オープニングコメント

米国同様、個別に材料の出ている銘柄に資金が向かいやすい

配信日時:2023/07/12 08:25 配信元:FISCO
*08:25JST 米国同様、個別に材料の出ている銘柄に資金が向かいやすい  12日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感が強まりそうだ。11日の米国市場は、NYダウが317ドル高、ナスダックは75ポイント高だった。中国政府が追加の景気対策を検討しているとの報道を受け、買い優勢の展開となった。また、消費者物価指数(CPI)の結果待ちではあるものの、インフレ改善を想定し金利が一段と低下したことも支援材料となった。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比55円高の32295円、円相場は1ドル140円20銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで32040円まで売られる場面が見られたものの、引き続き32000円を割り込まず、同水準での底堅さは意識されていた。積極的な売買は手控えられるものの、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。ただし、米国市場は上昇したものの、セールスフォースやスリーエムなどが個別の材料で買われてNYダウを押し上げており、全体としては模様眺めムードが強かった。

 米CPIを前に、持ち高調整の流れが中心になりそうである。日経平均は7月3日に付けた33762円を戻り高値に調整を継続しているが、32000円接近での底堅さが見られるなか、買い戻しの動きは入りやすいだろう。昨日はナスダックの再配分に伴うリバランスへの警戒から売り仕掛け的な動きもあったと考えられ、引き続き警戒要因ではあるものの、CPIの発表を前に、いったんは買い戻しに向かわせそうだ。

 物色では米国同様、個別に材料の出ている銘柄に資金が向かいやすく、足もとでは小売企業の決算発表が続くなか、昨夕に決算を発表したローソン<2651>などは注目されそうである。その他は、需給の軽い直近IPO銘柄などでの短期的な値幅取り狙いの動きが中心になろう。為替市場では1ドル140円台と円高傾向を見せているなか、輸出関連などの利食いに対して、ハイテク株の買い戻す動きも意識されやすい。
<AK>

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