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CAICAD Research Memo(4):2025年10月期は減収・営業減益も、注力するDXソリューションは拡大
配信日時:2026/01/23 11:04
配信元:FISCO
*11:04JST CAICAD Research Memo(4):2025年10月期は減収・営業減益も、注力するDXソリューションは拡大
■CAICA DIGITAL<2315>の決算概要
1. 2025年10月期決算の概要
2025年10月期の連結業績は、売上高が前期比7.3%減の5,195百万円、営業利益が同38.4%減の70百万円、経常利益が同45.2%減の76百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同444.4%増の166百万円と減収減益(親会社株主に帰属する当期純利益を除く)となった。なお、親会社株主に帰属する当期純利益が大幅な増益となったのは一過性要因(投資有価証券売却益)によるものである。
良好な受注環境を背景として「ITサービス事業」が堅調に推移した。利益率重視の案件選別や人員不足による受注遅れなどにより、計画を下回る減収となったが、需要が拡大しているDXソリューションについては、大手海外ベンダーとの提携等を通じて大企業向けに順調に伸ばすことができた。一方、「金融サービス事業」については、NFT漫画プロジェクトが目標販売額を達成したものの、本格的な収益化には時間を要する見通しだ。
利益面でも、減収に伴う収益の押し下げや事業拡大に向けた先行費用により営業減益となった。なお、親会社株主に帰属する当期純利益が大幅な増益となったのは、ZEDホールディングス(現 (株)ネクスデジタルグループ)の株式を譲渡※1することにより、2025年10月期連結決算において、投資有価証券売却益(特別利益)529百万円を計上※2したことが主因である。一方で、ネクス連結化に伴って発生したのれん(705百万円)※3を全額減損損失として特別損失に計上したものの、特別利益が特別損失を上回ったことで最終増益での着地となった。
※1 2025年2月3日付「株式会社クシムからの代物弁済に伴う当社連結決算における特別利益の計上見込み及び株式会社クシムとの資本業務提携の解消に関するお知らせ」参照。
※2 投資有価証券売却益(815百万円)のうち529百万円については、クシムに対する貸付金(償却済み債権)の回収について、クシムの子会社株式による代物弁済を受けるとともに、その株式を譲渡したことにより発生したものであり、実態としては「償却債権取立益」と捉えることができる。
※3 2025年7月8日付の株式交換契約締結後、同社の株価が急上昇し、効力発生日(10月16日時点)の株価(98円)が交換比率算定時点の株価(61円)から大きく乖離したことに起因するものである。当該のれんは、株価変動に伴うものであり、ネクスの超過収益力等を反映したものではないため、資産計上することは適切でないと判断し、全額を減損損失として計上した。したがって、株価変動に伴う評価上の損失であり、キャッシュアウトを伴うものではない。
財政状態については、ネクス連結化(バランスシートのみ)等に伴い、総資産は前期末76.8%増の4,287百万円に増加した。一方、自己資本についてもネクス連結化(株式交換契約)に伴う新株発行や特別利益の影響により同117.6%増の3,610百万円に拡大し、自己資本比率は84.2%(前期末は68.4%)に大きく改善した。
各事業別の業績及び活動実績は以下のとおりである。
(1) ITサービス事業
売上高(内部取引を含む)は前期比6.8%減の5,198百万円、セグメント利益は同4.2%減の609百万円と減収減益となった。利益率向上を目的とした高単価案件の選別受注や人手不足による受注の遅れが業績の後退を招いた。金融機関向けシステム開発分野では、銀行向け案件が堅調に推移したものの、証券及び保険向け案件は新規案件の獲得に苦戦した。非金融向けシステム開発分野では、DXや業務効率化、セキュリティへの需要が底堅く推移した一方、AI技術の浸透に伴うIT要員の内製化が進んでおり、今後の対応が急務となっている。フィンテック関連のシステム関連では、DID/VC技術※など新たな受注を獲得することができた。一方、2025年10月期より本格始動したDXソリューションについては、大企業向けDXソリューションを有する大手海外ベンダーとの提携により、プロダクト販売、コンサルティング、設計、追加システム開発、導入サポート、保守・運用までをフルSIとして提供し、おおむね期初の想定どおりに伸長した。利益面では減収による収益の押し下げにより減益となったものの、高単価案件の寄与によりセグメント利益率は11.7%(前期は11.4%)に若干改善した。
