オープニングコメントニュース一覧

オープニングコメント 米株先物の動向をチェックしながらの短期的な値幅取り狙いの商い  1日の日本株市場は、前日の大幅な下げに対する自律反発後は、引き続き方向感の掴みづらい相場展開になりそうだ。11月30日の米国市場ではNYダウが652ドル安だった。11月シカゴ購買部協会景気指数(PMI)や11月消費者信頼感指数が予想以上に悪化したことから売り優勢の展開。その後、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が上院銀行委証言での質疑応答でインフレ高進が持続する可能性を警告し、12月連邦公開市場委員会(FOMC)で資産購入縮小ペース加速の選択肢を協議することが妥当との考えを示したため売りが広がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比205円高の27675円。円相場は1ドル113円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになろう。昨日の日経平均は、新型コロナの変異株(オミクロン株)について、米モデルナCEOによる既存ワクチンの効果は弱いとの見通しが伝わったことがトリガーとなり、後場半ば辺りから先物主導で大きく売られていた。朝方は、過剰反応に対する修正リバウンドの動きが先行する格好だろう。また、MSCIのリバランスによる需給通過に伴う反動も意識されやすいところであろう。 もっとも、NYダウの大幅な下落の影響から主力大型株などが日経平均の重荷になりやすく、需給調整一巡後は神経質な相場展開となりそうだ。また、米国ではパウエルFRB議長発言が売りを誘った格好となったものの、テーパリングについては既定路線であることから過剰に反応した面はあるだろう。需給状況が不安定ななかで積極的な売買は手控えられそうだが、米株先物の動向をチェックしながらの短期的な値幅取り狙いの商いが中心になりそうだ。 その他、チャート上では日経平均は大陰線をつけて28000円を割り込んだ。10月6日につけた安値27293.62円が目先的にはターゲットとされるため、この水準までの調整を想定しつつ、底入れを見極める格好となろう。物色については足元で強いトレンドを形成している銘柄のほか、リバウンドから25日線など抵抗線を突破し、テクニカル妙味のある銘柄に値幅取り狙いの資金は向かいやすいと見られる。 <AK> 2021/12/01 08:24 オープニングコメント 買い一巡後は引き続きこう着感の強い相場展開に  30日の日本株市場は、買い一巡後は引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。29日の米国市場はNYダウが236ドル高だった。先週の下げが行き過ぎとの見方も手伝い買い先行の展開となった。また、バイデン大統領が新型コロナの新たな変異株(オミクロン株)を巡り、経済封鎖の必要性を否定すると警戒感が後退し上げ幅を拡大している。ハイテク主導の上昇となり、ナスダックは291ポイント高で先週末の下落部分をほぼ吸収する格好となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比110円高の28330円。円相場は1ドル113円60銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや買い先行で始まることになりそうだ。米ハイテク株の強い動きにより、指数インパクトの大きい値がさハイテク株に波及する格好となるようだと、日経平均を押し上げる動きとなろう。ただし、オミクロン株を巡る報道には引き続き振らされやすい状況であるほか、先物主導によるインデックスに絡んだ商いが中心であるため、方向感を掴みづらくさせそうだ。日経平均は75日線が目先的な上値抵抗線となっているほか、NYダウについても75日線に上値を抑えられる格好だった。日中はグローベックスの米先物の動向なども注意する必要があるだろう。 また、米国ではバイデン大統領の発言によって米経済の先行きに対する過度な懸念が後退した格好となったが、国内においては、政府は水際対策を巡り全世界からの外国人の新規入国を原則停止すると発表した。経済活動の正常化への期待が後退する格好となるなか、積極的な売買は手控えられることになりそうだ。そのため、物色の流れとしては先物主導によるインデックスに絡んだ値がさハイテク株のほか、巣ごもり消費といったコロナ感染時に物色されていたテーマ株などへの物色が再燃する可能性はありそうだ。 もっとも、マザーズ指数は昨日の下落で支持線として意識されていた75日線を割り込んでいる。需給状況は悪化傾向にあることから、強いトレンドを形成している銘柄への順張りスタンスに向かいやすく、出遅れ感のある銘柄などを見直す流れには、中々向かいづらいところだろう。 <AK> 2021/11/30 08:22 オープニングコメント 巣ごもり消費やテレワークなどの関連銘柄への物色が再燃  29日の日本株市場は、引き続き波乱含みの相場展開になりそうだ。26日の米国市場は感謝祭の祝日明けで午後1時までの短縮取引だった。南アフリカで新たにみつかった変異株が世界経済の回復を損ねるとの懸念に、アジアや欧州市場の流れを引き継ぐ格好から大きく下落した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比635円安の28155円。円相場は1ドル113円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなろう。26日の段階で米国市場の下落は相当織り込まれていると見られるものの、日経225先物はナイトセッションで一時27510円まで下落する場面も見られており、朝方はヘッジ対応の動きなどから波乱含みのスタートが見込まれそうだ。日経平均は先週末の急落で75日線を割り込んでおり、もう一段安となれば10月6日につけた安値27293.62円が意識されてくる可能性があるため、押し目買いも入りづらい状況だろう。 ただし、世界の金融市場はパニック的に売られている面もあり、イレギュラー的な価格形成に対する修正リバウンドの動きが意識されてくる可能性はあるとみておきたい。南アでみつかった変異株についてはファイザーやモデルナなどが既存のワクチンが効果を示すかの試験を行っており、2週間以内に試験結果が明らかになると報じられている。この結果待ちのなかで、買い戻しの動きが意識されてくることも想定されよう。 そのため、売り一巡後はこう着感が強まるものの、アジア市場は底堅い動きを見せてくるほか、グローベックスの米株先物が落ち着いた動きを見せてくるようであれば、短期的にはリバウンドを狙った動きが強まりやすいだろう。物色としては主力銘柄については先物の動向を睨みながらの展開となり、その他は個人主体の中小型株などの材料性のある銘柄に資金が向かいやすいだろう。また、行動制限などへの警戒感が高まってくる可能性もあり、巣ごもり消費やテレワークなどの関連銘柄への物色も再燃する展開も想定しておきたいところであろう。 <AK> 2021/11/29 08:20 オープニングコメント こう着感の強い相場展開のなか直近IPOへの物色に  26日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。25日の米国市場はサンクスギビング(感謝祭)の祝日で休場だった。海外勢のフローは限られるため、商いは盛り上がらないだろう。日経225先物のナイトセッションは日中比10円安の29510円で終えており、29450円~29520円辺りでの狭いレンジ推移だった。円相場は1ドル115円30銭台で推移している。方向感に欠けるなか、日経平均は29500円を挟んだ狭いレンジ取引が見込まれよう。英国やドイツの主要な株価指数は小幅に上昇している。 インフレ懸念のほか、欧州での新型コロナウイルス感染症の再拡大による経済回復の遅れ、中国の不動産リスクへの警戒も根強く、先高期待は高まりづらい。米国では感謝祭明け後から年末商戦が始まるが、コロナによる物流機能に障害が見られていることから楽観的な見方には向かいづらい面はある。一方で政府はきょう、今年度の補正予算案を閣議決定する。18歳以下の子どもがいる世帯に一人当たり10万円を配る給付金や中小企業に配る事業復活支援金などコロナ対策のほか、経済活動の正常化に向けた動きが改めて意識されやすいため、下値を売り込む流れにはなりづらいところ。 そのため、薄商いのなかで先物主導によるインデックスに絡んだ売買のほかは、個別の材料株などによる短期的な値幅取り狙いの動きとなろう。昨日は断続的なインデックス売買によってグロース株が堅調だったことから、日経平均は反発を見せた。本日も方向感に欠けるとはいえ、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などの動向を見極めたいところであろう。