けた急落が相次ぐなか、相場全体の重荷になりそうだ。 とはいえ、キャタピラーが8%近く上昇するなど、予想を上回った決算を評価した動きは見られている。大型テック株は弱いものの、その他では予想ほど悪くないといった見方から買われており、センチメントは改善傾向にあると考えられる。 また、VIX指数は低下傾向を継続しており、FRBが利上げペースを鈍化させるとの見方からリバランスの動きが見られている。昨日の東京市場においてもメタプラットフォームズが下落するなか、指数インパクトの大きい値がさハイテク株を中心に底堅い値動きを見せており、リバランスに伴う買い戻しの動きが見られていた。そのため、売り先行ながらも、売り一巡後は底堅さが意識されそうだ。 日経平均は75日線に上値を抑えられる格好となったものの、下値の堅さは意識されやすく、27000円に接近する局面においては押し目狙いの買いは入りやすいとみておきたい。物色の流れとしては、相対的に出遅れている銘柄やセクターの修正リバウンドを狙った動きになりそうだ。不透明感はあり、週末要因から積極的なポジションは取りづらいものの、押し目は狙いたいところだろう。
<AK>
2022/10/28 08:29
オープニングコメント
FRBが利上げペースを緩めるとの見方から、押し目狙いのスタンス
27日の日本株市場は、売り優勢ながらも下値の堅さは意識されやすい相場展開が見込まれよう。26日の米国市場ではNYダウが2ドル高だった。9月の卸売在庫の伸びの鈍化や新築住宅販売件数の減少を受け景気減速を懸念した流れから売り先行で始まった。その後、カナダ銀行(中央銀行)が予想外の利上げペースを縮小したことから、米連邦準備理事会(FRB)も利上げペースを緩めるとの期待が高まり長期金利が低下すると、NYダウは一時300ドルを超える上昇を見せた。ただし、アルファベットやマイクロソフトの決算を嫌気した売りのほか、大型テック株が総じて軟調ななか売りが広がる格好となり、NYダウは小幅な上昇にとどまり、ナスダックは大幅に下落した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比60円安の27380円。円相場は1ドル146円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや売り先行で始まろう。アルファベットの下落などは前日の時点で織り込まれているものの、メタプラットフォームズが弱気な見通しが嫌気されて時間外で20%近く急落しており、これが重荷になりそうだ。米国では足元の決算で、予想ほど悪くないといった見方から買われる動きを見せていたが、期待されていた大型テック株の決算後の急落が相次ぐなか、手掛けづらくさせそうである。 もっとも、VIX指数は27.28に低下しており、ほぼ1か月ぶりの水準まで下げてきている。決算への警戒はあるものの、FRBが利上げペースを緩めるとの見方から、全体としてはリスク選好に向かわせそうである。軟調な地合いながらもショートは仕掛けづらく、一方でリバランスに伴う買い戻しの動きは意識されてくるだろう。また、日経225先物はナイトセッションで一時27370円まで下げる場面も見られたが、同水準に位置している75日線が支持線として機能していた。同線がサポートに変わるなか、短期的に売られる局面においては押し目狙いのスタンスで対応したいところだ。 物色としては、主力ハイテク株は手掛けづらくさせるだろうが、インデックスに絡んだ商いが主導するなか、決算を手掛かりとした個別物色になりそうだ。昨日の決算及び業績修正では、日ギア<6356>、NTTDIM<3850>、カプコン<9697>、日立建機<6305>、オムロン<6645>、フィンテック<8789>、シモジマ<7482>、日新薬<4516>などが注目される。
<AK>
2022/10/27 08:32
オープニングコメント
アルファベット決算が重荷も利食いが強まる局面においては押し目狙いのスタンスに
26日の日本株市場は、買い先行後は次第にこう着感が強まりやすいものの、押し目買い意欲は高まりそうだ。25日の米国市場ではNYダウが337ドル高だった。予想を下回った住宅関連指標を受け景気後退懸念が強まり弱含む場面も見られたが、10月消費者信頼感指数も悪化したため長期金利が大幅に低下すると買いが強まり上昇に転じた。また、金利低下に加えてドル安、さらに決算への期待を受けてハイテク株も強く、相場全体を押し上げる格好となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比295円高の27555円。円相場は1ドル148円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。日経平均は直近戻り高値水準を捉えてくることにより、27513円辺りに位置している75日線を意識してきそうである。ただし、決算発表が本格化するなか、米国市場ではアルファベットやマイクロソフトが決算の初動で売られており、アルファベットについては時間外取引で6%を超える下落を見せている。そのため、買い一巡後は26日の米国市場の反応を見極めたいとして、手控えムードを強めてくる可能性はありそうだ。 日中は米株先物の動きなどに振らされやすく、利益確定の動きが強まる局面には注意しておきたいところであろう。ただし、米連邦準備理事会(FRB)が12月以降に利上げペースを緩めるとの見方から、売りを仕掛けてくる流れにはなりづらいと考えられ、利食いが強まる局面においては押し目狙いのスタンスに向かわせよう。また、日経225先物はナイトセッションで上値抵抗線として意識されていた75日線を突破し、10月6日につけた戻り高値27400円をクリアしている。買い一巡後に利食いに押されたとしても75日線辺りでの底堅さがみられるようであれば、その後のショートカバーにつながる可能性はあるだろう。 物色としては決算を手掛かりとした個別物色のほか、足元でようやくリバウンドの動きを見せてきた値がさハイテク株については、押し目狙いのスタンスで対応したいところ。また、中小型株については、足元で調整一巡感がみられている銘柄などへのリバウンド狙いのスタンスになりそうだ。そのほか、期待感はそれほど高まっていないとはいえ、経済対策を手掛かりとしたテーマ性のある銘柄などにも資金を向かわせよう。そのほか、足元で強い値動きを継続している通信株などにも注目しておきたい。
<NH>
2022/10/26 08:50