※ 分散型ID(DID:Decentralized Identifier)と検証可能な証明書(VC:Verifiable Credential)を組み合わせた、次世代のデジタル認証・証明技術のこと。
(2) 金融サービス事業
売上高(内部取引を含む)は前期比86.7%減の5百万円、セグメント損失は117百万円(前期は194百万円の損失)と減収ながら損失幅が改善した。抜本的な事業再編を進めるなかで、暗号資産の投資・運用のほか、審査制NFT販売所「Zaif INO」の運営などを通じたNFTの販売、カスタマーディベロップメントサービスの提供などに取り組んだものの、本格的な業績貢献には時間を要している。特に売上高が前期を下回ったのは、暗号資産市場が調整局面にあったことで、暗号資産の投資・運用が低調に推移したことが理由である。一方、「Zaif INO」については、読者と漫画家がともに出版を目指すNFT漫画プロジェクトにおいて目標販売額を達成し、電子出版が正式成立した。利益面では、再編効果(固定費削減)により損失幅が改善した。
2. 2025年10月期の総括
2025年10月期を総括すると、「ITサービス事業」が全体として伸び悩み、業績面ではやや物足りない結果となった。ただ、その背景には、需要が拡大しているDXソリューションを軸として、利益率の高い高単価案件や上流工程(コンルティング等)へのシフトを進めていることがあり、そのプロセスにおいて業績のブレが発生しているとの見方もできる。その点ではDXソリューションの順調な拡大やセグメント利益率の改善傾向は、ポジティブに評価すべきポイントと言えよう。また、活動面でも、シナジー創出が期待できるM&A(詳細は後述)を実行し、今後の事業拡大に向けて大きく前進した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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1. 2025年10月期決算の概要
2025年10月期の連結業績は、売上高が前期比7.3%減の5,195百万円、営業利益が同38.4%減の70百万円、経常利益が同45.2%減の76百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同444.4%増の166百万円と減収減益(親会社株主に帰属する当期純利益を除く)となった。なお、親会社株主に帰属する当期純利益が大幅な増益となったのは一過性要因(投資有価証券売却益)によるものである。
良好な受注環境を背景として「ITサービス事業」が堅調に推移した。利益率重視の案件選別や人員不足による受注遅れなどにより、計画を下回る減収となったが、需要が拡大しているDXソリューションについては、大手海外ベンダーとの提携等を通じて大企業向けに順調に伸ばすことができた。一方、「金融サービス事業」については、NFT漫画プロジェクトが目標販売額を達成したものの、本格的な収益化には時間を要する見通しだ。
利益面でも、減収に伴う収益の押し下げや事業拡大に向けた先行費用により営業減益となった。なお、親会社株主に帰属する当期純利益が大幅な増益となったのは、ZEDホールディングス(現 (株)ネクスデジタルグループ)の株式を譲渡※1することにより、2025年10月期連結決算において、投資有価証券売却益(特別利益)529百万円を計上※2したことが主因である。一方で、ネクス連結化に伴って発生したのれん(705百万円)※3を全額減損損失として特別損失に計上したものの、特別利益が特別損失を上回ったことで最終増益での着地となった。
※1 2025年2月3日付「株式会社クシムからの代物弁済に伴う当社連結決算における特別利益の計上見込み及び株式会社クシムとの資本業務提携の解消に関するお知らせ」参照。