そのほか、足元では中小型株の一角に資金が集中する動きも見られているため、強いトレンドを継続している銘柄への物色も継続。また、直近IPOへの物色も強いことから、個人主体の短期的な値幅取り狙いの動きとなりそうだ。 特に来月はIPOラッシュとなることから、よりIPO銘柄に投資家の関心が集まりやすい。外部環境の不透明感から相場全体として商いは膨らまず、こう着感の強い相場展開となる一方で、需給不安の少ないIPO銘柄には日替わり的に資金が流入することになりそうだ。 <AK> 2021/11/26 08:21 オープニングコメント 海外勢のフロー限られ、材料株での短期的な値幅取り狙いに  25日の日本株市場は、買い先行ながら引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。24日の米国市場はNYダウが9ドル安だった。週次失業保険申請件数が52年ぶり低水準となったほか、10月PCEコアデフレーターが31年ぶりの大幅な伸びとなり早期の利上げ観測が強まったため売り優勢の展開に。また、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した11月開催分の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨は数人の高官が量的緩和(QE)縮小ペースの加速を支持したことが明らかになり、終日軟調に推移した。ただし、引けにかけては感謝祭の祝日を控えた買戻しなどにダウは下げ幅を縮小したほか、金利上昇が一段落したためハイテク株が買われ、ナスダックは上昇した。 シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円高の29460円。円相場は1ドル115円40銭台で推移している。まずはシカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや買い先行で始まることになりそうだ。米半導体の一角に買い戻しの動きが見られているため、指数寄与度の大きい値がさハイテク株などを買い戻す動きも意識されそうである。 日経平均は昨日の下落で25日線を割り込んできた。ただし、許容範囲内であるため、引き続き25日線が位置する29340円近辺での底堅さを見せられるかが注目される。米国では感謝祭の祝日に入ることから海外勢のフローは限られるため商いは膨らみづらいだろう。薄商いのなかを短期筋の仕掛け的な売買に振らされやすい需給状況ではあるものの、追随する動きも限られやすいと見られ、イレギュラー的な動きに対してはリバウンドを狙ったスタンスになりそうだ。 物色としてはハイテク株のリバランスの動きが意識されそうであるが、昨日の下げでトレンドを悪化させている銘柄もあるため、戻りの鈍さが見られるようだと神経質にさせる。また、中小型株についても大きく下げていた銘柄が目立っていたこともあり、底堅さを見極めつつ、押し目を狙うスタンスといったところか。その他は、政策に絡んだテーマ株など材料性のあるところに短期の値幅取り狙いの資金は向かいやすいだろう。 <AK> 2021/11/25 08:22 オープニングコメント 個人主体による材料株での短期値幅取り狙いの動きが中心に  24日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。23日の米国市場はNYダウが194ドル高だった。11月サービス業PMI速報値が予想外に低下し下落に転じる場面が見られたが、前日に米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が続投する見通しとなったことから米長期金利が上昇しており、ゴールドマン・サックスなど金融株が買われNYダウをけん引する格好。半面、金利の上昇を嫌いハイテク株は売られたことから、ナスダックは続落となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比45円安の29745円。円相場は1ドル115円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや売り先行で始まろう。ナスダックの下落影響から指数インパクトの大きい値がさ株などが重荷となりやすいと見られる。ただし、パウエル議長続投でアク抜けも意識されやすく、売り一巡後は底堅さは意識されよう。日経平均は足元でこう着が続いているものの、29500円処や11月SQ値などは支持線として意識されやすいことから、3万円接近での戻り売り圧力は警戒される一方で、押し目買い意欲は強そうである。 欧州の新型コロナウイルスの感染拡大によるロックダウンへの警戒はあるものの、相対的に抑え込みが見られている日本株へのリスク回避的な資金流入の可能性なども売り込みづらくさせると見ておきたい。米国は週後半に祝日を控えていることもあり、海外勢の商いは細りそうなため、短期的な売買に振らされやすいと見られるものの、売り一巡後は押し目狙いのスタンスとなろう。 物色としては、主力ハイテク株などは手掛けづらくなりそうだが、こう着感の強い相場展開のなか、個人主体による材料株での短期値幅取り狙いの動きが中心になりやすい。また、資金の逃げ足は速いものの、新興市場の中小型株などには資金が向かいやすく、強いトレンドを形成している銘柄での値幅取りは活発となろう。国内では追加経済対策が閣議決定したが、材料出尽くしといった動きも意識されやすいものの、改めて評価する動きもありそうだ。英国では新築住宅にEV充電設備を義務化する動きも出てきており、脱炭素に関連した物色は活発化しそうだ。 <AK> 2021/11/24 08:23 オープニングコメント 個人主体による材料株での短期値幅取り狙いの動きが中心に  22日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。19日の米国市場はNYダウが268ドル安だった。オーストリアが再び全土ロックダウン入りするなど欧州で新型コロナが再流行、米国でも一部地域で感染件数の増加が見られ世界経済の回復を遅らせるとの懸念が根強く、景気敏感株を中心に売られる展開。連邦準備理事会(FRB)のクラリダ副議長が12月連邦公開市場委員会(FOMC)でテーパリング加速協議が適切となる可能性を示唆し早期利上げへの懸念も更なる重しとなった。一方で長期金利の低下を背景に半導体株の一角が買われており、ナスダックは最高値を更新。シカゴ日経225先物清算値は大阪比155円安の29625円。円相場は1ドル113円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。ただし、祝日を挟んでいることもあり商いは膨らまず、売り一巡後はこう着感の強い相場展開になりやすく、底堅さは意識されそうだ。日経平均は29500円のほか、この水準を下にブレイクしたとしても11月SQ値が支持線として意識されやすい。また、米国では半導体株の一角が買われており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の下支えとなろう。また、米国では25日の感謝祭前には次期FRB議長が決まると見られているため、不透明要因が払しょくする可能性もあることから、売り込みづらい需給状況ではある。 国内では追加経済対策が閣議決定した。材料出尽くしといった動きも意識されやすいものの、改めて評価する動きもありそうだ。欧州の新型コロナウイルスの感染拡大によるロックダウンへの警戒はあるものの、相対的に抑え込みが見られている日本株へのリスク回避的な資金流入の可能性なども売り込みづらくさせそうだ。そのため、売り一巡後は押し目狙いのスタンスとなろう。 物色としてはこう着感の強い相場展開のなか、個人主体による材料株での短期値幅取り狙いの動きが中心になりやすい。また、資金の逃げ足は速いものの、新興市場の中小型株などには資金が向かいやすく、強いトレンドを形成している銘柄での値幅取りは活発となろう。 <AK> 2021/11/22 08:13 オープニングコメント 新興市場の中小型株での短期的な値幅取り狙いや政策テーマに絡んだ物色に  19日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。18日の米国市場はNYダウが60ドル安だった。昨日引け後に発表された決算に失望したシスコシステムズの下落がダウを押し下げる格好となった。また、世界で新型コロナ感染が再流行しているため景気回復懸念が広がったほか、連邦準備制度理事(FRB)のパウエル議長再任の行方もいまだ不透明で警戒感が台頭し終日軟調に推移した。一方で、ナスダックは好決算を発表した半導体メーカーのエヌビディアの上昇がけん引し反発。シカゴ日経225先物清算値は大阪比40円高の29610円。円相場は1ドル114円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや買い先行で始まりそうだが、日中はこう着感の強い相場展開になりそうである。経済対策の発表を控えて売り込む流れにはならないと見られる一方で、いったんは材料出尽くしといった見方も出てきやすいところだろう。また、昨日はハンセン指数の下落を受けて売り仕掛け的な動きも見られていたため、引き続き上海やハンセン指数の動向なども警戒する動きに向かいやすいと考えられる。 そのため日経平均は25日線を支持線とする一方で、5日線が上値抵抗線として意識される格好でのこう着といったところか。経済対策の発表で材料出尽くしといった動きを見せてくる局面においては、押し目狙いのスタンス。また、米国ではエヌビディアの上昇はある程度織り込まれているものの、AMDなど他の半導体株も買われているため、昨日、日経平均の重荷となった東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>など値がさハイテク株の反発材料になりそうである。 日経平均はこう着感の強い相場展開となるなか、物色の流れとしては新興市場の中小型株での短期的な値幅取り狙いの動きに集中しやすいだろう。足元で強い値動きを見せている銘柄などへの好循環が続いていることもあり、個人の需給状況も良好と見られる。また、経済対策に関連したテーマ株などへの循環的に資金が向かいやすい需給状況だろう。週末要因から資金の逃げ足は速いと考えられるものの、順張りスタンスといったところか。 <NH> 2021/11/19 08:28 オープニングコメント 売り一巡後はこう着ながらも底堅い値動きになりそう  18日の日本株市場は、売り先行で始まるものの、売り一巡後は底堅さが意識されそうだ。17日の米国市場はNYダウが211ドル安だった。世界のインフレ高進や新型コロナ再流行を受け経済の回復が損なわれるとの懸念に利食い優勢の展開。アマゾンが来年1月から英国のサイトでビザのクレジットカードの利用を停止すると伝わり、ビザは4%を超える下落でNYダウを下押した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比130円安の29560円。円相場は1ドル114円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。ただし、米国市場は利益確定の動きと見られ、米株安を嫌気した売り圧力はそれ程強まらないと考えられ、売り一巡後はこう着ながらも底堅い値動きになりそうだ。また、エヌビディアが3%を超える下落となったものの、取引終了後に発表した決算は予想を上回り、時間外取引で4%近く上昇していることから、ハイテク株の下支えとなる可能性もあるため、結果的には日経平均を下支えする格好になりそうだ。 日経平均は5日線を割り込んでくることになろうが、心理的な支持線として意識されている29500円水準での底堅さが見られよう。短期的な売り仕掛けの動きから下振れたとしても11月のSQ値水準での押し目買い意欲は強そうだ。政府は新型コロナの影響を受けた人たちへの支援策などを盛り込んだ、新たな経済対策を19日に決定することにしているため、売り込む流れにはならないだろう。 物色の流れとしては指数がこう着のなかでは、新興市場の中小型株での短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりやすい。やや投機的な動きではあろうが、グローバルウェイ<3936>などには資金が集中しやすいところであろう。そのほかは、足元で強いトレンドを形成しており、需給が軽くなっている銘柄などには値幅取り狙いの資金流入が継続しやすいほか、政策に絡んだテーマ性のある銘柄についても循環物色は続こう。 <NH> 2021/11/18 08:26 オープニングコメント 買い一巡後は3万円手前でのこう着感の強い相場展開に  17日の日本株市場は、買い先行で始まるものの、次第にこう着感が強まりそうである。16日の米国市場はNYダウが54ドル高だった。11月小売売上高が予想を上回り、消費が景気回復を後押しするとの見方につながった。また、住宅市場指数、10月製造業指数なども良好な内容だったことから、終日堅調な相場展開だった。小売決算ではウォルマートは下落したものの、ホーム・デポが決算評価から5%超の上昇となってNYダウを押し上げる格好となっている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円高の29825円。円相場は1ドル114円80銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや買い先行で始まることになろう。米小売売上高や小売企業の決算発表も概ね良好なスタートを切ったことは買い安心感につながりそうである。サプライチェーンの問題はあるものの、良好な小売決算を背景とした年末商戦への期待感が高まるようであれば、日本株市場への支援材料になるだろう。 もっとも、日経平均は足元でリバウンド基調を継続しているものの、出来高は膨れておらず、先物市場では連日で3万枚を下回る薄商いである。積極的にポジションを取りに行く動きは限られており、短期的な売買が中心のようだ。昨日は米中首脳会談のほかハンセン指数の上昇などを手掛かりとした買いの動きが見られたものの、その後は利食い優勢の展開だった。週末に経済対策の発表を控えていることからショートは振りづらく、スタンスとしては押し目狙いとなろうが、日経平均の3万円回復を目前に積極的には仕掛けづらい需給状況と見られる。 物色の流れとしては決算発表が通過したこともあって手掛かり材料に欠けるため、政策に絡んだテーマ性のある銘柄などでの値幅取り狙い。また、流動性の高い中小型株の一角などへは短期筋の資金が集中しやすいだろう。もっとも、オーバーナイトのポジションは取りづらいことから、買い一巡後の需給調整には注意しておきたいところ。 <NH> 2021/11/17 08:23 オープニングコメント 材料性のある中小型株などでの短期的な値幅取り狙いの動きが中心  16日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開になりそうだ。15日の米国市場はNYダウが12ドル安だった。バイデン大統領の1兆ドル規模のインフラ投資法案成立や11月NY連銀製造業景気指数が予想以上に上昇したため、景気回復期待から買い先行で始まった。ただし、インフラ法案の歳出がインフレのさらなる上昇に繋がるとの懸念に金利が上昇すると引けにかけて利食いに押される展開だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比10円安の29720円。円相場は1ドル114円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや利食い先行で始まりそうだ。米国市場では主要な株価指数は下落とはなったものの、先週末の終値を挟んだもち合いだったこともあり、様子見ムードの強い相場展開だった。ADR市場においても小動きだったこともあり、手掛かり材料に欠ける相場展開となろう。きょうの午前中に米中首脳会談がオンラインで開催される予定のため、短期的には仕掛け的な動きも意識されるものの、全体としてはこう着感の強い相場展開だろう。 昨日の日経平均は29800円を回復して始まった後は29750円を挟んだ狭いレンジ推移だった。上値追いは限られたものの、上値の重さを嫌気した動きもなく、東証1部の騰落銘柄も値上がり、値下がり数が拮抗した状態であり、リバランス中心の売買だった。個別では決算を手掛かりとした値幅取り狙いの動きなども見られていたが、本日についても全般こう着のなか、材料性のある中小型株などでの短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりそうである。 なお、日経平均は3営業日続伸でリバウンド基調を継続しており、29500円~3万円のレンジ推移となる。大きなトレンドは出にくい状況と見られるが、短期的に売り仕掛けてくる局面においては、政府の経済対策の期待感などもあり、押し目狙いのスタンスとなろう。 <NH> 2021/11/16 08:31 オープニングコメント リバウンド基調を引き継ぐ格好から先高観は高まりやすい  15日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開になりそうだ。15日の米国市場はNYダウが179ドル高だった。11月ミシガン大消費者信頼感指数が10年ぶり低水準に落ち込み一時上げ幅を縮小する場面が見られたものの、ハイテク株の上昇や年末商戦への期待感を受けた買いに引けにかけ上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比110円高の29710円。