※2 投資有価証券売却益(815百万円)のうち529百万円については、クシムに対する貸付金(償却済み債権)の回収について、クシムの子会社株式による代物弁済を受けるとともに、その株式を譲渡したことにより発生したものであり、実態としては「償却債権取立益」と捉えることができる。
※3 2025年7月8日付の株式交換契約締結後、同社の株価が急上昇し、効力発生日(10月16日時点)の株価(98円)が交換比率算定時点の株価(61円)から大きく乖離したことに起因するものである。当該のれんは、株価変動に伴うものであり、ネクスの超過収益力等を反映したものではないため、資産計上することは適切でないと判断し、全額を減損損失として計上した。したがって、株価変動に伴う評価上の損失であり、キャッシュアウトを伴うものではない。
財政状態については、ネクス連結化(バランスシートのみ)等に伴い、総資産は前期末76.8%増の4,287百万円に増加した。一方、自己資本についてもネクス連結化(株式交換契約)に伴う新株発行や特別利益の影響により同117.6%増の3,610百万円に拡大し、自己資本比率は84.2%(前期末は68.4%)に大きく改善した。
各事業別の業績及び活動実績は以下のとおりである。
(1) ITサービス事業
売上高(内部取引を含む)は前期比6.8%減の5,198百万円、セグメント利益は同4.2%減の609百万円と減収減益となった。利益率向上を目的とした高単価案件の選別受注や人手不足による受注の遅れが業績の後退を招いた。金融機関向けシステム開発分野では、銀行向け案件が堅調に推移したものの、証券及び保険向け案件は新規案件の獲得に苦戦した。非金融向けシステム開発分野では、DXや業務効率化、セキュリティへの需要が底堅く推移した一方、AI技術の浸透に伴うIT要員の内製化が進んでおり、今後の対応が急務となっている。フィンテック関連のシステム関連では、DID/VC技術※など新たな受注を獲得することができた。一方、2025年10月期より本格始動したDXソリューションについては、大企業向けDXソリューションを有する大手海外ベンダーとの提携により、プロダクト販売、コンサルティング、設計、追加システム開発、導入サポート、保守・運用までをフルSIとして提供し、おおむね期初の想定どおりに伸長した。利益面では減収による収益の押し下げにより減益となったものの、高単価案件の寄与によりセグメント利益率は11.7%(前期は11.4%)に若干改善した。
※ 分散型ID(DID:Decentralized Identifier)と検証可能な証明書(VC:Verifiable Credential)を組み合わせた、次世代のデジタル認証・証明技術のこと。
(2) 金融サービス事業
売上高(内部取引を含む)は前期比86.7%減の5百万円、セグメント損失は117百万円(前期は194百万円の損失)と減収ながら損失幅が改善した。抜本的な事業再編を進めるなかで、暗号資産の投資・運用のほか、審査制NFT販売所「Zaif INO」の運営などを通じたNFTの販売、カスタマーディベロップメントサービスの提供などに取り組んだものの、本格的な業績貢献には時間を要している。特に売上高が前期を下回ったのは、暗号資産市場が調整局面にあったことで、暗号資産の投資・運用が低調に推移したことが理由である。一方、「Zaif INO」については、読者と漫画家がともに出版を目指すNFT漫画プロジェクトにおいて目標販売額を達成し、電子出版が正式成立した。利益面では、再編効果(固定費削減)により損失幅が改善した。
2. 2025年10月期の総括
2025年10月期を総括すると、「ITサービス事業」が全体として伸び悩み、業績面ではやや物足りない結果となった。ただ、その背景には、需要が拡大しているDXソリューションを軸として、利益率の高い高単価案件や上流工程(コンルティング等)へのシフトを進めていることがあり、そのプロセスにおいて業績のブレが発生しているとの見方もできる。その点ではDXソリューションの順調な拡大やセグメント利益率の改善傾向は、ポジティブに評価すべきポイントと言えよう。また、活動面でも、シナジー創出が期待できるM&A(詳細は後述)を実行し、今後の事業拡大に向けて大きく前進した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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