円相場は1ドル113円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや買い先行で始まろう。米中首脳会談がオンラインで開催される予定であり、緊張が高まっている米中関係の修復に向けたきっかけとなるかが注目されよう。また、先週末にオプションSQが通過したことで需給状況は軽くなっていると見られるほか、決算発表については先週末でピークを通過したことから、機関投資家も動きやすくなっていると考えられる。先週後半にかけてのリバウンド基調を引き継ぐ格好から先高観は高まりそうだ。 先週の日経平均は週前半こそ前週の上昇に対する利食い優勢の展開だったが、25日線を支持線として週後半はリバウンドを見せた。上値抵抗線になりつつあった5日線を突破しており、利食いはこなした格好だろう。決算発表が通過し、改めて業績評価の流れが意識されるほか、政府の経済対策への期待も週末にかけて高まりやすいと考えられ、29500円を支持線としたリバウンドを意識したスタンスに向かわせやすいと考えられる。 また、29500円を下回ったとしてもSQ値が支持線として押し目買い意欲は強いと考えられ、同水準に位置する5日線水準では底堅さが見られそうだ。物色の流れとしては米国のハイテク主導の上昇の流れを受けて、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の動向が注目されるほか、経済対策の発表を控えて、政策テーマに関連した物色も活発化しそうである。そのほか、先週末の決算では三井住友<8316>、ゆうちょ<7182>、T&DHD<8795>、PHCHD<6523>、井関農<6310>、PKSHA<3993>、ブシロード<7803>辺りが注目されよう。 <NH> 2021/11/15 08:42 オープニングコメント 来週からは改めて政策期待が高まりやすく、底堅さは意識されそう  12日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感が強まる相場展開になりそうだ。11日の米国市場はNYダウが158ドル安となる一方で、ナスダックは反発。高インフレが景気回復を損なうとの警戒感から売り優勢となったほか、ウォルトディズニーの下落がNYダウの重荷となった。ベテランズデーの祝日で債券市場が休場となるなか、ハイテク株の買戻しが目立ち、ナスダック指数は上昇した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比115円高の29415円。円相場は1ドル114円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや買い先行で始まろう。週末要因から買い一巡後はこう着感が強まりやすいほか、日中は引き続き中国や香港市場の動向を睨みながらの相場展開になりやすい。ただし、オプションSQ通過で需給は軽くなるほか、決算は本日がピークとなることで、来週からは改めて政策期待が高まりやすく、底堅さは意識されそうだ。 また、米国では半導体株が買い戻されていることから、東京市場においては指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料となりそうだ。今週は中国の不動産リスクが再燃したことからポジションは若干ショートに傾いている可能性もあるため、日経平均型へのロングの動きも意識されよう。NT倍率は14.50倍水準でのもち合いを形成しているものの、チャート上では25日、75日線とのゴールデンクロス示現により、NT倍率の上昇を意識させてくる可能性はありそうだ。 物色の流れとしては値がさハイテク株の動向を睨みつつ、決算を手掛かりとした個別対応となる。昨日の引け後の決算ではブリヂストン<5108>、シチズン時計<7762>、ホトニクス<6965>、メドピア<6095>、大真空<6962>などが注目されそうだ。また、政策絡みでは給付金の支払額などで嫌気されている面はありそうだが、そもそも政策期待でのロングポジションはそれ程積み上がっていたとは考えづらく、決算通過後は改めて押し目買いの動きに向かわせよう。 <AK> 2021/11/12 08:22 オープニングコメント 節目の29000円水準での押し目買い意欲も強まりづらいところか  11日の日本株市場は、神経質な相場展開になりそうだ。10日の米国市場はNYダウが240ドル安だった。10月消費者物価指数(CPI)が予想を上回り30年ぶり最大の伸びを記録したため、インフレ加速が警戒され売りが広がった。長期金利の上昇を受けてハイテク株も弱い値動きとなったほか、原油先物相場の下落によりエネルギー株も軟調だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比30円安の29080円。円相場は1ドル113円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや売り先行の展開になりそうだ。米国ではAMDが6%を超える下落となるなど半導体株の下げが目立っていることから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などが指数の重荷となる可能性がある。日経225先物はナイトセッションで一時29000円まで下落しているため、節目の29000円での攻防が意識されやすいところ。同水準には25日線が位置していることもあり、支持線として機能してくるようだと、いったんはリバウンドを試す展開も期待されよう。 一方で、中国恒大集団のデフォルトリスクが高まっており、日中は不安定な動きが見込まれる。報道によると猶予期間が10日に終了した社債3本の利払いが行われデフォルトは回避されたもようと報じられているほか、デフォルトした、といった報道も伝わっているため、中国や香港市場の動向に神経質にならざるを得ない状況である。様子見姿勢のなかで短期筋による売り仕掛け的な動きも出やすい需給状況であるため、節目の29000円水準での押し目買い意欲も強まりづらいところであろう。 そのため、インデックスに絡んだ売買に振らされやすい需給状況のなか、物色は決算を手掛かりとした個別物色のほか、政策期待を背景としたテーマ株の一角にとどまりそうである。昨日の引け後の決算では、NTT<9432>、セコム<9735>、凸版印<7911>などが注目されるほか、個人主体の売買としてはサンアスタリスク<4053>、グローバルW<3936>などに短期資金が集まりやすいだろう。 <AK> 2021/11/11 08:18 オープニングコメント 中国の不動産リスクへの警戒感がくすぶる  10日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。9日の米国市場はNYダウが112ドル安だった。10月生産者物価指数(PPI)が引き続き高水準となったため、インフレへの警戒が高まっており、前日にインフラ法案可決で買われたキャタピラーが2%を超える下落となるなど、利益確定の売りが優勢となった。また、テスラが11%超の下落となったこともセンチメントを冷ます格好となったようだ。シカゴ日経225先物清算値は大阪比15円安の29285円。円相場は1ドル112円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売りが先行する格好となろう。米国市場の下落警戒から前日に売られた面もあるため、米国市場の下落に対する影響は限られそうである。ただし、決算発表が本格化しているなかで積極的な売買は手控えられるほか、中国恒大はドル建て債のクーポン約170億円を期日に支払わず、デフォルト宣言されるまでの30日間の猶予期間が10日に終了する。そのため、中国の不動産リスクへの警戒感がくすぶるなか、短期筋のショートの動きは警戒されよう。 日経平均は前日の下落によって支持線として意識されていた29500円水準を割り込んでいる。11月1日の上昇でマドを空けているが、このマドの上限まで調整してきており、さらに弱い動きをみせてくるようだと、マド埋めが意識されやすく、節目の29000円のほか、25日、75日線水準までの調整も警戒されてくるだろう。そのため、上海や香港市場が始まる前場半ば辺りからは神経質な値動きとなるとともに、売り仕掛け的な動きには注意する必要があるだろう。 そのため、先物主導のインデックス売買の影響を受けやすいため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などへは仕掛け的な商いから大きく振らされる可能性はありそうだ。また、昨日10%を超える上昇を見せていたソフトバンクG<9984>の動向にも関心は集まりやすい。物色の流れとしては決算を手掛かりとした個別対応になりやすく、昨日の引け後の決算では、日産自<7201>辺りが注目されよう。 <AK> 2021/11/10 08:27 オープニングコメント ソフトバンクGや値がさハイテク株の動きを睨みつつ、決算を手掛かりとした個別物色に  9日の日本株市場は、買い先行で始まった後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。8日の米国市場はNYダウが104ドル高だった。すでに上院通過済みの超党派のインフラ案を議会下院が週末可決したことに加えて、ワクチン接種完了者などに対する入国規制の緩和で、景気回復期待が高まった。また、連邦準備理事会(FRB)のクラリダ副議長を始め高官がイベントで、高インフレがいずれ鈍化するとのハト派的な見解を繰り返したため低金利が当面継続するとの見方も手伝い、終日堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比195円高の29685円、円相場は1ドル113円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。米国市場ではインフラ法案可決を好感した流れから恩恵を受けると見られている銘柄が買われているほか、低金利政策が当面続くとの見方もあって、半導体株の一角が買われており、AMDは10%を超える上昇を見せていた。東京市場においても東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になりそうだ。 また、指数インパクトの大きい銘柄としてはソフトバンクG<9984>の動向が注目される。昨夕に第2四半期決算を発表し、純利益は前年同期比8割減だった。ビジョン・ファンドで投資する中国企業の株価下落が影響した格好であり、発表直後はPTSで売られる場面が見られていた。ただし、1兆円を上限とする自社株買いの発表もあってADRでは買われており、ボトム圏で推移する同社の反発が見られるようだと、日経平均のけん引役になろう。 もっとも、週末まで多くの企業決算が控えていることもあり、買い一巡後はこう着感が強まりやすく、ソフトバンクGや値がさハイテク株の動きを睨みつつ、決算を手掛かりとした個別物色の流れになりそうだ。また、米国のインフラ法案可決を受けて、コマツ<6301>や信越化<4063>などへの波及が見られてくるようだと、センチメントを明るくさせよう。 <AK> 2021/11/09 08:23 オープニングコメント ソフトバンクGの決算を見極め  8日の日本株市場は、買い一巡後はこう着の強い相場展開になりそうだ。5日の米国市場はNYダウが203ドル高だった。10月雇用統計が予想を上回る強い結果を好感し買い優勢の展開となった。また、ファイザーが開発中の新型コロナウイルス感染症治療の飲み薬が重症化リスクを大きく軽減することを明らかにし、専門家が来年の1月までにパンデミックが終了する可能性に言及すると、回復期待感が一段と強まり買いの動きが強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比85円高の29705円。円相場は1ドル113円40銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行の展開となろう。米雇用統計の結果を受けた米国市場の強い値動きのほか、長期金利は前日の1.5%台から1.4%台に低下しており、大型テック株なども買われていることも安心感に繋がりそうだ。買い一巡後はこう着感の強い相場展開となろうが、押し目買い意欲の強さは意識されよう。 また、今週は決算ピークとなり、週を通じて1700社近い企業の決算発表が予定されている。そのため、基本的には機関投資家は動きづらく、個別の決算を手掛かりとした日替わり物色が中心になりやすい。本日はソフトバンクG<9984>の決算が予定されており、指数インパクトが大きいこともあり、決算を前にしたポジション調整の動きなども指数に影響を与える可能性がありそうだ。 そのほか、米テスラのイーロン・マスクCEOは、自身が保有する同社株の10%を売却する案を示し、ツイッター上の投票で賛否を問い、過半数が支持したと報じられている。テスラ株のピークが意識されてくるようだと、新興市場の中小型株へのセンチメントに影響を与える可能性も意識しておく必要はありそうだ。 <AK> 2021/11/08 08:18 オープニングコメント 半導体株の動向に市場の関心が集まりやすい  5日の日本株市場は、利食い先行ながらも底堅い相場展開になりそうだ。4日の米国市場はNYダウが33ドル安だった。7-9月期の非農業部門労働生産性速報値が40年来の低水準に落ち込み景気回復への警戒感から売り優勢の展開で始まった。一方で金利の低下でハイテク株は買われており、ナスダック指数は連日で史上最高値を更新した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比45円安の29775円。円相場は1ドル113円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い先行で始まることになりそうだ。米国では長期金利の低下を背景に銀行が売られており、NYダウの重荷となる反面、半導体株が買われる格好である。NYダウは小幅な下げにとどまっており、短期的な利益確定の売りの影響といったところであろう。強いトレンドは引き続き継続していることから、東京市場においても売り一巡後は底堅さが意識されやすいと考えられる。 また、エヌビディアはアナリストの投資判断引き上げを受けて12%を超える上昇となったほか、クアルコム、AMD、台湾セミコンダクターなど強い値動きを見せていた。半導体不足が問題視されるなか、半導体株へは増産などへの動きも意識されやすく、市場の関心が集まりやすい。そのため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への波及も期待されるため、日経平均の下支えとなりそうだ。昨日は東京エレクトロン<8035>が一時56820円まで上昇し、9月につけた上場来高値(56840円)にあと20円に迫っていた。高値更新となればセンチメント改善に繋がり、半導体株主導の上昇が意識されよう。 そのほか、週末要因や米雇用統計を控えていることから様子見ムードが強まりやすいものの、決算を手掛かりとした個別物色は引き続き活発化しよう。もっとも、昨日の海運株など好決算ながらも利益確定に押される銘柄も目立ってきているため、中小型の好決算銘柄に短期的な値幅取り狙いの資金が集中しやすい。また、物色対象に広がりが見られないなか、強い基調が続いている銘柄に対して短期資金が集中しやすい。資金の逃げ足の速さを警戒しつつ、トレンドに乗った順張りスタンスの売買も続きそうである。 <AK> 2021/11/05 08:17 オープニングコメント 3万円の大台回復を睨んだセンチメントに  4日の日本株市場は、堅調な相場展開になりそうだ。3日の米国市場はNYダウが104ドル高だった。連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えて下落に転じる局面が見られたが、連邦準備制度理事会(FRB)がFOMCで市場の予想通り政策金利を据え置き、資産購入の縮小開始計画を発表も早期の利上げを示唆しなかったため安心感が広がり買いが再燃。引けにかけて上昇に転じ、主要株式指数は連日で史上最高値を更新した。また、10月ADP雇用統計が予想を上回る伸びとなったほか、10月ISM非製造業景況指数が過去最高を記録するなど良好な経済指標なども買い安心感に繋がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比205円高の29705円。円相場は1ドル114円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。FOMCは予想通りの内容だったこともあり、東京市場においてもイベント通過に伴う買い安心感が広がりそうである。週末には米雇用統計を控えているものの、ADP雇用統計が予想を上回ったこともあり、警戒感はそれ程強まらないだろう。日経平均は1日の急伸後は29500円水準で底堅い値動きを見せていたが、同水準を支持線として、3万円の大台回復を睨んだセンチメントに向かわせそうである。 また、チャート形状では足元で一目均衡表の雲上限を突破しており、その後は雲上限を支持線としたこう着を見せている。今後雲は切り下がりを見せてくるため、これに沿った調整が警戒されるものの、本日の上昇によって雲を上放れてくるトレンド形成が期待されてくる。また、遅行スパンは実線と交差し上方シグナルを発生させてくる可能性も高まってきた。テクニカルシグナルの好転が意識されるなか、先高期待も高まろう。 もっとも、決算発表は来週末まで続くことから、商いは膨らみづらいだろう。決算を受けた株価反応に振らされやすい需給状況であるため、結果的にはインデックスに絡んだ商いの影響を受けやすい。ただし、政策期待が高まるなかでショートを積み上げる動きには向かいづらい一方、押し目買い意欲は強そうだ。決算を通過した見直しの動きのほか、政策テーマに関連した銘柄などでの循環物色が続こう。 <AK> 2021/11/04 08:23 オープニングコメント 決算を手掛かりとした日替わり物色に  2日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が見込まれる。1日の米国市場はNYダウが94ドル高だった。11月に入り新規投資や良好な企業決算を好感した買いが続いた。利益確定の売りから弱含みの場面も見られたが、テスラの上昇などが支援材料となり、主要な株価指数は連日で最高値を更新した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円高の29570円。円相場は1ドル114円00銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、前日比変わらずの水準から始まろう。もっとも、日経平均は前日に700円超の上昇で直近のもち合いレンジを一気に上放れてきており、利食いも意識されやすいところ。米国ではFOMCを控えていることもあり、テーパリング開始などは織り込まれているものの、市場の反応を見極めたいところだろう。また、3日は祝日で休場となることもあり、積極的な売買は手控えられやすく、利食い優勢の相場展開になりそうだ。 ただし、一気に直近戻り高値水準を突破したことから、需給状況は一変した。衆院選の結果を受けた昨日の上昇によりショートに傾いていたポジションの巻き戻しは一巡したと想定されるものの、改めてショートポジションを積み上がってくる動きは考えづらいところ。反対に29500円水準での底堅さが意識されてくるようだと、FOMC通過後のアク抜けを想定した押し目買い意欲は強まるだろう。衆院選の結果を受けた長期安定政権による政策期待も引き続き高まりやすいことから、年末高を想定したセンチメントに傾きそうである。 物色については決算を手掛かりとした日替わり物色になりやすく、前日の取引終了後の決算を発表したAGC<5201>、TDK<6762>、ヒロセ電機<6806>、マクニカ富士<3132>、京セラ<6971>などには短期的な値幅取り狙いの資金が向かいやすいと見られる。そのほか、政策期待の高まりを背景に、脱炭素に関連したテーマ株などの循環物色も活発化しそうだ。 <AK> 2021/11/02 08:27 オープニングコメント 長期安定政権による政策期待が改めて高まりやすい  1日の日本株市場は、堅調な相場展開が見込まれる。10月29日の米国市場はNYダウが89ドル高だった。9月個人消費支出(PCE)デフレーターや7-9月期の雇用コスト指数の上昇で、インフレ懸念が重しとなり売りが先行した。また、前日引け後に発表されたアップルやアマゾンの決算が予想に満たず失望感から売られ全体指数を一時押し下げた。しかし、押し目買い意欲も強く、引けにかけて回復。主要株式指数は史上最高値を更新した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比210円高の28990円。円相場は1ドル114円10銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。アップルとアマゾンの決算影響が限られたことは安心感に繋がろう。また、注目されていた衆院選では、自民党は追加公認を含め261議席を獲得し、国会の安定運営に必要な絶対安定多数を単独で確保した。単独過半数は微妙との見方もされていたこともあり、政治リスクの後退のほか長期安定政権による政策期待が改めて高まりやすく、インデックスに絡んだ買いが集中する可能性が高そうだ。 先週の日経平均は75日線が支持線として機能するものの、上値は29000円辺りに抑えられていた。政策期待を背景に29000円水準を上放れてくる可能性から、10月20日につけた29489.11円を捉えてくる展開が期待される。また、一目均衡表では雲下限での攻防を見せているが、雲下限突破から雲上限が位置する29500円水準を捉えてくる可能性もあり、テクニカル面のシグナルが好転する。 インデックスに絡んだ商いが先行する格好となるため、日経平均型優位の展開になりそうだ。NT倍率は小動きながらも9月相場で上値を抑えられていた75日線を突破してきており、NT倍率の上昇も意識されやすいところ。アップルとアマゾンの波乱もなかったことから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などの強い値動きが見込まれる。また、改めて政策期待が高まりやすく、脱炭素などのテーマ株を物色する流れも強まりそうである。もっとも、今週も決算発表を予定している企業は多く、インデックスに絡んだ買い一巡後は、決算を手掛かりとした個別物色が中心になりそうだ。 <AK> 2021/11/01 08:26 オープニングコメント 買い一巡後はこう着も全体としては底堅い相場展開に  29日の日本株市場は、買い先行後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。28日の米国市場はNYダウが239ドル高だった。主要ハイテク企業を中心に良好な企業決算を材料に買われており、ナスダック総合指数は史上最高値を更新。バイデン政権が1.75兆ドル規模の経済対策枠組みを発表したが、増税規模が想定内に留まったとして、終日堅調な相場展開だった。キャタピラー、メルクが決算評価から買われており、NYダウを押し上げたほか、半導体SOX指数はほぼ全面高で2%を超える上昇だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比145円高の28905円。円相場は1ドル113円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。ただし、アマゾンが取引終了後に発表した決算は、営業利益見通しが大幅に予想を下回り時間外取引で売られているため、米株高の反応は限られる可能性も。一方で、国内の決算ではソニーG<6758>やオムロン<6645>などが材料視されやすく、日経平均を下支えする可能性はある。そのため、買い先行後はこう着感が強まりそうだが、全体としては底堅さが意識されそうである。 また、31日の衆院選を控えて様子見ムードも高まりやすいものの、短期筋の売り仕掛け的な動きも手控えられやすい。昨日のTOPIX浮動株比率の定期見直しに伴う需給が通過し、反動も想定されるものの、利食いに押される局面においては押し目買い意欲の強さが見られそうだ。薄商いのなか、先物主導によるインデックス・イベントに絡んだ売買に振らされやすいだろうが、決算を手掛かりとした個別物色は活発になりやすく、昨日の決算ではソニーG、オムロンのほか、コマツ<6301>、ローム<6963>、富士電機<6504>、マクセル<6810>などに関心が集まりやすいと見られる。 そのほか、ハイテク株高を受けたナスダックの最高値更新の流れから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への物色も見られ、日経平均型優位の展開を想定。NT倍率は上値を抑えられていた75日線を捉えてきたこともあり、ややグロース寄りの物色が意識されそうである。 <AK> 2021/10/29 08:23 オープニングコメント ファナック嫌気も75日線を支持線とした底堅い展開を意識  28日の日本株市場は、売り先行後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。27日の米国市場はNYダウが266ドル安だった。クレジットカード大手ビザの10-12月期見通しが嫌気され、NYダウを押し下げる格好となった。一方でマイクロソフトやアルファベットは昨日引け後に発表した予想を上回る決算や長期金利の低下を受けて堅調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比360円安の28640円。円相場は1ドル113円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。決算が本格化するなか、国内でもファナック<6954>の下方修正を嫌気した流れに向かいやすく、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷となる可能性はありそうだ。日経平均は直近では小動きの中で25日線が支持線として底堅さを見せていたが、米株安の流れや主要企業の決算を受けた値動きにより、25日線を割り込んでくるだろう。ただし、75日線が28550円辺りに位置しているため、同線での底堅さを見せてくるかが注目される。 また、本日はTOPIX浮動株比率の定期見直しに伴う、TOPIXパッシブ連動資金のリバランス需給が発生する。この需給を見込んだ先回り的な物色が見込まれるため、売り一巡後はこう着感が強まりやすくなりそうだ。75日線水準での底堅さが見られるほか、ファナックが売り一巡後に下げ渋る動きを見せてくれば、押し目買いの動きも出てくる可能性はあるだろう。 また、米国の下げについても決算を嫌気した下落であり、一方で好決算を発表した銘柄は買われている。米長期金利の低下を背景にハイテク株の一角も物色されているため、センチメントを悪化させる下落ではないだろう。そのため短期的には売り仕掛けの動きも出やすいものの、業績に安心感のある銘柄や調整一巡感が見られている銘柄などへは押し目買いに向かわせそうだ。 その他、31日に投票日を迎える衆院選挙では、自民党が議席を減らすものの、単独で過半数を獲得するといった報道もある。結果判明の前でショートポジションを積み上げる動きも考えづらく、売り仕掛け的な動きに対しては、その後のカバーを狙った押し目買いスタンスになりそうである。 <AK> 2021/10/28 08:27 オープニングコメント 政策期待が高まりやすいなか押し目買い意欲は強い  27日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開が見込まれる。26日の米国市場はNYダウが15ドル高だった。良好な企業決算を好感した買いが見られたほか、10月消費者信頼感指数の改善で、第4四半期の景気回復を期待した買いも入った。ただし、過熱感からの利益確定の動きのほか、主要ハイテク企業の決算を見極めたいムードもあって上値は抑えられていた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比155円安の28975円。円相場は1ドル114円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まりそうだ。もっとも前日の500円を超える上昇に対する反動も意識されているとみられ、センチメントの悪化には繋がらないだろう。反対に25日線が位置する28900円水準での押し目買い意欲は強そうであり、売り一巡後は底堅い値動きが見込まれる。また、アルファベット、マイクロソフトは取引終了後に決算を発表しており、内容は概ね予想を上回ったことから、それぞれ時間外取引で上昇していることは安心感に繋がる。 もっとも、国内でも主要企業の決算発表が本格化しており、昨日取引終了後に決算を発表した日東電<6988>はADR(米国預託証券)市場で買われる一方で、キヤノン<7751>は売られている。決算発表を見極めたいとの模様眺めムードも強まりやすく、積極的な売買は手控えられやすい。また、昨日の東証1部の売買高は日経平均が500円を超える上昇ながらも11億株台にとどまっており、先物主導によるインデックス売買が中心のようである。決算シーズンで機関投資家は積極的に動けないこともあり、先物に振らされやすい需給状況に。 とはいえ、31日に投票日を迎える衆院選挙では、自民党が議席を減らすものの、単独で過半数を獲得するといった報道もある。政策期待が高まりやすいなか、テーマ性のある銘柄などへは個人主体の値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。また、先高期待から既に決算を発表した銘柄などへは見直し買いの動きも意識されそうである。 <AK> 2021/10/27 08:26 オープニングコメント 米株高好感も決算を手掛かりとした日替わり物色に  26日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開が見込まれる。25日の米国市場はNYダウが64ドル高だった。主要ハイテク企業の決算期待から買い先行で始まった。その後、歳出案を巡り、規模が大き過ぎるとして今まで反対姿勢を示していた民主党の穏健派マンチン上院議員が今週中の合意の可能性に言及したため期待感から終日堅調に推移した。 テスラはモルガンスタンレーの目標株価引き上げを受けて大幅上昇し時価総額1兆ドルを突破。取引終了後に決算を発表したフェイスブックは、収入や月間アクティブユーザー数、第4四半期見通しも予想を下回ったが、自社株買い拡大計画が好感され時間外で上昇。シカゴ日経225先物清算値は大阪比190円高の28810円。円相場は1ドル113円70銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。昨日は日経平均型の売りが朝方から集中し一時28500円を下回る場面が見られたものの、75日線が支持線として機能する格好から、その後は下げ渋る展開だった。本日は同線を支持線に上値抵抗線として意識されている25日線水準での攻防が見込まれる。 米国では決算に対する期待感が高まっており、買い意欲の強さが窺える。また、歳出案が成立するようだと、1兆ドル規模のインフラ投資計画も進むといった楽観ムードも広がろう。VIX指数はボトム圏での推移を続けており、リスクオンムードは継続。米国との連動性は薄れているものの、東京市場においても底堅さは意識されやすいと見ておきたい。また、昨日は衆院選の前哨戦となる参議院補欠選挙の結果が売りに繋がったと見られているが、31日の衆院選に向けてポジションを大きく傾ける動きは考えづらく、昨日の下落に対するリバランスも意識させそうだ。 物色の流れとしては決算を手掛かりとした日替わり物色になりやすいほか、強い値動きを見せている中小型株などに短期資金が集中する格好だろう。その他、政策に関連したテーマ株への物色も意識されそうだ。 <AK> 2021/10/26 08:25 オープニングコメント 決算内容を見極めたいとする模様眺めムード強まる  25日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が見込まれる。22日の米国市場はNYダウが73ドル高だった。中国恒大のドル建て債利払い実施で短期的な破たんリスク後退で安心感が広がった。また、10月PMIの上昇も手伝いNYダウは最高値を更新。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が討論会でインフレのリスクに言及すると早期の利上げ観測が強まり、下落に転じる場面も見られたものの、引けにかけては好決算を受けた買いから上昇に転じていた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比140円安の28730円。円相場は1ドル113円50銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢の展開になりそうだ。NYダウは最高値を更新したものの、早期利上げ観測から半導体株は弱い値動きを見せたほか、インテルは決算が嫌気され大幅に下落しており、神経質にさせる要因であろう。米国ではIBMやインテルなどハイテクセクターの決算反応は弱く、コンセンサスは相当高い位置にあったと見られる。国内においても主要ハイテク企業の決算を控えていることもあり、決算内容を見極めたいとする模様眺めムードは強まりそうだ。 日経平均は75日線が足元で支持線として意識される一方で、25日線辺りが上値抵抗線となりそうであり、28500円~29000円水準でのもち合いを続けそうだ。また、衆院選の前哨戦とされた参院補選は1勝1敗といった結果であり、31日の衆院選を控えた様子見ムードも強まりやすいところである。積極的にはポジションを傾けづらいなか、短期的な値幅取り狙いの売買が中心になりやすく、決算など個別に材料のある銘柄のほか、足元で強い値動きを継続させている中小型株などには、個人主体の短期資金が集中しやすいと考えられる。その他、日本郵政<6178>の政府保有株売却に伴う資金手当てやヘッジ対応の動き等による影響も動きづらくさせよう。 もっとも、VIX指数はボトム圏での推移を続けており、米国においてはリスクオンムードが広がっている。国内では新型コロナウイルスの新規感染者数は減少傾向を続けており、経済活動が正常化に向かうなか、ショートを仕掛けてくる動きは考えづらい面はある。そのため、短期的に売りを仕掛けてくる局面においては、その後のリバウンドを意識した押し目買いのスタンスとなりそうだ。 <AK> 2021/10/25 08:29 オープニングコメント 材料のある個別銘柄での短期的な値幅取り狙いの商いが中心に  22日の日本株市場は、こう着の強い相場展開が見込まれる。21日の米国市場はNYダウが6ドル安だった。IBMが大きく下げており、これがNYダウの重荷となった。ただし、小幅な下落にとどまっており、押し目買い意欲の強さが窺えた。中国の不動産会社の破たん懸念や高インフレの長期化への脅威も良好な企業決算が相殺する格好。また、米長期金利は上昇したもののハイテク株は買われており、センチメントを改善させた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比105円安の29625円。円相場は1ドル113円90銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになりそうだ。IBMの下落影響を決算期待から吸収している状況は安心感に繋がるものの、取引終了後に決算を発表したインテルは、予想がコンセンサスを下回ったことから時間外で売られていることもあり、米国においても次第に慎重姿勢が高まってくる可能性はありそうだ。そのため、米ハイテク株が買われた影響も限られることになろう。 日経平均は昨日の500円を超える大幅下落よって25日線をあっさり割り込み、75日線水準まで下げてきた。75日線が位置する28534円水準を支持線として意識してくるかが注目されよう。同水準で下げ渋る動きを見せてくるようであれば、ひとまず調整一巡感も高まりやすいところだ。ただし、この水準を割り込んでくるようだと、28000円水準までは商いの薄い価格帯であるため、利益確定の動きが強まる可能性はあるだろう。 週末要因から積極的な売買は手控えられやすく、目先的には75日線を支持線としたリバウンドを想定するものの、積極的に上値を追う流れは期待しづらいところか。また、来週から決算発表が本格化するため、主要企業の決算内容を見極めたいとする模様眺めムードも強まる。日本郵政<6178>の政府保有株の売り出しに伴う需給への影響も警戒されやすいため、材料のある個別銘柄での短期的な値幅取り狙いの商いが中心。特に個人主体の新興市場の中小型株などでは、一部の強い銘柄に短期資金が集中しやすい需給状況だろう。 <AK> 2021/10/22 08:21 オープニングコメント こう着ながらも底堅い展開が見込まれる  21日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い展開が見込まれる。20日の米国市場はNYダウが152ドル高だった。企業の好決算を好感した買いが続き、NYダウは一時8月16日につけた最高値を更新。暗号資産(仮想通貨)のビットコインの最高値更新を受けて、投資家心理を強気に向かわせた。一方で、米長期金利は5月以来の水準に上昇したことから、ハイテク株の重荷となっており、ナスダックは小幅に下落した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円高の29300円。円相場は1ドル114円30銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から前日比変わらず水準から始まることになりそうだ。昨日の日経平均は一時29500円に接近する局面が見られたものの、結果的には跳ね返される格好から小幅な上昇にとどまっていた。25日線が支持線として意識されるものの、上値追いは慎重にさせそうだ。とはいえ、NYダウが一時最高値を更新するなか、ショートは振りづらい需給状況であるため、25日線水準では押し目買い意欲は強そうであり、短期的な売り仕掛けの局面ではリバウンド狙いのロングスタンスとなろう。 また、29500円接近で跳ね返されたものの、9月下旬のマドを空けて下落した下限レベルであり、いったんは戻り売りに押されやすい水準である。改めて29500円を捉え、支持線に変えてくる動きを見せてくる局面においては、マド埋めを意識した3万円回復を想定したリバウンドが期待されてくるだろう。もっとも、選挙戦のなか、自民党の単独過半数は厳しいとの見方も出始めてきており、政策期待はやや後退。次第に結果待ちのセンチメントに傾きやすいほか、10月最終週から決算発表がピークを迎えるため。決算が通過する11月3週までは積極的な売買は手控えられる可能性がありそうだ。 なお、東京都は、飲食店への営業や酒類提供時間の短縮要請について、都が感染対策の徹底を確認した「認証店」では25日以降、要請を解除する方向で調整に入ったと報じられている。経済活動正常化への期待から、外食産業などへの物色を見直す動きが意識されやすい。また、政策期待はやや後退する可能性があるものの、カーボンニュートラルといったグローバルのテーマ銘柄については、循環物色が続こう。 <AK> 2021/10/21 08:24 オープニングコメント 9月下旬の下落局面で空けたマド下限水準である29500円辺りを次のターゲットに  20日の日本株市場は、底堅い展開が見込まれる。19日の米国市場はNYダウが198ドル高だった。製薬会社のジョンソン・アンド・ジョンソンは第3四半期決算で主力事業が好調で利益が予想を上回ったほか、2021年の見通し引き上げが好感され上昇するなど、主要企業の好決算が相次ぎセンチメント改善に繋がった。NYダウは終値ベースで最高値をつけた8月16日以来の水準を回復している。シカゴ日経225先物清算値は大阪比130円高の29390円。円相場は1ドル114円30銭台で推移。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。日経平均は25日線を上回って始まると見られ、同線を支持線としたリバウンド機運が高まりやすい。目先的には9月下旬の下落局面で空けたマド下限水準である29500円辺りを次のターゲットとして意識されやすく、下値は25日線水準での押し目買い意欲が強まろう。先物市場ではBofAのTOPIX先物買いが継続しているほか、昨日はJPモルガンが日経225先物を大幅に買い越していた。海外勢の買い越し基調が再開されるなか、先高期待が高まりやすい。 もっとも、東証1部の売買高は8月27日以来の10億株を下回るなど、市場参加者が限られており、本格化する決算を前に慎重姿勢は続きそうである。そのため、先物主導によるインデックスに絡んだ商いが指数を押し上げる格好になりやすく、指数インパクトの大きい値がさ株などの動向が注目されそうだ。とはいえ衆院選が公示され政策期待が高まるなか、押し目買い意欲は強いだろう。政策に絡んだ銘柄などへの循環的な物色が続きそうである。 その他、個人主体の売買は中小型株に向かいやすいだろうが、昨日のマザーズ指数は反発し、25日、75日線を突破してきた。短期的な商いが中心とはいえ、マザーズ銘柄などには値幅取り狙いの資金が向かいやすいだろう。市場全体がこう着感を強めてくる局面においては、より材料株での循環物色が強まりやすく、調整局面においては押し目狙いのスタンスになりそうだ。 <AK> 2021/10/20 08:20 オープニングコメント 積極的に上値は追いづらいものの、先高期待は強い  19日の日本株市場は、底堅い展開が見込まれる。18日の米国市場はNYダウが36ドル安だった。中国の経済成長の鈍化や鉱工業生産が予想を下回ったため売りが先行した。ただし、売り一巡後は下げ渋りを見せたほか、ナスダック、S&P500は上昇。決算期待からの押し目買い意欲の強さが窺え、大型テック株のほか、半導体株の一角には買いが入っていた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比180円高の29090円。円相場は1ドル114円20銭台で推移している。 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや買い先行で始まることになりそうだ。昨日の日経平均は先週の上昇に対する利益確定の動きが優勢となり、一時29000円を下回る場面があったものの、終値では29000円をキープした。1000円超の上昇を見せた先週の反動と見れば、相当底堅さが意識されており、押し目買い意欲の強さが窺える。 本日も29000円固めから、こう着感の強い相場展開になりそうだが、25日線が位置する29270円水準の突破を想定したタイミング待ちといったところだろう。また、米国市場では先週末に決算評価で買われたゴールドマン・サックスが引き続き買われたほか、AMDなど半導体株の一角が強い動きを見せていることもあり、支援材料になりそうだ。中国関連などは手控えられやすいものの、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が底堅い値動きを見せてくるようであれば、日経平均の25日線突破を意識させよう。 もっとも、東証1部の売買高は10億株台と低水準である。先物主導による短期的な売買の影響を受けやすいほか、物色については商品市況の上昇を背景とした資源株などに短期資金が集中している状況であり、限られた資金が一極集中している状況でもある。そのため積極的に上値は追いづらいものの、来週から決算が本格化することもあり、成長銘柄などの押し目を狙う動きになろう。また、引き続き政策期待が高まるなか、関連する銘柄での循環物色が意識されやすいところである。 <AK> 2021/10/19 08:29

ニュースカテゴリ